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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065750
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】位置検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/244 20060101AFI20240508BHJP
   G01D 5/12 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
G01D5/244 K
G01D5/12 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174766
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000149066
【氏名又は名称】オークマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堤 勇介
【テーマコード(参考)】
2F077
【Fターム(参考)】
2F077AA03
2F077QQ03
(57)【要約】
【課題】従来技術に比べて、少ない位置変化で、2相信号の診断が可能となる位置検出装置を提供する。
【解決手段】位置検出装置は、第一タイミングに検出された2相の信号が示す第一検出点P1におけるリサージュ半径である第一半径AMP_D1と、第二タイミングに検出された第二検出点P2におけるリサージュ半径である第二半径AMP_D2と、を算出し、前記第一半径AMP_D1および前記第二半径AMP_D2と、予め規定された初期半径AMPと、の比較に基づいて前記2相の信号の異常の有無を判定し、異常であると判定した場合、前記第一半径AMP_D1と前記第二半径AMP_D2との比較結果と、前記第一検出点P1および前記第二検出点P2が位置する象限と、前記第一検出点P1から前記第二検出点P2への変位方向と、に基づいて、異常が生じている相を特定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定変位に対して正弦波状に変化する90度位相の異なる2相の信号を出力とする位置センサからの出力信号を位置情報に変換する位置検出装置であって、
前記2相の信号からリサージュ半径を算出する演算部と、
前記2相の信号の良否を診断する診断部と、
を備え、前記演算部は、任意の第一タイミングに検出された前記2相の信号が示す第一検出点におけるリサージュ半径である第一半径と、任意の第二タイミングに検出された前記2相の信号が示すとともに前記第一検出点と同一象限にある第二検出点におけるリサージュ半径である第二半径と、を算出し、
前記診断部は、
前記第一半径および前記第二半径と、予め規定された初期半径と、の比較に基づいて前記2相の信号の異常の有無を判定し、
異常であると判定した場合、前記第一半径と前記第二半径との比較結果と、前記第一検出点および前記第二検出点が位置する象限と、前記第一検出点から前記第二検出点への変位方向と、に基づいて、異常が生じている相を特定する、
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の位置検出装置であって、
前記第一検出点の角度と前記第二検出点の角度との差分の絶対値は、45度以上である、ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の位置検出装置であって、
前記診断部は、前記第一半径および前記第二半径の少なくとも一方と、前記初期半径との差分の絶対値が、規定の第一基準値以上の場合、前記2相の信号が異常であると判定する、ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の位置検出装置であって、
前記診断部は、前記2相の信号が異常であると判定した場合において、前記第一半径と前記第二半径との差分の絶対値が、規定の第二基準値未満の場合、2相の信号がともに低下したリサージュ半径異常と判定する、ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項5】
請求項3に記載の位置検出装置であって、
前記診断部は、前記2相の信号が異常であると判定した場合において、第一条件または第二条件を満たす場合には、前記2相の信号のうち一方が異常であると判定し、第三条件または第四条件を満たす場合には、前記2相の信号のうち他方が異常であると判定し、
前記第一条件は、前記第一検出点および前記第二検出点が第一象限または第三象限に位置し、かつ、前記第一検出点から前記第二検出点に進むにつれて角度が増加かつ半径が増加または角度が低下かつ半径が減少することであり、
前記第二条件は、前記第一検出点および前記第二検出点が第二象限または第四象限に位置し、かつ、前記第一検出点から前記第二検出点に進むにつれて角度が増加かつ半径が減少または角度が低下かつ半径が増加することであり、
前記第三条件は、前記第一検出点および前記第二検出点が第一象限または第三象限に位置し、かつ、前記第一検出点から前記第二検出点に進むにつれて角度が増加かつ半径が減少または角度が低下かつ半径が増加することであり、
前記第四条件は、前記第一検出点および前記第二検出点が第二象限または第四象限に位置し、かつ、前記第一検出点から前記第二検出点に進むにつれて角度が増加かつ半径が増加または角度が低下かつ半径が減少することである、
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項6】
請求項1に記載の位置検出装置であって、
前記診断部は、前記2相信号の異常状態を、2ビットデータで出力する、ことを特徴とする位置検出装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、測定変位に対して正弦波状に変化する90度位相の異なる2相の信号を出力とする位置センサからの出力信号を位置情報に変換する位置検出装置を開示する。
【背景技術】
【0002】
工作機械に使われる位置検出装置では、検出した信号を予め設定した基準値と比較することで、位置検出装置の状態を診断することが一般的に行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
診断に使う信号は、例えば、2相信号によって描かれるリサージュ波形の半径など、2相信号に対し何かしらの演算処理を施した値を使うことが多く、2相信号そのものを診断していない。そのため、例えば上記リサージュ波形の半径に異常があった場合、2相信号のうちどちらの信号が異常であったか等、詳細な診断はできない。また、上記リサージュ波形の半径を診断するとき、リサージュ波形が真円でない場合は半径が一定ではないため、リサージュ波形を2相信号の1周期分描かないと正確な診断ができない。
【0004】
本明細書は、上述のような事情から成されたものであり、従来技術に比べて、少ない位置変化で、2相信号の診断が可能な位置検出装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で開示する位置検出装置は、測定変位に対して正弦波状に変化する90度位相の異なる2相の信号を出力とする位置センサからの出力信号を位置情報に変換する位置検出装置であって、前記2相の信号からリサージュ半径を算出する演算部と、前記2相の信号の良否を診断する診断部と、を備え、前記演算部は、任意の第一タイミングに検出された前記2相の信号が示す第一検出点におけるリサージュ半径である第一半径と、任意の第二タイミングに検出された前記2相の信号が示すとともに前記第一検出点と同一象限にある第二検出点におけるリサージュ半径である第二半径と、を算出し、前記診断部は、前記第一半径および前記第二半径と、予め規定された初期半径と、の比較に基づいて前記2相の信号の異常の有無を判定し、異常であると判定した場合、前記第一半径と前記第二半径との比較結果と、前記第一検出点および前記第二検出点が位置する象限と、前記第一検出点から前記第二検出点への変位方向と、に基づいて、異常が生じている相を特定する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本明細書で開示する技術によれば、従来技術に比べて、少ない位置変化で、位置検出装置の2相信号の診断が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】位置検出装置の概略構成図である。
図2】診断方法のフローチャートである。
図3】パターン1診断の流れを示すフローチャートである。
図4】パターン2診断の流れを示すフローチャートである。
図5】判定結果に対応したリサージュ波形である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、位置検出装置の構成について説明する。以下では、2相信号をそれぞれ、A相信号、B相信号と呼び、A相信号は余弦波信号、B相信号は正弦波信号とする。図1に、位置検出装置の概略構成図を示す。位置検出装置は、通信部1、検出部2、演算部3、記憶部4、診断部5を持つ。なお、位置検出装置は、物理的には、プロセッサ10と、メモリ12と、通信インターフェース14と、を有するコンピュータである。以下で説明する種々の演算は、プロセッサ10により実行される。
【0009】
通信部1は、上位システムとデータの送受信を行う機能を持つ。検出部2は、通信部1から受けた指令により位置センサ6へ励磁信号を送信し、位置センサ6から出力されるA相信号とB相信号を検出する機能を持つ。なお、位置センサ6は、検出部2から受け取る励磁信号を元に、測定変位に対して変化するA相信号とB相信号を検出部2に出力する。 演算部3は、A相信号とB相信号をデジタル化して位置情報に変換する機能や、上位システムへの送信データを作成する機能を持つ。記憶部4では、検出部2が検出した信号や演算部3が演算した情報を記憶する機能を持つ。診断部5は、記憶部4や演算部3からの情報から、位置検出装置の状態を診断し、演算部3に通知する機能を持つ。
【0010】
続いて、2相信号の良否の診断方法について説明する。位置検出装置は、予め、初期状態のリサージュ波形の半径を初期半径AMPとして記憶部4に記憶している。この初期半径AMPは、位置検出装置の機械取付時や、診断の基準としたいタイミングで、機械を駆動させて位置検出装置のフルストローク分の運転を行い、そのとき得られたリサージュ波形の半径(すなわちリサージュ半径)を算出することで得られる。なお、リサージュ半径は、A相信号とB相信号の信号周期ごとのリサージュ半径を用いてもよい。次に、診断動作について説明する。診断は、機械の駆動中にのみ行う。まず、検出部2が、診断を行う第一タイミングtでのA相信号A(t)とB相信号B(t)を取得する。次に、演算部3が、これらの値にオフセット補正、振幅比補正、および位相補正などの各種補正を実施する。補正後のA相信号Ac(t)とB相信号Bc(t)が表わす第一検出点P1におけるリサージュ半径、すなわち、第一半径AMP_D1を、以下の式1により求める。
AMP_D1=√(Ac(t)+Bc(t)) 式1
【0011】
同様に、一定時刻Δtが経過した第二タイミング(t+Δt)において、検出部2が、A相信号A(t+Δt)とB相信号B(t+Δt)を取得する。演算部3は、これらの値にオフセット補正、振幅比補正、および位相補正などの各種補正を実施する。補正後のA相信号Ac(t+Δt)とB相信号Bc(t+Δt)が表わす第二検出点P2におけるリサージュ半径、すなわち、第二半径AMP_D2を、以下の式2により求める。
AMP_D2=√(Ac(t+Δt)+Bc(t+Δt)) 式2
【0012】
ここで、Δtの値は、機械の駆動速度によって決まり、以下の式3~式5を満たす値とする。
sign(Ac(t))=sign(Ac(t+Δt)) 式3
sign(Bc(t))=sign(Bc(t+Δt)) 式4
|arctan(Bc(t)/Ac(t))-arctan(Bc(t+Δt)/Ac(t+Δt))|≧45° 式5
【0013】
なお、sign(P)は、変数Pの符号を表す関数である。したがって、式3および式4の双方が成立する場合、第一検出点P1および第二検出点P2が、同一象限に位置する。また、式5は、第一検出点P1の角度と、第二検出点P2の角度と、の差分の絶対値が45度以上であることを意味する。なお、検出点の角度とは、検出点と原点を結ぶ直線の水平軸に対する角度のことである。
【0014】
これらの値から、図2に示すフローチャートに従って診断部5が診断を行う。診断の際には、予め、初期半径AMPを記憶部4から読み出しておく。次に、初期半径AMPと第一半径AMP_D1、および、初期半径AMPと第二半径AMP_D2、を比較する(S10)。比較の結果、第一半径AMP_D1と初期半径AMPとの差分の絶対値が、予め設定した第一基準値α未満、かつ、第二半径AMP_D2と初期半径AMPとの差分の絶対値が、予め設定した第一基準値α未満であれば、2相の信号は、正常であると判定する(S18)。どちらか一方でも差分の絶対値が第一基準値α以上であれば、次に、第一半径AMP_D1と第二半径AMP_D2を比較する(S12)。両者の差分の絶対値が予め設定した第二基準値β未満であれば、A相信号とB相信号が同様に低下した状態であり、リサージュ半径異常であると判定する(S20)。なお、第二基準値βは、第一基準値αより小さい値である。差分の絶対値が第二基準値β以上であれば、次に、第一検出点P1が位置する象限と、第一検出点P1から第二検出点P2への移動方向と、を判定する(S14,S16,S22)。第一検出点P1の位置する象限は、2相の信号Ac(t)およびBc(t)の符号に基づいて、判定される。具体的には、sign(Ac(t))=sign(Bc(t))が成立する場合(S14でYes)、第一検出点P1は、第一象限または第三象限に位置していると判定できる。一方、成立しない場合(S14でNo)、第一検出点P1は、第二象限または第四象限に位置していると判定できる。なお、上述した通り、第二検出点P2は、第一検出点P1と同一の象限に位置する。
【0015】
移動方向は、検出点の角度(すなわち水平軸に対する、検出点と原点を結ぶ直線の角度)が増加する方向を位置増加方向、その逆を位置減少方向と定義する。なお、検出点は、A相信号とB相信号を内挿演算することで得られる。
【0016】
第一検出点P1が、第一象限または第三象限に位置している(S14でYes)、かつ、検出点の移動方向が、位置増加方向である場合(S16でYes)は、パターン1診断(S24)を行う。また、第一検出点P1が、第二象限または第四象限に位置している(S14でNo)、かつ、検出点の移動方向が、位置増加方向でない場合(S22でNo)も、パターン1診断(S24)を行う。
【0017】
一方、第一検出点P1が、第一象限または第三象限に位置している(S14でYes)、かつ、検出点の移動方向が、位置増加方向でない場合(S16でNo)は、パターン2診断(S26)を行う。また、第一検出点P1が、第二象限または第四象限に位置している(S14でNo)、かつ、検出点の移動方向が、位置増加方向である場合(S22でYes)も、パターン2診断(S26)を行う。
【0018】
図3は、パターン1診断の流れを示す図であり、図4は、パターン2診断の流れを示す図である。図3に示す診断パターン1診断では、第一半径AMP_D1と第二半径AMP_D2を比較する(S30)。比較の結果、第一半径AMP_D1が、第二半径AMP_D2以上であれば、B相信号異常と判定する(S32)。一方、第一半径AMP_D1が、第二半径AMP_D2未満であれば、A相信号異常と判定する(S34)。
【0019】
図4に示すパターン2診断では、第一半径AMP_D1と第二半径AMP_D2を比較する(S40)。比較の結果、第一半径AMP_D1が、第二半径AMP_D2以上であれば、A相信号異常と判定する(S42)。また、第一半径AMP_D1が、第二半径AMP_D2未満であれば、B相信号異常と判定する(S44)。
【0020】
各判定結果に対応したリサージュ波形を図5に示す。図5において、実線の円は、理想状態のリサージュ波形C*を示す。また、細破線の円Cmax,Cminは、正常と判断できる許容上限および許容下限を示している。さらに、太破線の円または楕円は、実際に検出された2相信号から求まるリサージュ波形を示している。
【0021】
図5の例1は、正常と判定された場合を示している。例1では、第一検出点P1および第二検出点P2が、いずれも、許容範囲内(すなわち円Cmaxと円Cminとの間)に位置している。換言すれば、第一半径AMP_D1と初期半径AMPとの差分の絶対値、および、第二半径AMP_D2と初期半径AMPとの差分の絶対値が、いずれも、第一基準値α未満である。したがって、例1の場合、ステップS10でYesとなり、2相の信号は正常と判断される(S18)。
【0022】
例2は、リサージュ半径異常と判定された場合を示している。例2では、第一検出点P1および第二検出点P2が、いずれも、許容範囲外(すなわち円Cminより内側)に位置している。したがって、ステップS10でNoとなる。また、第一半径AMP_D1と第二半径AMP_D2との差分の絶対値は、第二基準値β未満である。この場合、ステップS12でNoとなり、2相の信号の双方が低下している、リサージュ半径異常と判定される(S20)。
【0023】
例3は、パターン1診断において、B相信号異常と判定された場合を示している。例3において、第二検出点P2が、許容範囲外(すなわち円Cminより内側)に位置しているため、2相の信号が異常であると判断できる(S10でNo)。また、第一半径AMP_D1と第二半径AMP_D2との差分の絶対値が大きいため、ステップS12はYesとなる。さらに、第一検出点P1は、第一象限に位置するため、ステップS14でYesとなり、第一検出点P1から第二検出点P2への移動方向は、位置増加方向であるため、ステップS16もYesとなり、パターン1診断に進むことなる。さらに、例3では、第一半径AMP_D1が、第二半径AMP_D2より大きいため、ステップ30でYesとなり、B相信号が異常と判定される。
【0024】
例4は、パターン2診断において、A相信号異常と判定された場合を示す。例4において、第一検出点P1および第二検出点P2が、いずれも、許容範囲外(すなわち円Cminより内側)に位置しているため、2相の信号が異常であると判断できる(S10でNo)。また、第一半径AMP_D1と第二半径AMP_D2との差分の絶対値が大きいため、ステップS12はYesとなる。さらに、第一検出点P1は、第一象限に位置するため、ステップS14でYesとなり、第一検出点P1から第二検出点P2への移動方向は、位置減少方向であるため、ステップS16はNoとなり、パターン2診断に進むことなる。さらに、例4では、第一半径AMP_D1が、第二半径AMP_D2より大きいため、ステップ40でYesとなり、A相信号が異常と判定される。
【0025】
診断部5は、上記で得られた判定結果を、演算部3に通知する。通知方法としては、2ビットデータを用いるのがよい。例えば、ビット1をA相、ビット0をB相とすると、00は異常なし、10はA相信号異常、01はB相信号異常、11はA相、B相のどちらも異常、つまり、リサージュ半径異常と示すことができる。これにより、2ビットデータで、どの相が異常であるのかを表わすことができる。演算部3は、診断部5から受け取ったデータを通信部1に送信する。通信部1は、図示しないアラーム装置に診断結果を出力する。アラーム装置は、診断結果を、オペレータに通知する。したがって、アラーム装置は、診断結果を表す画像を表示するディスプレイや、診断結果に応じた音声を出力するスピーカ、診断結果に応じたメッセージをオペレータにメールやSMSの形式で送信する通信装置等を備えてもよい。また、アラーム装置は、位置検出装置の外部に設けられてもよいし、位置検出装置に組み込まれていてもよい。
【0026】
上記の実施形態により、位置検出装置の2相信号のうちどちらが異常であるのかを、従来技術にくらべ、少ない位置変化で診断することが可能となる。また、異常が発生した信号が判別できるため、不具合要因の解析にも役立つ。例えば、A相信号のみが異常の場合は、A相信号の増幅回路等が要因であると推定でき、A相、B相のどちらも異常である場合は、励磁回路等が要因であると推定できる。
【符号の説明】
【0027】
1 通信部、2 検出部、3 演算部、4 記憶部、5 診断部、6 位置センサ、10 プロセッサ、12 メモリ、14 通信インターフェース、AMP 初期半径、AMP_D1 第一半径、AMP_D2 第二半径、P1 第一検出点、P2 第二検出点。
図1
図2
図3
図4
図5