(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065786
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】計上月制御装置、計上月制御方法、および、計上月制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20240508BHJP
【FI】
G06Q40/00 420
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174814
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹川 知志
(72)【発明者】
【氏名】宮内 淳子
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB64
5L055BB64
(57)【要約】
【課題】現在月度および締め状態を管理することにより、現在月度および締め状態に基づいて、現場側または経理側からの固定資産の各種異動に伴う償却費を計上することができる計上月制御装置、計上月制御方法、および、計上月制御プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得し、現在月度マスタ、月度期間マスタ、ならびに、異動登録請求データに基づいて、異動日に対応する償却開始日がある場合、当該償却開始日を特定し、現在月度、異動日の月度および/もしくは償却開始日の月度、ならびに、締め状態に応じて減価償却費計上日を特定し、異動事由、および、減価償却費計上日を紐付けて設定した固定資産の異動データを登録する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた計上月制御装置であって、
前記記憶部は、
現在月度、および、締め状態を紐付けて設定した現在月度マスタと、
各月度の開始日、および、終了日を紐付けて設定した月度期間マスタと、
を備え、
前記制御部は、
現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得する異動登録請求取得手段と、
前記現在月度マスタ、前記月度期間マスタ、ならびに、前記異動登録請求データに基づいて、前記異動日に対応する償却開始日がある場合、当該償却開始日を特定し、前記現在月度、前記異動日の月度および/もしくは前記償却開始日の月度、ならびに、前記締め状態に応じて減価償却費計上日を特定する計上日特定手段と、
前記異動事由、および、前記減価償却費計上日を紐付けて設定した前記固定資産の異動データを前記記憶部に登録する異動登録手段と、
を備えたことを特徴とする計上月制御装置。
【請求項2】
前記計上日特定手段は、
前記現在月度マスタ、および、前記月度期間マスタに基づいて、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が減価償却費計上開始制御事由の、前記現場部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記現在月度と前記異動日の月度との前後関係、および、前記締め状態に応じて前記減価償却費計上日を特定し、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上開始制御事由の、前記経理部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記償却開始日を特定し、前記現在月度と前記償却開始日の月度との前後関係、および、前記締め状態に応じて前記減価償却費計上日を特定することを特徴とする請求項1に記載の計上月制御装置。
【請求項3】
前記計上日特定手段は、
前記現在月度マスタ、および、前記月度期間マスタに基づいて、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上開始制御事由の、前記現場部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記現在月度が前記異動日の月度より前もしくは同一であり、前記締め状態が未締めである場合、前記異動日を前記減価償却費計上日として特定し、前記現在月度が前記異動日の月度より後であり、前記締め状態が前記未締めである場合、前記現在月度の前記開始日を前記減価償却費計上日として特定し、前記現在月度が前記異動日の月度より後であり、前記締め状態が仮締めである場合、前記現在月度の次月度の前記開始日を前記減価償却費計上日として特定し、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上開始制御事由の、前記経理部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記償却開始日を特定し、前記現在月度が前記償却開始日の月度より前もしくは同一であり、前記締め状態が前記未締めまたは前記仮締めである場合、前記償却開始日を前記減価償却費計上日として特定し、前記現在月度が前記償却開始日の月度より後であり、前記締め状態が前記未締めまたは前記仮締めである場合、前記現在月度の前記開始日を前記減価償却費計上日として特定することを特徴とする請求項2に記載の計上月制御装置。
【請求項4】
前記記憶部は、
前記月度別の月別減価償却費を設定した月別償却データを記憶する資産記憶手段、
を更に備え、
前記計上日特定手段は、
前記現在月度マスタ、および、前記月度期間マスタに基づいて、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が減価償却費計上終了制御事由の、前記現場部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記現在月度の前記開始日と前記異動日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日との前後関係、および、前記締め状態に応じて前記減価償却費計上日を特定し、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上終了制御事由の、前記経理部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記減価償却費計上日と前記現在月度の前記開始日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日との前後関係に応じて前記減価償却費計上日を特定することを特徴とする請求項1に記載の計上月制御装置。
【請求項5】
前記計上日特定手段は、
前記現在月度マスタ、および、前記月度期間マスタに基づいて、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上終了制御事由の、前記現場部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記締め状態が未締めである場合、前記現在月度の前記開始日と前記異動日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日とのうちで一番後の日を前記減価償却費計上日として特定し、前記締め状態が仮締めである場合、前記現在月度の次月度の前記開始日と前記異動日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日とのうちで一番後の日を前記減価償却費計上日として特定し、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上終了制御事由の、前記経理部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記異動日と前記現在月度の前記開始日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日とのうちで一番後の日を前記減価償却費計上日として特定することを特徴とする請求項4に記載の計上月制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記現在月度マスタの前記締め状態を確定に更新する更新指示が設定された際に、前記現在月度マスタにおいて、更新月度の次月度を新たな現在月度に更新し、前記締め状態を未締めに更新する更新手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1、2または4に記載の計上月制御装置。
【請求項7】
前記異動データは、
更に、資産登録状態または承認状態が紐付けて設定され、
前記更新手段は、
更に、更新月度において前記現在月度マスタの前記締め状態を前記確定に更新する更新指示が設定された際に、前記現場部門からの前記固定資産の前記異動データに設定された前記減価償却費計上日の月度が前記更新月度より以前、且つ、当該異動データに設定された前記資産登録状態が未完了、もしくは、承認状態が承認中である場合、エラーメッセージを表示させ、更新処理を中止することを特徴とする請求項6に記載の計上月制御装置。
【請求項8】
前記異動登録請求取得手段は、
現場用登録画面に前記固定資産に対する前記異動事由の前記異動日が設定された場合、前記現場部門からの前記固定資産に対する前記異動事由の前記異動日を設定した前記異動登録請求データを取得することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の計上月制御装置。
【請求項9】
前記異動登録請求取得手段は、
経理用登録画面に前記固定資産に対する前記異動事由の前記異動日が設定された場合、前記経理部門からの前記固定資産に対する前記異動事由の前記異動日を設定した前記異動登録請求データを取得することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の計上月制御装置。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた計上月制御装置に実行させるための計上月制御方法であって、
前記記憶部は、
現在月度、および、締め状態を紐付けて設定した現在月度マスタと、
各月度の開始日、および、終了日を紐付けて設定した月度期間マスタと、
を備え、
前記制御部において実行される、
現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得する異動登録請求取得ステップと、
前記現在月度マスタ、前記月度期間マスタ、ならびに、前記異動登録請求データに基づいて、前記異動日に対応する償却開始日がある場合、当該償却開始日を特定し、前記現在月度、前記異動日の月度および/もしくは前記償却開始日の月度、ならびに、前記締め状態に応じて減価償却費計上日を特定する計上日特定ステップと、
前記異動事由、および、前記減価償却費計上日を紐付けて設定した前記固定資産の異動データを前記記憶部に登録する異動登録ステップと、
を含むことを特徴とする計上月制御方法。
【請求項11】
記憶部と制御部とを備えた計上月制御装置に実行させるための計上月制御プログラムであって、
前記記憶部は、
現在月度、および、締め状態を紐付けて設定した現在月度マスタと、
各月度の開始日、および、終了日を紐付けて設定した月度期間マスタと、
を備え、
前記制御部において、
現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得する異動登録請求取得ステップと、
前記現在月度マスタ、前記月度期間マスタ、ならびに、前記異動登録請求データに基づいて、前記異動日に対応する償却開始日がある場合、当該償却開始日を特定し、前記現在月度、前記異動日の月度および/もしくは前記償却開始日の月度、ならびに、前記締め状態に応じて減価償却費計上日を特定する計上日特定ステップと、
前記異動事由、および、前記減価償却費計上日を紐付けて設定した前記固定資産の異動データを前記記憶部に登録する異動登録ステップと、
を実行させるための計上月制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計上月制御装置、計上月制御方法、および、計上月制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、利用者により設定された締日に従って、固定資産の取得から除却・売却までの履歴管理や減価償却の仕訳の自動生成を実行する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、現在月度および締め状態を管理することにより、現場側と経理側との処理の違いを踏まえた伝票入力制御をすることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、現在月度および締め状態を管理することにより、現在月度および締め状態に基づいて、現場側または経理側からの固定資産の各種異動に伴う償却費を計上することができる計上月制御装置、計上月制御方法、および、計上月制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る計上月制御装置は、記憶部と制御部とを備えた計上月制御装置であって、前記記憶部は、現在月度、および、締め状態を紐付けて設定した現在月度マスタと、各月度の開始日、および、終了日を紐付けて設定した月度期間マスタと、を備え、前記制御部は、現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得する異動登録請求取得手段と、前記現在月度マスタ、前記月度期間マスタ、ならびに、前記異動登録請求データに基づいて、前記異動日に対応する償却開始日がある場合、当該償却開始日を特定し、前記現在月度、前記異動日の月度および/もしくは前記償却開始日の月度、ならびに、前記締め状態に応じて減価償却費計上日を特定する計上日特定手段と、前記異動事由、および、前記減価償却費計上日を紐付けて設定した前記固定資産の異動データを前記記憶部に登録する異動登録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る計上月制御装置において、前記計上日特定手段は、前記現在月度マスタ、および、前記月度期間マスタに基づいて、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が減価償却費計上開始制御事由の、前記現場部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記現在月度と前記異動日の月度との前後関係、および、前記締め状態に応じて前記減価償却費計上日を特定し、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上開始制御事由の、前記経理部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記償却開始日を特定し、前記現在月度と前記償却開始日の月度との前後関係、および、前記締め状態に応じて前記減価償却費計上日を特定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る計上月制御装置において、前記計上日特定手段は、前記現在月度マスタ、および、前記月度期間マスタに基づいて、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上開始制御事由の、前記現場部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記現在月度が前記異動日の月度より前もしくは同一であり、前記締め状態が未締めである場合、前記異動日を前記減価償却費計上日として特定し、前記現在月度が前記異動日の月度より後であり、前記締め状態が前記未締めである場合、前記現在月度の前記開始日を前記減価償却費計上日として特定し、前記現在月度が前記異動日の月度より後であり、前記締め状態が仮締めである場合、前記現在月度の次月度の前記開始日を前記減価償却費計上日として特定し、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上開始制御事由の、前記経理部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記償却開始日を特定し、前記現在月度が前記償却開始日の月度より前もしくは同一であり、前記締め状態が前記未締めまたは前記仮締めである場合、前記償却開始日を前記減価償却費計上日として特定し、前記現在月度が前記償却開始日の月度より後であり、前記締め状態が前記未締めまたは前記仮締めである場合、前記現在月度の前記開始日を前記減価償却費計上日として特定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る計上月制御装置において、前記記憶部は、前記月度別の月別減価償却費を設定した月別償却データを記憶する資産記憶手段、を更に備え、前記計上日特定手段は、前記現在月度マスタ、および、前記月度期間マスタに基づいて、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が減価償却費計上終了制御事由の、前記現場部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記現在月度の前記開始日と前記異動日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日との前後関係、および、前記締め状態に応じて前記減価償却費計上日を特定し、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上終了制御事由の、前記経理部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記減価償却費計上日と前記現在月度の前記開始日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日との前後関係に応じて前記減価償却費計上日を特定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る計上月制御装置において、前記計上日特定手段は、前記現在月度マスタ、および、前記月度期間マスタに基づいて、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上終了制御事由の、前記現場部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記締め状態が未締めである場合、前記現在月度の前記開始日と前記異動日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日とのうちで一番後の日を前記減価償却費計上日として特定し、前記締め状態が仮締めである場合、前記現在月度の次月度の前記開始日と前記異動日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日とのうちで一番後の日を前記減価償却費計上日として特定し、前記異動登録請求取得手段により前記異動事由が前記減価償却費計上終了制御事由の、前記経理部門からの前記異動登録請求データが取得された際に、前記異動日と前記現在月度の前記開始日と前記月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の前記開始日とのうちで一番後の日を前記減価償却費計上日として特定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る計上月制御装置において、前記制御部は、前記現在月度マスタの前記締め状態を確定に更新する更新指示が設定された際に、前記現在月度マスタにおいて、前記現在月度の次月度を新たな現在月度に更新し、前記締め状態を未締めに更新する更新手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る計上月制御装置において、前記異動データは、更に、資産登録状態または承認状態が紐付けて設定され、前記更新手段は、更に、更新月度において前記現在月度マスタの前記締め状態を前記確定に更新する更新指示が設定された際に、前記現場部門からの前記固定資産の前記異動データに設定された前記減価償却費計上日の月度が前記更新月度より以前、且つ、当該異動データに設定された前記資産登録状態が未完了、もしくは、承認状態が承認中である場合、エラーメッセージを表示させ、更新処理を中止することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る計上月制御装置において、前記異動登録請求取得手段は、現場用登録画面に前記固定資産に対する前記異動事由の前記異動日が設定された場合、前記現場部門からの前記固定資産に対する前記異動事由の前記異動日を設定した前記異動登録請求データを取得することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る計上月制御装置において、前記異動登録請求取得手段は、経理用登録画面に前記固定資産に対する前記異動事由の前記異動日が設定された場合、前記経理部門からの前記固定資産に対する前記異動事由の前記異動日を設定した前記異動登録請求データを取得することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る計上月制御方法は、記憶部と制御部とを備えた計上月制御装置に実行させるための計上月制御方法であって、前記記憶部は、現在月度、および、締め状態を紐付けて設定した現在月度マスタと、各月度の開始日、および、終了日を紐付けて設定した月度期間マスタと、を備え、前記制御部において実行される、現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得する異動登録請求取得ステップと、前記現在月度マスタ、前記月度期間マスタ、ならびに、前記異動登録請求データに基づいて、前記異動日に対応する償却開始日がある場合、当該償却開始日を特定し、前記現在月度、前記異動日の月度および/もしくは前記償却開始日の月度、ならびに、前記締め状態に応じて減価償却費計上日を特定する計上日特定ステップと、前記異動事由、および、前記減価償却費計上日を紐付けて設定した前記固定資産の異動データを前記記憶部に登録する異動登録ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る計上月制御プログラムは、記憶部と制御部とを備えた計上月制御装置に実行させるための計上月制御プログラムであって、前記記憶部は、現在月度、および、締め状態を紐付けて設定した現在月度マスタと、各月度の開始日、および、終了日を紐付けて設定した月度期間マスタと、を備え、前記制御部において、現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得する異動登録請求取得ステップと、前記現在月度マスタ、前記月度期間マスタ、ならびに、前記異動登録請求データに基づいて、前記異動日に対応する償却開始日がある場合、当該償却開始日を特定し、前記現在月度、前記異動日の月度および/もしくは前記償却開始日の月度、ならびに、前記締め状態に応じて減価償却費計上日を特定する計上日特定ステップと、前記異動事由、および、前記減価償却費計上日を紐付けて設定した前記固定資産の異動データを前記記憶部に登録する異動登録ステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、現在の月度および締め状態を管理することにより、現在の月度および締め状態から各種異動に伴う償却費を計上する月および金額を自動で算出することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、システム外で行っていた手計算・手入力等の業務をシステム化することにより、登録ミスリスクの排除、月次締め業務負荷の大幅低減を実現することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、過月度の資産異動情報について金額自動算出や部門に応じた画面制御を行なうことにより、手調整で登録する手間やリスクを排除することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、多業界や大手企業に対して、月次作業の負荷を現場・経理担当のどちらも軽減することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、現場側と経理側との処理の違いを踏まえて、現在月度マスタ、月度期間マスタ、計上可能日を用いた伝票入力制限をすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態における計上月制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本実施形態における計上月制御装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本実施形態における更新チェック処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、本実施形態における月別償却データの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、本実施形態における月別償却データの一例を示す図である。
【
図16】
図16は、本実施形態における月別償却データの一例を示す図である。
【
図17】
図17は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図19】
図19は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図20】
図20は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図21】
図21は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【
図22】
図22は、本実施形態における制御内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0020】
[1.概要]
まず、
図1および
図2を参照して、本発明の概要を説明する。
図1および
図2は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【0021】
経理部門以外の現場部門で固定資産の取得、移動、除却等の登録を行う運用を行う企業においては、既に締められている過月度で各種異動申請があがってくることがある。
【0022】
従来は、既に締められている過月度での異動登録をシステムに行う場合、既に締められている月で計上するはずだった金額を算出した上で、未締月にまとめて計上することが必要となるが、金額や計上月を手調整する必要があるため、入力ミスのリスクが発生することがあり、起票内容が間違っていた場合、経理と起票者との間で内容確認のやりとりが発生するため、月次の確認業務の負荷を上げる要因となっていた。
【0023】
そこで、本実施形態においては、(1)現在月度と締め状態とを管理し、(2)締め状態により、各種申請登録時の計上月、金額を自動制御し、(3)経理利用画面または現場利用画面で締め状態による制御の仕方を分けることで、登録ミスリスクの排除、および、業務負荷の大幅低減を実現する仕組みを提供している。すなわち、本実施形態においては、登録をしようとしている時点で何月度であり、締めの状態がどうであるかを管理し、現在月度と締め状態とから各種計上を行う月および金額を自動で算出し、仮締め後でも当月で処理すべき経理でしか行えない内容(例えば、金額のインパクトが大きいものに対する期を跨ぐタイミングでの処理)を制御する仕組みを提供している。
【0024】
例えば、
図1に示すように、本実施形態においては、月次を確定させるまでの締めの状態に応じて、業務内容を制御する仕組みを提供している。
【0025】
また、
図2に示すように、本実施形態においては、現在月度マスタで現在の月と締め状況とを管理し、各申請画面にて現在月度マスタの月と締め状況とによって、計上月を自動セットすることで(上記(1)および(2)に対応)、現場側での申請について、計上月を自動判別し、計上月および金額を自動算出する仕組を実装している。
【0026】
[2.構成]
本実施形態に係る計上月制御装置100の構成の一例について、
図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態における計上月制御装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
図3に示すように、計上月制御装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、計上月制御装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0028】
計上月制御装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。計上月制御装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0029】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、計上月制御装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、計上月制御装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0030】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0031】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、現在月度マスタ106aと月度期間マスタ106bと資産データベース106cとを備えている。
【0032】
現在月度マスタ106aは、現在月度を設定したマスタである。ここで、現在月度マスタ106aは、現在月度、および、締め状態(例えば、仮締めフラグ等)が紐付けて設定されていてもよい。また、現在月度マスタ106aは、決算期が紐付けて設定されていてもよい。
【0033】
月度期間マスタ106bは、各月度の期間を設定したマスタである。ここで、月度期間マスタ106bは、各月度の開始日、および、終了日が紐付けて設定されていてもよい。また、月度期間マスタ106bは、決算期、月度番号、および、月度が紐付けて設定されていてもよい。
【0034】
資産データベース106cは、資産データを記憶する。ここで、資産データベース106cは、月度別の月別減価償却費を設定した月別償却データを記憶していてもよい。また、資産データベース106cは、異動登録請求データ、異動データ、簡易資産データ、簡易償却データ、償却データ、月別償却データ、仕訳データ、履歴データ、承認用データ、承認中データ、および/または、除却データ等を記憶していてもよい。
【0035】
制御部102は、計上月制御装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、異動登録請求取得部102aと計上日特定部102bと異動登録部102cと更新部102dとを備えている。
【0036】
異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由の異動登録請求データを取得する。ここで、異動登録請求取得部102aは、現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得してもよい。また、異動登録請求取得部102aは、現場用登録画面(固定資産簡易登録画面)に固定資産に対する異動事由の異動日が設定された場合、現場部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得してもよい。また、異動登録請求取得部102aは、経理用登録画面(固定資産登録画面)に固定資産に対する異動事由の異動日が設定された場合、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得してもよい。
【0037】
計上日特定部102bは、計上日を特定する。ここで、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、月度期間マスタ106b、ならびに、異動登録請求データに基づいて、異動日に対応する償却開始日がある場合、当該償却開始日を特定し、現在月度、異動日の月度および/もしくは償却開始日の月度、ならびに、締め状態に応じて減価償却費計上日を特定してもよい。また、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、および、月度期間マスタ106bに基づいて、異動登録請求取得部102aにより異動事由が減価償却費計上開始制御事由の、現場部門からの異動登録請求データが取得された際に、現在月度と異動日の月度との前後関係、および、締め状態に応じて減価償却費計上日を特定し、異動登録請求取得部102aにより異動事由が減価償却費計上開始制御事由の、経理部門からの異動登録請求データが取得された際に、償却開始日を特定し、現在月度と償却開始日の月度との前後関係、および、締め状態に応じて減価償却費計上日を特定してもよい。また、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、および、月度期間マスタ106bに基づいて、異動登録請求取得部102aにより異動事由が減価償却費計上開始制御事由の、現場部門からの異動登録請求データが取得された際に、現在月度が異動日の月度より前もしくは同一であり、締め状態が未締めである場合、異動日を減価償却費計上日として特定し、現在月度が異動日の月度より後であり、締め状態が未締めである場合、現在月度の開始日を減価償却費計上日として特定し、現在月度が異動日の月度より後であり、締め状態が仮締めである場合、現在月度の次月度の開始日を減価償却費計上日として特定し、異動登録請求取得部102aにより異動事由が減価償却費計上開始制御事由の、経理部門からの異動登録請求データが取得された際に、償却開始日を特定し、現在月度が償却開始日の月度より前もしくは同一であり、締め状態が未締めまたは仮締めである場合、償却開始日を減価償却費計上日として特定し、現在月度が償却開始日の月度より後であり、締め状態が未締めまたは仮締めである場合、現在月度の開始日を減価償却費計上日として特定してもよい。また、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、および、月度期間マスタ106bに基づいて、異動登録請求取得部102aにより異動事由が減価償却費計上終了制御事由の、現場部門からの異動登録請求データが取得された際に、現在月度の開始日と異動日と月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の開始日との前後関係、および、締め状態に応じて減価償却費計上日を特定し、異動登録請求取得部102aにより異動事由が減価償却費計上終了制御事由の、経理部門からの異動登録請求データが取得された際に、減価償却費計上日と現在月度の開始日と月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の開始日との前後関係に応じて減価償却費計上日を特定してもよい。また、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、および、月度期間マスタ106bに基づいて、異動登録請求取得部102aにより異動事由が減価償却費計上終了制御事由の、現場部門からの異動登録請求データが取得された際に、締め状態が未締めである場合、現在月度の開始日と異動日と月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の開始日とのうちで一番後の日を減価償却費計上日として特定し、締め状態が仮締めである場合、現在月度の次月度の開始日と異動日と月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の開始日とのうちで一番後の日を減価償却費計上日として特定し、異動登録請求取得部102aにより異動事由が減価償却費計上終了制御事由の、経理部門からの異動登録請求データが取得された際に、異動日と現在月度の開始日と月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の開始日とのうちで一番後の日を減価償却費計上日として特定してもよい。
【0038】
異動登録部102cは、固定資産の異動データを登録する。ここで、異動登録部102cは、異動事由、および、減価償却費計上日を紐付けて設定した固定資産の異動データを記憶部106に登録してもよい。ここで、異動データは、資産登録状態または承認状態が紐付けて設定されていてもよい。
【0039】
更新部102dは、現在月度マスタ106aを更新する。ここで、更新部102dは、現在月度マスタ106aの締め状態を確定に更新する更新指示が設定された際に、現在月度マスタ106aにおいて、更新月度の次月度を新たな現在月度に更新し、締め状態を未締めに更新してもよい。また、更新部102dは、更新月度において現在月度マスタ106aの締め状態を確定に更新する更新指示が設定された際に、現場部門からの固定資産の異動データに設定された減価償却費計上日の月度が更新月度より以前、且つ、当該異動データに設定された資産登録状態が未完了、もしくは、承認状態が承認中である場合、エラーメッセージを表示させ、更新処理を中止してもよい。
【0040】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図4から
図22を参照して説明する。
【0041】
[計上月制御処理]
ここで、
図4を参照して、本実施形態における計上月制御処理の一例について説明する。
図4は、本実施形態における計上月制御装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0042】
図4に示すように、異動登録請求取得部102aは、現場部門、または、経理部門からの固定資産に対する異動事由の異動日を設定した異動登録請求データを取得する(ステップSA-1)。
【0043】
そして、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由の異動日が現場用登録画面、または、経理用登録画面のいずれにて設定されたかを判定する(ステップSA-2)。
【0044】
そして、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由の異動日が現場用登録画面にて設定されたと判定した場合(ステップSA-2:現場)、処理をステップSA-3に移行させる。
【0045】
そして、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由が減価償却費計上開始制御事由、または、減価償却費計上終了制御事由のいずれであるかを判定する(ステップSA-3)。
【0046】
そして、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由が減価償却費計上開始制御事由であると判定した場合(ステップSA-3:開始)、処理をステップSA-4に移行させる。
【0047】
そして、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、および、月度期間マスタ106bに基づいて、現在月度が異動日の月度より前もしくは同一であり、締め状態が未締めである場合、異動日を減価償却費計上日として特定し、現在月度が異動日の月度より後であり、締め状態が未締めである場合、現在月度の開始日を減価償却費計上日として特定し、現在月度が異動日の月度より後であり、締め状態が仮締めである場合、現在月度の次月度の開始日を減価償却費計上日として特定する(ステップSA-4)。
【0048】
そして、異動登録部102cは、異動事由および減価償却費計上日、ならびに、資産登録状態もしくは承認状態を紐付けて設定した固定資産の異動データを資産データベース106cに登録し(ステップSA-5)、処理を終了する。
【0049】
一方、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由が減価償却費計上終了制御事由であると判定した場合(ステップSA-3:終了)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0050】
そして、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、および、月度期間マスタ106bに基づいて、締め状態が未締めである場合、現在月度の開始日と異動日と月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の開始日とのうちで一番後の日を減価償却費計上日として特定し、締め状態が仮締めである場合、現在月度の次月度の開始日と異動日と月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の開始日とのうちで一番後の日を減価償却費計上日として特定し(ステップSA-6)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0051】
一方、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由の異動日が経理用登録画面にて設定されたと判定した場合(ステップSA-2:経理)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0052】
そして、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由が減価償却費計上開始制御事由、または、減価償却費計上終了制御事由のいずれであるかを判定する(ステップSA-7)。
【0053】
そして、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由が減価償却費計上開始制御事由であると判定した場合(ステップSA-7:開始)、処理をステップSA-8に移行させる。
【0054】
そして、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、および、月度期間マスタ106bに基づいて、償却開始日を特定し、現在月度が償却開始日の月度より前もしくは同一であり、締め状態が未締めまたは仮締めである場合、償却開始日を減価償却費計上日として特定し、現在月度が償却開始日の月度より後であり、締め状態が未締めまたは仮締めである場合、現在月度の開始日を減価償却費計上日として特定し(ステップSA-8)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0055】
一方、異動登録請求取得部102aは、固定資産に対する異動事由が減価償却費計上終了制御事由であると判定した場合(ステップSA-7:終了)、処理をステップSA-9に移行させる。
【0056】
そして、計上日特定部102bは、現在月度マスタ106a、および、月度期間マスタ106bに基づいて、減価償却費計上日と現在月度の開始日と月別減価償却費が仕訳連携済である月度の次月度の開始日とのうちで一番後の日を減価償却費計上日として特定し(ステップSA-9)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0057】
ここで、
図5を参照して、本実施形態における確定状態に更新する際のチェック処理の一例について説明する。
図5は、本実施形態における更新チェック処理の一例を示すフローチャートである。
【0058】
図5に示すように、本実施形態においては、月度仮締・確定処理画面にて実行クリックにより処理内容の確定が指定された場合(ステップSB-1)、簡易資産データに仕訳計上開始日の月度≦更新月度、且つ、資産登録フラグ=0(未完了)のデータがあるか否かを判定する(ステップSB-2)。ここで、本実施形態においては、仕訳計上開始日の月度は、月度期間マスタ106bに設定された仕訳計上開始日が属する月度が仕訳計上開始日の月度として取得される。
【0059】
そして、
図5に示すように、本実施形態においては、簡易資産データに仕訳計上開始日の月度≦更新月度、且つ、資産登録フラグ=0(未完了)のデータがあると判定された場合(ステップSB-2:Yes)、更新月度内で計上予定の未振替の簡易資産データがある旨のエラーメッセージが表示され、更新処理が中止され(ステップSB-3)、処理が終了する。
【0060】
一方、
図5に示すように、本実施形態においては、簡易資産データに仕訳計上開始日の月度≦更新月度、且つ、資産登録フラグ=0(未完了)のデータがないと判定された場合(ステップSB-2:No)、承認用履歴データに新規計上日≦更新月度の終了日のデータがあるか否かを判定する(ステップSB-4)。ここで、本実施形態においては、月度期間マスタ106bに設定された更新月度が属する月度の終了日が更新月度の月度の終了日として取得される。
【0061】
そして、
図5に示すように、本実施形態においては、承認用履歴データに新規計上日≦更新月度の終了日のデータがあると判定された場合(ステップSB-4:Yes)、更新月度以前で計上予定の未承認データがある旨のエラーメッセージが表示され、更新処理が中止され(ステップSB-5)、処理が終了する。
【0062】
一方、
図5に示すように、本実施形態においては、承認用履歴データに新規計上日≦更新月度の終了日のデータがないと判定された場合(ステップSB-4:No)、画面上の更新月度+1の月度の開始日が現在月度マスタ106aの現在月度にセットされ、現在月度マスタ106aの仮締めフラグに0(未締め)がセットされる(ステップSB-6)。
【0063】
そして、
図5に示すように、本実施形態においては、月度期間マスタ106bの現在月度が画面上の現在月度にセットされ、月度期間マスタ106bの仮締めフラグが締め状況にセットされ(ステップSB-7)、月度更新処理が終了する。
【0064】
また、
図6から
図16を参照して、本実施形態における計上月制御処理の一例について説明する。
図6から
図13は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
図14から
図16は、本実施形態における月別償却データの一例を示す図である。
【0065】
まず、
図6には、本実施形態における固定資産の異動事由が取得の場合の、現場での起票から固定資産システムへのデータ登録までの流れ、および、月度更新処理による制御の概要が示されている。
【0066】
ここで、
図7に示すように、本実施形態における「未締め状態」の固定資産簡易登録画面においては、現場部門からの取得日脱出時に償却開始日・仕訳計上日が初期セットされ、現在月度マスタ106aの現在月度の月度<取得日の月度、または、現在月度マスタ106aの現在月度の月度=取得日の月度、且つ、現在月度マスタ106aの仮締めフラグが0(未締め)の場合、取得日がセットされる。ここで、本実施形態における償却開始日は、月別償却額を計算する上で何月から計上するかを制御する日付である。また、本実施形態において、実際の月度の前後判定および月初日の判定は、暦日ではなく月度期間マスタ106bの開始日/終了日により行われる。また、
図7に示すように、本実施形態における「未締め状態」の固定資産簡易登録画面においては、経理部門からの仮番号呼出し時に簡易資産データの値が初期セットされ、呼出しではなく新規で画面登録された場合、償却開始日脱出時に初期値がセットされ、現在月度マスタ106aの現在月度の月度≦償却開始日の月度の場合、償却開始日がセットされ、それ以外の場合、現在月度マスタ106aの現在月度がセットされる。
【0067】
そして、
図8に示すように、本実施形態においては、現場部門からの取得登録時に、簡易資産データおよび簡易償却データが登録され、簡易資産が登録された段階で「0(未完了)」の状態の資産登録フラグが、固定資産登録(経理が利用する画面)で登録された際に、「1(完了)」に更新される。また、
図8に示すように、本実施形態においては、経理部門での固定資産登録時に償却データを元に月別償却データが作成される。例えば、
図8に示すように、本実施形態においては、「当期の償却費算出」として、(1)償却データの会計償却方法、会計対応年数を元に1年間(12カ月分)の償却費が算出され、(2)(1)で算出された金額に、当期会計年度内における資産の使用月数(=償却開始日の属する月~年度終了月までの月数)を乗じた当期の償却費が算出され、「(2)にて算出された当期の償却費を元にした月別償却額算出」として、(3)(2)で算出された当期の償却費が償却開始日の月度より後の月数で按分(1カ月当りの償却額を算出)され、(4)仕訳計上開始日の月度>償却開始日の月度の場合、金額調整が行われる(償却開始日の月度から仕訳計上開始日の月度-1の月度までの月別償却額が償却開始日の月度の償却額に加算され、償却開始日の月度から仕訳計上開始日の月度-1の月度までの月別償却額が0に更新される)。すなわち、本実施形態においては、仕訳計上開始日>異動日(取得日)となる際の月別償却データの調整について、異動事由が償却費計上開始を制御するものに該当する場合、異動事由の登録データの入力制御対象日付以降の償却費計上を開始する組織の普通償却額を、償却データの年間の償却費を使用月数で按分して算出し、異動事由の登録データの入力制御対象日付と異動事由の日付とに対応する月度期間マスタ106bの月度を比較し、入力制御対象日付に対応する月度>異動事由の日付に対応する月度となる場合、その間の月に按分された償却額を、償却費計上開始する入力制御対象日付に対応する月度期間マスタ106bの月度に合計して、償却費計上を開始する組織の普通償却額を算出して月別償却データを登録してもよい。
【0068】
また、
図9に示すように、本実施形態における「仮締め状態」の固定資産簡易登録画面においては、現場部門からの取得日脱出時に償却開始日・仕訳計上日が初期セットされ、現在月度マスタ106aの仮締めフラグ=0(未締め)の場合、現在月度マスタ106aの現在月度がセットされ、現在月度マスタ106aの仮締めフラグ=1(仮締め)の場合、現在月度マスタ106aの現在月度の月度+1の月度の開始日がセットされる。また、
図9に示すように、本実施形態における「仮締め状態」の固定資産簡易登録画面においては、経理部門からの仮番号呼出し時に簡易資産データの値が初期セットされ、呼出しではなく新規で画面登録された場合、償却開始日脱出時に初期値がセットされ、現在月度マスタ106aの現在月度の月度≦償却開始日の月度の場合、償却開始日がセットされ、それ以外の場合、現在月度マスタ106aの現在月度がセットされる。
【0069】
そして、
図10に示すように、本実施形態においては、現場部門からの取得登録時に、簡易資産データおよび簡易償却データが登録され、簡易資産が登録された段階で「0(未完了)」の状態の資産登録フラグが、固定資産登録(経理が利用する画面)で登録された際に、「1(完了)」に更新される。また、
図10に示すように、本実施形態においては、経理部門での固定資産登録時に償却データを元に月別償却データが作成される。また、
図10に示すように、本実施形態における「仮締め状態」の固定資産簡易登録画面においては、経理部門により新規で登録される際に、仮番号呼出し時に簡易資産データの値が初期セットされ、呼出しではなく新規で画面登録された場合、償却開始日脱出時に初期値がセットされ、現在月度マスタ106aの現在月度の月度≦償却開始日の月度の場合、償却開始日がセットされ、それ以外の場合、現在月度マスタ106aの現在月度がセットされる。
【0070】
また、
図11に示すように、本実施形態における「確定状態」に更新する際のチェック処理においては、(1)簡易資産データチェックとして、簡易資産データに仕訳計上開始日の月度≦更新月度の月度、且つ、資産登録フラグ=0(未完了)のデータが存在しないかチェックされ、該当データが存在する場合、エラーとなり、未振替の簡易資産データがある旨のエラーメッセージが表示され、更新処理が中止され、該当データが存在しない場合、エラーメッセージが表示されず、(2)更新処理が実行され、確定に更新される。
【0071】
そして、
図12に示すように、本実施形態における「確定状態」の固定資産簡易登録画面においては、現場部門からの取得日脱出時に償却開始日・仕訳計上日が初期セットされ、現在月度マスタ106aの仮締めフラグ=0(未締め)の場合、現在月度マスタ106aの現在月度がセットされ、現在月度マスタ106aの仮締めフラグ=1(仮締め)の場合、現在月度マスタ106aの現在月度の月度+1の月度の開始日がセットされる。また、
図12に示すように、本実施形態における「確定状態」の固定資産簡易登録画面においては、経理部門からの仮番号呼出し時に簡易資産データの値が初期セットされ、呼出しではなく新規で画面登録された場合、償却開始日脱出時に初期値がセットされ、現在月度マスタ106aの現在月度の月度≦償却開始日の月度の場合、償却開始日がセットされ、それ以外の場合、現在月度マスタ106aの現在月度がセットされる。
【0072】
そして、
図13に示すように、本実施形態においては、現場部門からの取得登録時に、簡易資産データおよび簡易償却データが登録され、簡易資産が登録された段階で「0(未完了)」の状態の資産登録フラグが、固定資産登録(経理が利用する画面)で登録された際に、「1(完了)」に更新される。また、
図13に示すように、本実施形態においては、経理部門での固定資産登録時に償却データを元に月別償却データが作成される。また、
図13に示すように、本実施形態における「仮締め状態」の固定資産簡易登録画面においては、経理部門により新規で登録される際に、仮番号呼出し時に簡易資産データの値が初期セットされ、呼出しではなく新規で画面登録された場合、償却開始日脱出時に初期値がセットされ、現在月度マスタ106aの現在月度の月度≦償却開始日の月度の場合、償却開始日がセットされ、それ以外の場合、現在月度マスタ106aの現在月度がセットされる。
【0073】
なお、本実施形態においては、除却仕訳計上日>除却日となる際の月別償却データの調整について、異動事由が償却費計上終了を制御するものに該当する場合、異動事由の登録データの入力制御対象日付以降の償却費計上終了する組織の普通償却額を0として算出し、異動事由の登録データの入力制御対象日付と異動事由の日付とに対応する月度期間マスタ106bの月度を比較し、入力制御対象日付に対応する月度>異動事由の日付に対応する月度となる場合、その間の月に按分された償却額を、償却費計上終了する組織の入力制御対象日付に対応する月度期間マスタ106bの月度に合計して、当該間の月の償却額を相殺するためにマイナスにした値の普通償却額を算出して月別償却データを登録してもよい。
【0074】
例えば、
図14に示すように、本実施形態においては、未締め・現場登録・現在年月が仕訳連携連携済で調整され、除却仕訳計上日の月度=除却日の月度の場合、除却日の月度の普通償却額が除却した形で計上される。すなわち、
図14に示すように、本実施形態においては、実データの月別償却データの6月度が連携済区分=0(未連携)なので、6月で除却した形で月別データが作成される。
【0075】
また、
図15に示すように、本実施形態においては、仮締め済み・現場登録・現在年月が仕訳連携未連携で調整され、除却仕訳計上日の月度>除却日の月度の場合、除却日の月度の普通償却額が変更できないため、除却仕訳計上日の月度の普通償却額として除却日の月度分の相殺額が計上される(除却日の月度分のマイナス計上がされる)。すなわち、
図15に示すように、本実施形態においては、実データの月別償却データの6月度が連携済区分=0(未連携)だが、除却月≦現在月度マスタ106aの現在月度、且つ、仮締めフラグ≠0(未締め)のため、6月除却だが、7月で調整される形で月別データが作成される。
【0076】
また、
図16に示すように、本実施形態においては、経理登録・現在年月が仕訳連携連携済で調整され、除却仕訳計上日の月度>除却日の月度の場合、除却日の月度の普通償却額が変更できないため、除却仕訳計上日の月度の普通償却額として除却日の月度分の相殺額が計上される(除却日の月度分がマイナス計上される)。すなわち、
図16に示すように、本実施形態においては、実データの月別償却データの6月度が連携済区分=9(連携済)であり、6月の月別償却額が変更できないため、7月に6月分を相殺する形でデータが作成される。
【0077】
また、
図17から
図21を参照して、本実施形態における固定資産除却登録時における計上月制御処理の一例について説明する。
図17から
図21は、本実施形態における計上月制御処理の一例を示す図である。
【0078】
まず、
図17には、本実施形態における固定資産の異動事由が除却の場合の、現場での起票から固定資産システムへのデータ登録までの流れの概要が示されている。ここで、本実施形態における現場申請内容の調整(計上月度の調整)方法としては、(1)申請を却下し、仮締めを解除した上で再度現場に申請し直してもらう方法、すなわち、申請却下後、仮締め解除し、その後現場に再度除却の登録を行ってもらう方法、(2)申請を却下し、経理が新規で登録する方法、すなわち、申請却下後、除却登録画面から新規モードで除却データを登録させる方法、ならびに、(3)申請を承認して一度登録し、その後経理側で対象データを呼び出して修正する方法、すなわち、申請承認後、除却登録画面から修正モードで対象資産の除却データを修正登録させる方法がある。なお、本実施形態における仮締めの解除については、[更新月度]に解除したい月度、[処理内容]で0(未締め)を指定し実行することで解除が可能であってもよい。
【0079】
また、
図18に示すように、本実施形態における「未締め状態」の除却登録(現場)画面においては、現場部門からの除却日脱出時に除却仕訳計上日が初期セットされ、除却日、現在月度マスタ106aの現在月度、および、月別償却データの仕訳連携済の月度+1の月度の開始日の3つの日付が取得され、一番遅い日付がセットされる。また、
図18に示すように、本実施形態における「未締め状態」の除却登録画面においては、経理部門からの除却日脱出時に除却仕訳計上日が初期セットされ、除却日、現在月度マスタの現在月度、および、月別償却データの仕訳連携済の月度+1の月度の開始日の3つの日付が取得され、一番遅い日付がセットされる。ここで、本実施形態において、仕訳連携済みとは、月別償却データの連携済区分が9(連携済)の状態であることを指し、資産データ登録時は、0(未連携)の状態で登録され、別画面(仕訳データ作成画面)にて、財務会計システムへ償却仕訳データを連携した際に、連携した月度の連携済区分が9(連携済)に更新される。また、本実施形態における未締め時の(現場および経理の)除却登録においては、除却月が未連携の際、現在月度マスタ106aの現在月度に月度期間マスタ106bの該当月度の開始日がセットされ、仮締めフラグ=0(未締め)の場合、現在月度(例えば、2022/6/1)が除却仕訳計上日として登録され、仮締めフラグ=1(仮締め)の場合、現在月度+1の月度の開始日(例えば、2022/7/1)が除却仕訳計上日として登録される。また、本実施形態における未締め時の(現場および経理の)除却登録においては、除却月が連携済みの際、仮締めフラグ=0(未締め)の場合、現在月度+1の月度の開始日(例えば、2022/7/1)が除却仕訳計上日として登録され、仮締めフラグ=1(仮締め)の場合、現在月度+1の月度の開始日(例えば、2022/7/1)が除却仕訳計上日として登録される。
【0080】
また、
図19に示すように、本実施形態における「仮締め状態」の除却登録(現場)画面においては、現場部門からの除却日脱出時に除却仕訳計上日が初期セットされ、除却日、現在月度マスタ106aの現在月度+1の月度の開始日、および、月別償却データの仕訳連携済の月度+1の月度の開始日の3つの日付が取得され、一番遅い日付がセットされる。また、
図19に示すように、本実施形態における「仮締め状態」の除却登録画面においては、経理部門からの除却日脱出時に除却日が初期セットされ、除却仕訳計上日、現在月度マスタの現在月度、および、月別償却データの仕訳連携済の月度+1の月度の開始日の3つの日付が取得され、一番遅い日付がセットされる。また、本実施形態における仮締め時の(現場の)除却登録においては、除却月が未連携の際、仮締めフラグ=0(未締め)の場合、現在月度(例えば、2022/6/1)が除却仕訳計上日として登録され、仮締めフラグ=1(仮締め)の場合、現在月度+1の月度の開始日(例えば、2022/7/1)が除却仕訳計上日として登録される。また、本実施形態における仮締め時の(現場の)除却登録においては、除却月が連携済みの際、仮締による制御は受けないが連携済み区分による制御を受けるため、現在月度+1の月度の開始日(例えば、2022/7/1)が除却仕訳計上日として登録される。
【0081】
また、
図20に示すように、本実施形態における「確定状態」に更新する際のチェック処理においては、(1)承認用データチェックとして、履歴データ_承認用のデータテーブルに、新規計上日≦更新月度の月度の終了日のデータが存在しないかチェックされ、データが存在する場合、エラーとなり、承認未完了データがある旨のエラーメッセージが表示され、更新処理が中止され、データが存在しない場合、(2)更新処理が実行され、確定に更新される。ここで、本実施形態においては、月度期間マスタ106bが参照されて更新月度が属する月度の終了日が更新月度の終了日として取得される。
【0082】
そして、
図21に示すように、本実施形態における「確定状態」の除却登録(現場)画面においては、現場部門からの除却日脱出時に除却仕訳計上日が初期セットされ、除却日、未締めの場合に現在月度マスタ106aの現在月度もしくは仮締めの場合に現在月度マスタ106aの現在月度+1の月度の開始日、ならびに、月別償却データの仕訳連携済の月度+1の月度の開始日の3つの日付が取得され、一番遅い日付がセットされる。また、
図21に示すように、本実施形態における「確定状態」の除却登録画面においては、経理部門からの除却日脱出時に除却仕訳計上日が初期セットされ、除却日、現在月度マスタの現在月度、および、月別償却データの仕訳連携済の月度+1の月度の開始日の3つの日付が取得され、一番遅い日付がセットされる。
【0083】
また、
図22を参照して、本実施形態における制御内容の一例について説明する。
図22は、本実施形態における制御内容の一例を示す図である。
【0084】
図22は、本実施形態における各異動事由(例えば、取得、除却、または、移動等)に対応する登録画面と、現在月度の状態と、の関係において制御される内容について示している。
【0085】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0086】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0087】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0088】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0089】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0090】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0091】
また、計上月制御装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0092】
例えば、計上月制御装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて計上月制御装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0093】
また、このコンピュータプログラムは、計上月制御装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0094】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0095】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0096】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0097】
また、計上月制御装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、計上月制御装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0098】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、現場部門から固定資産の取得情報が上がってくるような、製造業、流通小売業を含む小売業、または、金融業等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0100】
100 計上月制御装置
102 制御部
102a 異動登録請求取得部
102b 計上日特定部
102c 異動登録部
102d 更新部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 現在月度マスタ
106b 月度期間マスタ
106c 資産データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク