(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065843
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】読取制御プログラム、画像読取装置の制御方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/21 20060101AFI20240508BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
H04N1/21
H04N1/00 127B
H04N1/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174904
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】阮 竜竜
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AB08
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB30
5C062AB32
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC38
5C062AF07
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】情報処理装置が画像読取装置に画像を読み取らせる前に、読取データに基づく処理に必要なメモリの容量を予測的に算出してその容量に応じた適正な処理を行えるようにする。
【解決手段】画像処理装置30と通信可能な情報処理装置10は、設定処理と、算出処理と、実行要件対応処理とを実行する。設定処理は、設定値を設定し、且つ当該設定値に基づく画像読取機能が画像読取装置30で実行された後も当該設定値を保持する。算出処理は、過去の画像読取機能の実行時に用いられた設定値に基づいて、データ処理に必要な所要容量を算出する。データ処理は読取データを記憶することを含む。実行要件対応処理は、算出された所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部と、
記憶部と、
画像読取機能を有する画像読取装置と通信可能に構成された通信部と、
制御部と、
を備えた情報処理装置における前記制御部が実行可能なコンピュータプログラムである読取制御プログラムであって、
前記画像読取機能は、前記情報処理装置から受信された前記設定値を用いて被記録媒体に記録された画像を読み取り、読み取られた前記画像を示すデータである読取データを前記情報処理装置へ送信することを含み、
前記読取制御プログラムは、前記制御部に、
前記設定値を設定し、且つ当該設定値に基づく前記画像読取機能が実行された後も当該設定値を保持する、設定処理と、
所定の入力操作が前記入力部を介してなされたことに応じて、前記読取データに基づくデータ処理に必要な前記記憶部の容量である所要容量を、前記設定処理により保持されている、過去の前記画像読取機能の実行時に用いられた前記設定値に基づいて算出する第1の算出処理であって、前記データ処理は、前記読取データを前記記憶部における所定の記憶領域に記憶することを含む、第1の算出処理と、
前記第1の算出処理により算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行する実行要件対応処理と、
を実行させる読取制御プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の読取制御プログラムであって、
前記第1の算出処理は、前記所要容量を、前記設定処理により保持されている、前回の前記画像読取機能の実行時に用いられた前記設定値に基づいて算出する、
読取制御プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件対応処理は、現在設定されている前記設定値を維持しつつ、前記第1の算出処理により算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行する、
読取制御プログラム。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件は、前記記憶領域の空き容量が、前記第1の算出処理により算出された前記所要容量以上である場合に、満たされる、
読取制御プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件は、
前記空き容量が予め設定された閾値より大きい場合、または、
前記空き容量が前記閾値以下であって且つ前記第1の算出処理により算出された前記所要容量以上である場合、
に満たされる、読取制御プログラム。
【請求項6】
請求項4に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件対応処理は、
前記所要容量が前記実行要件を満たしていない場合に、前記実行要件を満たしていないことを報知する報知処理、
を含む、読取制御プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件は、前記記憶領域の空き容量が、前記第1の算出処理により算出された前記所要容量以上である場合に満たされ、
前記実行要件対応処理は、さらに、
前記所要容量が前記実行要件を満たしていない場合に、前記所要容量に対する前記空き容量の不足分を算出する第2の算出処理、
を含み、
前記報知処理は、前記第2の算出処理により算出された前記不足分を報知することを含む、
読取制御プログラム。
【請求項8】
請求項4に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件対応処理は、
前記所要容量が前記実行要件を満たしている場合に、前記設定処理により保持されている前記設定値を含む前記実行コマンドを前記通信部を介して前記画像読取装置へ送信する送信処理と、
前記送信処理により送信された前記実行コマンドに従って前記画像読取装置で生成された前記読取データを前記通信部を介して受信する受信処理と、
前記受信処理により受信された前記読取データに基づく前記データ処理と、
を含む、読取制御プログラム。
【請求項9】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記情報処理装置は、さらに、表示部を備え、
前記データ処理は、さらに、前記読取データが示す画像を前記表示部に表示することを含む、
読取制御プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の読取制御プログラムであって、
前記データ処理は、さらに、前記読取データから、当該読取データが示す前記画像を示すファイルであって前記読取データとは異なるファイル形式の前記ファイルを生成して前記記憶領域に記憶することを含む、
読取制御プログラム。
【請求項11】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記第1の算出処理は、前記所要容量の算出に用いる前記設定値が保持されていない場合は、既定の前記設定値に基づいて前記所要容量を算出する、
読取制御プログラム。
【請求項12】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記制御部に、さらに、
前記被記録媒体の数に関連する媒体数関連情報を取得する取得処理と、
前記取得処理により取得された前記媒体数関連情報数に基づいて前記被記録媒体の数を算出する第3の算出処理と、
を実行させ、
前記第1の算出処理は、前記設定値と、前記第3の算出処理により算出された前記被記録媒体の数とに基づいて、前記所要容量を算出する、
読取制御プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の読取制御プログラムであって、
前記画像読取装置は、
1つ以上の前記被記録媒体を載置可能に構成された載置部と、
前記載置部に前記1つ以上の前記被記録媒体が載置されている場合に前記被記録媒体を1つずつ順次搬送するように構成された自動搬送装置と、
を備え、前記自動搬送装置により前記被記録媒体が搬送される毎にその搬送された前記被記録媒体に記録されている画像を読み取るように構成されており、
前記媒体数関連情報は、前記載置部に前記被記録媒体が載置されているか否かを示す情報を含む、
読取制御プログラム。
【請求項14】
請求項13に記載の読取制御プログラムであって、
前記制御部に、さらに、
前記自動搬送装置を用いて前記画像読取機能が実行される度に、当該画像読取機能において画像が読み取られた前記被記録媒体の数を記憶する記憶処理、
を実行させ、
前記第3の算出処理は、前記載置部に前記被記録媒体が載置されていることを前記媒体数関連情報が示している場合に、過去1回以上の前記画像読取機能の実行時のそれぞれにおいて画像が読み取られた前記被記録媒体の数に基づく所定演算によって、前記載置部に載置されている前記被記録媒体の数を算出することを含む、
読取制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の読取制御プログラムであって、
前記所定演算は、前記過去1回以上の前記画像読取機能の実行時のそれぞれにおける前記被記録媒体の数の平均値を算出することを含む、
読取制御プログラム。
【請求項16】
請求項13に記載の読取制御プログラムであって、
前記第3の算出処理は、前記載置部に前記被記録媒体が載置されていないことを前記媒体数関連情報が示している場合に前記被記録媒体の数を1として算出することを含む、
読取制御プログラム。
【請求項17】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記制御部に、さらに、
前記設定値の変更要求を前記入力部を介して受け付ける変更要求受付処理、
を実行させ、
前記設定処理は、前記変更要求受付処理により前記変更要求が受け付けられたことに応じて、前記変更要求に基づいて前記設定値を変更し、
前記読取制御プログラムは、前記変更要求受付処理により前記変更要求が受け付けられたことに応じて、変更後の前記設定値に基づいて、前記第1の算出処理及び前記実行要件対応処理が実行されるように構成されている、
読取制御プログラム。
【請求項18】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記記憶部は、補助記憶装置を備え、
前記記憶領域は、前記補助記憶装置の少なくとも一部に割り当てられている、
読取制御プログラム。
【請求項19】
画像読取装置と通信可能な情報処理装置で用いられる、前記画像読取装置の制御方法であって、
前記画像読取装置における画像の読み取りに用いられる設定値を設定且つ保持することと、
前記読取データに基づくデータ処理に必要な、前記情報処理装置の記憶部の容量である所要容量を、過去の画像の読み取り時に用いられて保持されている前記設定値に基づいて算出することと、
算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行することと、
を備える、画像読取装置の制御方法。
【請求項20】
入力部と、
記憶部と、
画像読取機能を有する画像読取装置と通信可能に構成された通信部と、
制御部と、
を備えた情報処理装置であって、
前記画像読取機能は、前記情報処理装置から受信された前記設定値を用いて被記録媒体に記録された画像を読み取り、読み取られた前記画像を示すデータである読取データを前記情報処理装置へ送信することを含み、
前記制御部は、
前記設定値を設定し、且つ当該設定値に基づく前記画像読取機能が実行された後も当該設定値を保持する、設定処理と、
所定の入力操作が前記入力部を介してなされたことに応じて、前記読取データに基づくデータ処理に必要な前記記憶部の容量である所要容量を、前記設定処理により保持されている、過去の前記画像読取機能の実行時に用いられた前記設定値に基づいて算出する第1の算出処理であって、前記データ処理は、前記読取データを前記記憶部における所定の記憶領域に記憶することを含む、算出処理と、
前記算出処理により算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行する実行要件対応処理と、
を実行するように構成されている、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像読取装置を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、画像読取装置と通信可能な情報処理装置を開示している。この情報処理装置は、画像読取装置へスキャン実行命令及び各設定値を送信することにより、画像読取装置に原稿の画像を読み取らせ、読み取られた画像のデータ(以下、読取データ)を画像読取装置から受信してメモリに保存することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像読取装置から受信される読取データのサイズによっては、当該読取データを情報処理装置のメモリに適切に保存できない可能性がある。そのため、画像読取装置へスキャン実行命令が送信される前に、読取データのサイズに応じた適切な処理が行われることが望まれる。
【0005】
本開示の一局面は、情報処理装置が画像読取装置に画像を読み取らせる前に、読取データに基づく処理に必要なメモリの容量を予測的に算出してその容量に応じた適正な処理を行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面は、読取制御プログラムを提供する。読取制御プログラムは、情報処理装置で実行されるコンピュータプログラムである。情報処理装置は、入力部と、記憶部と、通信部と、制御部とを備える。通信部は、画像読取装置と通信可能である。読取制御プログラムは制御部が実行可能である。
【0007】
画像読取装置は、画像読取機能を有する。画像読取機能は、情報処理装置から設定値を受信すると、受信された設定値を用いて、被記録媒体に記録された画像を読み取ることを含む。画像読取機能は、さらに、画像の読み取り後、読み取られた画像を示すデータである読取データを情報処理装置へ送信することを含む。
【0008】
読取制御プログラムは、制御部に、設定処理と、算出処理と、実行要件対応処理とを実行させる。
設定処理は、設定値を設定する。設定処理は、設定された設定値に基づく画像読取機能が画像読取装置で実行された後も、当該設定値を保持する。
【0009】
算出処理は、所定の入力操作が入力部を介してなされたことに応じて、設定処理により保持されている、過去の前記画像読取機能の実行時に用いられた前記設定値に基づいて、所要容量を算出する。所要容量は、読取データに基づくデータ処理に必要な、記憶部の容量である。データ処理は、読取データを記憶部における所定の記憶領域に記憶することを含む。
【0010】
実行要件対応処理は、算出処理により算出された所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じた処理である。実行要件対応処理は、所定容量が実行要件を満たしているか否かに応じて異なる。
【0011】
このような読取制御プログラムが実行される情報処理装置は、画像読取装置に画像を読み取らせる前に、読取データに基づく処理に必要な所要容量を予測的に算出することができる。そして、その算出した所要容量に応じた適正な処理を行うことができる。
【0012】
記憶部は、補助記憶装置を備えていてもよい。記憶領域は、補助記憶装置の少なくとも一部に割り当てられていてもよい。
算出処理は、所要容量を、設定処理により保持されている、前回の画像読取機能の実行時に用いられた設定値に基づいて、算出してもよい。
【0013】
実行要件は、記憶領域の空き容量が、算出処理により算出された所要容量以上である場合に、満たされてもよい。
実行要件対応処理は、報知処理を含んでいてもよい。報知処理は、所要容量が実行要件を満たしていない場合に実行されてもよい。報知処理は、実行要件を満たしていないことを報知することを含んでいてもよい。
【0014】
実行要件対応処理は、送信処理と、受信処理と、前述のデータ処理とを備えていてもよい。送信処理は、所要容量が実行要件を満たしている場合に実行されてもよい。送信処理は、実行コマンドを通信部を介して画像読取装置へ送信することを含んでいてもよい。実行コマンドは、設定処理により保持されている設定値を含む。受信処理は、送信処理により送信された実行コマンドに従って画像読取装置で生成された読取データを、通信部を介して受信することを含んでいてもよい。前述のデータ処理は、受信処理により受信された読取データに基づいて行われる。
【0015】
情報処理装置は、表示部をさらに備えていてもよい。この場合、データ処理は、さらに、読取データが示す画像を表示部に表示することを含んでいてもよい。
データ処理は、読取データから、当該読取データが示す画像を示すファイルであって当該読取データとは異なるファイル形式のファイルを生成して記憶領域に記憶することを含んでいてもよい。
【0016】
本開示の別の一局面は、画像読取装置の制御方法を提供する。当該方法は、画像読取装置と通信可能な情報処理装置で用いられる。当該方法は、
前記画像読取装置における画像の読み取りに用いられる設定値を設定且つ保持することと、
前記読取データに基づくデータ処理に必要な、前記情報処理装置の記憶部の容量である所要容量を、過去の画像の読み取り時に用いられて保持されている前記設定値に基づいて算出することと、
算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行することと、
を備える。このような方法は、上記の読取制御プログラムと同様の効果を発揮できる。
【0017】
本開示のさらに別の一局面は、情報処理装置を提供する。情報処理装置は、前述の入力部と、前述の記憶部と、前述の通信部と、前述の制御部とを備える。制御部は、前述の設定処理と、前述の第1の算出処理と、前述の実行要件対応処理とを実行するように構成されている。制御部は、これら各処理をプログラムに基づいて(即ちソフトウェア処理で)実行してもよいし、ハードウェア処理に基づいて(即ちワイヤードロジックその他の、ソフトウェアによらない方法で)実行してもよい。このような情報処理装置は、上記の読取制御プログラムと同様の効果を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施形態の画像処理システムの概略構成を示す説明図である。
【
図2】実施形態の基準容量テーブルを示す説明図である。
【
図3】実施形態のホーム画面及びスキャン画面を示す説明図である。
【
図5】実施形態のプレビュー画面を示す説明図である。
【
図6】実施形態のスキャン制御処理の一部のフローチャートである。
【
図7】実施形態のスキャン制御処理の他の一部(
図6の続き)のフローチャートである。
【
図8】スキャン制御処理の一部の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.実施形態]
(1)画像処理システムの概要
図1に示すように、本実施形態の画像処理システム1は、情報処理装置10と、画像処理装置30とを備える。
【0020】
情報処理装置10は、例えばスマートフォン、タブレット端末、モバイルパソコン、据え置き型のパソコンなどの、各種の情報処理装置のうちのいずれかの形態である。
画像処理装置30は、スキャン機能を少なくとも有する。スキャン機能は、画像が記録された被記録媒体(以下、「原稿」と称する)におけるその画像を読み取って、読み取られた画像のデータ(以下、「スキャンデータ」と称する)を生成する機能である。画像処理装置30は、情報処理装置10からのスキャンコマンドに従ってスキャン機能を実行し、スキャンデータを情報処理装置10へ送信することができる。なお、スキャン機能は、本開示における画像読取機能の一例に相当し、スキャンデータは、本開示における読取データの一例に相当し、スキャンコマンドは、本開示における実行コマンドの一例に相当する。
【0021】
情報処理装置10は、画像処理装置30と互いに通信可能である。具体的には、本実施形態では、情報処理装置10は、画像処理装置30とAP5を介して無線通信可能である。「AP」はアクセスポイントの略称である。即ち、本実施形態の画像処理システム1は、いわゆるインフラストラクチャモードの無線LANによる無線通信が可能に構成されている。情報処理装置10は、画像処理装置30へスキャンコマンドを送信することにより、画像処理装置30にスキャン機能を実行させてスキャンデータを取得することができる。
【0022】
なお、情報処理装置10は、画像処理装置30と直接的に無線通信可能であってもよい。即ち、情報処理装置10は、画像処理装置30と、いわゆるアドホックモードの無線LANによる無線通信が可能であってもよい。また、情報処理装置10は、画像処理装置30と有線通信可能であってもよい。
【0023】
(2)画像処理装置の構成
図1に示すように、画像処理装置30は、制御部31と、記憶部32と、読取部35と、通信部37とを備える。
【0024】
制御部31は、例えばCPUを有する。記憶部32は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。即ち、本実施形態の画像処理装置30は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。記憶部32には、各種のソフトウェアやデータが記憶されている。
【0025】
制御部31は、記憶部32に記憶された各種プログラムを実行することにより各種機能を実現する。制御部31により実現される各種機能には、前述のスキャン機能が含まれる。なお、制御部31により実現される各種機能は、プログラムの実行によって(即ち、ソフトウェア処理によって)実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0026】
読取部35は、イメージセンサを備え、原稿の画像を読み取って、スキャンデータを生成する。
制御部31は、読取部35を制御することによりスキャン機能を実現する。即ち、制御部31は、情報処理装置10から通信部37を介してスキャンコマンドを受信すると、読取部35に、そのスキャンコマンドに含まれているスキャン設定情報に基づくスキャンを実行させる。
【0027】
スキャン設定情報は、スキャン(即ち画像の読み取り)に必要な各種の設定項目の設定値を含む。各種の設定項目には、例えば、原稿サイズ、カラー/モノクロ設定、解像度などが含まれる。制御部31は、スキャン設定情報に従って画像を読み取らせ、スキャンデータを生成する。そして、生成したスキャンデータを、通信部37を介して情報処理装置10へ送信する。
【0028】
通信部37は、情報処理装置10との前述の無線通信または有線通信を実現するための通信インタフェースである。本実施形態では、通信部37は、前述の無線LANの通信方式で情報処理装置10と無線通信可能に構成されている。
【0029】
本実施形態の画像処理装置30は、さらに、載置部41と、自動搬送装置42と、原稿センサ43とを備えている。自動搬送装置のことを、以下、「ADF」と称する。ADFは、「Auto Document Feeder」の略称である。
【0030】
載置部41は、1枚以上の原稿を載置可能に構成されている。ADF42は、載置部41に載置されている原稿を自動で搬送する。載置部41に複数の原稿が積層されて配置されている場合は、ADF42は、その複数の原稿を1枚ずつ順次搬送する。
【0031】
原稿センサ43は、載置部41に原稿が載置されているか否かを示す信号を制御部31へ出力する。制御部31は、原稿センサ43からの信号に基づいて、載置部41に原稿が載置されているか否かを認識することができる。
【0032】
制御部31は、読取部35にスキャンを実行させる際、基本的には、原稿台(不図示)に置かれた原稿の画像を読み取らせる。つまり、いわゆるフラットベッド方式で原稿の画像を読み取らせ、当該画像のスキャンデータを生成する。
【0033】
一方、載置部41に原稿が載置されている場合は、制御部31は、ADF42を作動させる。この場合、読取部35は、ADF42により原稿が搬送される毎に、当該原稿の画像を読み取って、当該画像のスキャンデータを生成する。
【0034】
生成されたスキャンデータは、記憶部32に保存され、適宜処理される。具体的には、情報処理装置10からのスキャンコマンドに従ってスキャンが実行され場合は、制御部31は、生成されたスキャンデータを、通信部37を介して情報処理装置10へ送信する。
【0035】
また、制御部31は、原稿センサ43からの信号に基づいて、載置部41に原稿が載置されているか否かを示す情報であるスキャンソース情報を生成する。スキャンソース情報は、換言すれば、スキャンソースがADF及びフラットベッドのどちらであるか、つまりADF42を用いたスキャンが行われるのかそれとも使用者により原稿台に置かれた1枚の原稿がスキャンされるのかを示す。スキャンソース情報は、本開示における媒体数関連情報の一例に相当する。
【0036】
原稿センサ43からの信号が、載置部41に原稿が載置されていることを示している場合、制御部31は、スキャンソースがADFであることを示すスキャンソース情報を生成する。原稿センサ43からの信号が、載置部41に原稿が載置されていないことを示している場合、制御部31は、スキャンソースがフラットベッドであることを示すスキャンソース情報を生成する。制御部31は、例えば情報処理装置10から要求された場合など、必要に応じて、スキャンソース情報を、通信部37を介して情報処理装置10へ送信する。
【0037】
本実施形態の画像処理装置30は、さらに、表示部33と、入力部34と、印刷部36とを備えていてもよい。
表示部33は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
【0038】
入力部34は、使用者による各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。この入力用デバイスは、例えば、不図示の操作スイッチ、不図示のタッチパネルなどを含んでいてもよい。
【0039】
印刷部36は、制御部31に制御されて、被印刷媒体に画像を印刷することが可能に構成されている。印刷部36は、例えば、インクジェット方式またはレーザー方式などの各種の印刷方式のいずれかを用いて画像を印刷するように構成されている。
【0040】
(3)情報処理装置の構成
図1に示すように、情報処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、表示部13と、入力部14と、第1通信部15とを備える。
【0041】
制御部11は、例えばCPUを有する。記憶部12は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。すなわち、情報処理装置10は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。なお、NVRAMにおける「NV」は「Non Volatile」の略称である。
【0042】
記憶部12は、各種のプログラム及びデータを記憶する。本実施形態の記憶部12は、一例として、メインメモリ12aと、ストレージ12bとを備える。
メインメモリ12aは、いわゆる主記憶装置に該当するものである。メインメモリ12aは、例えば、前述のROM及びRAMを含んでいてもよい。
【0043】
ストレージ12bは、いわゆる補助記憶装置に該当するものである。ストレージ12bは、例えば、前述のフラッシュメモリ及び/またはNVRAMを含んでいてもよい。ストレージ12bは、ハードディスクまたはSSDを備えていてもよい。SSDは「Solid State Drive」の略称である。
【0044】
ストレージ12bには、OS(オペレーティングシステム)121と、読取制御プログラム122とが記憶(詳しくはインストール)されている。OS121は、例えば、情報処理装置10のベンダにおいて予めインストールされてもよい。読取制御プログラム122は、例えば、情報処理装置10のベンダにおいて予めインストールされてもよいし、情報処理装置10の使用者により任意にインストールされてもよい。
【0045】
ストレージ12bには、
図2に例示する基準容量テーブルも記憶される。基準容量テーブルは、読取制御プログラム122の実行時に使用される。より具体的には、基準容量テーブルは、後述する所要容量Mnの算出の際に参照される。基準容量テーブルは読取制御プログラム122の一部であってもよい。
【0046】
制御部11は、記憶部12に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部12は、プログラムを格納したnon-transitory computer readable storage mediumに該当する。なお、制御部11により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0047】
読取制御プログラム122は、制御部11が実行可能なコンピュータプログラムである。以下の説明では、読取制御プログラム122のことを「アプリ122」と略称する。アプリ122は、情報処理装置10内の制御部11、記憶部12、表示部13、入力部14及び第1通信部15などの各種ハードウェアを利用して各種制御を実行する場合において、より詳しくは、OS121を介して当該各種ハードウェアにアクセスする。ただし、以下の説明では、アプリ122がOS121を介して当該各種ハードウェアにアクセスすることについては適宜省略して説明する。また、以下の説明では、プログラムを実行する主体(例えば情報処理装置10においては制御部11)のことを、単に当該プログラム名またはその略称で記載する場合がある。例えば、「アプリ122は」という記載は、詳しくは「アプリ122を実行している制御部11は」を意味する場合がある。
【0048】
アプリ122は、画像処理装置30を制御する。使用者は、例えば入力部14を介した所定の登録操作によって、アプリ122の制御対象として画像処理装置30を登録することができる。画像処理装置30がアプリ122に登録されることで、アプリ122が画像処理装置30を制御することができるようになる。以下の説明は、画像処理装置30がアプリ122に登録されていることを前提としている。
【0049】
使用者は、アプリ122を用いて、画像処理装置30を情報処理装置10から遠隔的に利用できる。アプリ122が実行可能な機能には、スキャン制御機能が少なくとも含まれる。スキャン制御機能は、第1通信部15を介して画像処理装置30へスキャンコマンドを送信することによって、当該スキャンコマンドに含まれるスキャン設定情報に従うスキャンを画像処理装置30に実行させて、生成されたスキャンデータを画像処理装置30から第1通信部15を介して取得することを含む。
【0050】
なお、本実施形態のアプリ122は、スキャン制御機能の他に、さらに、印刷制御機能を含む1つ以上の機能を有する。印刷制御機能は、第1通信部15を介して画像処理装置30へ印刷用データを含む印刷コマンドを送信することによって、印刷用データが示す画像を被印刷媒体に印刷させることを含む。
【0051】
ストレージ12bには、アプリ122が使用可能な記憶領域(以下、「スキャン処理領域」と称する)が設定されている。ストレージ12bの記憶領域の一部がスキャン処理領域に設定されていてもよいし、ストレージ12bの記憶領域の全てがスキャン処理領域に設定されていてもよい。スキャン処理領域は、換言すれば、制御部11がアプリ122を実行する際に用いる記憶領域である。
【0052】
表示部13は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
入力部14は、各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。入力部14が有する入力用デバイスには、タッチパネル14aが含まれる。タッチパネル14aは、表示部13が有する表示デバイスにおける画像表示領域に重畳配置される。
【0053】
タッチパネル14aは、画像表示領域に対する、指示体による接触又は近接による指示操作を検出可能である。即ち、タッチパネル14aは、画像表示領域に対して指示体による指示操作が行われている場合に、その指示操作が行われている位置である指示位置を示す位置情報を出力可能に構成されている。本実施形態のタッチパネル14aは、指示体により指示操作が行われている間、位置情報を連続的又は周期的に出力するよう構成されている。
【0054】
なお、タッチパネル14aは、指示操作として接触のみ検出可能な構成であってもよいし、近接のみ検出可能な構成であってもよいし、接触及び近接の両方を検出可能な構成であってもよい。
【0055】
制御部11は、タッチパネル14aから出力される位置情報を取得し、その取得した位置情報に基づいて、指示体の指示操作の有無、指示操作が行われている場合における指示位置、指示操作が行われている場合における指示体による少なくとも一種類の特定の操作を検出することができる。制御部11が検出可能な特定の操作には、例えば、いわゆるタップ、フリック、ドラッグなどが含まれる。指示操作を行うことが可能な指示体の具体的態様は種々考えられ、例えば使用者の指先であってもよいし、スタイラスペンなどの特定の指示用デバイスであってもよい。
【0056】
第1通信部15は、画像処理装置30との前述の無線通信または有線通信を実現するための、通信インタフェースである。本実施形態では、第1通信部15は、前述の無線LANの通信方式で無線通信可能に構成されている。
【0057】
本実施形態の情報処理装置10は、さらに、第2通信部16と、音声入出力部17と、撮影部18と、メディアI/F19とを備えていてもよい。「I/F」はインタフェースの略称である。
【0058】
第2通信部16は、第1通信部15とは異なる通信方式での有線及び/または無線通信を行うための通信インタフェースである。第2通信部16は、例えば、携帯電話回線に接続可能であってもよい。また例えば、第2通信部16は、BluetoothあるいはNFCなどの各種無線通信方式のうちの少なくとも1つに対応していてもよい。なお、「Bluetooth」は登録商標である。「NFC」は「Near Field Communication」の略称である。
【0059】
音声入出力部17は、例えばマイク及びスピーカを備える。撮影部18は、いわゆるデジタルカメラとしての機能を担うものであり、静止画像または動画像を撮影してその画像を示す画像データを生成することができる。
【0060】
メディアI/F19は、例えばUSBフラッシュメモリやSDカードなどの、各種の記憶メディアが着脱される。SDカードは登録商標である。制御部11は、メディアI/F19に装着された記憶メディアに対するデータの書き込み及び読み出しを制御可能である。
【0061】
(4)スキャン制御機能の概要
アプリ122が有するスキャン制御機能について、具体的に説明する。ここでは、スキャン制御機能のうちの基本的な機能について説明する。
【0062】
情報処理装置10が起動すると、OS121が、表示部13の画面表示領域に待機画面(不図示)を表示する。待機画面は、例えば、情報処理装置10にインストールされているソフトウェアの選択を受け付けるための、ソフトウェア毎のアイコンが表示される。
【0063】
情報処理装置10にアプリ122がインストールされると、待機画面に、アプリ122に対応するアイコンが表示される。使用者は、当該アイコンをタップすることで、アプリ122を起動させることができる。なお、アプリ122は、使用者による当該アイコンのタップとは異なる方法で起動されてもよい。
【0064】
アプリ122が起動されると、アプリ122は、アプリ122が有する各種機能を実現するための各種処理を開始する。アプリ122は、起動すると、
図3に例示するように、表示部13の画面表示領域に、ホーム画面50を表示する。
【0065】
ホーム画面50は、アプリ122が有する各種機能のうちのいずれかを使用者に選択させるための画面である。ホーム画面50には、複数のアイコンが表示される。複数のアイコンは、アプリ122が有する各種機能がそれぞれ対応付けられている。
【0066】
図3に例示するように、複数のアイコンには、スキャンアイコン51が含まれる。スキャンアイコン51は、スキャン制御機能の実行をアプリ122に指示するためのアイコンである。
【0067】
なお、本実施形態のホーム画面50は、ドキュメントプリントアイコン52及び写真プリントアイコン53を含む他の複数のアイコンが更に表示される。ドキュメントプリントアイコン52及び写真プリントアイコン53はいずれも、印刷制御機能の実行をアプリ122に指示するためのアイコンである。
【0068】
ホーム画面50は、戻りボタン56が更に表示される。戻りボタン56は、現在表示されている画面の直前に表示されていた画面を表示させるためのアイコンである。ホーム画面50において戻りボタン56がタップされると、制御部11は、ホーム画面50が表示される直前に表示されていた画面を表示する。戻りボタン56は、ホーム画面50以外の他の画面にも表示される。
【0069】
ホーム画面50において、例えば使用者の指などの指示体100によってスキャンアイコン51がタップされると(つまりスキャン制御機能が選択されると)、アプリ122は、
図3に例示するように、画面表示領域にスキャン画面60を表示する。
【0070】
スキャン画面60には、設定情報リスト61と、スキャンボタン63と、戻りボタン56とが表示される。
図3に例示するように、設定情報リスト61には、各種設定項目毎の複数の項目ボタンが表示される。本実施形態では、各種設定項目は、前述の通り、例えばカラー/モノクロ設定、原稿サイズ、解像度などが含まれる。そのため、複数の項目ボタンには、
図3に例示するように、カラー/モノクロボタン61a、原稿サイズボタン61b、及び解像度ボタン61cが含まれる。
【0071】
原稿サイズは、読み取り対象の原稿のサイズである。アプリ122は画像処理装置30に対して原稿サイズを指定することができる。原稿サイズとして設定可能な設定値には、例えば、A4、レターその他の各種のサイズが含まれる。使用者は、これら各種のサイズのうちの1つを、原稿サイズの設定値として設定することができる。
【0072】
カラー/モノクロ設定は、原稿をカラー(即ち多色)で読み取らせるか、それともモノクロ(即ち単色)で読み取らせるかを示す。使用者は、カラーおよびモノクロのうちの何れか一方を、カラー/モノクロ設定の設定値として設定することができる。
【0073】
解像度は、画像を読み取らせる際の解像度を示す。解像度として設定可能な設定値には、例えば、100dpi,200dpi,300dpiなどが含まれる。使用者は、これらの解像度のうちの1つを、解像度の設定値として設定することができる。
【0074】
各項目ボタンには、対応する設定項目における現在設定されている設定値が表示される。
図3の例では、カラー/モノクロボタン61aに「カラー」が表示されている。これは、カラー/モノクロ設定として設定値「カラー」が現在設定されていることを示す。また、原稿サイズボタン61bに「A4」が表示されている。これは、原稿サイズとして設定値「A4」が現在設定されていることを示す。また、解像度ボタン61cに「300dp1」が表示されている。これは、解像度として設定値「300dpi」が現在設定されていることを示す。
【0075】
各項目ボタンのうちのいずれかがタップされると、対応する設定項目の設定値を変更可能な設定画面が表示部13に表示される。使用者は、その設定画面を介して設定値を変更することができる。
【0076】
例えば解像度ボタン61cがタップされると、
図4に例示する解像度設定画面70が表示される。解像度設定画面70には、選択可能な解像度が一覧表示される。使用者は、それらの解像度の中から所望の解像度を選択することができる。解像度が選択され、戻りボタン56がタップされると、解像度の設定値がその選択された解像度に更新され、表示部13に再びスキャン画面60が表示される。このとき、各項目ボタンには、変更後の最新の設定値が反映される。例えば、解像度が「200dpi」に変更された場合は、解像度ボタン61cに表示される設定値は、「300dpi」から「200dpi」に変更される。
【0077】
スキャンボタン63は、使用者によるスキャンの実行指示を受け付けるためのボタンである。スキャンボタン63がタップされると、アプリ122は、現在設定されているスキャン設定情報を含むスキャンコマンドを、第1通信部15を介して画像処理装置30へ送信する。これにより、画像処理装置30において、送信したスキャン設定情報に基づいてスキャンが実行される。なお、スキャンボタン63をタップすることは、本開示における所定の入力操作の一例に相当する。
【0078】
アプリ122は、スキャンコマンドの送信後も、現在のスキャン設定情報、即ち当該スキャンコマンドに基づくスキャンに用いられたスキャン設定情報を、記憶部12に保持する。つまり、今回のスキャンに用いられたスキャン設定情報が、引き続き、スキャン設定情報として設定され続ける。
【0079】
したがって、スキャンコマンド送信後に再びスキャン画面60に戻ったとき、設定情報リスト61には、設定項目毎に、今回のスキャンに用いられたスキャン設定情報が表示される。
【0080】
また、本実施形態では、アプリ122が終了されても、さらには情報処理装置10の電源がオフされて情報処理装置10自体が動作を停止しても、現在設定されているスキャン設定情報が保持され続ける。そのため、アプリ122を一旦終了した後、あるいは情報処理装置10自体が動作を停止した後に再びアプリ122が起動した場合、アプリ122の終了時に設定されていたスキャン設定情報が再び設定される。
【0081】
そのため、スキャン実行後、アプリ122が再起動されたり情報処理装置10が再起動されたりしても、使用者によりスキャン設定情報が変更されない限り、前回のスキャンで用いられたスキャン設定情報が、引き続き、現在のスキャン設定情報として設定され続ける。
【0082】
使用者によりスキャン設定情報が変更された場合は、変更される度に、その変更後のスキャン設定情報に更新される。
なお、スキャン設定情報が更新されても、直近のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報は保持されてもよい。また、直近のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報に限らず、過去の所定回数のスキャン実行時のそれぞれで用いられたスキャン設定情報が保持されてもよい。
【0083】
スキャンコマンドに基づいてスキャンを実行した画像処理装置30は、当該スキャンで生成されたスキャンデータを情報処理装置10へ送信する。アプリ122は、スキャンデータを受信すると、そのスキャンデータに基づくデータ処理を実行する。
【0084】
本実施形態のデータ処理は、(i)スキャンデータを記憶部12のスキャン処理領域に記憶することと、(ii)画面表示領域にプレビュー画像81(
図5参照)を表示することと、(iii)スキャンデータからスキャン保存ファイルを生成してスキャン処理領域に記憶(保存)することと、を含む。
【0085】
プレビュー画像81は、スキャンデータが示す画像、即ち、画像処理装置30で読み取られた原稿の画像の、プレビュー用の画像である。
スキャン保存ファイルは、スキャンデータが示す画像を示すファイルであって、スキャンデータとは異なるファイル形式のファイルである。
【0086】
より具体的には、アプリ122は、スキャンデータを受信すると、スキャンデータをスキャン処理領域に保存する。そして、画面表示領域に、
図5に例示するプレビュー画面80を表示する。アプリ122は、さらに、スキャンデータに基づいてプレビュー画像81を生成し、そのプレビュー画像81をプレビュー画面80に表示する。
【0087】
プレビュー画面80は、さらに、ファイル形式選択ボタン82と、保存ボタン83と、戻りボタン56とが表示される。
ファイル形式選択ボタン82は、スキャン保存ファイルのファイル形式(以下、「保存ファイル形式」と称する)を選択するためのボタンである。使用者は、ファイル形式選択ボタン82を介して保存ファイル形式を選択することができる。本実施形態では、保存ファイル形式として、JPEGおよびPDFのいずれか一方を選択できる。なお、選択可能な保存ファイル形式はJPEGおよびPDFに限定されない。
【0088】
保存ボタン83は、スキャン保存ファイルの生成及び保存をアプリ122に指示するためのボタンである。保存ボタン83がタップされると、アプリ122は、ファイル形式選択ボタン82で選択されている保存ファイル形式のスキャン保存ファイルを生成して、スキャン処理領域に保存する。
【0089】
保存ボタン83がタップされた後は、アプリ122は、例えばホーム画面50若しくはスキャン画面60を表示する。
以上がスキャン制御機能の基本的な流れであるが、本実施形態では、スキャン画面60においてスキャンボタン63がタップされた場合に、スキャンコマンドが必ず送信されるとは限らない。本実施形態の特徴は、スキャンデータに基づくデータ処理に必要な記憶部12の容量である所要容量Mnを予測的に算出すること、及び、その算出された所要容量Mnが所定の実行要件を満たしている場合にスキャンコマンドが送信されることにある。この特徴について具体的に説明する。
【0090】
(5)スキャン制御機能の特徴
本実施形態では、前述の通りストレージ12bにスキャン処理領域が設定されているため、所要容量Mnは、ストレージ12bにおける必要な容量である。
【0091】
前述の通り、アプリ122は、画像処理装置30からスキャンデータを受信すると、そのスキャンデータに基づくデータ処理を行う。そのデータ処理には、スキャンデータをスキャン処理領域に保存することと、スキャデータから生成されたスキャン保存ファイルをスキャン処理領域に保存することと、が含まれる。そのため、スキャンデータ及びスキャン保存ファイルがスキャン処理領域に同時に保存された状態が生じ得る。そのため、本実施形態では、所要容量Mnは、スキャンデータ及びスキャン保存ファイルの記憶に必要な容量を少なくとも含む。
【0092】
なお、所要容量Mnがスキャンデータ及びスキャン保存ファイルの記憶に必要な容量を含むことはあくまで一例であり、所要容量Mnはどのような容量を含んでいてもよい。例えば、アプリ122が、スキャンデータ及びスキャン保存ファイルを同時に記憶しないような仕様を有している場合は、スキャンデータ及びスキャン保存ファイルのうちの容量が大きいいずれか一方のみが所要容量Mnに含まれてもよい。この仕様は、例えば、まずスキャンデータを保存し、その後に保存ボタン83がタップされるとスキャンデータを消去してスキャン保存ファイルを保存する、という仕様が考えられる。
【0093】
また例えば、スキャンデータ及びスキャン保存ファイルのうちのいずれかがストレージ12bではなくメインメモリ12a(例えばRAM)に記憶されるように構成されている場合は、当該いずれかは所要容量Mnから除外されてもよい。また、所要容量Mnは、スキャンデータ及びスキャン保存ファイルに加えてさらに別のデータの容量が含まれていてもよい。
【0094】
スキャンデータ及びスキャン保存ファイルのサイズは、スキャンに用いられるスキャン設定情報、スキャンされる原稿のページ数(以下、「スキャンページ数」と称する)、保存ファイル形式、などによって異なる。
【0095】
そこで、アプリ122は、所要容量Mnを、記憶部12に保持されている、過去のスキャン実行時に実際に用いられたスキャン設定情報及び保存ファイル形式と、今回のスキャンで予測されるスキャンページ数とに基づいて、予測的に算出(換言すれば推定)する。
【0096】
使用者がスキャンを実行させようとする際には、過去と同じかまたは類似したスキャン設定情報を用いてスキャンさせ、且つ過去と同じファイル形式で保存する可能性がある。例えば、A4サイズの原稿をスキャンさせることが多く、且つ、カラー及び300dpiでスキャンさせることを好む使用者であれば、当該使用者は、原則的に毎回A4サイズの原稿をカラー及び300dpiでスキャンさせる可能性が高いことが想定される。また例えば、スキャンデータをPDFのファイル形式に変換して保存することを好む使用者であれば、当該使用者は、原則的に毎回PDFのファイル形式で保存させる可能性が高いことが想定される。
【0097】
そのため、アプリ122は、今回これから行われようとしているスキャンにおいても、過去のスキャン実行時に実際に用いられたスキャン設定情報及び保存ファイル形式が用いられることを予測(または推定)して、その予測のもとで、所要容量Mnを算出する。
【0098】
より具体的には、本実施形態では、前回の(即ち直近の)スキャン実行時に用いられたスキャン設定情報及び保存ファイル形式を用いて所要容量Mnを算出する。
ただし、所要容量Mnは、過去のどのスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報及び保存ファイル形式に基づいて算出してもよい。例えば、規定回数前のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報及び保存ファイル形式を用いて算出してもよい。また例えば、過去の所定回数のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報から、設定項目毎に設定値の平均的な値(例えば平均値、中央値その他)を算出して、その平均的な値を用いて算出してもよい。また例えば、過去の所定回数のスキャン実行時に用いられた保存ファイル形式のうち使用回数が多い方に基づいて所要容量Mnを算出してもよい。
【0099】
また、使用者によりスキャン設定情報が変更された場合は、変更される度に、その変更後のスキャン設定情報に基づいて、所要容量Mnが再計算されてもよい。
なお、所要容量Mnの算出に、過去に使用された保存ファイル形式が用いられなくてもよい。例えば、選択可能な保存ファイル形式のうち特定の保存ファイル形式が選択されることを想定して所要容量Mnが算出されてもよい。特定の保存ファイル形式は、例えば、選択可能な保存ファイル形式のうちファイルサイズが最も大きくなる保存ファイル形式であってもよい。
【0100】
スキャンページ数については、制御部11は、画像処理装置30から前述のスキャンソース情報を取得して、そのスキャンソース情報に基づいて予測する。例えば、スキャンソース情報がフラットベッドを示している場合は、制御部11は、今回のスキャンにおけるスキャンページ数は1ページであると予測する。また例えば、スキャンソースがADFを示している場合は、制御部11は、今回のスキャンにおけるスキャンページ数は複数ページであると予測する。
【0101】
スキャンソースがADFを示している場合におけるスキャンページ数の予測的算出方法について、より具体的に説明する。本実施形態では、制御部11は、ADF42を用いたスキャンが実行される度に、読み取られた原稿の枚数(以下、「読取原稿枚数」と称する)を記憶部12に保存する。具体的には、制御部11は、過去の所定回数前までのスキャン実行時それぞれの読取原稿枚数を保存する。所定回数は、1回以上のどのような回数であってもよい。
【0102】
制御部11は、保存されている過去の所定回数のスキャン実行時のそれぞれにおける読取原稿枚数に基づく所定演算によって、載置部41に載置されている原稿の枚数を算出(即ち予測)する。具体的には、本実施形態では、過去所定回数の読取原稿枚数の平均値を、今回これからスキャンされようとしている、載置部41に載置されている原稿の枚数として、予測する。
【0103】
なお、アプリ122は、過去のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報が保持されていない場合は、デフォルトの(即ち既定の)スキャン設定情報に基づいて所要容量Mnを算出する。
【0104】
本実施形態では、所要容量Mnの算出は、より具体的には、
図2に示す基準容量テーブルを参照して行われる。基準容量テーブルには、各設定項目の設定値の異なる組合せ毎に基準容量が対応付けられている。基準容量とは、原稿1ページあたりのデータ処理に必要なストレージ12bのおおよその容量である。なお、基準容量テーブルにおける設定項目には、保存ファイル形式も含まれており、保存ファイル形式毎に基準容量が定められている。
【0105】
なお、基準容量テーブルの設定項目に保存ファイル形式が含まれていなくてもよい。この場合、基準容量は、前述の特定の保存ファイル形式が選択されることを想定して定められていてもよい。
【0106】
制御部11は、基準容量テーブルを参照して所要容量Mnをどのように算出してもよい。例えば、前回のスキャン実行時に使用されたスキャン設定情報及び保存ファイル形式が変更されず保持されており、そのスキャン設定情報が例えば
図2における最上段の組合せの通りであると仮定する。また、予測されるスキャンページ数が例えば10ページであると仮定する。この場合、基準容量テーブルを参照すると、該当する基準容量は4[MB]である。そこで、制御部11は、その4[MB]にスキャンページ数の10を乗じて算出される40[MB]を、所要容量Mnとして算出してもよい。
【0107】
前回のスキャン実行後、使用者によってスキャン設定情報及び/または保存ファイル形式が変更された場合は、変更後の最新のスキャン設定情報及び保存ファイル形式に該当する基準容量を用いて所要容量Mnを算出してもよい。
【0108】
アプリ122は、スキャンボタン63がタップされた場合、上記のようにして所要容量Mnを算出する。そして、算出された所要容量Mnが所定の実行要件を満たしている場合に、現在設定されているスキャン設定情報を維持しつつ、そのスキャン設定情報を含むスキャンコマンドを画像処理装置30へ送信する。さらに、そのスキャンコマンドに対して画像処理装置30から受信されたスキャンデータに基づいて前述のデータ処理を実行する。
【0109】
本実施形態では、実行要件は、基本的には、スキャン処理領域の空き容量Maが、算出された所要容量Mn以上である場合に、満たされる。なお、後述するように、空き容量Maが十分に大きい場合、具体的には予め設定された閾値より大きい場合は、算出された所要容量Mnに関係なく実行要件が満たされる。
【0110】
(6)スキャン制御処理
上記のようなスキャン制御機能を実現するために制御部11(より詳しくはCPU)が実行するスキャン制御処理について、
図6及び
図7を参照して説明する。制御部11は、前述の待機画面においてアプリ122の起動が指示されると、
図6及び
図7に示すスキャン制御処理を実行する。
【0111】
制御部11は、スキャン制御処理を開始すると、S110で、表示部13にホーム画面50を表示する。S120では、制御部11は、使用者によるスキャン制御機能の選択を受け付ける。具体的には、スキャンアイコン51のタップを受け付ける。スキャンアイコン51がタップされると、制御部11は、S130で、表示部13にスキャン画面60を表示する。
【0112】
S140では、制御部11は、前回のスキャン設定情報、即ち、前回のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報が、保持されているか否か判断する。なお、ここでいう前回のスキャン設定情報は、現在の最新のスキャン設定情報は前回のスキャン実行時から変更されているとしても、文字通り前回のスキャン実行時に実際に用いられたスキャン設定情報であってもよい。あるいは、前回のスキャン実行後にスキャン設定情報が変更された場合は、その変更後の最新のスキャン設定情報をここでいう前回のスキャン設定情報として扱ってよい。また、前述のように、規定回数前のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報あるいは過去の所定回数のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報に基づいて所要容量Mnを算出するように構成されている場合は、S140では、その算出に必要な過去のスキャン設定情報が保持されているか否かを判断してもよい。
【0113】
S140で、前回のスキャン設定情報が保持されていない場合は、本処理はS160に進む。S160では、制御部11は、デフォルトのスキャン設定情報を、現在のスキャン設定情報として設定する。S160の処理後は制御部11はS170に進む。なお、前回のスキャン設定情報が保持されていないケースとして、例えば、アプリ122が情報処理装置10にインストールされて初めてアプリ122が起動されたケースが考えられる。
【0114】
S140で、前回のスキャン設定情報が保持されている場合は、本処理はS150に進む。S150では、制御部11は、記憶部12に保持されている前回のスキャン設定情報を読み込んで、現在のスキャン設定情報として設定する。S150の処理後は制御部11はS170に進む。
【0115】
S170では、制御部11は、使用者によるスキャン開始の指示がなされたか否か判断する。スキャン開始の指示は、スキャンボタン63のタップを含む。スキャン開始の指示がなされた場合は、本処理はS210に移行する。スキャン開始の指示がなされていない場合は、本処理はS180に進む。
【0116】
S180では、制御部11は、使用者による、設定画面への遷移要求がなされたか否かを判断する。ここでいう遷移要求とは、本実施形態では、設定情報リスト61にリストアップされている複数のボタンのいずれかがタップされることを意味する。
【0117】
設定画面への遷移要求がなされていない場合は、本処理はS170へ移行する。設定画面への遷移要求がなされた場合は、本処理はS190へ進む。
S190では、制御部11は、表示部13に設定画面を表示する。そして、その設定画面を介した設定変更を受け付ける。遷移要求が例えば解像度ボタン61cのタップであった場合は、S190では、
図4に例示する解像度設定画面70が表示されて、解像度の設定変更が受け付けられる。
【0118】
S200では、制御部11は、S190の処理結果に応じてスキャン設定情報を更新する。即ち、S190で設定値の変更が受け付けられた場合に、対応する設定項目の現在の設定値をその変更された設定値に更新する。S200の処理後は本処理はS170に移行する。なお、設定画面において、設定値が変更されることなく戻りボタン56がタップされた場合は、制御部11は、スキャン設定情報を更新することなくS170の処理に移行する。
【0119】
S210では、制御部11は、画像処理装置30から第1通信部15を介してスキャンソース情報を取得する。S220では、制御部11は、取得したスキャンソース情報に基づいて、スキャンソースがADF及びフラットベッドのいずれであるかを判断する。スキャンソースがフラットベッドである場合は、制御部11は、今回のスキャンの原稿枚数は1枚であると予測して、S240で、スキャンページ数を「1」として算出する。スキャンソースがADFである場合は、制御部11は、過去のADFによるスキャン履歴に基づいてスキャンページ数を予測的に算出する。この場合の具体的な算出方法は前述の通りである。S230及びS240の処理後は、本処理はS250に移行する。
【0120】
S250では、制御部11は、所要容量Mnを算出する。具体的には、制御部11は、S150またはS160で設定されたスキャン設定情報(即ち、前回のスキャン実行時に用いられたスキャン設定情報またはデフォルトのスキャン設定情報)と、S230またはS240で算出されたスキャンページ数とに基づいて、所要容量Mnを算出する。所要容量Mnの算出は、前述の通り、
図2に例示した基準容量テーブルを参照しつつ行われる。
【0121】
続くS260で、制御部11は、ストレージ12b(詳しくはスキャン処理領域)の空き容量Maを取得する。
S270では、制御部11は、空き容量Maが閾値より大きいか否か判断する。閾値は、例えば、通常想定される所要容量Mnの最大値よりも大きい値が設定されている。つまり、一般的な使い方であれば所要容量Mnが超える可能性がないか若しくは低いような、十分に大きい容量が、閾値に設定されている。
【0122】
S270で、空き容量が閾値以下である場合は、制御部11は、S340で、空き容量Maが所要容量Mn未満か否か判断する。空き容量Maが所要容量未満である場合、即ち実行要件を満たしていない場合は、制御部11は、スキャンコマンドを送信することなく、S350以降に進む。
【0123】
S350では、制御部11は、空き容量Maの不足分を算出する。具体的には、例えば所要容量Mnから空き容量Maを減じた値を、不足分として算出してもよい。そして、S360で、制御部11は、エラー報知を行う。具体的には、空き容量Maが不足していることを示すメッセージを、S350で算出された不足分と共に表示部13に表示するなどして、実行要件が満たされないことを使用者に報知する。
【0124】
このエラー報知により、使用者は、現在の設定値ではスキャンを実行できないことを認識できる。使用者はさらに、スキャンを実行できるようにするため(つまり実行要件が満たされるため)にはストレージ12bにおいてあとどの程度の容量を確保する必要があるのかを知ることもできる。なお、制御部11は、他の方法でエラー報知を行ってもよい。例えば、制御部11は、音声入出力部17を介して、音声にて使用者へエラー報知を行ってもよい。
【0125】
S370では、制御部11は、使用者による戻り操作を受け付ける。戻り操作は、戻りボタン56がタップされることを含む。制御部11は、戻り操作を受け付けると、S380で、表示部13に再びスキャン画面60を表示する。S380の処理後は、S170に移行する。
【0126】
S340で、空き容量Maが所要容量Mn以上である場合は、本処理はS280に進む。S280では、制御部11は、画像処理装置30へスキャンの開始を指示する。つまり、現在設定されているスキャン設定情報を含むスキャンコマンドを、第1通信部15を介して画像処理装置30へ送信する。これにより、画像処理装置30でスキャンが実行されて、画像処理装置30からスキャンデータが送信される。
【0127】
S290以降では、制御部11は、データ処理を実行する。具体的には、制御部11は、S290で、画像処理装置30からのスキャンデータを第1通信部15を介して受信する。制御部11は、さらに、現在のスキャン設定情報、つまり今回のスキャンで用いられたスキャン設定情報を、記憶部12に保持する。制御部11は、さらに、今回のスキャンにおける読取原稿枚数を記憶部12に保存する。
【0128】
S300では、制御部11は、スキャンデータに基づいてプレビュー画像81のデータを生成し、記憶部12のスキャン処理領域に保存する。そして、生成したプレビュー画像81をプレビュー画面80に表示する。
【0129】
S310では、制御部11は、保存ファイル形式を取得する。具体的には、ファイル形式選択ボタン82により選択されている保存ファイル形式を取得する。
S320では、使用者による保存要求を受け付ける。保存要求は、保存ボタン83がタップされることを含む。制御部11は、保存要求を受け付けると、S330で、スキャンデータに基づいて、S310で取得された保存ファイル形式のスキャン保存ファイルを生成する。そして、生成したスキャン保存ファイルを記憶部12のスキャン処理領域に保存する。
【0130】
S330の処理後は、本処理は一旦終了し、再びS110から再開される。あるいは、S130に移行してスキャン画面60を表示してもよい。
S270で、空き容量Maが閾値より大きい場合も、制御部11は、S280に進み、S280以降のデータ処理を実行する。
【0131】
(7)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、画像処理装置30にスキャンを指示する前に、スキャンデータに基づくデータ処理に必要な所要容量Mnを予測的に算出することができる。そして、その算出した所要容量Mnに応じた適正な処理を行うことができる。
【0132】
具体的には、所要容量Mnが実行要件を満たしている場合は、スキャンコマンドが送信され、その後受信されるスキャンデータに基づいてデータ処理が実行される。一方、所要容量Mnが実行要件を満たしていない場合、データ処理が実行されることなく、使用者にエラーが報知される(S360)。そのため、スキャンが実行される前に、例えばスキャン設定情報を変更するなどの対応をとることができる。
【0133】
実行要件は、空き容量Maが所要容量Mn以上である場合に満たされる。これにより、空き容量Maと所要容量Mnとの大小関係に応じて適切に実行要件が判断され、ひいてはスキャンコマンドを送信すべきか否かが適切に決定される。
【0134】
所要容量Mnの算出は、基本的には、過去(例えば前回)のスキャン実行時における、スキャン設定情報、保存ファイル形式、及び/またはスキャンページ数に基づいて行われる。つまり、これから行われようとしているスキャンにおけるデータ処理に必要な所要容量Mnが、使用者の過去の実際の使用履歴に基づいて算出される。そのため、所要容量Mnを精度良く算出することができる。
【0135】
(8)用語の対応
画像処理装置30は本開示における画像読取装置の一例に相当する。ストレージ12bは本開示における補助記憶装置の一例に相当する。プレビュー画像81は、本開示における、読取データが示す画像の一例に相当する。
【0136】
S200,S290の処理は本開示における設定処理の一例に相当する。S290~S330の処理は本開示におけるデータ処理の一例に相当する。S205の処理、即ちS210~S250の処理は、本開示における第1の算出処理の一例に相当する。S270~S360の処理は本開示における実行要件対応処理の一例に相当する。S360の処理は本開示における報知処理の一例に相当する。S350の処理は本開示における第2の算出処理の一例に相当する。S280の処理は本開示における送信処理の一例に相当する。S290の処理は本開示における受信処理及び記憶処理の一例に相当する。S210の処理は本開示における取得処理の一例に相当する。S230,S240の処理は本開示における第3の算出処理の一例に相当する。S190の処理は本開示における変更要求受付処理の一例に相当する。
【0137】
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0138】
(1)上記実施形態では、スキャン開始の指示を受けた後、即ちスキャンボタン63がタップされた後に、所要容量Mnが算出された。しかし、所要容量Mnは、スキャンボタン63がタップされる前に算出されてもよい。具体的には、例えば、スキャン画面60に遷移したときに、所要容量Mnが算出されてもよい。そして、スキャンボタン63がタップされるまでの間にスキャン設定情報が変更された場合は、変更の都度、所要容量Mnが再計算されてもよい。
【0139】
具体的な処理例を、
図8に示す。
図8は、
図6の変形例である。
図6と異なるのは、S150またはS160の後の処理である。
図8に示す変形例では、制御部11は、S150またはS160の処理の後、S205の所要容量算出処理を実行する。S205の所要容量算出処理は、
図6において破線で「S205」と記載されている通り、
図6におけるS210~S250の処理に対応する。つまり、
図8の変形例では、S205で、所要容量Mnを算出する。そして、S205の処理後に、本処理はS170に移行する。
【0140】
S170でスキャン開始の指示を受けた場合は、制御部11は、S260(
図7参照)に移行する。S260以降の処理は上記実施形態と同様である。
S170でスキャン開始の指示を受けていない場合、制御部11は、S180以降の処理に進む。S180~200は、
図6のS180~S200と同じである。そして、本変形例では、S200の処理後、S201に移行する。
【0141】
S201では、S190~S200においていずれかの設定値が変更された場合に、所要容量Mnが増加する方向の変更が行われたか否かを判断する。所要容量Mnが増加する方向の変更には、例えば、解像度が相対的に低い解像度から高い解像度に変更されること、原稿サイズが現在のサイズよりも大きいサイズに変更されること、カラー/モノクロの設定値がモノクロからカラーに変更されること、などが挙げられる。
【0142】
所要容量Mnが増加する方向の変更がなされていない場合は、本処理はS170に移行する。所要容量Mnが増加する方向の変更がなされた場合は、本処理はS202に移行する。なお、所要容量Mnが増加する方向の変更がなされた設定項目と、所要容量Mnが減少する方向の変更がなされた設定項目とが混在している場合も、本処理はS202に移行する。つまり、所要容量Mnが増加する方向の変更がなされた設定項目が1つでもある場合は、S202に移行する。
【0143】
S202では、制御部11は、変更後の最新のスキャン設定情報に基づいて、所要容量Mnを再計算する。再計算後は本処理はS170に移行する。
(2)上記実施形態では、スキャンデータの受信後、プレビュー画面80において、保存ファイル形式を選択できた。しかし、保存ファイル形式はどのタイミングで選択できてもよい。例えば、スキャン画面60において保存ファイル形式を選択できてもよい。つまり、スキャンコマンドを送信する前に、保存ファイル形式を予め設定できてもよい。
【0144】
例えば、設定情報リスト61に、保存ファイル形式の設定項目及びその現在の設定値を含むボタンが表示されてもよい。そして、そのボタンがタップされると、保存ファイル形式を選択するための設定画面に遷移して、その設定画面において所望の保存ファイル形式を選択できてもよい。そして、その保存ファイル形式の設定値も、他の各設定値と同様に、スキャン実行後も少なくとも次のスキャン実行まで、あるいは設定変更されるまでは、保持されてもよい。
【0145】
(3)画像処理装置30は、ADF42を備えていなくてもよい。その場合、スキャン制御処理において、S210~S240の処理が省かれてもよい。
(4)画像処理装置30の原稿センサ43は、載置部41に載置された原稿の枚数を検知可能であってもよい。この場合、検知された原稿の枚数が情報処理装置10に通知されてもよい。そして、アプリ122は、通知された原稿の枚数に基づいて所要容量Mnを算出してもよい。
【0146】
(5)所要容量は、スキャン設定情報、保存ファイル形式、及び/またはスキャンページ数に基づいてどのような方法で算出されてもよい。所要容量は、
図2に例示したような基準容量テーブルを用いずに算出されてもよい。例えば設定値x,y,z,・・・、保存ファイル形式W、及びスキャンページ数P、を変数とする関数F(x,y,z,W,P,・・・)を予め用意し、その関数Fを用いて算所要容量を出してもよい。
【0147】
(6)スキャン設定情報は、どのような、あるいはいくつの、設定項目を有していていもよい。それら設定項目の各々は、どのような、あるいはいくつの、設定値の選択肢が用意されていてもよい。
【0148】
(7)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【0149】
[3.本明細書が開示する技術思想]
本明細書は、以下の技術思想を開示していると理解されてよい。
[項目1]
入力部と、
記憶部と、
画像読取機能を有する画像読取装置と通信可能に構成された通信部と、
制御部と、
を備えた情報処理装置における前記制御部が実行可能なコンピュータプログラムである読取制御プログラムであって、
前記画像読取機能は、前記情報処理装置から受信された前記設定値を用いて被記録媒体に記録された画像を読み取り、読み取られた前記画像を示すデータである読取データを前記情報処理装置へ送信することを含み、
前記読取制御プログラムは、前記制御部に、
前記設定値を設定し、且つ当該設定値に基づく前記画像読取機能が実行された後も当該設定値を保持する、設定処理と、
所定の入力操作が前記入力部を介してなされたことに応じて、前記読取データに基づくデータ処理に必要な前記記憶部の容量である所要容量を、前記設定処理により保持されている、過去の前記画像読取機能の実行時に用いられた前記設定値に基づいて算出する第1の算出処理であって、前記データ処理は、前記読取データを前記記憶部における所定の記憶領域に記憶することを含む、第1の算出処理と、
前記第1の算出処理により算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行する実行要件対応処理と、
を実行させる読取制御プログラム。
[項目2]
項目1に記載の読取制御プログラムであって、
前記第1の算出処理は、前記所要容量を、前記設定処理により保持されている、前回の前記画像読取機能の実行時に用いられた前記設定値に基づいて算出する、
読取制御プログラム。
[項目3]
項目1または項目2に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件対応処理は、現在設定されている前記設定値を維持しつつ、前記第1の算出処理により算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行する、
読取制御プログラム。
[項目4]
項目1~項目3のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件は、前記記憶領域の空き容量が、前記第1の算出処理により算出された前記所要容量以上である場合に、満たされる、
読取制御プログラム。
[項目5]
項目4に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件は、
前記空き容量が予め設定された閾値より大きい場合、または、
前記空き容量が前記閾値以下であって且つ前記第1の算出処理により算出された前記所要容量以上である場合、
に満たされる、読取制御プログラム。
[項目6]
項目1~項目5のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件対応処理は、
前記所要容量が前記実行要件を満たしていない場合に、前記実行要件を満たしていないことを報知する報知処理、
を含む、読取制御プログラム。
[項目7]
項目6に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件は、前記記憶領域の空き容量が、前記第1の算出処理により算出された前記所要容量以上である場合に満たされ、
前記実行要件対応処理は、さらに、
前記所要容量が前記実行要件を満たしていない場合に、前記所要容量に対する前記空き容量の不足分を算出する第2の算出処理、
を含み、
前記報知処理は、前記第2の算出処理により算出された前記不足分を報知することを含む、
読取制御プログラム。
[項目8]
項目1~項目7のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記実行要件対応処理は、
前記所要容量が前記実行要件を満たしている場合に、前記設定処理により保持されている前記設定値を含む前記実行コマンドを前記通信部を介して前記画像読取装置へ送信する送信処理と、
前記送信処理により送信された前記実行コマンドに従って前記画像読取装置で生成された前記読取データを前記通信部を介して受信する受信処理と、
前記受信処理により受信された前記読取データに基づく前記データ処理と、
を含む、読取制御プログラム。
[項目9]
項目1~項目8のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記情報処理装置は、さらに、表示部を備え、
前記データ処理は、さらに、前記読取データが示す画像を前記表示部に表示することを含む、
読取制御プログラム。
[項目10]
項目1~項目9のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記データ処理は、さらに、前記読取データから、当該読取データが示す前記画像を示すファイルであって前記読取データとは異なるファイル形式の前記ファイルを生成して前記記憶領域に記憶することを含む、
読取制御プログラム。
[項目11]
項目1~項目10のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記第1の算出処理は、前記所要容量の算出に用いる前記設定値が保持されていない場合は、既定の前記設定値に基づいて前記所要容量を算出する、
読取制御プログラム。
[項目12]
項目1~項目11のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記制御部に、さらに、
前記被記録媒体の数に関連する媒体数関連情報を取得する取得処理と、
前記取得処理により取得された前記媒体数関連情報数に基づいて前記被記録媒体の数を算出する第3の算出処理と、
を実行させ、
前記第1の算出処理は、前記設定値と、前記第3の算出処理により算出された前記被記録媒体の数とに基づいて、前記所要容量を算出する、
読取制御プログラム。
[項目13]
項目12に記載の読取制御プログラムであって、
前記画像読取装置は、
1つ以上の前記被記録媒体を載置可能に構成された載置部と、
前記載置部に前記1つ以上の前記被記録媒体が載置されている場合に前記被記録媒体を1つずつ順次搬送するように構成された自動搬送装置と、
を備え、前記自動搬送装置により前記被記録媒体が搬送される毎にその搬送された前記被記録媒体に記録されている画像を読み取るように構成されており、
前記媒体数関連情報は、前記載置部に前記被記録媒体が載置されているか否かを示す情報を含む、
読取制御プログラム。
[項目14]
項目13に記載の読取制御プログラムであって、
前記制御部に、さらに、
前記自動搬送装置を用いて前記画像読取機能が実行される度に、当該画像読取機能において画像が読み取られた前記被記録媒体の数を記憶する記憶処理、
を実行させ、
前記第3の算出処理は、前記載置部に前記被記録媒体が載置されていることを前記媒体数関連情報が示している場合に、過去1回以上の前記画像読取機能の実行時のそれぞれにおいて画像が読み取られた前記被記録媒体の数に基づく所定演算によって、前記載置部に載置されている前記被記録媒体の数を算出することを含む、
読取制御プログラム。
[項目15]
項目14に記載の読取制御プログラムであって、
前記所定演算は、前記過去1回以上の前記画像読取機能の実行時のそれぞれにおける前記被記録媒体の数の平均値を算出することを含む、
読取制御プログラム。
[項目16]
項目13に記載の読取制御プログラムであって、
前記第3の算出処理は、前記載置部に前記被記録媒体が載置されていないことを前記媒体数関連情報が示している場合に前記被記録媒体の数を1として算出することを含む、
読取制御プログラム。
[項目17]
項目1~項目16のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記制御部に、さらに、
前記設定値の変更要求を前記入力部を介して受け付ける変更要求受付処理、
を実行させ、
前記設定処理は、前記変更要求受付処理により前記変更要求が受け付けられたことに応じて、前記変更要求に基づいて前記設定値を変更し、
前記読取制御プログラムは、前記変更要求受付処理により前記変更要求が受け付けられたことに応じて、変更後の前記設定値に基づいて、前記第1の算出処理及び前記実行要件対応処理が実行されるように構成されている、
読取制御プログラム。
[項目18]
項目1~項目17のいずれか1項に記載の読取制御プログラムであって、
前記記憶部は、補助記憶装置を備え、
前記記憶領域は、前記補助記憶装置の少なくとも一部に割り当てられている、
読取制御プログラム。
[項目19]
画像読取装置と通信可能な情報処理装置で用いられる、前記画像読取装置の制御方法であって、
前記画像読取装置における画像の読み取りに用いられる設定値を設定且つ保持することと、
前記読取データに基づくデータ処理に必要な、前記情報処理装置の記憶部の容量である所要容量を、過去の画像の読み取り時に用いられて保持されている前記設定値に基づいて算出することと、
算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行することと、
を備える、画像読取装置の制御方法。
[項目20]
入力部と、
記憶部と、
画像読取機能を有する画像読取装置と通信可能に構成された通信部と、
制御部と、
を備えた情報処理装置であって、
前記画像読取機能は、前記情報処理装置から受信された前記設定値を用いて被記録媒体に記録された画像を読み取り、読み取られた前記画像を示すデータである読取データを前記情報処理装置へ送信することを含み、
前記制御部は、
前記設定値を設定し、且つ当該設定値に基づく前記画像読取機能が実行された後も当該設定値を保持する、設定処理と、
所定の入力操作が前記入力部を介してなされたことに応じて、前記読取データに基づくデータ処理に必要な前記記憶部の容量である所要容量を、前記設定処理により保持されている、過去の前記画像読取機能の実行時に用いられた前記設定値に基づいて算出する第1の算出処理であって、前記データ処理は、前記読取データを前記記憶部における所定の記憶領域に記憶することを含む、第1の算出処理と、
前記第1の算出処理により算出された前記所要容量が所定の実行要件を満たしているか否かに応じて異なる処理を実行する実行要件対応処理と、
を実行するように構成されている、
情報処理装置。
【符号の説明】
【0150】
1…画像処理システム、10…情報処理装置、11…制御部、12…記憶部、12b…ストレージ、13…表示部、14…入力部、14a…タッチパネル、15…第1通信部、30…画像処理装置、41…載置部、42…自動搬送装置、43…原稿センサ、50…ホーム画面、60…スキャン画面、61…設定情報リスト、63…スキャンボタン、70…解像度設定画面、80…プレビュー画面、81…プレビュー画像、82…ファイル形式選択ボタン、83…保存ボタン、100…指示体、122…読取制御プログラム。