IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中国電力株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-給電装置 図1
  • 特開-給電装置 図2
  • 特開-給電装置 図3
  • 特開-給電装置 図4
  • 特開-給電装置 図5
  • 特開-給電装置 図6
  • 特開-給電装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065868
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】給電装置
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/20 20060101AFI20240508BHJP
   H02B 1/30 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
H02B1/20 D
H02B1/30 J
H02B1/20 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174941
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】横山 雄大
【テーマコード(参考)】
5G016
【Fターム(参考)】
5G016AA04
5G016DA12
5G016DA28
(57)【要約】
【課題】重く固いCVTケーブル製の給電ケーブルに対して接続及び切り離しの容易な給電装置を提供すること。
【解決手段】給電装置100は、箱状の筐体部1と、筐体部1の内部に地面40に対して垂直に設けられる板状体7と、板状体7に設けられるブレーカ回路部8と、筐体部1の内部に設けられブレーカ回路部8から受電し、ブレーカ回路部8より下方に設けられる、給電ケーブル30に給電する給電端子部3と、を有し、給電端子部3は、筐体部1の外側から内側に向けて下方に傾斜する傾斜部4と、ピンプラグを有する給電ケーブル30を、傾斜部4に対して垂直に接続させるピンプラグ接続部5と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状の筐体部と、
前記筐体部の内部に地面に対して垂直に設けられる板状体と、
前記板状体に設けられるブレーカ回路部と、
前記筐体部の内部に設けられ前記ブレーカ回路部から受電し、前記ブレーカ回路部より下方に設けられる、給電ケーブルに給電する給電端子部と、
を有し、
前記給電端子部は、
前記筐体部の外側から内側に向けて下方に傾斜する傾斜部と、
ピンプラグを有する前記給電ケーブルを、前記傾斜部に対して垂直に接続させるピンプラグ接続部と、を有する、
給電装置。
【請求項2】
前記筐体部の1つの側面に開口する矩形の開口部を有し、
前記傾斜部の上端が前記開口部の上端に基づいて設けられる、
請求項1に記載の給電装置。
【請求項3】
前記筐体部から斜め下方に突出する突出部を有し、
前記傾斜部は前記突出部の先端側に形成される、
請求項1又は請求項2に記載の給電装置。
【請求項4】
前記筐体部は開閉可能で前記傾斜部を被覆するカバーを有する、
請求項1又は請求項2に記載の給電装置。
【請求項5】
給電対象となる前記給電ケーブルの直径が3cm超であり、500A以上の電流を流す給電能力を有する、
請求項1又は請求項2に記載の給電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、接岸した石炭灰船等の船舶に電力を供給することが行われている。石炭灰船等に電力を供給する給電装置が用いられる。資機材船の入港と両立させるため、給電装置と船舶とを結ぶ給電ケーブルの速やかな設置完了が望まれる。従来、給電ケーブルとして架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(Cross-linked polyethylene insulated Vinyl sheath cable、以下CVTケーブル)が使用され、又、給電ケーブルの接続方法としては、一般的なボルト止め接続が採用されてきた。
【0003】
例えば、特許文献1には、一般の陸上高圧送電線路から船舶に給電する方法において、給電ケーブルが端子盤にボルトで固定される技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-239365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術においては、CVTケーブルが重く固いため、取り回しが悪く、展開・収容作業に多くの人員が必要で、作業が重労働であった。また、ボルト止め接続の場合には、太くて固いケーブルの接続・切り離しを行う都度、労力と時間とが必要となっていた。
【0006】
本発明は、重く固い大容量電気ケーブルに対して接続及び切り離しの容易な給電装置、を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様である給電装置は、箱状の筐体部と、筐体部の内部に地面に対して垂直に設けられる板状体と、板状体に設けられるブレーカ回路部と、筐体部の内部に設けられブレーカ回路部から受電し、板状体より下方に設けられる、給電ケーブルに給電する給電端子部と、を有し、給電端子部は、筐体部の外側から内側に向けて下方に傾斜する傾斜部と、ピンプラグを有する給電ケーブルを、傾斜部に対して垂直に接続させるピンプラグ接続部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、重く固い大容量電気ケーブルに対して接続及び切り離しの容易な給電装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る給電装置の側面図であり、筐体部の内部も示す図である。
図2】本発明に係る給電装置に給電ケーブルが接続された状態を示す側面図であり、筐体部1の内部も示す図である。
図3】本発明に係る給電装置の正面図であり、筐体部の内部も示す図である。
図4】本発明に係る給電装置の正面図であり、筐体部の外観を示す図である。
図5】本発明に係る給電装置の側面図であり、筐体部の外観を示す図である。
図6】本発明に係る給電装置の変形例の側面図であり、筐体部の内部も示す図である。
図7】従来例に係る給電装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る給電装置100について図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付す。同一構成要素にて第1の構成要素、第2の構成要素のように区別する場合には、符号にa、b等が付加される。
【0011】
図1は、本発明係る給電装置100の有する筐体部1と、筐体部1の内部を示す。図2は、図1に示した給電装置100に、ピンプラグ10aを有する給電ケーブル30が接続された状態を示す。
【0012】
給電装置100は、陸上電力配線20から供給される電力を、図示されない船舶などに供給する。図1に示すように、給電装置100は、筐体部1、給電端子部3、ブレーカ回路部8、筐体内配線10を有する。
【0013】
筐体部1の内側にブレーカ回路部8は設置される。ブレーカ回路部8は、筐体部1の内部に地面40に対して垂直に設けられるブレーカ用板状体7に設置される。ブレーカ回路部8は、ブレーカ端子9を有する。ブレーカ端子9の一端のブレーカ端子9aは、給電端子部3のブレーカ接続部6と筐体内配線10を通して接続される。給電端子部3は、ブレーカ回路部8よりも下方に設けられる。他端のブレーカ端子9bは、一般の陸上電力配線20に接続される。筐体部1は、アース線12を通して接地される。
【0014】
給電端子部3は、筐体部1の外側から内側に向けて傾斜する傾斜部4と、ピンプラグ10aを有する給電ケーブル30に接続されるピンプラグ接続部5を有する。ピンプラグ接続部5は、ピンジャック5aとピンジャック5aに付設されるボルトナット部5bとを有する。ピンプラグ接続部5は、傾斜部4に設けられ、傾斜部4に対して垂直に図示されない給電ケーブル30を接続させる。給電端子部3は、ブレーカ接続部6を有する。傾斜部4は、例えば、並行な二つの板状体4a及び4bからなる。一方の板状体4aは、ピンジャック5aの本体を保持し、例えば、円状の穴が設けられている。他方の板状体4bには、ピンジャック5aに付設されたボルトナット部5bが固定される。
【0015】
図3は、給電装置100の正面図であり、内部の様子を合わせて記載している。図3に示すように、ブレーカ回路部8へのアクセス用に筐体部1にはブレーカ回路部アクセス部11aが設けられている。給電装置100のブレーカ回路部8でブレーカの接続切断をする際に作業者は、ブレーカ回路部アクセス部11aを通してブレーカ回路部8にアクセスする。また、ピンプラグ接続部5へのアクセス用に筐体部1の1つの側面にはピンプラグ接続部開口部11bが設けられている。ピンプラグ接続部開口部11bは図3に示すように矩形である。作業者は、ピンプラグ接続部開口部11bを通して給電ケーブル30を筐体部1内に導入し、給電ケーブル30のピンプラグ30aをピンプラグ接続部5のピンジャック5aにはめ込む。
【0016】
ピンプラグ接続部5の有する傾斜部4の上端は、ピンプラグ接続部開口部11bの上端11b1に基づいて設けられる。例えば、ピンプラグ接続部開口部11bの上端11b1を基準として、それよりも筐体部1の内側でほぼ同じ高さに傾斜部4の上端が設けられる。図2に示すように、傾斜部4は、一対の板状体を有してもよい。一方の板状体4aの上端とピンプラグ接続部開口部11bの上端11b1とは一致してもよい。筐体部1を構成する板を屈曲させて傾斜部4を構成する一方の板状体4aを形成し、上記屈曲部をピンプラグ接続部開口部11bの上端11b1としてもよい。他方の板状体4bの上端は、ピンプラグ接続部開口部11bの上端11b1の付近に設けられ、ピンプラグ接続部5へのブレーカ回路部8からの電力を受けるブレーカ接続部6がピンプラグ接続部開口部11bの上端11b1の付近に設けられるようにしてもよい。上記構成により、ピンプラグ接続部5がピンプラグ接続部開口部11bの近傍に設けられることとなり、ピンプラグ接続部5に給電ケーブル30のピンプラグ30aをはめ込むことが容易となる。更に、ピンプラグ接続部5は筐体部1の奥に隠れる形となることから雨のかかりにくい更に信頼性の高い給電装置100が実現される。雨天時においても、雨の雫のかかることを気にすることなく、給電ケーブル30のピンプラグ30aをピンプラグ接続部5のピンジャック5aにはめ込むことが出来る。このため雨天時における作業性が向上する。
【0017】
図7に示す従来例と比較する。図7は、従来例に係る給電装置101の側面図であり、内部の様子が合わせて示される。従来例にかかる給電装置101は図1及び図2に示したブレーカ回路部8を同様に有する。従来例にかかる給電装置101の有する給電端子部31は、ピンプラグ接続部5を有さず、ボルトナットによる接続のみを有する。従来例にかかる給電装置101においては、給電ケーブル30の先端に設けられる圧着端子がボルトとナットとにより固定されている。ボルトを穴に通し、ナットを閉める動作が必要であり、CVTケーブルからなる給電ケーブル30が重く且つ固いため、作業には労力と手間がかかる。これに対して、本発明にかかる給電装置100においては、ピンプラグ接続によりワンタッチで接続でき、労力と手間とが低減され得る。
【0018】
給電ケーブル30は、一般的には、船舶からは地面に這わせられつつ給電装置100まで延伸され、給電装置100に接続される。図2に示すように、給電装置100内において、ブレーカ回路部8が給電装置100内の上方に設置され、ピンプラグ接続部5が下方に設置される。このため、ピンプラグ接続部5が地面40の近くに設置され、給電ケーブル30は傾斜部4に対して垂直な方向、即ち斜め上方向にて接続される。上記構成により、図2に例示するように、給電ケーブル30を曲げる曲率を小さくすることが出来る。結果、給電ケーブル30が重く固いCVTケーブルであっても、容易にピンプラグ30bをピンジャック5aに接続することが可能となる。
【0019】
図3及び図4は、給電装置100の正面図であり、図3は内部の様子を合わせて記載している。図5は、給電装置100の側面図である。図2及び図3に示すように、筐体部1はブレーカ回路部アクセス部11a及びピンプラグ接続部開口部11bを有する。図2においては、矩形状のピンプラグ接続部開口部11bの上端11b1と下端11b2とが図示されている。図3において、矩形状のピンプラグ接続部開口部11bが図示されている。給電ケーブル30は、例えば、開口部11を通してピンプラグ接続部5に接続される。ピンプラグ接続部5は例えば2行3列にて設けられる。図3は正面図であるため、傾斜部4に対して斜方から図示されている。図3は、作業員が給電ケーブル30をピンプラグ接続部5に接続しようとする際の視界を示しており、給電装置100は、作業員にとってピンプラグ接続部5が視認しやすく作業性が良い。
【0020】
図7に示す従来例においては、作業者は、筐体部1内の給電端子部3を、ボルトを入れる穴の付された電極板を板と水平な方向から見ることになる。このため、作業者は穴を確認しにくい。これに対して、本発明に係る給電装置100においては、ピンプラグ接続部5の視認性が良い。より容易に給電ケーブル30を接続することが出来る。
【0021】
給電ケーブル30のピンプラグ30aが、傾斜部4ではなく、地面に平行に設けられるピンプラグ接続部5に接続される場合、給電ケーブル30は、ピンプラグ接続部5から地面まで、S字状に曲がる。ストレスが給電ケーブル30の屈曲部にかかり、操作性が悪く且つ給電ケーブル30の耐久性を低下させ得る。これに対して、本発明に係る給電装置100における給電ケーブル30は、ピンプラグ接続部5から地面まで、図2左下に示すように、殆ど、斜め、水平となるのみである。給電ケーブル30にかかる曲げ応力が小さいため、操作性が良く且つ給電ケーブル30の耐久性の低下が抑えられ得る。給電装置100は、ピンプラグ接続部が地面に平行に設けられている場合では必要と考えられる、給電ケーブル30のサポート部材を要しない。即ち、ピンプラグ接続部5に給電ケーブル30を接続させるのみで、垂下させておくことが可能になる。
【0022】
上記のように、給電装置100は操作性及び信頼性が高いことから、給電ケーブル30として、固くて重い大容量のCVTケーブルを採用することが出来る。例えば、給電電力が高く給電ケーブル30の太さが3cm以上である場合、或いは、給電電流が500A以上、或いは、質量が1kmあたり3から4トンという場合にも対応することが可能である。給電ケーブル30としては、CVTケーブル以外に柔軟性を有するキャブタイヤケーブルであってもよい。
【0023】
図4図5に示すように、給電装置100は、ブレーカ回路部アクセス部11aのブレーカ回路部カバー2a、及び、ピンプラグ接続部開口部11bのピンプラグ接続部カバー2bを有してもよい。特に、ピンプラグ接続部開口部11bのピンプラグ接続部カバー2bは開閉可能で傾斜部4を被覆することが好ましい。ピンプラグ接続部カバー2bが開閉可能である場合には、作業者は容易に給電ケーブル30のピンプラグ10aをピンプラグ接続部5のピンジャック5aに接続することが出来る。傾斜部4が被覆されているため、傾斜部4に実装されているピンプラグ接続部5も被覆される。図2に示すように、ブレーカ回路部カバー2aは、平板を筐体部1に係合させる形式であってもよい。ピンプラグ接続部カバー2bは、例えば、図4及び図5に示すように、取っ手21を有するドアの形式であってもよい。ブレーカ回路部カバー2a及びピンプラグ接続部カバー2bは、防雨カバー、防塵カバーとして例えば機能する。
【0024】
ピンプラグ30aとピンジャック5aには例えばシリコンゴム製の防水カバーが設けられる。これにより、ピンプラグ30aとピンジャック5aとの接触部に水滴が付着することが妨げられ、雨天時における接続作業の信頼性が向上する。
【0025】
(変形例)
図6は、上記実施形態の変形例である、給電装置102の側面図であり、筐体部1の内部も示す図である。給電装置100は、筐体部1から斜め下方に突出する突出部13を有する。傾斜部41は、突出部13の先端側に形成される。傾斜部41においてピンプラグ接続部5のピンジャック5aを支える一方の板状体41aは突出部13の先端を閉じており、一方の板状体41aは筐体部1を空間的に閉じた空間にする。
【0026】
傾斜部4は斜め下方向を向き、突出部13において、筐体部1の内側に位置する。このため、傾斜部4は雨にかかりにくい。また、突出部13及び一方の板状体41aが防雨カバー及び防塵カバーとして機能し得る。
【0027】
ピンプラグ接続部5をより地面40の近くに設けることができるため、より給電ケーブル30に加えられる応力を低減でき、給電ケーブル30の耐久性が向上する。また、重い給電ケーブル30を持ち上げる高さが低くなるため、作業性が向上する。
【0028】
図7に示す従来例においては、給電端子部31を給電装置101の正面から、即ち、図7の左側から観察した場合において、給電ケーブル30を取り付ける時には、給電装置100の正面が空いている。雨天時には、雨が筐体部1の中に侵入することを防止するために、給電ケーブル30を実装した後に、例えば、図7に示すように防水シート14を設置する必要が生じる。これに対して、本発明に係る給電装置100においては、突出部13と一方の板状体4aが防水シート14の役割を果たすため、改めて防水シート14を設置する必要がないため、作業性が向上する。
【0029】
本開示は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。又、上述した実施形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。即ち、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【0030】
以上説明した実施形態にかかる給電装置100によれば以下のような効果が奏される。
(1)給電装置100は、箱状の筐体部1と、筐体部1の内部に地面40に対して垂直に設けられる板状体7と、板状体7に設けられるブレーカ回路部8と、筐体部1の内部に設けられブレーカ回路部8から受電し、ブレーカ回路部8より下方に設けられる、給電ケーブル30に給電する給電端子部3と、を有し、給電端子部3は、筐体部1の外側から内側に向けて下方に傾斜する傾斜部4と、ピンプラグ30aを有する給電ケーブル30を、傾斜部4に対して垂直に接続させるピンプラグ接続部5と、を有する。
【0031】
これにより、重く固いCVTケーブル製の給電ケーブル30に対して接続及び切り離しの容易な給電装置100が提供される。
【0032】
(2)(1)の給電装置100は、筐体部1の1つの側面に開口する矩形の開口部11を有し、傾斜部4の上端が開口部11の上端に基づいて設けられる。
【0033】
これにより、傾斜部4の上端と開口部11の上端との位置を調整することにより、傾斜部4は開口部11から観察可能な位置に設けられ得、傾斜部4は開口部11に対して筐体部1のより内側に設けられ得る。そして、傾斜部4に設けられるピンプラグ接続部5に給電ケーブル30の先端を接続することが容易となり、且つ、傾斜部4に雨のかかることを妨げることが可能となる。
【0034】
(3)(1)又は(2)の給電装置100は、筐体部1から斜め下方に突出する突出部13を有し、傾斜部4は突出部13の先端側に形成される。
【0035】
これにより、傾斜部4と突出部13とで筐体部1を閉じた空間とすることが出来る。これにより、防水性及び防塵性に優れた筐体部1が実現され、防水性及び防塵性に優れた給電装置100が実現される。
【0036】
(4)(1)から(3)の何れか1つの給電装置100において、筐体部1は開閉可能で傾斜部4を被覆するカバー2を有する。
【0037】
これにより、傾斜部4に対する防水性及び防塵性が高まる。
【0038】
(5)(1)から(4)の何れか1つの給電装置100において、給電対象となる給電ケーブル30の直径が3cm超であり、給電装置100は、500A以上の電流を流す給電能力を有する。
【0039】
これにより、高い信頼性と高い給電能力を有する給電装置100が提供される。
【符号の説明】
【0040】
1 筐体
2 カバー
2a ブレーカ回路部カバー
2b ピンプラグ接続部カバー
3 給電端子部
4 傾斜部
4a 一方の板状体
4b 他方の板状体
5 ピンプラグ接続部
5a ピンジャック部
5b ボルトナット部
6 ブレーカ接続部
7 ブレーカ用板状体
8 ブレーカ回路部
9 ブレーカ端子
10 筐体内配線
11 開口部
11a ブレーカ回路部アクセス部
11b ピンプラグ接続部開口部
12 アース線
13 突出部
14 防雨シート
20 陸上電力配線
30 給電ケーブル
30a ピンプラグ
30b CVTケーブル
40 地面
100 給電装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7