(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065966
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】落とし蓋および漬物製造セット
(51)【国際特許分類】
A23B 7/10 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
A23B7/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175103
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】723006503
【氏名又は名称】曽根 大作
(74)【代理人】
【識別番号】100145861
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 薫
(72)【発明者】
【氏名】曽根 大作
【テーマコード(参考)】
4B169
【Fターム(参考)】
4B169DC09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】品質を低下させることなく漬物を漬けることができる落とし蓋および漬物製造セットを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の漬物製造セット1は、落とし蓋40と、重石50と、を有し、漬物100を漬けて製造するための漬物製造セット1であって、重石50は、容器30内に漬けられた漬物100の上面100´側を覆う第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面側に載置され、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面と対向する底面側の中央部に突起を有し、突起は、第1の空隙内に収まる寸法としている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内に漬けられて製造される漬物の上面側を覆う落とし蓋であって、
複数枚の蓋片からなることを特徴とする落とし蓋。
【請求項2】
前記複数枚は、奇数枚とすることを特徴とする請求項1に記載の落とし蓋。
【請求項3】
前記複数枚は、3枚とし、前記複数枚の蓋片は、第1の蓋片乃至第3の蓋片からなることを特徴とする請求項2に記載の落とし蓋。
【請求項4】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片を相互に突き合わせることにより、一の形状が形成されることを特徴とする請求項3に記載の落とし蓋。
【請求項5】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の隅部は、所定に欠損した構成となっていることを特徴とする請求項4に記載の落とし蓋。
【請求項6】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の隅部は、所定に欠損した構成とし、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片を相互に突き合わせた状態で、隣り合う前記蓋片における隣り合う前記隅部間において空隙が形成されることを特徴とする請求項4に記載の落とし蓋。
【請求項7】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、上面側の縁部に沿って延びるとともに上方に突出する堰を設けることを特徴とする請求項3に記載の落とし蓋。
【請求項8】
前記堰は、前記縁部に沿って延びるとともに上方に垂直に突出することを特徴とする請求項7に記載の落とし蓋。
【請求項9】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側は、凹凸状または粗面となっていることを特徴とする請求項3に記載の落とし蓋。
【請求項10】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、抗菌加工がされていることを特徴とする請求項3に記載の落とし蓋。
【請求項11】
前記容器は、透明な材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の落とし蓋。
【請求項12】
前記透明な材料は、ガラスとすることを特徴とする請求項11に記載の落とし蓋。
【請求項13】
前記容器は、上端側に開口部が設けられるとともに、前記開口部の下方側が前記漬物を漬ける容器本体部とし、前記開口部の内径は、前記容器本体部の内径よりも小さく設定され、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、前記開口部を介して前記容器本体部に挿入されて前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆うように用いられることを特徴とする請求項1に記載の落とし蓋。
【請求項14】
前記容器は、上端側に開口部が設けられるとともに、縊れ部を上部側に設け、更に、中間部および下部が前記漬物を漬ける容器本体部とし、前記縊れ部の内径は、前記開口部の内径と同等かつ前記容器本体部の内径よりも小さく設定され、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、前記開口部および前記縊れ部を介して前記容器本体部に挿入されて前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆うように用いられることを特徴とする請求項1に記載の落とし蓋。
【請求項15】
重石と、請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の落とし蓋と、を有し、前記漬物を漬けて製造するための漬物製造セットであって、
前記重石は、前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆う前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側に載置され、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、前記突起は、前記第1の空隙内に収まる寸法としていることを特徴とする漬物製造セット。
【請求項16】
容器と、重石と、請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の落とし蓋と、を有し、前記漬物を漬けて製造するための漬物製造セットであって、
前記容器は、上端側に開口部が設けられるとともに、前記開口部の下方側が前記漬物を漬ける容器本体部とし、前記開口部の内径は、前記容器本体部の内径よりも小さく設定され、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、前記開口部を介して前記容器本体部に挿入されて前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆うように用いられ、
前記重石は、前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆う前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側に載置され、前記前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、前記突起は、前記第1の空隙内に収まる寸法とすることを特徴とする漬物製造セット。
【請求項17】
容器と、重石と、請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の落とし蓋と、を有し、前記漬物を漬けて製造するための漬物製造セットであって、
前記容器は、上端側に開口部が設けられるとともに、縊れ部を上部側に設け、更に、中間部および下部が前記漬物を漬ける容器本体部とし、前記縊れ部の内径は、前記開口部の内径と同等かつおよび前記容器本体部の内径よりも小さく設定され、前記落とし蓋における前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、前記開口部および前記縊れ部を介して前記容器本体部に挿入されて前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆うように用いられ、
前記重石は、前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆う前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側に載置され、前記前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、前記突起は、前記第1の空隙内に収まる寸法とすることを特徴とする漬物製造セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、落とし蓋および漬物製造セットに関し、特に、容器内に漬けられて製造される漬物の上面側を覆う落とし蓋および漬物を漬けて製造するための漬物製造セットに関する。
【背景技術】
【0002】
各種の漬物が広く一般に嗜好されており、漬物の製造は、所定の容器に漬物を漬けてその上面側を落とし蓋で覆いつつ重石を載せて行う等する。このような漬物を製造する際に用いられる落とし蓋には、例えば、特許文献1に開示されるようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、漬物を漬ける容器の上端側の開口部が容器の内径よりも小さい場合には、落とし蓋の寸法を上端側の開口部から挿入可能な寸法とする必要があるため、落とし蓋の寸法が小さくなり、漬物の上面側を覆ったときには、容器の内面との間に大きく隙間が形成されることがある。このように隙間が形成されると、落とし蓋の端部には重石の重みが加わるため、漬物が落とし蓋の端部に剪断されて潰れることがあり、見栄えを損なう等漬物の品質の低下を招いていた。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、品質を低下させることなく漬物を漬けることができる落とし蓋および漬物製造セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の落とし蓋は、容器内に漬けられて製造される漬物の上面側を覆う落とし蓋であって、複数枚の蓋片からなることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、落とし蓋は、複数枚の蓋片からなることにより、容器の上端側の開口部から蓋片を分けて挿入することができ、容器の上端側の開口部が容器の内径よりも小さい場合にあっても、蓋片の寸法が容器の上端側の開口部の寸法に規制されて無用に小さくなることを少なくすることができる。これにより、蓋片の寸法が所定の大きさに設定されて、複数枚の蓋片が漬物の上面側を覆ったときには、複数枚の蓋片からなる落とし蓋の端部と容器の内面との隙間を小さくすることができる。よって、漬物が落とし蓋の端部に剪断されて潰れることを少なくすることができ、品質を低下させることなく漬物を漬けることができる。
【0008】
前記複数枚は、奇数枚とすることにより、複数枚の蓋片からなる落とし蓋に重石を載せたときに屈曲し辛くすることができる。すなわち、複数枚を偶数枚としたときには、蓋片からなる落とし蓋に重石を載せたときに中央で屈曲し易くなり、蓋片の剪断力が漬物に加わって潰れる等の不具合を生じることがあるが、複数枚を奇数枚としたときには、屈曲することを少なくすることができる。これにより、漬物が潰れることを少なくすることができる。
【0009】
前記複数枚は、3枚とし、前記複数枚の蓋片は、第1の蓋片乃至第3の蓋片からなることにより、奇数枚の中でも最小限の枚数となり、漬物に対し剪断力がかかる部分も少なくすることができる。また、枚数が少なく製造コストも低減させることができる。
【0010】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片を相互に突き合わせることにより、一の形状が形成されることにより、蓋片の寸法を小さく設定することができ、容器の上端側の開口部から挿入し易くすることができる。
【0011】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の隅部は、所定に欠損した構成となっていることにより、隅部から漬物の水分を沸き上がるよう流出させることができ、漬物の水分が流出する流路を確保することができる。
【0012】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の隅部は、所定に欠損した構成とし、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片を相互に突き合わせた状態で、隣り合う前記蓋片における隣り合う前記隅部間において空隙が形成されることにより、隅部における剪断力を小さくするとともに、第1の空隙乃至第4の空隙が確実に形成されて漬物の水分が流出する流路を確保することができる。
【0013】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、上面側の縁部に沿って延びるとともに上方に突出する堰を設けることにより、堰の外側からの漬物の水分が沸き上がることを少なくすることができる。これにより、漬物にかかる円弧部の剪断力を小さくすることができ、円弧部で漬物が潰れる等の不具合を少なくすることができる。
【0014】
前記堰は、前記縁部に沿って延びるとともに上方に垂直に突出する。
【0015】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側は、凹凸状または粗面となっていることにより、上面側に載置される重石の位置がずれることを少なくすることができ、引いては製造される漬物の品質を安定させることができる。
【0016】
前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、抗菌加工されていることにより、漬物に菌が繁殖しカビが生える等の不具合を少なくすることができる。
【0017】
前記容器は、透明な材料により形成されていることにより、容器の内部を視認することができ、漬物が漬けられていく過程を外部から確認することができる。
【0018】
前記透明な材料は、ガラスとすることにより、容器の錆、容器からの成分の溶出、容器の壁面を通しての空気の流入等を少なくすることができ、引いては製造される漬物の品質を安定させることができる。
【0019】
前記容器は、上端側に開口部が設けられるとともに、前記開口部の下方側が前記漬物を漬ける容器本体部とし、前記開口部の内径は、前記容器本体部の内径よりも小さく設定され、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、前記開口部を介して前記容器本体部に挿入して前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆うように用いられることにより、開口部の内径が、容器本体部の内径よりも小さく設定される場合にあっても、蓋片の寸法が所定の大きさに設定されて、複数枚の蓋片が漬物の上面側を覆ったときには、複数枚の蓋片からなる落とし蓋の端部と容器の内面との隙間を小さくすることができ、引いては製造される漬物の品質を安定させることができる。
【0020】
前記容器は、上端側に開口部が設けられるとともに、縊れ部を上部側に設け、更に、中間部および下部が前記漬物を漬ける容器本体部とし、前記縊れ部の内径は、前記開口部の内径と同等かつおよび前記容器本体部の内径よりも小さく設定され、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、前記開口部および前記縊れ部を介して前記容器本体部に挿入して前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆うように用いられる。
【0021】
すなわち、例えば、容器をガラスとしたときには、重石を開口部から挿入するときに重石が開口部の端部に当たりその衝撃で容器の全体が破損することがあるが、縊れ部を設けることにより、容器の破損が縊れ部で留まる等、容器の全体に渡る破損を少なくすることができる。
【0022】
一方で、容器の上部側に縊れ部を設ける場合には、容器の内部に挿入可能とするために落とし蓋を小さい寸法とする必要があり、落とし蓋が漬物の上面側を覆ったときには、容器の内面との間に大きく隙間が形成されることとなるが、落とし蓋を複数枚の蓋片からなることとした場合には、蓋片の寸法が所定の大きさに設定されて、複数枚の蓋片が漬物の上面側を覆ったときには、複数枚の蓋片からなる落とし蓋の端部と容器の内面との隙間を小さくすることができ、品質を低下させることなく漬物を漬けることができる。
【0023】
上記目的を達成するために、本発明の漬物製造セットは、重石と、上記の落とし蓋と、を有し、前記漬物を漬けて製造するための漬物製造セットであって、前記重石は、前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆う前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側に載置され、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、前記突起は、前記第1の空隙内に収まる寸法としていることを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、重石は、第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、突起は、第1の空隙内に収まる寸法としていることにより、突起が空隙に収まり、落とし蓋の上面に載置される重石の位置がずれることを少なくすることができる。
【0025】
上記目的を達成するために、本発明の漬物製造セットは、容器と、重石と、上記の落とし蓋と、を有し、前記漬物を漬けて製造するための漬物製造セットであって、前記容器は、上端側に開口部が設けられるとともに、前記開口部の下方側が前記漬物を漬ける容器本体部とし、前記開口部の内径は、前記容器本体部の内径よりも小さく設定され、前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、前記開口部を介して前記容器本体部に挿入して前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆うように用いられ、前記重石は、前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆う前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側に載置され、前記前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、前記突起は、前記第1の空隙内に収まる寸法とすることを特徴とする。
【0026】
本発明によれば、重石は、第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、突起は、第1の空隙内に収まる寸法としていることにより、突起が空隙に収まり、落とし蓋の上面側に載置される重石の位置がずれることを少なくすることができる。
【0027】
また、開口部の内径が容器本体部の内径よりも小さく設定された容器に落とし蓋に用いる場合にも、落とし蓋は、複数枚の蓋片からなるため、蓋片の寸法が所定の大きさに設定されて、複数枚の蓋片が漬物の上面側を覆ったときには、複数枚の蓋片からなる落とし蓋の端部と容器の内面との隙間を小さくすることができ、品質を低下させることなく漬物を漬けることができる。
【0028】
上記目的を達成するために、本発明の漬物製造セットは、容器と、重石と、上記の落とし蓋と、を有し、前記漬物を漬けて製造するための漬物製造セットであって、前記容器は、上端側に開口部が設けられるとともに、縊れ部を上部側に設け、更に、中間部および下部が前記漬物を漬ける容器本体部とし、前記縊れ部の内径は、前記開口部の内径と同等かつ前記容器本体部の内径よりも小さく設定され、前記落とし蓋における前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片は、前記開口部および前記縊れ部を介して前記容器本体部に挿入して前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆うように用いられ、前記重石は、前記容器内に漬けられた漬物の上面側を覆う前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側に載置され、前記前記第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、前記突起は、前記第1の空隙内に収まる寸法とすることを特徴とする。
【0029】
本発明によれば、重石は、第1の蓋片乃至前記第3の蓋片の上面側と対向する面側の中央部に突起を有し、突起は、第1の空隙内に収まる寸法としていることにより、突起が空隙に収まり、落とし蓋の上面側に載置される重石の位置がずれることを少なくすることができる。
【0030】
また、縊れ部を設けた容器に落とし蓋を用いる場合にも、落とし蓋は、複数枚の蓋片からなるため、蓋片の寸法が所定の大きさに設定されて、複数枚の蓋片が漬物の上面側を覆ったときには、複数枚の蓋片からなる落とし蓋の端部と容器の内面との隙間を小さくすることができ、品質を低下させることなく漬物を漬けることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、品質を低下させることなく漬物を漬けることができる落とし蓋および漬物製造セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の実施形態に係る漬物製造セットの構成を示す斜視図である。
【
図2】同漬物製造セットにおける容器の構成を示す斜視図である。
【
図3】同漬物製造セットにおける容器部の構成を示す正面断面図である。
【
図4】同漬物製造セットにおける落とし蓋の上面側の構成を示す平面図である。
【
図5】同漬物製造セットにおける落とし蓋の底面側の構成を示す底面図である。
【
図6】同漬物製造セットにおける落とし蓋の第1の蓋片乃至第3の蓋片の半径部を相互に突き合わせて一の円を形成したときの上面側の構成を示す平面図である。
【
図7】同漬物製造セットにおける落とし蓋の第1の蓋片乃至第3の蓋片の半径部を相互に突き合わせて一の円を形成したときの構成を示す図で、(a)は
図6のA-A側面断面図、(b)は
図6のB-B側面断面図、(c)は
図6のC-C側面断面図である。
【
図8】同漬物製造セットにおける落とし蓋の第1の蓋片乃至第3の蓋片の半径部を相互に突き合わせて一の円を形成したときの底面側の構成を示す底面図である。
【
図9】同漬物製造セットにおける落とし蓋の第1の蓋片乃至第3の蓋片の隅部の形状を説明するための平面図である。
【
図10】同漬物製造セットにおける重石の構成を示す図で、(a)は、斜視図、(b)は、正面図、(c)は、底面図である。
【
図11】同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための斜視図である。
【
図12】同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図11に続く斜視図である。
【
図13】同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図12に続く斜視図である。
【
図14】同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図13に続く斜視図である。
【
図15】同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図13に続く平面図である。
【
図16】同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図14および
図15に続く斜視図である。
【
図17】本発明の落とし蓋の変形例を示す平面図である。
【
図18】本発明の落とし蓋の変形例を示す図で、(a)は
図17のA-A正面断面図、(c)は
図17のB-B正面断面図、(d)は
図17のC-C正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る漬物製造セットの構成を示す斜視図、
図2は、同漬物製造セットにおける容器の構成を示す斜視図、
図3は、同漬物製造セットにおける容器部の構成を示す正面断面図、
図4は、同漬物製造セットにおける落とし蓋の上面側の構成を示す平面図、
図5は、同漬物製造セットにおける落とし蓋の底面側の構成を示す底面図、
図6は、同漬物製造セットにおける落とし蓋の第1の蓋片乃至第3の蓋片の半径部を相互に突き合わせて一の円を形成したときの上面側の構成を示す平面図、
図7は、同漬物製造セットにおける落とし蓋の第1の蓋片乃至第3の蓋片の半径部を相互に突き合わせて一の円を形成したときの構成を示す図、
図8は、同漬物製造セットにおける落とし蓋の第1の蓋片乃至第3の蓋片の半径部を相互に突き合わせて一の円を形成したときの底面側の構成を示す底面図、
図9は、同漬物製造セットにおける落とし蓋の第1の蓋片乃至第3の蓋片の隅部の形状を説明するための平面図、
図10は、同漬物製造セットにおける重石の構成を示す図、
図11は、同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための斜視図、
図12は、同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図11に続く斜視図、
図13は、同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図12に続く斜視図、
図14は、同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図13に続く斜視図、
図15は、同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図13に続く平面図、
図16は、同漬物製造セットにおける漬物の製造方法を説明するための
図14および
図15に続く斜視図である。なお、以下の説明においては、容器10の蓋部32側を上方、容器本体部33側を下方等とし、各方向を図において明示するものとする。
【0034】
図1を参照して本発明の漬物製造セット1の概要を説明すると、漬物製造セット1は、容器10と、落とし蓋40と、重石50と、を有し、漬物100を漬けて製造するための漬物製造セット1である。漬物製造セット1は、各種の漬物100を製造することができる。漬物製造セット1は、漬物100の中でも特に梅干しを製造することに適している。
【0035】
容器10は、有底の略円筒形状であり、水平断面が円形状をなしている。容器10は、漬物100を漬けるための容器10であり、透明な材料により形成されている。透明な材料は、例えば、ガラスとすることができる。
【0036】
容器10は、
図2に示すように、蓋部20と容器部30とを有しており、容器部30の上端側に開口部31が設けられている。この開口部31から容器部30の内部30´に漬物100の原材料となる野菜や塩等を投入したり、製造された漬物100を取り出すことができる。容器部30の内部30´に漬物100の原材料となる野菜や塩等を投入した後は、蓋部20により、容器部30の開口部31を閉塞した状態として一定期間発酵させる。一定期間発酵させた後は、蓋部20を外して開口部31を開放し製造された漬物100を取り出すことができる。
【0037】
ここで、容器部30は、縊れ部32と、容器本体部33と、を有している。
縊れ部32は、容器部30の上部側に設けられている。縊れ部32は、開口部31に向けて外径Dが上端の外径Eよりも縮径するように縊れる部分である。縊れ部30の内径Aは、開口部31の内径Bと同等(若しくはほぼ等しく)かつ容器本体部33の内径Cよりも小さく設定されている。容器本体部33は、容器部30の開口部31の下方側をなす部分より詳しくは容器部30の中間部および下部をなす部分であり、漬物100を漬ける本体部分となっている。
【0038】
落とし蓋40は、容器10内に漬けられて製造される漬物100の上面100´側を覆うものである。落とし蓋40は、
図3乃至
図9に示すように、複数枚の板状の蓋片41,42,43からなっており、複数枚は、奇数枚としている。より詳しくは、複数枚は、3枚としており、複数枚の蓋片41,42,43は、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43からなっている。第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、例えば、厚みを1mm乃至20mmとし、樹脂製またはプラスチック製とすることができる。第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、打ち抜き加工、切断加工、3Dプリンタ、金型等、各種の方法で形成することができる。
【0039】
第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、相互に同一の形状である略扇形をなしており、略扇形の中心角は120°に設定されている。つまり、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、略1/3円となっている(第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、中心角を120°として一の円を等しく1/3に分割した略扇形の形状となっている)。
第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の半径部41a乃至43aを相互に突き合わせることにより、容器本体部33の内側の円形状に対応する一の略円形状が形成される。
【0040】
略扇形をなしている第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の隅部41b乃至43bは、所定に欠損した構成となっている。すなわち、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、
図9に示すように、半径および中心角が同一の1/3円である扇形41´乃至43´の隅部41a´乃至43a´を所定に欠損させるように形成されている(扇形41´乃至第3の蓋片43´は、中心角を120°として一の円を等しく1/3に分割した扇形の形状となっている)。
【0041】
すなわち、略扇形をなしている第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の隅部41b乃至43bは、平面視が外側に突出する湾曲状(湾曲状は曲線状または円弧状としてもよい)となるように、半径および中心角が同一の扇形41´乃至43´の隅部41a´乃至43a´を所定に欠損させるように形成されている。第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の半径部41a乃至43aを相互に突き合わせた状態で、隣り合う蓋片41乃至43における隣り合う隅部41b乃至43b間において欠損部分が連通するように空隙41c乃至44cが形成される。空隙41c乃至44cは、一の略円形状の中心部Oに形成される第1の空隙41cと、一の略円形状の円弧部41d乃至43dの端部に120°の等間隔で形成される第2の空隙42c乃至第4の空隙44cを含んでいる。
【0042】
また、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面41A乃至43A側は、凹凸状または粗面となっており、凸部45および凹部46が形成されている。すなわち、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面41A乃至43A側は、凸部45および凹部46を形成するためにエンボス加工がされている(第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の底面41A´乃至43A´側は、漬物100の損傷を防止するため平滑面となっており、凸部45および凹部46は形成されていない)。更に、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、抗菌加工がされている。
【0043】
このように構成された第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、開口部31および縊れ部32を介して挿入可能な寸法に設定されるとともに、開口部31および縊れ部32を介して容器本体部33に挿入されて容器30内に漬けられた漬物100の上面100´側を覆うように用いられる。
【0044】
重石50は、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面41A乃至43A側に載置されている。重石50を、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面41A乃至43A側に載置することにより、投入した野菜から水分が抜け出すとともに、投入した塩分が浸透し、漬物100を製造することができる。
【0045】
重石50は、
図10に示すように、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面41A乃至43A側と対向する底面50A側の中央部50A´に突起50aを有している。突起50aは、落とし蓋40の第1の空隙41c内に収まる寸法となっている。
【0046】
以上のように構成された漬物製造セット1による漬物100の製造方法は次のようになる。
【0047】
すなわち、
図11に示すように、まず空の容器10における容器部30を用意する。
【0048】
次いで、
図12に示すように、原材料となる野菜および塩を容器部30の内部30´に投入する。
【0049】
続いて、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43を開口部31および縊れ部32を介して容器本体部33に挿入し、
図13に示すように、容器10内に漬けられた漬物100の上面100´側を覆う。
【0050】
次に、
図14に示すように、重石50を、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面41A乃至43A側に載置する。重石50を載置した状態では、
図15に示すように、重石50の底面50A側の中央部50A´の突起50aを落とし蓋40の第1の空隙41c内に収まるように載置する。この状態で一定期間放置すると、投入した野菜から水分が抜け出し(梅干しの場合は梅酢が出る)、第1の空隙41c乃至第4の空隙44cから第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面41A乃至43Aへと水分が流出し、投入した野菜が塩水に浸った状態となる。また、
図16に示すように、落とし蓋40および重石50は下方に沈んだ状態となる。
【0051】
次いで、
図1に示すように、蓋部20により、容器部30の開口部31を閉塞した状態として一定期間発酵させる。
【0052】
以上説明したように、本発明によれば、落とし蓋40は、複数枚の板状の蓋片41乃至43からなることにより、容器30の上端側の開口部31から蓋片41乃至43を分けて挿入することができ、容器30の上端側の開口部31が容器30の内径Cよりも小さい場合にあっても、蓋片41乃至43の寸法が容器30の上端側の開口部31の寸法Bに規制されて無用に小さくなることを少なくすることができる。これにより、蓋片41乃至43の寸法が所定の大きさに設定されて、複数枚の蓋片41乃至43が漬物100の上面100´側を覆ったときには、複数枚の蓋片41乃至43からなる落とし蓋40の端部と容器30の内面との隙間を小さくすることができる。よって、漬物100が落とし蓋40の端部に剪断されて潰れることを少なくすることができ、品質を低下させることなく漬物100を漬けることができる。
【0053】
また、複数枚は、奇数枚とすることにより、複数枚の蓋片41乃至43からなる落とし蓋40に重石50を載せたときに屈曲し辛くすることができる。すなわち、複数枚を偶数枚としたときには、蓋片41乃至43からなる落とし蓋40に重石50を載せたときに中央で屈曲し易くなり、蓋片41乃至43の剪断力が漬物100に加わって潰れる等の不具合を生じることがあるが、複数枚を奇数枚としたときには、屈曲することを少なくすることができる。これにより、漬物100が潰れることを少なくすることができる。
【0054】
更に、複数枚は、3枚とし、複数枚の蓋片41乃至43は、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43からなることにより、奇数枚の中でも最小限の枚数となり、漬物100に対し剪断力がかかる部分も少なくすることができる。また、枚数が少なく製造コストも低減させることができる。
【0055】
更にまた、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、相互に同一の形状である略扇形をなし、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の半径部41a乃至43aを相互に突き合わせることにより、一の略円形状が形成されることにより、蓋片41乃至43の径方向の長さ寸法を円の直径の半分とすることができる等、小さく設定することができ、容器30の上端側の開口部31から挿入し易くすることができる。
【0056】
また更に、略扇形をなしている第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の隅部41b乃至43bは、所定に欠損した構成となっていることにより、隅部41b乃至43bから漬物100の水分を沸き上がるよう流出させることができ、漬物100の水分が流出する流路を確保することができる。
【0057】
また、略扇形をなしている第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の隅部41b乃至43bは、平面視が外側に突出する湾曲状(湾曲状は曲線状または円弧状としてもよい)となるよう所定に欠損した構成とし、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の半径部41a乃至43aを相互に突き合わせた状態で、隣り合う蓋片41乃至43における隣り合う隅部41b乃至43b間において空隙41c乃至44cが形成され、空隙41c乃至44cは、一の略円形状の中心部Oに形成される第1の空隙41と、一の略円形状の円弧部41d乃至43dの端部に形成される第2の空隙42c乃至第4の空隙44cを含むことにより、隅部41b乃至43bにおける剪断力を小さくするとともに、第1の空隙41c乃至第4の空隙44cが確実に形成されて漬物100の水分が流出する流路を確保することができる。
【0058】
更に、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43の上面41A乃至43A側は、凹凸状または粗面となっていることにより、上面41A乃至43A側に載置される重石50の位置がずれることを少なくすることができ、引いては製造される漬物100の品質を安定させることができる。
【0059】
更にまた、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、抗菌加工されていることにより、漬物100に菌が繁殖しカビが生える等の不具合を少なくすることができる。
【0060】
また更に、容器30は、透明な材料により形成されていることにより、容器30の内部30´を視認することができ、漬物100が漬けられていく過程を外部から確認することができる。
【0061】
また、透明な材料は、ガラスとすることにより、容器30の錆、容器30からの成分の溶出、容器30の壁面を通しての空気の流入等を少なくすることができ、引いては製造される漬物100の品質を安定させることができる。
【0062】
更に、容器30は、上端側に開口部31が設けられるとともに、開口部31の下方側が漬物100を漬ける容器本体部33とし、開口部31の内径Bは、容器本体部33の内径Cよりも小さく設定され、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、開口部31を介して挿入可能な寸法に設定されるとともに、開口部31を介して容器本体部33に挿入して容器30内に漬けられた漬物100の上面100´側を覆うように用いられることにより、開口部31の内径Bが、容器本体部33の内径Cよりも小さく設定される場合にあっても、蓋片41乃至43の寸法が所定の大きさに設定されて、複数枚の蓋片41乃至43が漬物100の上面100´側を覆ったときには、複数枚の蓋片41乃至43からなる落とし蓋40の端部と容器30の内面との隙間を小さくすることができ、引いては製造される漬物100の品質を安定させることができる。
【0063】
更にまた、容器30は、上端側に開口部31が設けられるとともに、外径Dが開口部31に向けて縮径する方向に縊れる縊れ部32を上部側に設け、更に、中間部および下部が漬物100を漬ける容器本体部33とし、縊れ部32の内径Aは、開口部31の内径Bと同等(ほぼ等しく)かつ容器本体部33の内径Cよりも小さく設定され、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、開口部31および縊れ部32を介して挿入可能な寸法に設定されるとともに、開口部31および縊れ部32を介して容器本体部33に挿入して容器30内に漬けられた漬物100の上面100´側を覆うように用いられる。
【0064】
すなわち、例えば、容器30をガラスとしたときには、重石50を開口部31から挿入するときに重石50が開口部31の端部に当たりその衝撃で容器30の全体が破損することがあるが、縊れ部32を設けることにより、容器30の破損が縊れ部32で留まる等、容器30の全体に渡る破損を少なくすることができる。
【0065】
一方で、容器30の上部側に縊れ部32を設ける場合には、容器30の内部30´に挿入可能とするために落とし蓋40を小さい寸法とする必要があり、落とし蓋40が漬物100の上面100´側を覆ったときには、容器30の内面との間に大きく隙間が形成されることとなるが、落とし蓋40を複数枚の板状の蓋片41乃至43からなることとした場合には、蓋片41乃至43の寸法が所定の大きさに設定されて、複数枚の蓋片41乃至43が漬物100の上面100´側を覆ったときには、複数枚の蓋片41乃至43からなる落とし蓋40の端部と容器30の内面との隙間を小さくすることができ、品質を低下させることなく漬物100を漬けることができる。
【0066】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の変形実施、応用実施が可能であることは勿論である。
【0067】
すなわち、例えば、
図17および
図18に示すように、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、上面41A乃至43A側に略扇形の円弧部41d乃至43dの縁部41d´乃至43d´に沿って延びるとともに上方に突出する堰60を設けることとしてもよい。つまり、堰60は、略扇形の円弧部41d乃至43dの縁部41d´乃至43d´に沿って延びるとともに上方に垂直に突出する短尺な板状とすることとして、隅部41b乃至43bには堰60を設けない構成となっている。このように堰60を設けることで、空隙41c乃至44cからの漬物の水分の流出を相対的に多くし、堰60の外側(つまり円弧部41d乃至43d)からの漬物の水分が沸き上がることを少なくすることができる(堰60は、円弧部41d乃至43dから水分が沸き上がることを抑制する堰止め部として機能する)。これにより、漬物100にかかる円弧部41d乃至43dの剪断力を小さくすることができ、円弧部41d乃至43dで漬物100が潰れる等の不具合を少なくすることができる。また、上面41A乃至43A側に堰60を設けることで、凹凸状または粗面となる側を視認し易くすることができる。
【0068】
また、上述した実施形態にあっては、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、相互に同一の形状とすることとしているが、相互に異なる形状とすることとしても所要の効果を奏することができる。
【0069】
更に、上述した実施形態にあっては、容器10は略円筒形状とすることとしているが筒形状であれば四角筒形状等他の形状とすることとしても所要の効果を奏することができる。
【0070】
すなわち、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、略扇形をなすこととしているが、容器10の内側の形状に対応するものであれば、他の形状とすることとしても所要の効果を奏することができる。
【0071】
また、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43を相互に突き合わせることにより、一の略円形状が形成されることとしているが、容器10の内側の形状に対応する一の形状が形成されるものであれば、他の形状が形成されることとしても所要の効果を奏することができる。
【0072】
更に、上述した変形例において、堰60は、略扇形の円弧部41d乃至43dの縁部41d´乃至43d´に沿って延びることとしているが、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43を他の形状とした場合には、該他の形状の縁部41d´乃至43d´に沿って延びることとしても所要の効果を奏することができる。
【0073】
ただし、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、相互に同一の形状とすることとした方が製造効率や蓋片41乃至43の均一な押圧力の観点からより好ましい実施形態となる。
【0074】
また、容器10は略円筒形状とすることとした方が製造や調達の観点からより好ましい実施形態となる。
【0075】
すなわち、第1の蓋片41乃至第3の蓋片43は、略扇形をなし、相互に突き合わせることにより、一の略円形状が形成されることとした方が略円筒形状の容器10の内側の形状に対応することができより好ましい実施形態となる。
【符号の説明】
【0076】
A:縊れ部の内径
B:開口部の内径
C:容器本体部の内径
D:縊れ部の外径
E:上端の外径E
O:中心部
1:漬物製造セット
10:容器
20:蓋部
30:容器部
30´:内部
31:開口部
32:縊れ部
33:容器本体部
40:落とし蓋
41乃至43:蓋片
41´乃至43´:扇形
41A乃至43A:上面
41A´A乃至43A´:底面
41a乃至43a:半径部
41a´乃至43a´:隅部
41b乃至43b:隅部
41c乃至44c:空隙
41d乃至43d:円弧部
41d´乃至43d´:縁部
45:凸部
46:凹部
50:重石
50A:底面
50A´:中央部
50a:突起
60:堰
100:漬物
100´:上面