(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066046
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】機器操作盤
(51)【国際特許分類】
G08B 17/00 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
G08B17/00 L
G08B17/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175266
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】000233826
【氏名又は名称】能美防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】松浦 正幸
【テーマコード(参考)】
5G405
【Fターム(参考)】
5G405AA06
5G405BA01
5G405CA09
5G405CA25
5G405CA27
(57)【要約】
【課題】防排煙端末機器を選択して起動させることで動作確認を実施する際に、動作確認対象以外の防排煙端末機器を動作させてしまうミスの発生を抑制する。
【解決手段】動作確認を行うために複数の防排煙端末機器の中から所望の防排煙端末機器を選択する第1操作、および選択した所望の防排煙端末機器に対して起動指令を送信する第2操作、を操作者が実行するための表示制御機能を有する操作入力処理部を備えた機器操作盤であって、第2操作が実行される際に、第1操作により選択された所望の防排煙端末機器が、起動させるべき本来の防排煙端末機器であるかを操作者にリマインドさせるための音声出力を行う音声確認処理部をさらに備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作確認を行うために複数の防排煙端末機器の中から所望の防排煙端末機器を選択する第1操作、および選択した前記所望の防排煙端末機器に対して起動指令を送信する第2操作、を操作者が実行するための表示制御機能を有する操作入力処理部を備えた機器操作盤であって、
前記第2操作が実行される際に、前記第1操作により選択された前記所望の防排煙端末機器が、起動させるべき本来の防排煙端末機器であるかを前記操作者にリマインドさせるための音声出力を行う音声確認処理部をさらに備える
機器操作盤。
【請求項2】
前記音声確認処理部は、前記音声出力として音声データを出力する際に、前記音声データの中で、選択された前記所望の防排煙端末機器を他の防排煙端末機器と識別するための識別情報音声データ部分を、その他の音声データ部分と区別して前記音声出力を行う
請求項1記載の機器操作盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、防排煙端末機器の動作確認に適した機器操作盤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
種々の防排煙端末機器を備えた火災報知システムでは、定期点検などにおいて防排煙端末機器の動作確認が実施される。管理室に設置されている火災受信機、総合操作盤などから、点検対象である防排煙端末機器を選択して起動させる操作が行われることで、所望の防排煙端末機器の動作確認を管理室から行うことができる。
【0003】
なお、本開示では、点検対象である防排煙端末機器を選択して起動する操作を可能とする火災受信機、総合操作盤などの設備のことを、機器操作盤と総称することとする。
【0004】
このような機器操作盤では、操作者が、所望の防排煙端末機器を選択して起動操作をする際に、起動スイッチが配置された画面において「起動してもよいか」といった確認メッセージを表示させ、操作者にリマインドさせる確認機能を備えたものがある。
【0005】
このような確認メッセージを表示させることで、操作者は、起動させるべき本来の防排煙端末機器を正しく選択することができたかを確認でき、管理室において誤って間違った防排煙端末機器を選択し起動させてしまうミスが発生することを防止している(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】能美防災株式会社 ホームページ、総合操作盤(URL:https://www.nohmi.co.jp/product/crt_display_system/c13_001.html)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
起動スイッチを操作すると、選択された防排煙端末機器に対して機器操作盤から起動指令が送信され、点検のための動作が開始する。点検対象となる火災報知システムでは、同一フロアの異なる場所に同じタイプの防排煙端末機器が設置されている場合、あるいは複数のフロアで防排煙端末機器の配置が類似している場合が考えられる。
【0008】
このような場合には、単純に確認メッセージを表示させるだけでは、操作者の確認不足により、同一フロアで異なる場所に配置された防排煙端末機器、あるいは点検対象以外のフロアに配置された防排煙端末機器を選択して動作させてしまうミスが発生してしまうおそれがある。そして、予想外の防排煙端末機器を動作させてしまうことで、器物の損傷、けが人の発生などを招いてしまうおそれがある。
【0009】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、防排煙端末機器を選択して起動させることで動作確認を実施する際に、動作確認対象以外の防排煙端末機器を動作させてしまうミスの発生を抑制することのできる機器操作盤を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る機器操作盤は、動作確認を行うために複数の防排煙端末機器の中から所望の防排煙端末機器を選択する第1操作、および選択した所望の防排煙端末機器に対して起動指令を送信する第2操作、を操作者が実行するための表示制御機能を有する操作入力処理部を備えた機器操作盤であって、第2操作が実行される際に、第1操作により選択された所望の防排煙端末機器が、起動させるべき本来の防排煙端末機器であるかを操作者にリマインドさせるための音声出力を行う音声確認処理部をさらに備えるものである。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、防排煙端末機器を選択して起動させることで動作確認を実施する際に、動作確認対象以外の防排煙端末機器を動作させてしまうミスの発生を抑制することのできる機器操作盤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施の形態1における火災受信機および複数の火災感知器を含む火災報知システムの全体構成図である。
【
図2】本開示の実施の形態1における機器操作盤の機能ブロック図である。
【
図3】本開示の実施の形態1における機器操作盤による一連操作を示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の機器操作盤の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
本開示に係る機器操作盤は、防排煙端末機器を選択して起動させることで動作確認を実施する際に、表示による確認処理に加えて、音声による確認処理を併用することで、操作者に選択内容をリマインドさせる機能を持たせたことを技術的特徴とするものである。
【0014】
実施の形態1.
まず始めに、本開示に係る機器操作盤を含む火災報知システムの全体像について説明する。
図1は、本開示の実施の形態1における火災受信機および複数の端末設備を含む火災報知システムの全体構成図である。なお、
図1では、1階における具体的な機器構成を示しており、2階~5階に関しては、1階と同等の機器構成を有するものとして、記載が省略されている。
【0015】
機器操作盤に相当する火災受信機10は、各フロアにおいて、信号線SGを介して、アドレッサブル発信機20、火災感知器31、32、感知器用中継器40、および防排煙制御用中継器50と接続されている。
【0016】
感知器用中継器40には、火災感知器が、複数台接続されている。
図1では、2台の火災感知器41、42を例示している。また、防排煙制御用中継器50には、防火戸51、排煙機52、シャッタ53、およびたれ壁54が接続されている。
【0017】
ここで、火災感知器31、32、および火災感知器41、42は、あらかじめ設定されたそれぞれの火災監視エリアにおいて火災の発生を感知する複数の火災感知器に相当する。複数の火災感知器により感知器群が構成される。
【0018】
また、防火戸51、排煙機52、シャッタ53、およびたれ壁54は、複数の火災感知器のそれぞれの感知結果と連動して動作し、火災、煙等の拡散を防止するために機能する複数の端末設備に相当する。複数の端末設備により、端末設備群が構成される。
【0019】
複数の火災感知器のそれぞれは、個々の火災感知器を識別するためのアドレス情報があらかじめ割り付けられている。そして、複数の火災感知器のそれぞれは、自身に割り付けられたアドレス情報を含めた情報として、火災関連情報を火災受信機10に対して送信することができる。一方、火災受信機10は、アドレス情報を付加して情報伝送を行うことで、所望の火災感知器に対して必要な情報を送信することができる。
【0020】
また、複数の端末設備のそれぞれにも。個々の端末設備を識別するためのアドレス情報があらかじめ割り付けられている。従って、火災受信機10は、アドレス情報を付加して情報伝送を行うことで、所望の端末設備を稼働させる指令を送信することができる。
【0021】
このような構成により、火災受信機10は、あらかじめ決められた種々の火災監視エリアに設置されている複数の火災感知器、およびアドレッサブル発信機20から火災関連情報を収集する。そして、火災受信機10は、収集した火災関連情報に基づいて、火災警報を行い、端末設備群を動作させることができる。
【0022】
なお、端末設備群に含まれているそれぞれの端末設備は、どの火災感知器の感知結果と連動して動作するかがあらかじめ規定されている。例えば、複数の火災感知器と複数の端末設備との連動動作の対応関係を連動表としてあらかじめ設定しておくことで、火災受信機10は、複数の火災感知器のそれぞれの感知結果に基づいて、連動表から適切な端末設備を特定し、連動動作させることができる。
【0023】
また、図示は省略しているが、火災受信機10は、収集した火災関連情報に基づいて、移報信号を出力し、消火設備を起動して消火作業を開始したり、非常放送装置により火災報知あるいは避難誘導を行ったり、ネットワークを介して上位装置に対して火災関連情報を伝送したりすることができる。
【0024】
次に、本実施の形態1に係る機器操作盤が備える技術的特徴について、詳細に説明する。なお、
図1に示した端末設備群に含まれているそれぞれの端末設備は、本開示において動作確認対象となる防排煙端末機器に相当する。従って、
図1に示した構成例では、1階から5階までの複数のフロアにおいて、防排煙端末機器の配置が類似している場合を想定している。
【0025】
図2は、本開示の実施の形態1における機器操作盤の機能ブロック図である。なお、本開示における機器操作盤は、
図1に示したような火災受信機10、あるいは総合操作盤などに相当し、動作確認対象である防排煙端末機器を、遠隔から操作することとなる。そして、
図2では、
図1に対応して、機器操作盤が火災受信機10であるものとして示している。
【0026】
機器操作盤に相当する火災受信機10は、操作入力処理部11および音声確認処理部12を備えて構成されている。操作入力処理部11は、以下のような表示制御機能を有している。
機能1:操作者が選択したフロアに関して、各機器のレイアウト表示を行う機能。
機能2:レイアウト表示されたフロアに含まれている、複数の防排煙端末機器の中から、動作確認を実施したい所望の防排煙端末機器を選択させるための表示を行い、操作者による操作入力を受け付け、第1操作として実行する機能。
【0027】
機能3:操作者が選択した所望の防排煙端末機器に対して起動指令を送信するための表示を行い、操作者による操作入力を受け付け、第2操作として実行する機能。
機能4:第2操作を実行する際に、第1操作により選択された所望の防排煙端末機器が、起動させるべき本来の防排煙端末機器であるかを操作者にリマインドさせるための確認メッセージを出力する機能。
【0028】
また、音声確認処理部12は、以下のような音声ガイド機能を有している。
機能5:操作入力処理部11が第2操作を実行する際に、第1操作により選択された所望の防排煙端末機器が、起動させるべき本来の防排煙端末機器であるかを操作者にリマインドさせるための音声ガイドを行う機能。
【0029】
機能6:音声ガイドによる音声データを出力する際に、音声データの中で、選択された所望の防排煙端末機器を他の防排煙端末機器と識別するための識別情報音声データ部分を、その他の音声データ部分と区別して音声ガイドを行う機能。
【0030】
火災受信機10は、操作者による操作入力に応じて、各機能を実行する。特に、本開示では、操作者は、表示による確認処理および音声による確認処理により、選択した防排煙端末機器が正しいことを十分に確認した上で、選択した防排煙端末機器に対して起動指令を出力することができる。
【0031】
換言すると、本実施の形態1に係る機器操作盤は、確認メッセージの表示による視覚情報の提供と、音声ガイドによる聴覚情報の提供とを併用して、操作者に対して、起動指令を出力する防排煙端末機器が正しいかをリマインドさせることができる。なお、機能5による音声ガイドは、機能4による確認メッセージ出力と同一内容としてもよく、異なる内容としてもよい。
【0032】
また、選択すべき所望の防排煙端末機器が、「2階のエリアAに設置された防火戸」であり、2階には、エリアBにも防火戸が設置され、他の1階、3階~5階のそれぞれにも、エリアAの防火戸とエリアBの防火戸が設置されていると仮定して、機能6について補足説明する。
【0033】
操作者によって正しい選択がなされた場合には、「2階、エリアAの防火戸を起動してもよろしいですか」という音声ガイドが流れる。しかしながら、操作者が、例えば、誤って1階のレイアウト表示を行ったままで、エリアAの防火戸を選択してしまった場合には、「1階、エリアAの防火戸を起動してもよろしいですか」という音声ガイドが流れる。
【0034】
音声ガイドにより、誤った選択を行っていることを操作者に知らせるためには、「2階、エリアAの防火戸」という音声データと、「1階、エリアAの防火戸」という音声データとを、聞き分けてもらうことが重要となる。ここで、「○○階、□□の××」という前半の音声データは、選択された所望の防排煙端末機器100を他の防排煙端末機器と識別するための識別情報音声データ部分に相当する。
【0035】
一方、「を起動してもよろしいですか」という後半の音声データは、どの防排煙端末機器が選択された場合にも、共通して使用される音声データであり、識別力を有さない。そこで、音声確認処理部12は、識別情報音声データ部分に相当する「○○階、□□の××」という前半の音声データを、「を起動してもよろしいですか」という後半の音声データと区別するために、大きな音量とする、トーンを異ならせる、繰り返し出力する、などで強調することで、機能6を実現することができる。
【0036】
また、識別情報音声データ部分である「○○階、□□の××」という音声データに関して、「選択されたフロアは○○階ですがよろしいですか」、「選択された動作確認対象は、□□の××ですがよろしいですか」といったように、複数に分けてリマインドさせることで、識別力を有さない他の音声データと区別することも考えられる。
【0037】
また、防排煙端末機器100の選択が切り変わるごとに、音声データのトーンなどの出力パターンを変更することで、マンネリ化により操作者が音声データを無意識のうちに聞き漏らしてしまうことを防止することができる。
【0038】
次に、本実施の形態1に係る機器操作盤による一連処理について、
図3を用いて説明する。
図3は、本開示の実施の形態1における機器操作盤による一連操作を示したフロー図である。
図3では、機器操作盤に相当する火災受信機10内の操作入力処理部11および音声確認処理部12が、操作者による操作入力に基づいて各機能を実行し、選択された所望の防排煙端末機器100に対して起動指令を出力するまでの一連処理がフロー図として示されている。
【0039】
なお、以下では、
図1に対応させて、1階の防火戸51を所望の防排煙端末機器100として、起動指令を出力したい場合を具体例として説明する。
【0040】
ステップS301において、操作入力処理部11は、操作者による画面選択入力に応じて、選択されたフロアにおける
図1に示したような各機器について、レイアウト図を表示させる。ここでは、操作者が1階を選択することで、1階のレイアウト図が表示されることとなる。
【0041】
次に、ステップS302において、操作入力処理部11は、1階のレイアウト図の中から、操作者が防火戸51を選択する第1操作入力を受信することで、防火戸51を所望の防排煙端末機器100として特定する。
【0042】
次に、ステップS303において、操作入力処理部11は、操作者が起動指令を選択できるように、起動指令ボタンの表示処理を行う。
【0043】
次に、ステップS304において、操作入力処理部11は、起動指令の出力対象である防排煙端末機器100として、1階の防火戸が選択されていることを操作者に確認させるために、「1階の防火戸が選択されています」という確認メッセージを、起動指令ボタンの近傍に表示させる。このような表示出力により、操作者は、視覚情報に基づいて自身の選択結果に間違いがないかを確認することができる。
【0044】
また、ステップS305において、音声確認処理部12は、ステップS303の実行後に、起動指令の出力対象である防排煙端末機器100として、1階の防火戸が選択されていることを操作者に確認させるために、「1階の防火戸が選択されています」という音声データを出力する。
【0045】
また、音声確認処理部12は、この音声データを出力する際に、「1階の防火戸」の部分を強調して、操作者にリマインドを促すことができる。すなわち、上述した機能6を、オプション機能として、必要に応じて実行することができる。このような音声出力により、操作者は、聴覚情報に基づいて自身の選択結果に間違いがないかを確認することができる。
【0046】
なお、ステップS304による確認メッセージの表示出力と、ステップS305による音声データによる音声出力とは、同時に行うこともでき、時間差をおいて行うこともでき、さらに、繰り返し行うこともできる。
【0047】
また、上述した確認メッセージおよび音声データは一例であり、例えば、「設置階、設置場所、動作確認対象機器は確認しましたか」など、他の表現を用いることも可能である。また、確認した後に、操作者に「確認ボタン」を押させるようにしてもよい。
【0048】
視覚情報および聴覚情報に基づいて「1階の防火戸」が所望の防排煙端末機器100として正しく選択されたことを確認した操作者は、起動指令ボタンを押すこととなる。そして、ステップS306において、操作入力処理部11は、操作者が起動指令ボタンを押したことを第2操作入力として受信することで、1階の防火戸に対して起動指令を送信し、動作確認を実行することができる。
【0049】
なお、操作者は、視覚情報および聴覚情報に基づいて「1階の防火戸」が所望の防排煙端末機器100として正しく選択されていないことを確認した場合には、ステップS306を実行せずに、ステップS301以降の処理をやり直すこととなる。
【0050】
この結果、操作者は、視覚情報および聴覚情報に基づく2重の確認処理を行うことで、動作確認対象以外の防排煙端末機器を動作させてしまうミスの発生を抑制することができる。
【0051】
なお、ステップS304での表示による確認処理と、ステップS305での音声による確認処理の起動タイミングを、1回目に起動指令ボタンが押されたタイミングとすることもできる。この場合には、操作者は、視覚情報および聴覚情報に基づく確認を行った後に、再度、起動指令ボタンを押すことで、ステップS306を実行させ、所望の防排煙端末機器100に対して起動指令を出力させることができる。
【0052】
また、ステップS303と、ステップS304およびステップS305の順番を入れ換えて、ステップS304での表示による確認処理と、ステップS305での音声による確認処理が終わった後に、ステップS303での起動指令ボタンの表示処理を行うことで、確認処理が終わらなければ、起動操作できないようにすることができる。
【0053】
また、音声出力に関しては、スピーカを介して行うことができ、また、bluetooth(登録商標)により操作者が装着しているイヤホンに飛ばすことも可能である。
【0054】
以上のように、実施の形態1によれば、視覚情報および聴覚情報を併用して、操作者に対して、選択した防排煙端末機器が、起動させるべき本来の防排煙端末機器であるかをリマインドさせることができる。この結果、動作確認対象以外の防排煙端末機器を動作させてしまうミスの発生を抑制することのできる機器操作盤を得ることができる。
【0055】
さらに、音声出力に関しては、出力パターンを変更したり、識別情報音声データ部分を強調させたりすることで、動作確認対象以外の防排煙端末機器を動作させてしまうミスの発生をさらに抑制することが期待できる。
【符号の説明】
【0056】
10 火災受信機(機器操作盤)、11 操作入力処理部、12 音声確認処理部、20 アドレッサブル発信機、31 火災感知器、40 感知器用中継器、41 火災感知器、50 防排煙制御用中継器、51 防火戸(防排煙端末機器)、52 排煙機(防排煙端末機器)、53 シャッタ(防排煙端末機器)、54 壁(防排煙端末機器)、100 防排煙端末機器。