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特開2024-66129移動指示システム、移動指示方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066129
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】移動指示システム、移動指示方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0836 20230101AFI20240508BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240508BHJP
【FI】
G06Q10/08 316
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175467
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】中川 仁克
(72)【発明者】
【氏名】戸根 弘貴
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 卓司
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC17
5L050CC17
(57)【要約】
【課題】移動を伴う作業を効率的に実施することが可能な移動指示システム、移動指示方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】作業者の現在の位置情報を取得する取得部と、取得された前記位置情報をサーバへ送信する送信部と、前記位置情報に応じて出力された、前記作業者が移動する方向を示すルート情報を前記サーバから受信する受信部と、前記ルート情報を投影する投影部と、を備える移動指示システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者の現在の位置情報を取得する取得部と、
取得された前記位置情報をサーバへ送信する送信部と、
前記位置情報に応じて出力された、前記作業者が移動する方向を示すルート情報を前記サーバから受信する受信部と、
前記ルート情報を投影する投影部と、
を備える移動指示システム。
【請求項2】
前記位置情報と前記作業者の作業内容とに基づき、前記作業者が現在の位置から最短の移動距離で作業可能なルートを算出するルート情報処理部、
をさらに備える請求項1に記載の移動指示システム。
【請求項3】
前記ルート情報処理部は、前記作業内容が複数の作業場所を示す場合、前記作業者が現在の位置から全ての作業場所を通るように移動する移動距離が最短となるようルートを算出する、
請求項2に記載の移動指示システム。
【請求項4】
前記投影部による前記ルート情報の投影を制御するルート情報投影制御部、
をさらに備え、
前記ルート情報投影制御部は、前記作業者が向いている方向に応じて、前記投影部が投影する前記ルート情報の方向を制御する、
をさらに備える請求項1に記載の移動指示システム。
【請求項5】
前記受信部は、前記作業者の作業内容に応じて出力された、作業対象に関する情報を示す作業対象情報を前記サーバから受信し、
前記投影部は、前記作業対象情報を投影する、
請求項1に記載の移動指示システム。
【請求項6】
前記投影部による前記作業対象情報の投影を制御する作業対象情報投影制御部、
をさらに備え、
前記作業対象情報投影制御部は、前記作業者が作業場所の近傍まで移動した場合に、前記投影部に前記作業対象情報を投影させる、
をさらに備える請求項5に記載の移動指示システム。
【請求項7】
前記作業対象情報投影制御部は、前記投影部に前記作業対象情報を前記作業対象の位置へ投影させる、
請求項6に記載の移動指示システム。
【請求項8】
取得部が、作業者の現在の位置情報を取得する取得過程と、
送信部が、取得された前記位置情報をサーバへ送信する送信過程と、
受信部が、前記位置情報に応じて出力された、前記作業者が移動する方向を示すルート情報を前記サーバから受信する受信過程と、
投影部が、前記ルート情報を投影する投影過程と、
を含む移動指示方法。
【請求項9】
コンピュータを、
作業者の現在の位置情報を取得する取得手段と、
取得された前記位置情報をサーバへ送信する送信手段と、
前記位置情報に応じて出力された、前記作業者が移動する方向を示すルート情報を前記サーバから受信する受信手段と、
前記ルート情報を投影する投影手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動指示システム、移動指示方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場などで作業を行う作業者に対して、作業内容や作業手順などを指示するための技術が各種提案されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、作業者が作業場所の近傍に配置された識別マークを装着端末で撮影すると、当該作業場所にて作業者に行わせる動作指示を示す画像がサーバから取得され、当該画像が装着端末によって作業者の前に投影される技術が開示されている。当該技術では、作業者は、投影された画像が示す指示に従って作業をすることで、効率的に作業を実施することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-62336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、識別マークが配置された場所の近傍にある作業場所で行われる作業を対象としており、移動を伴う作業については考慮されていない。移動を伴う作業には、例えば、指定された対象物をピックアップするピッキング作業がある。ピッキング作業では、作業者の習熟度によっては対象物のピックアップに最適なルートで移動することができず、効率的に対象物をピックアップすることができない場合がある。このため、移動を伴う作業においては、作業者が効率的に作業を実施できないという問題があった。
【0006】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、移動を伴う作業を効率的に実施することが可能な移動指示システム、移動指示方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る移動指示システムは、作業者の現在の位置情報を取得する取得部と、取得された前記位置情報をサーバへ送信する送信部と、前記位置情報に応じて出力された、前記作業者が移動する方向を示すルート情報を前記サーバから受信する受信部と、前記ルート情報を投影する投影部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る移動指示方法は、取得部が、作業者の現在の位置情報を取得する取得過程と、送信部が、取得された前記位置情報をサーバへ送信する送信過程と、受信部が、前記位置情報に応じて出力された、前記作業者が移動する方向を示すルート情報を前記サーバから受信する受信過程と、投影部が、前記ルート情報を投影する投影過程と、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、作業者の現在の位置情報を取得する取得手段と、取得された前記位置情報をサーバへ送信する送信手段と、前記位置情報に応じて出力された、前記作業者が移動する方向を示すルート情報を前記サーバから受信する受信手段と、前記ルート情報を投影する投影手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、移動を伴う作業を効率的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る移動指示システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る作業者による各端末の装着の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係る倉庫内のレイアウトとピッキングルートの一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る投影端末によるルート情報の投影の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る投影端末による作業対象情報の投影の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る撮像端末による識別情報の撮像の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係るウェアラブル端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
図8】本実施形態に係る制御端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
図9】本実施形態に係る管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
図10】本実施形態に係るピッキング作業の開始から作業者の移動開始までの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図11】本実施形態に係るルート初期化処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】本実施形態に係るルート最新化処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13】本実施形態に係る作業者の目的地への到着後から在庫情報更新までの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図14】本実施形態に係る次の作業対象の確認からピッキング作業の終了までの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図15】本実施形態に係る投影端末の設置位置と作業対象情報の投影位置の変形例を示す図である。
図16】本実施形態に係る作業者の現在位置の特定方法の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0013】
<1.移動指示システムの概略構成>
図1を参照して、本実施形態に係る移動指示システムの概略構成について説明する。図1は、本実施形態に係る移動指示システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す移動指示システム1は、作業領域にて移動を伴う作業を行う作業者に対して、移動を指示するためのシステムである。移動指示システム1は、例えば、ルート情報、作業情報、作業対象情報などを作業者に提示することで、最適な移動を指示する。ルート情報は、作業者が移動するルート(移動する方向)、移動の目的地を示す座標(2次元の点)、第1の目的地から第2の目的地までの距離などを示す情報である。作業情報は、作業内容を示す情報である。作業対象情報は、作業対象に関する情報を示す情報である。
【0014】
以下では、作業領域が倉庫であり、作業がピッキング作業である例を一例として、実施形態について説明する。ピッキング作業は、指定された対象物をピックアップする作業である。対象物は、例えば商品や部品などである。このため、本実施形態において、ルート情報は、作業者がピッキング作業において移動するルートや、当該ルートにおいて移動する方向を示す情報である。また、作業情報は、ピッキング作業において、ピックアップする対象物(即ち作業対象)、対象物の位置、1つの対象物についてピックアップする数などを示す情報である。即ち、作業情報は、作業者が何をどこでどれだけピックアップするかの指示を示す情報でもある。また、作業対象情報は、作業者がピックアップする作業対象とその数を示す情報である。
【0015】
図1に示すように、移動指示システム1は、投影端末10と、撮像端末20と、ウェアラブル端末30と、電源40と、制御端末50と、管理サーバ60とを備える。
【0016】
(1)投影端末10
投影端末10は、ルート情報や作業対象情報などを投影する端末である。投影端末10は、例えば、プロジェクタである。
投影端末10は、有線接続又は無線接続によって制御端末50と通信可能に接続されている。制御端末50との通信において、投影端末10は、ルート情報や作業対象情報を受信する。
【0017】
図1に示すように、投影端末10は、投影部110を備える。投影部110は、制御端末50から受信したルート情報や作業対象情報を投影する機能を有する。投影部110は、作業者が移動中に視認可能な位置にルート情報を投影する。例えば、投影部110は、作業者が移動中に床にルート情報を投影する。また、投影部110は、作業者が対象物をピックアップする際に視認可能な位置に作業対象情報を投影する。例えば、投影部110は、作業対象情報を作業対象の位置に投影する。
(2)撮像端末20
撮像端末20は、作業者の現在の位置情報を取得するための端末であり、例えばカメラである。
撮像端末20は、有線接続又は無線接続によって制御端末50と通信可能に接続されている。制御端末50との通信において、撮像端末20は、撮像のための制御信号を受信し、当該制御信号に応じて撮像した撮像画像と、当該撮像画像から取得した位置情報を送信する。
図1に示すように、撮像端末20は、撮像部210と、取得部220とを備える。
【0018】
(2-1)撮像部210
撮像部210は、位置情報を取得するための識別マークを撮像する機能を有する。識別マークは、倉庫(作業領域)の任意の位置に任意の数だけ配置され、配置された位置を示す位置情報を有する。識別マークは、例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標)などの2次元コードである。
【0019】
(2-2)取得部220
取得部220は、撮像部210によって撮像された撮像画像から作業者の現在の位置情報を取得する機能を有する。具体的に、取得部220は、撮像画像が示す識別マークから、当該識別マークが配置された位置を示す位置情報を読み取り、作業者の現在の位置情報として取得する。
【0020】
(3)ウェアラブル端末30
ウェアラブル端末30は、作業内容(作業指示)の確認やピックアップした対象物の検品など、作業者がピッキング作業のために操作する端末である。作業者は、対象物に関する情報を有する識別マークをウェアラブル端末30で読み取ることで、ピックアップした対象物の検品を行うことができる。識別マークは、例えば1次元コード又は2次元コードである。識別マークは、対象物が配置されている場所(例えば棚など)に、対象物ごとに配置される。検品のための識別マークが有する対象物に関する情報は、以下では「検品対象情報」とも称される。
なお、ウェアラブル端末30の装着形態は特に限定されず、グローブ型、リストバンド型、腕時計型、メガネ型、指輪型など、いずれの装着形態であってもよい。本実施形態では、検品時の操作性を考慮し、グローブ型である例を一例として説明する。
ウェアラブル端末30は、有線接続又は無線接続によって制御端末50と通信可能に接続されている。制御端末50との通信において、ウェアラブル端末30は、作業者から受け付けた操作内容や検品時に読み取った検品対象情報を送信し、作業情報を受信する。なお、作業情報の受信は、ウェアラブル端末30が表示部を有する端末である場合に行われる。
【0021】
(4)電源40
電源40は、制御端末50への電力の供給源である。電源40は、例えば、バッテリであり、有線接続によって制御端末50と接続されている。
【0022】
(5)制御端末50
制御端末50は、投影端末10と、撮像端末20と、ウェアラブル端末30の制御や、管理サーバ60との情報の送受信を行う端末である。制御端末50は、例えば、PC(Personal Computer)である。
制御端末50は、有線接続又は無線接続によって投影端末10と、撮像端末20と、ウェアラブル端末30と通信可能に接続されている。投影端末10との通信において、制御端末50は、ルート情報、作業対象情報、投影を制御する信号などを送信する。撮像端末20との通信において、制御端末50は、撮像を制御する信号などを送信し、撮像画像や位置情報などを受信する。ウェアラブル端末30との通信において、制御端末50は、ウェアラブル端末30が受け付けた操作内容や検品対象情報などを受信し、作業情報、表示を制御する信号などを送信する。
また、制御端末50は、ネットワークNWを介して、管理サーバ60と通信可能に接続されている。管理サーバ60との通信において、制御端末50は、撮像端末20から受信した撮像画像や位置情報、ウェアラブル端末30から受信した操作内容や検品対象情報を送信し、作業情報、ルート情報、作業対象情報、各端末の制御に関する指示などを受信する。
【0023】
(6)管理サーバ60
管理サーバ60は、作業に関する管理を行うサーバであり、制御端末50から受信する情報に基づき、処理を行う。管理サーバ60は、例えば、1つ又は複数のサーバ装置(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
管理サーバ60は、ネットワークNWを介して、制御端末50と通信可能に接続されている。制御端末50との通信において、管理サーバ60は、撮像端末20が取得した撮像画像や位置情報、ウェアラブル端末30が受け付けた操作内容や読み取った検品対象情報などを受信し、作業情報、ルート情報、作業対象情報、各端末の制御に関する指示などを送信する。
【0024】
ここで、図2を参照して、作業者による各端末の装着について説明する。図2は、本実施形態に係る作業者による各端末の装着の一例を示す図である。
【0025】
図2に示すように、作業者USは、ヘルメット2を装着し、リュックサック3を背負っている。ヘルメット2には、投影端末10が設けられている。投影端末10は、作業者USの前方に各種情報を投影可能に設けられる。リュックサック3の肩ベルト部分には、撮像端末20が設けられている。撮像端末20は、作業者USの前方にある識別マークを撮像可能に設けられる。リュックサック3の内部には、電源40と制御端末50が格納されている。作業者USの手には、ウェアラブル端末30が装着される。
投影端末10と、撮像端末20と、ウェアラブル端末30は、リュックサック3内の制御端末50と有線又は無線で接続される、また、電源40と制御端末50は、リュックサック3内にて有線で接続される。
【0026】
ここで、図3を参照して、ピッキング作業が行われる倉庫内のレイアウトとピッキングルートについて説明する。図3は、本実施形態に係る倉庫内のレイアウトとピッキングルートの一例を示す図である。
【0027】
図3に示すように、倉庫WAには、64個の棚(棚A1~A8、棚B1~B8、棚C1~C8、棚D1~D8、棚E1~E8、棚F1~F8、棚G1~G8、棚H1~H8)と、位置情報を有する25個の識別マーク(識別マークQ1~Q25)とが配置されている。識別マークQ1~Q25は、倉庫WA内の通路の交差点部分の床にそれぞれ配置されている。
図3に示す例では、1回のピッキング作業における作業対象が4つであり、それぞれ棚A5と、棚C8と、棚E3と、棚H1にそれぞれ配置されている。このため、作業者USが作業対象をピックアップする位置(以下、「目的地」又は「ピックアップ位置」とも称される)は、位置P1と、位置P2と、位置P3と、位置P4となる。作業者USの現在の位置は、棚H1の前の位置P1である。この場合、ピッキングルートは、矢印が示すルートのように、位置P1で棚H1、位置P2で棚E3、位置P3で棚A5、位置P4で棚C8の順に対象物をピックアップするルートが最短となる。
なお、作業者USは、図2に示したように各端末を装着した状態で、図3の矢印が示すルートを移動する。この時、撮像端末20は、作業者USの移動に合わせて、識別マークQ22、Q17、Q12、Q13、Q8、Q3、Q4、Q9を撮像する。投影端末10は、撮像端末20によって識別マークが撮像されるごとに得られるルート情報を投影する。
【0028】
また、投影端末10は、作業者USが位置P1、位置P2、位置P3、位置P4に到着した際に、それぞれの位置における作業対象に応じた作業対象情報を投影する。なお、図3には図示していないが、各棚の手前の床には、各棚が配置された位置を示す位置情報を有する識別マーク(不図示)が配置される。作業者USは、位置P1~P4に到着した際に、目的地である棚の手前の床にある識別マークを撮像端末20によって撮像する。撮像端末20は、撮像した識別マークから棚の位置情報を読み取り、作業者の現在の位置情報として取得する。これにより、作業者が目的地に到着したと判定できるため、投影端末10は、ルート情報の投影から作業対象情報の投影に切り替えることができる。
なお、作業者が目的地に到着したことを判定するための識別マークが配置される位置は、床に限定されない。例えば、識別マークは、各棚に配置されてもよいし、各棚の各段に配置されてもよい。識別マークが配置される位置は、例えば、作業者USによる識別マークの読み取り易さに応じて決定される。本実施形態のように、撮像端末20が作業者USの肩の位置に装着される場合、各棚や各段に配置された識別マークをピンポイントで読み取ることが難しい場合がある。このため、本実施形態では、識別マークを床に配置することで、作業者が識別マークを容易に読み取れるようにしている。また、識別マークの大きさは、配置される位置や読み取り易さを考慮した任意の大きさであってよい。
【0029】
ここで、図4及び図5を参照して、投影端末10が投影する情報について説明する。図4は、本実施形態に係る投影端末10によるルート情報の投影の一例を示す図である。図5は、本実施形態に係る投影端末10による作業対象情報の投影の一例を示す図である。
【0030】
図4には、作業者USが位置P1から移動を開始し、撮像端末20が識別マークQ22を撮像した際に投影されるルート情報の例が示されている。この場合、図4に示すように、投影端末10は、棚H2と棚H3の間の通路を通るよう指示する矢印ADを床に投影する。
なお、投影端末10が投影する矢印の形状は、図4に示す矢印ADのようにまっすぐな形状に限定されない。例えば、矢印の形状は、曲がった形状であってもよい。投影端末10は、矢印の形状を使い分けることで、作業者USに対する移動の指示内容を変化させてもよい。例えば、投影端末10は、まっすぐな形状の矢印によって直進することを指示し、曲がった形状の矢印によって曲がることを指示してもよい。なお、投影端末10は、まっすぐな形状の矢印を複数組み合わせることで曲がることを指示してもよい。
また、投影端末10は、文字を投影することで移動を指示してもよい。例えば、投影端末10は、「次の角を右折」などの文字を床に投影する。また、投影端末10は、矢印と文字を組み合わせて投影することで移動を指示してもよい。
【0031】
図5には、作業者USが位置P1から移動して位置P2へ到着した際に投影される作業対象情報の例が示されている。位置P2にある棚E3は、上から段E3-1、段E3-2、段E3-3、段E3-4の4段で構成されている。作業対象である対象物は、棚E3の段E3-2に配置されているとする。また、棚E3と棚E4の手前の床には、棚が配置された位置を示す位置情報を有する識別マークQ-E3、Q-E4がそれぞれ配置されている。この場合、作業者USは、位置P2へ到着した際に、撮像端末20によって識別マークQ-E3を撮像する。これにより、図5に示すように、投影端末10は、棚E3の段E3-2の部分に「***商品」を「3個」だけピックアップすることを示す作業指示PDを投影する。
なお、投影端末10が作業指示PDを投影する位置は、図5に示す例に限定されない。例えば、対象物が配置されている位置を示す情報(例えば「棚E3 段E3-2」など)も作業指示PDの中にも含めて投影する場合、投影端末10は、作業指示PDを床や隣の棚などに投影してもよい。
【0032】
ここで、図6を参照して、撮像端末20による識別情報の撮像について説明する。図6は、本実施形態に係る撮像端末20による識別情報の撮像の一例を示す図である。
【0033】
図6には、作業者USが棚D4と、棚D5と、棚E4と、棚E5との間の交差点部分を通る場合の例が示されている。例えば、作業者USが棚D4と棚D5との間を矢印U1の示す方向に移動する場合、撮像端末20は、矢印U1の方向から識別マークQ13を撮像する。この場合、撮像画像に写る識別マークQ13の向きは、識別マークQ13-1のようになる。また、作業者USが棚D5と棚E5との間を矢印U2の示す方向に移動する場合、撮像端末20は、矢印U2の方向から識別マークQ13を撮像する。この場合、撮像画像に写る識別マークQ13の向きは、識別マークQ13-2のようになる。また、作業者USが棚E4と棚E5との間を矢印U3の示す方向に移動する場合、撮像端末20は、矢印U3の方向から識別マークQ13を撮像する。この場合、撮像画像に写る識別マークQ13の向きは、識別マークQ13-3のようになる。また、作業者USが棚D4と棚E4との間を矢印U4の示す方向に移動する場合、撮像端末20は、矢印U4の方向から識別マークQ13を撮像する。この場合、撮像画像に写る識別マークQ13の向きは、識別マークQ13-4のようになる。
【0034】
<2.ウェアラブル端末の機能構成>
以上、本実施形態に係る移動指示システム1の概略構成について説明した。続いて、図7を参照して、本実施形態に係るウェアラブル端末30の機能構成について説明する。図7は、本実施形態に係るウェアラブル端末30の機能構成の一例を示すブロック図である。
図7に示すように、ウェアラブル端末30は、通信部310と、入力部320と、読取部330と、記憶部340と、制御部350と、出力部360とを備える。
【0035】
(1)通信部310
通信部310は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部310は、制御端末50と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0036】
(2)入力部320
入力部320は、作業者USからの入力など、読取部330以外からの入力を受け付ける機能を有する。入力部320は、ウェアラブル端末30がハードウェアとして備える入力装置、例えばボタン、タッチパネル、マイクロフォン等によって構成される。
【0037】
(3)読取部330
読取部330は、識別マークを読み取る機能を有する。読取部330は、ウェアラブル端末30がハードウェアとして備えるバーコードリーダーやカメラなどによって構成される。例えば、読取部330は、作業者USがピックアップした作業対象の検品を行う際に、作業者USの操作に応じて、対象物が配置されている場所に配置されている識別マークから検品対象情報を読み取る。
【0038】
(4)記憶部340
記憶部340は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部340は、ウェアラブル端末30がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0039】
(5)制御部350
制御部350は、ウェアラブル端末30の動作全般を制御する機能を有する。制御部350は、例えば、ウェアラブル端末30がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
図7に示すように、制御部350は、操作受付部351と、読取制御部352と、表示制御部353とを備える。
【0040】
(5-1)操作受付部351
操作受付部351は、作業者USからの操作を受け付ける機能を有する。作業者USからの操作は、例えば、作業開始操作、検品操作、ピッキング完了操作、作業完了操作などである。
【0041】
(5-2)読取制御部352
読取制御部352は、読取部330による読み取りを制御する機能を有する。例えば、読取制御部352は、操作受付部351が検品操作を受け付けた際に、読取部330を起動して識別マークを読取可能な状態とする。
【0042】
(5-3)表示制御部353
表示制御部353は、各種情報の表示を制御する機能を有する。例えば、表示制御部353は、通信部310が制御端末50から作業情報を受信した場合に、当該作業情報を出力部360に表示させる。
【0043】
(6)出力部360
出力部360は、各種情報を出力する機能を有する。出力部360は、ウェアラブル端末30がハードウェアとして備える出力装置、例えばディスプレイ装置やタッチスクリーン(タッチパネル)などの表示装置やスピーカなどの音声出力装置によって構成される。
出力部360は、例えば、作業情報を表示する。
【0044】
<3.制御端末の機能構成>
以上、本実施形態に係るウェアラブル端末30の機能構成について説明した。続いて、図8を参照して、本実施形態に係る制御端末50の機能構成について説明する。図8は、本実施形態に係る制御端末50の機能構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、制御端末50は、通信部510と、入力部520と、記憶部530と、制御部540と、出力部550とを備える。
【0045】
(1)通信部510
通信部510は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部510は、投影端末10と、撮像端末20と、ウェアラブル端末30と、管理サーバ60と通信を行い、各種情報を送受信する。
図8に示すように通信部510は、送信部511と受信部512とを備える。
【0046】
(1-1)送信部511
送信部511は、各種情報を送信する機能を有する。例えば、送信部511は、投影端末10との通信において、ルート情報、作業対象情報、投影を制御する信号などを送信する。また、送信部511は、撮像端末20との通信において、撮像を制御する信号などを送信する。また、送信部511は、ウェアラブル端末30との通信において、作業情報、表示を制御する信号などを送信する。また、送信部511は、ネットワークNWを介した管理サーバ60との通信において、撮像端末20によって取得された撮像画像や位置情報、ウェアラブル端末30から受信した操作内容や検品対象情報を送信する。
【0047】
(1-2)受信部512
受信部512は、各種情報を受信する機能を有する。例えば、受信部512は、撮像端末20との通信において、撮像画像や位置情報などを受信する。また、受信部512は、ウェアラブル端末30との通信において、ウェアラブル端末30が受け付けた操作内容や検品対象情報などを受信する。また、受信部512は、ネットワークNWを介した管理サーバ60との通信において、作業情報、位置情報に応じて出力されたルート情報、作業者USの作業内容に応じて出力された作業対象情報、各端末の制御に関する指示などを受信する。
【0048】
(2)入力部520
入力部520は、作業者USからの入力を受け付ける機能を有する。入力部520は、制御端末50がハードウェアとして備える入力装置、例えばキーボード、ボタン、タッチパネル、マイクロフォン等によって構成される。
【0049】
(3)記憶部530
記憶部530は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部530は、制御端末50がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0050】
(4)制御部540
制御部540は、制御端末50の動作全般を制御する機能を有する。制御部540は、例えば、制御端末50がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図8に示すように、制御部540は、連携制御部541と、投影制御部542と、撮像制御部543と、表示制御部544とを備える。
【0051】
(4-1)連携制御部541
連携制御部541は、各種情報の連携を制御する機能を有する。例えば、連携制御部541は、撮像端末20とウェアラブル端末30から受信した情報を、通信部510から管理サーバ60へ送信(連携)する。また、連携制御部541は、通信部510が管理サーバ60から受信した情報を、通信部510から投影端末10又はウェアラブル端末30へ送信(連携)する。
【0052】
(4-2)投影制御部542
投影制御部542は、投影端末10による各種情報の投影を制御する機能を有する。
図8に示すように、投影制御部542は、ルート情報投影制御部5421と、作業対象情報投影制御部5422とを備える。
【0053】
(4-2-1)ルート情報投影制御部5421
ルート情報投影制御部5421は、投影端末10の投影部110によるルート情報の投影を制御する機能を有する。例えば、ルート情報投影制御部5421は、通信部510が管理サーバ60から受信したルート情報を投影部110に投影させる。
また、ルート情報投影制御部5421は、作業者USが向いている方向に応じて、投影部110が投影するルート情報の方向を制御する。作業者USが向いている方向の特定方法については、後述する。ルート情報投影制御部5421は、特定された作業者USの向きより、ルート情報を投影してから作業者USの向きが変化した場合には、変化後の作業者USの向きに合わせてルート情報の向きを変更する。
これにより、作業者USは、向いている方向を変化させても、常に正しい向きを示すルート情報を把握することができる。
【0054】
(4-2-2)作業対象情報投影制御部5422
作業対象情報投影制御部5422は、投影端末10の投影部110による作業対象情報の投影を制御する機能を有する。例えば、作業対象情報投影制御部5422は、作業者USが作業場所の近傍まで移動した場合に、投影部110に作業対象情報を投影させる。作業者USは、投影された作業対象情報の内容を確認することで、ピックアップの直前に作業対象を正しく把握することができる。これにより、作業者USは、ピックアップ間違えを防止することができる。
また、作業対象情報投影制御部5422は、投影部110に作業対象情報を作業対象の位置へ投影させる。作業者USは、投影された作業対象情報の内容とその位置を確認することで、ピックアップの直前に作業対象の位置まで正しく把握することができる。これにより、作業者USは、作業対象情報を床に表示する場合と比較し、ピックアップ間違えの防止精度を向上することができる。
なお、作業対象情報投影制御部5422は、撮像端末20によって棚の位置情報を有する識別マークから作業者USの現在の位置情報が取得されたことによって、作業者USが作業場所の近傍まで移動(目的地に到着)したと判定し、ルート情報の投影から作業対象情報の投影に切り替える。
【0055】
(4-3)撮像制御部543
撮像制御部543は、撮像端末20による撮像を制御する機能を有する。例えば、撮像制御部543は、作業者USが作業を開始するタイミングや、次の作業対象について作業を開始するタイミングなどに、撮像端末20に対して撮像を指示する。また、撮像制御部543は、作業者USが作業中である場合に、常に撮像するよう撮像端末20に指示してもよい。
【0056】
(4-4)表示制御部544
表示制御部544は、ウェアラブル端末30による表示を制御する機能を有する。例えば、表示制御部544は、通信部510が管理サーバ60から作業情報を受信した場合に、当該作業情報を表示するようウェアラブル端末30に指示する。
【0057】
(5)出力部550
出力部550は、各種情報を出力する機能を有する。出力部550は、制御端末50がハードウェアとして備える出力装置、例えばディスプレイ装置やタッチスクリーン(タッチパネル)などの表示装置やスピーカなどの音声出力装置によって構成される。
【0058】
<4.管理サーバの機能構成>
以上、本実施形態に係る制御端末50の機能構成について説明した。続いて、図9を参照して、本実施形態に係る管理サーバ60の機能構成について説明する。図9は、本実施形態に係る管理サーバ60の機能構成の一例を示すブロック図である。
図9に示すように、管理サーバ60は、通信部610と、記憶部620と、制御部630とを備える。
【0059】
(1)通信部610
通信部610は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部610は、制御端末50と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0060】
(2)記憶部620
記憶部620は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部620は、管理サーバ60がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0061】
(3)制御部630
制御部630は、管理サーバ60の動作全般を制御する機能を有する。制御部630は、例えば、管理サーバ60がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図9に示すように、制御部630は、作業処理部631と、現在位置特定部632と、現在方向特定部633と、作業内容特定部634と、ルート情報処理部635と、作業対象情報処理部636と、在庫情報処理部637とを備える。
【0062】
(3-1)作業処理部631
作業処理部631は、作業に関する処理を実行する機能を有する。例えば、作業処理部631は、作業を開始する作業者USが行う作業(作業情報)を特定する処理(作業特定処理)を行う。作業処理部631は、作業者USの作業者IDから、当該作業者USの作業情報を特定する。作業者IDは、例えば、ウェアラブル端末30が作業開始操作を受け付けた際に、ウェアラブル端末30から制御端末50を介して管理サーバ60へ送信される。管理サーバ60では、作業者IDと作業情報とを対応付けて管理している。このため、作業処理部631は、受信した作業者IDから作業情報を特定することができる。
また、作業処理部631は、作業に関するステータスを管理する。例えば、作業処理部631は、作業特定処理によって作業者USの作業を特定した際に、当該作業のステータスを作業開始状態に更新する。一方、作業処理部631は、作業者USがウェアラブル端末30に対して作業完了操作を行った際に、完了した作業のステータスを作業開始状態から作業完了状態に更新する。
【0063】
(3-2)現在位置特定部632
現在位置特定部632は、作業者USの現在の位置を特定する機能を有する。例えば、現在位置特定部632は、通信部610が制御端末50から受信した位置情報に基づき、作業者USの現在の位置を特定する。管理サーバ60では、倉庫WAのマップと、当該倉庫WAに配置された識別マークが配置された位置とを対応付けたマップ情報を管理している。このため、現在位置特定部632は、位置情報とマップ情報とを照合することで、倉庫WAにおける作業者USの現在の位置を特定することができる。
【0064】
(3-3)現在方向特定部633
現在方向特定部633は、作業者USが現在向いている方向を特定する機能を有する。例えば、現在方向特定部633は、通信部610が制御端末50から受信した撮像画像に基づき、作業者USの現在向いている方向を特定する。図6に示したように、撮像画像が示す識別マークの傾き(角度)は、作業者USの向いている方向に応じて異なる。このため、現在方向特定部633は、撮像画像が示す識別マークの傾きを算出し、当該傾きから作業者USの向いている方向を特定することができる。
【0065】
(3-4)作業内容特定部634
作業内容特定部634は、作業者USの作業内容を特定する機能を有する。例えば、作業内容特定部634は、作業処理部631が特定した作業者USの作業情報から作業内容(例えば作業対象一覧など)を特定する。
【0066】
(3-5)ルート情報処理部635
ルート情報処理部635は、ルート情報に関する処理を実行する機能を有する。例えば、ルート情報処理部635は、位置情報と作業者USの作業内容とに基づき、作業者USが現在の位置から最短の移動距離で作業可能なルートを算出する。ルート情報処理部635は、算出したルートに基づき、ルート情報を生成する。
なお、ルート情報処理部635は、作業内容が複数の作業場所を示す場合、作業者USが現在の位置から全ての作業場所を通るように移動する移動距離が最短となるようルートを算出し、ルート情報を生成する。
これにより、作業者USは、作業を開始する際に作業をより効率的に行うためのルートを自ら検討する必要がなくなり、ルートの質が作業者USの習熟度によって左右されることがなくなる。このため、作業者USは、作業者USの習熟度によらず、対象物のピックアップに最適なルートで移動することができ、誰でも効率的に作業を実施することができる。
なお、ルート情報には、最後にピックアップする作業対象の位置から、作業対象の引き渡しを行う集荷場所まで作業者USを移動させる指示も含まれている。
【0067】
(3-6)作業対象情報処理部636
作業対象情報処理部636は、作業対象情報に関する処理を実行する機能を有する。例えば、作業対象情報処理部636は、作業内容特定部634によって特定された作業内容と、ルート情報処理部635によって取得されたルート情報とに基づき、作業対象情報を取得する。ここで取得する作業対象情報は、例えば次の作業対象についての情報である。作業対象情報処理部636による作業対象情報の取得は、例えば、作業者USによる作業開始時や、作業者USがピックアップした作業対象の検品をした際に次の作業対象がある場合などに行われる。
【0068】
(3-7)在庫情報処理部637
在庫情報処理部637は、在庫情報に関する処理を実行する機能を有する。例えば、在庫情報処理部637は、作業対象の在庫情報を更新する。具体的に、在庫情報処理部637は、作業者USがピックアップした作業対象の検品をした際に入力される、ピックアップされた作業対象の数に基づき、作業対象の在庫数を更新する。
【0069】
<5.処理の流れ>
以上、本実施形態に係る管理サーバ60の機能構成について説明した。続いて、図10から図14を参照して、本実施形態に係る処理の流れについて説明する。
【0070】
(1)ピッキング作業の開始から作業者の移動開始までの処理の流れ
まず、図10を参照して、ピッキング作業の開始から作業者USの移動開始までの処理の流れについて説明する。図10は、本実施形態に係るピッキング作業の開始から作業者USの移動開始までの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0071】
図10に示すように、まず、作業者USは、ウェアラブル端末30に対して作業開始操作を行う(ステップS101)。例えば、作業者USは、ウェアラブル端末30に表示された作業開始ボタンを押下する。
ウェアラブル端末30の操作受付部351は、作業者USからの作業開始操作を受け付けると、その旨を示す情報を制御端末50へ送信する(ステップS102)。制御端末50が受信した情報は、連携制御部541によってさらに管理サーバ60へ送信される。
【0072】
次いで、管理サーバ60の作業処理部631は、作業特定処理を行う(ステップS103)。具体的に、作業処理部631は、作業を開始する作業者USが行う作業(作業情報)を特定し、当該作業のステータスを作業開始状態に更新する。そして、作業処理部631は、特定した作業情報を制御端末50へ送信する。
【0073】
次いで、制御端末50の撮像制御部543は、撮像端末20に対して、識別マークを撮像するよう撮像制御を行う(ステップS104)。
撮像端末20の撮像部210は、作業者USの近傍にある識別マークを撮像する(ステップS105)。撮像端末20の取得部220は、撮像部210が撮像した撮像画像から位置情報を取得する(ステップS106)。そして、撮像端末20は、取得した位置情報を制御端末50へ送信する(ステップS107)。制御端末50が受信した位置情報は、連携制御部541によってさらに管理サーバ60へ送信される。
【0074】
次いで、管理サーバ60は、ルート初期化処理を実行する(ステップS108)。なお、ルート初期化処理の詳細は、図11を参照して後述される。
ルート初期化処理後、管理サーバ60は、ルート初期化処理にて取得されたルート情報と作業対象情報を制御端末50へ送信する(ステップS109)。
【0075】
制御端末50の表示制御部544は、ウェアラブル端末30に対して、管理サーバ60から受信した作業情報を表示するよう表示制御を行う(ステップS110)。
ウェアラブル端末30の表示制御部353は、制御端末50からの表示制御を受けて、受信した作業情報を出力部360に表示する(ステップS111)。
次いで、制御端末50の投影制御部542のルート情報投影制御部5421は、投影端末10に対して、管理サーバ60から受信したルート情報を投影するよう投影制御を行う(ステップS112)。
投影端末10の投影部110は、制御端末50からの投影制御を受けて、受信した作業対象までのルート情報を床に投影する(ステップS113)。
【0076】
作業者USは、ウェアラブル端末30に表示された作業情報から作業内容を確認する(ステップS114)。また、作業者USは、投影端末10によって床に投影されたルート情報から移動方向を確認する(ステップS115)。確認後、作業者USは、移動を開始する(ステップS116)。
【0077】
(2)ルート初期化処理の流れ
次に、図11を参照して、ルート初期化処理の流れについて説明する。図11は、本実施形態に係るルート初期化処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0078】
図11に示すように、まず、管理サーバ60の現在位置特定部632は、作業者USの現在の位置を特定する(ステップS201)。具体的に、現在位置特定部632は、通信部610が制御端末50から受信した位置情報と、管理サーバ60で管理しているマップ情報とに基づき、倉庫WAにおける作業者USの現在の位置を特定する。
【0079】
次いで、管理サーバ60の現在方向特定部633は、作業者USが現在向いている方向を特定する(ステップS202)。具体的に、現在方向特定部633は、通信部610が制御端末50から受信した撮像画像から識別マークの傾きを算出し、当該傾きから作業者USの向いている方向を特定する。
【0080】
次いで、管理サーバ60の作業内容特定部634は、作業者USの作業内容を特定する(ステップS203)。具体的に、作業内容特定部634は、作業処理部631が特定した作業者USの作業情報から作業内容を特定する。
【0081】
次いで、管理サーバ60のルート情報処理部635は、ルート情報を取得する(ステップS204)。具体的に、ルート情報処理部635は、位置情報と作業者USの作業内容とに基づき、作業者USが現在の位置から最短の移動距離で作業可能なルートを算出し、算出したルートに基づきルート情報を生成する。
【0082】
次いで、管理サーバ60の作業対象情報処理部636は、作業対象情報を取得する(ステップS205)。具体的に、作業対象情報処理部636は、作業内容特定部634によって特定された作業内容と、ルート情報処理部635によって取得されたルート情報とに基づき、作業対象情報を取得する。
ステップS205の後、管理サーバ60は、ルート初期化処理を終了する。
【0083】
(3)ルート最新化処理の流れ
次に、図12を参照して、ルート最新化処理の流れについて説明する。図12は、本実施形態に係るルート最新化処理の流れの一例を示すフローチャートである。ルート最新化処理は、例えば、ルート情報の生成後から作業が終了するまでの間に、必要に応じて繰り返し行われる。
【0084】
図12に示すように、まず、管理サーバ60のルート情報処理部635は、ルート情報の更新が必要であるか否かを判定する(ステップS301)。ルート情報処理部635は、例えば、作業内容に変更があった場合や、作業者USがルート情報の示すルートから外れた場合などに、ルート情報の更新が必要であると判定する。
更新が必要でない場合(ステップS301/NO)、ステップS301の処理を繰り返す。一方、更新が必要である場合、(ステップS301/YES)、ステップS302へ処理を進める。
【0085】
処理がステップS302へ進んだ場合、現在位置特定部632は、最新の位置情報を取得する(ステップS302)。
次いで、現在位置特定部632は、ステップS201の処理と同様にして、作業者USの現在の位置を特定する(ステップS303)。
次いで、現在方向特定部633は、ステップS202の処理と同様にして、作業者USが現在向いている方向を特定する(ステップS304)。
そして、ルート情報処理部635は、ステップS204の処理と同様にして、最新の位置情報からルートを再算出し、ルート情報を再生成することで、ルート情報を更新する(ステップS305)。
ステップS305の後、管理サーバ60は、ステップS301から処理を繰り返す。
【0086】
(4)作業者の目的地への到着後から在庫情報更新までの処理の流れ
次に、図13を参照して、作業者USの目的地への到着後から在庫情報更新までの処理の流れについて説明する。図13は、本実施形態に係る作業者USの目的地への到着後から在庫情報更新までの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0087】
図13に示すように、まず、制御端末50の投影制御部542の作業対象情報投影制御部5422は、投影端末10に対して、管理サーバ60から受信した作業対象情報を投影するよう投影制御を行う(ステップS401)。
投影端末10の投影部110は、制御端末50からの投影制御を受けて、受信した作業対象情報を作業対象の位置に投影する(ステップS402)。
【0088】
作業者USは、投影端末10によって作業対象の位置に投影された作業対象情報を確認する(ステップS403)。確認後、作業者USは、作業対象情報の内容に従い、作業対象をピックアップする(ステップS404)。ピックアップ後、作業者USは、ウェアラブル端末30に対して、ピックアップした作業対象を検品するための検品操作を行う(ステップS405)。
【0089】
ウェアラブル端末30の読取制御部352は、操作受付部351が作業者USからの検品操作を受け付けたら読取部330を起動し、識別マークから検品対象情報を読み取る(ステップS406)。
読取後、読取制御部352は、読み取った検品対象情報を制御端末50へ送信する(ステップS407)。制御端末50が受信した検品対象情報は、連携制御部541によってさらに管理サーバ60へ送信される。
管理サーバ60の在庫情報処理部637は、受信した検品対象情報に基づき、作業対象の在庫情報を更新する(ステップS408)。
【0090】
(5)次の作業対象の確認からピッキング作業の終了までの処理の流れ
次に、図14を参照して、次の作業対象の確認からピッキング作業の終了までの処理の流れについて説明する。図14は、本実施形態に係る次の作業対象の確認からピッキング作業の終了までの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0091】
図14に示すように、まず、作業者USは、ウェアラブル端末30に表示された作業情報から、次の作業対象があるか否かを確認する(ステップS501)。
次の作業対象がある場合(ステップS502/YES)、図10のステップS110(結合子A)へ戻り、ステップS110から処理を繰り返す。次の作業対象がない場合(ステップS502/NO)、ステップS503へ処理を進める。
【0092】
処理がステップS503へ進んだ場合、作業者USは、ウェアラブル端末30に対して、ピッキング完了操作を行う(ステップS503)。
ウェアラブル端末30の操作受付部351は、作業者USからのピッキング完了操作を受け付けると、その旨を示す情報を制御端末50へ送信する(ステップS504)。制御端末50が受信した情報は、連携制御部541によってさらに管理サーバ60へ送信される。
【0093】
次いで、管理サーバ60のルート情報処理部635は、集荷場所まで作業者USを移動させる指示を制御端末50へ送信する(ステップS505)。
次いで、制御端末50の投影制御部542のルート情報投影制御部5421は、投影端末10に対して、管理サーバ60から受信したルート情報を投影するよう投影制御を行う(ステップS506)。
投影端末10の投影部110は、制御端末50からの投影制御を受けて、受信した集荷場所までのルート情報を床に投影する(ステップS507)。
【0094】
作業者USは、投影端末10によって床に投影されたルート情報から移動方向を確認する(ステップS508)。確認後、作業者USは、移動を開始する(ステップS509)。集荷場所へ到着後、作業者USは、ピックアップした作業対象の引き渡しを行う(ステップS510)。引き渡し後、作業者USは、ウェアラブル端末30に対して、作業完了操作を行う(ステップS511)。
ウェアラブル端末30の操作受付部351は、作業者USからの作業完了操作を受け付けると、その旨を示す情報を制御端末50へ送信する(ステップS512)。制御端末50が受信した情報は、連携制御部541によってさらに管理サーバ60へ送信される。
次いで、管理サーバ60の作業処理部631は、完了した作業のステータスを作業開始状態から作業完了状態に更新する(ステップS513)。
【0095】
次いで、作業者USは、ウェアラブル端末30に表示された作業情報から、次の作業があるか否かを確認する(ステップS514)。
次の作業がある場合(ステップS515/YES)、図10のステップS108(結合子B)へ戻り、ステップS108から処理を繰り返す。次の作業対象がない場合(ステップS515/NO)、作業者USは、作業を終了する(ステップS516)。
【0096】
以上説明したように、本実施形態に係る移動指示システム1は、作業者USの現在の位置情報を取得する取得部220と、取得された位置情報を管理サーバ60(サーバ)へ送信する送信部511と、位置情報に応じて出力された、作業者USが移動する方向を示すルート情報を管理サーバ60から受信する受信部512と、ルート情報を投影する投影部110と、を備える。
【0097】
かかる構成により、作業者USは、投影部110によって投影されるルート情報を確認することで、移動を伴う作業において作業者USの習熟度によらず最適なルートで移動することができ、効率的に作業を行うことができる。
よって、本実施形態に係る移動指示システム1は、移動を伴う作業を効率的に実施することを可能とする。
【0098】
<6.変形例>
以上、実施形態について説明した。続いて、上述した実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0099】
上述した実施形態では、作業領域が倉庫であり、作業がピッキング作業である例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、物品を棚にいれる作業であってもよい。
【0100】
また、上述した実施形態では、撮像端末20が撮像画像から位置情報を取得する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、制御端末50又は管理サーバ60が、撮像端末20によって撮像された撮像画像が示す識別マークから位置情報を読み取り、作業者USの現在の位置情報として取得する機能を有してもよい。
【0101】
また、上述した実施形態では、図2に示したように作業者USが各端末を装着する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、投影端末10と、撮像端末20と、電源40と、制御端末50のうちの少なくともいずれかは、台車などに設けられてもよい。これにより、作業者USが各端末を装着することによって肉体にかかる負荷を軽減することができる。
ここで、図15を参照して、少なくとも投影端末10が台車に設けられる例について説明する。図15は、本実施形態に係る投影端末10の設置位置と作業対象情報の投影位置の変形例を示す図である。
図15に示すように、投影端末10は、作業者USがピックアップした作業対象を運搬するために使用する台車4に設けられてもよい。この場合、作業者USが作業対象のピックアップ位置へ到着した際に、通路の幅や台車4の機動性から、投影端末10を棚の方へ向けることが困難な場合がある。
このため、投影端末10は、作業対象情報を棚の作業対象の位置ではなく床に投影してもよい。この場合、投影端末10は、例えば図15に示すように、「棚E3」の「段E3-2」から「***商品」を「3個」だけピックアップすることを示す作業指示PDを投影する。
【0102】
また、上述した実施形態では、作業者USの現在位置を識別マークに基づき特定する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、通信端末の受信感度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を利用して、作業者USの現在位置を特定してもよい。
ここで、図16を参照して、通信端末の受信感度を利用した作業者USの現在位置の特定方法について説明する。図16は、本実施形態に係る作業者USの現在位置の特定方法の変形例を示す図である。
図16に示す例では、倉庫WAにある64個の棚を4個で1組として、各組に1つの通信端末が設けられている。例えば棚A1と棚A2と棚B1と棚B2を1組として、同様の組が全部で16組できるため、16個の通信端末T(T1~T16)が設けられている。また、作業者USは、通信端末UT(通信端末Tと同様の端末)を携帯している。また、倉庫WAの四隅には、それぞれアクセスポイントAP(AP1~AP4)が設けられている。通信端末Tと通信端末UTは、アクセスポイントAPと通信可能に接続されている。
アクセスポイントAPが各通信端末との通信において受信した電波の受信感度は、サーバ(例えば管理サーバ60又は別途用意されたサーバ)へ送信される。サーバから受信感度を取得した制御端末50は、アクセスポイントAP1~AP4が通信端末T1~T16とそれぞれ通信した際の受信感度と、アクセスポイントAP1~AP4が通信端末UTと通信した際の受信感度とを比較する。この比較により、アクセスポイントAP1~AP4が通信端末UTと通信した際の受信感度に近い受信感度を示す通信端末Tの近くに通信端末UTがあると推定することができる。即ち、通信端末UTの受信感度に近い受信感度の通信端末Tが設けられた棚の近くに作業者USが居ると特定することができる。
例えば、図16に示す例の場合、作業者USは、通信端末T3が設けられた棚の組と、通信端末T4が設けられた棚の組と、通信端末T7が設けられた棚の組と、通信端末T8が設けられた棚の組との間にある交差点にいる。この場合、作業者USが携帯する通信端末UTの受信感度は、通信端末T3の受信感度と、通信端末T4の受信感度と、通信端末T7の受信感度と、通信端末T8の受信感度と近くなる。
なお、通信端末Tについては、棚に設置される例に限定されず、例えば地面に埋め込まれてもよい。また、通信端末UTについては、作業者USが携帯する例に限定されず、例えば、作業者USが押す台車や作業者USが運転するリフトなどに設けられてもよい。
【0103】
また、上述した実施形態では、作業者USが現在向いている方向を識別マークに基づき特定する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、制御端末50に地磁気センサが搭載されている場合には、当該地磁気センサから方角情報を取得し、作業者USが現在向いている方向の特定に利用してもよい。
【0104】
以上、実施形態の変形例について説明した。なお、上述した実施形態における移動指示システム1、ウェアラブル端末30、制御端末50、及び管理サーバ60の機能の一部又は全部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0105】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0106】
1…移動指示システム、2…ヘルメット、3…リュックサック、4…台車、10…投影端末、20…撮像端末、30…ウェアラブル端末、40…電源、50…制御端末、60…管理サーバ、110…投影部、210…撮像部、220…取得部、310…通信部、320…入力部、330…読取部、340…記憶部、350…制御部、351…操作受付部、352…読取制御部、353…表示制御部、360…出力部、510…通信部、511…送信部、512…受信部、520…入力部、530…記憶部、540…制御部、541…連携制御部、542…投影制御部、5421…ルート情報投影制御部、5422…作業対象情報投影制御部、543…撮像制御部、544…表示制御部、550…出力部、610…通信部、620…記憶部、630…制御部、631…作業処理部、632…現在位置特定部、633…現在方向特定部、634…作業内容特定部、635…ルート情報処理部、636…作業対象情報処理部、637…在庫情報処理部
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