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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066139
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】電磁弁マニホールド
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/00 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
F16K27/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175488
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】000106760
【氏名又は名称】CKD株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】薛 成華
(72)【発明者】
【氏名】羽田野 寿
【テーマコード(参考)】
3H051
【Fターム(参考)】
3H051AA10
3H051BB02
3H051CC01
3H051CC11
3H051CC14
3H051CC16
3H051FF01
(57)【要約】
【課題】電磁弁マニホールドの組み立て性の向上を図りつつも、電磁弁マニホールドの信頼性を向上させること。
【解決手段】連結機構80は、並設方向X1及び積層方向Y1への移動が許容された状態で、中継ブロック51とスペーサブロック71とを連結する。よって、並設方向X1でのスペーサブロック71の位置が調整できるため、各螺子B1と各螺子挿通孔71hとの位置が合わせられる。連結機構80によって、中継ブロック51におけるスペーサブロック71に対する積層方向Y1での移動が許容されている。したがって、電磁弁11をスペーサ50に対して配置する際に、スペーサ50と電磁弁11との寸法公差があっても、中継ブロック51における中継コネクタ部58の周囲に電磁弁11が干渉してしまうことが抑制される。よって、電磁弁11によって第1ガスケットG1が十分に押し付けられる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁部、及びソレノイド部を有する電磁弁と、
前記電磁弁の駆動を制御する回路基板を有する制御部と、
前記制御部を有するベース部と、
前記電磁弁と前記ベース部との間に介在されるスペーサと、を備え、
前記弁部は、複数のポートを有し、
前記電磁弁は、前記ソレノイド部に電気的に接続される電磁弁側コネクタ部を有し、
前記ベース部は、
前記回路基板に電気的に接続されるベース側コネクタ部と、
前記各ポートにそれぞれ連通する複数の連通流路と、を有し、
前記スペーサは、
前記電磁弁側コネクタ部と前記ベース側コネクタ部とを接続する中継コネクタ部と、
前記各ポートと前記各連通流路とをそれぞれ接続する複数の接続流路と、を有し、
前記弁部と前記スペーサとの間には、前記各ポートと前記各接続流路との間を流れる流体における前記弁部と前記スペーサとの間からの洩れを抑制する第1ガスケットが介在されており、
前記スペーサと前記ベース部との間には、前記各接続流路と前記各連通流路との間を流れる流体における前記スペーサと前記ベース部との間からの洩れを抑制する第2ガスケットが介在されており、
前記電磁弁及び前記スペーサは、前記ベース部に対して螺子により固定されており、
前記スペーサには、前記弁部を貫通した前記螺子が挿通される螺子挿通孔が形成されており、
前記ベース部には、前記螺子がねじ込まれる雌ねじ孔が形成されている電磁弁マニホールドであって、
前記スペーサは、
前記中継コネクタ部を有する中継ブロックと、
前記中継ブロックに並んで配置され、前記複数の接続流路及び前記螺子挿通孔が形成されているスペーサブロックと、
前記中継ブロックと前記スペーサブロックとを連結する連結機構と、を有し、
前記第1ガスケットは、前記弁部と前記スペーサブロックとの間に介在されており、
前記第2ガスケットは、前記スペーサブロックと前記ベース部との間に介在されており、
前記中継ブロックと前記スペーサブロックとが並ぶ方向を並設方向とし、
前記電磁弁、前記スペーサ、及び前記ベース部が積み重なる方向を積層方向とすると、
前記連結機構は、前記並設方向及び前記積層方向への移動が許容された状態で、前記中継ブロックと前記スペーサブロックとを連結することを特徴とする電磁弁マニホールド。
【請求項2】
前記ベース部は、前記ベース側コネクタ部を内側に配置するとともに前記中継コネクタ部が挿入されるベース挿入口を有し、
前記中継コネクタ部は、前記電磁弁側コネクタ部に電気的に接続されるとともに前記ベース側コネクタ部が内側に挿入される中継筒状部を有し、
前記中継コネクタ部は、前記中継筒状部が前記ベース挿入口に挿入されることにより前記ベース側コネクタ部に接続され、
前記中継筒状部の外周面と前記ベース挿入口の内周面との間には、前記中継筒状部と前記ベース挿入口との間をシールするゴム製の中継側リップパッキンが設けられており、
前記中継ブロックは、前記中継コネクタ部を内側に配置するとともに前記電磁弁側コネクタ部が挿入される中継挿入口を有し、
前記電磁弁側コネクタ部は、前記中継コネクタ部が内側に挿入される電磁弁側筒状部を有し、
前記電磁弁側コネクタ部は、前記電磁弁側筒状部が前記中継挿入口に挿入されることにより前記中継コネクタ部に接続され、
前記電磁弁側筒状部の外周面と前記中継挿入口の内周面との間には、前記電磁弁側筒状部と前記中継挿入口との間をシールするゴム製の電磁弁側リップパッキンが設けられており、
前記中継ブロックを前記ベース部に向けて付勢する弾性体を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁マニホールド。
【請求項3】
前記弾性体は、前記中継ブロックに一体形成されるとともに前記中継ブロックにおける前記電磁弁側の面から前記電磁弁に向けて斜めに延びる長板状であることを特徴とする請求項2に記載の電磁弁マニホールド。
【請求項4】
前記連結機構は、スナップフィット構造により、前記並設方向及び前記積層方向への移動が許容された状態で、前記中継ブロックと前記スペーサブロックとを連結することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の電磁弁マニホールド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁マニホールドに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、電磁弁マニホールドは、電磁弁と、制御部と、ベース部と、スペーサと、を備えている場合がある。電磁弁は、弁部、及びソレノイド部を有している。弁部は、複数のポートを有している。電磁弁は、電磁弁側コネクタ部を有している。電磁弁側コネクタ部は、ソレノイド部に電気的に接続されている。制御部は、回路基板を有している。回路基板は、電磁弁の駆動を制御する。ベース部は、制御部を有している。ベース部は、ベース側コネクタ部と、複数の連通流路と、を有している。ベース側コネクタ部は、回路基板に電気的に接続されている。複数の連通流路は、各ポートにそれぞれ連通している。スペーサは、中継コネクタ部と、複数の接続流路と、を有している。中継コネクタ部は、電磁弁側コネクタ部とベース側コネクタ部とを接続する。複数の接続流路は、各ポートと各連通流路とをそれぞれ接続する。
【0003】
弁部とスペーサとの間には、第1ガスケットが介在されている。第1ガスケットは、各ポートと各接続流路との間を流れる流体における弁部とスペーサとの間からの洩れを抑制する。スペーサとベース部との間には、第2ガスケットが介在されている。第2ガスケットは、各接続流路と各連通流路との間を流れる流体におけるスペーサとベース部との間からの洩れを抑制する。
【0004】
スペーサには、弁部を貫通した螺子が挿通される螺子挿通孔が形成されている。ベース部には、螺子がねじ込まれる雌ねじ孔が形成されている。そして、弁部を貫通した螺子が、螺子挿通孔を通過して雌ねじ孔にねじ込まれることにより、電磁弁及びスペーサが、ベース部に対して固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-36841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このような電磁弁マニホールドを組み立てる際には、まず、ベース側コネクタ部に対して中継コネクタ部を位置合わせした状態で、中継コネクタ部をベース側コネクタ部に接続しながらスペーサをベース部に対して配置する。続いて、中継コネクタ部に対して電磁弁側コネクタ部を位置合わせした状態で、電磁弁側コネクタ部を中継コネクタ部に接続しながら電磁弁をスペーサに対して配置する。そして、弁部を貫通した螺子を、螺子挿通孔を通過させるとともに雌ねじ孔にねじ込む。
【0007】
このとき、ベース側コネクタ部と中継コネクタ部との間の寸法公差や、中継コネクタ部と電磁弁コネクタ部との間の寸法公差等が積み重なることにより、弁部を貫通した螺子と螺子挿通孔との位置がずれてしまう場合がある。すると、弁部を貫通した螺子が螺子挿通孔を通過することができなくなってしまい、電磁弁マニホールドを組み立てることができなくなってしまう虞がある。
【0008】
また、電磁弁マニホールドを組み立てる際に、例えば、ベース部におけるベース側コネクタ部の周囲にスペーサが干渉すると、スペーサによって第2ガスケットを十分に押し付けることができなくなってしまう場合がある。すると、第2ガスケットのシール性が低下してしまう。そこで、電磁弁マニホールドを組み立てる際に、ベース部におけるベース側コネクタ部の周囲にスペーサが干渉せずに、スペーサによって第2ガスケットを十分に押し付けることが可能となる設計とすることが必要となる。すると、電磁弁をスペーサに対して配置する際に、スペーサと電磁弁との間の寸法公差によって、スペーサにおける中継コネクタ部の周囲に電磁弁が干渉し易くなってしまう虞がある。すると、電磁弁によって第1ガスケットを十分に押し付けることができなくなってしまう場合がある。よって、第1ガスケットのシール性が低下してしまい、電磁弁マニホールドの信頼性が低下してしまう。
【0009】
したがって、電磁弁マニホールドの組み立て性の向上を図りつつも、電磁弁マニホールドの信頼性を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する電磁弁マニホールドは、弁部、及びソレノイド部を有する電磁弁と、前記電磁弁の駆動を制御する回路基板を有する制御部と、前記制御部を有するベース部と、前記電磁弁と前記ベース部との間に介在されるスペーサと、を備え、前記弁部は、複数のポートを有し、前記電磁弁は、前記ソレノイド部に電気的に接続される電磁弁側コネクタ部を有し、前記ベース部は、前記回路基板に電気的に接続されるベース側コネクタ部と、前記各ポートにそれぞれ連通する複数の連通流路と、を有し、前記スペーサは、前記電磁弁側コネクタ部と前記ベース側コネクタ部とを接続する中継コネクタ部と、前記各ポートと前記各連通流路とをそれぞれ接続する複数の接続流路と、を有し、前記弁部と前記スペーサとの間には、前記各ポートと前記各接続流路との間を流れる流体における前記弁部と前記スペーサとの間からの洩れを抑制する第1ガスケットが介在されており、前記スペーサと前記ベース部との間には、前記各接続流路と前記各連通流路との間を流れる流体における前記スペーサと前記ベース部との間からの洩れを抑制する第2ガスケットが介在されており、前記電磁弁及び前記スペーサは、前記ベース部に対して螺子により固定されており、前記スペーサには、前記弁部を貫通した前記螺子が挿通される螺子挿通孔が形成されており、前記ベース部には、前記螺子がねじ込まれる雌ねじ孔が形成されている電磁弁マニホールドであって、前記スペーサは、前記中継コネクタ部を有する中継ブロックと、前記中継ブロックに並んで配置され、前記複数の接続流路及び前記螺子挿通孔が形成されているスペーサブロックと、前記中継ブロックと前記スペーサブロックとを連結する連結機構と、を有し、前記第1ガスケットは、前記弁部と前記スペーサブロックとの間に介在されており、前記第2ガスケットは、前記スペーサブロックと前記ベース部との間に介在されており、前記中継ブロックと前記スペーサブロックとが並ぶ方向を並設方向とし、前記電磁弁、前記スペーサ、及び前記ベース部が積み重なる方向を積層方向とすると、前記連結機構は、前記並設方向及び前記積層方向への移動が許容された状態で、前記中継ブロックと前記スペーサブロックとを連結する。
【0011】
上記電磁弁マニホールドにおいて、前記ベース部は、前記ベース側コネクタ部を内側に配置するとともに前記中継コネクタ部が挿入されるベース挿入口を有し、前記中継コネクタ部は、前記電磁弁側コネクタ部に電気的に接続されるとともに前記ベース側コネクタ部が内側に挿入される中継筒状部を有し、前記中継コネクタ部は、前記中継筒状部が前記ベース挿入口に挿入されることにより前記ベース側コネクタ部に接続され、前記中継筒状部の外周面と前記ベース挿入口の内周面との間には、前記中継筒状部と前記ベース挿入口との間をシールするゴム製の中継側リップパッキンが設けられており、前記中継ブロックは、前記中継コネクタ部を内側に配置するとともに前記電磁弁側コネクタ部が挿入される中継挿入口を有し、前記電磁弁側コネクタ部は、前記中継コネクタ部が内側に挿入される電磁弁側筒状部を有し、前記電磁弁側コネクタ部は、前記電磁弁側筒状部が前記中継挿入口に挿入されることにより前記中継コネクタ部に接続され、前記電磁弁側筒状部の外周面と前記中継挿入口の内周面との間には、前記電磁弁側筒状部と前記中継挿入口との間をシールするゴム製の電磁弁側リップパッキンが設けられており、前記中継ブロックを前記ベース部に向けて付勢する弾性体を備えているとよい。
【0012】
上記電磁弁マニホールドにおいて、前記弾性体は、前記中継ブロックに一体形成されるとともに前記中継ブロックにおける前記電磁弁側の面から前記電磁弁に向けて斜めに延びる長板状であるとよい。
【0013】
上記電磁弁マニホールドにおいて、前記連結機構は、スナップフィット構造により、前記並設方向及び前記積層方向への移動が許容された状態で、前記中継ブロックと前記スペーサブロックとを連結するとよい。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、電磁弁マニホールドの組み立て性の向上を図りつつも、電磁弁マニホールドの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態における電磁弁マニホールドを示す断面図である。
図2】電磁弁、スペーサ、及びベース部を示す分解斜視図である。
図3】中継ブロック及びスペーサブロックを示す分解斜視図である。
図4】スペーサブロックの一部分を示す斜視図である。
図5】スペーサブロックの一部分を示す斜視図である。
図6】中継ブロックの一部分を示す斜視図である。
図7】電磁弁、スペーサ、及びベース部を模式的に示す図である。
図8】弾性部の作用を説明するための模式図である。
図9】弾性部の作用を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、電磁弁マニホールドを具体化した一実施形態を図1図9にしたがって説明する。
<電磁弁マニホールドの概要>
図1に示すように、電磁弁マニホールド10は、電磁弁11を備えている。電磁弁11は、弁部12と、第1パイロット電磁弁V1と、第2パイロット電磁弁V2と、を有している。電磁弁11は、ダブルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁である。また、電磁弁マニホールド10は、制御部40と、ベース部30と、スペーサ50と、を備えている。スペーサ50は、電磁弁11とベース部30との間に介在されている。電磁弁11、スペーサ50、及びベース部30は、この順で積み重なっている。なお、以下の説明では、電磁弁11、スペーサ50、及びベース部30が積み重なる方向を「積層方向Y1」とする。
【0017】
弁部12は、バルブケーシング13を有している。バルブケーシング13は、長四角ブロック状である。バルブケーシング13は、バルブボディ14と、第1連結ブロック15と、第2連結ブロック16と、を有している。バルブボディ14は、長四角ブロック状である。第1連結ブロック15は、バルブボディ14の長手方向の第1端に連結されている。第2連結ブロック16は、バルブボディ14の長手方向の第2端に連結されている。バルブボディ14は、スペーサ50に対向する本体対向面14aを有している。
【0018】
バルブケーシング13は、スプール弁孔17を有している。スプール弁孔17は、バルブボディ14に形成されている。スプール弁孔17は、円孔状である。スプール弁孔17は、バルブボディ14の長手方向に延びている。スプール弁孔17の第1端は、バルブボディ14の長手方向の第1端面に開口している。スプール弁孔17の第2端は、バルブボディ14の長手方向の第2端面に開口している。よって、スプール弁孔17は、バルブボディ14を長手方向に貫通している。
【0019】
電磁弁11は、スプール弁18を有している。スプール弁18は、スプール弁孔17内に収容されている。スプール弁18は、スプール弁18の軸方向がスプール弁孔17の軸方向に一致した状態でスプール弁孔17内に収容されている。スプール弁18は、スプール弁孔17内を往復動可能に収容されている。
【0020】
電磁弁11は、供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2を有している。したがって、本実施形態の電磁弁11は、5ポート電磁弁である。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2は、バルブボディ14に形成されている。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2は、弁部12に形成されているポートである。したがって、弁部12は、複数のポートを有している。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2は、スプール弁孔17にそれぞれ連通している。
【0021】
第1排出ポートR1、第1出力ポートA、供給ポートP、第2出力ポートB、第2排出ポートR2は、バルブボディ14の長手方向の第1端から第2端に向かうにつれて、この順に並んでバルブボディ14に形成されている。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2それぞれの第1端はスプール弁孔17に連通している。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2それぞれの第2端は、バルブボディ14の本体対向面14aに開口している。
【0022】
電磁弁11は、第1ピストン19と、第2ピストン20と、を有している。第1ピストン19は、円板状である。第1ピストン19は、スプール弁18の第1端に連結されている。第1ピストン19は、スプール弁18と一体的に移動する。第2ピストン20は、円板状である。第2ピストン20は、スプール弁18の第2端に連結されている。第2ピストン20は、スプール弁18と一体的に移動する。
【0023】
第1連結ブロック15には、円孔状の第1ピストン収容凹部21が形成されている。第1ピストン収容凹部21には、第1ピストン19が往復動可能に収容されている。そして、第1ピストン収容凹部21と第1ピストン19とによって、第1パイロット圧作用室22が区画されている。第1パイロット圧作用室22には、パイロット流体が給排される。
【0024】
第2連結ブロック16には、円孔状の第2ピストン収容凹部23が形成されている。第2ピストン収容凹部23には、第2ピストン20が往復動可能に収容されている。そして、第2ピストン収容凹部23と第2ピストン20とによって、第2パイロット圧作用室24が区画されている。第2パイロット圧作用室24には、パイロット流体が給排される。
【0025】
ベース部30は、マニホールドブロック31を有している。マニホールドブロック31は、長四角ブロック状である。マニホールドブロック31は、載置面31aを有している。載置面31aには、スペーサ50が載置されている。マニホールドブロック31の長手方向は、バルブケーシング13の長手方向に一致している。
【0026】
マニホールドブロック31は、供給流路32、第1出力流路33、第2出力流路34、第1排出流路35、及び第2排出流路36を有している。供給流路32、第1出力流路33、第2出力流路34、第1排出流路35、及び第2排出流路36は、載置面31aに開口している。
【0027】
供給流路32における載置面31aとは反対側の端部は、例えば、配管等を介して、図示しない流体供給源に接続されている。第1出力流路33における載置面31aとは反対側の端部、及び第2出力流路34における載置面31aとは反対側の端部は、例えば、配管等を介して、図示しない流体圧機器にそれぞれ接続されている。第1排出流路35における載置面31aとは反対側の端部、及び第2排出流路36における載置面31aとは反対側の端部は、例えば、配管等を介して大気に連通している。
【0028】
制御部40は、マニホールドブロック31の内部に内蔵されている。したがって、ベース部30は、制御部40を有している。制御部40は、回路基板41を有している。回路基板41には、例えば、図示しないプログラマブルロジックコントローラ(PLC)等の外部制御機器からの電力が供給される。回路基板41は、マニホールドブロック31の内部に内蔵されている。回路基板41は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2それぞれの駆動を制御する。したがって、回路基板41は、電磁弁11の駆動を制御する。
【0029】
電磁弁11は、ソレノイド部としての第1ソレノイド部S1及び第2ソレノイド部S2を有している。第1パイロット電磁弁V1は、第1ソレノイド部S1を有している。第1パイロット電磁弁V1は、第1パイロット圧作用室22に対してパイロット流体を給排する。第1パイロット電磁弁V1は、回路基板41から第1ソレノイド部S1への電圧の印加が行われると、図示しない流体供給源からの圧縮された流体を第1パイロット圧作用室22へパイロット流体として供給する。一方、第1パイロット電磁弁V1は、回路基板41から第1ソレノイド部S1への電圧の印加が停止されると、流体供給源からの圧縮された流体における第1パイロット圧作用室22への供給を停止する。そして、第1パイロット電磁弁V1は、第1パイロット圧作用室22内のパイロット流体を大気へ排出する。
【0030】
第2パイロット電磁弁V2は、第2ソレノイド部S2を有している。第2パイロット電磁弁V2は、第2パイロット圧作用室24に対してパイロット流体を給排する。第2パイロット電磁弁V2は、回路基板41から第2ソレノイド部S2への電圧の印加が行われると、流体供給源からの圧縮された流体を第2パイロット圧作用室24へパイロット流体として供給する。一方、第2パイロット電磁弁V2は、回路基板41から第2ソレノイド部S2への電圧の印加が停止されると、流体供給源からの圧縮された流体における第2パイロット圧作用室24への供給を停止する。そして、第2パイロット電磁弁V2は、第2パイロット圧作用室24内のパイロット流体を大気へ排出する。
【0031】
スプール弁18は、第1位置と、第2位置と、に切り換え可能である。例えば、回路基板41から第1ソレノイド部S1への電圧の印加が行われているとともに、回路基板41から第2ソレノイド部S2への電圧の印加が停止されているとする。すると、第1パイロット電磁弁V1によって、流体供給源からの圧縮された流体が第1パイロット圧作用室22にパイロット流体として供給される。一方で、第2パイロット電磁弁V2によって、第2パイロット圧作用室24内のパイロット流体が大気へ排出される。これにより、スプール弁18が第2ピストン収容凹部23に向けて移動する。その結果、スプール弁18は、供給ポートPと第1出力ポートAとを連通し、且つ第2出力ポートBと第2排出ポートR2とを連通する第1位置に切り換わる。また、スプール弁18が第1位置に切り換わると、供給ポートPと第2出力ポートBとの間が遮断されるとともに、第1出力ポートAと第1排出ポートR1との間が遮断される。
【0032】
また、例えば、回路基板41から第1ソレノイド部S1への電圧の印加が停止されているとともに、回路基板41から第2ソレノイド部S2への電圧の印加が行われているとする。すると、第2パイロット電磁弁V2によって、流体供給源からの圧縮された流体が第2パイロット圧作用室24にパイロット流体として供給される。一方で、第1パイロット電磁弁V1によって、第1パイロット圧作用室22内のパイロット流体が大気へ排出される。これにより、スプール弁18が第1ピストン収容凹部21に向けて移動する。その結果、スプール弁18は、供給ポートPと第2出力ポートBとを連通し、且つ第1出力ポートAと第1排出ポートR1とを連通する第2位置に切り換わる。また、スプール弁18が第2位置に切り換わると、供給ポートPと第1出力ポートAとの間が遮断されるとともに、第2出力ポートBと第2排出ポートR2との間が遮断される。
【0033】
このように、第1パイロット電磁弁V1における第1パイロット圧作用室22に対するパイロット流体の給排、及び第2パイロット電磁弁V2における第2パイロット圧作用室24に対するパイロット流体の給排が行われる。これにより、スプール弁18が第1位置と第2位置との間でスプール弁孔17内を往復動する。そして、スプール弁18が第1位置と第2位置とに切り換わることにより、各ポート間の連通が切り換えられる。したがって、弁部12は、第1パイロット圧作用室22及び第2パイロット圧作用室24それぞれに対してパイロット流体が給排されることにより複数のポート間の連通を切り換える。なお、図1では、スプール弁18が第2位置に位置している状態を示している。
【0034】
第1パイロット電磁弁V1と第2パイロット電磁弁V2とは互いに一体化された状態で並設されている。具体的には、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2は、第1連結ブロック15におけるバルブボディ14とは反対側に位置している。第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2は、第1連結ブロック15に対して並設されている。第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2は、第1連結ブロック15に一体化されている。したがって、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2は、弁部12に一体的に設けられている。
【0035】
電磁弁11は、突出部25を有している。突出部25は、電磁弁11において、第1パイロット電磁弁V1の一部、及び第2パイロット電磁弁V2の一部が、バルブボディ14の本体対向面14aよりもベース部30側へ突出した部分である。
【0036】
電磁弁11は、電磁弁側コネクタ部26を一対有している。一対の電磁弁側コネクタ部26の一方は、第1ソレノイド部S1に電気的に接続されている。一対の電磁弁側コネクタ部26の他方は、第2ソレノイド部S2に電気的に接続されている。したがって、電磁弁側コネクタ部26は、ソレノイド部に電気的に接続されている。各電磁弁側コネクタ部26は、電磁弁側筒状部27を有している。各電磁弁側筒状部27は、突出部25の先端面から突出している。各電磁弁側筒状部27の外周面には、電磁弁側リップパッキン28が装着されている。電磁弁側リップパッキン28は、ゴム製である。電磁弁側リップパッキン28は、円環状である。
【0037】
図2に示すように、一対の電磁弁側コネクタ部26は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に並んで配置されている。したがって、一対の電磁弁側コネクタ部26の並設方向は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に一致している。
【0038】
電磁弁11は、一対の凸部29を有している。各凸部29は、突出部25に設けられている。一対の凸部29の一方は、突出部25の両側面の一方から突出している。一対の凸部29の他方は、突出部25の両側面の他方から突出している。各凸部29は、本体対向面14aからスペーサ50に向けて突出する四角柱状である。
【0039】
図1に示すように、ベース部30は、コネクタ部材42を備えている。コネクタ部材42は、ベース側コネクタ部43を一対有している。したがって、ベース部30は、ベース側コネクタ部43を有している。各ベース側コネクタ部43は、回路基板41に電気的に接続されている。
【0040】
図2に示すように、ベース部30は、嵌合凹部44を有している。嵌合凹部44は、載置面31aに形成されている。嵌合凹部44は、底面44aと、一対の側面44bと、を有している。底面44aは、平坦面状である。底面44aは、載置面31aに平行に延びている。各側面44bは、底面44aに対して直交する方向に延びている。各側面44bは、底面44aから延びている。各側面44bは、載置面31aに連続している。各側面44bは、底面44aと載置面31aとを接続している。
【0041】
ベース部30は、ベース挿入口45を一対有している。各ベース挿入口45は、嵌合凹部44の底面44aに開口している。各ベース挿入口45は、各ベース側コネクタ部43を内側に配置する。一対のベース挿入口45は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に並んで配置されている。したがって、一対のベース挿入口45の並設方向は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に一致している。ベース部30には、一対の凹部46が設けられている。各凹部46は、各側面44bに形成されている。各凹部46は、各側面44b及び載置面31aに開口している。
【0042】
<スペーサの概要>
スペーサ50は、中継ブロック51と、スペーサブロック71と、連結機構80と、を有している。連結機構80は、中継ブロック51とスペーサブロック71とを連結している。
【0043】
スペーサブロック71は、長四角ブロック状である。スペーサブロック71は、載置面71aを有している。載置面71aには、電磁弁11の一部分が載置されている。スペーサブロック71の長手方向は、バルブケーシング13の長手方向に一致している。スペーサブロック71は、マニホールドブロック31の載置面31aに対向するスペーサブロック対向面71bを有している。
【0044】
中継ブロック51は、長四角ブロック状である。中継ブロック51は、載置面51aを有している。載置面51aには、電磁弁11の一部分が載置されている。中継ブロック51の長手方向は、バルブケーシング13の長手方向に一致している。中継ブロック51は、マニホールドブロック31の載置面31aに対向する中継ブロック対向面51bを有している。
【0045】
スペーサブロック71は、中継ブロック51に並んで配置されている。スペーサブロック71の長手方向は、中継ブロック51の長手方向に一致している。中継ブロック51及びスペーサブロック71は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に並んで配置されている。したがって、中継ブロック51とスペーサブロック71とが並ぶ方向は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に一致している。なお、以下の説明では、中継ブロック51とスペーサブロック71とが並ぶ方向を「並設方向X1」とする。
【0046】
スペーサブロック71は、並設方向X1で中継ブロック51に対向する第1対向面71cを有している。中継ブロック51は、並設方向X1で第1対向面71cに対向する第2対向面51cを有している。
【0047】
図1に示すように、スペーサ50は、供給接続流路52、第1出力接続流路53、第2出力接続流路54、第1排出接続流路55、及び第2排出接続流路56を有している。供給接続流路52、第1出力接続流路53、第2出力接続流路54、第1排出接続流路55、及び第2排出接続流路56は、スペーサブロック71に形成されている。供給接続流路52、第1出力接続流路53、第2出力接続流路54、第1排出接続流路55、及び第2排出接続流路56それぞれの第1端は、載置面71aに開口している。供給接続流路52、第1出力接続流路53、第2出力接続流路54、第1排出接続流路55、及び第2排出接続流路56それぞれの第2端は、スペーサブロック対向面71bに開口している。
【0048】
供給接続流路52は、供給ポートPと供給流路32とを接続している。第1出力接続流路53は、第1出力ポートAと第1出力流路33とを接続している。第2出力接続流路54は、第2出力ポートBと第2出力流路34とを接続している。第1排出接続流路55は、第1排出ポートR1と第1排出流路35とを接続している。第2排出接続流路56は、第2排出ポートR2と第2排出流路36とを接続している。
【0049】
したがって、供給流路32は、供給接続流路52を介して供給ポートPに連通している。第1出力流路33は、第1出力接続流路53を介して第1出力ポートAに連通している。第2出力流路34は、第2出力接続流路54を介して第2出力ポートBに連通している。第1排出流路35は、第1排出接続流路55を介して第1排出ポートR1に連通している。第2排出流路36は、第2排出接続流路56を介して第2排出ポートR2に連通している。
【0050】
よって、供給流路32、第1出力流路33、第2出力流路34、第1排出流路35、第2排出流路36は、各ポートにそれぞれ連通する連通流路である。したがって、ベース部30は、各ポートにそれぞれ連通する複数の連通流路を有している。そして、供給接続流路52、第1出力接続流路53、第2出力接続流路54、第1排出接続流路55、及び第2排出接続流路56は、各ポートと各連通流路とをそれぞれ接続する接続流路である。したがって、スペーサ50は、各ポートと各連通流路とをそれぞれ接続する複数の接続流路を有している。そして、スペーサブロック71には、複数の接続流路が形成されている。
【0051】
供給流路32からの流体は、供給接続流路52を介して供給ポートPに供給される。スプール弁18が第1位置に切り換わると、供給ポートPに供給されている流体は、第1出力ポートA、第1出力接続流路53、及び第1出力流路33を介して流体圧機器に出力される。そして、流体圧機器からの流体が、第2出力流路34、第2出力接続流路54、第2出力ポートB、第2排出ポートR2、及び第2排出接続流路56を介して第2排出流路36から外部へ排出される。
【0052】
一方で、スプール弁18が第2位置に切り換わると、供給ポートPに供給されている流体は、第2出力ポートB、第2出力接続流路54、及び第2出力流路34を介して流体圧機器に出力される。そして、流体圧機器からの流体が、第1出力流路33、第1出力接続流路53、第1出力ポートA、第1排出ポートR1、及び第1排出接続流路55を介して第1排出流路35から外部へ排出される。
【0053】
スペーサ50には、減圧弁V3が設けられている。減圧弁V3は、供給接続流路52の一次側の流路の流体の圧力を減圧して供給接続流路52の二次側の流路へ導出する。減圧弁V3は、供給接続流路52の二次側の流路の圧力が設定圧力になるように、供給接続流路52の一次側の流路の圧力を減圧する。
【0054】
中継ブロック51は、突出部57を有している。突出部57は、中継ブロック対向面51bから突出している。突出部57は、嵌合凹部44に嵌合可能になっている。
中継ブロック51は、中継コネクタ部58を一対有している。したがって、スペーサ50は、中継コネクタ部58を有している。各中継コネクタ部58は、中継筒状部59を有している。各中継筒状部59は、各中継コネクタ部58の第1端部である。また、各中継コネクタ部58は、中継端子60を有している。各中継端子60は、各中継コネクタ部58の第2端部である。
【0055】
図2に示すように、各中継筒状部59は、突出部57の先端面から突出している。各中継筒状部59の外周面には、中継側リップパッキン61が装着されている。中継側リップパッキン61は、ゴム製である。中継側リップパッキン61は、円環状である。一対の中継コネクタ部58は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に並んで配置されている。したがって、一対の中継コネクタ部58の並設方向は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に一致している。
【0056】
各中継筒状部59は、各ベース挿入口45に挿入されている。したがって、各ベース挿入口45には、各中継コネクタ部58が挿入される。各中継筒状部59には、各ベース側コネクタ部43が内側に挿入される。そして、各中継筒状部59は、各ベース側コネクタ部43に接続されている。このように、各中継コネクタ部58は、各中継筒状部59が各ベース挿入口45に挿入されることにより各ベース側コネクタ部43に接続されている。
【0057】
スペーサ50は、一対の凸部62を有している。各凸部62は、突出部57に設けられている。一対の凸部62の一方は、突出部57の両側面の一方から突出している。一対の凸部62の他方は、突出部57の両側面の他方から突出している。各凸部62は、中継ブロック対向面51bからベース部30に向けて突出する四角柱状である。
【0058】
各凸部62は、突出部57が嵌合凹部44に嵌合されると同時に各凹部46にそれぞれ嵌め込まれる。そして、各凸部62が各凹部46にそれぞれ嵌め込まれることにより、各中継筒状部59が各ベース挿入口45に位置合わせされた状態で各ベース挿入口45に挿入される。このようにして、各ベース側コネクタ部43に対して各中継コネクタ部58を位置合わせした状態で、各中継コネクタ部58を各ベース側コネクタ部43に接続しながらスペーサ50がベース部30に対して配置されている。
【0059】
各中継側リップパッキン61は、各中継筒状部59とベース挿入口45との間をシールする。したがって、各中継筒状部59の外周面と各ベース挿入口45の内周面との間には、各中継筒状部59と各ベース挿入口45との間をシールするゴム製の中継側リップパッキン61が設けられている。
【0060】
中継ブロック51は、嵌合凹部63を有している。嵌合凹部63は、載置面51aに形成されている。嵌合凹部63には、突出部25が嵌合可能になっている。嵌合凹部63は、底面63aと、一対の側面63bと、を有している。底面63aは、平坦面状である。底面63aは、載置面51aに平行に延びている。各側面63bは、底面63aに対して直交する方向に延びている。各側面63bは、底面63aから延びている。各側面63bは、載置面51aに連続している。各側面63bは、底面63aと載置面51aとを接続している。各側面63bは、突出部25の各側面とそれぞれ対向している。
【0061】
中継ブロック51は、中継挿入口64を一対有している。各中継挿入口64は、嵌合凹部63の底面63aに開口している。各中継挿入口64は、各中継端子60を内側に配置する。したがって、各中継挿入口64は、各中継コネクタ部58を内側に配置する。一対の中継挿入口64は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に並んで配置されている。したがって、一対の中継挿入口64の並設方向は、第1パイロット電磁弁V1及び第2パイロット電磁弁V2の並設方向に一致している。
【0062】
各電磁弁側筒状部27は、各中継挿入口64に挿入されている。したがって、各中継挿入口64には、各電磁弁側コネクタ部26が挿入される。各電磁弁側筒状部27には、各中継端子60が内側に挿入される。したがって、各電磁弁側筒状部27には、中継コネクタ部58が内側に挿入される。そして、各電磁弁側筒状部27は、各中継端子60に接続されている。よって、各電磁弁側コネクタ部26は、各電磁弁側筒状部27が各中継挿入口64に挿入されることにより各中継コネクタ部58に接続されている。このようにして、各中継コネクタ部58は、各電磁弁側コネクタ部26に電気的に接続されている。そして、各中継コネクタ部58は、各電磁弁側コネクタ部26と各ベース側コネクタ部43とを接続している。
【0063】
中継ブロック51には、一対の凹部65が設けられている。各凹部65は、各側面63bに形成されている。各凹部65は、各側面63b及び載置面51aに開口している。各凹部65には、各凸部29がそれぞれ嵌め込まれる。各凸部29は、突出部25が嵌合凹部63に嵌合されると同時に各凹部65にそれぞれ嵌め込まれる。そして、各凸部29が各凹部65にそれぞれ嵌め込まれることにより、各電磁弁側筒状部27が各中継挿入口64に位置合わせされた状態で各中継挿入口64に挿入される。このようにして、各中継コネクタ部58に対して各電磁弁側コネクタ部26を位置合わせした状態で、各電磁弁側コネクタ部26を各中継コネクタ部58に接続しながら電磁弁11がスペーサ50に対して配置されている。
【0064】
各電磁弁側リップパッキン28は、各電磁弁側筒状部27と中継挿入口64との間をシールする。したがって、各電磁弁側筒状部27の外周面と各中継挿入口64の内周面との間には、各電磁弁側筒状部27と各中継挿入口64との間をシールするゴム製の電磁弁側リップパッキン28が設けられている。
【0065】
電磁弁11及びスペーサ50は、ベース部30に対して螺子B1により固定されている。電磁弁11のバルブケーシング13には、螺子B1が貫通する貫通孔13hが形成されている。バルブケーシング13には、貫通孔13hが2つ形成されている。
【0066】
スペーサ50には、螺子挿通孔71hが2つ形成されている。各螺子挿通孔71hは、スペーサブロック71に形成されている。したがって、スペーサブロック71には、螺子挿通孔71hが形成されている。各螺子挿通孔71hには、各貫通孔13hを貫通した螺子B1が挿通される。したがって、各螺子挿通孔71hには、弁部12を貫通した各螺子B1が挿通される。
【0067】
ベース部30には、雌ねじ孔37が2つ形成されている。各雌ねじ孔37には、各螺子B1がねじ込まれる。各雌ねじ孔37は、マニホールドブロック31の載置面31aに形成されている。そして、各螺子挿通孔71hに挿通された各螺子B1が、各雌ねじ孔37にねじ込まれることにより、電磁弁11及びスペーサブロック71がベース部30に固定されている。
【0068】
<第1ガスケット及び第2ガスケット>
電磁弁マニホールド10は、第1ガスケットG1を備えている。第1ガスケットG1は、環状である。第1ガスケットG1は、例えば、薄板状である。第1ガスケットG1は、弁部12とスペーサブロック71との間に介在されている。したがって、弁部12とスペーサ50との間には、第1ガスケットG1が介在されている。第1ガスケットG1は、弁部12とスペーサブロック71との間をシールしている。
【0069】
第1ガスケットG1は、供給ポートPと供給接続流路52との間を流れる流体における弁部12とスペーサ50との間からの洩れを抑制する。第1ガスケットG1は、第1出力ポートAと第1出力接続流路53との間を流れる流体における弁部12とスペーサ50との間からの洩れを抑制する。第1ガスケットG1は、第2出力ポートBと第2出力接続流路54との間を流れる流体における弁部12とスペーサ50との間からの洩れを抑制する。第1ガスケットG1は、第1排出ポートR1と第1排出接続流路55との間を流れる流体における弁部12とスペーサ50との間からの洩れを抑制する。第1ガスケットG1は、第2排出ポートR2と第2排出接続流路56との間を流れる流体における弁部12とスペーサ50との間からの洩れを抑制する。したがって、第1ガスケットG1は、各ポートと各接続流路との間を流れる流体における弁部12とスペーサ50との間からの洩れを抑制する。
【0070】
電磁弁マニホールド10は、第2ガスケットG2を備えている。第2ガスケットG2は、環状である。第2ガスケットG2は、例えば、薄板状である。第2ガスケットG2は、スペーサブロック71とベース部30との間に介在されている。したがって、スペーサ50とベース部30との間には、第2ガスケットG2が介在されている。第2ガスケットG2は、スペーサブロック71とベース部30との間をシールしている。
【0071】
第2ガスケットG2は、供給接続流路52と供給流路32との間を流れる流体におけるスペーサ50とベース部30との間からの洩れを抑制する。第2ガスケットG2は、第1出力接続流路53と第1出力流路33との間を流れる流体におけるスペーサ50とベース部30との間からの洩れを抑制する。第2ガスケットG2は、第2出力接続流路54と第2出力流路34との間を流れる流体におけるスペーサ50とベース部30との間からの洩れを抑制する。第2ガスケットG2は、第1排出接続流路55と第1排出流路35との間を流れる流体におけるスペーサ50とベース部30との間からの洩れを抑制する。第2ガスケットG2は、第2排出接続流路56と第2排出流路36との間を流れる流体におけるスペーサ50とベース部30との間からの洩れを抑制する。したがって、第2ガスケットG2は、各接続流路と各連通流路との間を流れる流体におけるスペーサ50とベース部30との間からの洩れを抑制する。
【0072】
<連結機構>
図2及び図3に示すように、連結機構80は、中継ブロック51とスペーサブロック71とを連結する。
【0073】
図4及び図5に示すように、連結機構80は、一対の第1壁部81と、一対の案内レール部82と、を有している。各第1壁部81は、第1対向面71cから突出している。各第1壁部81は、長板状である。各第1壁部81は、長辺方向が積層方向Y1に一致した状態で互いに平行に延びている。各第1壁部81は、第1対向面71cに対して直交する方向に延びている。
【0074】
各案内レール部82は、長板状である。各案内レール部82は、各第1壁部81の先端から互いに接近する方向へ屈曲して延びている。各案内レール部82は、長辺方向が積層方向Y1に一致した状態で互いに平行に延びている。各案内レール部82の長辺方向の長さは、各第1壁部81の長辺方向の長さと同じである。
【0075】
図3及び図6に示すように、連結機構80は、案内部83と、一対の規制部84と、第2壁部85と、一対の弾性片86と、一対の係止部87と、を有している。案内部83は、第2対向面51cから突出している。案内部83は、長板状である。案内部83は、長辺方向が積層方向Y1に一致した状態で第2対向面51cに対して直交する方向へ延びている。案内部83の厚みは、一対の案内レール部82の間の隙間の幅よりも薄い。そして、案内部83は、一対の案内レール部82の間で積層方向Y1へ案内される。
【0076】
各規制部84は、長板状である。各規制部84は、案内部83の先端から互いに離間する方向へ屈曲して延びている。各規制部84は、長辺方向が積層方向Y1に一致した状態で案内部83に対して直交する方向へ延びている。各規制部84の長辺方向の長さは、案内部83の長辺方向の長さと同じである。各規制部84は、一対の第1壁部81の間に配置されている。
【0077】
第2壁部85は、第2対向面51cから突出している。第2壁部85は、長板状である。第2壁部85は、長辺方向が中継ブロック51の幅方向に一致した状態で第2対向面51cに対して直交する方向へ延びている。第2壁部85は、案内部83における載置面51a側の端部、及び一対の規制部84における載置面51a側の端部にそれぞれ連続している。
【0078】
各弾性片86は、第2壁部85から中継ブロック対向面51b側に向けて突出している。各弾性片86は、長板状である。各弾性片86は、長辺方向が積層方向Y1に一致し、且つ、厚み方向が案内部83の厚み方向に一致した状態で第2壁部85に対して直交する方向へ延びている。各弾性片86は、基端部を基点として案内部83に対して接離する方向へ撓むように弾性変形可能である。
【0079】
各係止部87は、各弾性片86の先端から互いに接近する方向へ屈曲して延びている。各係止部87は、鉤状である。各係止部87は、各弾性片86の先端から案内部83に向けて延びている。
【0080】
図4及び図5に示すように、連結機構80は、一対の傾斜面88と、一対の第1平坦面89と、一対の被係止面90と、一対の第2平坦面91と、を有している。各傾斜面88は、各第1壁部81の外面の一部であって、各第1壁部81における載置面71a側の端部から離れるにつれて互いに離間する方向へ傾斜している。各第1平坦面89は、各第1壁部81の外面の一部であって、各傾斜面88における中継ブロック対向面51b側の端部から積層方向Y1に延びている。各被係止面90は、各第1壁部81の外面の一部であって、各第1平坦面89における中継ブロック対向面51b側の端部から互いに接近する方向に延びている。各被係止面90には、各係止部87がそれぞれ係止可能である。各第1壁部81における載置面71a側の端部から各被係止面90までの積層方向Y1での距離は、第2壁部85から各係止部87までの積層方向Y1での距離よりも短い。各第2平坦面91は、各被係止面90における第1平坦面89とは反対側の端部からスペーサブロック対向面71bに向けて延びている。各第2平坦面91は、互いに平行に延びている。各第2平坦面91は、各係止部87と案内部83との間の隙間を通過可能である。
【0081】
中継ブロック51とスペーサブロック71とを連結機構80によって連結する際には、まず、各係止部87を各傾斜面88に当接させる。この状態で、中継ブロック51を、スペーサブロック71に対して、積層方向Y1でスペーサブロック対向面71b側に向けて強制的に移動させる。すると、各弾性片86が、基端部を基点として案内部83に対して離間する方向へ撓むように弾性変形する。そして、中継ブロック51を、スペーサブロック71に対して、各係止部87が各傾斜面88に沿って移動するとともに各第1平坦面89を乗り越えるまで移動させる。これにより、各弾性片86が弾性変形する前の原形状に復帰するとともに、各係止部87が各被係止面90に係止される。このようにして、連結機構80は、スナップフィット構造により、中継ブロック51とスペーサブロック71とを連結する。
【0082】
中継ブロック51及びスペーサブロック71は、各規制部84が各案内レール部82に当接するまで並設方向X1で互いに離間する方向へ相対動可能である。また、中継ブロック51及びスペーサブロック71は、各規制部84が第1対向面71cに当接するまで並設方向X1で互いに接近する方向へ相対移動可能である。
【0083】
スペーサブロック71がベース部30に固定されている状態において、中継ブロック51は、各係止部87が各被係止面90に当接するまで積層方向Y1で電磁弁11に向けて移動可能になっている。また、スペーサブロック71がベース部30に固定されている状態において、中継ブロック51は、第2壁部85が各第1壁部81及び各案内レール部82に当接するまで積層方向Y1でベース部30に向けて移動可能になっている。
【0084】
このように、連結機構80は、スナップフィット構造により、並設方向X1及び積層方向Y1への移動が許容された状態で、中継ブロック51とスペーサブロック71とを連結する。
【0085】
<弾性体>
図3に示すように、電磁弁マニホールド10は、弾性体92を備えている。弾性体92は、中継ブロック51に2つ設けられている。各弾性体92は、中継ブロック51に一体形成されている。各弾性体92は、中継ブロック51における電磁弁11側の面である底面63aから電磁弁11に向けて斜めに延びる細長板状である。各弾性体92は、中継ブロック51の一部を切り起こすことにより形成されている。各弾性体92は、基端部を基点として弾性変形可能である。弾性体92は、中継ブロック51をベース部30に向けて付勢する。
【0086】
[実施形態の作用]
次に、本実施形態の作用について説明する。
図2に示すように、電磁弁マニホールド10を組み立てる際には、まず、中継ブロック51とスペーサブロック71とは、連結機構80を介して予め連結されている。そして、各凸部62が各凹部46にそれぞれ嵌め込まれることにより、各中継筒状部59が各ベース挿入口45に位置合わせされた状態で各ベース挿入口45に挿入される。これにより、各ベース側コネクタ部43に対して各中継コネクタ部58が位置合わせされた状態で、各中継コネクタ部58が各ベース側コネクタ部43に接続されながらスペーサ50がベース部30に対して配置される。
【0087】
続いて、各凸部29が各凹部65にそれぞれ嵌め込まれることにより、各電磁弁側筒状部27が各中継挿入口64に位置合わせされた状態で各中継挿入口64に挿入される。これにより、各中継コネクタ部58に対して各電磁弁側コネクタ部26が位置合わせされた状態で、各電磁弁側コネクタ部26が各中継コネクタ部58に接続されながら電磁弁11がスペーサ50に対して配置される。
【0088】
図7に示すように、弁部12を貫通した各螺子B1を、各螺子挿通孔71hを通過させるとともに各雌ねじ孔37にねじ込む。このとき、各ベース側コネクタ部43と各中継コネクタ部58との間の寸法公差や、各中継コネクタ部58と各電磁弁側コネクタ部26との間の寸法公差等が積み重なる。これにより、弁部12を貫通した各螺子B1と各螺子挿通孔71hとの位置が並設方向X1でずれてしまう場合がある。
【0089】
このような場合であっても、連結機構80によって、スペーサブロック71における中継ブロック51に対する並設方向X1での移動が許容されている。よって、作業者は、各螺子B1と各螺子挿通孔71hとの位置が合うように、スペーサブロック71の位置を調整する。そして、弁部12を貫通した各螺子B1を、各螺子挿通孔71hを通過させるとともに各雌ねじ孔37にねじ込む。これにより、電磁弁11及びスペーサブロック71がベース部30に固定される。
【0090】
また、電磁弁マニホールド10を組み立てる際に、ベース部30における各ベース側コネクタ部43の周囲に中継ブロック51が干渉せずに、スペーサブロック71によって第2ガスケットG2を十分に押し付けることが可能となる設計とした場合を考える。このとき、連結機構80によって、中継ブロック51におけるスペーサブロック71に対する積層方向Y1での移動が許容されている。したがって、電磁弁11をスペーサ50に対して配置する際に、スペーサ50と電磁弁11との寸法公差があっても、中継ブロック51における各中継コネクタ部58の周囲に電磁弁11が干渉してしまうことが抑制される。よって、電磁弁11によって第1ガスケットG1が十分に押し付けられる。その結果、第1ガスケットG1及び第2ガスケットG2のシール性が向上している。
【0091】
図8及び図9に示すように、各弾性体92は、各弾性体92の先端部が電磁弁11に押し付けられることにより、原形状に復帰しようとする復帰力によって中継ブロック51をベース部30に向けて付勢する。このように、中継ブロック51が各弾性体92によってベース部30に向けて付勢されているため、電磁弁マニホールド10の組み立てが完了した後に、中継ブロック51が電磁弁11とベース部30との間で積層方向Y1へ移動してしまうことが回避されている。その結果、中継ブロック51が電磁弁11とベース部30との間で移動してしまうことにより、各中継側リップパッキン61及び各電磁弁側リップパッキン28が摩耗してしまうといった問題が回避され易くなっている。
【0092】
[実施形態の効果]
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)連結機構80は、並設方向X1及び積層方向Y1への移動が許容された状態で、中継ブロック51とスペーサブロック71とを連結する。電磁弁マニホールド10を組み立てる際に、例えば、弁部12を貫通した各螺子B1と各螺子挿通孔71hとの位置が並設方向X1でずれていたとする。この場合であっても、連結機構80によって、スペーサブロック71における中継ブロック51に対する並設方向X1での移動が許容されている。したがって、スペーサブロック71の位置を調整することができるため、各螺子B1と各螺子挿通孔71hとの位置を合わせることができる。その結果、弁部12を貫通した各螺子B1を、各螺子挿通孔71hを通過させるとともに各雌ねじ孔37にねじ込むことができるため、電磁弁マニホールド10の組み立て性の向上を図ることができる。
【0093】
また、電磁弁マニホールド10を組み立てる際に、ベース部30におけるベース側コネクタ部43の周囲に中継ブロック51が干渉せずに、スペーサブロック71によって第2ガスケットG2を十分に押し付けることが可能となる設計とした場合を考える。このとき、連結機構80によって、中継ブロック51におけるスペーサブロック71に対する積層方向Y1での移動が許容されている。したがって、電磁弁11をスペーサ50に対して配置する際に、スペーサ50と電磁弁11との寸法公差があっても、中継ブロック51における中継コネクタ部58の周囲に電磁弁11が干渉してしまうことが抑制される。よって、電磁弁11によって第1ガスケットG1を十分に押し付けることができる。その結果、第1ガスケットG1及び第2ガスケットG2のシール性が向上するため、電磁弁マニホールド10の信頼性が向上する。以上により、電磁弁マニホールド10の組み立て性の向上を図りつつも、電磁弁マニホールド10の信頼性を向上させることができる。
【0094】
(2)電磁弁マニホールド10は、中継ブロック51をベース部30に向けて付勢する弾性体92を備えている。これによれば、中継ブロック51が弾性体92によってベース部30に向けて付勢されているため、電磁弁マニホールド10の組み立てが完了した後に、中継ブロック51が電磁弁11とベース部30との間で積層方向Y1へ移動してしまうことが回避される。その結果、中継ブロック51が電磁弁11とベース部30との間で移動してしまうことにより、各中継側リップパッキン61及び各電磁弁側リップパッキン28が摩耗してしまうといった問題が回避し易くなる。よって、各中継側リップパッキン61及び各電磁弁側リップパッキン28の耐久性を向上させることができる。したがって、電磁弁マニホールド10の信頼性をさらに向上させることができる。
【0095】
(3)中継ブロック51に一体形成されるとともに中継ブロック51における電磁弁11側の面から電磁弁11に向けて斜めに延びる長板状である弾性体92は、中継ブロック51をベース部30に向けて付勢する弾性体として好適である。そして、例えば、中継ブロック51とベース部30との間に、中継ブロック51とは別の部品を弾性体として設ける場合に比べると、部品点数を削減することができる。したがって、電磁弁マニホールド10の組み立てが簡素化されるため、電磁弁マニホールド10の組み立て性の向上をさらに図ることができる。
【0096】
(4)連結機構80がスナップフィット構造である構成は、並設方向X1及び積層方向Y1への移動が許容された状態で、中継ブロック51とスペーサブロック71とを容易に連結する連結機構の構成として好適である。
【0097】
(5)従来技術のように、例えば、突出部57の先端面と嵌合凹部44の底面44aとの間、及び突出部25の先端面と嵌合凹部63の底面63aとの間にガスケットがそれぞれ介在されている場合を考える。この場合、当該ガスケット、第1ガスケットG1、及び第2ガスケットG2それぞれを十分に押し付ける必要がある。このため、当該ガスケット、第1ガスケットG1、及び第2ガスケットG2それぞれのシール性を確保することが困難である。そこで、本実施形態の電磁弁マニホールド10では、中継側リップパッキン61及び電磁弁側リップパッキン28を採用している。したがって、第1ガスケットG1及び第2ガスケットG2のシール性が確保し易い。その結果、電磁弁マニホールド10の信頼性を向上させることができる。
【0098】
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0099】
・実施形態において、弾性体92は、中継ブロック51に一体形成されるとともに中継ブロック51における電磁弁11側の面から電磁弁11に向けて斜めに延びる長板状でなくてもよい。例えば、中継ブロック51とベース部30との間に、中継ブロック51とは別の部品を弾性体として設けてもよい。この場合、弾性体としては、例えば、ばねであったり、ゴム製の弾性体であったりする。
【0100】
・実施形態において、電磁弁マニホールド10は、弾性体92を備えていなくてもよい。
・実施形態において、連結機構80は、スナップフィット構造に限定されるものではない。要は、連結機構80は、並設方向X1及び積層方向Y1への移動が許容された状態で、中継ブロック51とスペーサブロック71とを連結する構成であればよい。
【0101】
・実施形態において、電磁弁11は、シングルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁であってもよい。この場合、電磁弁11は、電磁弁側コネクタ部26を1つだけ有している。中継ブロック51は、中継コネクタ部58を1つだけ有している。そして、ベース部30は、ベース側コネクタ部43を1つだけ有している。
【0102】
・実施形態において、電磁弁11は、例えば、第2排出ポートR2を省略した4ポート電磁弁であってもよい。要は、電磁弁11は、少なくとも1つの排出ポートを有していればよい。また、電磁弁11は、供給ポート、出力ポート、及び排出ポートを有する3ポート電磁弁であってもよい。
【符号の説明】
【0103】
10…電磁弁マニホールド、11…電磁弁、12…弁部、26…電磁弁側コネクタ部、27…電磁弁側筒状部、28…電磁弁側リップパッキン、30…ベース部、32…連通流路である供給流路、33…連通流路である第1出力流路、34…連通流路である第2出力流路、35…連通流路である第1排出流路、36…連通流路である第2排出流路、37…雌ねじ孔、40…制御部、41…回路基板、43…ベース側コネクタ部、45…ベース挿入口、50…スペーサ、51…中継ブロック、52…接続流路である供給接続流路、53…接続流路である第1出力接続流路、54…接続流路である第2出力接続流路、55…接続流路である第1排出接続流路、56…接続流路である第2排出接続流路、58…中継コネクタ部、59…中継筒状部、61…中継側リップパッキン、64…中継挿入口、71…スペーサブロック、71h…螺子挿通孔、80…連結機構、92…弾性体、A…ポートである第1出力ポート、B…ポートである第2出力ポート、B1…螺子、G1…第1ガスケット、G2…第2ガスケット、P…ポートである供給ポート、R1…ポートである第1排出ポート、R2…ポートである第2排出ポート、S1…ソレノイド部としての第1ソレノイド部、S2…ソレノイド部としての第2ソレノイド部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9