(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066146
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】設定装置及び車載機器
(51)【国際特許分類】
H04L 41/0806 20220101AFI20240508BHJP
B60R 16/023 20060101ALI20240508BHJP
H04L 45/42 20220101ALI20240508BHJP
H04L 12/28 20060101ALI20240508BHJP
G06F 8/60 20180101ALI20240508BHJP
【FI】
H04L41/0806
B60R16/023 P
H04L45/42
H04L12/28 100A
G06F8/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175500
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山崎 康広
(72)【発明者】
【氏名】後藤 英樹
(72)【発明者】
【氏名】大武 生祥
(72)【発明者】
【氏名】山本 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】山根 遼
(72)【発明者】
【氏名】小方 賢太
(72)【発明者】
【氏名】泉 達也
(72)【発明者】
【氏名】田中 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】菊地 慶剛
(72)【発明者】
【氏名】浦山 博史
(72)【発明者】
【氏名】呉 ダルマワン
【テーマコード(参考)】
5B376
5K030
5K033
【Fターム(参考)】
5B376AA11
5B376GA07
5K030LB07
5K030MD04
5K033BA06
5K033EC01
(57)【要約】
【課題】新たな車載機器の接続に応じて車載ネットワークの通信設定を適切に更新する。
【解決手段】車載ネットワーク10を構成する複数のSDNスイッチ12の通信設定を制御するSDNコントローラ15は、それぞれ個別の識別子が付された複数の設定情報が記憶されたメモリ21を有している。同SDNコントローラ15は、車載ネットワーク10への新たな車載機器14の接続に際して、取得処理、選択処理、及び更新処理を実施する。取得処理は、新たに接続する車載機器14に対応する識別子を外部から取得する処理である。選択処理は、メモリ21に記憶された複数の設定情報の中から取得処理で取得した識別子に対応する設定情報を選択する処理である。更新処理は、選択処理で選択した設定情報に基づいて各SDNスイッチ12の通信設定を更新する処理である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載ネットワークを構成する複数の通信機器の通信設定を制御する設定装置であって、
それぞれ個別の識別子が付された複数の設定情報が記憶された記憶部を有しており、
前記車載ネットワークへの車載機器の接続に際して、取得処理、選択処理、及び更新処理を実施しており、
前記取得処理は、前記車載機器に対応する識別子を外部から取得する処理であり、
前記選択処理は、前記複数の設定情報の中から前記取得処理で取得した識別子に対応する設定情報を選択する処理であり、
前記更新処理は、前記選択処理で選択した前記設定情報に基づいて前記複数の通信機器の通信設定を更新する処理である
設定装置。
【請求項2】
前記取得処理において、前記車載機器から前記識別子を取得する請求項1に記載の設定装置。
【請求項3】
前記車載ネットワークには、前記車載ネットワークに接続された車載機器のソフトウェアの更新を管理する管理装置が接続されており、
当該設定装置は、前記ソフトウェアの更新後の前記車載機器の前記車載ネットワークへの再接続に際して前記取得処理、前記選択処理、及び前記更新処理を実施する
請求項1に記載の設定装置。
【請求項4】
前記管理装置は、前記ソフトウェアを更新した車載機器の識別子を当該設定装置に通知するものであり、
当該設定装置は、前記再接続に際しての前記取得処理での前記識別子の取得を、前記管理装置による前記識別子の通知を通じて行う
請求項3に記載の設定装置。
【請求項5】
前記複数の設定情報は、前記管理装置による更新が許容された状態で前記記憶部に記憶されている請求項3に記載の設定装置。
【請求項6】
前記設定情報には、通信のサービス品質の設定の情報、及びセキュリティのための通信経路制限の設定の情報が含まれる請求項1に記載の設定装置。
【請求項7】
前記選択処理での前記設定情報の選択を実施できなかった場合に、前記複数の通信機器の通信設定の更新に用いる設定情報を車外のデータセンタから取得する請求項1に記載の設定装置。
【請求項8】
前記選択処理での前記設定情報の選択を実施できなかった場合に、前記複数の通信機器の通信設定の更新に用いる設定情報を前記車載機器から取得する請求項1に記載の設定装置。
【請求項9】
複数の通信機器が接続された車載ネットワークに接続される車載機器であって、
前記車載ネットワークには、それぞれ個別の識別子が付された複数の設定情報が記憶された記憶部を有するとともに、前記設定情報に基づいて前記複数の通信機器の通信設定を更新する設定装置が設置されており、
当該車載機器は、前記車載ネットワークへの接続に際して、前記設定装置が前記通信設定の更新に用いる設定情報の識別子を同設定装置に通知する
車載機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載ネットワークに設置された通信機器の通信設定を制御する設定装置、及び同設定装置が設置された車載ネットワークに接続される車載機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ソフトウェアにより通信装置を制御することで、ハードウェアの構成を変更せずにネットワークの構成や設定を変更可能なSDN(Software Defined Networking)システムが記載されている。SDNシステムは、フレームの中継装置である複数のSDNスイッチと、各SDNスイッチの通信設定を更新するSDNコントローラと、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなSDNシステムを車載ネットワークに利用することが考えられる。一方、車両では、機能追加等のため、新たな車載機器を車載ネットワークに追加接続することがある。新たな車載機器の接続により、車載ネットワークの構成が変更された場合には、SDNスイッチの通信設定を適切に更新する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する設定装置は、車載ネットワークを構成する複数の通信機器の通信設定を制御する装置であって、それぞれ個別の識別子が付された複数の設定情報が記憶された記憶部を有している。そして、同設定装置は、車載ネットワークへの車載機器の接続に際して、取得処理、選択処理、及び更新処理を実施する。取得処理は、上記車載機器に対応する識別子を外部から取得する処理である。選択処理は、複数の設定情報の中から取得処理で取得した識別子に対応する設定情報を選択する処理である。更新処理は、選択処理で選択した設定情報に基づいて複数の通信機器の通信設定を更新する処理である。
【0006】
上記設定装置は、外部から取得した識別子に対応する設定情報に基づいて各通信機器の通信設定を更新する。そのため、どの様な通信を行う通信機器が車載ネットワークに接続されたかを、設定装置が認識していなくても、通信機器の通信設定を適切に更新できる。
【0007】
上記課題を解決する車載機器は、複数の通信機器が接続されるとともに設定装置が設定された車載ネットワークに接続される。設定装置は、それぞれ個別の識別子が付された複数の設定情報が記憶された記憶部を有するとともに、設定情報に基づいて上記複数の通信機器の通信設定を更新する装置である。同車載機器は、車載ネットワークへの接続に際して、設定装置が通信設定の更新に用いる設定情報の識別子を同設定装置に通知する。
【0008】
こうした車載機器は、車載ネットワークに接続される際に、設定装置が通信設定の更新に用いる設定情報を指定することになる。そのため、同車載機器は、接続される車載ネットワークの通信機器の通信設定を適切に更新させられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態の設定装置の構成を模式的に示す図である。
【
図2】同実施形態における通信設定の更新動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図3】同実施形態における通信設定の更新動作の他の例を示すシーケンス図である。
【
図4】第2実施形態の設定装置が設けられた車載ネットワークに設置のOTAマスタの構成を模式的に示す図である。
【
図5】同実施形態における設定情報及び通信設定の更新動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図6】同実施形態における設定情報及び通信設定の更新動作の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、設定装置の第1実施形態を、
図1~
図3を参照して詳細に説明する。
<車載ネットワーク及び設定装置の構成>
まず、
図1を参照して、本実施形態が適用される車載ネットワーク10及び本実施形態の設定装置の構成を説明する。
図1に示すように、車載ネットワーク10は、複数のSDNスイッチ12を備えている。各SDNスイッチ12は、ネットワーク回線13を通じて互いに接続されている。各SDNスイッチ12には、車載機器14がそれぞれ接続されている。各車載機器14は、車載ネットワーク10を介して互いにフレームの送受信を行う機器である。車載機器14には、車両に搭載された各種のECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)、センサ、カーナビゲーションシステム等が含まれる。各車載機器14は、フレームの送受信を行うインターフェイスを備えている。車載ネットワーク10において各SDNスイッチ12は、各車載機器14が送受するフレームを中継している。SDNスイッチ12及び車載機器14は、車載ネットワーク10を構成する通信機器となっている。
【0011】
SDNスイッチ12の一つには、SDNコントローラ15が接続されている。SDNコントローラ15は、各SDNスイッチ12の通信設定を制御する設定装置である。通信設定は、車載機器14間のフレームの通信経路、及びセキュリティのための同通信経路の制限、サービス品質(QoS)のための転送順序や転送量の調整等、フレーム転送のルールを定めたものである。例えば通信設定には、宛先毎のフレームの転送先を規定するルーティングテーブルが含まれる。
【0012】
SDNコントローラ15は、CPU20とメモリ21とを備えている。CPU20は、通信設定の更新に係る処理を実行する。メモリ21には、CPU20の処理に用いるプログラムやデータが予め記憶されている。
【0013】
<車載ネットワークへの新たな車載機器の接続>
車両の機能追加等のため、車載ネットワーク10に新たな車載機器14が接続される場合がある。ここでの車載ネットワーク10への新たな車載機器14の接続には、新たな車載機器14を車両に追加設置する場合に加え、次の場合も含まれる。
【0014】
現状では、法規により使用禁止となっている機能を実現するための車載機器14を、将来の法規改正を見込んで、無効化した状態で、車両に予め設置しておくことが考えられる。無効化した状態の車載機器14は、物理的には車載ネットワーク10に接続されていても、車載ネットワーク10からは存在しないものとして扱われる。そして、そうした車載機器14は、有効化されたときに、車載ネットワーク10に新たに接続されたものとして扱われる。本実施形態では、無効化した状態で設置された車載機器14の有効化による接続も、車載ネットワーク10への新たな車載機器14の接続に含めている。
【0015】
以下の説明では、車載ネットワーク10に新たに接続される車載機器14を新規車載機器14Aと記載する。新規車載機器14Aは例えばECUやセンサである。また、車載ネットワーク10には、1つ以上のECUと、1つ以上のセンサと、それらが接続されたSDNスイッチと、を有するユニットが接続される場合がある。例えば車両の自動走行に必要な機能を車両に追加するためのユニットとして、車両の周囲の物体を認識するためのカメラやセンサ、車両の走行経路や走行速度を演算するECU、それらが接続されたSDNスイッチを備えるものがある。こうしたユニットが、車載ネットワーク10に新たに接続される場合があれば、そうしたユニットも新規車載機器14Aとなり得る。
【0016】
車載ネットワーク10の構成は、新規車載機器14Aの接続により変化する。また、新規車載機器14Aの接続により、車載ネットワーク10内のフレーム通信の様相も変化する。これに対して、SDNコントローラ15は、新規車載機器14Aが接続された際に、各SDNスイッチ12の通信設定を更新している。
【0017】
なお、新規車載機器14Aが実施する通信の様相は、その種別により異なったものとなる。例えば新規車載機器14Aがセンサの場合、同センサは基本的にはフレームの送信のみを行う。さらにセンサの検出対象によって、同センサがフレームを送信する車載機器14が限定される。また、新規車載機器14Aの種別により、その新規車載機器14Aが実施する通信量や通信の優先度も異なったものとなる。例えば新規車載機器14Aが上記のような自動走行に必要な機能を追加するユニットである場合、同ユニットが実施する通信の量は多くなり、またその通信は優先度の高いものとなる。このように新規車載機器14Aの種別により、要求される各SDNスイッチ12の通信設定は異なったものとなる。また、同じ種別の新規車載機器14Aであっても通信量の多い機器と少ない機器とが存在する場合がある。また、同じ種別の新規車載機器14Aであっても、車載ネットワーク10の異なる位置に接続される場合がある。以上のように、新規車載機器14Aの接続に対応した各SDNスイッチ12の通信設定は、新規車載機器14Aの種別、通信量、接続位置により異なったものとなる。
【0018】
これに対して、SDNコントローラ15のメモリ21には、複数の設定情報が予め記憶されている。設定情報は、新規車載機器14Aが接続された際に更新する各SDNスイッチ12の通信設定示す情報である。メモリ21に記憶された複数の設定情報には、それぞれ固有の識別子(ID)が付されている。識別子は、個々の設定情報を識別するための文字列や数字である。
【0019】
<通信設定の更新>
続いて、
図2を参照して、新規車載機器14Aの接続に伴う車載ネットワーク10の通信設定の更新について説明する。
【0020】
図2は、車載ネットワーク10の通信設定の更新に係る各機器の動作の一例を示している。
図2には、車載ネットワーク10に設置されたSDNスイッチ12の一つに新規車載機器14Aが物理的に接続されて、そのSDNスイッチ12と新規車載機器14Aとのコネクションが確立されて以降の動作が示されている。なお、
図2には、車載ネットワーク10に設置されたSDNスイッチ12のうちの二つ、及び車載ネットワーク10に接続済みの車載機器14のうちの一つが、それぞれを代表して示されている。
【0021】
新規車載機器14Aは、車載ネットワーク10に接続されると、その接続後の通信設定の更新に用いる設定情報の識別子をSDNコントローラ15に送信する(S1)。このとき送信する識別子は、予め新規車載機器14Aに記憶されている。
【0022】
SDNコントローラ15は、メモリ21に記憶された複数の設定情報の中から、新規車載機器14Aから受信した識別子に対応する設定情報を選択する(S2)。そして、SDNコントローラ15は、選択した設定情報に基づいて、各SDNスイッチ12に通信設定の更新を指示する(S3)。各SDNスイッチ12は、指示に基づき通信設定を更新する(S4)。そして各SDNスイッチ12は、通信設定の更新を完了すると、同完了をSDNコントローラ15に通知する(S5)。SDNコントローラ15は、すべてのSDNスイッチ12から更新完了の通知を受信すると、接続済みの各車載機器14、及び新規車載機器14Aに、車載ネットワーク10全体の通信設定の更新が完了したことを通知する(S6)。接続済みの各車載機器14は、その通知をもって、フレーム通信を開始する(S7)。また、新規車載機器14Aは、同通知に応じて有効化されて、フレーム通信を開始する(S7)。
【0023】
なお、車両の出荷後に、車載ネットワーク10に接続可能な車載機器14の機種が追加される場合がある。こうした場合、SDNコントローラ15のメモリ21には、追加された車載機器14に対応した設定情報が記憶されていないことがある。そうした場合、追加される車載機器14に、同車載機器14が車載ネットワーク10に接続された場合の通信設定の更新に使用する設定情報を予め記憶させている。そして、同車載機器14の接続時には、その記憶した設定情報に基づき通信設定を更新するようにしている。
【0024】
図3に、こうした場合の通信設定の更新に係る各機器の動作の一例を示す。この場合にも、新規車載機器14Aは、車載ネットワーク10に接続されると、予め記憶された識別子をSDNコントローラ15に通知する(S10)。そして、SDNコントローラ15は、その識別子に対応する設定情報を選択しようとするが、この場合にはそうした設定情報は存在しない。SDNコントローラ15は、通知された識別子に対応する設定情報が記憶されていないことを確認すると(S11)、新規車載機器14Aに対して、同新規車載機器14Aに記憶された設定情報の送信を要求する(S12)。この要求に応じて新規車載機器14Aが設定情報を送信する(S13)と、SDNコントローラ15は、新規車載機器14Aから受信した設定情報に基づいて、各SDNスイッチ12に通信設定の更新を指示する(S14)。以後の動作は、
図2の場合と同様である。
【0025】
<実施形態の作用効果>
以上説明した本実施形態の設定装置の作用効果を説明する。
SDNコントローラ15は、それぞれ固有の識別子が付された複数の設定情報が記憶されたメモリ21を有している。各設定情報には、フレームの搬送経路の設定に加えて、フレーム搬送のサービス品質の設定、及びセキュリティのための通信経路制限の設定の情報も含まれている。
【0026】
一方、新規車載機器14Aは、車載ネットワーク10に接続されると、予め記憶された識別子をSDNコントローラ15に送信する。SDNコントローラ15は、メモリ21に記憶された複数の設定情報の中から、新規車載機器14Aから受信した識別子に対応する設定情報を選択する。そして、SDNコントローラ15は、選択した設定情報に基づいて各SDNスイッチ12の通信設定を更新する。これにより、各SDNスイッチ12のフレーム搬送経路、サービス品質、及び通信経路制限の設定が更新される。そして、SDNコントローラ15は、すべてのSDNスイッチ12の通信設定の更新が完了したことを確認すると、同更新の完了を、車載ネットワーク10に接続済みの各車載機器14、及び新規車載機器14Aに通知する。各車載機器14及び新規車載機器14Aは、この通知を受けると、フレーム通知を開始する。
【0027】
なお、新規車載機器14Aから通知された識別子に対応する設定情報がメモリ21に記憶されていない場合、すなわちメモリ21に記憶された複数の設定情報の中に、選択すべき設定情報が含まれていない場合がある。この場合のSDNコントローラ15は、新規車載機器14Aに記憶された設定情報に基づいて各SDNスイッチ12の通信設定の更新を実施する。
【0028】
本実施形態では、SDNスイッチ12及び車載機器14が通信機器に、SDNコントローラ15が設定装置に、メモリ21が記憶部に、それぞれ対応している。また、
図2のS1の処理が取得処理に、S2の処理が選択処理に、S3の処理が更新処理に、それぞれ対応している。
【0029】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)SDNコントローラ15は、それぞれ固有の識別子が付された複数の設定情報が記憶されたメモリ21を有している。そして、SDNコントローラ15は、車載ネットワーク10への新規車載機器14Aの接続に際して、取得処理(S1)、選択処理(S2)、及び更新処理(S3)を実施する。取得処理は、新規車載機器14Aに対応する識別子を同新規車載機器14Aから取得する処理である。選択処理は、メモリ21に記憶された複数の設定情報の中から、取得処理で取得した識別子に対応する設定情報を選択する処理である。更新処理は、選択処理で選択した設定情報に基づいて各SDNスイッチ12の通信設定を更新する処理である。すなわち、車載ネットワーク10に接続された新規車載機器14Aが、通信設定の更新に用いる設定情報を指定している。したがって、新たな車載機器14の接続に応じて車載ネットワーク10の通信設定を適切に更新できる。
【0030】
(2)メモリ21に記憶する各設定情報に、フレーム通信のサービス品質の設定の情報、及びセキュリティのための通信経路制限の設定の情報を含めている。そのため、新規車載機器14Aの接続による車載ネットワーク10の構成の変化に応じて、フレーム搬送のサービス品質の設定やセキュリティのための通信経路制限の設定といった高度な通信の制御を実施できる。
【0031】
(3)車両及び新規車載機器14Aのリリース時期のずれにより、メモリ21に記憶された設定情報の中に、新規車載機器14Aに対応した設定情報が含まれていない場合がある。こうした場合、SDNコントローラ15は、新規車載機器14Aに記憶された設定情報を取得して、その設定情報に基づいて各SDNスイッチ12の通信設定を更新している。そのため、新規車載機器14Aに対応した設定情報がメモリ21に記憶されていない場合にも、新規車載機器14Aに対応した各SDNスイッチ12の通信設定の更新を実施できる。
【0032】
(第2実施形態)
次に、設定装置の第2実施形態を、
図4~
図6を併せ参照して詳細に説明する。なお本実施形態にあって、上記実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0033】
<第2実施形態の設定装置の構成>
本実施形態のSDNコントローラ15の構成は、第1実施形態のものと同様である。また、本実施形態のSDNコントローラ15も、第1実施形態の同様の通信設定の更新を実施する。一方、本実施形態のSDNコントローラ15が設置される車載ネットワーク10には、SDNスイッチ12及び車載機器14に加えて、車載機器14のソフトウェアの更新を管理する管理装置としてのOTAマスタ30が設置されている。
【0034】
図4に示すように、OTAマスタ30は、車載ネットワーク10に設定された複数のSDNスイッチ12のうちの一つに接続されている。そして、OTAマスタ30は、CPU31及びメモリ32を備える電子制御装置として構成されている。CPU31は、車載機器14のソフトウェアの更新のための処理を実行する。メモリ32には、CPU31の処理に用いるプログラムやデータが記憶されている。OTAマスタ30には、無線通信装置33が接続されている。無線通信装置33は、移動体通信網等の無線通信網34を介した車外のデータセンタ35とのデータ通信を確立する。データセンタ35は、無線通信網34を介して車載機器14のソフトウェアの更新データを、各車両のOTAマスタ30に配信する。そして、OTAマスタ30は、データセンタ35から配信された更新データに基づき、更新の対象となる車載機器14のソフトウェアを更新する。なお、車載機器14は、ソフトウェアの更新中は車載ネットワーク10から一時的に切断される。そして、ソフトウェア更新の完了後に車載機器14は、車載ネットワーク10に再接続される。また、データセンタ35は、SDNコントローラ15のメモリ21に記憶される設定情報の更新データの配信も行っている。OTAマスタ30は、設定情報の更新の管理も行っている。
【0035】
車載機器14は、ソフトウェアの更新により機能が変更される場合がある。そして、機能の変更により車載機器14が行う通信の様相が変化することがある。本実施形態のSDNコントローラ15は、ソフトウェア更新後の車載機器14の再接続に際しても、各SDNスイッチ12の通信設定の更新を実施する。
【0036】
<設定情報及び通信設定の更新>
続いて、
図5を参照して、本実施形態における設定情報及び通信設定の更新について説明する。
図5には、設定情報及び通信設定の更新に係るデータセンタ35、OTAマスタ30、SDNコントローラ15、及びSDNスイッチ12の動作が示されている。なお、
図5には、車載ネットワーク10に設置された複数のSDNスイッチ12のうちの一つがそれらを代表して示されている。
【0037】
図5の場合、データセンタ35は、車載機器14のソフトウェアの更新データの配信に先立って、設定情報の更新データの配信を行っている(S20)。OTAマスタ30は、データセンタ35から更新データを受信すると、その更新データをSDNコントローラ15に送信する(S21)。SDNコントローラ15は、更新データに基づきメモリ21に記憶された設定情報を更新する(S22)。このとき更新される設定情報には、車載機器14のソフトウェア更新に対応した各SDNコントローラ15の通信設定を示す設定情報が含まれる。ちなみに、設定情報の更新は、ソフトウェアの更新時以外にも、車載ネットワーク10に接続可能な車載機器14の機種が追加された場合等にも行われる。
【0038】
その後、データセンタ35は、車載機器14のソフトウェアの更新データを配信している(S23)。また、データセンタ35は、ソフトウェア更新後の通信設定の更新に用いる設定情報の識別子をOTAマスタ30に通知する(S23)。OTAマスタ30は、データセンタ35から更新データを受信すると、その更新データに基づき、更新対象の車載機器14のソフトウェアを更新する(S24)。そして、OTAマスタ30は、ソフトウェアの更新が完了すると、同完了をSDNコントローラ15に通知する(S25)。また、このとき、OTAマスタ30は、データセンタ35から通知された識別子をSDNコントローラ15に通知する(S25)。
【0039】
SDNコントローラ15は、メモリ21に記憶された複数の設定情報の中から、OTAマスタ30から通知された識別子に対応する設定情報を選択する(S26)。そして、SDNコントローラ15は、各SDNスイッチ12に対して、選択した設定情報に基づく通信設定の更新を指示している(S27)。
【0040】
各SDNスイッチ12は、指示に基づく通信設定の更新を行う(S28)。そして、各SDNスイッチ12は、通信設定の更新を完了すると、同完了をSDNコントローラ15に通知する(S29)。SDNコントローラ15は、すべてのSDNスイッチ12から更新完了の通知を受信すると、ソフトウェアを更新した車載機器14に、車載ネットワーク10全体の通信設定の更新が完了したことを通知する(S30)。同車載機器14は、この通知に応じて有効化(アクティベート)されて、フレーム通信を開始する(S31)。
【0041】
なお、設定情報の更新やソフトウェアの更新には、それぞれユーザの許可を必要する場合がある。ユーザが、設定情報の更新を許可する前に、ソフトウェアの更新を許可した場合には、設定情報の更新前にソフトウェアの更新が実施される。こうした場合には、メモリ21に記憶された設定情報に、更新後のソフトウェアに適合する設定情報が含まれていない状況となることがある。
【0042】
図6には、こうした場合の通信設定の更新に係るデータセンタ35、OTAマスタ30、SDNコントローラ15、及びSDNスイッチ12の動作を示す。
この場合にも、データセンタ35が車載機器14のソフトウェアの更新データを配信すると(S50)。OTAマスタ30は、その更新データに基づき、更新対象の車載機器14のソフトウェアを更新する(S51)。そして、OTAマスタ30は、ソフトウェアの更新が完了すると、同完了をSDNコントローラ15に通知する(S52)。さらに、OTAマスタ30は、更新データの配信時にデータセンタ35から通知された識別子をSDNコントローラ15に通知する(S52)。ただし、この場合には、メモリ21に記憶された複数の設定情報の中には、識別子に対応する設定情報は含まれていない。このとき、SDNコントローラ15は、メモリ21に対応する設定情報が記憶されていないことをOTAマスタ30に通知する(S53)。この通知に応じてOTAマスタ30は、先に実施したソフトウェアの更新に対応した設定情報の配信をデータセンタ35に要求する(S54)。この要求に応じてデータセンタ35が配信した設定情報は、OTAマスタ30を経由してSDNコントローラ15に送信される(S55)。そして、SDNコントローラ15は、受信した設定情報に基づく通信設定の更新を、各SDNスイッチ12に指示する(S56)。以後の動作は、
図5の場合と同じである。
【0043】
<実施形態の作用効果>
以上説明した本実施形態の設定装置の作用効果を説明する。
OTAマスタ30は、データセンタ35から配信された更新データに基づいて車載機器14のソフトウェアを更新する。なお、OTAマスタ30は、データセンタ35から配信された更新データに基づいてSDNコントローラ15のメモリ21に記憶された設定情報を更新してもいる。
【0044】
OTAマスタ30は、車載機器14のソフトウェアの更新が完了すると、同車載機器14の種別、通信量、及び接続位置の情報をSDNコントローラ15に送信する。これにより、SDNコントローラ15は、設定情報の選択に用いる種別、通信量、及び接続位置の情報をOTAマスタ30から取得する。続いて、SDNコントローラ15は、それらの情報に基づいてメモリ21に記憶された複数の設定情報のうちの一つを選択する。そして、SDNコントローラ15は、選択した設定情報に基づき、各SDNスイッチ12の通信設定を更新する。
【0045】
なお、メモリ21に記憶された複数の設定情報の中に、OTAマスタ30から通知された識別子に対応する設定情報が含まれていない場合がある。この場合のSDNコントローラ15は、SDNスイッチ12の通信設定の更新に用いる設定情報を車外のデータセンタ35から取得している。
【0046】
本実施形態では、OTAマスタ30が、車載ネットワーク10に接続された車載機器14のソフトウェアの更新を管理する管理装置に対応する。また、
図5のS25の処理が取得処理に、S26の処理が選択処理に、S27の処理が更新処理に、それぞれ対応する処理となっている。
【0047】
以上説明した本実施形態によれば、上記(1)~(6)に加えて更に以下の効果を奏することができる。
(7)本実施形態のSDNコントローラ15が設置された車載ネットワーク10には、車載機器14のソフトウェアの更新を管理するOTAマスタ30が設置されている。ソフトウェアの更新により車載機器14の機能が変更されて、車載ネットワーク10の通信設定の更新が必要となる場合がある。これに対して、OTAマスタ30は、車載機器14のソフトウェアの更新が完了したときにSDNコントローラ15に通知を行う。そして、SDNコントローラ15は、その通知の受信に応じて取得処理(S25)、選択処理(S26)及び更新処理(S27)を実施して、各SDNスイッチ12の通信設定を更新している。すなわち、SDNコントローラ15は、車載機器14のソフトウェアの更新完了を契機として、各SDNスイッチ12の通信設定を更新している。そのため、車載機器14のソフトウェアの更新に対応した車載ネットワーク10の通信設定の更新を実施できる。
【0048】
(8)SDNコントローラ15は、上記選択処理(S26)で選択する設定情報の識別子をOTAマスタ30から取得している。すなわち、ソフトウェアの更新を行ったOTAマスタ30が、ソフトウェアの更新後の通信設定の更新に用いる設定情報を指定している。したがって、車載機器14のソフトウェアの更新に応じて車載ネットワーク10の通信設定を適切に更新できる。
【0049】
(9)SDNコントローラ15は、メモリ21に記憶された複数の設定情報の中に、OTAマスタ30から通知された識別子に対応する設定情報が含まれていなかった場合、外部のデータセンタ35から設定情報を取得している。そのため、メモリ21には適切な設定情報が記憶されていなかった場合にも通信設定を適切に更新できる。
【0050】
(10)OTAマスタ30は、データセンタ35から配信された更新データに基づいて、SDNコントローラ15のメモリ21に記憶された複数の設定情報を更新している。すなわち、SDNコントローラ15のメモリ21には、OTAマスタ30による更新が許容された状態で、複数の設定情報が記憶されている。そのため、ソフトウェアの更新による車載機器14の機能の変更等に対応して、メモリ21に記憶された各設定情報を適宜に更新できる。
【0051】
<他の実施形態>
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。また、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内における全ての変更が含まれることが意図される。
【0052】
(ソフトウェア及び設定情報の更新動作について)
・第2実施形態でのOTAマスタ30によるソフトウェアの更新と設定情報の更新を一括して実施するようにしてもよい。
【0053】
・車載機器14のソフトウェアの更新は実施するが、設定情報の更新は実施しないようにOTAマスタ30を構成してもよい。この場合、SDNコントローラ15のメモリ21には、OTAマスタ30による更新が許容されていない状態で複数の設定情報が記憶されることになる。
【0054】
・OTAマスタ30が、ソフトウェアの更新に際して、車載機器14に記憶された識別子をデータセンタ35から通知された識別子に置き換える。そして、ソフトウェアの更新完了後に、SDNコントローラ15が通信設定の更新に用いる識別子を、ソフトウェアを更新した車載機器14から取得するようにしてもよい。
【0055】
・
図4のS25において、OTAマスタ30はソフトウェアの更新完了の通知と、識別子の通知と、を行っていた。識別子の通知をもってソフトウェアの更新完了の通知とするようにしてもよい。この場合のS25では、OTAマスタ30からSDNコントローラ15への識別子の通知のみが行われる。
【0056】
・SDNコントローラ15が通信設定を更新する対象に各車載機器14を含めるようにしてもよい。
(取得処理について)
・SDNコントローラ15が、通信設定の更新に用いる設定情報の識別子を、車外のデータセンタ35から取得するようにしてもよい。
【0057】
(メモリ21に記憶された複数の設定情報の中に選択処理で選択すべき設定情報が含まれていない場合の通信設定の更新動作について)
・車載ネットワーク10にOTAマスタ30が設置されている場合、
図3のS12、S13の処理を、OTAマスタ30を経由して車外のデータセンタ35から設定情報を取得する処理に置き換えるようにしてもよい。
【0058】
・
図3のS12、S13の処理、及び
図6のS54、S55の処理を、車載ネットワーク10に有線接続されたダイアグツールを経由して車外のデータセンタ35から設定情報を取得する処理に置き換えてもよい。
【0059】
・メモリ21に記憶された複数の設定情報の中に選択処理で選択すべき設定情報が含まれていない場合の更新動作、すなわち
図3及び
図6に示す更新動作は必須ではない。例えば上記場合には、手動で通信設定の更新を行うようにしてもよい。
【0060】
(その他)
・新たな車載機器14の接続時には通信設定の更新を行わないように第2実施形態のSDNコントローラ15を構成してもよい。
【0061】
・車載ネットワーク10に設置された複数のSDNスイッチ12の一部、又は全てを、ルータ等のフレーム転送を行う装置であり、かつソフトウェアにより通信設定を更新可能な他の中継装置に置き換えるようにしてもよい。
【0062】
・上記実施形態の車載ネットワーク10は、車載機器14がフレーム通信を、すなわちデータリンク層(L2)で通信を行うように構成されていた。車載機器14間の通信を、データリンク層以外の階層で行うように車載ネットワーク10を構成してもよい。すなわち、上記実施形態のSDNコントローラ15を、メッセージ通信を行う複数の通信機器が設けられた車載ネットワークにおいて、各通信機器の通信設定を制御する装置として構成してもよい。
【0063】
・SDNコントローラ15の構成は、車載ネットワーク10に設置された複数の通信装置の通信設定を更新する設定装置としての機能を有する任意の構成としてもよい。また、OTAマスタ30の構成は、車載ネットワーク10に接続された車載機器14のソフトウェアの更新を管理する管理装置としての機能を有する任意の構成としてもよい。例えば上記実施形態におけるSDNコントローラ15及びOTAマスタ30の一方又は双方の機能を、いずれかのECUが兼ね備えるようにしてもよい。すなわち、設定装置及び更新装置は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサを含む回路(circuitry)として構成してもよい。なお、設定装置は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、又はそれらの組み合わせを含む回路として構成してもよい。プロセッサは、CPU及び、RAM並びにROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0064】
<付記事項>
[付記1]車載ネットワークを構成する複数の通信機器の通信設定を制御する設定装置であって、それぞれ個別の識別子が付された複数の設定情報が記憶された記憶部を有しており、前記車載ネットワークへの車載機器の接続に際して、取得処理、選択処理、及び更新処理を実施しており、前記取得処理は、前記車載機器に対応する識別子を外部から取得する処理であり、前記選択処理は、前記複数の設定情報の中から前記取得処理で取得した識別子に対応する設定情報を選択する処理であり、前記更新処理は、前記選択処理で選択した前記設定情報に基づいて前記複数の通信機器の通信設定を更新する処理である設定装置。
【0065】
[付記2]前記取得処理において、前記車載機器から前記識別子を取得する付記1に記載の設定装置。
[付記3]前記車載ネットワークには、前記車載ネットワークに接続された車載機器のソフトウェアの更新を管理する管理装置が接続されており、当該設定装置は、前記ソフトウェアの更新後の前記車載機器の前記車載ネットワークへの再接続に際して前記取得処理、前記選択処理、及び前記更新処理を実施する付記1又は付記2に記載の設定装置。
【0066】
[付記4]前記管理装置は、前記ソフトウェアを更新した車載機器の識別子を当該設定装置に通知するものであり、当該設定装置は、前記再接続に際しての前記取得処理での前記識別子の取得を、前記管理装置による前記識別子の通知を通じて行う付記3に記載の設定装置。
【0067】
[付記5]前記複数の設定情報は、前記管理装置による更新が許容された状態で前記記憶部に記憶されている付記3又は付記4に記載の設定装置。
[付記6]前記設定情報には、通信のサービス品質の設定の情報、及びセキュリティのための通信経路制限の設定の情報が含まれる付記1~付記5のいずれかに記載の設定装置。
【0068】
[付記7]前記選択処理での前記設定情報の選択を実施できなかった場合に、前記複数の通信機器の通信設定の更新に用いる設定情報を車外のデータセンタから取得する付記1~付記6のいずれかに記載の設定装置。
【0069】
[付記8]前記選択処理での前記設定情報の選択を実施できなかった場合に、前記複数の通信機器の通信設定の更新に用いる設定情報を前記車載機器から取得する付記1~付記7のいずれかに記載の設定装置。
【符号の説明】
【0070】
10…車載ネットワーク
12…SDNスイッチ(中継装置)
13…ネットワーク回線
14…車載機器
14A…新規車載機器
15…SDNコントローラ(設定装置)
20…CPU
21…メモリ(記憶部)
30…OTAマスタ
31…CPU
32…メモリ
33…無線通信装置
34…無線通信網
35…データセンタ