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特開2024-66157商品データ処理システム、サーバ、及び商品データ処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066157
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】商品データ処理システム、サーバ、及び商品データ処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240508BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240508BHJP
   G07G 1/14 20060101ALI20240508BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20240508BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20240508BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240508BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
G06F3/12 343
G07G1/12 351C
G07G1/14
G06Q30/06
B41J3/36 Z
B41J29/38 401
B41J29/42 F
G06F3/12 303
G06F3/12 378
G06F3/12 369
G06F3/12 373
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175519
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀直
【テーマコード(参考)】
2C055
2C061
3E142
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC05
2C061AP01
2C061AS08
2C061CQ23
2C061CQ34
2C061HJ08
2C061HN15
3E142DA04
3E142JA02
5L030BB72
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】ラベルを発行する装置側で行われた当該ラベルの編集内容に基づき、印字データの配信内容を決めることのできるシステムを提供する。
【解決手段】サーバと、商品データ処理装置を備えるシステムであって、商品データ処理装置は、商品ごとの印字データとして、サーバからダウンロード対象の印字データを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得した印字データを編集する編集手段と、編集手段により編集された印字データに係る編集済印字データをサーバに対して送信する送信手段と、を備え、サーバは、送信手段により送信された編集済印字データを受信する受信手段と、受信手段により受信した編集済印字データを所定の記憶部から抽出する抽出処理手段と、抽出処理手段により抽出された編集済印字データの内容に基づき、ダウンロード対象の印字データの指定を受け付ける指定受付手段と、を備える商品データ処理システム。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、商品データ処理装置を備えるシステムであって、
前記商品データ処理装置は、
商品ごとの印字データとして、前記サーバからダウンロードの対象データとして設定されている印字データを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得した前記印字データを編集する編集手段と、
前記編集手段により編集された印字データに係る編集済印字データを前記サーバに対して送信する送信手段と、を備え、
前記サーバは、
前記送信手段により送信された編集済印字データを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した前記編集済印字データを所定の記憶部から抽出する抽出処理手段と、
前記抽出処理手段により抽出された前記編集済印字データの内容に基づき、前記ダウンロード対象の印字データの指定を受け付ける指定受付手段と、を備える、
商品データ処理システム。
【請求項2】
サーバと、商品データ処理装置を備えるシステムであって、
前記商品データ処理装置は、
商品ごとの印字データとして、前記サーバからダウンロードの対象データとして設定されている印字データを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得した前記印字データを編集する編集手段と、
前記編集手段により編集された印字データに係る編集済印字データを前記サーバに対して送信する送信手段と、を備え、
前記サーバは、
前記送信手段により送信された編集済印字データを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した前記編集済印字データを所定の記憶部から抽出する抽出処理手段と、
前記抽出処理手段により抽出された前記編集済印字データの内容を前記ダウンロード対象の印字データとする指定を解除する指定解除手段と、を備える、
商品データ処理システム。
【請求項3】
前記印字データは、商品と該商品の値付けに関する印字データであり、該商品を特定する識別情報と、該商品を値付けする際の印字項目が関連づけられた印字データである、
請求項1または請求項2記載の商品データ処理システム。
【請求項4】
前記商品データ処理装置は、
ダウンロード対象外となった商品の値付けが実行される場合、該ダウンロード対象外である旨を報知する報知手段と、
前記編集手段により編集された印字項目について値付け画面の該印字項目の表示領域に編集されている旨を表示する表示制御手段と、を備える、
請求項3記載の商品データ処理システム。
【請求項5】
商品データ処理装置とネットワークを介して通信可能に構成されたサーバであって、
前記商品データ処理装置から、該商品データ処理装置において印字項目が編集されたことを示すデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した前記印字項目が編集されたことを示すデータに基づいて、編集された印字項目を抽出する抽出処理手段と、
前記抽出処理手段により抽出した前記印字項目に基づき、前記商品データ処理装置のダウンロード対象の印字データの指定を受け付ける指定受付手段と、を備える、
サーバ。
【請求項6】
サーバとネットワークを介して通信可能に構成された商品データ処理装置であって、
前記サーバからダウンロード対象の印字データを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得した前記印字データを編集する編集手段と、
前記編集手段により編集された印字データによる値付け画面において、前記印字データを構成する印字項目ごとに、編集されていない印字項目と編集された印字項目とを態様を変えて表示する、
商品データ処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字データの内容を編集、管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
商品に貼付するラベルには商品の内容や賞味期限等の情報が印字される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-26682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ラベルの印字内容は、通常は所定の管理者によって管理されているが、ラベルを実際に発行する店舗等の側で編集される場合もあった。
また、近時は、店舗又はバックヤードの機器が、マスタ管理を行うサーバからマスタの配信を受けるシステムが普及しており、クラウド型サービスとしても広く提供されてきている。
【0005】
そこで本発明は、ラベルを発行する装置側で行われた当該ラベルの編集内容に基づき、印字データの配信内容を決めることのできるシステムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る商品データ処理システムは、サーバと、商品データ処理装置を備えるシステムであって、前記商品データ処理装置は、商品ごとの印字データとして、前記サーバからダウンロードの対象データとして設定されている印字データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得した前記印字データを編集する編集手段と、前記編集手段により編集された印字データに係る編集済印字データを前記サーバに対して送信する送信手段と、を備え、前記サーバは、前記送信手段により送信された編集済印字データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記編集済印字データを所定の記憶部から抽出する抽出処理手段と、前記抽出処理手段により抽出された前記編集済印字データの内容に基づき、前記ダウンロード対象の印字データの指定を受け付ける指定受付手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係る商品データ処理システムのシステム構成を示した概要図である。
図2】本発明の実施形態に係るし商品データ処理装置が備えるハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る商品データ処理システムのソフトウェア構成の一例を示したブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係る商品データ処理システムにおいて、印字データが配信される際に実行される処理の流れの一例を示したシーケンス図である。
図5】本発明の実施形態に係る商品データ処理システムにおいて、印字データの編集とラベルの発行が行われる際に実行される処理の流れの一例を示したシーケンス図である。
図6】本発明の実施形態に係る商品データ処理装置において、印字データを呼び出す際の画面の一例を示した図である。
図7】本発明の実施形態に係る商品データ処理装置において、印字データの編集及び発行を行う際の画面の一例を示した図である。
図8】本発明の実施形態に係る商品データ処理装置において、印字データの編集及び発行を行う際の画面の一例を示した図である。
図9】本発明の実施形態に係る商品データ処理装置により発行されたラベルの一例を示した図である。
図10】本発明の実施形態に係る商品データ処理システムにおいて、配信設定が行われる際に実行される処理の流れの一例を示したシーケンス図であって、(a)実績情報として編集済印字データが記憶されている場合、(b)実績情報としてラベル発行実績が記憶されている場合である。
図11】本発明の実施形態に係る商品データ処理システムにおいて、ラベル発行実績を表示した画面の一例を示した図である。
図12】本発明の実施形態に係る商品データ処理システムにおいて、印字データの内容の決定や配信設定を行う際の画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
●概要
以下、本発明の実施形態に係る商品データ処理装置1及び商品データ処理システム100について、図を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る商品データ処理システム100によりクラウド型サービスを提供する場合のシステム構成の一例を概念的に示している。
商品データ処理システム100は、商品データ処理装置1を有する店舗内システム10、クラウドサーバ2、情報処理端末3によって構成され、これらは専用回線やインターネットを介して通信可能に接続されている。
【0009】
ここで、本実施形態に係る商品データ処理システム100により提供されるクラウド型サービスの概要は以下のとおりである。即ち、商品データ処理装置1は商品に貼付等するラベルを発行する。このラベルの印字データは、通常はクラウドサーバ2上で管理、編集され、商品データ処理装置1に対して配信されるが、店舗側の事情等により商品データ処理装置1側でも編集可能となっている。店舗側では商品データ処理装置1で印字データを編集した内容を維持したい場合に、クラウドサーバ2から商品データ処理装置1に印字データが配信されてしまうと、編集内容が上書き更新されて再度、編集が必要になる。そこで、本クラウド型サービスでは、印字データの配信を管理する管理者に対し、印字データの編集内容や、編集された印字データによって発行されたラベルの内容といった情報を参照可能とし、該管理者は当該情報に基づいて商品データ処理装置1に配信する印字データの内容や配信可否を決定できるようにしている。
【0010】
図示の例では、クラウド型サービスを利用する企業配下のA店舗とB店舗が管理されており、クラウドサーバ2では各店舗の情報が一元的に管理されている。
クラウドサーバ2上では例えば、商品の売価等に関する商品情報、商品の原材料や添加物等に関する添加物情報、売上や商品の生産数量等の実績情報などの情報が管理されている。このほか、クラウドサーバ2上で管理される情報として、ラベルのレイアウト等に関するフォーマット、税金スペック、作業指示情報などが含まれていてもよい。これらの情報は適宜、店舗ごとに管理されており、店舗ごとに必要な情報を選択的に抽出できる。
【0011】
クラウドサーバ2で管理されている情報は、適宜のタイミングで商品データ処理装置1に対して配信される。この際、各商品データ処理装置1の使用状況に応じて、予め配信設定されている情報が抽出されて配信される。
また、各商品データ処理装置1からは、実績情報など、クラウドサーバ2に蓄積される情報が送信(出力)される。各商品データ処理装置1からクラウドサーバ2に送信された実績情報は、商品データ処理装置1が設置されている店舗や部門ごとに集計、管理される。
【0012】
店舗ごとに構築されている店舗内システム10は、商品データ処理装置1、ストアコントローラ、及びPOS端末によって構成され、LANや専用回線を介して通信可能に接続されている。なお、店舗内システム10はこのほか、商品データ処理装置1の取引状況(動作モード、処理状況、釣銭在高状況、障害状況等や年齢認証商品などの店員承認処理の遠隔操作等)を管理する取引状況管理装置などを備えてもよい。
【0013】
なお、店舗内システム10では適宜に複数の商品データ処理装置1やPOS端末が備えられる。例えば、商品データ処理装置1は、精肉部門や鮮魚部門といった部門ごとに商品データ処理装置1が設置されている。
【0014】
各商品データ処理装置1は、クラウドサーバ2から配信された印字データに基づき、商品に貼付等するラベルを発行する。この商品データ処理装置1は、各部門で必要とされる機能に応じて適宜の仕様を備えており、必ずしも同じ装置又は同じ機能を有した装置とは限らず、買上対象商品の登録や精算、商品の包装など、スーパーマーケット等で商品の販売に付随して実行される機能を適宜に有していてもよい。具体的には、計量値付け装置(計量ラベルプリンタ)、計量包装値付け機、計量機能を有さないラベルプリンタや可搬型のモバイルプリンタなどによって実現される。また、商品データ処理装置1はPOS端末の機能の一部又は全てを備えていてもよい。
【0015】
POS端末は、顧客に販売する商品の登録処理を実行する登録処理部、登録された買上対象商品について会計額を算出して精算処理を実行する精算処理部などの機能部を備え、商品を顧客に販売する処理を担う端末である。このPOS端末からは商品の売り上げに関するデータが収集される。
【0016】
ストアコントローラは、顧客管理や発注管理等の基幹業務を担う上位の装置であり、店舗内の商品の品目や価格、在庫状況、販売履歴、入出金記録などの各種の情報を記録する。
なお、本実施形態のように店舗内システム10にストアコントローラが備えられる場合には、ストアコントローラで後述する印字データなどを管理しておき、商品データ処理装置1は、ストアコントローラの印字データを参照してラベルの発行などを行ってもよい。
一方、ストアコントローラがない場合には例えば、商品データ処理装置1を複数設け、一の商品データ処理装置1にストアコントローラの機能を備えさせると共に、ストアコントローラの機能を兼任する商品データ処理装置1にデータ管理を実行させ、他の商品データ処理装置1とデータ連携させることもできる。
【0017】
クラウドサーバ2は、商品データ処理装置1の運用に必要な情報を保持しており、管理者による設定や商品データ処理装置1からの要求に基づき、当該商品データ処理装置1に対して所定の情報を配信する。また、クラウドサーバ2は、商品データ処理装置1からラベルの発行実績などの情報を含む実績情報や操作ログなどの情報を収集、管理している。
管理者は、所定の管理画面を介してクラウドサーバ2にアクセスし、各種の情報を参照したり、設定を行ったりすることができる。
【0018】
情報処理端末3は、本部や店舗、事務所などに設置され、各店舗の運営を統括的に担う本部や店舗等の管理者が利用する端末であって、所謂パーソナルコンピュータやタブレット端末等により実現される。管理者は、当該情報処理端末3により、クラウドサーバ2にアクセスして当該クラウドサーバ2で管理されている情報を閲覧すると共に、各店舗の商品データ処理装置1に配信するデータの設定等を行う。
なお、クラウドサーバ2上での情報の閲覧や設定は、情報処理端末3にインストールされているブラウザプログラムにより実行可能に構成されていてもよいし、別途用意された専用のアプリケーションプログラムにより実行可能に構成されていてもよい。
また、本実施形態に係る商品データ処理システム100では、情報処理端末3はシンクライアント端末として機能し、情報処理端末3が実行する機能は入出力インターフェースに関わる最小限のものに限られている。ただし、このことは、情報処理端末3がクラウドサーバ2の実行する機能の一部を自ら実行する他の実施形態を本発明の範疇から除外するものではない。
【0019】
なお、図1の例にかかわらず、店舗用のデータ管理装置(中間サーバ)を設置し、該データ管理装置に各装置が接続するように構成することもできる。この場合、後述する商品データ処理装置1が備える機能の一部又は全てをデータ管理装置に備えさせ、各商品データ処理装置1は、部門コードと商品識別情報によりデータ管理装置を介してリアルタイムで商品の情報を受信するようになっていてもよい。
また、本実施形態にかかわらず、商品データ処理システム100はローカルの社内システム等として実現することもできる。この場合には、各装置や端末は社内に構築されたネットワーク内に接続して情報のやり取りを行う。
【0020】
●商品データ処理装置1の機能構成(ハードウェア構成)
図2は、商品データ処理装置1が備えるハードウェア構成の一例を示している。商品データ処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶装置を有しており、インターフェース回路を介して、表示部11、読取部12、計量部13、発行部14に接続している。
【0021】
CPUは、中央演算処理装置であり、ROMに記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、商品データ処理装置1の動作を制御する。
ROMは、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPUが利用する各種の情報を記憶する。
RAMは、読み出しや書き込みが可能なメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAMは、外部から取得した情報(例えば、クラウドサーバ2から取得した印字データ等)や、処理において生成した情報を記憶する。
【0022】
表示部11は、各種の情報を表示する手段である。本実施形態では例えばタッチパネル式ディスプレイで構成され、ユーザが各種の情報を入力する入力手段及び出力する出力手段を構成する。
ユーザは、この表示部11に印字データを表示させて印字データの編集を行ったり、ラベルの発行操作を行ったりすることができる。
【0023】
なお、この表示部11は、店員側に情報を表示する店員側表示部と顧客側に情報を表示する顧客側表示部によって構成されていてもよい。この場合、店員側表示部により、店員は買上対象商品の登録状況を確認したり、買上対象商品の登録操作を実行したりできる。また、顧客側表示部により、顧客は登録された商品を確認したり、必要に応じて買上対象商品に対する承認操作等を実行したりできる。
また、表示部11は物理的なメカキーやスイッチといった入力手段を兼ね備えていてもよいし、物理的なメカキーと液晶ディスプレイといったように、入力手段と出力手段が別々に構成されていてもよい。
【0024】
読取部12は、バーコードや二次元コード等のシンボルコードにコード化された識別子から各種のデータを読み取るための機能部であって、ハンディスキャナやCCDカメラ等によって実現される。
この読取部12により、例えば商品に対して発行されたプライスラベル上のシンボルコードを読み取り、コード化されていた情報を取得できる。また、読取部12をCCDカメラによって実現する場合には、オブジェクトスキャンも可能である。
【0025】
計量部13は、商品(量り売り商品)や容器など、所定の載置面に載置された被計量物の重量を計量する。
この計量部13は、載置面に載せられた被計量物を例えばロードセルによる重量検出方式で計量する。詳細には、計量部13は重量検出部とAD変換機によって構成され、A/D変換機が重量検出部から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。これにより、容器に入れられた商品について、風袋重量の参照値を参照して計量結果から風袋引き処理を行い、表示部11に内容物たる商品の重量を表示することができる。
【0026】
発行部14は、商品等に貼付するラベルを発行する。即ち、発行部14は、紙やシールなどの記録媒体に所定の印字内容を印刷してラベルを作成し、所定の発行口から当該ラベルを排出する。
ラベルは、クラウドサーバ2から配信された印字データに基づいて発行される。店舗において印字データが編集された場合には、編集済印字データに基づいてラベルが発行される。
【0027】
●商品データ処理装置1の機能構成(ソフトウェア構成)
商品データ処理装置1は、ソフトウェア資源として例えば、図3に示すように、印字データ記憶部101、実績情報記憶部102、重量情報取得部103、データ取得部104、編集部105、表示制御部106、報知部107、通信処理部108からなる機能ブロックを備える。
【0028】
なお、各機能部によって実行されるコンピュータプログラムは、インターネット等のネットワークを介したダウンロードによって提供したり、CD-ROMなどのコンピュータ読取可能な各種の記録媒体に記録して提供したりすることができる。
【0029】
印字データ記憶部101は、商品等に付するラベルの印字に必要な印字データを記憶している。この印字データは、クラウドサーバ2から配信された情報であり、例えば商品を識別する商品識別情報と、該商品の値付けに関する印字項目が関連づけられたデータによって構成される。この印字データは、後述する編集部105によって印字項目ごとに編集できる。
なお、印字データには、商品マスタ、店舗マスタ、添加物マスタ、産地マスタ、POPイメージマスタなど、ラベルの印字内容に関するものに限らず、包装条件や包装の設定に関する情報などが含まれていてもよい。
【0030】
実績情報記憶部102は、一の実施形態においては、実績情報としてラベル発行実績を記憶する。
ラベル発行実績は、店舗において発行したラベルの情報であって、商品の商品識別情報と当該商品に対して発行したラベルの情報によって構成され、当該ラベル発行実績からは、ラベルを発行した商品の内容や数量のほか、印字内容を把握できる。なお、商品の内容には通常、PLU、品名、売価、原材料、添加物、栄養成分表示、産地、発行担当者、号機番号、部門などの情報が適宜に含まれ、トレサビリティ管理にも用いられる。
【0031】
ここで、ラベルの印字は通常、クラウドサーバ2から配信された印字データに基づいて実行されるところ、後述のとおり商品データ処理装置1上でクラウドサーバ2から配信された印字データを編集する場合がある。所定の商品について印字データが編集された場合、当該所定の商品については編集された内容によってラベルが発行される。編集された内容によって発行されたラベルの印字内容は、編集内容が把握可能な編集済印字データを構成し、編集された印字データによってラベルが発行された場合、ラベル発行実績には編集済印字データが含まれることになる。
なお、ラベル発行実績においては、編集された印字データによってラベルが発行された商品に対し、商品データ処理装置1上で印字項目が編集されたこと、即ち編集済印字データであることを示すフラグが設定されるようになっていてもよい。また編集された印字項目ごとに編集されたことを示すフラグが設定されるようになっていてもよい。なお、商品データ処理装置1側の編集内容をクラウドサーバ2側で把握するためには例えば、商品データ処理装置1からクラウドサーバ2に対し、商品コード(PLU)と印字項目番号、印字項目の内容のみをテキストデータなどで送信すれば足りる。
【0032】
また、実績情報記憶部102は、別の実施形態においては、実績情報として編集済印字データのみを記憶するようになっていてもよい。
この場合、編集済印字データは、商品データ処理装置1上で行われた、ラベルの印字データの編集内容を把握可能な情報であればよく、上述のとおり、編集された内容によって発行されたラベルの印字内容によって構成されていてもよいし、印字データの編集内容自体によって構成されてもよい。
【0033】
上述のとおり編集済印字データを含む実績情報は、商品データ処理装置1の電源オフ時や所定の操作実行時など、所定のタイミングで商品データ処理装置1からクラウドサーバ2に送信される。
なお、店舗と本クラウド型サービスの提供者との契約等に基づいたサービスの内容如何に応じて、ある店舗については実績情報記憶部102にラベル発行実績が記憶されるようになっており、別の店舗については実績情報記憶部102に編集済印字データのみが記憶されるようになっていてもよい。
【0034】
重量情報取得部103は、商品の重量情報として商品重量を取得する。
重量情報の取得は、商品の販売態様によって、例えば計量部13による計量値を取得する場合と、置数入力により取得する場合があってもよい。
なお、商品を計量して重量情報を取得する場合、計量値は、商品データ処理装置1自らが備える計量部13によらず、商品データ処理装置1にネットワーク等を介して外部接続された計量部(計量装置)から取得することもできる。また、置数入力により重量情報を取得する場合、データの入力手段を構成する表示部11、あるいは別途設けたメカキー等により、置数として商品の商品重量の入力を受け付け、これにより商品重量を取得する。
【0035】
データ取得部104は、通信処理部108によりクラウドサーバ2にアクセスし、当該クラウドサーバ2からダウンロードの対象データとして設定されている印字データを取得する。印字データの取得は、所定の操作の実行時や電源オン時など、所定のタイミングで実行され、取得された印字データは印字データ記憶部101に格納される。
なお、印字データ記憶部101への格納において、配信された印字データが、既に印字データ記憶部101に登録されている所定の商品の印字データである場合には、該所定の商品の印字データは配信された印字データにより上書き更新される。なお、上書き更新の処理は、ダウンロード対象の印字データをすべて上書きする処理でもよいし、ダウンロード対象の商品の印字データを構成する印字項目のうち、差分にあたる印字項目データのみ上書きする処理であってもよい。なお、ダウンロード対象の印字データをすべて上書きする場合は、該当する印字データを一旦削除した上で再登録してもよい。
【0036】
編集部105は、ユーザの操作に基づき、データ取得部104により取得し、印字データ記憶部101に格納した印字データの編集を実行する。商品データ処理装置1のユーザによって印字データが編集されると、編集後の内容によってラベルを発行できる。
なお、編集内容は印字データ記憶部101に記憶されている印字データに反映されてもよいし、編集前の印字データとは別に印字データ記憶部101に記憶され、ラベルの発行時には編集された印字データが参照されるようになっていてもよい。また、編集内容は編集済印字データとして実績情報記憶部102に登録されるようになっていてもよい。
【0037】
なお、印字データの編集内容は、原材料、添加物、栄養成分表示、品名、売価の編集、POP印字の削除、ラベルフォーマットの変更など、特に限定されない。また、編集は印字項目ごとに行うことができるが、印字項目ごとに編集を制限する機能を設け、印字項目ごとに編集が制限あるいは許可されるようになっていてもよい。この場合、ユーザが編集を制限されている項目を編集しようとすると、編集が制限されている旨を報知するポップアップ表示が行われるなどしてもよいし、所定の権限を有する者の承認を求めるようになっていてもよい。また、印字項目の編集制限について、例えば商品の売価であれば、売価の額が一定の範囲内に収まる場合、例えば原価割れしない又は所定の粗利率を下回らない場合のみ編集可能とすることもできる。
【0038】
表示制御部106は、表示部11を制御して、印字データや設定情報など、各種の情報を表示する。
この表示制御部106は、本実施形態において、ラベルの印字内容を編集したり設定したりする値付け画面を表示部11に表示させる。表示制御部106はこの値付け画面において、編集部105によって印字データが編集されている場合、編集されている印字項目の表示領域にその旨の表示を設けたり、編集された印字項目と編集されていない印字項目を、態様を変えて表示したりできる。具体的な態様は特に限定されず、ユーザが編集された印字項目と編集されていない印字項目とを識別できればよい。例えば、編集された印字項目と編集されていない印字項目とでフォントや色を変えたり、編集された印字項目にのみ枠、網掛け、マークなどを設定して表示したりすればよい。
また、編集された印字項目についても、特定の印字項目については、他の印字項目と区別できるように表示してもよい。例えば、栄養成分やアレルゲンの表示はとりわけ注意が必要な印字項目であるため、他の印字項目と明確に区別がつくように表示されているとよい。また、このような注意の必要性やミスが生じた場合の危険度を印字項目ごとに段階分けし、段階に応じた色分け表示やメッセージ(例えば、「注意」、「要注意」など)を用いるなどして表示態様を変えてもよい。
【0039】
報知部107は、クラウドサーバ2から印字データが配信された際に、商品データ処理装置1側で編集された印字項目が上書きされるか否かを判別する。そして、商品データ処理装置1のユーザに対し、商品、印字データ、あるいは印字項目の単位で、ダウンロードの対象外として配信により上書き更新されなかった旨又は上書き更新されない旨を報知したり、逆にダウンロードの対象として印字データの配信により上書き更新された旨あるいは上書き更新される旨を報知したりする。
【0040】
この場合の報知は例えば、ダウンロード完了表示と共に、ダウンロード対象あるいは対象外の商品や印字項目の一覧をポップアップ等で表示して報知したり、配信された印字データを用いて初めて値付けを行うべく商品情報が呼び出された際に、各商品又は印字項目ごとにダウンロード対象であったか又は対象外であったかを表示して報知したりする。報知の態様は画面上での表示に限られず、音声によるものであってもよい。
なお、上書きされる印字項目の内容を報知する場合、上書きの前後の印字項目が閲覧できるようになっていてもよい。この場合、上書き前後の印字項目は同時に表示されてもよいし、切替画面により閲覧できるようになっていてもよい。また、上書き前後の印字項目を音声にて報知してもよい。
【0041】
通信処理部108は、所定の通信プロトコルに基づいたデータ通信を可能とするブラウザプログラム等であり、インターネット等の公衆回線や専用回線等の所定の通信網を介してクラウドサーバ2や情報処理端末3とデータの送受信を実行する。
この通信処理部108により、商品データ処理装置1はクラウドサーバ2から印字データを受信したり、クラウドサーバ2に対してラベル発行実績情報や編集済印字データを送信したりすることができる。印字データの受信や実績情報の送信は、電源オン時や電源オフ時、あるいは作業の開始時又は終了時の操作に応じて実行される。
【0042】
●クラウドサーバ2の機能構成
クラウドサーバ2は、ソフトウェア資源として例えば、図3に示すように、マスタ記憶部201、実績情報記憶部202、抽出処理部203、判別処理部204、設定処理部205、及び通信処理部206からなる機能ブロックを備える。
【0043】
マスタ記憶部201は、商品データ処理装置1による処理に必要なマスタファイルを記憶している。マスタファイルにはラベルの発行に必要な印字データのほか、各ラベルのレイアウト等に関するフォーマット、税金スペック、作業指示情報、会員情報などが適宜に含まれる。
各情報には、後述のとおり商品データ処理装置1に配信するか否かを示す情報が設定されるようになっており、配信するように設定されている場合には所定のタイミングで対象の情報が商品データ処理装置1に配信される。
【0044】
実績情報記憶部202は、商品データ処理装置1から受信した実績情報を記憶する。
ここで、一の例においては、実績情報として商品データ処理装置1におけるラベル発行実績が記憶される。商品データ処理装置1において印字データが編集された場合には、ラベル発行実績には編集済印字データの内容が含まれており、当該ラベル発行実績が記憶されることによって編集済印字データが記憶されることになる。
【0045】
また、他の例においては、実績情報として商品データ処理装置1における編集済印字データのみが記憶される。この場合、編集済印字データは、実際に発行したラベルの内容によって構成されるものであってよいし、ラベルの発行如何にかかわらず、商品データ処理装置1上で行われた印字データの編集内容によって構成されるものであってもよい。
いずれの例においても、少なくとも実績情報記憶部202を参照することにより、商品データ処理装置1における編集内容を把握できるようになっている。
【0046】
抽出処理部203は、マスタ記憶部201や実績情報記憶部202を参照して所定の情報を抽出する。
この抽出処理部203は例えば、実績情報記憶部202を参照して、編集済印字データを抽出する。抽出においては、所定の条件に該当する編集済印字データを一括して抽出することもできるし、単一の編集済印字データを抽出することもできる。また、編集済印字データの一部を構成する特定の印字項目を選択的に抽出することもできる。
【0047】
ここで、実績情報として実績情報記憶部202にラベル発行実績が記憶される場合には、後述する判別処理部204によりラベル発行実績に含まれる編集済印字データを判別し、当該編集済印字データや編集された印字項目を抽出できる。ただし、後述する判別処理部204によってラベル発行実績中の編集済印字データを判別した上で、編集済ラベルを識別できるようにラベル発行実績を抽出することもできる。
【0048】
なお、一の商品について複数の編集済印字データが記憶されている場合には、商品データ処理装置1における現状の編集済印字データは最も後に発行したラベルに関するものであるため、最新の編集済印字データのみを抽出してもよい。ただし、これにかかわらず、編集済印字データを全て抽出した上で、管理者によって最新の編集済印字データ以外の編集済印字データが選択された場合には、最新の編集済印字データではないことを管理者に報知するようになっていてもよい。
【0049】
また、管理者が所定の編集済印字データを容易に特定して抽出できるように検索機能を設け、管理者が店舗名や特定のキーワード等に基づいて実績情報記憶部202に記憶されている編集済印字データやラベル発行実績を検索し、抽出できるようになっていてもよい。
また、ラベル発行日時を参照可能とし、一商品の編集済印字データや印字項目をラベル発行の時系列で一覧表示することで、該一商品における印字項目の変更履歴も把握しやすくなる。これにより前述のように最新データ、即ち最も後に発行したラベルの編集済印字データや編集された印字項目について、ダウンロード対象にするか否かをミスなく判別できる。
【0050】
判別処理部204は、実績情報として実績情報記憶部202にラベル発行実績が記憶されている場合、当該ラベル発行実績に含まれる編集済印字データを判別する。
編集済印字データの判別は例えば、商品識別情報に基づき、ラベル発行実績と、マスタ記憶部201に記憶されている印字データとを対比して差分の有無を判定することにより行われる。また、他の例において、ラベル発行実績中、編集済印字データに対してフラグが設定されている場合には当該フラグにより編集済印字データを判別できる。なお、この処理では、印字データとの対比、あるいは編集された印字項目ごとにフラグが設定されている場合には当該フラグにより、編集済印字データ中の編集された印字項目も判別できる。
【0051】
設定処理部205は、情報処理端末3を介して管理者から配信する印字データの内容の編集や当該印字データの配信設定を受け付け、受け付けた配信設定を登録する。これにより、配信するように設定された印字データは、商品データ処理装置1側のダウンロード対象データとなる。
配信設定において、管理者は、抽出処理部203により抽出された編集済印字データの内容に基づき、当該編集済印字データの内容を新たに配信する印字データの元データとして適宜に編集し、新たに配信する印字データを作成できる。そして、管理者が当該印字データをダウンロード対象に指定する操作を行うと、設定処理部205は当該指定操作を受け付ける。
【0052】
なお、配信設定は例えば、配信しない状態がデフォルトであれば、管理者がこれを配信するように指定すると、所定のタイミングで配信するように設定された印字データが商品データ処理装置1に配信される。一方、配信する状態がデフォルトであれば、ユーザがこれを配信しないように解除すると、所定のタイミングで配信が解除されていない印字データが商品データ処理装置1に配信される。
また、配信する印字データは、マスタ記憶部201の情報に基づいて一から作成し、配信設定をすることもできる。
【0053】
また、配信する印字データの編集において、特定の印字項目については他の印字項目と明確に区別できるように表示してもよい。また、商品あるいは印字項目によっては、強制的にマスタ記憶部201の内容が上書きされるように設定することもできる。また、編集済印字データに基づいて新たに配信する印字データを編集する場合に、編集された印字項目の内容によって自動的にダウンロード対象としたり、ダウンロード対象外としたりしてもよい。
【0054】
なお、クラウドサーバ2から商品データ処理装置1に対して配信される印字データの内容は、管理者によって決定される。即ち、編集済印字データを参照した管理者は、商品データ処理装置1に対する配信内容を元の印字データと同様の内容としたり、新たな内容の印字データとしたりして、商品データ処理装置1側で編集された印字データを上書き更新できる。また、商品データ処理装置1に対する配信内容(編集された印字項目の一部でも全てでもよい)を編集済印字データと同様のものとし、商品データ処理装置1側で編集された印字データの内容を維持することもできる。ただし、配信内容が編集済印字データの内容と同じ場合、特に印字項目の全てが同じ場合には、あえて配信することなく、商品データ処理装置1側の編集内容を維持するのが合理的である。
【0055】
また、印字データの配信設定においては印字データと印字項目ごとに上書き要否を決定できる。その際には例えば、ダウンロードデータに上書きしない旨の特殊文字をセットすることで更新しないようにする。特殊文字は印字項目で利用しない文字列であればよい。ただし、スペースや「Null」は、未設定の印字項目がある場合に使用があるので避けるとよい。また、項目番号と印字内容のみを商品データ処理装置1に対して送信し、商品データ処理装置1側で項目番号を参照させて印字データや印字項目を上書き更新させることもできる。
【0056】
通信処理部206は、店舗内システム10や情報処理端末3との間でデータの送受信を可能とする処理部である。クラウドサーバ2はこの通信処理部206により、商品データ処理装置1との間で、印字データを配信したりラベル発行実績や編集済印字データを受信したりする。また、情報処理端末3との間では所定の管理画面等を介して、ラベル発行実績や編集済印字データなどのデータを参照可能に送信したり、印字データの配信設定に関する情報を受信したりする。
【0057】
なお、クラウドサーバ2はこれらの機能部のほか、商品データ処理装置1を管理するための情報や機能部を適宜に備える。例えば、各商品データ処理装置1を管理するためのリモートメンテナンス用管理テーブルを保持する。リモートメンテナンス用管理テーブルでは、企業コード、店舗コード、部門コード、シリアルナンバー、商品データ処理装置1のMACアドレス、ネットワーク装置のMACアドレス、号機、IPアドレス、機種、アプリケーションソフトウェアに係る情報が管理されている。このリモートメンテナンス用管理テーブルを参照することにより、商品データ処理装置1の状況を確認し、状況に応じた処置を実行できる。
【0058】
●情報処理端末3の機能構成
情報処理端末3は、印字データの配信を管理する管理者が使用する端末である。管理者は例えば、店舗を統括する本部の担当責任者であるが、各店舗のマネージャー等が管理業務を担う場合には、当該各店舗のマネージャー等が使用する端末が情報処理端末3として位置付けられ、当該マネージャー等が管理者としての役割を担う。
この情報処理端末3は、例えば、パーソナルコンピュータ等によって実現され、クラウドサーバ2や店舗内システム10とネットワークを介してデータ通信可能に構成されている。
管理者は、情報処理端末3を介して、各店舗の実績情報を参照したり、各店舗の商品データ処理装置1に配信する印字データの設定を行ったりする。
【実施例0059】
●商品データ処理装置1における処理の流れの一例
続いて、本実施形態に係る商品データ処理システム100において実行される処理の流れについて説明する。
図4は、商品データ処理装置1において、クラウドサーバ2から印字データの配信を受ける処理の流れの一例を示している。
商品データ処理装置1は、電源オン時や所定の操作に起因したタイミングでクラウドサーバ2に印字データの配信を要求する(S101、S102)。
なお、印字データの配信要求では、店舗や商品データ処理装置1を識別可能な情報を送信し、当該商品データ処理装置1に対して配信するように設定されている印字データの配信を要求する。
また、商品データ処理装置1を店舗に導入後、初めて使用する際には、マスタ記憶部201に記憶されている情報のうち、店舗や部門の条件に応じて必要な情報が全て一括してダウンロードされる。
【0060】
これに応じて、クラウドサーバ2は抽出処理部203により、配信を要求してきた商品データ処理装置1向けの印字データをマスタ記憶部201から抽出し(S103)当該商品データ処理装置1に対して印字データを配信する(S104)。
なお、クラウドサーバ2から配信される印字データの内容は管理者によって決定されており、商品データ処理装置1で編集された印字データに係る編集済印字データと同様の内容である場合もある。
【0061】
クラウドサーバ2から配信された印字データは、商品データ処理装置1において印字データ記憶部101に登録されるが(S107)、配信された印字データによって商品データ処理装置1側の編集内容が上書きされることになる場合には(S105)、報知部107によりその旨が報知される(S106)。
【0062】
図5は、商品データ処理装置1において印字データの編集が行われ、編集された内容によってラベルが発行される際の処理の流れを示している。
商品データ処理装置1は、ユーザからの要求に応じて、印字データ記憶部101から所定の商品の印字データを抽出して端末の画面上に表示する(S201)。
編集部105は、ユーザの操作に従って印字データを編集し(S202)、編集が終わると編集内容を印字データ記憶部101に登録する(S203)。
【0063】
商品データ処理装置1は、ラベルの発行時、印字データが編集されている場合には編集された印字データに基づいてラベルを発行し(S204)、編集済印字データが実績情報記憶部102に登録される(S205)。
なお、実績情報記憶部102には、実績情報として、編集済印字データのみが登録されてもよいし、編集済印字データを含むラベル発行実績が登録されるようになっていてもよい。
また、ラベル発行実績の登録の際には、編集済印字データに編集済印字データであることを示すフラグが設定されるようになっていてもよい。
【0064】
実績情報記憶部102に記憶されている実績情報は、所定のタイミングでクラウドサーバ2に送信され(S206、S207)、当該実績情報はクラウドサーバ2の実績情報記憶部202に登録される(S208)。
【0065】
なお、商品データ処理装置1からクラウドサーバ2に対して送信される実績情報はラベル発行実績であってもよいし、編集済印字データであってもよい。
ラベル発行実績を送信する場合、送信内容には、編集済印字データのみらならず、発行したラベルに関する実績が全て含まれる。編集済印字データに対してフラグが設定されている場合には、フラグの設定情報も合わせて送信するようになっていてもよい。
実績情報記憶部102にラベル発行実績が登録されている場合において、編集済印字データのみをクラウドサーバ2に送信する場合には、例えば、ラベル発行実績からフラグに基づいて選択的に編集済印字データを抽出できる。
【0066】
また、ラベルの発行にかかわらず、印字データの編集内容を印字データ記憶部101や実績情報記憶部102に保持しておき、当該印字データの編集内容を編集済印字データとしてクラウドサーバ2に対して送信してもよい。
【0067】
●商品データ処理装置1における表示画面の一例
図6は、商品データ処理装置1において、商品の品番や名称等に基づいて印字データを呼び出す際の画面の一例である。
画面上には、商品が一覧表示されており、いずれかの商品を選択すると、これに応じて選択された商品の印字データの編集画面が展開されるようになっている。ここで、商品の一覧中、印字データが編集されている商品G11は、編集されたことを識別できるように他の商品とは表示態様を変えて表示されている。図示の例では、印字データが編集されている商品G11「000005 牛もも 焼肉・すき焼き用」が二重線の囲い枠で表示され、さらに編集されている印字項目が「売価/添加物」であることが分かるように表示されている。
【0068】
図7は、印字データの表示画面の一例を示している。
画面上には、印字データを構成する印字項目が編集可能に表示されている。また、各印字項目を反映したラベルイメージG21が表示されている。これにより、印字項目を編集すると、どのようなラベルが発行されるかを直感的に把握できる。
なお、印字項目が編集された場合には、図7中に示されるラベルイメージ上にも、店舗側で編集された又は編集中である印字項目について、文字色の変更、枠線による囲み表示、背景に所定の色やパターンを用いた背景の表示などにより他の印字項目と表示態様を異ならせ、操作者が容易に視認できるようにしてもよい。
【0069】
図8は、印字データの表示画面の他の一例を示している。
この画面は店舗側で編集された印字データを表示しており、画面上には、表示されている印字データが店舗側によって編集されたものであることを示す「店舗編集使用中」表示G31が表示されている。また、画面上では、店舗側で編集した印字項目の表示領域において、編集されている旨を示す「店舗」表示G32が表示されており、どの印字項目が店舗側で編集されたのかが一目でわかるようになっている。
【0070】
図9は、商品データ処理装置1により発行されたラベルの一例を示している。
ラベルの内容は印字データ記憶部101に記憶されている印字データに基づいている。上述のように印字データが編集された場合には、ラベルは編集された内容によって発行される。
図9の例はラベルの一例であって、印字データを構成する印字項目やレイアウトのフォーマット等によって内容やレイアウトは変わるが、商品の名称、価格、商品情報がコード化されたシンボルコード、加工日、消費期限、栄養成分、添加物、製造者名等が適宜に表示されている。
【0071】
●クラウドサーバ2と情報処理端末3における処理の流れの一例
図10は、管理者が編集済印字データを参照し、商品データ処理装置1に対する印字データの配信の設定を行う場合の処理の流れの一例を示している。
図10(a)は、実績情報記憶部202に編集済印字データのみが登録されている場合を示している。
管理者は、情報処理端末3を介してクラウドサーバ2にアクセスし、店舗を識別する店舗識別情報等に基づいて編集済印字データの閲覧を要求する(S301)。これに応じてクラウドサーバ2は、実績情報記憶部202を参照して該当する編集済印字データを抽出し(S302)、抽出した編集済印字データを情報処理端末3に対して閲覧可能に送信する(S303)。
【0072】
管理者が情報処理端末3上で編集済印字データを閲覧し、商品データ処理装置1に対して配信する編集済印字データの配信設定を行うと(S304)、配信設定がクラウドサーバ2に登録される(S305)。なお、配信設定の際には、編集済印字データの内容は印字項目ごとに適宜、管理者によって編集されることがある。これにより、登録された編集済印字データは所定のタイミングで商品データ処理装置1に対して配信される。
【0073】
図10(b)は、編集済印字データがラベル発行実績の情報の一部として実績情報記憶部202に登録されている場合を示している。
管理者は、情報処理端末3を介してクラウドサーバ2にアクセスし、店舗を識別する店舗識別情報等に基づいてラベル発行実績の閲覧を要求する(S311)。
【0074】
これに応じてクラウドサーバ2は、抽出処理部203により、実績情報記憶部202を参照して該当するラベル発行実績を抽出する(S312)。判別処理部204は、ラベル発行実績中に含まれる編集済印字データを判別する(S313)。ラベル発行実績は、編集済印字データを識別可能な態様で情報処理端末3に対して送信される(S314)。
【0075】
管理者は、情報処理端末3上でラベル発行実績を参照しつつ、当該ラベル発行実績中の編集済印字データを選択して閲覧し、商品データ処理装置1に対して配信する編集済印字データの配信設定を行う(S315)。なお、配信設定の際には、編集済印字データの内容は印字項目ごとに適宜、管理者によって編集されることがある。配信設定がクラウドサーバ2に登録されると(S316)、登録された編集済印字データは所定のタイミングで商品データ処理装置1に対して配信される。
【0076】
●情報処理端末3における表示画面の一例
図11は、ラベル発行実績の表示画面の一例を示している。
画面上では、所定の店舗[0001 東京店]におけるラベル発行実績が商品ごとに一覧的に表示されている。このラベル発行実績は印刷やCSVなどの所定の形式で出力できるようになっている。
【0077】
この画面上では、各商品について印字データの編集有無を示すフラグ設定G41が表示されており、編集済印字データにより生産された商品についてはその旨を示す「〇」のフラグが設定され(図11中、商品「18品目のバランスサラダ」と商品「幕の内弁当」)、他の商品ではフラグ設定G41はブランクとなっている。管理者は当該画面から、編集済印字データにより生産された商品を確認できる。
【0078】
ここで、商品データ処理装置1を扱う店舗では、印字データを一時的に変更したい場合がある。例えば、商品の売価は、所定のタイミングで一時的に特売価格に設定されつつも、翌日あるいは所定の期間後にはまた通常価格に設定されることが一般的である。そのため、一時的な売価の変更までもが印字データの編集として受け付けられてしまうと、再度編集前の内容に戻す作業が発生するなどして店舗運営上必ずしも適切でなかったり効率的でなかったりする。そこで、商品データ処理装置1では、使用者の操作に応じて、印字項目の変更を一時的なものとして受け付ける場合と、印字項目の編集として受け付けて印字データを更新する場合とがある。例えば、値付け画面での変更は前者として受け付け、所定の設定画面での変更は後者として受け付ける。なお、このような例にかかわらず、売価などの所定の印字項目の変更については、常に一時的なものとして受け付けるようにすることもできる。
【0079】
図11に示す画面の例では、商品「18品目のバランスサラダ」について、店舗側で売価を「496円」から「380円」に、さらに「380円」から「360円」に二度変更している。このうち、発行時刻「12:22:12」に生産された「18品目のバランスサラダ」の売価は、一時的に変更されたものであり、そのため印字データが編集されたことを示すフラグがたっていない。ただし、当該商品は印字データ上の「496円」とは異なる「380円」で生産されたため、「単価/金額」は「380円」となっており、また、印字データとは異なる売価で商品が生産されたため、印字データとは異なる内容で商品が生産されたことを示す表示(図中「--」)が付されている。一方、発行時刻「15:32:42」に生産された「18品目のバランスサラダ」は、後述する図12において示されるように、内容物に関する印字項目が編集されたため、フラグが設定されている。
【0080】
図12は、管理者が情報処理端末3を介してクラウドサーバ2上で商品情報を参照する画面の一例であり、当該画面からは印字データの配信設定を行うことができる。なお、この図12の画面は、図11の画面上から発行時刻「15:32:42」に生産された商品「18品目のバランスサラダ」が選択された場合に表示される画面を示しており、当該商品「18品目のバランスサラダ」の編集済印字データが呼び出されている。
なお、この設定画面上で表示されている各印字項目の内容は、マスタ記憶部201や実績情報記憶部202に記憶されている内容に基づいている。例えば、ラベル発行実績の表示画面や所定の検索機能によって編集済印字データを呼び出した場合には、各印字項目の内容は編集済印字データの内容に即している。また、編集済印字データの有無にかかわらず、各印字項目の内容がマスタ記憶部201に記憶されている所定の商品の情報に内容に即するように設定することもできる。
【0081】
印字データの内容及び配信設定の決定は商品ごとに行われるようになっており、管理者は、適宜に印字項目の編集等を行い、商品データ処理装置1に配信する内容を決定する。
画面上には、配信設定を選択する設定欄G51が設けられており、配信設定は設定処理部205により受け付けられる。
配信設定は上述のとおり、配信する状態がデフォルトになっていてもよいし、配信しない状態がデフォルトになっていてもよい。配信しない状態がデフォルトであれば、管理者がこれを配信するように指定すると、所定のタイミングで配信するように設定された印字データが商品データ処理装置1に配信される。一方、配信する状態がデフォルトであれば、ユーザがこれを配信しないように解除すると、所定のタイミングで配信が解除されていない印字データが商品データ処理装置1に配信される。
【0082】
また、図12の例は、編集済印字データであるため、編集済印字データである旨のメッセージG52が表示されている。
編集されている印字項目(図中、「内容物コード」)については、太線で囲われ、他の編集されていない印字項目と識別可能に示されている。なお、図12の例にかかわらず、編集されている印字項目が他の編集されていない印字項目について、両者で異なる表示態様であれば色や文字など、各種の識別効果を適用し得る。また、図12の例とは逆に、編集されていないほうの印字項目に特徴的な識別効果を付与することもできる。
編集されている印字項目について、編集前の内容を表示する表示領域G53が設けられている。図12の例では表示領域G53において、編集されている印字項目「内容物コード」の編集前の内容(コードとして表示しているが具体的な内容であってもよい)が表示されている。具体的には、編集前の内容物コードが「20240」であったことが示されている。
【0083】
以上の本実施形態に係る商品データ処理システム100及び商品データ処理装置1によれば、ラベルを発行する商品データ処理装置1側で印字データを編集することができると共に、印字データの配信を管理する管理者は、商品データ処理装置1側で行われた印字データの編集内容や、編集された印字データによって発行されたラベルの内容といった情報をクラウドサーバ2上で閲覧できる。その結果、管理者は当該情報に基づいて、商品データ処理装置1に配信する印字データの内容や配信可否を決定できる。また、これにより、商品データ処理装置1側に保持されている印字は、クラウドサーバ2から配信された印字データによって一律に上書き更新されることなく、管理者による管理のもと、編集内容が維持されるし、編集内容が維持される場合にはデータの配信量が減り、商品データ処理装置1の処理負担が軽減される。
【0084】
なお、以上の本実施形態において、店舗側が商品データ処理装置1上で印字データや印字項目を編集した場合に、印字データや印字項目のダウンロードによって当該編集した印字データや印字項目が上書きされないよう、店舗側が上書き禁止を要求できるようになっていてもよい。例えば、商品データ処理装置1上で編集した印字データや印字項目について、上書きの禁止を要求する要求情報を設定可能とし、当該要求情報をクラウドサーバ2に提供する。そして、管理者が当該要求情報をクラウドサーバ2上で閲覧可能とすれば、管理者は、上書き禁止を要求された印字データや印字項目だけを確認すればよいので効率的である。即ち、管理者は、商品データ処理装置1側で編集された印字データや印字項目のうち、上書き禁止が設定されていないものについてはなんら確認せずに差分をダウンロード対象として設定し、店舗側都合で編集した状態を維持したい旨要求された印字データや印字項目だけを確認すればよくなるので、確認や設定の工数が削減される。なお、クラウドサーバ2は情報処理端末3からの要求に応じて、編集された印字データや印字項目と、上書き禁止が要求されている印字データや印字項目とを同一画面上で一覧表示してもよいし、どちらかの指定に応じて一覧表示してもよい。
【0085】
●実施形態総括
【0086】
本発明は、印字データの内容を編集、管理する技術に関する。
【0087】
商品に貼付するラベルには商品の内容や賞味期限等の情報が印字される(例えば、特開2021-26682号公報参照)。
【0088】
ラベルの印字内容は、通常は所定の管理者によって管理されているが、ラベルを実際に発行する店舗等の側で編集される場合もあった。
また、近時は、店舗又はバックヤードの機器が、マスタ管理を行うサーバからマスタの配信を受けるシステムが普及しており、クラウド型サービスとしても広く提供されてきている。
【0089】
そこで本発明は、ラベルを発行する装置側で行われた当該ラベルの編集内容に基づき、印字データの配信内容を決めることのできるシステムを提供することを目的の一つとする。
【0090】
上記目的を達成するため、本発明に係る商品データ処理システムは、サーバと、商品データ処理装置を備えるシステムであって、前記商品データ処理装置は、商品ごとの印字データとして、前記サーバからダウンロードの対象データとして設定されている印字データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得した前記印字データを編集する編集手段と、前記編集手段により編集された印字データに係る編集済印字データを前記サーバに対して送信する送信手段と、を備え、前記サーバは、前記送信手段により送信された編集済印字データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記編集済印字データを所定の記憶部から抽出する抽出処理手段と、前記抽出処理手段により抽出された前記編集済印字データの内容に基づき、前記ダウンロード対象の印字データの指定を受け付ける指定受付手段と、を備える。
【0091】
また、本発明の別の観点に係る商品データ処理システムは、サーバと、商品データ処理装置を備えるシステムであって、前記商品データ処理装置は、商品ごとの印字データとして、前記サーバからダウンロードの対象データとして設定されている印字データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得した前記印字データを編集する編集手段と、前記編集手段により編集された印字データに係る編集済印字データを前記サーバに対して送信する送信手段と、を備え、前記サーバは、前記送信手段により送信された編集済印字データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記編集済印字データを所定の記憶部から抽出する抽出処理手段と、前記抽出処理手段により抽出された前記編集済印字データの内容を前記ダウンロード対象の印字データとする指定を解除する指定解除手段と、を備える。
【0092】
前記印字データは、商品と該商品の値付けに関する印字データであり、該商品を特定する識別情報と、該商品を値付けする際の印字項目が関連づけられた印字データであるものとしてもよい。
【0093】
前記商品データ処理装置は、ダウンロード対象外となった商品の値付けが実行される場合、該ダウンロード対象外である旨を報知する報知手段と、前記編集手段により編集された印字項目について値付け画面の該印字項目の表示領域に編集されている旨を表示する表示制御手段と、を備えるものとしてもよい。
【0094】
本発明の別の観点に係るサーバは、商品データ処理装置とネットワークを介して通信可能に構成されたサーバであって、前記商品データ処理装置から、該商品データ処理装置において印字項目が編集されたことを示すデータを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記印字項目が編集されたことを示すデータに基づいて、編集された印字項目を抽出する抽出処理手段と、前記抽出処理手段により抽出した前記印字項目に基づき、前記商品データ処理装置のダウンロード対象の印字データの指定を受け付ける指定受付手段と、を備える。
【0095】
本発明の別の観点に係る商品データ処理装置は、サーバとネットワークを介して通信可能に構成された商品データ処理装置であって、前記サーバからダウンロード対象の印字データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得した前記印字データを編集する編集手段と、前記編集手段により編集された印字データによる値付け画面において、前記印字データを構成する印字項目ごとに、編集されていない印字項目と編集された印字項目とを態様を変えて表示する。
【0096】
なお、前記商品データ処理システムないしは商品データ処理装置に所定の処理を実行させるコンピュータプログラム(商品データ処理プログラム)は、インターネット等のネットワークを介したダウンロードによって提供したり、CD-ROMなどのコンピュータ読取可能な各種の記録媒体に記録して提供したりすることができる。
【0097】
本発明に係る商品データ処理システム、サーバ、及び商品データ処理装置によれば、ラベルを発行する商品データ処理装置側で印字データを編集することができると共に、編集内容に応じて印字データの配信を設定できる。
【符号の説明】
【0098】
1 :商品データ処理装置
2 :クラウドサーバ(サーバ)
3 :情報処理端末
10 :店舗内システム
11 :表示部
12 :読取部
13 :計量部
14 :発行部
100 :商品データ処理システム
101 :印字データ記憶部
102 :実績情報記憶部
103 :重量情報取得部
104 :データ取得部(データ取得手段)
105 :編集部(編集手段)
106 :表示制御部(表示制御手段)
107 :報知部(報知手段)
108 :通信処理部
201 :マスタ記憶部
202 :実績情報記憶部
203 :抽出処理部(抽出処理手段)
204 :判別処理部(判別処理手段)
205 :設定処理部(設定処理手段)
206 :通信処理部

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