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特開2024-6616サーバー装置、サーバー装置の制御方法、及び印刷システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006616
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】サーバー装置、サーバー装置の制御方法、及び印刷システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/07 20060101AFI20240110BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240110BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240110BHJP
   G06F 11/34 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G06F11/07 178
B41J29/38 801
B41J29/38 301
H04N1/00 127A
H04N1/00 002C
G06F11/34 176
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107683
(22)【出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】海保 浩
(72)【発明者】
【氏名】金子 直弘
(72)【発明者】
【氏名】北澤 英明
(72)【発明者】
【氏名】新岡 光司
【テーマコード(参考)】
2C061
5B042
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AR01
2C061AS02
2C061AS06
2C061HJ08
2C061HN05
2C061HN15
5B042KK14
5B042LA20
5B042MA05
5B042MA08
5B042MA09
5B042MC40
5C062AA05
5C062AB38
5C062AC38
5C062AE16
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】通常の動作ログでは取得できない項目を取得する。
【解決手段】サーバー装置200は、プリンター100と通信可能に接続するサーバー装置200であって、プリンター100でエラーが発生した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する指示部211と、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1をプリンター100に生成させ、第1動作ログPL1をプリンター100から取得する第1取得部212と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置と通信可能に接続するサーバー装置であって、
前記印刷装置でエラーが発生した場合に、前記印刷装置を印刷動作させる指示を送信する指示部と、
前記指示に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログを前記印刷装置に生成させ、前記第1動作ログを前記印刷装置から取得する第1取得部と、
を備える、サーバー装置。
【請求項2】
前記印刷装置からエラーが発生したことを示すエラー情報を受信した場合に、前記指示部は、前記印刷装置を印刷動作させる指示を送信する、
請求項1に記載のサーバー装置。
【請求項3】
前記サーバー装置は、クライアント端末装置と通信可能に接続され、
前記クライアント端末装置から前記エラー情報に対応するエラー原因が特定できないことを示す未特定情報を受信した場合に、前記指示部は、前記印刷装置を印刷動作させる指示を送信する、
請求項2に記載のサーバー装置。
【請求項4】
前記印刷装置の通常の印刷動作に関するログである第2動作ログを取得する第2取得部と、
前記第2動作ログに基づいて、前記印刷装置でエラーが発生したか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記指示部は、前記印刷装置でエラーが発生したと前記判定部が判定した場合に、前記印刷装置を印刷動作させる指示を送信する、
請求項1から請求項3に記載のサーバー装置。
【請求項5】
前記第2取得部は、前記印刷装置の通常の印刷動作に関するログである第2動作ログを定期的に取得する、
請求項4に記載のサーバー装置。
【請求項6】
前記第1動作ログは、前記第2動作ログよりも詳細なログである、
請求項4に記載のサーバー装置。
【請求項7】
前記指示部は、前記印刷装置を印刷動作させる指示を送信する前に、所定の設定を前記印刷装置に設定させる指示を送信する、
請求項1に記載のサーバー装置。
【請求項8】
印刷装置と通信可能に接続するサーバー装置の制御方法であって、
前記印刷装置でエラーが発生した場合に、前記印刷装置を動作させる指示を送信する指示ステップと、
前記指示に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログを前記印刷装置に生成させ、前記第1動作ログを前記印刷装置から取得する第1取得ステップと、
を含む、サーバー装置の制御方法。
【請求項9】
印刷装置と、前記印刷装置と通信可能に接続するサーバー装置と、を備える印刷システムであって、
前記サーバー装置は、
前記印刷装置でエラーが発生した場合に、前記印刷装置を印刷動作させる指示を送信する指示部と、
前記指示に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログを前記印刷装置に生成させ、前記第1動作ログを前記印刷装置から取得する第1取得部と、
を備える、印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバー装置、サーバー装置の制御方法、及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンターの動作ログを取得する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、プリンターの動作ログを管理サーバーが定期的に取得することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-135666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたサーバーでは、定期的に取得する動作ログには種々の制限があるため、エラーの原因を特定するための情報が取得できない可能性がある。
例えば、通常の動作ログ(例えば、定期的に取得する動作ログ)では、動作ログを取得するときに、プリンターの印刷動作に影響を与えないために、動作ログに容量に制限がある。したがって、通常の動作ログでは取得できない項目が発生する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための一態様は、印刷装置と通信可能に接続するサーバー装置であって、前記印刷装置でエラーが発生した場合に、前記印刷装置を動作させる指示を送信する指示部と、前記指示に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログを前記印刷装置に生成させ、前記第1動作ログを前記印刷装置から取得する第1取得部と、を備える。
【0006】
上記課題を解決するための他の一態様は、印刷装置と通信可能に接続するサーバー装置の制御方法であって、前記印刷装置でエラーが発生した場合に、前記印刷装置を印刷動作させる指示を送信する指示ステップと、前記指示に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログを前記印刷装置に生成させ、前記第1動作ログを前記印刷装置から取得する第1取得ステップと、を含む。
【0007】
上記課題を解決するための更に別の一態様は、印刷装置と、前記印刷装置と通信可能に接続するサーバー装置と、を備える印刷システムであって、前記サーバー装置は、前記印刷装置でエラーが発生した場合に、前記印刷装置を印刷動作させる指示を送信する指示部と、前記指示に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログを前記印刷装置に生成させ、前記第1動作ログを前記印刷装置から取得する第1取得部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る印刷システムの構成の一例を示す図。
図2】本実施形態に係るプリンターの構成の一例を示す側面図。
図3】プリンターの第1制御装置の構成の一例を示す図。
図4】本実施形態に係るサーバー装置の構成の一例を示す図。
図5】本実施形態に係るクライアント端末装置の構成の一例を示す図。
図6】第1動作ログ、及び第2動作ログの一例を示す図表。
図7】サーバー装置の処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0010】
[1.印刷システムの全体構成]
図1は、本実施形態に係る印刷システム1の構成の一例を示す図である。
印刷システム1は、プリンター100と、サーバー装置200と、クライアント端末装置300と、を備える。プリンター100と、サーバー装置200と、クライアント端末装置300とは、ネットワークNWを介して、通信可能に接続される。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)である。
【0011】
プリンター100は、記録媒体Mに画像を印刷する。本実施形態では、プリンター100が、例えば、いわゆるインクジェット方式の大判プリンターである場合について説明する。また、プリンター100は、エラーが発生したときに、エラー情報ERをサーバー装置200へ送信する。また、プリンター100は、定期的に(例えば、1日に1回)動作ログPLをサーバー装置200へ送信する。
プリンター100は、「印刷装置」の一例に対応する。
プリンター100については、図2及び図3を参照して更に説明する。
【0012】
本実施形態では、便宜上、印刷システム1が1台のプリンター100を含む場合について説明するが、これに限定されない。印刷システム1が複数台のプリンター100を含んでもよい。
また、本実施形態では、プリンター100が、インクジェット方式の大判プリンターである場合について説明するが、いわゆる、ビジネスプリンターでも良いし、家庭用プリンターでも良い。
【0013】
サーバー装置200は、プリンター100から定期的に動作ログPLを受信する。また、サーバー装置200は、動作ログPLをクライアント端末装置300へ送信する。
また、サーバー装置200は、プリンター100からエラー情報ERを受信した場合に、プリンター100に対して、所定の設定条件を設定させ、印刷動作を実行させる指示CMを送信する。
【0014】
本実施形態では、サーバー装置200は、プリンター100、及びクライアント端末装置300と、Ethernet(登録商標)ケーブル等によって有線通信可能に接続される場合について説明するが、これに限定されない。サーバー装置200が、プリンター100、及びクライアント端末装置300と、Wi-Fi(登録商標)等によって無線通信可能に接続されてもよい。
【0015】
クライアント端末装置300は、例えば、パーソナルコンピューターで構成され、サーバー装置200からエラー情報ER、及び動作ログPLを受信する。クライアント端末装置300のユーザー(例えば、プリンター100の設計者、プリンター100のメンテナンス担当者等)が、動作ログPLを解析して、エラー情報ERの原因を特定する。
エラー原因が特定できない場合には、ユーザーは、クライアント端末装置300を操作して、クライアント端末装置300に、未特定情報NSをサーバー装置200へ送信させる。未特定情報NSは、エラー原因が特定できないことを示す。
サーバー装置200は、未特定情報NSを受信した場合に、プリンター100に対して所定の設定条件を設定させ、印刷動作を実行させる指示CMを送信する。
【0016】
本実施形態では、便宜上、印刷システム1が1台のクライアント端末装置300を含む場合について説明するが、これに限定されない。印刷システム1が複数台のクライアント端末装置300を含んでもよい。
また、本実施形態では、クライアント端末装置300が、パーソナルコンピューターで構成される場合について説明するが、これに限定されない。クライアント端末装置300が、スマートフォン、タブレット端末等で構成されてもよい。
【0017】
[2.プリンターの構成]
次に、図2を参照して、プリンター100の構成について説明する。図2は、本実施形態に係るプリンター100の構成の一例を示す側面図である。
プリンター100は、記録媒体Mにインクを吐出して、記録媒体Mの印刷面に画像を形成するインクジェット式の大判プリンターである。
【0018】
プリンター100は、記録媒体Mにインクを吐出する印刷ヘッド111を備える。プリンター100は、印刷ヘッド111から複数の色のインクを吐出することによってカラー印刷を行う。例えば、印刷ヘッド111は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、及びホワイトの5色のインクを、それぞれ異なるノズルから吐出する。プリンター100が使用するインクの色数は特に制限されない。印刷ヘッド111に対向する位置には、プラテン112が配置される。プラテン112は、平面状に形成された支持面112Aにおいて、印刷ヘッド111に対向する位置で記録媒体Mを支持する。
【0019】
記録媒体Mは、シート状であれば特に制限されず、紙、合成樹脂製のシート、布帛等を用いることができる。記録媒体Mは、定型サイズにカットされたカットシートであってもよいが、本実施形態では、長尺の記録媒体Mを用いる構成について説明する。
【0020】
プリンター100は、記録媒体Mがロール状に巻き回された繰出ローラー103を有する。プリンター100は、繰出ローラー103から繰り出された記録媒体Mを搬送する搬送ローラー105、及び搬送ローラー106を含む。
【0021】
搬送ローラー105、及び搬送ローラー106の各々は、一対のローラーによって記録媒体Mをニップして、記録媒体Mを搬送方向Fに送出する。印刷ヘッド111によって印刷された記録媒体Mは、巻取ローラー108に巻き取られる。搬送ローラー105、及び搬送ローラー106は、図略の搬送モーターによって駆動される。また、繰出ローラー103、及び巻取ローラー108は、搬送モーター又は他のモーターによって駆動される。
搬送ローラー105、及び搬送ローラー106は、プリンター100において記録媒体Mが搬送される搬送路FWに沿って配置され、図3を参照して後述する第1制御部160の制御に従って、記録媒体Mを搬送方向Fに搬送する。プリンター100は、繰出ローラー103から繰り出された記録媒体Mを搬送ローラー105に導く中継ローラー104、及び記録媒体Mを巻取ローラー108に導く中継ローラー107を備える。中継ローラー104は、複数のローラーで構成されてもよい。中継ローラー107も同様である。
【0022】
プリンター100は、印刷ヘッド111によって印刷された記録媒体Mに対する測色を行う測色部121を有する。測色部121は、搬送方向Fにおいて印刷ヘッド111の下流に位置し、印刷ヘッド111が吐出するインクによって記録媒体Mの印刷面に形成された印刷画像を測色する。
なお、印刷ヘッド111と測色部121との間に、インクを定着させるための構成が設けられていてもよい。例えば、プリンター100が紫外線によって硬化するUVインクを用いて印刷を行う場合には、搬送方向Fにおいて印刷ヘッド111の下流に、紫外線照射装置が配置されてもよい。この場合には、測色部121は、紫外線照射装置の下流に配置される。また、プリンター100は、印刷ヘッド111の下流に、インクを乾燥させる乾燥装置が配置されてもよい。この場合には、測色部121は、乾燥装置の下流に配置される。
【0023】
本実施形態において、測色部121が測色を行う位置を測色位置Pと記載する。測色位置Pは、搬送方向Fにおける位置を示す。図2では、測色位置Pは、搬送方向Fにおいて印刷ヘッド111の下流に位置し、搬送ローラー106の上流に位置する。
【0024】
ここで、プラテン112の支持面112Aに対する垂直方向において、記録媒体Mに対して印刷ヘッド111側を、搬送路FWの上方と記載する。測色部121の各部は、搬送路FWに対して上方に配置されており、記録媒体Mにおいて印刷ヘッド111がインクを吐出した面に対向する。
【0025】
測色部121は、支持部材131に対向して配置される。支持部材131は、記録媒体Mを挟んで測色部121の反対側、すなわち搬送路FWの下方に位置する。支持部材131の上面は平面状であり、支持部材131の上面が記録媒体Mを支持する。
【0026】
次に、図3を参照して、プリンター100の第1制御装置150の構成について説明する。図3は、プリンター100の第1制御装置150の構成の一例を示す図である。
プリンター100は、第1制御装置150を備える。第1制御装置150は、第1制御部160、第1操作機構170、第1表示機構180、及び第1通信インターフェース190を備える。第1制御部160は、第1プロセッサー160A、及び第1メモリー160Bを備える。第1制御部160は、図2に示すプリンター100の各部の動作を制御する。第1制御部160には、印刷ヘッド111、測色部121、図略の各種モーターが接続される。
例えば、印刷ヘッド111は、第1制御部160からの指示に従って、インクを吐出して、記録媒体Mに印刷画像を形成する。
また、例えば、測色部121は、第1制御部160からの指示に従って、図略の測色素子による測色を実行し、色値を第1制御部160に出力する。
【0027】
第1プロセッサー160Aは、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、マイコン等で構成される。第1プロセッサー160Aは、複数のプロセッサーにより構成されてもよいし、単一のプロセッサーで構成されてもよい。
第1プロセッサー160Aが、後述する各部の機能を実現するようにプログラムされたハードウェアであってもよい。すなわち、第1プロセッサー160Aは、第1制御プログラムPG1をハードウェア回路として搭載した構成であってもよい。この場合には、例えば、第1プロセッサー160Aは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成される。
以下の説明では、第1プロセッサー160Aが第1制御プログラムPG1を実行することによって、第1制御部160の各種の機能を実現する場合について説明する。
【0028】
第1メモリー160Bは、第1プロセッサー160Aが実行するプログラムや、第1プロセッサー160Aにより処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。第1メモリー160Bは、第1プロセッサー160Aが実行する第1制御プログラムPG1、及び、プリンター100の印刷動作に関する各種の設定値を含む設定データ等を記憶する。
第1メモリー160Bは、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。第1メモリー160Bは、不揮発性記憶領域として、例えば、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等を備えてもよい。また、第1メモリー160Bは、揮発性記憶領域を備え、第1プロセッサー160Aが実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。第1メモリー160Bは、揮発性記憶領域として、例えば、RAM(Random Access Memory)等を備えてもよい。
【0029】
また、第1制御部160には、第1操作機構170、第1表示機構180、及び第1通信インターフェース190が接続される。
また、第1制御部160には、プリンター100の印刷動作に関する検出を行う各種のセンサーが接続される。例えば、繰出ローラー103に巻かれた記録媒体Mの残量を検出する残量センサー、プラテン112の上流及び下流の検出位置で記録媒体Mの有無を検出する媒体センサー等が接続される。また、印刷ヘッド111のノズルの詰まりを検出する各種のセンサーが接続されてもよい。
【0030】
第1操作機構170は、種々のキー、ボタン等を備え、ユーザー(例えば、プリンター100の作業者等)からの操作を受け付ける。そして、第1操作機構170は、受け付けた操作に対応する操作信号を生成し、生成した操作信号を第1制御部160へ出力する。
第1表示機構180は、LCD(Liquid Crystal Display)等を備え、第1制御部160からの指示に従って、種々の画像をLCDに表示する。
第1通信インターフェース190は、コネクター及びインターフェース回路を備え、第1制御部160に接続される。本実施形態では、第1通信インターフェース190は、例えば、Ethernet(登録商標)規格に則って、サーバー装置200と通信するためのインターフェースである。
【0031】
また、図3に示すように、第1制御部160は、印刷制御部161、第2ログ生成部162、指示受付部163、第1ログ生成部164、第1通信制御部165、設定条件記憶部166、及び第1ログ記憶部167、を備える。これらの各部は、例えば、第1プロセッサー160Aが第1制御プログラムPG1を実行することによって、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現される。
【0032】
設定条件記憶部166は、設定条件を記憶する。設定条件は、プリンター100の各部に設定する設定値と、印刷画像データとを含む。設定条件は、「所定の設定条件」を含む。「所定の設定条件」は、指示受付部163によって、設定条件記憶部166に記憶される。また、「所定の設定条件」は、印刷制御部161によって読み出されて、プリンター100に設定される。
【0033】
第1ログ記憶部167は、第1動作ログPL1及び第2動作ログPL2を記憶する。第1動作ログPL1は、第1ログ生成部164によって生成され、生成された第1動作ログPL1が第1ログ記憶部167に記憶される。第2動作ログPL2は、第2ログ生成部162によって生成され、生成された第2動作ログPL2が第1ログ記憶部167に記憶される。
【0034】
印刷制御部161は、プリンター100に印刷動作を実行させる。また、印刷制御部161は、プリンター100にエラーが発生した場合に、エラー情報ERを生成し、生成したエラー情報ERをサーバー装置200へ送信する。エラー情報ERは、エラーが発生したことを示す。また、エラー情報ERは、発生したエラーの種類及び内容の少なくとも一方を示す情報を含んでもよい。
【0035】
第2ログ生成部162は、プリンター100の通常の印刷動作に関するログである第2動作ログPL2を定期的に(例えば、1日に1回)生成する。そして、第2ログ生成部162は、生成した第2動作ログPL2を、第1ログ記憶部167に記憶させる。また、第2ログ生成部162は、第2動作ログPL2をサーバー装置200へ送信する。「通常の印刷動作」とは、サーバー装置200からの指示CMに基づく印刷動作以外の印刷動作である。換言すれば、「通常の印刷動作」とは、第1制御装置150からの指示に基づく印刷動作である。
第2動作ログPL2は、動作ログPLの一例に対応する。
第2動作ログPL2については、図6を参照して更に説明する。
【0036】
指示受付部163は、プリンター100に所定の設定条件を設定する第1指示CM1を受け付ける。第1指示CM1を指示受付部163が受け付けた場合に、印刷制御部161は、所定の設定条件をプリンター100に設定する。また、印刷制御部161は、所定の設定条件を設定条件記憶部166に記憶させる。
「所定の設定条件」は、例えば、エラー情報ERに対応するエラー原因を特定するための設定条件である。また、「所定の設定条件」は、例えば、エラー情報ERに対応するエラーを再現するための設定条件である。また、「所定の設定条件」は、例えば、エラー情報ERに対応するエラー原因を特定するための設定条件である。「所定の設定条件」は、例えば、クライアント端末装置300からサーバー装置200へ送信される。
また、指示受付部163は、サーバー装置200からのプリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を受け付ける。第1指示CM1及び第2指示CM2を指示受付部163が受け付けた場合に、印刷制御部161は、プリンター100に印刷動作を実行させる。
第1指示CM1、及び第2指示CM2の各々は、指示CMの一例に対応する。
【0037】
第1ログ生成部164は、サーバー装置200からの指示CMに基づき、印刷制御部161がプリンター100に印刷動作を実行させる場合に、プリンター100の印刷動作に関する詳細ログである第1動作ログPL1を生成させる。そして、第1ログ生成部164は、生成された第1動作ログPL1を第1ログ記憶部167に記憶させる。また、第1ログ生成部164は、第1動作ログPL1をサーバー装置200へ送信する。
第1動作ログPL1は、動作ログPLの一例に対応する。
第1動作ログPL1については、図6を参照して更に説明する。
【0038】
第1通信制御部165は、第1通信インターフェース190を介して、サーバー装置200との間の通信を制御する。第1通信制御部165は、例えば、サーバー装置200へ、エラー情報ER、第1動作ログPL1及び第2動作ログPL2を送信する。また、第1通信制御部165は、例えば、サーバー装置200から第1指示CM1、及び第2指示CM2を受信する。
【0039】
[3.サーバー装置の構成]
次に、図4を参照して、サーバー装置200の構成について説明する。図4は、本実施形態に係るサーバー装置200の構成の一例を示す図である。図4に示すように、サーバー装置200は、第2制御部210、第2操作機構220、第2表示機構230、及び第2通信インターフェース240を備える。第2制御部210は、第2プロセッサー210A、及び第2メモリー210Bを備える。第2制御部210は、サーバー装置200の各部の動作を制御する。
【0040】
第2プロセッサー210Aは、CPU、DSP、マイコン等で構成される。第2プロセッサー210Aは、複数のプロセッサーにより構成されてもよいし、単一のプロセッサーで構成されてもよい。
第2プロセッサー210Aが、後述する各部の機能を実現するようにプログラムされたハードウェアであってもよい。すなわち、第2プロセッサー210Aは、第2制御プログラムPG2をハードウェア回路として搭載した構成であってもよい。この場合には、例えば、第2プロセッサー210Aは、ASIC、FPGA等で構成される。
以下の説明では、第2プロセッサー210Aが第2制御プログラムPG2を実行することによって、第2制御部210の各種の機能を実現する場合について説明する。
【0041】
第2メモリー210Bは、第2プロセッサー210Aが実行するプログラムや、第2プロセッサー210Aにより処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。第2メモリー210Bは、第2プロセッサー210Aが実行する第2制御プログラムPG2、及び、サーバー装置200の動作に関する各種の画像データ、設定データ等を記憶する。
第2メモリー210Bは、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。第2メモリー210Bは、不揮発性記憶領域として、例えば、ROM、HDD、SSD等を備えてもよい。また、第2メモリー210Bは、揮発性記憶領域を備え、第2プロセッサー210Aが実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。第2メモリー210Bは、揮発性記憶領域として、例えば、RAM等を備えてもよい。
【0042】
また、第2制御部210には、第2操作機構220、第2表示機構230、及び第2通信インターフェース240が接続される。
【0043】
第2操作機構220は、種々のキー、ボタン等を備え、ユーザー(例えば、サーバー装置200の管理者等)からの操作を受け付ける。そして、第2操作機構220は、受け付けた操作に対応する操作信号を生成し、生成した操作信号を第2制御部210へ出力する。
第2表示機構230は、LCD等を備え、第2制御部210からの指示に従って、種々の画像をLCDに表示する。
第2通信インターフェース240は、コネクター及びインターフェース回路を備え、第2制御部210に接続される。本実施形態では、第2通信インターフェース240は、例えば、Ethernet(登録商標)規格に則って、プリンター100、及びクライアント端末装置300の各々と通信するためのインターフェースである。
【0044】
また、図4に示すように、第2制御部210は、指示部211、第1取得部212、第2取得部213、判定部214、第2通信制御部215、及び第2ログ記憶部216を備える。これらの各部は、例えば、第2プロセッサー210Aが第2制御プログラムPG2を実行することによって、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現される。
【0045】
第2ログ記憶部216は、第1動作ログPL1及び第2動作ログPL2を記憶する。第1動作ログPL1は、第1取得部212によって取得され、第1取得部212によって第2ログ記憶部216に記憶される。第2動作ログPL2は、第2取得部213によって取得され、第2取得部213によって第2ログ記憶部216に記憶される。
【0046】
指示部211は、プリンター100でエラーが発生した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
「プリンター100でエラーが発生した場合」とは、次の2つの場合を含む。まず、プリンター100からエラーが発生したことを示すエラー情報ERを受信した場合である。次に、第2動作ログPL2に基づいて、プリンター100でエラーが発生したと判定部214が判定した場合である。
また、指示部211は、例えば、クライアント端末装置300からエラー情報ERに対応するエラー原因が特定できないことを示す未特定情報NSを受信した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
【0047】
また、指示部211は、第2指示CM2をプリンター100へ送信する前に、所定の設定をプリンター100に設定させる第1指示CM1を送信する。
プリンター100は、第1指示CM1を受信した場合に、所定の設定を設定する。そして、プリンター100は、第2指示CM2を受信した場合に、印刷動作を実行し、第1動作ログPL1を生成する。そして、プリンター100は、第1動作ログPL1をサーバー装置200へ送信する。
【0048】
第1取得部212は、第1動作ログPL1をプリンター100に生成させ、第1動作ログPL1をプリンター100から取得する。また、第1取得部212は、取得した第1動作ログPL1を第2ログ記憶部216に記憶させる。また、第1取得部212は、取得した第1動作ログPL1をクライアント端末装置300へ送信する。
第1動作ログPL1は、第2指示CM2に基づくプリンター100の印刷動作に関するログである。換言すれば、第1動作ログPL1は、第2指示CM2に基づく印刷動作を、プリンター100が実行した場合に生成される動作ログPLである。
【0049】
第2取得部213は、第2動作ログPL2をプリンター100から取得する。第2動作ログPL2は、プリンター100の通常の印刷動作に関する動作ログPLである。本実施形態では、第2動作ログPL2は、例えば、プリンター100の印刷動作に関する定期的な動作ログPLである。換言すれば、第2取得部213は、第2動作ログPL2をプリンター100から定期的に取得する。
第2取得部213は、取得した第2動作ログPL2を第2ログ記憶部216に記憶させる。また、第2取得部213は、取得した第2動作ログPL2をクライアント端末装置300へ送信する。
【0050】
判定部214は、第2動作ログPL2に基づいて、プリンター100でエラーが発生したか否かを判定する。判定部214は、例えば、第2取得部213がクライアント端末装置300へ送信した第2動作ログPL2に対するクライアント端末装置300からの返信に基づいて、プリンター100でエラーが発生したか否かを判定する。クライアント端末装置300からの返信は、例えば、プリンター100の設計者、プリンター100のメンテナンス担当者等によってクライアント端末装置300に入力される。
また、判定部214は、プリンター100からエラー情報ERを受信した場合に、エラー情報ERをクライアント端末装置300へ送信する。そして、未特定情報NSをクライアント端末装置300から受信した場合に、判定部214は、エラー情報ERに対応するエラー原因が特定できないと判定する。また、特定情報YSをクライアント端末装置300から受信した場合に、判定部214は、エラー情報ERに対応するエラー原因が特定できたと判定する。特定情報YSは、エラー情報ERに対応するエラー原因が特定できたことを示す。
【0051】
第2通信制御部215は、第1指示CM1及び第2指示CM2をプリンター100へ送信する。また、第2通信制御部215は、エラー情報ER、第1動作ログPL1、及び第2動作ログPL2をプリンター100から受信する。
また、第2通信制御部215は、エラー情報ER、第1動作ログPL1、及び第2動作ログPL2をクライアント端末装置300へ送信する。また、第2通信制御部215は、未特定情報NS、及び特定情報YSをクライアント端末装置300から受信する。
【0052】
[4.クライアント端末装置の構成]
次に、図5を参照して、クライアント端末装置300の構成について説明する。図5は、クライアント端末装置300の構成の一例を示す図である。図5に示すように、クライアント端末装置300は、第3制御部310、第3操作機構320、第3表示機構330、及び第3通信インターフェース340を備える。第3制御部310は、第3プロセッサー310A、及び第3メモリー310Bを備える。第3制御部310は、クライアント端末装置300の各部の動作を制御する。
【0053】
第3プロセッサー310Aは、CPU、DSP、マイコン等で構成される。第3プロセッサー310Aは、複数のプロセッサーにより構成されてもよいし、単一のプロセッサーで構成されてもよい。
第3プロセッサー310Aが、後述する各部の機能を実現するようにプログラムされたハードウェアであってもよい。すなわち、第3プロセッサー310Aは、第3制御プログラムPG3をハードウェア回路として搭載した構成であってもよい。この場合には、例えば、第3プロセッサー310Aは、ASIC、FPGA等で構成される。
以下の説明では、第3プロセッサー310Aが第3制御プログラムPG3を実行することによって、第3制御部310の各種の機能を実現する場合について説明する。
【0054】
第3メモリー310Bは、第3プロセッサー310Aが実行するプログラムや、第3プロセッサー310Aにより処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。第3メモリー310Bは、第3プロセッサー310Aが実行する第3制御プログラムPG3、及び、クライアント端末装置300の動作に関する各種の画像データ、設定データ等を記憶する。
第3メモリー310Bは、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。第3メモリー310Bは、不揮発性記憶領域として、例えば、ROM、HDD、SSD等を備えてもよい。また、第3メモリー310Bは、揮発性記憶領域を備え、第3プロセッサー310Aが実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。第3メモリー310Bは、揮発性記憶領域として、例えば、RAM等を備えてもよい。
【0055】
また、第3制御部310には、第3操作機構320、第3表示機構330、及び第3通信インターフェース340が接続される。
【0056】
第3操作機構320は、マウス、及びキーボード等を備え、ユーザー(例えば、プリンター100の設計者、プリンター100のメンテナンス担当者等)からの操作を受け付ける。そして、第3操作機構320は、受け付けた操作に対応する操作信号を生成し、生成した操作信号を第3制御部310へ出力する。
第3表示機構330は、LCD等を備え、第3制御部310からの指示に従って、種々の画像をLCDに表示する。第3表示機構330は、例えば、エラー情報ER、第1動作ログPL1、及び第2動作ログPL2の各々を示す画像をLCDに表示する。
第3通信インターフェース340は、コネクター及びインターフェース回路を備え、第3制御部310に接続される。本実施形態では、第3通信インターフェース340は、例えば、Ethernet(登録商標)規格に則って、サーバー装置200と通信するためのインターフェースである。
【0057】
また、図5に示すように、第3制御部310は、第1受付部311、第2受付部312、判定受付部313、第3通信制御部314、及び第3ログ記憶部315を備える。これらの各部は、例えば、第3プロセッサー310Aが第3制御プログラムPG3を実行することによって、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現される。
【0058】
第3ログ記憶部315は、第1動作ログPL1及び第2動作ログPL2を記憶する。第1動作ログPL1は、第1受付部311によってサーバー装置200から受け付けられ、第1受付部311によって第3ログ記憶部315に記憶される。第2動作ログPL2は、第2取得部213によってサーバー装置200から受け付けられ、第2取得部213によって第3ログ記憶部315に記憶される。
【0059】
第1受付部311は、サーバー装置200から第1動作ログPL1を受け付ける。そして、第1受付部311は、第1動作ログPL1を第3ログ記憶部315に記憶させる。
【0060】
第2受付部312は、サーバー装置200から第2動作ログPL2を受け付ける。そして、第2受付部312は、第2動作ログPL2を第3ログ記憶部315に記憶させる。
【0061】
判定受付部313は、第2動作ログPL2に基づき、プリンター100でエラーが発生したか否かのユーザー(例えば、プリンター100の設計者、プリンター100のメンテナンス担当者等)による判定操作を、第3操作機構320を介して、受け付ける。換言すれば、第2動作ログPL2を第2受付部312が受け付けた場合に、ユーザーは、第2動作ログPL2に基づき、プリンター100でエラーが発生したか否かを判定する。そして、その判定結果を示す判定操作を、第3操作機構320に入力する。エラーが発生したことを示す判定操作を判定受付部313が受け付けた場合には、エラーが発生したことを示す情報をサーバー装置200へ返信する。
また、判定受付部313は、サーバー装置200からエラー情報ERを受信した場合に、ユーザーからの操作に基づき、エラー情報ERに対応するエラー原因が特定できたか否かを示す情報を生成する。換言すれば、サーバー装置200からエラー情報ERを受信した場合に、ユーザーは、例えば、第2動作ログPL2に基づいて、エラー情報ERに対応するエラー原因を解析する。そして、ユーザーは、エラー原因が特定できたか否かを示す操作を、第3操作機構320に入力する。
エラー原因が特定できたか否かを示す情報は、特定情報YSと未特定情報NSとを含む。特定情報YSは、エラー原因が特定できたことを示す。未特定情報NSは、エラー原因が特定できないことを示す。そして、判定受付部313は、特定情報YS又は未特定情報NSをサーバー装置200へ送信する。
【0062】
第3通信制御部314は、例えば、サーバー装置200へ、特定情報YS及び未特定情報NSを送信する。また、第3通信制御部314は、例えば、サーバー装置200からエラー情報ER、第1動作ログPL1、及び第2動作ログPL2を受信する。
【0063】
[5.第1動作ログ及び第2動作ログ]
次に、図6を参照して、第1動作ログPL1、及び第2動作ログPL2について説明する。図6は、第1動作ログPL1、及び第2動作ログPL2の一例を示す図表である。
図6に示すように、第2動作ログPL2は、シーケンスログ410と、メモリーログ420と、制御関連メモリーログ440とを含む。
【0064】
シーケンスログ410は、プリンター100の動作シーケンスを示すログである。メモリーログ420、及び制御関連メモリーログ440は、プリンター100の制御挙動を示すログである。
【0065】
第1動作ログPL1は、シーケンスログ410と、メモリーログ420と、詳細ログ430とを含む。詳細ログ430は、PID(Proportional―Integral―Differential)制御ログ431と、ATC(Automatic Tension Control)制御ログ432と、巻取制御ログ433と、テンションログ434と、測色調整ログ435と、を含む。
【0066】
PID制御ログ431は、プリンター100の搬送ローラー105、及び搬送ローラー106による記録媒体Mの搬送速度に対するPID制御の挙動を示すログである。ATC制御ログ432は、搬送ローラー105と搬送ローラー106との間の記録媒体Mに付与される張力に対する制御の挙動を示すログである。巻取制御ログ433は、中継ローラー107と巻取ローラー108との間の記録媒体Mに付与される張力に対する制御の挙動を示すログである。テンションログ434は、搬送ローラー105と搬送ローラー106との間の記録媒体Mに付与される張力の挙動を示すログである。測色調整ログ435は、測色部121の調整結果を示すログである。
【0067】
図6に示すように、第1動作ログPL1は、第2動作ログPL2と比較して詳細なログであるため、第1動作ログPL1を取得することによって、第2動作ログPL2では取得できない項目を取得することができる。具体的には、第1動作ログPL1は、詳細ログ430として、PID制御ログ431、ATC制御ログ432、巻取制御ログ433、テンションログ434、及び測色調整ログ435を含む。したがって、ユーザー(例えば、プリンター100の設計者、プリンター100のメンテナンス担当者等)は、第1動作ログPL1を解析することによって、エラー原因を特定することが可能になる。
【0068】
本実施形態では、第1動作ログPL1が詳細ログ430として、PID制御ログ431、ATC制御ログ432、巻取制御ログ433、テンションログ434、及び測色調整ログ435を含む場合について説明するが、これに限定されない。第1動作ログPL1が詳細ログ430として、PID制御ログ431、ATC制御ログ432、巻取制御ログ433、テンションログ434、及び測色調整ログ435に加えて、他のログを含んでもよい。また、第1動作ログPL1として取得するログの内容を、ユーザー(例えば、プリンター100の設計者、プリンター100のメンテナンス担当者等)が、クライアント端末装置300及びサーバー装置200を介して、プリンター100に設定してもよい。この場合には、ユーザーの利便性を向上できる。
【0069】
[6.制御部の処理]
次に、図7を参照して、サーバー装置200の第2制御部210の処理について説明する。図7は、サーバー装置200の処理の一例を示すフローチャートである。
なお、図7では、便宜上、指示部211は、プリンター100からエラー情報ERを受信し、且つ、クライアント端末装置300から未特定情報NSを受信したときに、プリンター100へ第1指示CM1、及び第2指示CM2を送信する場合について説明する。
【0070】
図7に示すように、まず、ステップS101において、第2取得部213は、第2動作ログPL2をプリンター100から取得する。
次に、ステップS103において、指示部211は、プリンター100からエラー情報ERを受信したか否かを判定する。
エラー情報ERを受信していないと指示部211が判定した場合(ステップS103;NO)には、処理がステップS101に戻る。エラー情報ERを受信したと指示部211が判定した場合(ステップS103;YES)には、処理がステップS105へ進む。
次に、ステップS105において、第2取得部213は、第2動作ログPL2をクライアント端末装置300へ送信する。
【0071】
次に、ステップS107において、判定部214は、エラー情報ERをクライアント端末装置300へ送信し、クライアント端末装置300から未特定情報NSを受信したか否かを判定する。
未特定情報NSを受信したと判定部214が判定した場合(ステップS107;YES)には、処理がステップS111へ進む。未特定情報NSを受信していないと判定部214が判定した場合(ステップS107;NO)には、処理がステップS109へ進む。
そして、ステップS109において、判定部214は、クライアント端末装置300から特定情報YSを受信したか否かを判定する。
特定情報YSを受信していないと判定部214が判定した場合(ステップS109;NO)には、処理がステップS107へ戻る。特定情報YSを受信したと判定部214が判定した場合(ステップS109;YES)には、処理がステップS101へリターンされる。
【0072】
ステップS107でYESの場合には、ステップS111において、指示部211は、所定の設定をプリンター100に設定させる第1指示CM1を送信する。
次に、ステップS113において、指示部211は、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
次に、ステップS115において、第1取得部212は、第1動作ログPL1をプリンター100に生成させる。
次に、ステップS117において、第1取得部212は、第1動作ログPL1をプリンター100から取得する。
次に、ステップS119において、第1取得部212は、第1動作ログPL1をクライアント端末装置300へ送信する。その後、処理がステップS101へリターンされる。
【0073】
なお、ステップS113は、「指示ステップ」の一例に対応する。ステップS117は、「第1取得ステップ」の一例に対応する。
【0074】
図7では、指示部211は、エラー情報ERを受信し、且つ、未特定情報NSを受信したときに、プリンター100へ第1指示CM1、及び第2指示CM2を送信する場合について説明するが、これに限定されない。
例えば、指示部211は、エラー情報ERを受信したときに、プリンター100へ第1指示CM1、及び第2指示CM2を送信してもよい。また、例えば、指示部211は、未特定情報NSを受信したときに、プリンター100へ第1指示CM1、及び第2指示CM2を送信してもよい。また、例えば、指示部211は、第1動作ログPL1をクライアント端末装置300へ送信した後、第1動作ログPL1に対する未特定情報NSを受信したときに、プリンター100へ第1指示CM1、及び第2指示CM2を送信してもよい。
【0075】
[7.構成と効果]
以上説明したように、本実施形態のサーバー装置200は、プリンター100と通信可能に接続するサーバー装置200であって、プリンター100でエラーが発生した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する指示部211と、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1をプリンター100に生成させ、第1動作ログPL1をプリンター100から取得する第1取得部212と、を備える。
【0076】
この構成によれば、プリンター100でエラーが発生した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。そして、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1をプリンター100に生成させ、第1動作ログPL1をプリンター100から取得する。
よって、サーバー装置200からの第2指示CM2でプリンター100を印刷動作させることができる。また、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1を取得できる。したがって、例えば、ユーザー(例えば、プリンター100の設計者、プリンター100のメンテナンス担当者等)がプリンター100の配置された場所から遠隔に居る場合であっても、通常の動作ログ(例えば、定期的に取得する動作ログ)では取得できない項目を取得することができる。
【0077】
また、サーバー装置200において、プリンター100からエラーが発生したことを示すエラー情報ERを受信した場合に、指示部211は、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
この構成によれば、エラー情報ERを受信した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
よって、エラー情報ERを受信した場合に、第2指示CM2でプリンター100を印刷動作させることができる。また、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1を取得できる。したがって、通常の動作ログでは取得できない項目を取得することができる。
【0078】
また、サーバー装置200において、サーバー装置200は、クライアント端末装置300と通信可能に接続され、クライアント端末装置300からエラー情報ERに対応するエラー原因が特定できないことを示す未特定情報NSを受信した場合に、指示部211は、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
この構成によれば、エラー情報ERに対応するエラー原因が特定できないことを示す未特定情報NSを受信した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
よって、未特定情報NSを受信した場合に、第2指示CM2でプリンター100を印刷動作させることができる。また、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1を取得できる。したがって、通常の動作ログでは取得できない項目を取得することができる。
【0079】
また、サーバー装置200において、プリンター100の通常の印刷動作に関するログである第2動作ログPL2を取得する第2取得部213と、第2動作ログPL2に基づいて、プリンター100でエラーが発生したか否かを判定する判定部214と、を備え、指示部211は、プリンター100でエラーが発生したと判定部214が判定した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
この構成によれば、第2動作ログPL2に基づいて、プリンター100でエラーが発生したか否かを判定し、プリンター100でエラーが発生したと判定した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する。
よって、プリンター100でエラーが発生したと判定した場合に、第2指示CM2でプリンター100を印刷動作させることができる。また、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1を取得できる。したがって、通常の動作ログでは取得できない項目を取得することができる。
【0080】
また、サーバー装置200において、第2取得部213は、プリンター100の通常の印刷動作に関するログである第2動作ログPL2を定期的に取得する。
この構成によれば、プリンター100の通常の印刷動作に関するログである第2動作ログPL2を定期的に取得する。
よって、プリンター100の通常の印刷動作に関するログである第2動作ログPL2を定期的に取得できる。したがって、第2動作ログPL2に基づいて、プリンター100でエラーが発生したか否かを定期的に判定できる。
【0081】
また、サーバー装置200において、第1動作ログPL1は、第2動作ログPL2よりも詳細なログである。
この構成によれば、第1動作ログPL1は、第2動作ログPL2よりも詳細なログである。
したがって、第1動作ログPL1を取得することによって、通常の印刷動作に関するログである第2動作ログPL2では取得できない項目を取得することができる。
【0082】
また、サーバー装置200において、指示部211は、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する前に、所定の設定をプリンター100に設定させる第1指示CM1を送信する。
この構成によれば、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する前に、所定の設定をプリンター100に設定させる第1指示CM1を送信する。
したがって、ユーザー(例えば、プリンター100の設計者、メンテナンス担当者等)は、所望する設定をプリンター100に設定することができる。
【0083】
本実施形態のサーバー装置200の制御方法は、プリンター100と通信可能に接続するサーバー装置200の制御方法であって、プリンター100でエラーが発生した場合に、プリンター100を動作させる第2指示CM2を送信する指示ステップと、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1をプリンター100に生成させ、第1動作ログPL1をプリンター100から取得する第1取得ステップと、含む。
本実施形態のサーバー装置200の制御方法によれば、本実施形態のサーバー装置200と同様の作用効果を奏する。
【0084】
本実施形態の印刷システム1は、プリンター100と、プリンター100と通信可能に接続するサーバー装置200と、を備える印刷システム1であって、サーバー装置200は、プリンター100でエラーが発生した場合に、プリンター100を印刷動作させる第2指示CM2を送信する指示部211と、第2指示CM2に基づく印刷動作に関するログである第1動作ログPL1をプリンター100に生成させ、第1動作ログPL1をプリンター100から取得する第1取得部212と、を備える。
本実施形態の印刷システム1によれば、本実施形態のサーバー装置200と同様の作用効果を奏する。
【0085】
[8.他の実施形態]
上述した実施形態は、本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0086】
例えば、記録媒体Mが長尺であり、記録媒体Mがロール状に巻き回される場合について説明したが、これに限定されない。記録媒体Mが定型サイズにカットされたカットシートであってもよい。
【0087】
また、印刷ヘッド111が、5色のインクをノズルから吐出する場合について説明するが、これに限定されない。印刷ヘッド111がインクをノズルから吐出すればよい。例えば、印刷ヘッド111が1色のインクをノズルから吐出する形態でもよい。
【0088】
また、例えば、図7のフローチャートの処理単位は、サーバー装置200の第2制御部210の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割してもよい。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、その処理の順番は、本発明の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0089】
また、図3図5の各々に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プリンター100、サーバー装置200、及びクライアント端末装置300の各々における他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0090】
また、図4に示すサーバー装置200の第2制御部210の機能ブロックは、サーバー装置200の第2制御部210が備える第2プロセッサー210Aに、第2メモリー210Bに記憶された第2制御プログラムPG2を実行させることで実現できる。また、この第2制御プログラムPG2は、コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。
記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD(Hard Disk Drive)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、サーバー装置200の第2制御部210が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。また、この第2制御プログラムPG2を他のサーバー装置等に記憶させておき、他のサーバー装置からサーバー装置200の第2制御部210に、第2制御プログラムPG2をダウンロードすることでサーバー装置200の第2制御部210の機能ブロックを実現することもできる。
【符号の説明】
【0091】
1…印刷システム、100…プリンター(印刷装置)、111…印刷ヘッド、121…測色部、200…サーバー装置、210…第2制御部、211…指示部、212…第1取得部、213…第2取得部、214…判定部、215…第2通信制御部、216…第2ログ記憶部、300…クライアント端末装置、CM…指示、CM1…第1指示、CM2…第2指示、ER…エラー情報、NS…未特定情報、YS…特定情報、PG2…第2制御プログラム、PL1…第1動作ログ、PL2…第2動作ログ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7