特開2024-66170IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

船舶、海洋構造物、低温貯蔵タンク、建築・土木構造物等の大型構造物に使用する、板厚70mm以上の重ね圧延鋼板およびその製造方法

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】本発明は、板厚が70mm以上で脆性き裂伝播停止特性、具体的には使用温度-10℃でのKcaが安定的に8000N/mm1.5以上を確保でき、なおかつ母材靭性と溶接熱影響部靭性に優れた高強度である重ね圧延鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】特定の組成を有し、特定の面集積度を有し、一体化された2枚の鋼板の板厚中央におけるシャルピー破面遷移温度(vTrs)が-50℃以下であり、板厚1/4位置におけるシャルピー破面遷移温度(vTrs)が-70℃以下であり、鋼板表面におけるシャルピー破面遷移温度(vTrs)が-80℃以下である、接合界面の位置が板厚方向において一体化された2枚の鋼板の全板厚の30~70%の位置に含まれる、板厚70mm以上の重ね圧延鋼板。
【選択図】なし

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

特許文献1、2に記載の技術では、鋼板表層部のみを一旦冷却した後に復熱させ、かつ復熱中に加工を加えることによって、特定の組織を得る。このため、実生産規模での制御が容易でなく、特に板厚が70mm以上の厚肉材の製造では、圧延設備、冷却設備への負荷が大きいプロセスである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

発明者らは、課題を解決するために、板厚70mm以上でも優れた脆性き裂伝播停止特性、母材靭性および溶接熱影響部靭性を有する高強度極厚鋼板および当該鋼板を安定して得る製造方法について鋭意研究を重ねた。その結果、鋼板の板厚中央における圧延面での(211)面集積度を1.2以上とし、かつ、鋼板表面(単に「表面」という場合がある)における圧延面での(200)面集積度を1.7以上とする集合組織を有し、・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明によれば、板厚方向の集合組織が適切に制御されるため、板厚70mm以上の極厚の鋼板であっても、脆性き裂伝播停止特性に優れるとともに、母材靭性および溶接熱影響部靭性にも優れ、高強度である。また、本発明によれば、圧延条件を最適化することで、工業的に極めて簡易なプロセスで、安定して重ね圧延鋼板を製造することができる。例えば、本発明の重ね圧延鋼板を、造船分野のコンテナ船、バルクキャリアーの強力甲板部構造においてハッチサイドコーミングに接合される甲板部材へ適用することにより、船舶の安全性向上に寄与し、産業上極めて有用である。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 溶接熱影響部の靭性(HAZ靭性)を評価するために所定の条件で作製した溶接継手の断面図を示す。
【図2】 溶接継手の断面図におけるシャルピー試験片の採取位置およびノッチ位置を示す。
1 重ね圧延鋼板 2 板厚 3 セラミックスバッキング 4 水冷銅板 5 板厚方向の表面1mm位置から採取したシャルピー試験片 6 板厚方向の裏表面1mm位置から採取したシャルピー試験片 7 ノッチ(ノッチ位置) 8 溶接金属

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