(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066175
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】金型位置ガイド方法、及びプレスブレーキ
(51)【国際特許分類】
B21D 5/02 20060101AFI20240508BHJP
B21D 37/14 20060101ALI20240508BHJP
B21D 37/04 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
B21D5/02 F
B21D37/14 J
B21D37/04 R
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175566
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】390014672
【氏名又は名称】株式会社アマダ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】秋山 祥吾
(72)【発明者】
【氏名】發知 卓也
【テーマコード(参考)】
4E050
4E063
【Fターム(参考)】
4E050CC02
4E050CC04
4E063BA07
4E063DA14
4E063DA17
4E063DA19
4E063LA08
(57)【要約】
【課題】金型を目標位置へと正確に配置する。
【解決手段】金型位置ガイド方法は、プレスブレーキ1のテーブルに左右方向に沿って設けられた金型ホルダに対して配置される金型の目標位置を示すレイアウト情報を取得し、テーブルの前側に左右方向に沿って移動可能に配置されてレーザビームを出射するレーザ投光器40を、レイアウト情報に基づいて位置決めし、レーザ投光器40からレーザビームLBを出射してレーザビームLBによって金型ホルダを照射することにより、レイアウト情報に従って配置される金型の目標位置を金型ホルダに表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレスブレーキが備えるテーブルに左右方向に沿って設けられた金型ホルダに対して配置される金型の目標位置を示すレイアウト情報を取得し、
前記テーブルの前側に左右方向に移動可能に設けられてレーザビームを出射するレーザ投光器を、前記レイアウト情報に基づいて位置決めし、
前記レーザ投光器から前記レーザビームを出射して前記レーザビームによって前記金型ホルダを照射することにより、前記レイアウト情報に従って配置される前記金型の目標位置を前記金型ホルダに表示する
金型位置ガイド方法。
【請求項2】
前記レーザ投光器は、上下方向に扇状に広げられた前記レーザビームを出射し、前記レーザビームによって、前記金型ホルダ、及び前記金型ホルダに装着される前記金型を含む範囲を照射する
請求項1記載の金型位置ガイド方法。
【請求項3】
前記テーブルは、下部テーブルと、前記下部テーブルの上方に対向して配置され、上下方向に移動可能に構成された上部テーブルと、を含み、
前記金型ホルダは、前記下部テーブルの上端に設けられ、下金型が装着される下金型ホルダと、前記上部テーブルの下端に設けられ、上金型が装着される上金型ホルダと、を含み、
前記レーザ投光器は、前記下金型ホルダ及び前記上金型ホルダのそれぞれに前記レーザビームを照射する
請求項1記載の金型位置ガイド方法。
【請求項4】
前記レーザ投光器は、上下方向に扇状に広げられた前記レーザビームを出射し、前記レーザビームの一部である第1レーザビームによって前記下金型ホルダを照射し、前記レーザビームの他の一部である第2レーザビームによって前記上金型ホルダを照射する
請求項3記載の金型位置ガイド方法。
【請求項5】
前記レーザ投光器から出射される前記レーザビームの拡がり角は、前記上部テーブルを上限位置から前記下部テーブル側へと所定距離だけ下降させたときに、前記第2レーザビームが前記上金型ホルダに照射されるように設定されている
請求項4記載の金型位置ガイド方法。
【請求項6】
前記レーザ投光器は、
上下方向に扇状に広げられた前記レーザビームを出射する投光器本体と、
前記レーザビームの光路上に配置される選択プレートと、を備え、
前記選択プレートは、
前記投光器本体から出射された前記レーザビームのうち前記第1レーザビームを通過させ、通過させた前記第1レーザビームを前記下金型ホルダに照射する第1開口部と、
前記投光器本体から出射された前記レーザビームのうち前記第2レーザビームを通過させ、通過させた前記第2レーザビームを前記上金型ホルダに照射する第2開口部と、を備える
請求項4記載の金型位置ガイド方法。
【請求項7】
前記第1レーザビームの拡がり角方向における前記第1開口部の開口幅は、前記第2レーザビームの拡がり角方向における前記第2開口部の開口幅よりも小さい
請求項6記載の金型位置ガイド方法。
【請求項8】
テーブルに左右方向に沿って設けられた金型ホルダと、
前記テーブルの前側に左右方向に移動可能に配置され、レーザビームを照射するレーザ投光器と、
前記レーザ投光器を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記金型ホルダに対して配置される金型の目標位置を示すレイアウト情報を取得し、
前記レーザ投光器を、前記レイアウト情報に基づいて位置決めし、
前記レーザ投光器から前記レーザビームを出射して前記レーザビームによって前記金型ホルダを照射することにより、前記レイアウト情報に従って配置される前記金型の目標位置を前記金型ホルダに表示する
プレスブレーキ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金型位置ガイド方法、及びプレスブレーキに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プレスブレーキが備えるテーブルに左右方向に沿って設けられたホルダに対して、金型を正確に装着する方法が開示されている。プレスブレーキは、テーブルの後方に設けられ、左右方向に移動可能に構成された突き当て部材を備えている。金型をホルダに装着する場合、制御装置は、突き当て部材を左右方向に移動させ、金型を配置すべき目標位置と対応する位置に、突き当て部材を位置決めする。左右方向でみたときに、突き当て部材の位置は、金型の目標位置と一致する。作業者は、突き当て部材の位置を目安とすることで、目標位置に対して金型を位置決めすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された手法によれば、突き当て部材は、ホルダよりも後方の離れた位置に存在している。突き当て部材からホルダまでの間に一定の距離があるため、作業者は、金型を目標位置へと正確に配置することが難しいと感じる。また、金型を配置するときに、金型によって突き当て部材が隠されてしまうことある。このため、作業者は、目標位置を見失ってしまい、金型を目標位置へと正確に配置することが難しいと感じることがあった。したがって、金型を目標位置へと正確に配置することができる方法が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様の金型位置ガイド方法は、プレスブレーキが備えるテーブルに左右方向に沿って設けられた金型ホルダに対して配置される金型の目標位置を示すレイアウト情報を取得し、テーブルの前側に左右方向に移動可能に設けられてレーザビームを出射するレーザ投光器を、レイアウト情報に基づいて位置決めし、レーザ投光器からレーザビームを出射してレーザビームによって金型ホルダを照射することにより、レイアウト情報に従って配置される金型の目標位置を金型ホルダに表示する。
【0006】
この方法によれば、金型が配置される金型ホルダに、金型の目標位置が表示されることとなる。これにより、金型と近い位置に目標位置が表示されるので、金型の位置合わせが容易となる。また、レーザビームは、金型の交換を行う作業者と同じ前側から、金型ホルダに照射されている。よって、作業者の正面に目標位置が表示されるので、金型の位置合わせが容易となる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、金型を目標位置へと正確に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るプレスブレーキの要部を拡大して示す斜視図である。
【
図2】
図2は、プレスブレーキの全体構成を示す説明図である。
【
図3】
図3は、レーザ投光器の構成を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、レーザ投光器から照射されたレーザビームを示す説明図である。
【
図5】
図5は、レーザ投光器から照射されたレーザビームを示す説明図である。
【
図6】
図6は、下金型及び上金型を下金型ホルダ及び上金型ホルダに配置する方法の手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、下金型の位置決め方法を示す説明図である。
【
図8】
図8は、下金型の位置決め方法を示す説明図である。
【
図9】
図9は、下金型の位置決め方法を示す説明図である。
【
図10】
図10は、下金型の位置決め方法を示す説明図である。
【
図11】
図11は、第2レーザビームによる目標位置の表示方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本実施形態に係る金型位置ガイド方法、及びプレスブレーキについて説明する。本明細書では、方向の定義として、左右方向、前後方向、及び上下方向を用いる。左右方向及び前後方向は水平方向において直交する2つの方向に対応し、上下方向は鉛直方向に対応する。これらの方向は、本実施形態に係るプレスブレーキを説明するために、便宜的に用いられるに過ぎない。
【0010】
図1は、本実施形態に係るプレスブレーキの要部を拡大して示す斜視図である。本実施形態に係る金型位置ガイド方法は、プレスブレーキ1が備えるテーブルに左右方向に沿って設けられた金型ホルダに対して配置される金型の目標位置を示すレイアウト情報を取得し、テーブルの前側に左右方向に移動可能に設けられてレーザビームLBを出射するレーザ投光器40を、レイアウト情報に基づいて位置決めし、レーザ投光器40からレーザビームLBを出射してレーザビームLBによって金型ホルダを照射することにより、レイアウト情報に従って配置される金型の目標位置を金型ホルダに表示する。
【0011】
以下、
図1及び
図2を参照し、プレスブレーキ1の詳細な構成を説明する。
図2は、プレスブレーキの全体構成を示す説明図である。
図2において、紙面手前側は前方向、紙面奥側は後方向に対応する。プレスブレーキ1は、ダイなどの下金型2とパンチなどの上金型4とでワークを加圧することにより、ワークに対して曲げ加工を行う加工機である。
【0012】
プレスブレーキ1は、一対のサイドプレート10と、下部テーブル12と、上部テーブル14と、一対のテーブル駆動機構16と、一対の曲げ角度検出装置30と、レーザ投光器40と、制御装置50と、操作パネル55と、を備えている。
【0013】
一対のサイドプレート10は、左右方向に離隔して配置されている。一対のサイドプレート10の下部には、左右方向に延びた下部テーブル12が設けられ、一対のサイドプレート10の上部には、左右方向に延びた上部テーブル14が設けられている。上部テーブル14は、上下方向に移動可能に構成されている。
【0014】
個々のサイドプレート10の上部には、上部テーブル14を上下方向に移動させるテーブル駆動機構16が設けられている。テーブル駆動機構16は、例えば油圧シリンダであるが、サーボモータなどでもよい。上部テーブル14は、下部テーブル12に対して相対的に移動可能であればよく、プレスブレーキ1は、上部テーブル14を固定した状態で、下部テーブル12を上下方向へ移動させるように構成されていてもよい。
【0015】
下部テーブル12の上側には、下金型2を着脱可能に保持する下金型ホルダ18が左右方向に沿って設けられている。下金型ホルダ18は、下部テーブル12に対して着脱可能に取り付けることができる。下金型ホルダ18の取り付け範囲及び取り付け個数は、必要に応じて変更することができる。
【0016】
下金型ホルダ18には、下金型2のシャンク部(基部)を挿入するためのホルダ溝が左右方向に沿って形成されている。下金型ホルダ18は、下金型2を固定するクランプ機構を有している。
【0017】
上部テーブル14の下側には、上金型4を着脱可能に保持する複数の上金型ホルダ20が設けられている。複数の上金型ホルダ20は、一定の間隔を空けて左右方向に沿って設けられている。
【0018】
個々の上金型ホルダ20には、上金型4のシャンク部(基部)を挿入するためのホルダ溝が左右方向に沿って形成されている。上金型ホルダ20は、上金型4を固定するクランプ機構を有している。
【0019】
下部テーブル12には、一対の曲げ角度検出装置30が設けられている。一方の曲げ角度検出装置30は、下部テーブル12の左側に配置されており、他方の曲げ角度検出装置30は、下部テーブル12の右側に配置されている。曲げ角度検出装置30のそれぞれは、下部テーブル12の前側及び後側に配置される一対の角度検出ユニット31を備えている。なお、
図2では、下部テーブル12の後側に配置される角度検出ユニット31の記載が省略されている。
【0020】
下部テーブル12の前側及び後側には、左右方向に延在するガイド部材22がそれぞれ設けられている。角度検出ユニット31のそれぞれは、ガイド部材22によって案内されることで左右方向に移動することができる。個々の角度検出ユニット31には、角度検出ユニット31を左右方向へと移動させるための駆動機構が搭載されている。一対の角度検出ユニット31は、駆動機構が動作することで、互いに連動しながら左右方向へ移動することができる。なお、
図1及び
図2では、下部テーブル12の後側に配置されるガイド部材22の記載が省略されている。
【0021】
個々の角度検出ユニット31は、ワークに対して当接することでワークの曲げ角度を検出する接触式の角度センサ(図示せず)を備えている。角度センサ(図示せず)は、前後方向及び上下方向に移動可能に構成されており、ワークの曲げ角度検出時には、ワークに対して当接する位置まで移動することができる。
【0022】
一対の曲げ角度検出装置30は、ワークに対して曲げ加工を行っているときに、ワークの曲げ線の方向(左右方向)に沿ってそれぞれ所定の測定位置へと移動させられる。そして、個々の曲げ角度検出装置30毎に、一対の角度検出ユニット31が所定の検出位置に位置決めされ、個々の角度検出ユニット31によってワークの曲げ角度が検出される。
【0023】
図1に示すように、左側の曲げ角度検出装置30における前側の角度検出ユニット31には、レーザ投光器40が搭載されている。以下、
図3から
図5を参照し、レーザ投光器40の構成について説明する。
図3は、レーザ投光器の構成を示す斜視図である。
図4及び
図5は、レーザ投光器から照射されたレーザビームを示す説明図である。なお、レーザ投光器40は、右側の曲げ角度検出装置30における前側の角度検出ユニット31に搭載されていてもよい。
【0024】
レーザ投光器40は、レーザビームLBを出射して、この出射したレーザビームLBによって下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20をそれぞれ照射する。レーザ投光器40は、後述するレイアウト情報に従って下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20に配置される下金型2及び上金型4の目標位置を、下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20にそれぞれ表示する。
【0025】
レーザ投光器40は、投光器本体41と、選択プレート42とを備えている。
【0026】
投光器本体41は、例えばレーザビームをスキャンするレーザプロジェクタであり、上下方向に扇状に広げられたレーザビームLBを出射する。投光器本体41は、任意の色の可視光レーザビームを出射する半導体レーザを備えている。
【0027】
投光器本体41から出射されるレーザビームLBの拡がり角θは、上部テーブル14を上限位置(上死点)から下部テーブル12側へと所定距離だけ下降させたときにレーザビームLBの上縁が上金型ホルダ20に照射され、且つ、レーザビームLBの下縁が下金型ホルダ18に照射されるように設定されている。
【0028】
選択プレート42は、レーザビームLBの光路上に配置されている。選択プレート42は、平板状に形成された板材であり、選択プレート42における所要の位置には、第1開口部44aと第2開口部44bとが設けられている。
【0029】
第1開口部44aは、投光器本体41から出射されたレーザビームLBのうち、レーザビームLBの下縁を含む下側の一部のレーザビーム(以下「第1レーザビーム」という)LB1を通過させる。第1開口部44aを通過した第1レーザビームLB1は、下金型ホルダ18に照射される。第1開口部44aは、レーザビームLBの拡がり角方向に沿って一定の範囲で形成されており、第1レーザビームLB1も、上下方向に扇状に広げられた、拡がり角θ1のビーム形状を有している。第1レーザビームLB1の照射範囲は、下金型ホルダ18のみならず、下金型ホルダ18に装着される下金型2にも及ぶようになっている。
【0030】
第2開口部44bは、投光器本体41から出射されたレーザビームLBのうち、レーザビームLBの上縁を含む上側の一部のレーザビーム(以下「第2レーザビーム」という)LB2を通過させる。第2開口部44bを通過した第2レーザビームLB2は、上金型ホルダ20に照射される。第2開口部44bは、レーザビームLBの拡がり角方向に沿って一定の範囲で形成されており、第2レーザビームLB2も、上下方向に扇状に広げられた、拡がり角θ2のビーム形状を有している。第2レーザビームLB2の照射範囲は、上金型ホルダ20のみならず、上金型ホルダ20に装着される上金型4にも及ぶようになっている。
【0031】
なお、第1レーザビームLB1の拡がり角方向における第1開口部44aの開口幅は、第2レーザビームLB2の拡がり角方向における第2開口部44bの開口幅よりも小さく形成されている。このため、第1レーザビームLB1の拡がり角θ1は、第2レーザビームLB2の拡がり角θ2よりも小さくなる。
【0032】
図5に示すように、第1レーザビームLB1が下金型ホルダ18及び下金型2に照射され、第2レーザビームLB2が上金型ホルダ20及び上金型4に照射される。このとき、第1レーザビームLB1と第2レーザビームLB2との間に位置するレーザビームLBは、選択プレート42によって遮蔽されている。これにより、不要なレーザビームLBが下金型ホルダ18と上金型ホルダ20との間の空間を通り抜けて、下部テーブル12及び上部テーブル14の後方、さらにはプレスブレーキ1の後方へと漏れることを規制することができる。
【0033】
図2に示すように、制御装置50は、例えば数値制御装置(NC(Numerical Control:数値制御)装置)などのコンピュータを含む。コンピュータは、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)などのハードウェアプロセッサと、メモリと、各種のインターフェースとを主体に構成されている。メモリ、各種のインターフェースは、バスを介してハードウェアプロセッサに接続されている。コンピュータには、所定のコンピュータプログラムがインストールされている。ハードウェアプロセッサがコンピュータプログラムを実行することにより、コンピュータは、制御装置50が備える機能を実行する。
【0034】
制御装置50は、プレスブレーキ1の動作を制御する。具体的には、制御装置50は、テーブル駆動機構16を制御する。制御装置50は、一対のテーブル駆動機構16を制御することで、上部テーブル14を下降させてワークを加圧する。また、制御装置50は、曲げ角度検出装置30を制御してレーザ投光器40を左右方向における任意の位置に配置したり、レーザ投光器40を制御してレーザビームLBを出射したり停止したりする。
【0035】
操作パネル55は、たとえば、液晶ディスプレイなどの表示部と、タッチパネルなどの入力部とを有している。操作パネル55は、制御装置50の下で種々の設定画面、及び操作画面を表示したり、作業者から入力される情報を制御装置50に出力したりする。
【0036】
プレスブレーキ1を用いた曲げ加工において、作業者は、下部テーブル12に装着した下金型2上に板状のワークを載置する。このとき、作業者は、下部テーブル12よりも後方の所定位置に位置決めされた突き当て部材(図示せず)にワークを突き当ててワークの位置決めを行う。そして、制御装置50は、作業者からの指示に応じて、上部テーブル14を下部テーブル12に向かって下降させる。これにより、下金型2と上金型4との間でワークが加圧され、ワークが所望の曲げ状態で曲げられる。
【0037】
プレスブレーキ1の近傍には、金型収納庫60が配置されている。例えば、金型収納庫60は、プレスブレーキ1の右側に配置されている。金型収納庫60には、複数の下金型2及び複数の上金型4が収納されている。作業者は、金型収納庫60から下金型2及び上金型4を取り出し、取り出した下金型2及び上金型4を下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20に装着することができる。また、作業者は、下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20に装着されている下金型2及び上金型4を下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20から取り外し、取り外した下金型2及び上金型4を金型収納庫60に収納することができる。
【0038】
図6から
図10を参照し、金型位置ガイド方法を含む、下金型2及び上金型4を下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20に配置する方法について説明する。
図6は、下金型及び上金型を下金型ホルダ及び上金型ホルダに配置する方法の手順を示すフローチャートである。
図7から
図10は、下金型の位置決め方法を示す説明図である。
【0039】
まず、ステップS10において、制御装置50は、レイアウト情報を取得する。制御装置50は、種々の情報を参照してレイアウト情報を作成することで、レイアウト情報を取得することができる。制御装置50は、製品の形状、並びにワークの材質及び板厚に基づいて、ワークをプレスブレーキ1によって折り曲げるために使用する下金型2及び上金型4を自動的に設定してレイアウト情報を作成する。このレイアウト情報には、下金型ホルダ18に対して配置される下金型2の種類、個数、及び各下金型2の目標位置(下金型ホルダ18に対して配置する下金型2の位置)、並びに、上金型ホルダ20に対して配置される上金型4の種類、個数、及び各上金型4の目標位置(上金型ホルダ20に対して配置する上金型4の位置)、などの情報が含まれている。
【0040】
制御装置50は、金型収納庫60に収納されている、複数の下金型2及び複数の上金型4の中から、ワークの折り曲げに使用する下金型2及び上金型4を選択する。なお、制御装置50は、作業者が操作パネル55によって、使用する下金型2及び上金型4を修正する操作を行った場合には、レイアウト情報を修正することができる。下金型2及び上金型4の修正には、下金型2及び上金型4の位置の変更、及び使用する下金型2及び上金型4自体の変更を含む。
【0041】
なお、制御装置50は、レイアウト情報を作成しているが、次のようにしてもよい。外部機器の一例である、CAMとして機能するコンピュータ機器がレイアウト情報を作成して、制御装置50がそのレイアウト情報を取得してもよい。また、作業者が操作パネル55を操作して手動でレイアウト情報を作成する場合には、制御装置50は、作業者が作成したレイアウト情報を取得してもよい。
【0042】
ステップS11において、制御装置50は、レイアウト情報に基づいて、レーザ投光器40の位置決めを行う。具体的には、制御装置50は、下金型ホルダ18に対して配置される下金型2の目標位置TPに合わせて、レーザ投光器40の位置決めを行う。
図7に示すように、制御装置50は、目標位置TPに配置された下金型2の左側端部の位置TP1と、第1レーザビームLB1の照射位置とが合致するように、レーザ投光器40の位置決めを行う。
【0043】
例えば、目標位置TPが左右方向における下金型2の中央で定義される場合、制御装置50は、下金型2の幅(左右方向における長さ)、目標位置TPに基づいて、左側端部の位置TP1を決定することができる。制御装置50は、制御装置50に格納されている情報、或いは外部の装置にアクセスすることで取得される情報から、下金型2の幅などの情報を取得することができる。レーザ投光器40の位置決めは、レーザ投光器40が搭載された曲げ角度検出装置30の左右方向の位置制御によって行われる。
【0044】
なお、下金型2は、左右の側端部を備えている。下金型2の左側端部の位置TP1に合わせて、第1レーザビームLB1を照射する理由は、以下の通りである。すなわち、下金型ホルダ18に配置される下金型2は金型収納庫60から移送される。そのため、下金型ホルダ18に下金型2を配置する際には、下金型2を右側から左側へと移動させる動作が主体となるからである。もっとも、第1レーザビームLB1を照射する位置は、下金型2の左側端部の位置TP1に限らず、左右方向における下金型2の中央の位置、或いは下金型2の右側端部の位置などであってもよい。
【0045】
ステップS12において、制御装置50は、レーザ投光器40を制御して、レーザビームLBを照射する。これにより、レーザ投光器40から、第1レーザビームLB1が出射される。
図7に示すように、下金型ホルダ18に下金型2が存在していない場合には、下金型ホルダ18のみに、第1レーザビームLB1が照射される。なお、レーザ投光器40からは、第1レーザビームLB1と一緒に第2レーザビームLB2も出射されが、可動式のシャッター機構などにより第2開口部44bを閉塞し、第2レーザビームLB2の出射を制限してもよい。
【0046】
ステップS13において、作業者は、下金型ホルダ18に照射されている第1レーザビームLB1に合わせて下金型2を配置する。
図8に示すように、下金型2が目標位置よりも右側に配置されている場合には、第1レーザビームLB1は、下金型2の正面2fには照射されない。
図9に示すように、下金型2が目標位置よりも左側に配置されている場合には、第1レーザビームLB1は、下金型2の左側端部2eよりも正面2f側に照射される。
【0047】
一方、
図10に示すように、下金型2が目標位置に対して適正に配置されている場合には、第1レーザビームLB1が下金型2の左側端部2eに照射される。このように、作業者は、下金型ホルダ18に照射された第1レーザビームLB1のみならず、下金型2に照射される第1レーザビームLB1を頼りに、下金型2と目標位置との関係を把握することができる。
【0048】
なお、第1レーザビームLB1は下金型2の正面2f側から出射されているため、第1レーザビームLB1は、下金型2の左側端部2e自体に照射され難い状況となっている。そこで、下金型2の正面2fのうち最も左端縁が第1レーザビームLB1によって照射されたことを条件に、第1レーザビームLB1によって下金型2の左側端部2eが照射されたと判断することが好ましい。
【0049】
ステップS14において、作業者は、第1レーザビームLB1が下金型2の左側端部2eに照射されたか否か判断する。第1レーザビームLB1が下金型2の左側端部2eに照射されない場合(S14:No)、作業者は、第1レーザビームLB1を参照し、下金型2の位置調整を行う(ステップS13)。
【0050】
一方、第1レーザビームLB1が下金型2の左側端部2eに照射された場合(S14:Yes)、作業者は、下金型ホルダ18に対する下金型2の位置決めを完了する(ステップS15)。そして、ステップS16において、作業者は、下金型2を下金型ホルダ18に固定する。
【0051】
ステップS17において、制御装置50は、レーザ投光器40を制御して、レーザビームLBを停止する。なお、下金型ホルダ18に対して配置する下金型2が複数存在する場合、上記のステップS11からステップS17までの処理が、下金型2毎に繰り返される。
【0052】
下金型ホルダ18に対する下金型2の配置が完了すると、ステップS18からステップS24で示すように、上金型ホルダ20に対する上金型4の配置を行う。ステップS18からステップS24で示す、上金型ホルダ20に対して上金型4を配置する動作は、ステップS11からステップS27で示す、下金型ホルダ18に対して下金型2を配置する動作と同じである。よって、ステップS18からステップS24までの処理の説明については省略する。
【0053】
上金型ホルダ20に対する上金型4の配置が完了すると、ステップS25において、制御装置50は、上部テーブル14を下部テーブル12に向かって下降させて曲げ加工を行う。
【0054】
ステップS26において、制御装置50は、加工完了か否かを判断する。加工が完了していない場合には(S26:No)、下金型2及び上金型4を新たに配置すべく、ステップS11の処理に戻る。加工が完了した場合には(S26:Yes)、本処理を終了する。
【0055】
このように本実施形態の金型位置ガイド方法によれば、レーザ投光器40から出射されたレーザビームLBが、レイアウト情報に従って配置される金型の目標位置に応じて金型ホルダに照射される。
【0056】
この方法によれば、金型が配置される金型ホルダに、金型の目標位置が表示されることとなる。これにより、金型と近い位置に目標位置が表示されるので、金型の位置合わせが容易となる。また、レーザビームLBは、金型の交換を行う作業者と同じ前側から、金型ホルダに照射されている。作業者の正面にある金型ホルダの前面側に目標位置が表示されるので、金型の位置合わせが容易となる。これにより、金型を目標位置へと正確に配置することができる。
【0057】
ここで、金型ホルダ及び金型は、下金型ホルダ18及び下金型2、並びに上金型ホルダ20及び上金型4の一方又は両方を総称する意味で用いる。このため、本実施形態に係る金型位置ガイド方法は、下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20の少なくとも一方にレーザビームLBが照射されている形態も含むものである。
【0058】
本実施形態において、レーザ投光器40は、上下方向に扇状に広げられたレーザビームLBを出射し、レーザビームLBによって、金型ホルダ、及び金型ホルダに装着される金型を含む範囲を照射している。
【0059】
この方法によれば、金型ホルダのみならず、金型ホルダに装着された金型へもレーザビームLBが照射される。作業者は、金型の側端部にレーザビームLBが照射されことを条件に、金型が目標位置へと位置決めされたことを判断することができる。これにより、金型を目標位置へと正確に配置することができる。
【0060】
本実施形態において、テーブルは、下部テーブル12と、下部テーブル12の上方に対向して配置され、上下方向に移動可能に構成された上部テーブル14と、を含む。金型ホルダは、下部テーブル12の上端に設けられ、下金型2が装着される上金型ホルダ20と、上部テーブル14の下端に設けられ、上金型4が装着される上金型ホルダ20と、を含む。レーザ投光器40は、下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20のそれぞれにレーザビームLBを照射する。
【0061】
この方法によれば、下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20のそれぞれを対象として、金型の目標位置を表示することができる。これにより、下金型2及び上金型4のそれぞれを目標位置へと正確に配置することができる。
【0062】
なお、本実施形態では、下金型2及び上金型4の目標位置をそれぞれ表示しているが、下金型2の目標位置のみを表示する、或いは、上金型4の目標位置のみを表示するといった構成であってもよい。
【0063】
本実施形態において、レーザ投光器40は、上下方向に扇状に広げられたレーザビームLBを出射し、レーザビームLBの一部である第1レーザビームLB1によって下金型ホルダ18を照射し、レーザビームLBの他の一部である第2レーザビームLB2によって上金型ホルダ20を照射している。
【0064】
この方法によれば、1つのレーザ投光器40を用いて、上下方向に離隔された下金型ホルダ18及び上金型ホルダ20のそれぞれに対してレーザビームLBを照射することができる。これにより、2つのレーザ投光器40を用いることなく、それぞれの目標位置の表示を行うことできる。
【0065】
図11は、第2レーザビームによる目標位置の表示方法を示す図である。互いに離隔した一対の上金型ホルダ20の間に、上金型の左側端部4eを位置合わせる場合、目標位置に上金型ホルダ20が存在しないので、目標位置の表示が困難となる。しかしながら、第2レーザビームLB2の照射範囲は、上金型ホルダ20に装着される上金型4を含んでいる。このため、上金型4に照射される第2レーザビームLB2を頼りに、上金型4を目標位置へと配置することができる。
【0066】
本実施形態において、レーザ投光器40から出射されるレーザビームLBの拡がり角θは、上部テーブル14を上限位置から下部テーブル12側へと所定距離だけ下降させたときに、第2レーザビームLB2が上金型ホルダ20に照射されるように設定されている。
【0067】
金型ホルダに対して金型の交換を行う際には、挟み込みなどを防止する観点から、上部テーブル14を上限位置から下部テーブル12側へと所定距離だけ下降させた位置で行うことが好ましい。レーザビームLBの拡がり角θを抑えることで、上部テーブル14が下降した状態でのみ、第2レーザビームLB2が上金型ホルダ20に照射されることとなる。これにより、金型交換時における下部テーブル12の適切な位置をガイドすることができる。
【0068】
本実施形態において、レーザ投光器40は、上下方向に扇状に広げられたレーザビームLBを出射する投光器本体41と、レーザビームLBの光路上に配置される選択プレート42と、を備えている。選択プレート42は、投光器本体41から出射されたレーザビームLBのうち第1レーザビームLB1を通過させ、通過させた第1レーザビームLB1を下金型ホルダ18に照射する第1開口部44aと、投光器本体41から出射されたレーザビームLBのうち第2レーザビームLB2を通過させ、通過させた第2レーザビームLB2を上金型ホルダ20に照射する第2開口部44bと、を備えている。
【0069】
この方法によれば、選択プレート42によってレーザビームLBを選択することで、第1レーザビームLB1及び第2レーザビームLB2を照射することができる。また、第1レーザビームLB1と第2レーザビームLB2との間に形成されるレーザビームLBは、選択プレート42によって遮蔽される。これにより、レーザビームLBが下金型ホルダ18と上金型ホルダ20との間の空間を通り抜けて、下部テーブル12及び上部テーブル14の後方、さらにはプレスブレーキ1の後方へと漏れることを規制することができる。もっとも、2つの投光器を利用して、第1レーザビームLB1及び第2レーザビームLB2をそれぞれ照射する方法であってもよい。
【0070】
本実施形態において、第1レーザビームLB1の拡がり角方向における第1開口部44aの開口幅は、第2レーザビームLB2の拡がり角方向における第2開口部44bの開口幅よりも小さい。
【0071】
この方法によれば、第1レーザビームLB1の拡がり角θ1は、第2レーザビームLB2の拡がり角θ2よりも小さくなる。
図5に示すように、第2レーザビームLB2は、上方向に向かって照射されている。このとき、上金型ホルダ20の周囲には、上部テーブル14などの関連部品が存在するため、第2レーザビームLB2の拡がり角θ2が大きくても、上部テーブル14の後方へと漏れるレーザビームLBは少ない。同様に、第1レーザビームLB1も、上方向に向かって照射されている。しかしながら、第1レーザビームLB1の拡がり角θ1が大きくなると、下金型ホルダ18の上縁を超えて、後方へと漏れるレーザビームLBの割合が増加する。そこで、上記の如く、第1レーザビームLB1の拡がり角θ1を抑えることにより、後方へと漏れるレーザビームLBを抑制することができる。
【0072】
上述した実施形態では、プレスブレーキ1及び金型位置ガイド方法を説明した。金型位置ガイド方法のみならず、プレスブレーキ1も本開示の対象となる。すなわち、本実施形態において、プレスブレーキ1は、テーブルに左右方向に沿って設けられた金型ホルダと、テーブルの前側に左右方向に移動可能に配置され、レーザビームLBを照射するレーザ投光器40と、レーザ投光器40を制御する制御装置50と、を備えている。制御装置50は、金型ホルダに対して配置される金型の目標位置を示すレイアウト情報を取得し、レーザ投光器40を、レイアウト情報に基づいて位置決めし、レーザ投光器40からレーザビームLBを出射してレーザビームLBによって金型ホルダを照射することにより、レイアウト情報に従って配置される金型の目標位置を金型ホルダに表示する。
【0073】
この構成によれば、金型が配置される金型ホルダに、金型の目標位置が表示されることとなる。これにより、金型と近い位置にレーザビームLB(目標位置)が照射されるので、金型の位置合わせが容易となる。また、レーザビームLBは、金型の交換を行う作業者と同じ前側から、金型ホルダに照射されている。よって、作業者の正面に目標位置が表示されるので、金型の位置合わせが容易となる。これにより、金型を目標位置へと正確に配置することができる。
【0074】
なお、本実施形態では、曲げ角度検出装置30の角度検出ユニット31にレーザ投光器40を搭載している。この構成によれば、左右方向へと移動可能な曲げ角度検出装置30を利用することで、レーザ投光器40を駆動する機構を新たに設ける必要がない。これにより、装置構成を簡素化することができる。なお、角度検出ユニット31が、ワークに対してレーザビームを照射してワークの曲げ角度を検出する非接触式の角度センサを備える場合には、角度検出用のレーザビームを出射する角度センサをレーザ投光器40として利用してもよい。
【0075】
上記のように、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【符号の説明】
【0076】
1 プレスブレーキ
2 下金型
4 上金型
10 サイドプレート
12 下部テーブル
14 上部テーブル
16 テーブル駆動機構
18 下金型ホルダ
20 上金型ホルダ
30 曲げ角度検出装置
31 角度検出ユニット
40 レーザ投光器
41 投光器本体
42 選択プレート
44a 第1開口部
44b 第2開口部
50 情報を制御装置
55 操作パネル
60 金型収納庫
【手続補正書】
【提出日】2023-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
ステップS12において、制御装置50は、レーザ投光器40を制御して、レーザビームLBを照射する。これにより、レーザ投光器40から、第1レーザビームLB1が出射される。
図7に示すように、下金型ホルダ18に下金型2が存在していない場合には、下金型ホルダ18のみに、第1レーザビームLB1が照射される。なお、レーザ投光器40からは、第1レーザビームLB1と一緒に第2レーザビームLB2も出射され
るが、可動式のシャッター機構などにより第2開口部44bを閉塞し、第2レーザビームLB2の出射を制限してもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2024-02-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレスブレーキが備えるテーブルに左右方向に沿って設けられた金型ホルダに対して配置される金型の目標位置を示すレイアウト情報を取得し、
前記テーブルの前側に左右方向に移動可能に設けられてレーザビームを出射するレーザ投光器を、前記レイアウト情報に基づいて位置決めし、
ワークが載置されていない状態で、前記レーザ投光器から前記レーザビームを出射して前記レーザビームによって前記金型ホルダを照射することにより、前記レイアウト情報に従って配置される前記金型の目標位置を前記金型ホルダに表示し、
前記レーザビームに合わせて前記金型を前記金型ホルダに配置し、前記レーザビームが前記金型の側端部に照射された場合に、前記金型ホルダに対する前記金型の位置決めを完了する
金型位置ガイド方法。
【請求項2】
前記レーザ投光器は、上下方向に扇状に広げられた前記レーザビームを出射し、前記レーザビームによって、前記金型ホルダ、及び前記金型ホルダに装着される前記金型を含む範囲を照射する
請求項1記載の金型位置ガイド方法。
【請求項3】
前記テーブルは、下部テーブルと、前記下部テーブルの上方に対向して配置され、上下方向に移動可能に構成された上部テーブルと、を含み、
前記金型ホルダは、前記下部テーブルの上端に設けられ、下金型が装着される下金型ホルダと、前記上部テーブルの下端に設けられ、上金型が装着される上金型ホルダと、を含み、
前記レーザ投光器は、前記下金型ホルダ及び前記上金型ホルダのそれぞれに前記レーザビームを照射する
請求項1記載の金型位置ガイド方法。
【請求項4】
前記レーザ投光器は、上下方向に扇状に広げられた前記レーザビームを出射し、前記レーザビームの一部である第1レーザビームによって前記下金型ホルダを照射し、前記レーザビームの他の一部である第2レーザビームによって前記上金型ホルダを照射する
請求項3記載の金型位置ガイド方法。
【請求項5】
前記レーザ投光器から出射される前記レーザビームの拡がり角は、前記上部テーブルを上限位置から前記下部テーブル側へと所定距離だけ下降させたときに、前記第2レーザビームが前記上金型ホルダに照射されるように設定されている
請求項4記載の金型位置ガイド方法。
【請求項6】
前記レーザ投光器は、
上下方向に扇状に広げられた前記レーザビームを出射する投光器本体と、
前記レーザビームの光路上に配置される選択プレートと、を備え、
前記選択プレートは、
前記投光器本体から出射された前記レーザビームのうち前記第1レーザビームを通過させ、通過させた前記第1レーザビームを前記下金型ホルダに照射する第1開口部と、
前記投光器本体から出射された前記レーザビームのうち前記第2レーザビームを通過させ、通過させた前記第2レーザビームを前記上金型ホルダに照射する第2開口部と、を備える
請求項4記載の金型位置ガイド方法。
【請求項7】
前記第1レーザビームの拡がり角方向における前記第1開口部の開口幅は、前記第2レーザビームの拡がり角方向における前記第2開口部の開口幅よりも小さい
請求項6記載の金型位置ガイド方法。
【請求項8】
テーブルに左右方向に沿って設けられた金型ホルダと、
前記テーブルの前側に左右方向に移動可能に配置され、レーザビームを照射するレーザ投光器と、
前記レーザ投光器を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記金型ホルダに対して配置される金型の目標位置を示すレイアウト情報を取得し、
前記レーザ投光器を、前記レイアウト情報に基づいて位置決めし、
ワークが載置されていない状態で、前記レーザ投光器から前記レーザビームを出射して前記レーザビームによって前記金型ホルダを照射することにより、前記レイアウト情報に従って配置される前記金型の目標位置を前記金型ホルダに表示し、
前記レーザビームに合わせて前記金型を前記金型ホルダに配置し、前記レーザビームが前記金型の側端部に照射された場合に、前記金型ホルダに対する前記金型の位置決めを完了する
プレスブレーキ。