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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066191
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】照明装置、及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240508BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20240508BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
F21S2/00 443
F21S2/00 433
G02F1/13357
G02F1/1333
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175599
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕祐
【テーマコード(参考)】
2H189
2H391
3K244
【Fターム(参考)】
2H189AA55
2H189AA59
2H189AA60
2H189AA63
2H189AA71
2H189AA72
2H189AA73
2H189AA75
2H189HA11
2H391AA03
2H391AA15
2H391AB04
2H391AB34
2H391AC13
2H391AC23
2H391AC53
2H391CA02
2H391CA07
2H391CA09
3K244AA01
3K244BA26
3K244BA28
3K244BA31
3K244BA32
3K244BA37
3K244BA39
3K244BA50
3K244CA03
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA12
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA03
3K244GA04
3K244GA05
3K244GA10
3K244KA07
3K244KA09
3K244KA18
(57)【要約】
【課題】薄型化及び狭額縁化しつつ、高温での使用時における信頼性を高める。
【解決手段】照明装置30は、光源35と、光源35からの光を導光する導光板40と、
導光板40の出光主面40Bを覆うように配され、導光板40からの光に光学作用を付与する光学シート45と、光学シート45の導光板40と反対側に配され、導光板40の出光主面40Bの外周縁部40B1の少なくとも一部と重畳するフレーム60と、を備える。導光板40は、出光主面40Bにおけるフレーム60との重畳位置に突起部41Aを有する。光学シート45は、突起部41Aが挿入される挿入孔45Aを有する。フレーム60は、突起部41Aとの重畳位置に貫通孔61A1を有する。フレーム60の光学シート45との対向面62A2には、貫通孔61A1との非重畳位置に、光学シート45との接触を抑制するための介在部62が設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源からの光を導光する導光板であって、光が出射する出光主面を有する導光板と、
前記出光主面を覆うように配され、前記導光板からの光に光学作用を付与する光学シートと、
前記光学シートの前記導光板と反対側に配され、前記導光板の前記出光主面の外周縁部の少なくとも一部と重畳するフレームと、を備え、
前記導光板は、前記出光主面における前記フレームとの重畳位置に突起部を有し、
前記光学シートは、前記突起部が挿入される挿入孔を有し、
前記フレームは、前記突起部との重畳位置に貫通孔を有し、
前記フレームの前記光学シートとの対向面には、前記貫通孔との非重畳位置に、前記光学シートとの接触を抑制するための介在部が設けられている照明装置。
【請求項2】
前記介在部は、前記貫通孔の周囲に設けられている請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記介在部は複数設けられており、少なくとも2つの前記介在部は前記貫通孔を挟んで対向している請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記介在部は、前記貫通孔の外周を取り囲んでいる請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記介在部は、前記貫通孔の周囲に設けられる第1介在部と、前記フレームの延在方向に沿って設けられる第2介在部と、を含んでいる請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記貫通孔は、前記フレームの延在方向についての実質的な中央位置に設けられている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記挿入孔は複数設けられており、
前記貫通孔は、前記複数の挿入孔の一つと重畳している請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記介在部は前記フレームに一体的に設けられている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記介在部は前記フレームとは異なる材料からなる請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明装置と、
前記照明装置からの光が照射される表示パネルと、を備える表示装置。
【請求項11】
前記表示パネルは液晶パネルである請求項10に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の技術は、照明装置、及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶パネルの裏側に導光板が備えられた液晶表示装置が知られている。当該液晶表示装置では、光源からの光は導光板に入射され、導光板の内部を伝搬して液晶パネル側へ向けて出光される。また、導光板の表側(液晶パネル側)には、所定の光学作用を付与する光学シートが配されることが知られており、特許文献1には、その一例が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の導光板、及び光学シートは、それぞれの側面に突起部が形成されている。また、これらを保持する筐体の額縁枠(フレーム)には、突起部が嵌め込まれる凹み部が形成されている。突起部及び凹み部を設けることで、導光板及び光学シートを位置決めできるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-66420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記したように突起部及び凹み部を形成すると、バックライト装置を狭額縁化しにくいのが実情である。またバックライト装置が薄型化すると、額縁枠に凹み部を形成する厚さを確保できなくなってしまうのが実情である。そこで、導光板の主面の額縁領域(非表示領域)に突起部を形成し、光学シートに突起部の挿入孔を形成することが対処案として考えられる。しかしながら、その場合、使用環境温度が高温になって導光板が膨張すると、導光板の突起部がフレームに接触し、突起部の根元に亀裂等が生じて信頼性が低下しまうことがある。また突起部が破損しないようにクリアランス空間を確保して信頼性を高めると、バックライト装置を薄型化しにくくなってしまう。
【0006】
本願明細書に記載の技術は上記のような実情に基づいて完成されたものであって、薄型化及び狭額縁化しつつ、高温での使用時における信頼性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本技術に関わる照明装置は、光源と、前記光源からの光を導光する導光板であって、光が出射する出光主面を有する導光板と、前記出光主面を覆うように配され、前記導光板からの光に光学作用を付与する光学シートと、前記光学シートの前記導光板と反対側に配され、前記導光板の前記出光主面の外周縁部の少なくとも一部と重畳するフレームと、を備え、前記導光板は、前記出光主面における前記フレームとの重畳位置に突起部を有し、前記光学シートは、前記突起部が挿入される挿入孔を有し、前記フレームは、前記突起部との重畳位置に貫通孔を有し、前記フレームの前記光学シートとの対向面には、前記貫通孔との非重畳位置に、前記光学シートとの接触を抑制するための介在部が設けられている。
【0008】
(2)また、上記照明装置は、上記(1)に加え、前記介在部は、前記貫通孔の周囲に設けられていてもよい。
【0009】
(3)また、上記照明装置は、上記(2)に加え、前記介在部は複数設けられており、少なくとも2つの前記介在部は前記貫通孔を挟んで対向していてもよい。
【0010】
(4)また、上記照明装置は、上記(1)に加え、前記介在部は、前記貫通孔の外周を取り囲んでいてもよい。
【0011】
(5)また、上記照明装置は、上記(1)に加え、前記介在部は、前記貫通孔の周囲に設けられる第1介在部と、前記フレームの延在方向に沿って設けられる第2介在部と、を含んでいてもよい。
【0012】
(6)また、上記照明装置は、上記(1)から(5)のいずれか1つに加え、前記貫通孔は、前記フレームの延在方向についての実質的な中央位置に設けられていてもよい。
【0013】
(7)また、上記照明装置は、上記(1)から(6)のいずれか1つに加え、前記挿入孔は複数設けられており、前記貫通孔は、前記複数の挿入孔の一つと重畳していてもよい。
【0014】
(8)また、上記照明装置は、上記(1)から(7)のいずれか1つに加え、前記介在部は前記フレームに一体的に設けられていてもよい。
【0015】
(9)また、上記照明装置は、上記(1)から(7)のいずれか1つに加え、前記介在部は前記フレームとは異なる材料からなっていてもよい。
【0016】
(10)本技術に関わる表示装置は、上記(1)から(9)のいずれか1つの照明装置と、前記照明装置からの光が照射される表示パネルと、を備える。
【0017】
(11)また、上記表示装置は、上記(10)に加え、前記表示パネルが液晶パネルであってもよい。
【発明の効果】
【0018】
本技術によれば、薄型化及び狭額縁化しつつ、高温での使用時における信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態1に係る液晶表示装置の概略図
図2】バックライト装置を表側から視た平面図
図3図2のI-I線断面図
図4】導光板を表側から視た平面図
図5図2のフレームの貫通孔付近を拡大した斜視図
図6】フレームの長辺部を裏側から視た平面図
図7】フレームの貫通孔付近を裏側から視た斜視図
図8図2のフレームの貫通孔付近を拡大した平面図
図9図8のII-II線断面図
図10】実施形態2に係るフレームの貫通孔付近を裏側から視た斜視図
図11】実施形態3に係るフレームの長辺部を裏側から視た平面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施形態1>
実施形態1を図1から図9を参照して説明する。本実施形態では、バックライト装置30(照明装置の一例)を備えた液晶表示装置(表示装置の一例)100について例示する。なお、各図面の一部には、X軸、Y軸、及びZ軸を示しており、各軸方向が各図で共通した方向となるように描かれている。また、Z軸方向において液晶パネル10側を表側とし、バックライト装置30側を裏側とする。
【0021】
液晶表示装置100は、図1に示すように、表示面10Sに画像を表示可能な液晶パネル10(表示パネルの一例)と、液晶パネル10の裏側(表示面10Sと反対側)に配されて液晶パネル10に光を照射するバックライト装置30(照明装置の一例)と、を備える。液晶パネル10には、屈曲性のある配線基板であるフレキシブル基板14を介して、画像表示に必要な信号等を供給する制御基板16が接続されている。
【0022】
液晶パネル10は、その面内が、画像を表示可能で且つ中央側に配される表示領域(アクティブエリア)AAと、表示領域AAを取り囲む形で外周側に配されて平面に視て枠状(額縁状)をなす非表示領域(ノンアクティブエリア)NAAと、に区分されている。図1では、一点鎖線が表示領域AAの外形を表しており、当該一点鎖線よりも外側の領域が非表示領域NAAである。液晶パネル10、バックライト装置30、及び液晶表示装置100は全体として横長な矩形状をなし、長辺方向が各図面のX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致し、厚さ方向がZ軸方向と一致しているが、形状や大きさは限定されない。
【0023】
バックライト装置30は、図2及び図3に示すように、複数のLED35(光源の一例)と、導光板40と、光学シート45と、反射シート50と、トレー状のシャーシ55と、枠状のフレーム60と、を備える。バックライト装置30は、LED35の光が導光板40の一方の長辺端面40A(入射面の一例)からのみ入射される片側入光タイプのエッジライト型である。ただし、バックライト装置30は、LED35の光が導光板40の両方の長辺端面から入射される(すなわち、LED35が導光板40の両方の長辺端面に沿って配置される)両側入光タイプであってもよく、導光板40の短辺端面から入射される(すなわち、LED35が導光板40の短辺端面に沿って配置される)構成であっても構わない。またバックライト装置30は、LED35が導光板40の裏側に配される直下型であっても構わない。本実施形態では、LED35の光が導光板40の長辺側面40Aから入射される構成について例示する。
【0024】
シャーシ55は、図3に示すように、表側(液晶パネル10側)に向けて開口したトレー状をなす。シャーシ55は、剛性に優れた材料からなり、例えば金属製とされる。シャーシ55の底部55Aには、LED35、導光板40、光学シート45、及び反射シート50が収容されている。
【0025】
フレーム60は、図2及び図3に示すように、例えば平面視で横長矩形の枠状をなし、樹脂製とされる。フレーム60は、シャーシ55と嵌合されている。フレーム60とシャーシ55との間には、LED35、導光板40、光学シート45、及び反射シート50が挟持されている。フレーム60については詳しく後述する。
【0026】
LED35は、導光板40の入射端面40Aに沿って複数配置されている。LED35は、導光板40の入射端面40Aに沿って延在するLED基板に実装されているものとされる。LED35は直方体状をなし、一方の側面が発光面となる、いわゆる側面発光型(サイドビュー型)とされる。LED35の光軸(発光光の発光強度が最も高いピークとなる光の進行方向)はY軸方向である。LED35は単色発光型でも、白色(混合光)発光型でも構わない。LED35が単色発光型の場合には、波長変換部材と組み合わせて用いることで、液晶パネル10に対して白色光が出射される構成としてもよい。例えば、光学シート45の少なくとも1つに波長変換シートを用いることができる。
【0027】
導光板40は、LED35からの光を導光する。より詳しくは、導光板40はLED35から発せられた光を入射端面40Aから導入し、その光を内部でY軸方向に沿って伝播させる。また、導光板40は光をY軸方向に伝播させつつ、表側へ向くように立ち上げて出光主面40B(表側の主面)から出射させる。導光板40は、屈折率が空気よりも十分に高く、かつ透明性の高い樹脂(例えばポリカーボネート)製とされる。導光板40は、光学シート45に比して厚い平板状をなしている。
【0028】
導光板40は、図4に示すように、出光主面40Bにおける外周縁部40B1のうち、一方の長辺部に沿って3つの突起部41を有する。突起部41は、導光板40上に設置される光学シート45を位置決めしつつ係合するために設けられている。突起部41は、導光板40に一体的に設けられており、例えば樹脂材料を射出成形するによって一体形成される。突起部41は、少なくとも1つ設けられていれば光学シート45を係合可能であるが、光学シート45を位置決めする上では複数設けられていることが好ましい。また突起部41は、光学シート45の後述する挿入孔45Aに挿入されることから、その突起長は、光学シート45の厚さ(複数枚用いられる場合には、合計の厚さ)と同程度以上であることが好ましい。
【0029】
導光板40の出光主面40Bの外周縁部40B1は、液晶パネル10の非表示領域NAA、及びフレーム60の後述する本体部61と重畳している。出光主面40Bの外周縁部40B1は、本体部61によって表側から覆われており、突起部41は、本体部61のうち一方の長辺部61Aと重畳している。突起部41は、長辺部61Aの延在方向(X軸方向)について間隔を空けて配置されている。突起部41は、長辺部61Aの延在方向についての実質的な中央位置に配置される第1突起部41Aと、長辺部61Aの両端部寄りの位置に配される第2突起部41B、41Cとを含んでいる。第1突起部41Aは、フレーム60の後述する貫通孔61A1と重畳して表側が開放されている一方、第2突起部41B、41Cはフレーム60の長辺部61Aによって表側が覆われている。
【0030】
光学シート45は、導光板40から出射した光に所定の光学作用を付与する。光学シート45は、図3に示すように、導光板40の出光主面40Bを覆うように、出光主面40B上に設置されている。光学シート45は種々様々なものが知られており、用途等に応じて1種類または複数種類のものが用いられる。例えば光学シート45は、樹脂製の光拡散シート、プリズムシート、レンズシート、輝度向上シート、波長変換シートとされる。光学シート45が複数枚用いられる場合、出光主面40B上に積み重ねて設置される。光学シート45は、導光板40の突起部41が挿入される挿入孔45Aを有する。挿入孔45Aは突起部41の数に対応する数だけ設けられる。本実施形態では、既述したように突起部41は3つ設けられており(第1突起部41A、第2突起部41B、41C)、各突起部41に対して挿入孔45Aが1つずつ、計3つ設けられている。
【0031】
反射シート50は、導光板40の裏側(出光主面40Bと反対側)に配置され、導光板40から漏れ出た光を導光板40側に反射させる。反射シート50は、その表面が光反射性に優れたシート状部材である。反射シート50は種々様々なものが知られており、例えば白色樹脂製のシート状部材とされる。
【0032】
フレーム60は、図2から図3に示すように、本体部61と、側部65と、延出部67と、を有する。本体部61は、導光板40の出光主面40Bの外周縁部40B1、光学シート45の外周縁部、及び液晶パネル10の非表示領域AAと重畳する部分である。側部65は、本体部61の外周端から裏側に立ち下がる部分である。側部65は、シャーシ55の側壁55Bを外側(シャーシ55の内部と反対側)から覆っている。延出部67は、本体部61から表側に立ち上がりつつ、屈曲して外側に延出している。延出部67は、液晶パネル10の表側に設けられて液晶表示装置100の表側の外観を構成するベゼル(額縁)と係合する部分となる。
【0033】
フレーム60の本体部61の一方の長辺部61Aには、図2から図3図5から図8に示すように、貫通孔61A1が設けられている。貫通孔61A1は、一方の長辺部61Aの延在方向(X軸方向)についての実質的な中央位置に1つ設けられている。貫通孔61A1は、導光板40の第1突起部41Aと重畳している。また貫通孔61A1は、第1突起部41Aが挿入される光学シート45の挿入孔45Aと重畳している。貫通孔61A1は、第1突起部41Aより大きい平面サイズを有し、第1突起部41Aに倣う平面形状(本実施形態では横長の楕円状)に形成されている。
【0034】
貫通孔61A1によれば、使用環境温度が高温となって導光板40が膨張した場合に、第1突起部41Aが貫通孔61A1を通って伸張可能となる。導光板40は高温において、短辺側より長辺側が湾曲して反り返るように膨張しやすく、長辺部の中央位置付近が最も表側に変位しやすい。そこで貫通孔61A1は、突起部41のうち、温度変化による変位量が最も大きい第1突起部41Aと重畳する位置に形成されている。ただし、貫通孔61A1は、第2突起部41B、41Cと重畳する位置に対して形成されていても構わない。
【0035】
またフレーム60の長辺部61Aの裏面61A2(光学シート45との対向面)には、図6から図9に示すように、光学シート45との間に介在するように、裏側に突出する介在部62が設けられている。介在部62は、フレーム60に一体的に設けられており、例えば樹脂製のフレーム60に射出成形で一体形成される。介在部62は、光学シート45が裏面61A2に接触して削れる等の破損を抑制するために設けられている。介在部62は、光学シート45と裏面61A2との間に介在するように、光学シート45の挿入孔45A、及びフレーム60の貫通孔61A1との非重畳位置に設けられる。
【0036】
介在部62は、図6に示すように、貫通孔61A1の周囲に設けられる第1介在部62Aと、長辺部61Aの延在方向(X軸方向)に沿って設けられる第2介在部62Bと、を含んでいる。第1介在部62Aは、貫通孔61A1を挟んで対をなすように、Y軸方向に間隔を空けて2つ設けられている。第1介在部62Aによれば、既述した光学シート45の破損防止効果に加えて、貫通孔61A1の形成に伴う貫通孔61A1の周囲の強度減少分を補うことができる。2つの第1介在部62Aを、貫通孔61A1を挟んで対をなすように設けることで、強度を効果的に補強できる。
【0037】
第2介在部62Bは、長辺部61Aの裏面61A2に複数(本実施形態では、4つ)設けられている。より詳しくは、第2介在部62Bは、第1介在部62Aと、長辺部61Aの一方の端部61A3(図2参照)との間に間隔を空けて2つ設けられている。また第2介在部62Bは、第1介在部62Aと、長辺部61Aの他方の端部61A4との間に間隔を空けて2つ設けられている。このように第2介在部62Bを設けることで、光学シート45が長辺部61Aの全体に亘って非接触となるようにできる。なお、第1介在部62A、及び第2介在部62Bは、同一の形状(本実施形態では、平面視で横長楕円状)、及び大きさを有する必要はなく、個々に異なっていても構わない。
【0038】
次に、上記したバックライト装置30の作用及び効果について説明する。導光板40及び光学シート45は、導光板40の第1突起部41Aが光学シート45の挿入孔45Aに挿入されることで、位置合わせされる。第1突起部41Aは出光主面40Bに設けられるため、第1突起部41Aを形成するためにバックライト装置30の額縁領域が広がることはなく、狭額縁化できる。またフレーム60は、第1突起部41Aと重畳する貫通孔61A1を有する。高温での使用時に導光板40が膨張すると、第1突起部41Aは貫通孔61A1を通じて伸張する。第1突起部41Aは、フレーム60の本体部61に接触して破損することはない。その結果、第1突起部41Aが破損することを防止するために、クリアランス空間を確保する必要がなく、薄型化できる。ただし、このように貫通孔61A1を設けると、導光板40の膨張時に、導光板40と本体部61との間の光学シート45が本体部61(より詳しくは裏面61A2)に接触して削れてしまう懸念が生じる。そこで本実施形態では、フレーム60に介在部62を設けることで、このような光学シート45の破損を抑制している。以上により、バックライト装置30の薄型化及び狭額縁化しつつ、高温での使用時における導光板40や光学シート45の破損を抑制して信頼性を高めることができる。
【0039】
<実施形態2>
実施形態2に係る第1介在部162Aについて図10を参照して説明する。実施形態2において、実施形態1と同様の構成、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0040】
第1介在部162Aは、貫通孔61A1の外周の全周を取り囲んでおり、平面視で横長楕円状に形成されている。第1介在部162Aによれば、貫通孔61A1の形成による強度減少をより効果的に補強できる。
【0041】
<実施形態3>
実施形態3に係る第2介在部162Bについて図11を参照して説明する。実施形態3において、実施形態1から実施形態2と同様の構成、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0042】
第2介在部162Bは、実施形態1に係る第2介在部62Bと形状が異なり、本体部61の一方の長辺部61Aに沿う横長の棒状をなしている。第2介在部162Bは、柔軟性を有する緩衝材等によって、本体部61とは別体で実現されていてもよい。このようにすれば、第2介在部162Bをクッション性を有するテープ状部材等によって容易に設けることができる。
【0043】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0044】
(1)シャーシ55、及びフレーム60の全体形状は、図示に限定されず、両者によってLED35、導光板40、光学シート45、及び反射シート50が挟持可能であれば、適宜変更可能である。例えばフレーム60は、枠状に限れられず、導光板40の出光主面40Bの外周縁部40B1の一部を表側から覆う形状をなしていればよい。またシャーシ55、及びフレーム60は直接嵌合しておらず、他の部材によって両者が固定されていてもよい。
【符号の説明】
【0045】
10…液晶パネル(表示パネル)、30…バックライト装置(照明装置)、35…LED(光源)、40…導光板、40B…出光主面、40B1…外周縁部、41A…第1突起部(突起部)、45…光学シート、45A…挿入孔、60…フレーム、61A1…貫通孔、62A2…裏面(対向面)、62…介在部、62A、162A…第1介在部(介在部)、62B、162B…第2介在部(介在部)、100…液晶表示装置(表示装置)
図1
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図11