(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066205
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】凝縮器の補助冷却装置
(51)【国際特許分類】
F25B 39/04 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
F25B39/04 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175620
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】500255753
【氏名又は名称】有限会社アクアテック
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100206151
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 惇志
(74)【代理人】
【識別番号】100218187
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 治子
(74)【代理人】
【識別番号】100227673
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 光起
(72)【発明者】
【氏名】浜野 良平
(72)【発明者】
【氏名】浜野 晃輔
(57)【要約】 (修正有)
【課題】凝縮器の補助冷却装置全体の小型化を図る。
【解決手段】室外機の凝縮器における風上側に設けられた保水材2に水を供給し、保水材2で水が気化する際の潜熱により、凝縮器に吸気される空気の温度を低下させる、凝縮器の補助冷却装置100であって、矩形状の保水材2と、保水材2の上端部21に設けられ、保水材2へと水を流す上部構造体3と、保水材2の下端部22に設けられ、保水材2からの水が落ちる下部構造体4と、下部構造体4から上部構造体3へと水を供給する供給機構5とを備え、上部構造体3は、保水材2の上方に設けられ、保水材2に散水する散水部31を有し、下部構造体4は、保水材2の下端部22の少なくとも一部を覆って保水材2を保持する保持部と、保持部の下方に設けられ、保水材2から流出した水を貯留する貯留部43とを有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外機の凝縮器における風上側に設けられた保水材に水を供給し、前記保水材で水が気化する際の潜熱により、前記凝縮器に吸気される空気の温度を低下させる、凝縮器の補助冷却装置であって、
矩形状の前記保水材と、
前記保水材の上端部に設けられ、前記保水材へと水を流す上部構造体と、
前記保水材の下端部に設けられ、前記保水材からの水が回収される下部構造体と、
前記下部構造体から前記上部構造体へと水を供給する供給機構とを備え、
前記上部構造体は、
前記保水材の上方に設けられ、前記保水材に散水する散水部を有し、
前記下部構造体は、
前記保水材の下端部の少なくとも一部を覆って前記保水材を保持する保持部と、
前記保持部の下方に設けられ、前記保水材から流出した水を貯留する貯留部とを有する、凝縮器の補助冷却装置。
【請求項2】
前記下部構造体は、
前記保水材が載置される載置面と、
前記載置面に開口し、前記保水材から流出した水を前記貯留部に通過させる開口部とを有する、請求項1記載の凝縮器の補助冷却装置。
【請求項3】
前記保持部は、互いに対向する一対の前記保水材の側面に対向して設けられ、前記保水材を押さえる押さえ部材をさらに備える、請求項1記載の凝縮器の補助冷却装置。
【請求項4】
前記保水材は、
矩形状のフィルタ部材と、
前記フィルタ部材の上面に取り付けられ、前記散水部から散水される水を前記フィルタ部材の上面に行き渡らせる水拡散部材とを備える、請求項1記載の凝縮器の補助冷却装置。
【請求項5】
前記上部構造体は、
前記保水材の上端部を覆うととともに、前記散水部を収容する上部ケースをさらに備える、請求項1記載の凝縮器の補助冷却装置。
【請求項6】
前記上部構造体は、前記上部ケースの外側に取っ手が形成される、請求項5記載の凝縮器の補助冷却装置。
【請求項7】
前記供給機構は、
前記貯留部に設けられ、前記貯留部の水を前記散水部に供給する供給ポンプと、
前記供給ポンプからの水を前記散水部に供給する供給配管とを有する、請求項1に記載の凝縮器の補助冷却装置。
【請求項8】
前記供給機構は、前記供給配管と前記供給ポンプ又は前記散水部とを接続する接続継手をさらに備え、
前記接続継手は、
前記供給配管の端部に設けられた差し込みプラグと
前記供給ポンプ又は前記散水部の少なくとも一方に設けられ、前記差し込みプラグが差し込まれた場合に、前記差し込みプラグを固定する固定ソケットとを有する、請求項7記載の凝縮器の補助冷却装置。
【請求項9】
前記上部構造体、前記下部構造体、又は、前記保水材を着脱可能に固定する着脱固定機構をさらに備える、請求項1乃至8の何れか一項に記載の凝縮器の補助冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凝縮器の補助冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、室外機の凝縮器における風上側に設けられた保水材に水を供給し、保水材で水が気化する際の潜熱により、凝縮器に吸気される空気の温度を低下させる凝縮器の補助冷却装置が考えられている。
【0003】
この凝縮器の補助冷却装置は、保水材を上から保持する上ケースと保水材を下から保持する下ケースにより構成されている。この凝縮器の補助冷却装置は、上ケースによって保水材の上方から水を供給し、保水材の下方から流出した水は、下ケースに接続された排水管を通って水回収装置へと流れる。そして、水回収装置に流れた水を再度保水材の上方から供給するように、凝縮器の補助冷却装置は水をポンプにより循環させる構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
しかしながら、上記の凝縮器の補助冷却装置は、保水材の下方から流出する水を下ケースから排水管を介して水回収装置へと流すので、下ケースと水回収装置とが別体に設けられることとなる。その結果、装置全体が大型化してしまい、例えば家庭用といった小型の室外機に設置することが難しくなってしまう。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、凝縮器の補助冷却装置全体の小型化を図ることを主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る凝縮器の補助冷却装置は、室外機の凝縮器における風上側に設けられた保水材に水を供給し、前記保水材で水が気化する際の潜熱により、前記凝縮器に吸気される空気の温度を低下させる、凝縮器の補助冷却装置であって、矩形状の前記保水材と、前記保水材の上端部に設けられ、前記保水材へと水を流す上部構造体と、前記保水材の下端部に設けられ、前記保水材からの水が回収される下部構造体と、前記下部構造体から前記上部構造体へと水を供給する供給機構とを備え、前記上部構造体は、前記保水材の上方に設けられ、前記保水材に散水する散水部を有し、前記下部構造体は、前記保水材の下端部の少なくとも一部を覆って前記保水材を保持する保持部と、前記保持部の下方に設けられ、前記保水材から流出した水を貯留する貯留部とを有することを特徴とする。
【0008】
このような構成であれば、保水材の下端部に設けられた下部構造体が、保水材を保持する保持部と、保持部の下方に設けられ、保水材から流出した水を貯留する貯留部を備えているので、保持部から流出した水は、そのまま貯留部に貯留されることとなる。その結果、保持部と貯留部とを一体にすることができるので、凝縮器の補助冷却装置を小型にすることができる。
【0009】
前記保持部は、前記保水材が載置される載置面と、前記載置面に開口し、前記保水材から流出した水を前記貯留部に通過させる開口部とを有することが望ましい。
【0010】
このような構成であれば、保水材を載置面に載置させることによって、保水材を保持することができる。また、保水材の下方から流出した水は、載置面に形成された開口部を通過するので、載置面の反対側に貯留部が設けられ、下部構造体の構造を簡単にすることができる。
【0011】
前記保持部は、互いに対向する一対の前記保水材の側面に対向して設けられ、前記保水材を押さえる押さえ部材をさらに備えることが好ましい。
【0012】
このような構成であれば、保持部が保水材の下端部の少なくとも一部を覆うとともに、互いに対向する保水材の側面が押さえ部材によって押さえられるので、下部構造体に対して保水材を位置決めして保持することができる。
【0013】
前記保水材は、矩形状のフィルタ部材と、前記フィルタ部材の上面に取り付けられ、前記散水部から散水される水を前記フィルタ部材の上面に行き渡らせる水拡散部材とを備えることが望ましい。
【0014】
このような構成であれば、フィルタ部材の上面に水拡散部材が取り付けられているので、散水部から散水された水は、フィルタ部材の上面に均一に流れることとなる。その結果、フィルタ部材に均一に水が流れるので、保水材で水が気化する際の潜熱を保水材全体に発生させることができ、凝縮器に吸気される空気の温度を効率よく低下させることができる。
また、水拡散部材は、フィルタ部材に取り付けられるので、保水材を容易に組み立てることができる。
【0015】
前記上部構造体は、前記保水材の上端部を覆うととともに、前記散水部を収容する上部ケースをさらに備えることが好ましい。
【0016】
このような構成であれば、上部ケースによって保水材の上端部及び散水部を位置決めされるので、保水材に上部ケースを取り付けることによって、装置を容易に組み立てることができる。また、保水材と上部ケースとを下部構造体から容易に取り外すことができるので、下部構造体の清掃及び点検を容易にすることができる。
【0017】
上部ケースを持ち運びやすくするためには、前記上部構造体は、前記上部ケースの外側に取っ手が形成されるものが挙げられる。
【0018】
前記供給機構は、前記貯留部に設けられ、前記貯留部の水を前記散水部に供給する供給ポンプと、前記供給ポンプからの水を前記散水部に供給する供給配管とを有するものが挙げられる。
【0019】
このような構成であれば、供給ポンプを下部構造体の貯留部に設けることができるので、装置全体を小型にすることができる。
【0020】
前記供給機構は、前記供給配管と前記供給ポンプ又は前記散水部とを接続する接続継手をさらに備え、前記接続継手は、前記供給配管の端部に設けられた差し込みプラグと、前記供給ポンプ又は前記散水部の少なくとも一方に設けられ、前記差し込みプラグが差し込まれた場合に、前記差し込みプラグを固定する固定ソケットとを有することが好ましい。
【0021】
このような構成であれば、供給配管が接続継手によって取り外し可能に構成されるので、供給機構を容易に組み立て及び解体することができる。
【0022】
前記凝縮器の補助冷却装置は、前記上部構造体、前記下部構造体、又は、前記保水材を着脱可能に固定する着脱固定機構をさらに備えることが望ましい。
【0023】
このような構成であれば、各構造体、又は保水材が着脱可能に固定されるので、装置の組み立て及び解体を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0024】
このように構成した本発明によれば、凝縮器の補助冷却装置全体の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態に係る凝縮器の補助冷却装置の概略構成図である。
【
図2】同実施形態に係る凝縮器の補助冷却装置の断面図である。
【
図3】同実施形態に係る凝縮器の補助冷却装置のA―A線断面図である。
【
図4】同実施形態に係る凝縮器の補助冷却装置の保水材の斜視図である。
【
図5】本発明の他の実施形態に係る凝縮器の補助冷却装置の断面図である。
【
図6】本発明の他の実施形態に係る凝縮器の補助冷却装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明に係る凝縮器の補助冷却装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に示すいずれの図についても、わかりやすくするために、適宜省略し又は誇張して模式的に描かれている場合がある。同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0027】
<補助冷却装置の基本構成>
本実施形態の凝縮器の補助冷却装置100は、
図1に示すように、室外機Xの凝縮器X1における風下側に設けられた保水材2に水を供給し、保水材2で水が気化する際の潜熱により、凝縮器X1に吸気される空気の温度を低下させるものである。
【0028】
具体的に補助冷却装置100は、
図2及び
図3に示すように、正面視において概略矩形状をなす保水材2と、保水材2の上端部2aに設けられ、保水材2に水を流す上部構造体3と、保水材2の下端部2bに設けられ、保水材2からの水が回収される下部構造体4と、下部構造体4から上部構造体3へと水を供給する供給機構5とを備える。
【0029】
保水材2は、矩形状のフィルタ部材21と、フィルタ部材21の上面に取り付けられる水拡散部材22とを備える。水拡散部材22は、上部構造体3から流れる水をフィルタ部材21の上面に行き渡らせるものである。本実施形態において、水拡散部材22は、フィルタ部材21の上面全体に亘って取り付けられ、保水材2の上端部2aを形成している。
【0030】
また、
図4に示すように、保水材2の上端部2a及び下端部2bの周縁部と、保水材2の対向する一対の側面は、保護部材23によって保護されている。
【0031】
上部構造体3は、
図2及び
図3に示すように、保水材2の上方に設けられ、概略直方体をなすものである。また、上部構造体3は、保水材2に上方から散水する散水部31と、保水材2の上端部2aを覆うとともに、散水部31を収容する上部ケース32を備える。
【0032】
散水部31は、
図2及び
図3に示すように、概略直管形状をなしており、保水材2の上面全体に亘って設けられる。また、散水部31は、保水材2に散水する複数の吐出口31aを有している。複数の吐出口31aは、
図2及び
図3に示すように、保水材2の上端部2aと反対側に開口しており、複数の吐出口31aから均一に保水材2に散水されるように構成される。なお、複数の吐出口31aは、保水材2の上端部2aの方に開口していてもよい。
【0033】
上部ケース32は、
図2及び
図3に示すように、散水部31及び保水材2の上面全体を覆うものである。上部ケース32は、散水部31を固定して保持している。また、上部ケース32には、外側に取っ手321が設けられる。
【0034】
そして、下部構造体4は、保水材2の下端部2bを保持するとともに、保水材2からの水が回収されるものである。下部構造体4は、
図2及び
図3に示すように、容器Cによって形成されている。なお、容器Cの側壁には、容器C内の水位が低下すると開放して水を補給する補給弁7が設けられる。
【0035】
また、下部構造体4は、保水材2の下端部2bの少なくとも一部を覆って保水材2を保持する保持部41と、保持部41の下方に設けられ、保水材2から流出した水を貯留する貯留部43とを有する。
【0036】
下部構造体4をなす容器Cには、
図3に示すように、互いに対向する一対の保水材2の側面に対向し、保水材2を押さえる押さえ部材411が設けられおり、本実施形態では、この押さえ部材411が保持部41となっている。具体的に押さえ部材411は、一方の端部が容器Cの側壁にねじ止めされており、他方の端部が保水材2を固定している。本実施形態において、押さえ部材411は、弾性を有する部材で構成され、保護部材23を押圧することによって、保水材2を固定している。
【0037】
容器Cの内部には、
図2及び
図3に示すように、平板状の載置板42が設けられる。具体的に載置板42は、保水材2の下端部2bを覆い、保水材2が載置される載置面421を形成する。本実施形態において、保護部材23の下面と接しており、保水材2の下端部2b全体が載置面421に載置されている。なお、保水材2の少なくとも一部が載置面421に載置されていればよい。また、載置板42は、支柱Sによって水面よりも上に支持される。
【0038】
載置板42には、
図2及び
図3に示すように、載置面421に開口し、保水材2から流出した水を貯留部43に通過させる開口部422が形成される。本実施形態において開口部422は、載置面421及びその対向面を貫通する貫通孔であり、複数の貫通孔が載置面421に形成されている。なお、貫通孔は複数でなくともよい。
【0039】
貯留部43は、載置板42の下方に設けられ、開口部422を通過した水を貯留するものである。具体的に貯留部43は、
図2及び
図3に示すように、載置板42と容器Cとの間に形成された貯留空間を言う。
【0040】
供給機構5は、貯留部43の水を散水部31に供給する供給ポンプ51と、供給ポンプ51からの水を散水部31に供給する供給配管52とを備える。供給ポンプ51は、
図2及び
図3に示すように、貯留部43の内部に設けられており、供給機構制御部(不図示)によって起動または停止が制御される。
【0041】
供給配管52は、供給ポンプ51及び散水部31と接続継手53を介して接続されている。接続継手53は、供給配管52の端部に設けられた差し込みプラグ531と、供給ポンプ51の吐出側及び散水部31の入り口側に設けられ、差し込みプラグ531が差し込まれた場合に、差し込みプラグ531を固定する固定ソケット532とを有する。この接続継手53により、供給配管52は、供給ポンプ51及び散水部31に対して着脱可能に構成される。
【0042】
さらに補助冷却装置100は、各構造体及び保水材2を着脱可能に固定する着脱固定機構6を備える。本実施形態において着脱固定機構6は、上部構造体3及び下部構造体4に取り付けられ、各構造体及び保水材2を固定する固定部材61、及び、保水材2及び固定部材61を着脱可能に接続する接続部材62である。接続部材62は、例えば面ファスナーであり、面ファスナーの雄側が固定部材61又は保護部材23の一方に設けられ、面ファスナーの雌側が他方に設けられる。
【0043】
<保水材2の交換手順>
保水材2に水を供給して一定期間経過すると、保水材2にごみ等が付着してしまい、保水材2を交換する必要が生じる。以下、補助冷却装置100に取り付けられた保水材2の交換手順について説明する。
【0044】
まず、供給配管52を供給ポンプ51及び散水部31から切り離す。具体的には、供給配管52に設けられた差し込みプラグ531を固定ソケット532から取り外す。
【0045】
次に、下部構造体4と保水材2との固定を解除する。具体的には、下部構造体4と保護部材23とを接続した面ファスナーを剥がして、押さえ部材411と保護部材23とを離す。これによって、保水材2は、上部構造体3に設けられた取っ手321を用いて、下部構造体4から取り外すことができる。
【0046】
そして、上部構造体3を保水材2から取り外す。具体的には、上部構造体3と保護部材23とを接続した面ファスナーを剥がす。その後、取っ手321を用いて、保水材2から上部構造体3が取り外される。
【0047】
図4に示すように、保水材2は、保護部材23によって保護されているので、上部構造体3及び下部構造体4から取り外された後において、保水材2はその形状を保っている。保水材2から保護部材23を取り外して、保水材2のフィルタ部材21を交換することができる。
【0048】
<本実施形態の効果>
本実施形態の補助冷却装置100によれば、保水材2の下端部2bに設けられた下部構造体4が、保水材2を保持する保持部41と、保持部41の下方に設けられ、保水材2から流出した水を貯留する貯留部43を備えているので、保持部41と貯留部43とを一体にすることができる。その結果、保持部41から流出した水は、そのまま貯留部43に貯留されるので、凝縮器の補助冷却装置100を小型にすることができる。
【0049】
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0050】
本実施形態において、載置板42は容器Cの内部に設けられていたが、載置板42の構成はこれに限られない。例えば、
図5に示すように、容器Cの上壁を載置板42としてもよい。この場合、容器Cの上面が載置面421となる。また、載置板42を容器Cの互いに対向する側壁を接続するように設けてもよい。
【0051】
本実施形態において、着脱固定機構6は固定部材61及び接続部材62を備えるものであったが、着脱固定機構6の構成はこれに限られない。例えば、
図6に示すように、着脱固定機構6は、上部構造体3及び下部構造体4を接続して固定するものであってもよい。この場合、着脱固定機構6は、上部構造体3及び下部構造体4にねじ止めされる。この着脱固定機構6により、上部構造体3及び下部構造体4が固定される。
【0052】
本実施形態において、接続継手53は、供給配管52の両端部に設けられていたが、いずれか一方の端部に設けられていてもよい。
【0053】
本実施形態において、供給機構制御部に対し、供給ポンプ51の起動信号又は停止信号を送信するリモートコントローラをさらに備える構成としてもよい。リモートコントローラにより、凝縮器の補助冷却装置100を遠隔で起動または停止させることができる。
【0054】
本実施形態において、補助冷却装置100は、貯留部43の水位が低下すると開放して水を補給する補給弁7を備える構成であったが、循環する水を浄化させるために貯留部43の側壁に排出口を設ける構成としてもよい。排出口を開放することによって、貯留部43の水位が所定の値を超えると、オーバーフローする構成となる。排出口を開放するタイミングとしては、時間を計測するタイマーを設け、タイマーが所定の時間に排出口を開放するように構成してもよい。
【0055】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0056】
100 ・・・凝縮器の補助冷却装置
2 ・・・保水材
21 ・・・フィルタ部材
22 ・・・水拡散部材
3 ・・・上部構造体
31 ・・・散水部
32 ・・・上部ケース
321 ・・・取っ手
4 ・・・下部構造体
41 ・・・保持部
411 ・・・押さえ部材
421 ・・・載置面
422 ・・・開口部
43 ・・・貯留部
5 ・・・供給機構
51 ・・・供給ポンプ
52 ・・・供給配管
53 ・・・接続継手
531 ・・・差し込みプラグ
532 ・・・固定ソケット
6 ・・・着脱固定機構