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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066206
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】ケース
(51)【国際特許分類】
   A45C 11/34 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
A45C11/34 102A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175621
(22)【出願日】2022-11-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-29
(71)【出願人】
【識別番号】516227238
【氏名又は名称】株式会社イオンライフ
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】町田 潤次
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045BA17
3B045CE07
3B045DA42
3B045EA02
3B045EA06
3B045EB05
3B045EB08
3B045FC04
(57)【要約】
【課題】被せ蓋を磁石留め具を利用して留めるケースを提供すること。
【解決手段】上方に開口(21)が形成される箱状であり、直線状に延びて端部が互いに接続する第1本体側側壁(232)および第2本体側側壁(233)を有する本体(2)と、本体(2)に回動可能に接続して開口(21)を開閉する蓋体(31)と、蓋体(31)の縁に設けられ、直線状に延びて互いに接続し、それぞれ対応する第1本体側側壁(232)または第2本体側側壁(233)の外側に被さる第1蓋側側壁(321)および第2蓋側側壁(322)を有する被せ蓋(3)と、を備え、第1、第2本体側側壁(232、233)の上縁部に跨って被吸着部(4)が設けられ、第1、第2蓋側側壁(321、322)が周囲にある蓋体(31)の隅部(C3)には、被吸着部(4)を吸着して被せ蓋(3)を本体(2)に留める磁石(6)が設けられるケース(1)。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に開口が形成される箱状であり、直線状に延びて端部が互いに接続する第1本体側側壁および第2本体側側壁を有する本体と、
前記本体に回動可能に接続して前記開口を開閉する蓋体と、前記蓋体の縁に設けられ、直線状に延びて互いに接続し、それぞれ対応する前記第1本体側側壁または前記第2本体側側壁の外側に被さる第1蓋側側壁および第2蓋側側壁を有する被せ蓋と、を備え、
前記第1、第2本体側側壁の上縁部に跨って被吸着部が設けられ、
前記第1、第2蓋側側壁が周囲にある前記蓋体の隅部には、前記被吸着部を吸着して前記被せ蓋を前記本体に留める磁石が設けられるケース。
【請求項2】
請求項1に記載のケースにおいて、
前記磁石は、前記蓋体の内面から突出する第1突出部と、前記蓋体の外面から突出する第2突出部と、前記蓋体を貫通して前記第1突出部および前記第2突出部を接続する接続部と、を備えるケース。
【請求項3】
請求項2に記載のケースにおいて、
前記被吸着部は、前記第1、第2本体側側壁の上に位置する平坦な第1基部と、前記第1基部の両側に設けられ、前記第1、第2本体側側壁に固定される一対の第1腕部と、を備えるケース。
【請求項4】
請求項3に記載のケースにおいて、
前記第1突出部は、環状の平坦面と、前記平坦面に囲まれる膨出面と、を備え、
前記被せ蓋が閉まった際に、前記平坦面に前記第1基部が吸着されるケース。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のケースにおいて、
前記本体および前記被せ蓋は、第1方向に長い平面視略矩形であり、
前記本体において、前記第1方向に直交する第2方向における一方側に前記被せ蓋が接続し、
前記本体は、前記第2方向における他方側に設けられる前記第1本体側側壁と、前記第1方向における一方側に設けられる前記第2本体側側壁と、前記第1方向における他方側に設けられ、直線状に延びて前記第1本体側側壁と互いに接続する第3本体側側壁と、を備え、
前記被吸着部は、前記第1~第3本体側側壁に跨って設けられ、
前記被せ蓋は、前記蓋体の前記本体との接続側と対向する縁に設けられ、前記第1本体側側壁の外側に被さる前記第1蓋側側壁と、前記蓋体の前記第1方向における一方側の縁に設けられ、前記第2本体側側壁の外側に被さる前記第2蓋側側壁と、前記蓋体の前記第1方向における他方側の縁に設けられ、前記第1蓋側側壁に接続し、前記第3本体側側壁の外側に被さる第3蓋側側壁と、を備え、
前記第1、第3蓋側側壁が周囲にある前記蓋体の隅部にも、前記被吸着部を吸着して前記被せ蓋を前記本体に留める磁石が設けられるケース。
【請求項6】
請求項5に記載のケースにおいて、
前記第2、第3蓋側側壁は、前記本体との接続側から離れるにしたがって前記蓋体からの高さが大ききくなるように傾斜し、
前記第1~第3蓋側側壁に跨って設けられる縁金を備え、
前記縁金は、前記第1~第3蓋側側壁の上縁部の上に位置する第2基部と、前記第2基部の両側に設けられ、前記第1~第3蓋側側壁に固定される一対の第2腕部と、を備えるケース。
【請求項7】
底壁、および前記底壁の縁に立設される本体側側壁とを有し、上方に開口が形成される箱状の本体と、
前記本体に回動可能に接続して前記開口を開閉する蓋体と、前記蓋体の縁に立設され、前記本体側側壁の外側に被さる蓋側側壁を有する被せ蓋と、
前記本体側側壁の上縁部に沿って設けられる被吸着部と、
前記蓋体に設けられ、前記被吸着部を吸着して前記被せ蓋を前記本体に留める磁石と、を備えるケース。
【請求項8】
請求項7に記載のケースにおいて、
前記本体および前記被せ蓋は、第1方向に長い平面視略矩形であり、
前記本体において、前記第1方向に直交する第2方向における一方側に前記被せ蓋が接続し、
前記本体側側壁は、前記第2方向における他方側に設けられる第1本体側側壁と、前記第1方向における一方側に設けられ、前記第1本体側側壁に接続する第2本体側側壁と、前記第1方向における他方側に設けられ、前記第1本体側側壁に接続する第3本体側側壁と、を備え、
前記被吸着部は、前記第1~第3本体側側壁に跨って設けられ、
前記蓋側側壁は、前記蓋体の前記本体との接続側と対向する縁に設けられ、前記第1本体側側壁の外側に被さる前記第1蓋側側壁と、前記蓋体の前記第1方向における一方側の縁に設けられ、前記第2本体側側壁の外側に被さる前記第2蓋側側壁と、前記蓋体の前記第1方向における他方側の縁に設けられ、前記第3本体側側壁の外側に被さる第3蓋側側壁と、を備え、
前記第2、第3蓋側側壁は、前記本体との接続側から離れるにしたがって前記蓋体からの高さが大ききくなるように傾斜するケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、筆記具等のケースにおいて、磁石留め具は、例えば片開き式の平板な蓋を有するものに利用される(例えば、特許文献1)。特許文献1では、片開き式の平板な蓋の縁の中央部がU字状の金属板で挟持され、金属板の内面と蓋の間に磁石が設けられる。この蓋側の磁石が、本体の側壁の中央上縁部に設けられた磁石に吸着されることで、蓋が本体に留められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-155024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願出願人は、筆記具等のケースとして、従来利用されていない被せ蓋を有するものを発案した。被せ蓋の側壁は、本体の側壁の外側に被さる。そのため、被せ蓋を有するケースには、特許文献1の磁石留め具の設置方法を適用できない。
【0005】
本発明の目的は、被せ蓋を磁石留め具を利用して留めるケースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の要旨は、以下の通りである。以下では、参考のために、図面中の符号を付す。
(1)上方に開口(21)が形成される箱状であり、直線状に延びて端部が互いに接続する第1本体側側壁(232)および第2本体側側壁(233)を有する本体(2)と、
前記本体(2)に回動可能に接続して前記開口(21)を開閉する蓋体(31)と、前記蓋体(31)の縁に設けられ、直線状に延びて互いに接続し、それぞれ対応する前記第1本体側側壁(232)または前記第2本体側側壁(233)の外側に被さる第1蓋側側壁(321)および第2蓋側側壁(322)を有する被せ蓋(3)と、を備え、
前記第1、第2本体側側壁(232、233)の上縁部に跨って被吸着部(4)が設けられ、
前記第1、第2蓋側側壁(321、322)が周囲にある前記蓋体(31)の隅部(C3)には、前記被吸着部(4)を吸着して前記被せ蓋(3)を前記本体(2)に留める磁石(6)が設けられるケース(1)。
(2)(1)に記載のケース(1)において、
前記磁石(6)は、前記蓋体(31)の内面から突出する第1突出部(61)と、前記蓋体(31)の外面から突出する第2突出部(62)と、前記蓋体(31)を貫通して前記第1突出部(61)および前記第2突出部(62)を接続する接続部(63)と、を備えるケース(1)。
(3)(2)に記載のケース(1)において、
前記被吸着部(4)は、前記第1、第2本体側側壁(232、233)の上に位置する平坦な第1基部(41)と、前記第1基部(41)の両側に設けられ、前記第1、第2本体側側壁(232、233)に固定される一対の第1腕部(42)と、を備えるケース(1)。
(4)(3)に記載のケース(1)において、
前記第1突出部(61)は、環状の平坦面(611)と、前記平坦面(611)に囲まれる膨出面(612)と、を備え、
前記被せ蓋(3)が閉まった際に、前記平坦面(611)に前記第1基部(41)が吸着されるケース(1)。
(5)(1)から(4)のいずれか一つに記載のケース(1)において、
前記本体(2)および前記被せ蓋(3)は、第1方向(X)に長い平面視略矩形であり、
前記本体(2)において、前記第1方向(X)に直交する第2方向(Y)における一方側に前記被せ蓋(3)が接続し、
前記本体(2)は、前記第2方向(Y)における他方側に設けられる前記第1本体側側壁(232)と、前記第1方向(X)における一方側に設けられる前記第2本体側側壁(233)と、前記第1方向(X)における他方側に設けられ、直線状に延びて前記第1本体側側壁(232)と互いに接続する第3本体側側壁(234)と、を備え、
前記被吸着部(4)は、前記第1~第3本体側側壁(232~234)に跨って設けられ、
前記被せ蓋(3)は、前記蓋体(31)の前記本体(2)との接続側と対向する縁に設けられ、前記第1本体側側壁(232)の外側に被さる前記第1蓋側側壁(321)と、前記蓋体(31)の前記第1方向(X)における一方側の縁に設けられ、前記第2本体側側壁(233)の外側に被さる前記第2蓋側側壁(322)と、前記蓋体(31)の前記第1方向(X)における他方側の縁に設けられ、前記第1蓋側側壁(321)に接続し、前記第3本体側側壁(234)の外側に被さる第3蓋側側壁(323)と、を備え、
前記第1、第3蓋側側壁(321、323)が周囲にある前記蓋体(31)の隅部(C4)にも、前記被吸着部(4)を吸着して前記被せ蓋(3)を前記本体(2)に留める磁石(6)が設けられるケース(1)。
(6)(5)に記載のケース(1)において、
前記第2、第3蓋側側壁(322、323)は、前記本体(2)との接続側から離れるにしたがって前記蓋体(31)からの高さが大ききくなるように傾斜し、
前記第1~第3蓋側側壁(321~323)に跨って設けられる縁金(5)を備え、
前記縁金(5)は、前記第1~第3蓋側側壁(321~323)の上縁部の上に位置する第2基部(51)と、前記第2基部(51)の両側に設けられ、前記第1~第3蓋側側壁(321~323)に固定される一対の第2腕部(52)と、を備えるケース(1)。
(7)底壁(22)、および前記底壁(22)の縁に立設される本体側側壁(232~234)とを有し、上方に開口(21)が形成される箱状の本体(2)と、
前記本体(2)に回動可能に接続して前記開口(21)を開閉する蓋体(31)と、前記蓋体(31)の縁に立設され、前記本体側側壁(232~234)の外側に被さる蓋側側壁(321~323)を有する被せ蓋(3)と、
前記本体側側壁(232~234)の上縁部に沿って設けられる被吸着部(4)と、
前記蓋体(31)に設けられ、前記被吸着部(4)を吸着して前記被せ蓋(3)を前記本体(2)に留める磁石(6、6A、6B)と、を備えるケース(1)。
(8)(7)に記載のケース(1)において、
前記本体(2)および前記被せ蓋(3)は、第1方向(X)に長い平面視略矩形であり、
前記本体(2)において、前記第1方向(X)に直交する第2方向(Y)における一方側に前記被せ蓋(3)が接続し、
前記本体側側壁(232~234)は、前記第2方向(Y)における他方側に設けられる第1本体側側壁(232)と、前記第1方向(X)における一方側に設けられ、前記第1本体側側壁(232)に接続する第2本体側側壁(233)と、前記第1方向(X)における他方側に設けられ、前記第1本体側側壁(232)に接続する第3本体側側壁(234)と、を備え、
前記被吸着部(4)は、前記第1~第3本体側側壁(234)に跨って設けられ、
前記蓋側側壁(321~323)は、前記蓋体(31)の前記本体(2)との接続側と対向する縁に設けられ、前記第1本体側側壁(232)の外側に被さる前記第1蓋側側壁(321)と、前記蓋体(31)の前記第1方向(X)における一方側の縁に設けられ、前記第2本体側側壁(233)の外側に被さる前記第2蓋側側壁(322)と、前記蓋体(31)の前記第1方向(X)における他方側の縁に設けられ、前記第3本体側側壁(234)の外側に被さる第3蓋側側壁(323)と、を備え、
前記第2、第3蓋側側壁(322、323)は、前記本体(2)との接続側から離れるにしたがって前記蓋体(31)からの高さが大ききくなるように傾斜するケース(1)。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】ケースの斜視図である。
図2】被せ蓋を開いたケースの斜視図である。
図3】閉じた状態のケースの正面図である。
図4】閉じた状態のケースの側面図である。
図5】開いた状態のケースの平面図である。
図6】閉じた状態のケースの底面図である。
図7】閉じた状態のケースの底面図において、磁石と縁金の位置関係を示す図である。
図8】磁石の構成を説明するための斜視図である。
図9】磁石の位置の他の例を説明するための開いた状態のケースの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、ケース1の斜視図である。ケース1は、ペンケースであるものとするが、化粧品や小物等、適宜の物を収容するものであってもよい。
【0009】
ケース1は、X方向に長い平面視略矩形の本体2および被せ蓋3を備える。明細書において、ケース1を水平面に載置した際の平面視における長手方向をX方向(第1方向)とし、X方向に直交する方向をY方向(第2方向)とし、水平な載置面との鉛直方向を高さ方向とする。
【0010】
図2は、被せ蓋3を開いたケース1の斜視図である。
本体2は、上方に開口21が形成される箱状であり、Y方向における一方側(図2の左側)に被せ蓋3が接続する。本体2は、底壁22と、下端部が底壁22の縁に接続し、平面視で直線状に延びる本体側側壁231~234と、を備える。底壁22および本体側側壁231~234は、例えばEVA(Ethylen Vinyl Acetate)等の樹脂で構成され、強く押さないと撓まない程度の剛性を有する。
【0011】
底壁22は、平板状であり、内面は平坦である。
【0012】
本体側側壁231~234の内面は、平坦であり、底壁22の内面と略直交する。本体側側壁231~234の外面は、底壁22の外面と曲部R1~R4(図3図4)を介して接続する。
【0013】
本体側側壁231は、本体2においてY方向における一方側(図2の左奥側)に設けられ、X方向に直線状に延びる。本体側側壁231の下端部は、底壁22のY方向における一方側(図2の左奥側)の端部に接続する。本体側側壁231の上端部には、被せ蓋3が回動可能に接続する。
【0014】
本体側側壁232(第1本体側側壁)は、本体2においてY方向における他方側(図2の右手前側)に設けられ、X方向に直線状に延びる。本体側側壁232の下端部は、底壁22のY方向における他方側(図2の右手前側)の端部に接続する。
【0015】
本体側側壁233(第2本体側側壁)は、本体2においてX方向における一方側(図2の上側)に設けられ、Y方向に直線状に延びる。本体側側壁233の下端部は、底壁22のX方向における一方側(図2の上側)の端部に接続する。本体側側壁233のY方向における一方側(図2の左奥側)の端部は、本体側側壁231のX方向における一方側(図2の上側)の端部に接続する。本体側側壁233のY方向における他方側(図2の右手前側)の端部は、本体側側壁232のX方向における一方側(図2の上側)の端部に、曲部R5を介して接続する。底壁22において、本体側側壁232、233が周囲にある隅部C1(図5)の縁は曲部となっており、曲部R5の下端部は、この隅部C1の縁に接続する。
【0016】
本体側側壁234(第3本体側側壁)は、本体2においてX方向における他方側(図2の下側)に設けられ、Y方向に直線状に延びる。本体側側壁234の下端部は、底壁22のX方向における他方側(図2の下側)の端部に接続する。本体側側壁234のY方向における一方側(図2の左奥側)の端部は、本体側側壁231のX方向における他方側(図2の下側)の端部に接続し、他方側(図2の右手前側)の端部は、本体側側壁232のX方向における他方側(図2の下側)の端部に曲部R6を介して接続する。底壁22において、本体側側壁232、234が周囲にある隅部C2(図5)の縁は曲部となっており、曲部R6の下端部は、この隅部C2の縁に接続する。
【0017】
図5に示すように、本体側側壁233、234は、平面視で、Y方向における他方側(図5の下側)に進むにしたがって互いに近づくように互いに同一角度で傾斜する。これにより、被せ蓋3のX方向の蓋側側壁322、323を、被せ蓋3を閉じた際にY方向に概ね沿うように設けることが可能となり、被せ蓋3を閉じた際のケース1の意匠を良好にできる。
【0018】
図2に戻り、ケース1の載置面からの本体側側壁231~234の高さは、同一である。
【0019】
縁金4(被吸着部)が、本体側側壁232~234および曲部R5、R6の上縁部に跨って設けられる。縁金4は、本体側側壁233、234において、Y方向における一方側(図2の左奥側)の端部近傍まで設けられる。縁金4は、磁石6に吸着される鉄等の強磁性体である。縁金4は、図2の縁金4の拡大断面図に示すように、本体側側壁232~234の上縁部の上に位置する平坦な基部41(第1基部)と、基部41の両側から下方に延び、本体側側壁232~234の上縁部に固定されるととともに該上縁部を挟持する一対の腕部42(第1腕部)と、を備える。本実施形態では、基部41は、本体側側壁232~234の直上にあり本体側側壁232~234に乗っているものとするが、本体側側壁232~234の上方にあり、本体側側壁232~234との間に隙間があってもよい。腕部42は、本体側側壁232~234の上縁部よりも下方まで延びていてもよい。
【0020】
被せ蓋3は、蓋体31と、下端部が蓋体31の縁に接続し、平面視で直線状に延びる蓋側側壁321~323と、を備える。蓋体31および蓋側側壁321~323は、底壁22および本体側側壁231~234と同様の材質から構成され、裏地の外面側に樹脂が積層されることで、強く押さないと撓まない程度の剛性を有する。ケース1の材質は、上記の例の他、適宜の物を採用できる。
【0021】
蓋体31は、平板状であり、内面は平坦で、開口21を開閉する。蓋体31と本体側側壁231とは、互いの縁全体で接続しており、この接続部分である接続部11を境に蓋体31を本体側側壁231に対して折り曲げる、すなわち回動させることができる。
【0022】
蓋側側壁321~323の内面は、平坦であり、蓋体31の内面と直交する。蓋側側壁321~323の外面は、蓋体31の外面と曲部R7~R9(図3図4)を介して接続する。
【0023】
蓋側側壁321(第1蓋側側壁)は、蓋体31における接続部11と反対側(図2の左奥側)に設けられ、X方向に略直線状に延びる。蓋側側壁321は、X方向における中央部が、蓋体31における接続部11と反対側(図2の左奥側)に僅かに膨出する。蓋側側壁321の下端部は、蓋体31における接続部11と反対側(図2の左奥側)の端部に接続する。蓋側側壁321の蓋体31からの高さは、X方向に亘って同一である。蓋側側壁321は、被せ蓋3を閉めた際に、本体側側壁232の外側に被さり、その下端縁は、ケース1の底面よりも高く、かつ、底面と上面の中間よりも底面側に位置づけられる(図3図4)。これにより、被せ蓋3を閉めた際に本体側側壁232~234の下側が露出するので、被せ蓋3を開ける際に、本体側側壁232~234の下側を掴むことができ、被せ蓋3の開閉が容易である。
【0024】
蓋側側壁322(第2蓋側側壁)は、蓋体31においてX方向における一方側(図2の上側)に設けられる。蓋側側壁322において、蓋体31における接続部11と反対側(図2の左奥側)の端部は、蓋側側壁321のX方向における一方側(図2の上側)の端部に、曲部R10を介して接続する。蓋体31において、蓋側側壁321、322が周囲にある隅部C3の縁は曲部となっており、曲部R10の下端部は、この隅部C3の縁に接続する。蓋側側壁322は、被せ蓋3を閉めた際に、本体側側壁233の外側に被さる。
【0025】
蓋側側壁323(第3蓋側側壁)は、蓋体31においてX方向における他方側(図2の下側)に設けられる。蓋側側壁323において、蓋体31における接続部11と反対側(図2の左奥側)の端部は、蓋側側壁321のX方向における他方側(図2の下側)の端部に、曲部R11を介して接続する。蓋体31において、蓋側側壁321、323が周囲にある隅部C4の縁は曲部となっており、曲部R11の下端部は、この隅部C4の縁に接続する。蓋側側壁323は、被せ蓋3を閉めた際に、本体側側壁234の外側に被さる。
【0026】
蓋側側壁322、323は、平面視で蓋体31における接続部11側に進むにしたがって互いに近づくように、かつ本体側側壁233、234の傾斜角度よりも小さく、互いに同一角度で傾斜する。
【0027】
蓋側側壁322、323は、蓋体31における接続部11側から離れるにしたがって蓋体31からの高さが大ききくなるように、互いに同一角度で傾斜する(図4参照)。これにより、ケース1を浅く作っても、被せ蓋3を閉めた際に、本体側側壁233、234のY方向における一方側(図4の左側)が大きく露出するので、被せ蓋3を開ける際に該露出部分をしっかりと掴むことができ、被せ蓋3を容易に開閉できる。
【0028】
図2に戻り、縁金5が、蓋側側壁321~323および曲部R10、R11の上縁部に跨って設けられる。縁金5は、蓋側側壁322、323において、蓋体31における接続部11側の端部近傍まで設けられる。縁金5は、例えば縁金4と同じ材質であり、鉄等の強磁性体である。縁金5は、図2の縁金5の拡大断面図に示すように、蓋側側壁321~323の上縁部の上に位置する平坦な基部51(第2基部)と、基部51の両側から蓋体31側に延び、蓋側側壁321~323の上縁部に固定されるととともに該上縁部を挟持する一対の腕部52(第2腕部)と、を備える。本実施形態では、基部51は、蓋側側壁321~323の直上にあり蓋側側壁321~323に乗っているものとするが、蓋側側壁321~323の上方にあり、蓋側側壁321~323との間に隙間があってもよい。なお、上記の「上縁」は、蓋体31から離れる側の先端縁と換言でき、「上方」は、蓋体31から離れる方向と換言できる。腕部52は、蓋側側壁321~323の上縁部よりも蓋体31側まで延びていてもよい。
【0029】
本実施形態では、被せ蓋3の開閉の際に、縁金5に指をかけることができ、被せ蓋3の開閉が容易である。本実施形態では、蓋側側壁321~323と本体側側壁232~234とに亘って共に縁金4、5が設けられるので、被せ蓋3と本体2において共通する美観を与えることができ、ケース1の意匠を良好にできる。
【0030】
蓋側側壁321のX方向における中央部が、蓋体31における接続部11と反対側(図2の左奥側)に僅かに膨出する。そのため、被せ蓋3を閉める際には、まず、蓋側側壁321上の縁金5のX方向両側が、本体側側壁232上の縁金4のX方向両側に接触する。また、蓋側側壁322、323は、本体側側壁233、234よりも傾斜角が小さい。そのため、蓋側側壁322、323上の縁金5の接続部11側が、本体側側壁233、234上の縁金4のY方向における一方側(図2の左奥側)に接触する。このような構成にすることで、被せ蓋3の開閉が円滑となる。
【0031】
磁石6が、蓋体31の隅部C3、C4に設けられる。被せ蓋3を閉める際に、磁石6が本体2の縁金4を吸着するので、被せ蓋3が本体2に留まる。磁石6は、蓋体31の内面、外面、蓋体31内のいずれにも適宜の態様で設けることができるところ、本実施形態では、蓋体31にカシメられている。
【0032】
磁石6は、一例として、図8に示すように、磁石本体67、足付きのメス68、メス68に対応する頭69により形成される。磁石本体67は、強磁性体であり、本実施形態では、磁力が非常に強いネオジム磁石である。磁石本体67は、中央に孔671を有するリング状である。足付きのメス68は、本実施形態では、非磁性体であるアルミニウム製である。足付きのメス68は、磁石本体67の孔671よりも外径が大きい頭部681と、頭部681の中心部から図9の下方に突出し孔671よりも小径の柱状の足682と、を備える。頭69は、本実施形態では、非磁性体であるアルミニウム製であり、孔671よりも外径が大きい。頭69の中央部には筒部691が立設されている。
【0033】
蓋体31の内面側に磁石本体67を配置し、磁石本体67の孔671、および蓋体31における磁石6の設置場所に空けた不図示の孔に、メス68の足682を通す。この足682に、蓋体31の外面側から頭69を被せ、筒部691に足682を挿入する。そして、メス68および頭69を強く挟み、足682を頭69の内側で潰すことで、メス68が磁石本体67を蓋体31の内面との間で挟んだ状態で頭69に固定され、磁石6(磁石本体67)が蓋体31にカシメられる。なお、メス68および頭69は、適宜の材料を使用してよく、いずれもまたは一方に強磁性体を用いてもよい。
【0034】
図2に戻り、蓋体31に取り付けられた磁石6は、蓋体31の内面から突出する第1突出部61と、蓋体31の外面から突出する第2突出部62と、蓋体31を貫通して第1突出部61および第2突出部62を接続する接続部63と、を備える。このように、本実施形態では、磁石6の蓋体31への設置をカシメにより行うので、磁石6の設置が容易である。
【0035】
本実施形態では、第1突出部61は、環状の平坦面611と、平坦面611に囲まれる膨出面612と、を備える。平坦面611は、磁石本体67の外面である。
【0036】
図7は、閉じた状態のケース1の底側図において、磁石6と縁金4の位置関係を示す図である。
被せ蓋3を閉めた際に、本体2の縁金4の基部41は、磁石6の平坦面611、すなわち磁石本体67に面接触した状態で吸着される。また、被せ蓋3は、各磁石6によりX方向の両端側が本体2に留まる。そのため、本実施形態では、被せ蓋3と本体2とを安定した状態で留めることができる。
【0037】
(変形例)
本体2は、上方に開口21が形成される箱状で、直線状に延びて端部が互いに接続する第1、第2本体側側壁232、233を有する。第1、第2本体側側壁232、233には上縁部に跨って被吸着部4が設けられる。このような構成であれば、本体2は、実施形態の例のほか、適宜の形状を取り得る。第1、第2本体側側壁は、曲部を介さないで接続してもよい。第1、第2本体側側壁は、直交する方向に延びていなくてもよく、交差するように延びていればよい。
【0038】
被せ蓋3は、本体2に回動可能に接続して開口21を開閉する蓋体31と、蓋体31の縁に設けられ、直線状に延びて互いに接続し、それぞれ対応する第1本体側側壁232または第2本体側側壁233の外側に被さる第1、第2蓋側側壁321、322を有する。第1、第2蓋側側壁321、322が周囲にある蓋体31の隅部C3には、被吸着部4を吸着して被せ蓋3を本体2に留める磁石6が設けられる。このような構成であれば、被せ蓋3は、実施形態の例のほか、適宜の形状を取り得る。第1、第2蓋側側壁は、曲部を介さないで接続してもよい。第1、第2蓋側側壁は、直交する方向に延びていなくてもよく、交差するように延びていればよい。
被吸着部4は、軟磁性体(強磁性体)でなく硬磁性体(強磁性体)であってもよく、1つまたは3つ以上設けられてもよい。
【0039】
ケース1は、底壁22、および底壁22の縁に立設される本体側側壁232~234を有し、上方に開口21が形成される箱状の本体2と、本体2に回動可能に接続して開口21を開閉する蓋体31と、蓋体31の縁に立設され、本体側側壁232~234の外側に被さる蓋側側壁321~323を有する被せ蓋3と、本体側側壁232~234の上縁部に沿って設けられる被吸着部4と、蓋体31に設けられ、被吸着部4を吸着して被せ蓋3を本体2に留める磁石6、6A(図9)、6B(図9)と、を備えていてもよい。このような構成において、図9に実線で示すように、磁石6Aは、一つのみ設けられてもよく、また、その位置は、本体2の被吸着部4に対応する位置にあれば、蓋体31の縁部の適宜の位置に設けることが可能である。例えば、磁石6Aは、蓋体31における接続部11と反対側の縁部(蓋側側壁321の内側の縁部)において、中央部に1つのみ設けられてもよい。また、磁石6Bは、図9に2点鎖線で示すように、蓋体31におけるX方向両側の縁部(蓋側側壁322、323の内側の縁部)において、それぞれ中央部に設けられてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…ケース、2…本体、3…被せ蓋、4…縁金(被吸着部)、6、6A、6B…磁石、21…開口、31…蓋体、232…本体側側壁(第1本体側側壁)、233…本体側側壁(第2本体側側壁)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に開口が形成される箱状であり、直線状に延びて端部が互いに接続する第1本体側側壁および第2本体側側壁を有する本体と、
前記本体に回動可能に接続して前記開口を開閉する蓋体と、前記蓋体の縁に設けられ、直線状に延びて互いに接続し、それぞれ対応する前記第1本体側側壁または前記第2本体側側壁の外側に被さる第1蓋側側壁および第2蓋側側壁を有する被せ蓋と、を備え、
前記第1、第2本体側側壁の上縁部に沿って前記第1、第2本体側側壁に亘って、かつ外部に露出した状態で被吸着部が設けられ、
前記第1、第2蓋側側壁が周囲にある前記蓋体の隅部には、前記被吸着部を吸着して前記被せ蓋を前記本体に留める磁石が設けられるケース。
【請求項2】
請求項1に記載のケースにおいて、
前記磁石は、前記蓋体の内面から突出する第1突出部と、前記蓋体の外面から突出する第2突出部と、前記蓋体を貫通して前記第1突出部および前記第2突出部を接続する接続部と、を備えるケース。
【請求項3】
請求項2に記載のケースにおいて、
前記被吸着部は、前記第1、第2本体側側壁の上に位置する平坦な第1基部と、前記第1基部の両側に設けられ、前記第1、第2本体側側壁に固定される一対の第1腕部と、を備えるケース。
【請求項4】
請求項3に記載のケースにおいて、
前記第1突出部は、環状の平坦面と、前記平坦面に囲まれる膨出面と、を備え、
前記被せ蓋が閉まった際に、前記平坦面に前記第1基部が吸着され、前記膨出面の中心は、第1本体側側壁および第2本体側側壁よりも前記本体の内側にずれた位置にあるケース。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のケースにおいて、
前記本体および前記被せ蓋は、第1方向に長い平面視略矩形であり、
前記本体において、前記第1方向に直交する第2方向における一方側に前記被せ蓋が接続し、
前記本体は、前記第2方向における他方側に設けられる前記第1本体側側壁と、前記第1方向における一方側に設けられる前記第2本体側側壁と、前記第1方向における他方側に設けられ、直線状に延びて前記第1本体側側壁と互いに接続する第3本体側側壁と、を備え、
前記被吸着部は、前記第1~第3本体側側壁にって設けられ、
前記被せ蓋は、前記蓋体の前記本体との接続側と対向する縁に設けられ、前記第1本体側側壁の外側に被さる前記第1蓋側側壁と、前記蓋体の前記第1方向における一方側の縁に設けられ、前記第2本体側側壁の外側に被さる前記第2蓋側側壁と、前記蓋体の前記第1方向における他方側の縁に設けられ、前記第1蓋側側壁に接続し、前記第3本体側側壁の外側に被さる第3蓋側側壁と、を備え、
前記第1、第3蓋側側壁が周囲にある前記蓋体の隅部にも、前記被吸着部を吸着して前記被せ蓋を前記本体に留める磁石が設けられるケース。
【請求項6】
請求項5に記載のケースにおいて、
前記第2、第3蓋側側壁は、前記本体との接続側から離れるにしたがって前記蓋体からの高さが大ききくなるように傾斜し、
前記第1~第3蓋側側壁にって設けられる縁金を備え、
前記縁金は、前記第1~第3蓋側側壁の上縁部の上に位置する第2基部と、前記第2基部の両側に設けられ、前記第1~第3蓋側側壁に固定される一対の第2腕部と、を備えるケース。
【請求項7】
底壁、および前記底壁の縁に立設される本体側側壁を有し、上方に開口が形成される箱状の本体と、
前記本体に回動可能に接続して前記開口を開閉する蓋体と、前記蓋体の縁に立設され、前記本体側側壁の外側に被さる蓋側側壁と、を有する被せ蓋と、
前記本体側側壁の上縁部に沿って設けられる被吸着部と、
前記蓋体に設けられ、前記被吸着部を吸着して前記被せ蓋を前記本体に留める磁石と、を備え
前記磁石は、前記蓋体の内面から突出し、環状の平坦面および前記平坦面に囲まれる膨出面を有する第1突出部と、前記蓋体の外面から突出する第2突出部と、前記蓋体を貫通して前記第1突出部および前記第2突出部を接続する接続部と、を備え、
前記被吸着部は、前記本体側側壁の上に位置する平坦な第1基部と、前記第1基部の両側に設けられ、前記本体側側壁に固定される一対の第1腕部と、を備え、
前記被せ蓋が閉まった際に、前記平坦面に前記第1基部が吸着され、前記膨出面の中心は、本体側側壁よりも前記本体の内側にずれた位置にあるケース。
【請求項8】
請求項7に記載のケースにおいて、
前記本体および前記被せ蓋は、第1方向に長い平面視略矩形であり、
前記本体において、前記第1方向に直交する第2方向における一方側に前記被せ蓋が接続し、
前記本体側側壁は、前記第2方向における他方側に設けられる第1本体側側壁と、前記第1方向における一方側に設けられ、前記第1本体側側壁に接続する第2本体側側壁と、前記第1方向における他方側に設けられ、前記第1本体側側壁に接続する第3本体側側壁と、を備え、
前記被吸着部は、前記第1~第3本体側側壁にって設けられ、
前記蓋側側壁は、前記蓋体の前記本体との接続側と対向する縁に設けられ、前記第1本体側側壁の外側に被さる前記第1蓋側側壁と、前記蓋体の前記第1方向における一方側の縁に設けられ、前記第2本体側側壁の外側に被さる前記第2蓋側側壁と、前記蓋体の前記第1方向における他方側の縁に設けられ、前記第3本体側側壁の外側に被さる第3蓋側側壁と、を備え、
前記第2、第3蓋側側壁は、前記本体との接続側から離れるにしたがって前記蓋体からの高さが大ききくなるように傾斜するケース。