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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066241
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】発電プラント
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20240508BHJP
   H01M 8/249 20160101ALI20240508BHJP
   H01M 8/00 20160101ALI20240508BHJP
   H01M 8/12 20160101ALN20240508BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
H01M8/249
H01M8/00 Z
H01M8/12 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175696
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】礒田 博之
(72)【発明者】
【氏名】臼田 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】島田 一秀
【テーマコード(参考)】
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
5H126BB06
5H127AA07
5H127AB04
5H127AB17
5H127BA01
5H127BA21
5H127BA60
5H127BB02
5H127BB12
5H127BB37
5H127CC07
5H127EE02
5H127EE03
5H127EE25
5H127EE29
(57)【要約】
【課題】作業用スペ-スを確保しつつ、よりスペ-ス効率に優れる発電プラントを提供すること。
【解決手段】複数の燃料電池システムを一列に配置した発電ユニットを複数備える発電プラントにおいて、第1発電ユニットおよび第2発電ユニットが、燃料電池システムが並ぶ方向である左右方向及び発電ユニットの高さ方向の両方と直交する方向である前後方向に所定の間隔をもって平行に配置され、第1発電ユニットと第2発電ユニットとの間に、少なくとも1個以上の発電ユニットが前後方向に移動可能に配置されていることを特徴とする、発電プラント。
【選択図】図9A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の燃料電池システムを一列に配置した発電ユニットを複数備える発電プラントにおいて、
第1発電ユニットおよび第2発電ユニットが、前記燃料電池システムが並ぶ方向である左右方向及び前記発電ユニットの高さ方向の両方と直交する方向である前後方向に所定の間隔をもって平行に配置され、
前記第1発電ユニットと前記第2発電ユニットとの間に、少なくとも1個以上の前記発電ユニットが前後方向に移動可能に配置されていることを特徴とする、発電プラント。
【請求項2】
請求項1に記載の発電プラントにおいて、
前記第1発電ユニットおよび前記第2発電ユニットも前後方向に移動可能である、発電プラント。
【請求項3】
請求項2に記載の発電プラントにおいて、
各発電ユニットの移動を制限するストッパ機構を備える、発電プラント。
【請求項4】
請求項1に記載の発電プラントにおいて、
前記燃料電池システムは、
燃料電池スタックとの間でガスの授受を行う補機を含む補機構造体と、前記補機構造体の上下方向の少なくとも一方の面に接続された前記燃料電池スタックと、を備える2個の発電モジュ-ルと、
前記発電モジュ-ルと前記補機構造体との間で授受されるガスが流れる配管類を備える配管モジュ-ルと、
を備え、
2個の前記発電モジュ-ルが上下方向に重ねて配置され、
重ねて配置された2個の前記発電モジュ-ルの間に前記配管モジュ-ルが配置され、
隣り合う前記燃料電池システムの前記配管モジュ-ルが直列に接続されることで吸気主配管及び排気主配管を形成している、発電プラント。
【請求項5】
請求項4に記載の発電プラントにおいて、
前記発電ユニットは、
一方の端部が前記吸気主配管に接続されて発電ユニット外部の吸気設備から空気を導入する空気導入管と、一方の端部が前記排気主配管に接続されて前記発電ユニット外部の排気設備に空気を排出する排気導出管と、前記燃料電池システムで発電した電力を集約して出力する電力コンバ-タと、を備える外部接続モジュ-ルをさらに備える、発電プラント。
【請求項6】
請求項5に記載の発電プラントにおいて、
前記外部接続モジュ-ルは、前記発電ユニットの左右方向のいずれかの端部に配置されている、発電プラント。
【請求項7】
請求項5に記載の発電プラントにおいて、
前記外部接続モジュ-ルの左右方向の両側に、同数の前記燃料電池システムが並ぶ、発電プラント。
【請求項8】
請求項5に記載の発電プラントにおいて、
左右方向に延びかつC字状断面を有し、前記発電ユニットを設置する設置面に前記C字状断面の開口側を上に向けて敷設された、少なくとも2本のレ-ルと、
前記発電ユニットの底部に設けられ、前記レ-ルの内側を転動可能な内側車輪と、前記レ-ルの上面を転動可能な外側車輪と、を有する車輪モジュ-ルと、
を備える可動機構をさらに備える、発電プラント。
【請求項9】
請求項5に記載の発電プラントにおいて、
前記排気導出管は、他方の端部が前記外部接続モジュ-ルの上方に延び、
前記排気導出管と前記発電ユニット外部の排気設備とが、球面継手及び伸縮継手を備える排気接続管を介して接続されている、発電プラント。
【請求項10】
請求項5に記載の発電プラントにおいて、
前記空気導入管は、他方の端部が前記外部接続モジュ-ルの下方に延び、
前記空気導入管と前記発電ユニット外部の吸気設備とが、少なくとも一部に可撓性部材を含み前記レ-ルよりも下側に設けられた配管収容空間に収容された吸気接続管を介して接続されている、発電プラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電プラントに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、1個の筐体内に4個の燃料電池スタックを互いに離間させて正面視で2行2列に配置した燃料電池モジュ-ルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-177883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献の燃料電池モジュ-ルを複数利用して発電プラントを構成する場合には、燃料電池モジュ-ルを上記文献における前後左右方向に配置することになる。しかし、上記文献の燃料電池モジュ-ルは、前後方向に保守・点検等の作業用スペ-スを確保する必要がある。そして、上記文献の燃料電池モジュ-ルを前後方向に複数列配置する場合には、隣り合う列の間に作業用スペ-スを確保しなければならないので、燃料電池モジュ-ルを設置するための面積がかさんでしまう。
【0005】
そこで本発明は、作業用スペ-スを確保しつつ、よりスペ-ス効率に優れる発電プラントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、複数の燃料電池システムを一列に配置した発電ユニットを複数備える発電プラントが提供される。このプラントにおいて、第1発電ユニットおよび第2発電ユニットが、燃料電池システムが並ぶ方向である左右方向及び発電ユニットの高さ方向の両方と直交する方向である方向に所定の間隔をもって平行に配置され、第1発電ユニットと第2発電ユニットとの間に、少なくとも1個以上の発電ユニットが前後方向に移動可能に配置されている。
【発明の効果】
【0007】
上記態様によれば、作業用スペ-スを確保しつつ、よりスペ-ス効率に優れる発電プラントを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、定置用燃料電池システムの概略構成を示す斜視図である。
図2図2は、定置用燃料電池システムの正面図である。
図3図3は、定置用燃料電池システムの背面図である。
図4図4は、定置用燃料電池システムの左側面図である。
図5図5は、定置用燃料電池システムの燃料系部品を抜粋した図である。
図6図6は、一対のクロスメンバと発電モジュ-ルの、組付け前の状態を背面側から見た図である。
図7A図7Aは、図1の燃料電池システムを利用した発電ユニットの一例を示す正面図である。
図7B図7Bは、図1の燃料電池システムを利用した発電ユニットの他の例を示す正面図である。
図8A図8Aは、吸気系の配管経路を示す図である。
図8B図8Bは、排気系の配管経路を示す図である。
図8C図8Cは、電力系の回路を示す図である。
図9A図9Aは、発電ユニットの配置の一例を示す図である。
図9B図9Bは、発電ユニットの配置の他の例を示す図である。
図10図10は、発電ユニットの設置スペ-ス削減効果について説明するための図である。
図11図11は、発電ユニットのストッパ機構について説明するための図である。
図12図12は、変形例の構成による発電ユニットの配置について示す図である。
図13図13は、可動機構について説明するための図である。
図14図14は、可動機構の拡大図である。
図15図15は、排気接続管を示す図である。
図16図16は、吸気接続管を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
本発明の実施形態に係る発電プラントは、複数の定置用燃料電池システム(以下、単に燃料電池システムともいう。)1を一列に配置した発電ユニット60を複数備える。以下の説明では、燃料電池システム1、発電ユニット60、発電プラントの順に説明する。
【0011】
図1は、燃料電池システム1の概略構成を示す斜視図である。図2は、燃料電池システム1の正面図である。図3は燃料電池システム1の背面図である。図4は燃料電池システム1の左側面図である。図5は、燃料電池システム1の燃料系部品を抜粋した図である。なお、本実施形態において、燃料電池システム1の高さ方向を上下方向、後述する吸気管8及び排気管9等の流路方向を左右方向、上下方向及び左右方向に直交する方向を前後方向とする。また、前後方向については、後述する補機構造体7の各配管13、14との接続部が設けられる側を前(正面)とする。左右方向については、正面視を基準とする。
【0012】
本実施形態に係る燃料電池システム1は、定置用として用いられる。また、燃料電池システム1に用いられる燃料電池は、固体酸化物形燃料電池である。
【0013】
燃料電池システム1は、2個の発電モジュ-ル2と、1個の配管モジュ-ル3と、1個の電装モジュ-ルとしての電力回収モジュ-ル4と、これらを支持する枠体5と、を備える。
【0014】
発電モジュ-ル2は、補機構造体7と、補機構造体7の上下方向の一方の面に配置された第1燃料電池スタック6Aと、他方の面に配置された第2燃料電池スタック6Bと、を備える。燃料電池スタック6は、複数の単セルが上下方向に積層されたものである。第1燃料電池スタック6Aの上下方向寸法は、第2燃料電池スタック6Bの上下方向寸法よりも大きい。つまり、第1燃料電池スタック6Aは第2燃料電池スタック6Bに比べて単セルの積層数が多い。
【0015】
なお、第1燃料電池スタック6Aと第2燃料電池スタック6Bを区別する必要がない場合には、燃料電池スタック6と称する。また、本実施形態では補機構造体7の上下方向の両面に燃料電池スタック6が配置されている構成について説明するが、いずれか一方の面にのみ燃料電池スタック6が配置されている構成であっても構わない。
【0016】
補機構造体7は、燃料電池スタック6とガスの授受を行う補機(例えば熱交換器、燃焼器等)を含む筐体である。
【0017】
また、発電モジュ-ル2は、発電モジュ-ル2の燃料電池スタック6に供給する燃料を噴射する燃料噴射ユニット24を備える。本実施形態の燃料噴射ユニット24は2個の燃料噴射弁を備えるが、燃料噴射弁の数はこれに限られるわけではない。
【0018】
配管モジュ-ル3は、発電モジュ-ル2に供給する空気が流れる吸気管8と、発電モジュ-ル2から排出されたガスが流れる排気管9と、発電モジュ-ル2に供給する燃料が流れる燃料配管11と、燃料噴射ユニット24を冷却するための冷却水が流れる噴射ユニット用冷却水配管10、12とを備える。なお、噴射ユニット用冷却水配管10、12については、以下の説明において単に「冷却水配管10、12」ということもある。また、冷却水配管10を入側冷却水配管10、冷却水配管12を出側冷却水配管12ということもある。
【0019】
電力回収モジュ-ル4は、発電モジュ-ル2の発電電力を回収し後述する電力コンバ-タ43へ伝送する機器及び配線や、補機類等の駆動に必要な電力を外部設備から引き込むための機器及び配線等を収めた電力ボックス19を備える。電力ボックス19は絶縁処理が施された金属部材で形成されている。なお、絶縁処理には公知の処理を用いることができる。
【0020】
枠体5は、2個の発電モジュ-ル2と1個の配管モジュ-ル3を取り囲むように配置された複数のフレ-ム部材、クロスメンバ20及び第1、第2ステ-21、22で構成されている。
【0021】
枠体5の内側で、2個の発電モジュ-ル2は上下方向に重ねて配置され、その間に配管モジュ-ル3が配置されている。以下、上下の発電モジュ-ル2を区別する必要がある場合には、上側を上側発電モジュ-ル2A、下側を下側発電モジュ-ル2Bという。
【0022】
2個の発電モジュ-ル2を上下方向に重ねて配置することで、2個の発電モジュ-ル2を同一面に設置する構成(以下、これを平置きともいう。)に比べて、燃料電池システム1の設置に要する面積を小さくできる。さらに、平置きの場合には、吸気管8及び排気管9等の配管類を隣り合う発電モジュ-ル2の間に配置し、そこから各補機構造体7へ分岐する配管を設置することになる。これに対し、本実施形態の燃料電池システム1では上下方向に重ねて配置された発電モジュ-ル2の間に配管モジュ-ル3が配置されているので、上面から見た場合に、平置きに比べて配管類が専有する面積が小さくなる。すなわち、本実施形態の燃料電池システム1によれば、複数の発電モジュ-ル2を備える燃料電池システム1を設置するのに必要な面積をより小さくすることが可能となる。
【0023】
枠体5は、例えば、上側発電モジュ-ル2Aを取り囲む上側部分と、下側発電モジュ-ル2Bを取り囲む下側部分と、配管モジュ-ル3を散り囲む中間部分と、を含んでいる。上側部分は、上側発電モジュ-ル2Aを取り囲むように箱型に組まれた少なくとも12本のフレ-ム部材と、フレ-ム部材で画成される左右の側面を前後方向に横切るように配置されたクロスメンバ20と、フレ-ム部材で画成される前後の側面(つまり正面と背面)を左右方向に横切るように配置された第1ステ-22及び第2ステ-21と、を備える。下側部分は上側部分と同じ構成である。中間部分は、上側部分と下側部分とを上下方向に所定の間隔をもって接続する少なくとも4本のフレ-ム部材を備える。
【0024】
燃料電池システム1は、燃料噴射ユニット24や補機構造体7に含まれる補機類や後述する吸気分岐管13及び排気分岐管14が備える弁体及び各弁体を駆動するアクチュエ-タ等(以下、これらをまとめて「補機類」ともいう)の動作に必要な電力を外部に設置した電源から供給するための電力線を備える。また燃料電池システム1は、外部に設置した制御装置から補機類へ制御に必要な信号を送るための信号線も備える。以下、これらをまとめて「電力・信号線」ともいう。そして、電力・信号線は、電力回収モジュ-ル4から接続先の補機類まで枠体5のフレ-ム部材に沿って取り回されている。電力・信号線は、外部に設置した電源及び制御装置に接続される主配線と、主配線から分岐して各燃料電池システム1の補機類に接続される分岐配線とに分けることができる。
【0025】
上側発電モジュ-ル2Aは、補機構造体7の上側に第1燃料電池スタック6Aが配置され、下側に第2燃料電池スタック6Bは配置された状態となっている。以下、この状態を正立状態ともいう。一方、下側発電モジュ-ル2Bは、構造は上側発電モジュ-ル2Aと同じであるが、補機構造体7の下側に第1燃料電池スタック6Aが配置され、上側に第2燃料電池スタック6Bが配置された状態となっている。つまり、上側発電モジュ-ル2Aを前後方向に延びる軸を中心として上下反転させた状態となっている。以下、この状態を倒立状態ともいう。なお、枠体5の上側発電モジュ-ル2Aを取り囲む部分と、枠体5の下側発電モジュ-ル2Bを取り囲む部分も同様に、同じ構造が上下反転した関係になっている。このように、同じ構造の2個の発電モジュ-ル2を、一方は正立状態、他方は倒立状態で使用することで、複数種類の発電モジュ-ル2を使用する場合に比べてコストを低減できる。さらに、上下で同じ構造を採用することで、配管モジュ-ル3と発電モジュ-ル2との間の各配管や各配線についても、同じ形状・寸法のものを使用でき、これによってもコストを低減できる。
【0026】
また、2個の発電モジュ-ル2は、前後方向の中心軸Cmが枠体5の前後方向の中心軸Cfに対して背面側にオフセットした位置に配置されている(図4参照のこと。)。発電モジュ-ル2は枠体5の右側面及び左側面に設けられた一対のクロスメンバ20及び枠体5の背面に設けられた第1ステ-22に固定支持されている。クロスメンバ20は、枠体の左右の側面を画成するフレ-ム部材のうちの上下方向に延びる一対のフレ-ム部材同士を接続している。第1ステ-22は枠体5の背面を画成する一対のフレ-ム部材同士を接続している。なお、発電モジュ-ル2の枠体5への固定方法については後述する。
【0027】
配管モジュ-ル3の各配管は、いずれも流路の向きが枠体5の左右方向となるよう配置されている。吸気管8及び排気管9は図示しないステ-等を介して枠体5に支持されている。また、燃料配管11及び冷却水配管10、12は、枠体5に設けられたブラケット25に支持されている。
【0028】
配管モジュ-ル3は、上記の通り上側発電モジュ-ル2Aと下側発電モジュ-ル2Bとの間に配置されている。より具体的には、吸気管8は上面視で燃料電池スタック6と重なる位置に配置され、排気管9は上面視で燃料電池スタック6と重ならない位置に配置されている。高温の排気が流れる排気管9をこのように配置することで、排気管9から発せられた熱が上方に抜けやすくなるので、燃料噴射ユニット24等の電装品の温度上昇を抑制できる。
【0029】
吸気管8及び排気管9の左右方向の両端にはフランジ部が設けられている。そして、後述するように複数の燃料電池システム1を左右方向に連結する際には、このフランジ部へ、同形状のフランジを両端に持つ同径の配管がボルト等により締結される。端末となる箇所には、フランジと同形状の穴塞ぎ用の蓋が取り付けられ、吸排気の漏れを防止する。
【0030】
排気管9は、両端のフランジ部を除けば円筒状の単管部材である。これに対し吸気管8は、両端のフランジ部に挟まれた部分の流路断面積がフランジ部に設けられた開口部の面積に比べて大きい。そして、吸気管8の両端のフランジ部に挟まれた部分の流路断面積は、排気管9の両端のフランジ部に挟まれた部分の流路断面積に比べて大きい。換言すると、吸気管8は排気管9に比べて流路の容積が大きい。なお、本実施形態の吸気管8は左右の側面に円形の開口部を備える直方体であるが、これに限られるわけではなく、上述した条件を満たす形状であればよい。
【0031】
燃料配管11及び冷却水配管10、12の両端には、図示しないリブ加工が施されている。複数の燃料電池システム1を左右方向に連結する際には、隣り合う燃料電池システム1の燃料配管11同士及び冷却水配管10、12同士が、図示しないゴム配管等を介して接続される。
【0032】
吸気管8と発電モジュ-ル2は、吸気分岐管13を介して接続されている。より具体的には、吸気管8から分岐した吸気分岐管13が、補機構造体7に設けられた吸気口7Aに接続されている。
【0033】
排気管9と発電モジュ-ル2は、排気分岐管14を介して接続されている。より具体的には、排気管9から分岐した排気分岐管14が、補機構造体7に設けられた排気口7Bに接続されている。発電モジュ-ル2から排出される排気は高温になり、また、補機構造体7と排気分岐管14との接続部も高温になるので、排気分岐管は金属部材で形成されている。なお、吸気分岐管13は、内部を流れる空気の温度及び補機構造体7と吸気分岐管13との接続部の温度が排気分岐管14に比べて低いので、高温になる発電モジュ-ル2、排気分岐管14及び排気管9から熱が伝達しにくい部分についてはゴム配管を用いることができる。
【0034】
上記の通り上側発電モジュ-ル2Aは正立状態、下側発電モジュ-ル2Bは倒立状態になっており、両発電モジュ-ル2の間に配管モジュ-ル3が配置されている。これにより、両発電モジュ-ル2ともに、上下方向寸法が第1燃料電池スタック6Aに比べて短い第2燃料電池スタック6Bが配管モジュ-ル3に近い側に配置されることになる。換言すると、上側発電モジュ-ル2Aが倒立状態で下側発電モジュ-ル2Bが成立状態の場合に比べて、配管モジュ-ル3から各補機構造体7までの距離が短くなる。
【0035】
吸気口7A及び排気口7Bは、上面視で補機構造体7の正面側に配置されている。また、上記の通り発電モジュ-ル2は枠体5に対して背面側にオフセットした位置にある。したがって、吸気口7A及び排気口7Bと枠体5との間の距離が確保され、吸気分岐管13及び排気分岐管14の取り回しに余裕が生まれる。なお、本実施形態では、補機構造体7の燃料電池スタック6に対して正面側に突出した部分の下面に設けられ、排気分岐管14が下方から接続されている、これも「上面視で補機構造体7の正面側に配置されている」に含まれる。また、排気口7Bが吸気口7Aと同様に、正面方向に開口し、排気分岐管14が正面から接続される構成であってもよい。
【0036】
また、仮に吸気口7A又は排気口7Bのいずれかが上面視で補機構造体7の背面側に配置されていると、これに接続される配管があることにより、発電モジュ-ル2を背面側にオフセットできる量が制限される。その結果、正面側及び背面側に無効空間が生じる。一方、本実施形態の燃料電池システム1は吸気口7A及び排気口7Bが正面側に集約されているので、発電モジュ-ル2の背面を、枠体5の背面により近付けることができる。つまり、本実施形態によれば、枠体5の背面と発電モジュ-ル2の背面との間に生じる無効空間(図4のIS)をより小さくすることができる。
【0037】
また、上側発電モジュ-ル2Aでは、正面視で左側に吸気口7Aが、右側に排気口7Bがそれぞれ配置されている。一方、下側発電モジュ-ル2Bでは、正面視で右側に吸気口7Aが、左側に排気口7Bがそれぞれ配置されている。つまり、上側発電モジュ-ル2Aと下側発電モジュ-ル2Bで、吸気口7A及び排気口7Bの配置が逆になっている。これにより、吸気管8の、上側発電モジュ-ル2A用の吸気分岐管13との接続部と、下側発電モジュ-ル2B用の吸気分岐管13との接続部の位置を、左右方向にずらすことができる。吸気分岐管13には弁体や弁体を駆動するアクチュエ-タ等(いずれも図示せず)の付帯機器があるが、このように2個の接続部の位置を左右方向にずらすことで、付帯機器の位置を分散させることができ、2本の吸気分岐管13の取り回しに余裕が生まれる。また、2個の接続部が近い位置にあると、いずれか一方の吸気分岐管13に空気が流れにくくなる等の問題が生じるおそれがあるが、上記のように2個の接続部の位置を左右方向にずらすことで、当該問題を解消できる。排気管9の2個の排気分岐管14との接続部についても同様である。
【0038】
なお、本実施形態では同じ構造の発電モジュ-ル2を正立状態と倒立状態で用いているので、上記のように吸気口7A及び排気口7Bの配置が逆になるのは当然である。しかし、仮に構造が異なる2個の発電モジュ-ル2を用いる場合でも、上述した問題を解消するため、上側発電モジュ-ル2Aと下側発電モジュ-ル2Bで、吸気口7A及び排気口7Bの配置を逆にする。
【0039】
ところで、発電プラント等で燃料電池システム1を使用する場合には、例えば、各配管からの漏れの有無の確認、消耗品や不具合のある部品の交換等といった保守・点検作業が必要となる。本実施形態の燃料電池システム1は、発電モジュ-ル2は枠体5に対して背面側にオフセットして配置され、かつ上下の発電モジュ-ル2の吸気口7A及び排気口7Bが全て正面側に配置されているので、配管モジュ-ル3に含まれる後述する遮断弁等の付帯機器も正面側に集約できる。このため、本実施形態の燃料電池システム1によれば、保守・点検作業の際の作業員の移動量が少なくなり、作業効率の向上を図ることができる。
【0040】
また、保守・点検作業の際に、作業の対象部の位置が低いと、作業員は屈み込んだり、場合によっては横たわったりすることになる。これとは反対に、作業の対象部の位置が高いと、作業員は背伸びをしたり、踏み台に乗ったりすることになる。いずれの場合も作業性を悪化させる要因となる。しかし、本実施形態の燃料電池システム1では、上側発電モジュ-ル2Aは正立状態、下側発電モジュ-ル2Bは倒立状態になっており、両発電モジュ-ル2の間に配管モジュ-ル3が配置されている。これにより、上下の発電モジュ-ル2の補機構造体7の位置が、燃料電池システム1の上下方向の中央に寄ることとなるので、作業性の悪化を抑制できる。
【0041】
そして、発明者らが調査したところ、作業の対象部の設置面からの高さがおおよそ400mm-1500mmの範囲にあれば、作業性の悪化を抑制し得ることが明らかになった。そこで、発電モジュ-ル2及び枠体5の寸法は任意に設定し得るものではあるが、上記の作業性の観点から、上下の発電モジュ-ル2の吸気口7A及び排気口7Bの設置面からの高さが、400mm-1500mmの範囲内になるように、発電モジュ-ル2及び枠体5の寸法を設定する。なお、後述する燃料供給管26と補機構造体7との接続部もこの範囲内にあることが望ましい。
【0042】
燃料噴射ユニット24は、枠体5の正面に設けられた第2ステ-21に固定支持されている。燃料は、燃料配管11から燃料噴射ユニット24へ燃料分岐管15を介して供給され、燃料噴射ユニット24から燃料供給管26を介して補機構造体7へ供給され、そこから発電モジュ-ル2へ供給される。燃料供給管26と補機構造体7との接続部は、吸気口7A及び排気口7Bと同様に、上面視で補機構造体7の正面側に配置される。また、燃料噴射ユニット24は、燃料噴射弁の噴射部を取り囲む冷却水ギャラリ27を備える。冷却水ギャラリ27と入側冷却水配管10は第1冷却水分岐管17により接続され、冷却水ギャラリ27と出側冷却水配管12は第2冷却水分岐管16により接続されている。つまり、冷却水は、入側冷却水配管10から第1冷却水分岐管17を介して冷却水ギャラリ27に供給され、そこで燃料噴射弁を冷却し、第2冷却水分岐管16を介して出側冷却水配管12へ流入する。
【0043】
入側冷却水配管10は燃料配管11に対して非挿入面側に、出側冷却水配管12は燃料配管11に対して挿入面側に配置されている。換言すると、入側冷却水配管10が排気管9から最も遠い位置に配置され、出側冷却水配管12が排気管9に最も近い位置に配置され、燃料配管11が入側冷却水配管10と出側冷却水配管12との間に配置されている。このような配置にする理由は次の通りである。
【0044】
冷却水配管10、12を流れる冷却水は、上述した通り燃料噴射ユニット24を冷却するためのものである。したがって、燃料噴射ユニット24の冷却に供される前の冷却水が流れる入側冷却水配管10は、高温の排気が流れる排気管9からの伝熱量が少ない方が望ましい。一方、燃料噴射ユニット24の冷却に供された冷却水は、その後に図示しないラジエ-タで冷却されるので、出側冷却水配管12は入側冷却水配管10に比べると排気管9からの伝熱量の許容量が大きい。また、燃料は燃料電池スタック6での反応性の観点からは蒸発しやすい方(つまり温度が高い方)が望ましいが、燃料配管11内で気泡が発生するほどの高温になることは望ましくない。そこで、排気管9からの伝熱量を抑制したい入側冷却水配管10を排気管9から最も遠い位置に、排気管9の熱による弊害が少ない出側冷却水配管12を排気管9に最も近い位置に、燃料噴射後に蒸発し易い温度まで温度上昇することが望ましい燃料配管11をこれらの間に、それぞれ配置する。
【0045】
電力ボックス19は、枠体5の背面の、上下の発電モジュ-ル2の間に配置される。発電モジュ-ル2と電力ボックス19は、分岐電力線としてのバスバ18を介して電気的に接続されている。バスバ18は燃料電池スタック6の補機構造体7と接する面と対向する面(つまり、上面と下面)から取り出され、排気管9がある方向とは異なる方向に延びて、枠体5のフレ-ム部材に沿って設けられた配線通路23内を通って電力ボックス19に接続されている。ここでいう「排気管9がある方向とは異なる方向に延びて」とは、排気管9に近づかないことを意味する。電力ボックス19内には外部に設置された電力コンバ-タ43に接続される主電力線53が収容されており、バスバ18はこの主電力線53に接続される。なお、配線通路23も電力ボックス19と同様に絶縁処理が施された金属部材で形成されている。これにより、保守・点検作業等のために分解した際に、バスバ18や電線類等の活電部がフレ-ム部材に接触する頻度を低下させることができる。
【0046】
2個の発電モジュ-ル2を平置きする場合には、電力ボックス19を設置するスペ-スを発電モジュ-ル2の設置スペ-スとは別に設ける必要があるが、本実施形態の構成によれば、その必要がなくなる。つまり、燃料電池システム1の設置に要する面積を削減できる。
【0047】
次に、図6を参照して、発電モジュ-ル2の枠体5への取り付け方法について説明する。
【0048】
図6は一対のクロスメンバ20と発電モジュ-ル2の、組付け前の状態を背面側から見た図である。なお、この段階では、枠体5に第1ステ-22は取り付けられていない。
【0049】
一対のクロスメンバ20の対向する面には、前後方向(水平方向)に延びて、少なくとも背面側の端部が開放端となっているガイド溝33が設けられている。発電モジュ-ル2の補機構造体7には、ガイド溝33に対応する形状の第1スライド部31及び第2スライド部32が設けられている。なお、図6では、第2スライド部32を備えるスライド部材30を補機構造体7とは別体として作成し、これを補機構造体7に取り付ける構成となっているが、第2スライド部32を補機構造体7の筐体と一体として形成してもよい。
【0050】
そして、枠体5の背面を挿入面、正面を非挿入面とし、挿入面から第1スライド部31及び第2スライド部32をガイド溝33に沿わせて発電モジュ-ル2を移動させることにより、発電モジュ-ル2を枠体5の内側に挿入する。そして、挿入後に、第1ステ-22を用いて発電モジュ-ル2と枠体5を剛結する。これにより、発電モジュ-ル2が枠体5に固定される。このとき、ガイド溝33がクロスメンバ20の一端から他端まで設けられているならば、発電モジュ-ル2の位置を確認しながら発電モジュ-ル2を枠体5に挿入して、発電モジュ-ル2の位置決めをする必要がある。しかし、本実施形態では、ガイド溝33の正面側の端部の位置を、発電モジュ-ル2が適切に位置決めされたときの第1スライド部31の位置に合わる。換言すると、第1スライド部31がガイド溝33の正面側の端部に当接するまで挿入すれば、発電モジュ-ル2の位置決めが完了する。これにより、位置決めが容易になる。また、挿入面が背面側にあり、補機構造体7と各配管の接続部は補機構造体7の正面側にあり、各配管は補機構造体7がスライドした場合の軌跡との干渉を避けて取り回されているので、各配管との接続を解除すれば発電モジュ-ル2を枠体5から抜き出すことができる。つまり、発電モジュ-ル2の交換時等に、各配管を枠体5から外す必要がない。
【0051】
また、上記のように発電モジュ-ル2を枠体5に固定すると、発電モジュ-ル2の特に補機構造体7が、枠体5の左右の側面に設けられた一対のクロスメンバ20を接続する構造部材としても機能する。枠体5の上側部分は、左右の各側面は一対のクロスメンバ20により、正面は第2ステ-21により、背面は第2ステ-21により、それぞれ面剛性が強化されているが、補機構造体7が左右の各側面を横断する構造部材として機能することで、上側部分全体としての剛性が向上する。下側部分についても同様である。これにより、地震等の外力による変形や倒壊を抑制できる。
【0052】
次に、複数の燃料電池システム1を備える発電ユニット60について図7A及び図7Bを参照して説明する。
【0053】
図7Aは、発電ユニット60の一例としての発電ユニット60Aを示す正面図である。図7Bは同発電ユニット60の他の例としての発電ユニット60Bを示す正面図である。なお、発電ユニット60は発電ユニット60A、発電ユニット60B及びその他の構成のユニットを含むユニットの総称である。
まず、図7Aの発電ユニット60Aについて説明する。
【0054】
図7Aに示す通り、複数の燃料電池システム1が左右方向に隣接して配置され、それぞれの枠体5同士がボルト等により剛結される。これにより、剛結された一対のフレ-ム部材が互いに補強部材として機能し、枠体5の変形が抑制される。また、各燃料電池システム1の吸気管8、排気管9、燃料配管11及び冷却水配管10、12も連結される。隣り合う燃料電池システム1の吸気管8は、継手となる配管を介して連結される。排気管9も同様である。継手となる配管は、両端にフランジ部を備え、流路断面が吸気管8、排気管9のフランジ部に設けた開口部と同形状の円管部材で形成される。隣り合う燃料電池システム1の燃料配管11及び冷却水配管10、12は、継手となる配管(例えばゴム配管等)を介して連結される。その結果、連結された直線状の吸気管(吸気主配管)8、排気管(排気主配管)9、燃料配管(燃料主配管)11及び冷却水配管10、12が、上側発電モジュ-ル2Aの列と下側発電モジュ-ル2Bの列との間に配置されることとなる。また、隣り合う燃料電池システム1の電力ボックス19内に収められた配線類は電気的に接続される。
【0055】
上記の通り連結された吸気管8、排気管9、燃料配管11及び冷却水配管10、12が直線状であることにより、屈曲部がある場合に比べて圧力損失を抑制できる。また、これらの配管はいずれも正面側からアクセス可能なので、作業性に優れる。
【0056】
また、上述した通り、各燃料電池システム1の吸気管8は、左右の側面に設けたフランジ部に挟まれた部分(以下、「流路部分」ともいう。)の流路断面積がフランジ部に設けた開口部の面積に比べて大きく、流路部分の容積が排気管9に比べて大きい。このため、上述した継手を介して吸気管8に供給された空気は、流路部分にためられてから上側発電モジュ-ル2Aに接続される吸気分岐管13と下側発電モジュ-ル2Bに接続される吸気分岐管13に流入する。すなわち、流路部分が内燃機関の吸気系におけるサ-ジタンクと同様の機能を果たし、上下2個の発電モジュ-ル2に供給される空気の均等化等の効果が得られる。
【0057】
複数の燃料電池システム1が連結された列(以下、燃料電池列ともいう。)の左右方向の一方の端部(図7Aにおいては右端)には、第2枠体40が連結される。第2枠体40には、一端が吸気管8に接続される空気導入管41と、一端が排気管9に接続される排気導出管42と、電力コンバ-タ43と、一端が燃料配管11に接続される燃料導入管45と、一端が冷却水配管10に接続される冷却水導入管44と、一端が冷却水配管12に接続される冷却水導出管46とが固定支持されている。以下、第2枠体40、空気導入管41、排気導出管42、電力コンバ-タ43、燃料導入管45、冷却水導入管44及び冷却水導出管46をまとめ、外部接続モジュ-ル47ともいう。そして、燃料電池列と外部接続モジュ-ル47とを合わせたものを発電ユニット60Aという。
【0058】
燃料電池列の左右方向の他方の端部では、吸気管8、排気管9、燃料配管11の開口部が蓋又は栓により閉じられている。また、冷却水配管10の端部と冷却水配管12の端部とが接続されている。
【0059】
空気導入管41の他端は、発電ユニット60Aの外部に設けられた、ブロワ57等の吸気設備57に接続されている。排気導出管42の他端は発電ユニット60Aの外部に設けられた排気処理装置等の排気設備58に接続されている。
【0060】
燃料導入管45の他端は、燃料タンク、圧力調整弁等を備える燃料設備(図示せず)に接続されている。冷却水導入管44及び冷却水導出管46の他端は、冷却水タンク、循環ポンプ及びラジエ-タ等を備える冷却設備(図示せず)に接続されている。
【0061】
電力コンバ-タ43は、燃料電池列の各電力ボックス19と電力配線を介して電気的に接続されている。つまり、燃料電池列の各発電モジュ-ル2で発電した電力は、1個の電力コンバ-タ43を介して出力される。このように電力コンバ-タ43を1個に集約することで、次のような効果が得られる。まず、個々の燃料電池システム1に電力コンバ-タ43を配置する構成に比べて発電ユニットの設置面積を小さくできる。また、電力コンバ-タ43の冷却機構を設ける場合に、冷却対象が一箇所になるので冷却機構の構成が簡単になり、コストを削減できる。なお、さらに多くの燃料電池システム1を連結する場合には、図7Aにおいて外部接続モジュ-ル47の右側に、左側と同様に燃料電池列を形成してもよい。この場合、空気導入管41、排気導出管42、燃料導入管45、冷却水導入管44及び冷却水導出管46はそれぞれ分岐して、右側に連結した燃料電池列にも接続する。電力配線も同様で、右側の燃料電池列も電力コンバ-タ43に電気的に接続する。
【0062】
次に、図7Bの発電ユニット60Bについて説明する。図7Bの発電ユニット60Bは6個の燃料電池システム1と1個の外部接続モジュ-ル47とで構成されている。
【0063】
図7Bに示す通り、発電ユニット60Bは、外部接続モジュ-ル47の左右方向両側に燃料電池システム1が同数(本実施形態では3個ずつ)配置されている。
【0064】
吸気導入管41及び排気導出管42は、それぞれ2股に分岐して、左側の燃料電池列と右側の電池列とに接続されている。
【0065】
上記の構成によれば、6個の燃料電池システム1を直列に配置した燃料電池列の端部に外部接続モジュ-ル47を配置する構成に比べて、外部接続モジュ-ル47から外部接続モジュ-ル47とは反対側の端部の燃料電池システム1までの距離が短くなる。また、左右対称の構成になる。これにより、外部接続モジュ-ル47からの距離に応じて生じる吸気量のバラつきや電力損失等を抑制できる。
【0066】
ところで、各燃料電池システム1の発電モジュ-ル2は、非挿入面側から各配管13、14、26と補機構造体7との接続を解除し、挿入面側の主電力線と分岐電力線との接続を解除し、電力・信号線の主配線と分岐配線との接続を解除すれば、挿入面から取り出すことができる。ただし、複数の燃料電池システム1からなる発電ユニットでは、各燃料電池システム1の吸気管8及び排気管9が直列に接続されているので、補機構造体7と吸気分岐管13及び排気分岐管14との接続を解除するだけでは、吸気口7A及び排気口7Bが大気解放状態となってしまう。これでは1個の発電モジュ-ル2を交換するために発電ユニットの運転を停止しなければならない。
【0067】
また、点検等のために燃料電池システム1を停止させる場合には、空気及び燃料ガスの供給を停止する必要があるが、発電ユニットを運転させつつ特定の発電モジュ-ル2だけを点検等するためには、点検等する発電モジュ-ル2への供給のみを停止させる機構が必要である。これについては、バスバ18を含む電力の伝達経路及び電力・信号線についても同様である。
【0068】
そこで本実施形態の燃料電池システム1は、上述した特定の発電モジュ-ル2のみを停止させることを可能にするために以下に説明する機構になっている。
【0069】
図8Aは吸気系の配管経路を示す図、図8Bは排気系の配管経路を示す図、図8Cは発電モジュ-ル2で発電した電力を伝達する電力系の回路を示す図である。
【0070】
図8Aに示す通り、吸気系は各燃料電池システム1の吸気管8と、これらを接続する継手54と、で構成される吸気主配管と、吸気主配管に接続される空気導入管41と、後述する吸気接続管73と、吸気設備57と、各燃料電池システム1の吸気分岐管13と、を備える。吸気設備57は、吸気主配管に空気を供給するブロワ57である。各吸気分岐管13には、流路を開閉可能な遮断弁50が設けられている。なお、遮断弁50は図1図7Bでは省略している。
【0071】
図8Bに示す通り、排気系は、各燃料電池システム1の排気管9と、これらを接続する継手55と、で構成される排気主配管と、排気主配管に接続される排気導出管42と、各燃料電池システム1の排気分岐管14と、後述する排気接続管70と、排気設備58と、を備える。そして、各排気分岐管14には、流路を開閉可能な遮断弁51が設けられている。なお、遮断弁51は図1図7では省略している。
【0072】
図8Cに示す通り、電力系は各燃料電池システム1の主電力線53と、これらを接続する電力線56と、電力コンバ-タ43と、各燃料電池システム1のバスバ18と、を備える。そして、各バスバ18には回路遮断器52が設けられている。なお、回路遮断器52は図1図7では省略している。
【0073】
なお、図示はしないが、燃料配管11から燃料噴射ユニット24までの間にも、遮断弁を設ける。
【0074】
次に、上述した発電ユニット60を用いて発電プラントを構成する場合について図9A図16を参照して説明する。ここでは、図7Bに示した発電ユニット60(60B)を3個用いる場合について説明する。
【0075】
図9A及び図9Bは、発電プラントの発電ユニット60が配置される部分を左方から見た図である。ここでは、背面側の発電ユニット60を第1発電ユニット60-1、前面側の発電ユニット60を第2発電ユニット60-2、これらに挟まれる発電ユニット60を中間発電ユニット60-3、と称する。
【0076】
第1発電ユニット60-1と第2発電ユニット60-2は所定の間隔をもって平行に固定配置されている。所定間隔は、例えば発電ユニット60の前後方向寸法を2倍した長さとする。中間発電ユニット60-3は、第1発電ユニット60-1と第2発電ユニット60-2の間に、第1発電ユニット60-1及び第2発電ユニット60-2と平行かつ前後方向に移動可能に配置されている。移動を可能にする機構については後述する。図9Aは中間発電ユニット60-3が第1発電ユニット60-1側にある場合を示しており、図9Bは中間発電ユニット60-3が第2発電ユニット60-2側にある場合を示している。
【0077】
中間発電ユニット60-3が上記のように移動可能であることによる効果について、図10を参照して説明する。
【0078】
図10の下段は本実施形態の構成(図9Bの状態。)であり、図10の上段は3個の発電ユニット60が作業スペ-スを確保しつつ3列に固定配置した構成(以下、比較例ともいう。)である。なお、比較例の構成は本発明の範囲に含まれない。
【0079】
発電ユニット60については、前述した通り保守・点検等の際に各配管13、14、26と補機構造体7との接続解除及び再接続や、主電力線と分岐電力線との接続解除及び再接続といった作業が必要となり、そのために発電ユニット60の前側と後側に作業スペ-スが必要となる。
【0080】
このため、3個の発電ユニット60がそれぞれ固定されている比較例の構成では、各発電ユニット60の前後に作業スペ-スを設けることとなる。その結果、第1発電ユニット60-1の後側(S1)、第1発電ユニット60-1と中間発電ユニット60-3の間(S3)、中間発電ユニット60-3と第2発電ユニット60-2の間(S5)、第2発電ユニット60-2の前側(S7)、の4つの作業スペ-スが必要となる。そして、各作業スペ-スの前後方向寸法を発電ユニット60の前後方向寸法と同じにすると、4つの作業スペ-ス(S1、S3、S5、S7)と3個の発電ユニット60の設置スペ-ス(S2、S4、S6)を合わせて、発電ユニット60に換算すると7列分のスペ-スが必要となる。
【0081】
これに対し本実施形態の構成では、第1発電ユニット60-1の後側(S1)と前側(S3)、第2発電ユニット60-2の前側(S6)の3つの作業スペ-スと、3個の発電ユニット60の設置スペ-ス(S2、S4、S5)を合わせて、発電ユニット60に換算すると6列分のスペ-スで済む。中間発電ユニット60-3の前側についての作業をする際には、中間発電ユニット60-3をスペ-スS3に移動すればよいからである。また、この移動によって第2発電ユニット60-2の後側の作業をすることもできる。
【0082】
上記の通り、本実施形態の構成によれば、発電ユニット60の設置に必要なスペ-スを小さくすることができる。なお、上記説明では第1発電ユニット60-1と第2発電ユニット60-2との間に設ける所定間隔を、発電ユニット60の前後方向寸法を2倍した長さとして説明したが、これに限られるわけではない。中間発電ユニット60-3を移動することで第1発電ユニット60-1と中間発電ユニット60-3との間、又は第2発電ユニット60-2と中間発電ユニット60-3との間に作業スペ-スが確保できる間隔であればよい。
【0083】
ところで、移動可能な中間発電ユニット60-3には、図9A及び図9Bのそれぞれの状態で移動を規制するストッパ機構61を設けてもよい。ストッパ機構61は、例えば、図11に示す通り枠体5のフレ-ム部材に装着された昇降可能なガイドピン62と、設置面に配置された穴(図示せず)とで構成される。中間発電ユニット60-3を移動する際にはガイドピン62を引き上げ、図9A又は図9Bの状態になったらガイドピン62を降ろして穴に挿入する。
【0084】
ここで、本実施形態の変形例について図12を参照して説明する。なお、本変形例も本発明の範囲に属する。図12の(A)~(D)は変形例に係る発電ユニット60の移動の様子を示す図である。
【0085】
本変形例は、中間発電ユニット60-3が前後方向に移動可能な点は上記実施形態と同様であるが、第1発電ユニット60-1及び第2発電ユニット60-2も前後方向に移動可能な点が異なる。
【0086】
図12の(A)の状態では、第2発電ユニット60-2の前側の作業を行うことができる。そして、第2発電ユニット60-2を前側に移動して(B)の状態にすれば第2発電ユニット60-2の後側の作業を行うことができる。また、この状態では中間発電ユニット60-3の前側の作業も行うことができる。
【0087】
さらに、中間発電ユニット60-3を前側に移動して(C)の状態にすれば、中間発電ユニット60-3の後側の作業と、第1発電ユニット60-1の前側の作業を行うことができる。そして第1発電ユニット60-1を前側に移動した(D)の状態にすれば、第1発電ユニット60-1の後側の作業を行うことができる。
【0088】
このように、変形例の構成にすると、発電プラントにおける3個の発電ユニット60の設置スペ-スは、発電ユニット60に換算して4列分のスペ-ス(S1~S4)があれば足りることとなり、上記の実施形態に比べてさらに少ないスペ-スで済む。
【0089】
次に、中間発電ユニット60-3を移動させるための可動機構64について図13図16を参照して説明する。
【0090】
図13は、中間発電ユニット60-3を前方から見た図(つまり正面図)である。図14は、可動機構64の拡大図である。
【0091】
図13に示す通り、中間発電ユニット60-3各燃料電池システム1の下部に可動機構64を備える。なお、可動機構64は中間発電ユニット60-3の状態を略水平に維持できる位置に少なくとも2個あればよい。
【0092】
図14に示す通り、可動機構64は、前後方向に延びる断面がC字状のレ-ル67と、車輪モジュ-ル68とを備える。なお、図14では正面視のため各燃料電池システム1に1個の車輪モジュ-ル68が設けられているように見えるが、実際には各燃料電池システム1の枠体5の前側のフレ-ム部材と後側のフレ-ム部材にそれぞれ1個ずつ設けられている。
【0093】
レ-ル67は、中間発電ユニット60-3の設置面にC字状断面の開口側を上に向けて敷設されている。
【0094】
車輪モジュ-ル68は、レ-ル67の内側をレ-ル67の長手方向に転動可能な内側車輪66と、レ-ル67の上面をレ-ル67の長手方向に転動可能な外側車輪65と、枠体5のフレ-ム部材に取り付けられ内側車輪66と外側車輪65とを支持するステ-69と、を備える。なお、図13では外側車輪65及び内側車輪66がそれぞれ2個設けられているが、これに限られるものではなく、少なくとも内側車輪66と外側車輪65がそれぞれ1個ずつあればよい。
【0095】
上記の可動機構64によれば、基本的には外側車輪65がレ-ル67の上面の外側を転動することで中間発電ユニット60-3は前後方向に移動できる。一方、中間発電ユニット60-3が前後方向に傾いた場合、例えば図13の紙面手前側から奥側に傾いた場合には、車輪モジュ-ル68が持ち上がり、内側車輪66がレ-ル67の内側上面に接触し、内側車輪66が転動する。これにより、中間発電ユニット60-3の転倒が抑制され、かつ傾いた状態での移動も可能となる。
【0096】
次に、可動機構64以外の、発電ユニット60を移動可能にするための構成について図15及び図16を参照して説明する。図15は上述した変形例に係る構成の、3列に配置された発電ユニット60を斜め上方から見た図、図16は同発電ユニット60を斜め下方から見た図である。なお、各発電ユニット60については簡略化してある。
【0097】
発電ユニット60は発電ユニット60外部の排気設備(図示せず)と排気接続管70を介して接続されている。排気接続管70は、その一端が排気導出管42の上端に接続され、他端が排気設備に接続されている。そして、排気接続管70は金属部材で形成され、球面継手71と伸縮継手72を備える。伸縮継手72の伸縮可能な範囲は、少なくとも発電ユニット60と排気設備との距離が最大の状態から最小の状態までを含むものとする。
【0098】
発電ユニット60が前後方向に移動すると、上面視で排気接続管70と発電ユニット60の位置関係が変化するが、排気接続管70は球面継手71により角度の変化に対応し、伸縮継手72により距離の変化に対応することができる。なお、排気接続管70を、球面継手71及び伸縮継手72を含めて金属部材で形成するのは、内部を流れる排気が高温であり耐熱性を確保する必要があるためである。
【0099】
また、発電ユニット60は発電ユニット60外部の吸気設備(図示せず)と吸気接続管73を介して接続されている。吸気接続管73は、その一端が吸気導入管41の下端に接続され、他端が吸気設備57に接続されている。そして、吸気接続管73は少なくとも一部に可撓性部材74を含んでいる。可撓性部材74としては、例えばゴム管を用いる。可撓性部材74以外の部分は金属部材で形成されている。吸気接続管73は設置面のレ-ル67よりも下側に設けられた配管収容空間(図示せず)に収容されており、一端からの所定範囲が屈曲して上方に延びている。可撓性部材74は、少なくとも発電ユニット60と吸気設備57との距離が最大の状態でも自由長以下となる長さを有する。
【0100】
発電ユニット60が前後方向に移動すると、上面視で吸気接続管73と発電ユニット60の位置関係が変化するが、吸気接続管73は可撓性部材74が曲げ変形することによりこれに対応することができる。可撓性部材74としてゴム管を用いることができるのは、吸気は排気ほど高温にならず、ゴム等の部材でも耐熱性に問題がないからである。
【0101】
なお、上記実施形態及び変形例では中間発電ユニット60-3が1個であったが、上述した構成の中間発電ユニット60-3を複数個備える構成であってもよい。
次に、上述した発電プラントで得られる効果について説明する。
【0102】
本実施形態によれば、複数の燃料電池システム1を一列に配置した発電ユニット60を複数備える発電プラントにおいて、第1発電ユニット60-1および第2発電ユニット60-2が、燃料電池システム1が並ぶ方向である左右方向及び発電ユニット60の高さ方向の両方と直交する方向である前後方向に所定の間隔をもって平行に配置され、第1発電ユニット60-1と第2発電ユニット60-2との間に、少なくとも1個以上の中間発電ユニット60-3が前後方向に移動可能に配置されている。これにより、作業スペ-スを確保しつつ発電ユニット60の設置面積を削減できる。
【0103】
また、変形例のように、第1発電ユニット60-1及び第2発電ユニット60-2も前後方向に移動可能であってもよい。これにより、発電ユニット60の設置面積をより削減できる。
【0104】
本実施形態では、各発電ユニット60の移動を制限するストッパ機構61を備える。これにより、発電プラントの運転中や作業時における発電ユニット60の想定外の移動による発電ユニット60の破損防止及び安全性の確保を実現できる。
【0105】
本実施形態では、燃料電池システム1は、燃料電池スタック6との間でガスの授受を行う補機を含む補機構造体7と、補機構造体7の上下方向の少なくとも一方の面に接続された燃料電池スタック6と、を備える2個の発電モジュ-ル2と、発電モジュ-ル2と補機構造体7との間で授受されるガスが流れる配管類を備える配管モジュ-ル3と、を備え、2個の発電モジュ-ル2が上下方向に重ねて配置され、重ねて配置された2個の発電モジュ-ル2の間に配管モジュ-ル3が配置され、隣り合う燃料電池システム1の配管モジュ-ル3が直列に接続されることで吸気主配管8及び排気主配管9を形成している。このように2個の発電モジュ-ル2を上下方向に重ねて配置し、これらの間に配管モジュ-ル3を配置することで、2個の発電モジュ-ルを同一面に配置する場合に比べて設置面積を半分以下にできる。また、下段の熱により上段が昇温されるので運転効率が向上する。
【0106】
本実施形態では、発電ユニット60は、一方の端部が吸気主配管8に接続されて発電ユニット60外部の吸気設備57から空気を導入する空気導入管41と、一方の端部が排気主配管9に接続されて発電ユニット60外部の排気設備に空気を排出する排気導出管42と、燃料電池システム1で発電した電力を集約して出力する電力コンバ-タ43と、を備える外部接続モジュ-ル47をさらに備える。これにより、電力の取り出し、各ガスの出入口が一か所に集約されるので、配管や配線のための設置面積を削減できる。
【0107】
本実施形態では、外部接続モジュ-ル47は、発電ユニット60の左右方向のいずれかの端部に配置されている。これにより、発電モジュ-ル2及び配管モジュ-ル3等と外部接続モジュ-ル47との各接続部が1か所に集約され、接続及び接続解除等の作業効率が向上する。
【0108】
本実施形態では、外部接続モジュ-ル47の左右方向の両側に、同数の燃料電池システム1が並ぶ構成でもよい。これにより、吸気量のバラつきや電力損失等を抑制できる。
【0109】
本実施形態では、左右方向に延びかつC字状断面を有し、発電ユニット60を設置する設置面にC字状断面の開口側を上に向けて敷設された、少なくとも2本のレ-ル67と、発電ユニット60の底部に設けられ、レ-ル67の内側を転動可能な内側車輪66と、レ-ル67の上面を転動可能な外側車輪65と、を有する車輪モジュ-ル68と、を備える可動機構64をさらに備える。これにより、基本的には外側車輪65が発電ユニット60の重量を受け止め、転倒方向の力が作用したときには内側車輪66がレ-ル67と接触することで発電ユニット60を支えるので、発電ユニット60の移動時の抵抗を軽減し、かつ転倒を防止できる。
【0110】
本実施形態では、排気導出管42は、他方の端部が外部接続モジュ-ル47の上方に延び、排気導出管42と発電ユニット60外部の排気設備とが、球面継手71及び伸縮継手72を備える排気接続管70を介して接続されている。これにより、発電ユニット60の移動に伴う発電ユニット60と排気設備との位置関係の変化に対応できる。
【0111】
本実施形態では、吸気導入管41は、他方の端部が外部接続モジュ-ル47の下方に延び、吸気導入管41と発電ユニット60外部の吸気設備57とが、少なくとも一部に可撓性部材74を含みレ-ル67よりも下側に設けられた配管収容空間に収容された吸気接続管73を介して接続されている。これにより、発電ユニット60の移動に伴う発電ユニット60と吸気設備57との位置関係の変化に対応できる。
【0112】
また、排気接続管70のみを発電ユニット60の上方に配置することで、発電ユニット60本体や他の配管等への熱害を抑制できる。
【0113】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0114】
1 燃料電池システム、 2 発電モジュ-ル、 3 配管モジュ-ル、 4 電力回収モジュ-ル、 5 枠体、 6 燃料電池スタック、 7 補機構造体、 8 吸気管(吸気主配管)、 9 排気管(排気主配管)、 41 吸気接続管、 42 排気接続管、 43 電力コンバ-タ、 47 外部接続モジュ-ル、 60 発電ユニット、 64 可動機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10
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図16