(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066301
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】天板付什器
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20240508BHJP
A47B 13/02 20060101ALI20240508BHJP
A47B 97/00 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
A47B13/00 B
A47B13/02
A47B97/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175799
(22)【出願日】2022-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】井澤 晶一
(72)【発明者】
【氏名】秋山 真人
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NN03
3B053NR04
(57)【要約】
【課題】配線が使用者の下肢に絡まることを抑制できる天板付什器を提供する。
【解決手段】鉛直方向に延びる支柱部材を有し、鉛直方向と直交する第1方向に互いに間隔をあけて配置される複数の支持構造体と、複数の支持構造体に支持される天板と、天板の下側、且つ、第1方向に互いに隣り合う支柱部材同士の間に配置され、鉛直方向および第1方向に沿って広がる幕板と、を備える。幕板は、鉛直方向に延びる配線収容空間を内部に備える配線収容部を第1方向の外側端部に有し、配線収容空間の第1方向の内側の端部を規定する区画部を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に延びる支柱部材を有し、鉛直方向と直交する第1方向に互いに間隔をあけて配置される複数の支持構造体と、
複数の前記支持構造体に支持される天板と、
前記天板の下側、且つ、前記第1方向に互いに隣り合う前記支柱部材同士の間に配置され、鉛直方向および前記第1方向に沿って広がる幕板と、
を備え、
前記幕板は、
鉛直方向に延びる配線収容空間を内部に備える配線収容部を前記第1方向の外側端部に有し、
前記配線収容空間の前記第1方向の内側の端部を規定する区画部を有する、
天板付什器。
【請求項2】
前記幕板は、前記支持構造体に連結される連結部を有する、請求項1に記載の天板付什器。
【請求項3】
前記連結部は、前記支柱部材に連結される、請求項2に記載の天板付什器。
【請求項4】
前記幕板は、
板面が鉛直方向および前記第1方向と直交する第2方向を向く板状の幕板本体部と、
前記第1方向において、前記幕板本体部と前記支柱部材との間に配置される収容部材と、
を有し、
前記収容部材は、前記配線収容部の少なくとも一部を構成する、請求項1に記載の天板付什器。
【請求項5】
前記幕板本体部の前記第1方向の外側端部が前記区画部である、請求項4に記載の天板付什器。
【請求項6】
前記収容部材は、前記配線収容空間を前記第2方向の一方側から遮蔽する第1遮蔽部と、前記配線収容空間を前記第2方向の他方側から遮蔽する第2遮蔽部と、を有し、
前記第1遮蔽部および前記第2遮蔽部は、それぞれ、前記配線収容部の一部を構成する、請求項4または5に記載の天板付什器。
【請求項7】
前記幕板本体部は、前記収容部材と固定され、
前記収容部材は、前記支柱部材に連結される連結部を有する、請求項4または5に記載の天板付什器。
【請求項8】
前記収容部材は、
前記支柱部材に連結され、かつ、前記幕板本体部に固定される連結部材と、
前記配線収容空間を前記第2方向の一方側から遮蔽し、前記連結部材と着脱可能に係止されるカバー部材と、
を有し、
前記連結部材は、
前記幕板本体部に固定される固定部と、
前記固定部よりも前記第1方向の外側に配置され、前記支柱部材に連結される連結部と、
前記固定部と前記連結部とを繋ぎ、前記配線収容空間を前記第2方向の他方側から遮蔽する中間部と、
を有する、請求項4または5に記載の天板付什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板付什器に関する。
【背景技術】
【0002】
テーブルを使用する使用者の下肢が視認されることを抑制する幕板の内部に、配線を収容する配線収容空間を設ける天板付什器が知られている。例えば、特許文献1には、幕板(ダクト本体)の長手方向全体の内部に配線収容空間を設ける天板付什器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された天板付什器では、幕板の長手方向全体の内部に配線収容空間が設けられるため、天板付什器の長手方向の中央近傍において、幕板から床面に配線が導出され、床面に配線が滞留する虞がある。そのため、係る滞留した配線が使用者の下肢に絡まる虞がある。
【0005】
そこで、本発明は、配線が使用者の下肢に絡まることを抑制できる天板付什器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示は以下の態様を採用した。
(1)本開示の一態様に係る天板付什器は、鉛直方向に延びる支柱部材を有し、鉛直方向と直交する第1方向に互いに間隔をあけて配置される複数の支持構造体と、複数の前記支持構造体に支持される天板と、前記天板の下側、且つ、前記第1方向に互いに隣り合う前記支柱部材同士の間に配置され、鉛直方向および前記第1方向に沿って広がる幕板と、を備え、前記幕板は、鉛直方向に延びる配線収容空間を内部に備える配線収容部を前記第1方向の外側端部に有し、前記配線収容空間の前記第1方向の内側の端部を規定する区画部を有する。
【0007】
本態様によれば、床面から延びる配線を、天板付什器の第1方向の外側端部において、配線収容空間に導入し、配線収容空間を上側に向けて延伸させることができる。また、区画部によって、配線収容空間の第1方向の内側の端部が規定されるため、配線収容空間に収容される配線が、区画部よりも第1方向の内側に位置することを抑制できる。そのため、配線収容部よりも第1方向の内側の床面に配線が配置されることを抑制できる。したがって、天板付什器の第1方向の中央近傍において、配線が床面に滞留することを抑制できるため、配線が使用者の下肢に絡まることを抑制できる。
【0008】
(2)上記(1)の態様に係る天板付什器において、前記幕板は、前記支持構造体に連結される連結部を有することが好ましい。
本態様によれば、支持構造体に対する幕板の位置を好適に決めることができるため、幕板の揺れおよび振動を抑制できる。
【0009】
(3)上記(2)の態様に係る天板付什器において、前記連結部は、前記支柱部材に連結されることが好ましい。
本態様によれば、支柱部材は鉛直方向に延びるため、鉛直方向において連結部と支柱部材との連結箇所を複数設け易い。よって、より強固に幕板を支持構造体に連結できる。したがって、支持構造体に対する幕板の位置をより好適に決めることができるため、幕板の揺れおよび振動をより好適に抑制できる。
【0010】
(4)上記(1)の態様に係る天板付什器において、前記幕板は、板面が鉛直方向および前記第1方向と直交する第2方向を向く板状の幕板本体部と、前記第1方向において、前記幕板本体部と前記支柱部材との間に配置される収容部材と、を有し、前記収容部材は、前記配線収容部の少なくとも一部を構成することが好ましい。
本態様によれば、幕板は、配線収容部を構成する収容部材を、幕板本体部とは別個に有する。したがって、幕板本体部自体に鉛直方向に貫通する孔を設け、係る孔を配線収容部として利用する場合と比較して、幕板本体部の加工工数および製造コストが増大することを抑制できる。
【0011】
(5)上記(4)の態様に係る天板付什器において、前記幕板本体部の前記第1方向の外側端部が前記区画部であることが好ましい。
本態様によれば、幕板本体部の第1方向の外側端部を区画部として利用するため、幕板本体部および収容部材と別個の部材によって区画部を設ける場合と比較して、幕板の部品点数が増大することを抑制できるとともに、幕板の構成の簡略化を図ることができる。したがって、幕板および天板付什器の製造コストが増大することを抑制できる。
【0012】
(6)上記(4)または(5)の態様に係る天板付什器において、前記収容部材は、前記配線収容空間を前記第2方向の一方側から遮蔽する第1遮蔽部と、前記配線収容空間を前記第2方向の他方側から遮蔽する第2遮蔽部と、を有し、前記第1遮蔽部および前記第2遮蔽部は、それぞれ、前記配線収容部の一部を構成することが好ましい。
本態様によれば、配線収容空間に収容される配線が、第2方向の一方側および第2方向の他方側から視認されることを抑制できるため、天板付什器の美感が損なわれることを抑制できる。
【0013】
(7)上記(4)から(6)のいずれかの態様に係る天板付什器において、前記幕板本体部は、前記収容部材と固定され、前記収容部材は、前記支柱部材に連結される連結部を有することが好ましい。
本態様によれば、収容部材を、支柱部材に連結できるとともに、収容部材を介して、幕板本体部を支柱部材に連結できる。したがって、支持構造体に対する収容部材および幕板の位置を好適に決めることができるため、収容部材および幕板本体部の揺れおよび振動を抑制できる。
【0014】
(8)上記(4)または(5)の態様に係る天板付什器において、前記収容部材は、前記支柱部材に連結され、かつ、前記幕板本体部に固定される連結部材と、前記配線収容空間を前記第2方向の一方側から遮蔽し、前記連結部材と着脱可能に係止されるカバー部材と、を有し、前記連結部材は、前記幕板本体部に固定される固定部と、前記固定部よりも前記第1方向の外側に配置され、前記支柱部材に連結される連結部と、前記固定部と前記連結部とを繋ぎ、前記配線収容空間を前記第2方向の他方側から遮蔽する中間部と、を有することが好ましい。
本態様によれば、使用者が配線収容空間に配線を通す配線作業を行う際に、カバー部材を連結部材から取り外し、配線収容空間の第2方向の一方側を開放することによって、使用者は配線収容空間の配線を掴んで、配線を鉛直方向に移動させることができる。また、配線作業が終了した後に、使用者は連結部材にカバー部材を容易に取り付けることができる。これらにより、配線作業の簡易化を図ることができるとともに、配線が外部から視認されることを抑制できるため、天板付什器の美感が損なわれることを抑制できる。
【発明の効果】
【0015】
本態様によれば、配線が使用者の下肢に絡まることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施形態に係る天板付什器を示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態に係る天板付什器を示す他の斜視図である。
【
図3】第1実施形態に係る天板付什器を示す正面図である。
【
図4】第1実施形態に係る天板付什器を示す
図3のA-A断面図である。
【
図5】第1実施形態に係る天板付什器を示す
図3のB-B断面図である。
【
図6A】第1実施形態に係る天板付什器の一部を示す第1の分解斜視図である。
【
図6B】第1実施形態に係る天板付什器の一部を示す第2の分解斜視図である。
【
図6C】第1実施形態に係る天板付什器の一部を示す第3の分解斜視図である。
【
図7】第2実施形態に係る天板付什器の一部を示す断面図である。
【
図8】第3実施形態に係る天板付什器の一部を示す断面図である。
【
図9】第4実施形態に係る天板付什器の一部を示す断面図である。
【
図10】第5実施形態に係る天板付什器の一部を示す断面図である。
【
図11】第6実施形態に係る天板付什器の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の説明において、各図には適宜、Z軸を示す。本実施形態において、Z軸は、鉛直方向である。鉛直方向は、天板付什器が載置される床面に垂直な方向である。以下の説明では、Z軸の矢印が向く側(+Z側)を「上側」と呼ぶ。Z軸の矢印が向く側と反対側(-Z側)を「下側」と呼ぶ。
また、対象物を上側から見ることを「平面視」と呼ぶ。
【0018】
以下の説明において、各図には適宜、第1方向D1を示す。本実施形態において、第1方向D1は、天板付什器の左右方向であり、Z軸と直交する方向である。以下の説明では、第1方向D1の矢印が向く側(+D1側)を「左側」と呼ぶ。第1方向D1の矢印が向く側と反対側(-D1側)を「右側」と呼ぶ。以下の説明において、「第1方向D1の内側」は、「幕板の第1方向D1の中央を向く側」であり、「第1方向D1の外側」は、「幕板の第1方向D1の中央を向く側と反対側」である。
【0019】
以下の説明において、各図には適宜、第2方向D2を示す。本実施形態において、第2方向D2は、天板付什器の前後方向であり、Z軸および第1方向D1と直交する方向である。以下の説明では、第2方向D2の矢印が向く側(+D2側)を「第2方向D2の一方側」または「前側」と呼ぶ。第2方向D2の矢印が向く側と反対側(-D2側)を「第2方向D2の他方側」または「後側」と呼ぶ。以下の説明において、「第2方向D2の内側」は、「天板の第2方向D2の中央を向く側」であり、「第2方向D2の外側」とは、「天板の第2方向D2の中央を向く側と反対側」である。
【0020】
なお、上側、下側、前側、後側、左側、右側は、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0021】
以下、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る天板付什器10を示す斜視図である。
図2は、本実施形態に係る天板付什器10を示す他の斜視図である。
図3は、本実施形態に係る天板付什器10を示す正面図である。
図4は、本実施形態に係る天板付什器10を示す
図3のA-A断面図である。
図5は、本実施形態に係る天板付什器10を示す
図3のB-B断面図である。
図6Aは、本実施形態に係る天板付什器10の一部を示す第1の分解斜視図である。
図6Bは、本実施形態に係る天板付什器10の一部を示す第2の分解斜視図である。
図6Cは、本実施形態に係る天板付什器10の一部を示す第3の分解斜視図である。
【0022】
本実施形態の天板付什器10は、オフィス、公共施設および学校等の執務空間等に設置される。
図1および
図2に示すように、本実施形態による天板付什器10は、天板20と、配線ダクト21と、複数の支持構造体31と、一対のフレーム部材51と、幕板60と、を備える。天板付什器10は、例えば複数の支持脚を備えたテーブルである。
【0023】
(天板20)
図2に示すように、天板20は、複数の支持構造体31および一対のフレーム部材51の上側に設けられ、複数の支持構造体31および一対のフレーム部材51によって鉛直方向に支持される。
図1に示すように、本実施形態において、天板20は、平面視で略矩形状の板状である。天板20の板面は、鉛直方向を向く。天板20の材質は特に限定されず、例えば、スチール製、木製等であってよい。天板20は、天板孔部20aと、蓋部20bと、を有する。
【0024】
天板孔部20aは、天板20を鉛直方向に貫通する孔である。天板孔部20aは、天板20の第1方向D1および第2方向D2それぞれの略中央に設けられる。本実施形態において、天板孔部20aは、平面視で略矩形状である。天板孔部20aは、平面視で円形状等の他の形状であってもよい。蓋部20bは、天板孔部20aを塞ぐ。蓋部20bは、天板孔部20aに着脱可能に取り付けられる。
【0025】
(配線ダクト21)
図2に示すように、配線ダクト21は、上側、左側(+D1側)および右側(-D1側)に開口する箱状である。第2方向D2において、配線ダクト21は、一対のフレーム部材51同士の間に配置される。配線ダクト21は、天板20の下側を向く面に固定される。配線ダクト21には、図示しない電源と繋がる電源タップおよびLANケーブルと繋がるスイッチングハブ等が収容される。
図3に示すように、電源タップおよびスイッチングハブ等と繋がる配線Kは、配線ダクト21の左側および右側の開口から、配線ダクト21の内部に導入される。
図1に示す蓋部20bを天板孔部20aから取り外すと、配線ダクト21の内部は、天板孔部20aを介して、天板20の上側の空間と繋がる。これにより、使用者がパソコンなどの電気機器を用いた作業を行う際に、使用者は電気機器に接続される給電コードおよびLANケーブル等を、配線ダクト21に収容される電源タップおよびスイッチングハブ等に天板20の上側から接続できる。
【0026】
(支持構造体31)
図2に示すように、複数の支持構造体31は、床面Fに設置され天板20を支持する。複数の支持構造体31は、天板20の下部に配置される。複数の支持構造体31は、天板20を支持する天板付什器10の脚部30である。本実施形態において、支持構造体31は、4個設けられる。本実施形態では、一対の支持構造体31が2つ設けられる。一対の支持構造体31それぞれの構造は、天板20の第2方向D2の中央を通り、第2方向D2を向く面を対称面として互いに対称である。2つの一対の支持構造体31は、第1方向D1に間隔をあけて配置される。一方の一対の支持構造体31は、天板20の左側(+D1側)の端部を支持する。他方の一対の支持構造体31は、天板20の右側(-D1側)の端部を支持する。一対の支持構造体31のうち、前側(+D2側)に配置される支持構造体31は、天板20の第2方向D2の中心よりも前側に配置される。一対の支持構造体31のうち、後側(-D2側)に配置される支持構造体31は、天板20の第2方向D2の中心よりも後側に配置される。本実施形態において、支持構造体31は、例えばアルミニウム型材により成型される。
図4に示すように、各支持構造体31は、ベース脚部材32と、支柱部材35と、第1設置部37と、第2設置部38と、天板受け部材40を有する。
【0027】
支柱部材35は、鉛直方向に延びる略円筒状である。鉛直方向において、支柱部材35は、ベース脚部材32と天板受け部材40との間に配置される。支柱部材35には、下ボルト穴35aおよび上ボルト穴35bが設けられる。
図5に示すように、支柱部材35には、側部ボルト穴35dが設けられる。
【0028】
図4に示すように、下ボルト穴35aは、支柱部材35の下側を向く面から上側に窪む穴である。上ボルト穴35bは、支柱部材35の上側を向く面から下側に窪む穴である。下ボルト穴35aおよび上ボルト穴35bの内周面には、それぞれ、雌ねじが設けられる。
図5に示すように、側部ボルト穴35dは、支柱部材35の外周面のうち、第1方向D1の内側を向く部分を第1方向D1に貫通する孔である。側部ボルト穴35dの内周面には、雌ねじが設けられる。
図6Aに示すように、本実施形態において、側部ボルト穴35dは、2個設けられる。各側部ボルト穴35dは、鉛直方向に沿って間隔をあけて設けられる。
【0029】
図4に示すように、ベース脚部材32は、支柱部材35の下端部から第2方向D2の外側に延びる。ベース脚部材32は、床面Fに沿って第2方向D2の外側に延びる。ベース脚部材32には、ボルト挿通孔32a、第1取付穴32b、および第2取付穴32cが設けられる。ボルト挿通孔32a、第1取付穴32b、および第2取付穴32cは、第2方向D2に沿って互いに間隔をあけて設けられ、第2方向D2の内側から、ボルト挿通孔32a、第2取付穴32c、および第1取付穴32bの順に配置される。
【0030】
ボルト挿通孔32aは、ベース脚部材32の第2方向D2の内側の部分を鉛直方向に貫通する孔である。鉛直方向に見て、ボルト挿通孔32aは、支柱部材35の下ボルト穴35aと重なる。下連結ボルト91が、ボルト挿通孔32aを鉛直方向に通され、下ボルト穴35aに締め込まれると、ベース脚部材32は支柱部材35に連結される。
【0031】
第1取付穴32bは、ベース脚部材32の下側を向く面のうち、第2方向D2の外側の部分から上側に窪む穴である。第2取付穴32cは、ベース脚部材32の下側を向く面から上側に窪む穴である。
【0032】
第1設置部37は、第1取付穴32bに取り付けられる。第2設置部38は、第2取付穴32cに取り付けられる。第1設置部37および第2設置部38は、それぞれ、ベース脚部材32から下側に突出し、床面Fに設置する。これにより、支持構造体31は、床面Fに立設する。本実施形態において、第1設置部37および第2設置部38のそれぞれは、公知の高さを調整可能なねじ込み式のアジャスタにより構成される。そのため、アジャスタの締め込み量を変えることによって、第1設置部37および第2設置部38がベース脚部材32から下方に突出する突出量を調整できる。
【0033】
天板受け部材40は、支柱部材35の上端部から第2方向D2の外側に延びる。天板受け部材40には、ボルト孔40aが設けられる。ボルト孔40aは、天板受け部材40の第2方向D2の内側の部分を鉛直方向に貫通する孔である。鉛直方向に見て、ボルト孔40aは、支柱部材35の上ボルト穴35bと重なる。上連結ボルト92が、ボルト孔40aを鉛直方向に通され、上ボルト穴35bに締め込まれると、天板受け部材40は支柱部材35に連結される。これにより、天板受け部材40は、支持構造体31に連結される。なお、本実施形態において、天板受け部材40は、例えばアルミニウム型材により成型される。
【0034】
天板受け部材40には、天板20が連結される。本実施形態において、天板受け部材40と天板20との連結方法は問わない。例えば、天板受け部材40の下側から公知のボルトを挿通し天板20に締め込むことによって、天板受け部材40と天板20を連結してもよい。
【0035】
(フレーム部材51)
図2に示すように、一対のフレーム部材51のそれぞれは、第1方向D1に延びる柱状である。各フレーム部材51は、天板20の下側に配置される。各フレーム部材51は、第2方向D2に間隔をあけて配置される。各フレーム部材51のそれぞれは、第1方向D1に対向して配置される天板受け部材40同士を連結する。これにより、第1方向D1に対向して配置される支持構造体31同士が連結される。図示は省略するが、各フレーム部材51は、天板20に固定される。各フレーム部材51は、天板20を鉛直方向に支持する。なお、本実施形態において、フレーム部材51は、例えばアルミニウム型材により成型される。
【0036】
複数の支持構造体31は、天板20が略水平となる様に第1設置部37および第2設置部38により設置高さを調整される。複数の支持構造体31の設置高さは、例えば床面Fが水平でない場合、各支持構造体31間で異なる。これらにより、天板20および一対のフレーム部材51は、床面Fに対して略平行に配置される。
【0037】
(幕板60)
幕板60は、後側(-D2側)から天板20の下側の空間を遮蔽することにより、後側から見て使用者の下肢が露呈することを抑制する。また、幕板60は、床面Fから延びる配線Kを内部に収容して配線Kを保護するとともに、配線Kを鉛直方向に案内して、配線Kを配線ダクト21の近傍に誘導する。幕板60は、鉛直方向および第1方向D1に沿って広がる略板状である。幕板60の板面は、第2方向D2を向く。
図3に示すように、第2方向D2に見て、幕板60は、長辺が第1方向D1に延びる略長方形状である。幕板60は、天板20の下側に配置される。より詳細には、
図2に示すように、幕板60は、一対のフレーム部材51のうち、後側に配置されるフレーム部材51の下側に配置される。幕板60は、天板20の第2方向D2の中央よりも、後側に配置される。
図3に示すように、幕板60の下端と床面Fとの間には隙間が設けられる。
図2に示すように、幕板60は、第1方向D1に互いに隣り合う支柱部材35同士の間に配置される。幕板60の第1方向D1の両端部は、それぞれ、支柱部材35と連結される。すなわち、幕板60の第1方向D1の両端部は、それぞれ、支持構造体31と連結される。
図3に示すように、本実施形態において、幕板60は、幕板本体部61と、配線収容部62と、区画部61aと、を有する。
【0038】
幕板本体部61は、第2方向D2と直交する方向に広がる板状である。幕板本体部61の板面は、第2方向D2を向く。第2方向D2に見て、幕板本体部61は、長辺が第1方向D1に延びる略長方形状である。
図5に示すように、幕板本体部61は、支柱部材35と第1方向D1に間隔をあけて配置される。幕板本体部61は、配線収容部62を介して、支柱部材35と連結される。
【0039】
配線収容部62は、配線Kを内部に収容するとともに、配線Kを鉛直方向に案内する。配線収容部62は、鉛直方向に延びる筒状である。図示は省略するが、配線収容部62は、上側および下側に開口する。
図3に示すように、本実施形態において、配線収容部62は、2個設けられる。一方の配線収容部62は、幕板本体部61と幕板本体部61よりも左側(+D1側)に位置する支柱部材35との間に配置される。他方の配線収容部62は、幕板本体部61と幕板本体部61よりも右側(-D1側)に位置する支柱部材35との間に配置される。すなわち、幕板60は、第1方向D1の外側の両端部それぞれに配線収容部62を有する。本実施形態では、第1方向D1に互いに隣り合う支柱部材35同士の間の領域を第1方向D1において5つに等分割した場合、各配線収容部62のそれぞれは、第1方向D1の最も外側の領域に配置される。本実施形態では、第1方向D1に互いに隣り合う支柱部材35同士の間の間隔の寸法に対して、各配線収容部62それぞれの第1方向D1の寸法の比率は、2%~5%程度である。各配線収容部62の形状および構成等は、第1方向D1と直交する面を対称面として略対称である。以下の説明では、幕板本体部61よりも左側に配置される配線収容部62についてのみ説明を行う場合がある。
【0040】
図5に示すように、配線収容部62は、内部に配線収容空間62aを備える。配線収容空間62aは、鉛直方向に延びる。配線収容空間62aには、配線Kが収容される。
図3に示すように、鉛直方向において、配線収容部62の上端は、幕板本体部61の上端よりも下側に位置する。配線収容部62の上端、幕板本体部61の第1方向D1の外側を向く面、フレーム部材51の下側を向く面、および支柱部材35の外周面によって構成される開口は開口部60aである。開口部60aは、前側(+D2側)に開口する。開口部60aは、配線収容空間62aと繋がる。
【0041】
床面Fから延びる配線Kは、配線収容部62の下側の開口を介して、配線収容空間62aに導入され、配線収容空間62aを上側に向けて延びる。配線Kの一端は、配線収容部62の上側の開口および開口部60aを介して、配線収容部62の外部に導出され、配線ダクト21の内部に導入される。
【0042】
本実施形態において、第2方向D2において、配線収容部62の前側(+D2側)の端部は、幕板本体部61の前側の端部と同じ位置である。そのため、配線収容部62が、幕板本体部61よりも前側に突出することを好適に抑制できるため、配線収容部62が使用者の下肢に接触することを抑制できる。また、床面Fから配線収容空間62aに導入される配線Kを後側(-D2側)に配置し易いため、配線Kが使用者の下肢に絡まることを好適に抑制できる。なお、配線収容部62の前側の端部は、幕板本体部61の前側の端部よりも後側に位置してもよく、この場合、配線収容部62が使用者の下肢に接触すること、および、配線Kが使用者の下肢に絡まることをより好適に抑制できる。
【0043】
図5に示すように、本実施形態において、幕板60は、収容部材63を有する。第1方向D1において、収容部材63は、幕板本体部61と支柱部材35との間に配置される。本実施形態によって、配線収容部62は、収容部材63によって構成される。すなわち、収容部材63は、配線収容部62の少なくとも一部を構成する。本実施形態において、収容部材63は、連結部材64と、カバー部材65と、を有する。
【0044】
連結部材64は、配線収容空間62aを後側(-D2側)から遮蔽する。連結部材64は、支柱部材35と連結されるとともに、幕板本体部61と固定される。連結部材64は、連結部64aと、中間部64bと、固定部64eと、を有する。
【0045】
連結部64aは、第2方向D2に延びる板状である。連結部64aの板面は、第1方向D1を向く。連結部64aは、支柱部材35よりも第1方向D1の内側に配置される。連結部64aは、固定部64eよりも第1方向D1の外側に配置される。連結部64aは、支柱部材35と第1方向D1に対向する。連結部64aには、第1貫通孔64gが設けられる。第1貫通孔64gは、連結部64aを第1方向D1に貫通する孔である。
図6Aに示すように、本実施形態において、第1貫通孔64gは、2個設けられる。各第1貫通孔64gは、鉛直方向に沿って間隔をあけて設けられる。第1方向D1に見て、各第1貫通孔64gは、支柱部材35の側部ボルト穴35dと重なる。
図5に示すように、段付きボルト93が、各第1貫通孔64gを第1方向D1に通され、側部ボルト穴35dに締め込まれると、連結部64aは、支柱部材35に連結される。これにより、連結部材64は、支柱部材35に連結される。すなわち、収容部材63は、支柱部材35に連結される。また、連結部64aは、支持構造体31に連結される。
【0046】
中間部64bは、固定部64eと連結部64aとを繋ぐ。中間部64bは、第2遮蔽部64cと、接続部64dと、を有する。
第2遮蔽部64cは、連結部64aの後側(-D2側)の端部から右側(-D1側)に延びる板状である。第2遮蔽部64cの板面は、第2方向D2を向く。第2遮蔽部64cは、配線収容空間62aを、後側から遮蔽する。これにより、中間部64bは、配線収容空間62aを、後側、すなわち第2方向D2の他方側から遮蔽する。第2遮蔽部64cは、配線収容部62の一部を構成する。
接続部64dは、第2遮蔽部64cの右側の端部から前側(+D2側)に延びる板状である。接続部64dの板面は、第1方向D1を向く。接続部64dの右側を向く面は、幕板本体部61の左側(+D1側)を向く面と対向する。接続部64dの前側の端部は、幕板本体部61よりも前側に位置する。
【0047】
固定部64eは、接続部64dの前側の端部から右側に延びる板状である。固定部64eの板面は、第2方向D2を向く。固定部64eには、第2貫通孔64hが設けられる。第2貫通孔64hは、固定部64eを第2方向D2に貫通する孔である。
図6Bに示すように、本実施形態において、第2貫通孔64hは、2個設けられる。各第2貫通孔64hは、鉛直方向に沿って互いに間隔をあけて設けられる。
図5および
図6Bに示すように、第2方向D2に見て、各第2貫通孔64hは、幕板本体部61に設けられる幕板ボルト穴61cと重なる。
図5に示すように、幕板ボルト穴61cは、幕板本体部61の前側(+D2側)を向く面から後側(-D2側)に窪む穴である。各幕板ボルト穴61cの内周面には雌ねじが設けられる。ボルト94が各第2貫通孔64hを第2方向D2に通され、各幕板ボルト穴61cに締め込まれると、固定部64eは、幕板本体部61に固定される。これにより、連結部材64は、幕板本体部61に固定される。収容部材63は、幕板本体部61に固定される。
【0048】
カバー部材65は、配線収容空間62aを前側(+D2側)から遮蔽する。カバー部材65は、第1部分65aと、第1遮蔽部65bと、第2部分65cと、を有する。
【0049】
第1部分65aは、第2方向D2に延びる板状である。第1部分65aの板面は、第1方向D1を向く。第1部分65aは、連結部64aよりも第1方向D1の内側に配置され、連結部64aと第1方向D1に対向する。第1部分65aは、配線収容空間62aを第1方向D1の外側から遮蔽する。
図6Cに示すように、第1部分65aには、切欠部65eが設けられる。切欠部65eは、第1部分65aの後側(-D2側)の端部から前側(+D2側)に窪み、前側の端部から上側に窪む。本実施形態において、切欠部65eは、2個設けられる。各切欠部65eは、鉛直方向に間隔をあけて設けられる。カバー部材65を、連結部材64の前側から連結部材64の内部に挿入し、各切欠部65eを段付きボルト93に係止すると、カバー部材65は、連結部材64と着脱可能に係止される。
【0050】
図5に示すように、第1遮蔽部65bは、第1部分65aの前側(+D2側)の端部から右側(-D1側)に延びる板状である。第1遮蔽部65bの板面は、第2方向D2を向く。第1遮蔽部65bは、配線収容空間62aを、前側から遮蔽する。これにより、カバー部材65は、配線収容空間62aを、前側、すなわち第2方向D2の一方側から遮蔽する。第1遮蔽部65bは、配線収容部62の一部を構成する。
【0051】
第2部分65cは、第1遮蔽部65bの右側(-D1側)の端部から後側(-D2側)に延びる板状である。第2部分65cの板面は、第1方向D1を向く。第2部分65cの右側を向く面は、接続部64dの左側(+D1側)を向く面と対向する。第2部分65cは、配線収容空間62aを第1方向D1の内側から遮蔽する。
【0052】
区画部61aは、配線収容空間62aの第1方向D1の内側の端部を規定する。本実施形態において、区画部61aは、第2部分65cの第1方向D1の外側を向く面である。本実施形態では、区画部61aによって、配線収容空間62aの第1方向D1の内側の端部が規定されるため、配線収容空間62aに収容される配線Kが、区画部61aよりも第1方向D1の内側に位置することを抑制できる。なお、カバー部材65は第2部分65cを有さなくてもよく、この場合、区画部61aは、連結部材64の接続部64dの第1方向D1の外側を向く面である。
【0053】
本実施形態によれば、天板付什器10は、鉛直方向に延びる支柱部材35を有し、鉛直方向と直交する第1方向D1に互いに間隔をあけて配置される複数の支持構造体31と、複数の支持構造体31に支持される天板20と、天板20の下側、且つ、第1方向D1に互いに隣り合う支柱部材35同士の間に配置され、鉛直方向および第1方向D1に沿って広がる幕板60と、を備える。幕板60は、鉛直方向に延びる配線収容空間62aを内部に備える配線収容部62を第1方向D1の外側端部に有し、配線収容空間62aの第1方向D1の内側の端部を規定する区画部61aを有する。よって、
図3に示すように、床面Fから延びる配線Kを、天板付什器10の第1方向D1の外側端部において、配線収容空間62aに導入し、配線収容空間62aを上側に向けて延伸させることができる。また、配線Kの一端を、配線収容部62の上側の開口から外部に導出して、配線ダクト21の内部に導入できる。さらに、区画部61aによって、配線収容空間62aの第1方向D1の内側の端部が規定されるため、配線収容空間62aに収容される配線Kが、区画部61aよりも第1方向D1の内側に位置することを抑制できる。そのため、配線収容部62よりも第1方向D1の内側の床面Fに配線Kが配置されることを抑制できる。したがって、天板付什器10の第1方向D1の内側寄りの位置において、配線Kが床面Fに滞留することを抑制できるため、配線Kが使用者の下肢に絡まることを抑制できる。
【0054】
また、本実施形態によれば、幕板60が配線Kを収容する配線収容部62を有する。よって、支柱部材の内部に配線収容部を設ける構成と比較して、支柱部材35の強度が低下することを抑制できるため、支持構造体31の強度が低下することを抑制できる。したがって、支持構造体31によって天板20を安定して支持できる。
【0055】
また、本実施形態によれば、幕板60を第1方向D1に互いに隣り合う支柱部材35の間に配置されるため、幕板60が支柱部材35よりも前側(+D2側)に突出することを抑制できる。したがって、幕板60が使用者の下肢に接触することを抑制できる。
【0056】
本実施形態によれば、幕板60は、支持構造体31に連結される連結部64aを有する。したがって、支持構造体31に対する幕板60の位置を好適に決めることができるため、幕板60の揺れおよび振動を抑制できる。
【0057】
本実施形態によれば、幕板60は、支柱部材35に連結される連結部64aを有する。上述のように、支柱部材35は鉛直方向に延びるため、鉛直方向において連結部64aと支柱部材35との連結箇所を複数設け易い。よって、より強固に幕板60を支持構造体31に連結できる。また、連結部64aの上側の部分および下側の部分のそれぞれを支柱部材35に連結できるため、幕板60が第1方向D1と平行な回動軸を中心に回動することをより好適に抑制できる。これらにより、支持構造体31に対する幕板60の位置をより好適に決めることができるため、幕板60の揺れおよび振動をより好適に抑制できる。
【0058】
本実施形態によれば、幕板60は、板面が第2方向D2を向く板状の幕板本体部61と、第1方向D1において、幕板本体部61と支柱部材35との間に配置される収容部材63と、を有し、収容部材63は、配線収容部62を構成する。つまり、幕板60は、配線収容部62を構成する収容部材63を、幕板本体部61とは別個に有する。したがって、幕板本体部61自体に鉛直方向に貫通する孔を設け、係る孔を配線収容部として利用する場合と比較して、幕板本体部61の加工工数および製造コストが増大することを抑制できる。
【0059】
本実施形態によれば、収容部材63は、配線収容空間62aを前側、すなわち第2方向D2の一方側(+D2側)から遮蔽する第1遮蔽部65bと、配線収容空間62aを後側、すなわち第2方向D2の他方側(-D2側)から遮蔽する第2遮蔽部64cと、を有し、第1遮蔽部65bおよび第2遮蔽部64cは、それぞれ、配線収容部62の一部を構成する。よって、配線収容空間62aに収容される配線Kが、前側および後側から視認されることを抑制できるため、天板付什器10の美感が損なわれることを抑制できる。
【0060】
本実施形態によれば、幕板本体部61は、収容部材63と固定され、収容部材63は、支柱部材35に連結される連結部64aを有する。よって、収容部材63を、支柱部材35に連結できるとともに、収容部材63を介して、幕板本体部61を支柱部材35に連結できる。したがって、支持構造体31に対する収容部材63および幕板60の位置を好適に決めることができるため、収容部材63および幕板本体部61の揺れおよび振動を抑制できる。
【0061】
本実施形態によれば、収容部材63は、支柱部材35に連結され、かつ、幕板本体部61に固定される連結部材64と、配線収容空間62aを前側、すなわち、第2方向D2の一方側(+D2側)から遮蔽し、連結部材64と着脱可能に係止されるカバー部材65と、を有する。連結部材64は、幕板本体部61に固定される固定部64eと、固定部64eよりも第1方向D1の外側に配置され、支柱部材35に連結される連結部64aと、固定部64eと連結部64aとを繋ぎ、配線収容空間62aを後側、すなわち第2方向D2の他方側(-D2側)から遮蔽する中間部64bと、を有する。よって、カバー部材65が連結部材64と着脱可能に係止されるため、使用者が配線収容空間62aに配線Kを通す配線作業を行う際に、カバー部材65を連結部材64から取り外し、配線収容空間62aの前側を開放することによって、使用者は配線収容空間62aの配線Kを掴んで、配線Kを鉛直方向に移動させることができる。また、配線作業が終了した後に、連結部材64にカバー部材65を容易に取り付けることができる。これらにより、配線作業の簡易化を図ることができるとともに、配線Kが外部から視認されることを抑制できるため、天板付什器10の美感が損なわれることを抑制できる。
【0062】
また、本実施形態では、収容部材63が支柱部材35と連結されるとともに、幕板本体部61が収容部材63を介して支柱部材35と連結される。したがって、支持構造体31に対する収容部材63および幕板60の位置を好適に決めることができるため、収容部材63および幕板60の揺れおよび振動を抑制できる。
【0063】
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態の天板付什器210の一部を示す断面図である。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0064】
本実施形態の幕板260は、幕板本体部261と、配線収容部262と、区画部261aと、を有する。幕板260は、配線収容部262を第1方向D1の外側端部に有する。よって、本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様に、天板付什器210の第1方向D1の内側寄りの位置において、配線Kが床面Fに滞留することを抑制できるため、配線Kが使用者の下肢に絡まることを抑制できる。
【0065】
本実施形態において、幕板本体部261には、幕板ボルト穴261cが設けられる。幕板ボルト穴261cは、幕板本体部261の第1方向D1の外側を向く面から第1方向D1の内側に窪む穴である。幕板ボルト穴261cの内周面には雌ねじが設けられる。図示は省略するが、本実施形態において、幕板ボルト穴261cは、2個設けられる。各幕板ボルト穴261cは、鉛直方向に沿って間隔をあけて設けられる。本実施形態の幕板本体部261のその他の構成は、上述の第1実施形態の幕板本体部61のその他の構成と同一である。
【0066】
配線収容部262は、内部に配線収容空間262aを備える。配線収容空間262aには、配線Kが収容される。本実施形態において、幕板260は、収容部材263を有する。第1方向D1において、収容部材263は、幕板本体部261と支柱部材35との間に配置される。本実施形態によって、配線収容部262は、収容部材263によって構成される。本実施形態において、収容部材263は、鉛直方向に延びる略四角筒状である。本実施形態において、配線収容空間262aは、収容部材263の内部空間である。収容部材263は、連結部263aと、第1遮蔽部263bと、第2遮蔽部263cと、固定部263dと、を有する。
【0067】
連結部263aは、第2方向D2に延びる板状である。連結部263aの板面は、第1方向D1を向く。連結部263aは、配線収容空間262aの第1方向D1の外側を遮蔽する。連結部263aには、第1貫通孔263gが設けられる。第1貫通孔263gは、連結部263aを第1方向D1に貫通する孔である。図示は省略するが、第1貫通孔263gは、2個設けられる。各第1貫通孔263gは、鉛直方向に沿って間隔をあけて設けられる。第1方向D1に見て、各第1貫通孔263gは、支柱部材35の側部ボルト穴35dと重なる。ボルト95が、各第1貫通孔263gを第1方向D1に通され、側部ボルト穴35dに締め込まれると、連結部263aは、支柱部材35に連結される。これにより、収容部材263は、支柱部材35に連結される。幕板260は、支柱部材35に連結される。また、連結部263aは、支持構造体31に連結される。よって、本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様に、支持構造体31に対する幕板260の位置を好適に決めることができるため、幕板260の揺れおよび振動を抑制できる。
【0068】
第1遮蔽部263bは、連結部263aの前側(+D2側)の端部から右側(-D1側)に延びる板状である。第1遮蔽部263bの板面は、第2方向D2を向く。第1遮蔽部263bは、配線収容空間262aを、前側から遮蔽する。第1遮蔽部263bは、配線収容部262の一部を構成する。
【0069】
第2遮蔽部263cは、連結部263aの後側(-D2側)の端部から右側(-D1側)に延びる板状である。第2遮蔽部263cの板面は、第2方向D2を向く。第2遮蔽部263cは、配線収容空間262aを、後側から遮蔽する。第2遮蔽部263cは、配線収容部262の一部を構成する。
【0070】
固定部263dは、第1遮蔽部263bの右側(-D1側)の端部から後側(-D2側)に延びる板状である。固定部263dの後側の端部は、第2遮蔽部263cの右側の端部と繋がる。固定部263dの板面は、第1方向D1を向く。固定部263dの第1方向D1の内側を向く面は、幕板本体部261の区画部61aと対向する。固定部263dは、配線収容空間262aの第1方向D1の内側を遮蔽する。固定部263dには、第2貫通孔263hが設けられる。第2貫通孔263hは、固定部263dを第1方向D1に貫通する孔である。図示は省略するが、本実施形態において、第2貫通孔263hは、2個設けられる。各第2貫通孔263hは、鉛直方向に沿って互いに間隔をあけて設けられる。第1方向D1に見て、各第2貫通孔263hは、幕板本体部261の幕板ボルト穴261cと重なる。ボルト96が各第2貫通孔263hを第1方向D1に通され、各幕板ボルト穴261cに締め込まれると、固定部263dは、幕板本体部261に固定される。これにより、幕板本体部261は、収容部材263と固定される。
【0071】
本実施形態において、区画部261aは、固定部263dの第1方向D1の外側を向く面である。本実施形態では、区画部261aによって、配線収容空間262aの第1方向D1の内側の端部が規定されるため、配線収容空間262aに収容される配線Kが、区画部261aよりも第1方向D1の内側に位置することを抑制できる。なお、収容部材263は固定部263dを有さない場合、区画部261aは、幕板本体部261の第1方向D1の外側端部である。
【0072】
本実施形態によれば、幕板本体部261は、収容部材263と固定され、収容部材263は、支柱部材35に連結される連結部263aを有する。よって、収容部材263を、支柱部材35に連結できるとともに、収容部材263を介して、幕板本体部261を支柱部材35に連結できる。したがって、支持構造体31に対する収容部材263および幕板260の位置を好適に決めることができるため、収容部材263および幕板本体部261の揺れおよび振動を抑制できる。
【0073】
<第3実施形態>
図8は、本発明の第3実施形態の天板付什器310の一部を示す断面図である。以下の説明において、上述の第2実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0074】
本実施形態の幕板360は、幕板本体部261と、配線収容部362と、区画部261aと、を有する。幕板360は、配線収容部362を第1方向D1の外側端部に有する。よって、本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様に、天板付什器310の第1方向D1の内側寄りの位置において、配線Kが床面Fに滞留することを抑制できるため、配線Kが使用者の下肢に絡まることを抑制できる。なお、本実施形態の幕板本体部261の構成等は、上述の第2実施形態の幕板本体部261の構成等と同一である。
【0075】
配線収容部362は、内部に配線収容空間362aを備える。配線収容空間362aには、配線Kが収容される。本実施形態において、幕板360は、収容部材363を有する。本実施形態の収容部材363は、上述の第2実施形態の収容部材263と比較して、連結部263aを有さない。収容部材363は、鉛直方向に延び、第1方向D1の外側に開口する筒状である。収容部材363の第1遮蔽部263bおよび第2遮蔽部263cは、それぞれ、支柱部材35と僅かな隙間を介して第1方向D1方向に対向する。第1遮蔽部263bおよび第2遮蔽部263cは、支柱部材35と接触していてもよい。第1遮蔽部263b、第2遮蔽部263c、および固定部263dは、それぞれ、配線収容空間362aを、前側(+D2側)、後側(-D2側)、および第1方向D1の内側から遮蔽する。本実施形態において、配線収容空間362aの第1方向D1の外側は、支柱部材35によって遮蔽される。本実施形態の配線収容部362は、収容部材363および支柱部材35によって構成される。
【0076】
よって、本実施形態では、支柱部材35によって、第1方向D1の外側から配線収容空間362aを遮蔽するため、収容部材363に第1方向D1の外側から配線収容空間362aを遮蔽する部分(第2実施形態の連結部263aに相当する部分)を設ける必要が無い。したがって、収容部材363の体積を低減できるため、収容部材363の製造コストが増大することを抑制できる。
【0077】
<第4実施形態>
図9は、本発明の第4実施形態の天板付什器410の一部を示す断面図である。以下の説明において、上述の第3実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0078】
本実施形態の幕板460は、幕板本体部461と、配線収容部462と、区画部461aと、を有する。幕板460は、配線収容部462を第1方向D1の外側端部に有する。よって、本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様に、天板付什器410の第1方向D1の内側寄りの位置において、配線Kが床面Fに滞留することを抑制できるため、配線Kが使用者の下肢に絡まることを抑制できる。
【0079】
幕板本体部461には、第1幕板ボルト穴461cおよび第2幕板ボルト穴461dが設けられる。第1幕板ボルト穴461cは、幕板本体部461の前側(+D2側)を向く面から後側(-D2側)に窪む穴である。第2幕板ボルト穴461dは、幕板本体部461の後側を向く面から前側に窪む穴である。第1幕板ボルト穴461cの内周面および第2幕板ボルト穴461dの内周面には雌ねじが設けられる。図示は省略するが、本実施形態において、第1幕板ボルト穴461cおよび第2幕板ボルト穴461dは、それぞれ、2個設けられる。各第1幕板ボルト穴461cは、鉛直方向に沿って間隔をあけて設けられる。各第2幕板ボルト穴461dは、鉛直方向に沿って間隔をあけて設けられる。本実施形態の幕板本体部461のその他の構成は、上述の第3実施形態の幕板本体部261のその他の構成と同一である。
【0080】
配線収容部462は、内部に配線収容空間462aを備える。配線収容空間462aには、配線Kが収容される。本実施形態において、幕板460は、収容部材463を有する。本実施形態の収容部材463は、第1遮蔽部463aと、第2遮蔽部463cと、を有する。
【0081】
第1遮蔽部463aおよび第2遮蔽部463cは、第1方向D1に延びる板状である。第1遮蔽部463aおよび第2遮蔽部463cの板面は、第2方向D2を向く。第1遮蔽部463aは、幕板本体部461よりも前側(+D2側)に配置される。第2遮蔽部463cは、幕板本体部461よりも後側(-D2側)に配置される。第1遮蔽部463aおよび第2遮蔽部463cの左側(+D1側)の端部は、支柱部材35と僅かな間隔を介して対向する。第1遮蔽部463aおよび第2遮蔽部463cは、支柱部材35と接触していてもよい。第1遮蔽部463aおよび第2遮蔽部463cの右側(-D1側)の端部は、幕板本体部461の左側の端部よりも、右側に位置する。第1遮蔽部463aには、孔部463bが設けられる。孔部463bは、第1遮蔽部463aを第2方向D2に貫通する孔である。本実施形態において、孔部463bは、2個設けられる。第2方向D2に見て、各孔部463bは、第1幕板ボルト穴461cと重なる。ボルト97が、各孔部463bを第2方向D2に通され、第1幕板ボルト穴461cに締め込まれると、第1遮蔽部463aは、幕板本体部461に固定される。第1遮蔽部463aは、配線収容空間462aを、前側から遮蔽する。第1遮蔽部463aは、配線収容部462の一部を構成する。
【0082】
第2遮蔽部463cには、孔部463dが設けられる。孔部463dは、第2遮蔽部463cを第2方向D2に貫通する孔である。本実施形態において、孔部463dは、2個設けられる。第2方向D2に見て、各孔部463dは、第2幕板ボルト穴461dと重なる。ボルト97が、各孔部463dを第2方向D2に通され、第2幕板ボルト穴461dに締め込まれると、第2遮蔽部463cは、幕板本体部461に固定される。第2遮蔽部463cは、配線収容空間462aを、後側から遮蔽する。第2遮蔽部463cは、配線収容部462の一部を構成する。
【0083】
本実施形態において、配線収容空間462aの第1方向D1の外側は、支柱部材35によって遮蔽される。配線収容空間462aの第1方向D1の内側は、幕板本体部461によって遮蔽される。本実施形態の配線収容部462は、収容部材463、支柱部材35、および幕板本体部461によって構成される。
【0084】
本実施形態において、区画部461aは、幕板本体部461の第1方向D1の外側を向く面である。すなわち、区画部461aは、幕板本体部461の第1方向D1の外側端部である。本実施形態では、区画部461aによって、配線収容空間462aの第1方向D1の内側の端部が規定されるため、配線収容空間462aに収容される配線Kが、区画部461aよりも第1方向D1の内側に位置することを抑制できる。
【0085】
本実施形態によれば、幕板本体部461の第1方向D1の外側端部が区画部461aである。よって、幕板本体部461の第1方向D1の外側端部を区画部461aとして利用するため、幕板本体部461および収容部材463と別個の部材によって区画部を設ける場合と比較して、幕板460の部品点数が増大することを抑制できるとともに、幕板460の構成の簡略化を図ることができる。したがって、幕板460および天板付什器410の製造コストが増大することを抑制できる。
【0086】
よって、本実施形態では、支柱部材35によって、第1方向D1の外側から配線収容空間462aを遮蔽し、幕板本体部461によって、第1方向D1の内側から配線収容空間462aを遮蔽するため、収容部材463に第1方向D1の外側および内側から配線収容空間462aを遮蔽する部分(第2実施形態の連結部263aおよび固定部263dに相当する部分)を設ける必要が無い。したがって、収容部材463の体積を低減できるため、収容部材463の製造コストが増大することをより好適に抑制できる。
【0087】
<第5実施形態>
図10は、本発明の第5実施形態の天板付什器510の一部を示す断面図である。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0088】
本実施形態の幕板560は、幕板本体部561と、配線収容部562と、区画部561aと、を有する。幕板560は、配線収容部562を第1方向D1の外側端部に有する。よって、本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様に、天板付什器510の第1方向D1の内側寄りの位置において、配線Kが床面Fに滞留することを抑制できるため、配線Kが使用者の下肢に絡まることを抑制できる。
【0089】
本実施形態において、幕板本体部561は、配線収容部562と、連結部561fと、を有する。本実施形態において、配線収容部562は、幕板本体部561を鉛直方向に貫通する孔である。配線収容部562は、平面視で略矩形状である。配線収容部562は、平面視で略円形状等の他の形状であってもよい。配線収容部562の内部空間は、配線収容空間562aである。配線収容空間562aには、配線Kが収容される。本実施形態において、区画部561aは、配線収容部562の内側面のうち、第1方向D1の外側を向く面である。区画部561aは、配線収容空間562aの第1方向D1の内側の端部を規定する。
【0090】
連結部561fは、幕板本体部561うち、配線収容部562よりも左側(+D1側)の部分である。連結部561fは、第2方向D2に延びる板状である。連結部561fの板面は、第1方向D1を向く。連結部561fの第1方向D1の内側を向く面は、配線収容部562の内側面の一部である。連結部561fには、第1貫通孔561gが設けられる。第1貫通孔561gは、連結部561fを第1方向D1に貫通する孔である。図示は省略するが、第1貫通孔561gは、2個設けられる。各第1貫通孔561gは、鉛直方向に沿って間隔をあけて設けられる。第1方向D1に見て、各第1貫通孔561gは、支柱部材35の側部ボルト穴35dと重なる。ボルト95が、各第1貫通孔561gを第1方向D1に通され、側部ボルト穴35dに締め込まれると、連結部561fは、支柱部材35に連結される。これにより、幕板本体部561は、支柱部材35に連結される。幕板本体部561は、支持構造体31に連結される。幕板560は、支柱部材35に連結される。よって、本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様に、支持構造体31に対する幕板560の位置を好適に決めることができるため、幕板560の揺れおよび振動を抑制できる。
【0091】
本実施形態において、配線収容空間562aの第1方向D1の内側、前側(+D2側)、後側(-D2側)、および第1方向D1の外側は、幕板本体部561によって遮蔽される。つまり、本実施形態の配線収容部562は、幕板本体部561のみによって構成される。よって、本実施形態では、配線収容部562を構成するために、幕板本体部561とは別個の部材(第1実施形態の収容部材63に相当する部材)が不要であるため、幕板560の部品点数が増大することを抑制できる。したがって、幕板560および天板付什器510の製造コストが増大することをより好適に抑制できる。
【0092】
<第6実施形態>
図11は、本発明の第6実施形態の天板付什器610の一部を示す断面図である。以下の説明において、上述の第5実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0093】
本実施形態の幕板660は、幕板本体部661と、配線収容部662と、区画部561aと、を有する。幕板660は、配線収容部662を第1方向D1の外側端部に有する。よって、本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様に、天板付什器610の第1方向D1の内側寄りの位置において、配線Kが床面Fに滞留することを抑制できるため、配線Kが使用者の下肢に絡まることを抑制できる。
【0094】
本実施形態において、幕板本体部661の第1方向D1の外側の端部は、支柱部材35と第1方向D1に僅かな隙間を介して対向する。幕板本体部661の第1方向D1の外側の端部は、支柱部材35と接触していてもよい。幕板本体部661は、収容穴部661fを有する。
【0095】
収容穴部661fは、幕板本体部661の第1方向D1の外側を向く面から第1方向D1の内側に向けて窪む穴である。収容穴部661fの内部には、配線Kが収容される。
【0096】
本実施形態において、配線収容空間662aの第1方向D1の内側、前側(+D2側)、および後側(-D2側)は、幕板本体部661の収容穴部661fによって遮蔽される。配線収容空間662aの第1方向D1の外側は、支柱部材35によって遮蔽される。つまり、本実施形態の配線収容部662は、幕板本体部661および支柱部材35によって構成される。よって、本実施形態では、配線収容部662を構成するために、幕板本体部661および支柱部材35とは別個の部材(第1実施形態の収容部材63に相当する部材)が不要となるため、幕板660の部品点数が増大することを抑制できる。したがって、幕板660および天板付什器610の製造コストが増大することをより好適に抑制できる。
【0097】
以上、本発明による天板付什器の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0098】
天板付什器が備える天板の個数は1個に限定されず、2個以上の天板を有してもよい。例えば、2個以上の天板が第1方向に並んで配置される場合、各天板の第1方向外側の両端部が支持構造体により支持され、各天板の下側、且つ、第1方向に隣り合う支持構造体の間に幕板を配置できる。
【0099】
配線収容部は、幕板の第1方向の両側の端部に設けられる必要は無く、幕板の右側の端部または左側の端部の一方のみに設けられてもよい。この構成においても、天板付什器の第1方向の内側寄りの位置において、配線が床面に滞留することを抑制できるため、配線が使用者の下肢に絡まることを抑制できる。
【0100】
上記の実施形態では、連結部は支持構造体の支柱部材に連結されているが、連結部は、支持構造体の天板受け部材およびベース脚部材の少なくとも一方に連結されてもよい。また、連結部材は、支柱部材、天板受け部材およびベース脚部材の少なくとも一つに加えて、天板の下面と連結されてもよい。
【0101】
また、上記の実施形態では、支持構造体の第1設置部および第2設置部は、それぞれ、アジャスタにより構成されているが、第1設置部または第2設置部の一方のみがアジャスタにより構成されてもよい。
【0102】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
【符号の説明】
【0103】
10,210,310,410,510,610 天板付什器
20 天板
31 支持構造体
35 支柱部材
60,260,360,460,560,660 幕板
61,261,461,561,661 幕板本体部
61a,561a 区画部
62,262,362,462,562,662 配線収容部
62a,262a,362a,462a,562a,662a 配線収容空間
63,263,363,463 収容部材
64 連結部材
64a,263a,561f 連結部
64b 中間部
64e,263d 固定部
64c,263c,463c 第2遮蔽部
65 カバー部材
65b,263b,463a 第1遮蔽部
D1 第1方向
D2 第2方向