IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新輝合成株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ごみ箱 図1
  • 特開-ごみ箱 図2
  • 特開-ごみ箱 図3
  • 特開-ごみ箱 図4
  • 特開-ごみ箱 図5
  • 特開-ごみ箱 図6
  • 特開-ごみ箱 図7
  • 特開-ごみ箱 図8
  • 特開-ごみ箱 図9
  • 特開-ごみ箱 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066404
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】ごみ箱
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/16 20060101AFI20240508BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
B65F1/16
B65F1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073880
(22)【出願日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】P 2022174591
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】313014789
【氏名又は名称】新輝合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081949
【弁理士】
【氏名又は名称】神保 欣正
(72)【発明者】
【氏名】兜木 栄
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA03
3E023MA05
3E023MA08
3E023MB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】日常に発生するちょっとした小さなごみ、たまにしか発生しない大きなごみに応じて開閉する蓋を選択することができるごみ箱を提供する。
【解決手段】ごみ箱本体Pの上部開口Hに対し、後端を枢支部として蓋枠1を上下に開閉自在に設けるとともに、蓋枠内の左右に上方に向かって観音開きする一対の蓋板4A、4Bを左右端を枢支部として配し、蓋板には一方の蓋板の開閉に連動して他方の蓋を開閉する連動手段を設けるともに、少なくとも一方の蓋板に開放方向に引き上げるための手掛かりを設け、さらに被蓋状態において蓋枠に対し仮固定される手段を設ける。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみ箱本体の上部開口に対し、後端を枢支部として蓋枠を上下に開閉自在に設けるとともに、蓋枠内の左右に上方に向かって観音開きする一対の蓋板を左右端を枢支部として配し、蓋板には一方の蓋板の開閉に連動して他方の蓋を開閉する連動手段を設けるともに、少なくとも一方の蓋板に開放方向に引き上げるための手掛かりを設け、さらに被蓋状態において蓋枠に対し仮固定される手段を設けたことを特徴とするごみ箱。
【請求項2】
リンク棒の両端を一対の蓋板のそれぞれの枢支部の中心より偏心した位置に軸止することにより一方の蓋板の開閉に連動して他方の蓋を開閉する連動手段とした請求項1記載のごみ箱。
【請求項3】
一方の蓋板の枢支部から離れた個所を被蓋状態において蓋枠に対し圧接または係止することにより、被蓋状態において蓋枠に対し仮固定される手段とした請求項1または2記載のごみ箱。
【請求項4】
蓋板の蓋板側の端部に垂設した当接片を蓋枠の前端に凹設される凹陥部の側壁から突設される突起に被蓋状態において圧接するようにする請求項3記載のごみ箱。
【請求項5】
蓋枠の前端に凹設される凹陥部の側壁から突設される突起は断面三角形状にして、その頂部が蓋板の蓋板側の端部に垂設した当接片に圧接され、当接片の被蓋状態において突起が圧接される個所から下方には膨出部を設けた請求項4記載のごみ箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明はごみ箱に関する。
【背景技術】
【0002】
ごみ箱本体の上部開口に対し、開口の左右端を枢支部として上方に向かって観音開きする一対の蓋板を配したごみ箱が公知である(特許文献1、2)。
【0003】
前記の内、特許文献1に記載の発明はリンク棒により連結される脚踏みペダルにより蓋板を開閉する。また、特許文献2に記載の発明は一方の蓋板に開放方向に付勢する手段と閉止状態でロックする手段を設けるとともに、一方の蓋板の開閉に連動して他方の蓋を開閉する連動手段を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-158213
【特許文献2】特開2020-183300
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記のごみ箱は蓋板を左右端を枢支部として上方に向かって観音開きする一対の蓋板に分割しているので、高さスペースが限られていても設置することができる利点を有する。
【0006】
一方、蓋板を左右端を枢支部としているので、枢支部により蓋板の開放時の開口面積が小さくなってしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明は以上の従来技術の問題点を解消したごみ箱を提供することを目的として創作されたものであり、ごみ箱本体の上部開口に対し、後端を枢支部として蓋枠を上下に開閉自在に設けるとともに、蓋枠内の左右に上方に向かって観音開きする一対の蓋板を左右端を枢支部として配し、蓋板には一方の蓋板の開閉に連動して他方の蓋を開閉する連動手段を設けるともに、少なくとも一方の蓋板に開放方向に引き上げるための手掛かりを設け、さらに被蓋状態において蓋枠に対し仮固定される手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、前記のごみ箱において、リンク棒の両端を一対の蓋板のそれぞれの枢支部の中心より偏心した位置に軸止することにより一方の蓋板の開閉に連動して他方の蓋を開閉する連動手段としたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、前記のごみ箱において、一方の蓋板の枢支部から離れた個所を被蓋状態において蓋枠に対し圧接または係止することにより、被蓋状態において蓋枠に対し仮固定される手段としたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項4記載の発明は、前記のごみ箱において、蓋板の蓋板側の端部に垂設した当接片を蓋枠の前端に凹設される凹陥部の側壁から突設される突起に被蓋状態において圧接するようにすることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、前記のごみ箱において、蓋枠の前端に凹設される凹陥部の側壁から突設される突起は断面三角形状にして、その頂部が蓋板の蓋板側の端部に垂設した当接片に圧接され、当接片の被蓋状態において突起が圧接される個所から下方には膨出部を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本願発明のごみ箱によれば、上方に向かって観音開きする一対の蓋板を後端を枢支部として上下に開閉する蓋枠に設けたので、蓋枠を開放すれば大きな開口を得ることでき、大きなごみを投入する場合に便利である。一方、上方に向かって観音開きする一対の蓋板は開放時の高さ方向のスペースが小さく済むので、日常に発生するちょっとした小さなごみは一対の蓋板を開放して投入し、たまにしか発生しない大きなごみは蓋枠を開放して投入するといった使い分けができる。
【0013】
一方、一対の蓋板は一方の蓋板の開閉に連動して他方の蓋を開閉する連動手段を設けるともに、少なくとも一方の蓋板に開放方向に引き上げるための手掛かりを設けたので、手先で容易に開放することができ、開放に脚踏みペダルを要する特許文献1記載のごみ箱や、金属バネなどの付勢手段を要する特許文献2記載のごみ箱に比して構造が簡単で部品点数が少なく済むので製造コストを削減することができる。この場合、蓋枠を開放した際に自重により一対の蓋板が垂れ下がって開放してしまうおそれがあるが、被蓋状態において蓋板を蓋枠に対し仮固定される手段を設けているのでそのようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本願発明のごみ箱の一対の蓋板を開放した状態の斜視図。
図2】同上、被蓋した状態の斜視図。
図3】同上、蓋枠を開放した状態の斜視図。
図4】同上、要部の分解斜視図。
図5】同上、一対の蓋板を被蓋した状態の要部の断面図。
図6】同上、一対の蓋板を開放した状態の要部の断面図。
図7】同上、蓋枠個所の正面図。
図8】同上、蓋板が被蓋状態において蓋枠に対し仮固定される手段の要部の斜視図。
図9】同上、蓋枠を開放した際に自重により一対の蓋板が垂れ下がってしまうことを示す斜視図。
図10】同上、蓋板が被蓋状態において蓋枠に対し仮固定される手段の要部の断面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本願発明のごみ箱の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。本願発明はごみ箱本体の上部開口に対し、後端を枢支部として蓋を上下に開閉自在に設けるプラスチック製のごみ箱において、蓋を蓋枠と蓋枠に対し上方に向かって左右に観音開きする一対の蓋板により構成したことを特徴とする。
【0016】
図中符号Pは上部開口Hを有するごみ箱本体である。図中符号1はごみ箱本体Pの上部開口Hに対し後端を枢支部として上下に開閉自在に設けられる蓋枠であり、枠の内方がごみが投入される開口2となる。図中符号9は蓋枠1を手先で開放方向に引き上げるための手掛かりとなるために前端に延設された突出部である。なお、蓋枠1はリンク棒により連結される脚踏みペダルにより開閉されるようにしてもよいことは勿論である。
【0017】
前記の蓋枠1の開口2は一対の蓋板4A、4Bにより被蓋される。一対の蓋板4A、4Bは左右端を枢支部として配することにより、蓋枠の上方に向かって観音開きする。図中符号5A、5Bは蓋枠内の左右端に突設される軸10A、10Bに軸止するために蓋板4A、4Bに設けられる軸孔である。
【0018】
蓋板4A、4Bには一方の蓋板の開閉に連動して他方の蓋を開閉する連動手段が設けられるが、ここではリンク棒7の両端を一対の蓋板のそれぞれの枢支部の中心より互いに反対方向に偏心した位置に軸止することにより連動手段としている。図中符号6A、6Bは蓋板4A、4Bの枢支部の中心より偏心した位置に突設される軸であり、リンク棒7の両端の軸孔8A、8Bが軸止される。
【0019】
図中符号3は蓋板4Aの前端の下方を露出させて蓋板を開放方向に引き上げるための手掛かりとするために蓋枠1の前端に凹設される凹陥部である。
【0020】
図9は蓋枠1を開放した際に自重により一対の蓋板4A、4Bが垂れ下がって開放してしまうことを図示したものであるが、本願発明においてはこのようなことを防止するために被蓋状態において蓋板を蓋枠に対し仮固定される手段Lを設けている(図7、8、10参照)。ここでは一方の蓋板の枢支部から離れた個所を被蓋状態において蓋枠に対し圧接することにより仮固定される手段とするものであり、蓋板4Aの蓋板4B側の端部に垂設した当接片12を蓋枠1の前端に凹設される凹陥部3の側壁14から突設される突起13に被蓋状態において圧接するようにしている。
【0021】
ここでは、蓋枠1の前端に凹設される凹陥部3の側壁14から突設される突起13は断面三角形状にして、その頂部が蓋板の蓋板側の端部に垂設した当接片12に圧接され、当接片の被蓋状態において突起が圧接される個所から下方には突起側に膨出する膨出部12Aを設けている。
【0022】
なお、例えば当接片12に突起13が係止される凹部を設けることにより、当接片12の可撓により突起が凹部を乗り越えて係止が解除される構成としてもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0023】
P ごみ箱本体
H 開口
L 仮止め手段
1 蓋枠
2 蓋枠の開口
3 凹陥部
4A 蓋板
4B 蓋板
5A 軸孔
5B 軸孔
6A 軸
6B 軸
7 リンク棒
8A 軸孔
8B 軸孔
9 突出部
10A 軸
10B 軸
12A 膨出部
12 当接片
13 突起
14 側壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10