(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066408
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】作戦地域統合監視方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
G08G 5/00 20060101AFI20240508BHJP
F41H 13/00 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
G08G5/00 A
F41H13/00
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080040
(22)【出願日】2023-05-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0143287
(32)【優先日】2022-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521495699
【氏名又は名称】ディフェンス・エージェンシー・フォー・テクノロジー・アンド・クオリティ
【氏名又は名称原語表記】DEFENSE AGENCY FOR TECHNOLOGY AND QUALITY
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カン、ヒョンジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジュンホ
(72)【発明者】
【氏名】パク、ドンス
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA25
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB08
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF33
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、その問題点を解決するための作戦地域統合監視方法、コンピュータプログラムおよびシステム(装置)を提供することにある。
【解決手段】作戦地域統合監視システムは、作戦情報を受信し、受信された作戦情報に基づいて作戦地域の範囲を決定し、決定された作戦地域の範囲に基づいて作戦地域を監視するための空水移動が可能な無人ロボットの数を決定して群集を形成する母船システムと、決定された数の無人ロボットで構成され、作戦地域に関する情報を収集し、分散ネットワークを構成して相互間の通信を行う第1グループの群集ロボットと、第1グループの群集ロボットの移動経路を追従し、母船システムと第1グループの群集ロボットの経路との間に位置し、母船システムおよび第1グループの群集ロボットのデータ通信を中継する第1移動型中継ロボットと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作戦地域統合監視システムであって、
作戦情報を受信し、前記受信された作戦情報に基づいて作戦地域の範囲を決定し、前記決定された作戦地域の範囲に基づいて、前記作戦地域を監視するための空水移動が可能な無人ロボットの数を決定して群集を形成する母船システムと、
前記決定された数の無人ロボットから構成され、前記作戦地域に関する情報を収集し、分散ネットワークを構成して相互間の通信を遂行する第1グループの群集ロボットと、
前記第1グループの群集ロボットの移動経路を追従し、前記母船システムと前記第1グループの群集ロボットの経路との間に位置して、前記母船システムおよび前記第1グループの群集ロボットのデータ通信を中継する第1移動型中継ロボットと、を備える、
作戦地域統合監視システム。
【請求項2】
前記母船システムは、前記第1グループの群集ロボットに含まれる少なくとも一部の無人ロボットの残りのバッテリーが所定の基準以下である場合、前記第1グループの群集ロボットに母船復帰命令を伝達し、前記決定された数の他の無人ロボットで第2グループの群集ロボットを形成する、
請求項1に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項3】
前記第1グループの群集ロボットは、前記母船復帰命令を受信した場合に母船に設けられた複数の充電装置のうち使用可能な充電装置を識別し、識別された充電装置にドッキングするための母船復帰走行を行う、
請求項2に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項4】
前記作戦地域統合監視システムは、
前記母船システムと第1移動型中継ロボットとの間に位置し、前記第1移動型中継ロボットおよび前記母船システムのデータ通信を中継する第2移動型中継ロボットと、をさらに備え、
前記母船システムは、前記第1移動型中継ロボットと前記母船システムとの通信距離が所定の距離以上である場合に、第2移動型中継ロボットをデプロイする、
請求項1に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項5】
前記母船システムは、前記第1移動型中継ロボットと前記母船システムとの通信距離が所定の距離未満である場合に、前記第2移動型中継ロボットを回収する、
請求項4に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項6】
前記母船システムは、前記第1グループの群集ロボットのうち、第1セットの群集ロボットが空中に位置し、第2セットの群集ロボットが水中に位置する場合、GPS信号を用いて前記第1セットの群集ロボットの絶対位置を推定する、
請求項1に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項7】
前記母船システムは、前記分散ネットワークを構成して相互間の通信を行う第1グループの群集ロボットを用いて、前記第1セットの群集ロボットの絶対位置に基づいて前記第2セットの群集ロボットの相対位置を推定する、
請求項6に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項8】
前記母船システムは、前記第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に関する映像情報を受信し、前記第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて、前記映像情報を結合して前記作戦地域に対する映像マップを生成する、
請求項1に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項9】
前記母船システムは、前記第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に対するソナー信号および光学信号を受信し、前記ソナー信号および光学信号を学習された人工神経網に提供してオブジェクト検出(object detection)を行う、
請求項1に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項10】
前記母船システムは、前記人工神経網によって検出された少なくとも1つのオブジェクトを前記第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて生成された映像マップと結合する、
請求項9に記載の作戦地域統合監視システム。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサによって遂行される作戦地域統合監視方法であって、
作戦情報を受信する段階と、
前記受信された作戦情報に基づいて作戦地域の範囲を決定する段階と、
前記決定された作戦地域の範囲に基づいて、前記作戦地域を監視するための空水移動が可能な無人ロボットの数を決定して、第1グループの群集ロボットを形成する段階と、を備える、
作戦地域統合監視方法。
【請求項12】
前記第1グループの群集ロボットに含まれる少なくとも一部の無人ロボットの残りのバッテリーが所定の基準以下である場合、前記第1グループの群集ロボットに母船復帰命令を伝達し、前記決定された数の他の無人ロボットで第2グループの群集ロボットを形成する段階と、をさらに備える、
請求項11に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項13】
前記第1グループの群集ロボットの移動経路を追従し、母船システムと前記第1グループの群集ロボットの経路との間に位置し、前記母船システムおよび前記第1グループの群集ロボットのデータ通信を中継する第1移動型中継ロボットを介して通信を遂行する段階と、をさらに備える、
請求項11に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項14】
前記第1移動型中継ロボットと前記母船システムとの通信距離が所定の距離以上である場合、第2移動型中継ロボットをデプロイする段階と、をさらに備える、
請求項13に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項15】
前記第1移動型中継ロボットと前記母船システムとの通信距離が所定の距離未満である場合、前記第2移動型中継ロボットを回収する段階と、をさらに備える、
請求項14に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項16】
前記第1グループの群集ロボットのうち第1セットの群集ロボットが空中に位置し、第2セットの群集ロボットが水中に位置する場合、GPS信号を用いて前記第1セットの群集ロボットの絶対位置を推定する段階と、をさらに備える、
請求項11に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項17】
分散ネットワークを構成して相互間の通信を遂行する第1グループの群集ロボットを利用し、前記第1セットの群集ロボットの絶対位置に基づいて前記第2セットの群集ロボットの相対位置を推定する段階と、をさらに備える、
請求項16に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項18】
前記第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に関する映像情報を受信し、前記第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて前記映像情報を結合して前記作戦地域に対する映像マップを生成する段階と、をさらに備える、
請求項11に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項19】
前記第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に対するソナー信号および光学信号を受信し、前記ソナー信号および光学信号を学習された人工神経網に提供してオブジェクト検出を遂行する段階と、をさらに備える、
請求項11に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項20】
前記人工神経網によって検出された少なくとも1つのオブジェクトを、前記第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて生成された映像マップと結合する段階と、をさらに備える、
請求項19に記載の作戦地域統合監視方法。
【請求項21】
請求項11~20のいずれか一項に記載の方法をコンピュータにより実行するためにコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納された、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作戦地域統合監視方法およびシステムに関し、詳しくは、無人群集ロボットを用いた作戦地域統合監視方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
先端情報通信技術の発展とともに生産技術、自動化技術などの発展により、監視および偵察体系は精密化および多様化されている。したがって、現代戦では、多様な装置を用いて自分の位置を露出させることなく、敵陣営を正確に監視・偵察することが重要である。
【0003】
一方、一般的に敵陣営を監視するためにドローン(drone)を用いた監視装置が用いられている。しかし、既存の方法は、1つのドローンごとに操縦のための別途の部隊員が必要だという問題がある。また、ほとんどのドローン装置は、水中では動作が不可能であり、距離が遠いか、または水中動作時に通信が切断されうる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1832273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、その問題点を解決するための作戦地域統合監視方法、コンピュータプログラムおよびシステム(装置)を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、方法、システム(装置)およびコンピュータプログラムを含む多様な方法で実施すされる。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、作戦地域統合監視システムは、作戦情報を受信し、受信された作戦情報に基づいて作戦地域の範囲を決定し、決定された作戦地域の範囲に基づいて作戦地域を監視するための空水移動が可能な無人ロボットの数を決定して群集を形成する母船システムと、決定された数の無人ロボットで構成され、作戦地域に関する情報を収集し、分散ネットワークを構成して相互間の通信を行う第1グループの群集ロボットと、第1グループの群集ロボットの移動経路を追従し、母船システムと第1グループの群集ロボットの経路との間に位置し、母船システムおよび第1グループの群集ロボットのデータ通信を中継する第1移動型中継ロボットと、を備える。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサによって遂行される作戦地域統合監視方法は、作戦情報を受信する段階と、受信された作戦情報に基づいて作戦地域の範囲を決定する段階と、決定された作戦地域の範囲に基づいて、作戦地域を監視するための空水移動が可能な無人ロボットの数を決定して第1グループの群集ロボットを形成する段階と、を備える。
【0009】
本発明の一実施形態による前述された方法をコンピュータで実行するためのコンピュータプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の多様な実施形態において、母船システムは、安全地域で敵に位置が露出されることなく軍事ロボットを介して作戦地域を効果的に監視することができ、空中・水中移動が可能な無人ロボットおよび移動型中継ロボットを介して作戦地域に対する情報をリアルタイムで収集して処理することができる。
【0011】
本発明の多様な実施形態において、安全地域に位置する母船システムと群集ロボットとの距離が遠い場合でも、複数の移動型中継ロボットを用いて安定した通信を遂行し、母船システムは、群集ロボットから収集された作戦地域に対する情報をリアルタイムで獲得することができる。
【0012】
本発明の多様な実施形態において、水中に位置する無人ロボットの位置を正確に推定することによって、母船システムは、無人ロボットの位置情報に基づいて収集された情報の処理および/または加工を効率的に遂行することができる。
【0013】
本発明の多様な実施形態において、母船システムは、単にそれぞれの無人ロボットから収集された作戦地域に関する情報を単に利用するのではなく、1つの映像マップを生成することによって、作戦指揮官は作戦地域を一目で簡単に確認し、作戦地域に対する効果的な監視を行うことができる。
【0014】
本発明の多様な実施形態では、母船システムは、単に作戦地域の形状ではない、周辺のオブジェクトを作戦地域とともに結合・提供することによって、作戦地域内に存在する敵の標的などに関する情報を視覚化して提供することができる。
【0015】
本発明の効果は、以上で言及した効果に限定されず、言及されていない他の効果は、特許請求の範囲の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者(当業者)にとっては明確に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施形態は、以下に説明する添付の図面を参照して説明されるはずであり、ここで類似の参照番号は類似の要素を示すが、これに限定されるものではない。
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態による作戦地域に対する空中・水中統合監視が行われる例を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態による追加の移動型中継ロボットが配置される例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態による複数の無人ロボットの位置を推定する例を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態による母船システムが、複数の無人ロボットから収集された情報を通じて映像マップを生成する例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態による母船システムが、複数の無人ロボットから収集された情報を通じて映像マップを生成する例を示すブロック図である。
【
図6】本発明の一実施形態による人工神経網を示す例示図である。
【
図7】本発明の一実施形態による作戦地域統合監視方法の一例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態による作戦地域統合監視のための通信方法の一例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施形態によるコンピューティング装置の内部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態によれば、母船システムは、第1グループの群集ロボットに含まれる少なくとも一部の無人ロボットの残りのバッテリーが所定の基準以下である場合、第1グループの群集ロボットに母船復帰命令を伝達し、決定された数の他の無人ロボットで第2グループの群集ロボットを形成する。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、第1グループの群集ロボットは、母船復帰命令を受信した場合に母船に設けられた複数の充電装置のうち使用可能な充電装置を識別し、識別された充電装置にドッキングするための母船復帰の走行を行う。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、作戦地域統合監視システムは、母船システムと第1移動型中継ロボットとの間に位置し、第1移動型中継ロボットおよび母船システムのデータ通信を中継する第2移動型中継ロボット、をさらに備える。母船システムは、第1移動型中継ロボットと母船システムとの通信距離が所定の距離以上である場合、第2移動型中継ロボットをデプロイ(deploy)する。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、母船システムは、第1移動型中継ロボットと母船システムとの通信距離が所定の距離未満の場合に、第2移動型中継ロボットを回収する。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、母船システムは、第1グループの群集ロボットのうちの第1セットの群集ロボットが空中に位置し、第2セットの群集ロボットが水中に位置する場合、GPS信号を用いて第1セットの群集ロボットの絶対位置を推定する。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、母船システムは、分散ネットワークを構成して相互間の通信を遂行する第1グループの群集ロボットを用いて、第1セットの群集ロボットの絶対位置に基づいて第2セットの群集ロボットの相対位置を推定する。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、母船システムは、第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に関する映像情報を受信し、第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて映像情報を結合して作戦地域に対する映像マップを生成する。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、母船システムは、第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に対するソナー信号および光学信号を受信し、ソナー信号および光学信号を学習された人工神経網に提供してオブジェクトの検出を行う。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、母船システムは、人工神経網によって検出された少なくとも1つのオブジェクトを、第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて生成された映像マップと結合する。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、第1グループの群集ロボットに含まれる少なくとも一部の無人ロボットの残りのバッテリーが所定の基準以下である場合、第1グループの群集ロボットに母船復帰命令を伝達し、決定された数の他の無人ロボットで第2グループの群集ロボットを形成する段階と、をさらに備える。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、第1グループの群集ロボットの移動経路を追従し、母船システムと第1グループの群集ロボットの経路との間に位置し、母船システムおよび第1グループの群集ロボットのデータ通信を中継する第1移動型中継ロボットを介して通信を遂行する段階と、をさらに備える。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、第1移動型中継ロボットと母船システムとの通信距離が所定の距離以上である場合、第2移動型中継ロボットをデプロイする段階と、をさらに備える。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、第1移動型中継ロボットと母船システムとの通信距離が所定の距離未満である場合、第2移動型中継ロボットを回収する段階と、をさらに備える。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、第1グループの群集ロボットのうち第1セットの群集ロボットが空中に位置し、第2セットの群集ロボットが水中に位置する場合、GPS信号を用いて第1セットの群集ロボットの絶対位置を推定する段階と、をさらに備える。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、分散ネットワークを構成して相互間の通信を行う第1グループの群集ロボットを用いて、第1セットの群集ロボットの絶対位置に基づいて第2セットの群集ロボットの相対位置を推定する段階と、をさらに備える。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に関する映像情報を受信し、第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて映像情報を結合して作戦地域に対する映像マップを生成する段階と、をさらに備える。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に対するソナー信号および光学信号を受信し、ソナー信号および光学信号を学習された人工神経網に提供してオブジェクト検出を遂行する段階と、をさらに備える。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、人工神経網によって検出された少なくとも1つのオブジェクトを、第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて生成された映像マップと結合する段階と、をさらに備える。
【0036】
以下、本発明の実施のための具体的な内容を添付の図面を参照して詳しく説明する。ただし、以下の説明では、本発明の要旨を不必要にぼかす恐れがある場合、広く知られている機能や構成に関する具体的な説明は省略することにする。
【0037】
添付の図面において、同一のまたは対応する構成要素には同じ参照符号が付与されている。なお、以下の実施形態の説明において、同一のまたは対応する構成要素を重複して記述することを省略することができる。しかしながら、構成要素に関する記述が省略されても、そのような構成要素がいかなる実施形態にも含まれないことを意図するものではない。
【0038】
開示された実施形態の利点および特徴、並びにそれらを達成する方法は、添付の図面とともに後述されている実施形態を参照すれば明らかになるであろう。しかしながら、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様で異なる形態で実施されることがあり、単に本実施形態は本発明を完全にし、本発明が通常の技術者(当業者)に発明のカテゴリを完全に知らせるために提供されるものにすぎない。
【0039】
本明細書で使用される用語に対して簡単に説明し、開示された実施形態に対して具体的に説明する。本明細書で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは関連分野に従事している技術者の意図または判例、新しい技術の出現などによって変わり得る。なお、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合には、該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全体にわたる内容に基づいて定義されるべきである。
【0040】
本明細書における単数の表現は、文脈上明らかに単数の意味を示していると判定されない限り、複数の表現を含む。また、複数の表現は、文脈上明らかに複数の意味を示していると判定されない限り、単数の表現を含む。明細書全体においてある部分がある構成要素を含むという場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0041】
本発明において、「含む。」、「含む~」などの用語は、特徴、段階、動作、要素(エレメント)、および/または構成要素が存在することを示すことができるが、そのような用語が1つ以上の他の機能、段階、動作、要素(エレメント)、構成要素、および/またはこれらの組み合わせが追加されることを排除するものではない。
【0042】
本発明において、特定の構成要素が任意の他の構成要素に「結合される」、「組合せられる」、「連結される」または「反応する」と言及される場合には、特定の構成要素は他の構成要素に直接結合されるか、直接組み合わせられるか、直接反応するか、および/または直接連結されることもあるが、これに限定されるものではない。例えば、特定の構成要素と他の構成要素との間に1つ以上の中間構成要素が存在してもよい。なお、本発明における「および/または」は、列挙された1つ以上の項目のそれぞれ、または1つ以上の項目の少なくとも一部の組み合わせを含み得る。
【0043】
本発明において、「第1」、「第2」などの用語は、特定の構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものであり、このような用語によって上述された構成要素が限定されるものではない。例えば、「第1」の構成要素は、「第2」の構成要素と同じまたは類似の形態の要素であり得る。
【0044】
本発明において、「無人ロボット」は、空中・水中の自由移動が可能であり、ソナー(sonar)センサ、イメージセンサ、光学センサ、ライダー(LiDAR)、レーザーなどのセンサで作戦地域に関する情報を収集するロボット装置を指すことができ、例えば、翼を有する鳥の形状のロボットを含み得るが、これらに限定されるものではない。無人ロボットは、空中から水中へ移動する際に翼を収納して高速で入水可能であり、水中から空中に移動する際にウォータージェットまたは気体を噴射して飛躍した後、翼を展開して滑降することができる。
【0045】
本発明において、「群集制御」は、3次元空間における物理的位置の配置を担当する隊形(formation)制御、およびミッション計画および再計画を担当するコラボレーション(collaboration)制御を含み得る。
【0046】
図1は、本発明の一実施形態による作戦地域に対する空中・水中統合監視が行われる例を示す図である。図に示すように、母船システム110は、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3および/または移動型中継ロボット120を用いて作戦地域に対する監視を遂行することができる。ここで、母船システム110は、作戦地域監視のための無人ロボットおよび/または群集制御を行い、収集されたデータ処理、加工および/または管理を行う大型指揮船(例えば、水中艦)のシステムを指すことができる。また、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3は、空中・水中の自由移動が可能であり、ソナーセンサ、イメージセンサ、光学センサ、ライダー、レーザーなどのセンサで作戦地域に関する情報を収集するロボット装置を指すことができ、例えば、翼を有する鳥の形状のロボットを含み得るが、これらに限定されるものではない。
【0047】
一実施形態によれば、母船システム110は、安全地域に位置して母船の位置を露出させることなく、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3を介して作戦地域に対する統合監視を遂行することができる。例えば、母船システム110は、作戦情報を受信し、受信した作戦情報に基づいて作戦地域の範囲を決定することができる。また、母船システム110は、決定された作戦地域の範囲に基づいて、作戦地域を監視するための空水移動が可能な無人ロボットの数を決定して群集を形成することができる。すなわち、母船システム110は、所定のアルゴリズムおよび/または機械学習モデルを用いて、作戦地域の範囲を同時に監視するために必要な無人ロボットの数を算出し、算出された無人ロボットの数からなる群集を形成して群集ロボットの制御を行うことができる。
【0048】
複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3で群集が形成される場合、形成された群集ロボットは作戦地域に移動することができる。この場合、群集ロボットを構成する無人ロボットの一部は空中に位置し、残りの一部は水中に位置してもよい。図示の例では、3つの無人ロボット130_1、130_2、130_3で群集を形成することができ、第1無人ロボット130_1および第2無人ロボット130_2は空中に位置し、第3無人ロボット130_3は水中に位置して作戦地域に関する情報を収集することができる。この場合、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3は、分散ネットワーク(例えば、Ad-Hocネットワーク)を構成して相互間の通信を行うことができる。すなわち、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3は、分散ネットワークを構成して通信遅延などが発生する水中通信環境で最適化された通信を行うことができる。
【0049】
さらに、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3のうち、第1無人ロボット130_1および第2無人ロボット130_2は空中に位置し、第3無人ロボット130_3は水中に位置する場合、母船システム110および/または移動型中継ロボット120は、水中に位置する第3無人ロボット130_3と直接通信することが困難であり得る。この場合、第3無人ロボット130_3によって収集された情報は、分散ネットワークを構成して空中に位置する第1無人ロボット130_1および/または第2無人ロボット130_2に伝達されることがあり、このように伝達される情報は、第1無人ロボット130_1および/または第2無人ロボット130_2を介して母船システム110に提供され得る。
【0050】
一実施形態によれば、母船システム110は、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3と直接通信することができるか、または移動型中継ロボット120を介して通信することができる。ここで、移動型中継ロボット120は、母船システム110と群集ロボットの経路との間に位置し、母船システム110と複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3との間の通信を中継するロボット装置であって、例えばドローン型のロボットを含み得るが、これに限定されるものではない。
【0051】
一実施形態によれば、母船システム110は、群集ロボットと母船との通信距離を算出し、群集ロボットと母船との通信距離が所定の距離以上である場合、移動型中継ロボット120をデプロイ(deploy)することができる。この場合、母船システム110は、群集ロボットの移動経路をデプロイされた移動型中継ロボット120に提供することができ、移動型中継ロボット120は、群集ロボットの移動経路を追従して母船システム110と群集ロボットの経路の間に位置することができる。
【0052】
一実施形態によれば、母船システム110は、群集ロボットに含まれる少なくとも一部の無人ロボットの残りのバッテリーが所定の第1基準以下である場合、群集ロボットに母船復帰命令を伝達し、決定された数の他の無人ロボットで群集ロボットを形成して群集ロボットの制御を行うことができる。すなわち、母船システム110は、群集ロボットに含まれる無人ロボットの残りのバッテリーを持続的に確認し、成功した監視任務(ミッション)を遂行するための群集ロボットの制御を行うことができる。追加的または代替的に、母船システム110は、残りのバッテリーが所定の基準以下である一部の無人ロボットのみを他の無人ロボットに置き換えることもできる。
【0053】
追加的または代替的に、群集ロボットに含まれる少なくとも一部の無人ロボットの残りのバッテリーが所定の第2基準以下である場合(ここで、第2基準は第1基準より小さい)、母船システム110は対応する無人ロボットに自爆命令を下すことができる。すなわち、無人ロボットのバッテリーが不足して母船への復帰が不可能であると判断された場合、母船システム110は、当該無人ロボットに自爆命令を伝達することができる。すなわち、無人ロボットのバッテリーが不足して母船への復帰が不可能であると判定される場合、母船システムは当該無人ロボットに自爆命令を伝達することができる。この場合、無人ロボットは多様なセンサおよび/またはオブジェクト検出を利用して敵の標的を認識し、認識された敵の標的に自爆を遂行することができる。
【0054】
このような構成により、母船システム110は、安全地域で敵に位置が露出されずに群集ロボットを介して作戦地域を効果的に監視することができ、空中・水中移動が可能な無人ロボットおよび移動型中継ロボットを介して作戦地域に関する情報をリアルタイムで収集して処理できる。
図1では、3つの無人ロボット130_1、130_2、130_3が群集を形成するものとして示されているが、これに限定されず、群集を形成する無人ロボットの数は、作戦地域の範囲にしたがって任意に決定される。
【0055】
図2は、本発明の一実施形態による追加の移動型中継ロボットが配置される例を示す図である。上述したように、母船システム110は、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3と直接通信するか、または第1移動型中継ロボット120を介して通信することができる。例えば、群集ロボットと母船との通信距離が所定の距離以上である場合、第1移動型中継ロボット120がデプロイされて通信を行うことができる。
【0056】
一実施形態によれば、母船システム110と複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3との間の距離が遠いために1つの移動型中継ロボットで通信を遂行することが困難な場合、追加の移動型中継ロボットを配置することができる。図示の例では、第1移動型中継ロボット120へ通信中継が困難な場合、第1移動型中継ロボット120と母船システム110との間に位置する第2移動型中継ロボット210が追加に配置されて通信が中継される可能性がある。
【0057】
一実施形態によれば、母船システム110は、第1移動型中継ロボット120と母船システム110との通信距離が所定の距離以上である場合、第2移動型中継ロボット210をデプロイすることができる。例えば、第1移動型中継ロボット120は、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3と通信可能な距離を維持するために、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3の移動経路を追従することができる。これによって、第1移動型中継ロボット120が母船システム110から所定の距離以上離れた場合、母船システム110は第2移動型中継ロボット210をデプロイして通信を行うことができる。
【0058】
一実施形態によれば、母船システム110は、第1移動型中継ロボット120と母船システム110との通信距離が所定の距離未満である場合、第2移動型中継ロボット210を回収することができる。すなわち、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3および第1移動型中継ロボット120が移動して母船システム110と直接通信が可能な場合、母船システム110は第2移動型中継ロボット210を回収してリソース(resource)を保存することができる。
【0059】
このような構成によって、安全地域に位置する母船システム110と群集ロボットとの距離が遠い場合でも、複数の移動型中継ロボット120、210を用いて安定した通信を遂行し、母船システム110は群集ロボットから収集された作戦地域に関する情報をリアルタイムで獲得することができる。
【0060】
図3は、本発明の一実施形態による複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3の位置を推定する例を示す図である。一実施形態によれば、作戦地域に対する監視を効果的に行うために、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3の位置を正確に推定することは重要である。しかしながら、一般に無人ロボットが水中に位置する場合、GPS(Global Positioning System)信号などを用いて位置を推定することが困難な問題がある。
【0061】
一実施形態によれば、母船システム(例えば、
図1の110)は、群集ロボットのうち第1セットの群集ロボットが空中に位置し、第2セットの群集ロボットが水中に位置する場合、GPS信号を利用して第1セットの群集ロボットの絶対位置を推定することができる。図示の例では、母船システムは、空中に位置する第1無人ロボット130_1および第2無人ロボット130_2の位置をGPS信号を用いて推定することができる。
【0062】
そうしてから、母船システムは、分散ネットワークを構成して相互間の近距離通信を行う群集ロボットを用いて、第1セットの群集ロボットの絶対位置に基づいて第2セットの群集ロボットの相対位置を推定することができる。すなわち、図示の例では、母船システムは、推定された第1無人ロボット130_1および第2無人ロボット130_2の位置に基づいて水中に位置する第3無人ロボット130_3の相対位置を推定することができる。言い換えれば、無人ロボット間に分散ネットワークを構成して近距離通信を行う場合、相対的な位置推定が可能であり、これによって群集ロボットを形成する一部の無人ロボットが空中に位置する場合、空中に位置する無人ロボットの絶対位置に基づいて、水中に位置する他の一部の無人ロボットの相対位置を推定することができる。
【0063】
このような構成によって、水中に位置する無人ロボットの位置を正確に推定し、母船システムは、無人ロボットの位置情報に基づいて収集された情報の処理および/または加工を効率的に遂行することができる。
【0064】
図4は、本発明の一実施形態による母船システム110が複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3から収集された情報を通じて映像マップ440を生成する例を示すブロック図である。上述したように、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3は、多様なセンサを用いて作戦地域に関する情報を収集することができる。なお、収集された作戦地域に関する情報および/または複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3の位置情報を母船システム110に提供することができる。
【0065】
一実施形態によれば、母船システム110は、群集ロボットから収集された作戦地域に関する映像情報を受信し、群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて、映像情報を結合して作戦地域に対する映像マップを生成することができる。すなわち、母船システム110は、それぞれの無人ロボットから収集された映像(例えば、2D映像、3D映像、3Dクラウドポイントなど)を用いて、作戦地域を表す1つの映像マップ440を生成することができる。例えば、母船システム110は、第1無人ロボット130_1から第1映像および第1位置情報410を受信し、第2無人ロボット130_2から第2映像および第2位置情報420を受信し、第3無人ロボット130_3から第3映像および第3位置情報430を受信して映像マップ440を生成することができる。
【0066】
言い換えれば、母船システム110は、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3の絶対位置および相対位置に基づいて受信された第1映像、第2映像および第3映像の結合位置を決定することができる。それから、母船システム110は、位置にしたがって結合された映像マップ(例えば、2D映像、3D映像および/またはパノラマ映像)440を獲得することができる。
【0067】
図4では、母船システム110が3つの無人ロボット130_1、130_2、130_3から作戦地域に関する情報を受信するものとして示されているが、これに限定されず、母船システム110は群集を形成する任意の数の無人ロボットから作戦地域に関する情報を受信することもできる。このような構成によって、母船システム110は、単にそれぞれの無人ロボットから収集された作戦地域に関する情報を単に利用するのではなく、一つの映像マップ440を生成することにより、作戦指揮官は作戦地域を一目で簡単に確認し、作戦地域に対する効果的な監視を行うことができる。
【0068】
図5は、本発明の一実施形態による母船システム110が複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3から収集された情報を通じて映像マップ440を生成する例を示すブロック図である。上述したように、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3は、多様なセンサを用いて作戦地域に関する情報を収集することができる。なお、収集された作戦地域に関する情報および/または多様な信号を母船システム110に提供することができる。
【0069】
一実施形態によれば、母船システム110は、群集ロボットから収集された作戦地域に対するソナー信号および光学信号を受信し、ソナー信号および光学信号を学習された人工神経網に提供することによってオブジェクト検出を遂行することができる。例えば、母船システム110は、第1無人ロボット130_1から第1信号510を受信し、第2無人ロボット130_2から第2信号520を受信し、第3無人ロボット130_1、130_3から第3信号530を受信してオブジェクト検出540を遂行することができる。オブジェクト検出が行われる場合、検出されたオブジェクトの名称、種類および/またはサイズなどに関する情報を抽出することができる。この場合、母船システム110は、受信された低い密度の信号510、520、530をそのまま利用せずに、任意のアルゴリズムおよび/または機械学習モデルを用いて高品質信号に増強して使用することができる。
【0070】
追加的または代替的に、母船システム110は、人工神経網によって検出された少なくとも1つのオブジェクトを群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボット130_1、130_2、130_3の位置に基づいて生成された映像マップと結合することができる。すなわち、母船システム110は、複数の無人ロボット130_1、130_2、130_3によって収集された情報に基づいて作戦地域を再現する仮想の映像を生成することができる。
【0071】
図5では、母船システム110が3つの無人ロボット130_1、130_2、130_3から作戦地域に関する情報を受信するものとして示されているが、これに限定されず、母船システム110は群集を形成する任意の数の無人ロボットから作戦地域に関する情報を受信することもできる。このような構成によって、母船システム110は、単に作戦地域の形状ではなく周辺のオブジェクトを作戦地域とともに結合・提供して作戦地域に存在する敵の標的などに関する情報を視覚化して提供することができる。
【0072】
図6は、本発明の一実施形態による人工神経網600を示す例としての図である。人工神経網(または人工神経網モデル)600は、機械学習モデルの一例として、機械学習(Machine Learning)技術および認知科学において、生物学的神経網の構造に基づいて実現された統計学的学習アルゴリズムまたはそのアルゴリズムを実行する構造である。
【0073】
一実施形態によれば、人工神経網600は、生物学的神経網と同様にシナプスの結合でネットワークを形成した人工ニューロンであるノード(Node)がシナプスの重みを繰り返し調整し、特定の入力に対応する正しい出力と推論された出力との間の誤差が減少するように学習することによって、問題解決能力を有する機械学習モデルを表すことができる。例えば、人工神経網600は、機械学習、ディープラーニングなどの人工知能学習法に使用される任意の言語モデルを含み得る。
【0074】
一実施形態によれば、人工神経網600は、多層ノードとこれらの間の連結からなる多層パーセプトロン(MLP:multilayer perceptron)で実現され得る。本実施形態による人工神経網600は、MLPを含む多様な人工神経網モデル構造のうち1つを利用して実施される。
図6に示すように、人工神経網600は、外部から入力信号またはデータ610を受信する入力層620と、入力データに対応した出力信号またはデータ650を出力する出力層640と、入力層620と出力層640との間に位置して入力層620から信号を受けて特性を抽出して出力層640に伝達するn個(ここで、nは正の整数)の隠れ層630_1~630_nと、を備える。ここで、出力層640は、隠れ層630_1~630_nから信号を受けて外部に出力する。
【0075】
人工神経網600の学習方法には、教師信号(正解)の入力によって問題の解決に最適化されるよう学習する教師あり学習(Supervised Learning)方法と、教師信号を必要としない教師なし学習(Unsupervised Learning)方法とがある。一実施形態によれば、人工神経網600は、数多くの信号を母船システムにおいて近リアルタイムで処理し、対象を認識するためにソナー信号および光学信号の入力を受けてオブジェクト検出を遂行するように学習される。この場合、人工神経網600によって検出されたオブジェクトは、映像マップと結合されて作戦地域に対する統合監視に活用される。
【0076】
図7は、本発明の一実施形態による作戦地域統合監視方法700の一例を示すフローチャートである。作戦地域統合監視方法700は、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、母船システムに関連されるコンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサ)によって遂行される。作戦地域統合監視方法700は、プロセッサが作戦情報を受信することによって開始される(S710)。
【0077】
プロセッサは、受信された作戦情報に基づいて作戦地域の範囲を決定することができる(S720)。それから、プロセッサは、決定された作戦地域の範囲に基づいて、作戦地域を監視するための空水移動が可能な無人ロボットの数を決定して第1グループの群集ロボットを形成することができる(S730)。この場合、形成された群集ロボットは、分散ネットワークを構成して相互間の通信を行うことができる。
【0078】
一実施形態によれば、プロセッサは、第1グループの群集ロボットの移動経路を追従し、母船システムと第1グループの群集ロボットの経路との間に位置し、母船システムおよび第1グループの群集ロボットのデータ通信を中継する第1移動型中継ロボットを介して通信を行うことができる。
【0079】
プロセッサは、第1グループの群集ロボットに含まれる少なくとも一部の無人ロボットの残りのバッテリーが所定の基準以下である場合、第1グループの群集ロボットに母船復帰命令を伝達し、決定された数の別の無人ロボットに第2グループの群集ロボットを形成することができる。すなわち、プロセッサは、第1グループの群集ロボットを母船へ呼び込み、第2グループの群集ロボットを作戦地域に配置することができる。
【0080】
プロセッサは、第1グループの群集ロボットのうち第1セットの群集ロボットが空中に位置し、第2セットの群集ロボットが水中に位置する場合、GPS信号を用いて第1セットの群集ロボットの絶対位置を推定することができる。なお、プロセッサは、分散ネットワークを構成して相互間の通信を行う第1グループの群集ロボットを用いて、第1セットの群集ロボットの絶対位置に基づいて第2セットの群集ロボットの相対位置を推定することができる。
【0081】
プロセッサは、第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に対する映像情報を受信し、第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて、映像情報を結合して作戦地域に対する映像マップを生成することができる。なお、プロセッサは、第1グループの群集ロボットから収集された作戦地域に対するソナー信号および光学信号を受信し、ソナー信号および光学信号を学習された人工神経網に提供してオブジェクト検出を遂行することができる。この場合、プロセッサは、人工神経網によって検出された少なくとも1つのオブジェクトを、第1グループの群集ロボットを構成するそれぞれの無人ロボットの位置に基づいて生成された映像マップと結合することができる。
【0082】
図8は、本発明の一実施形態による作戦地域統合監視のための通信方法800の一例を示すフローチャートである。作戦地域統合監視のための通信方法800は、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、母船システムに関連されるコンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサ)によって遂行され得る。作戦地域統合監視のための通信方法800は、プロセッサが作戦地域に関する情報を受信することによって開始される(S810)。プロセッサは、第1グループの群集ロボットの移動経路を追従し、母船システムと第1グループの群集ロボットの経路との間に位置し、母船システムおよび第1グループの群集ロボットのデータ通信を中継する第1移動型中継ロボットを介して通信を行うことができる。この場合、プロセッサは、第1グループの群集ロボットから作戦地域に関する情報を受信することができる。
【0083】
プロセッサは、群集ロボットおよび/または移動型中継ロボットと母船システムとの通信距離が所定の距離以上であるか否かを判定することができる(S820)。例えば、群集ロボットとの通信距離が所定の距離以上である場合、プロセッサは移動型中継ロボットをデプロイして通信を行うことができる(S830)。別の例では、既にデプロイされた移動型中継ロボットと母船システムとの通信距離が所定の距離以上である場合、プロセッサは他の移動型中継ロボットをデプロイして通信を遂行することができる。追加的または代替的に、群集ロボットとの通信距離が所定の距離未満である場合、プロセッサは移動型中継ロボットを回収して群集ロボットおよび/または他の移動型中継ロボットを介して通信を遂行することができる(S840)。
【0084】
図9は、本発明の一実施形態によるコンピューティング装置900の内部構成を示すブロック図である。一実施形態によれば、コンピューティング装置900は、メモリ910、プロセッサ920、通信モジュール930および入出力インターフェース940を含み得る。
図9に示すように、コンピューティング装置900は、通信モジュール930を利用してネットワークを通じて情報および/またはデータを通信することができるように構成される。
【0085】
メモリ910は、コンピュータで読み取り可能な非一時的な任意の記録媒体を含み得る。一実施形態によれば、メモリ910は、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、ディスクドライブ、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ(flash memory)などのような永久大容量ストレージ装置(permanent mass storage device)を含み得る。別の例として、ROM、SSD、フラッシュメモリ、ディスクドライブなどのような永久大容量ストレージ装置は、メモリとは区別される別途の永久ストレージ装置としてコンピューティング装置900に含まれてもよい。また、メモリ910には、オペレーティングシステム(OS)と少なくとも1つのプログラムコードが格納され得る。
【0086】
これらのソフトウェアの構成要素は、メモリ910とは別のコンピュータで読み取り可能な記録媒体からロードすることができる。このような別途のコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、このようなコンピューティング装置900に直接連結可能な記録媒体を含み得るが、例えば、フロッピードライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体を含み得る。別の例として、ソフトウェアの構成要素は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体ではない通信モジュール930を介してメモリ910にロードされることもある。例えば、少なくとも1つのプログラムは、開発者またはアプリケーションのインストールファイルを配布するファイル配布システムが通信モジュール930を介して提供されるファイルによってインストールされるコンピュータプログラムに基づいてメモリ910にロードされ得る。
【0087】
プロセッサ920は、基本的な算術、論理および入出力演算を遂行することによってコンピュータプログラムの命令を処理するように構成される。命令は、メモリ910または通信モジュール930によってユーザ端末(図示せず)または他の外部システムに提供される。
【0088】
通信モジュール930は、ネットワークを通じてユーザ端末(図示せず)とコンピューティング装置900が互いに通信するための構成または機能を提供することができ、コンピューティング装置900が外部システム(一例として別途のクラウドシステムなど)と通信するための構成または機能を提供することができる。一例として、コンピューティング装置900のプロセッサ920の制御にしたがって提供される制御信号、命令、データなどは、通信モジュール930とネットワークを経てユーザ端末および/または外部システムの通信モジュールを介してユーザ端末および/または外部システムに伝送される。
【0089】
なお、コンピューティング装置900の入出力インターフェース940は、コンピューティング装置900と連結されるか、またはコンピューティング装置900が含み得る入力または出力のための装置(図示せず)とのインターフェースのための手段であり得る。
図9では、入出力インターフェース940がプロセッサ920とは別途に構成された要素として示されているが、これに限定されず、入出力インターフェース940がプロセッサ920に含まれるように構成され得る。コンピューティング装置900は、
図9の構成要素よりも多くの構成要素を含み得る。しかしながら、大部分の従来技術の構成要素を明確に図示する必要はない。
【0090】
コンピューティング装置900のプロセッサ920は、複数のユーザ端末および/または複数の外部システムから受信された情報および/またはデータを管理、処理および/または格納するように構成され得る。
【0091】
上述した方法および/または多様な実施形態は、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアおよび/またはこれらの組み合わせで実現される。本発明の多様な実施形態は、データ処理装置、例えばプログラム可能な1つ以上のプロセッサおよび/または1つ以上のコンピューティング装置によって実行されるか、またはコンピュータで読み取り可能な記録媒体および/またはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラムで実現され得る。上述したコンピュータプログラムは、コンパイルされた言語またはインタプリタされた言語を含めて任意の形式のプログラミング言語で作成され、スタンドアロンタイプのプログラム、モジュール、サブルーチンなどの任意の形式で配布される。コンピュータプログラムは、1つのコンピューティング装置、同じネットワークを通じて連結された複数のコンピューティング装置、および/または複数の異なるネットワークを通じて連結されるように分散された複数のコンピューティング装置を介して配布される。
【0092】
上述した方法および/または多様な実施形態は、入力データに基づいて動作するか、または出力データを生成することによって、任意の機能、関数などを処理、格納および/または管理する1つ以上のコンピュータプログラムを実行するように構成された1つ以上のプロセッサ によって遂行される。例えば、本発明の方法および/または多様な実施形態は、FPGA(Field Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)のような特定用途向けの論理回路によって遂行され、本発明の方法および/または実施形態を遂行するための装置および/またはシステムは、FPGAまたはASICのような特定用途向けの論理回路として実施され得る。
【0093】
コンピュータプログラムを実行する1つ以上のプロセッサは、汎用目的または特殊目的のマイクロプロセッサおよび/または任意の種類のデジタルコンピューティング装置の1つ以上のプロセッサを含み得る。プロセッサは、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリのそれぞれから命令および/またはデータを受信するか、または読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリから命令および/またはデータを受信することができる。本発明では、方法および/または実施形態を遂行するコンピューティング装置の構成要素は、命令語を実行するための1つ以上の複数のプロセッサ、命令語および/またはデータを格納するための1つ以上のメモリ装置を含み得る。
【0094】
一実施形態によれば、コンピューティング装置は、データを格納するための1つ以上の大容量ストレージ装置とデータのやり取りを行うことができる。例えば、コンピューティング装置は、磁気ディスクまたは光ディスクからデータを受信し、磁気ディスクまたは光ディスクにデータを転送することができる。コンピュータプログラムに関連される命令語および/またはデータを格納するのに適したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable PROM)、フラッシュメモリ装置などの半導体メモリ装置を含む任意の形態の不揮発性メモリを含み得るが、これらに限定されるものではない。例えば、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスクのような磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含み得る。
【0095】
ユーザとの相互作用を提供するために、コンピューティング装置は、ユーザに情報を提供またはディスプレイするためのディスプレイ装置(例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)など)、およびユーザがコンピューティング装置上に入力および/または命令などを提供するポインティング装置(例えば、キーボード、マウス、トラックボールなど)を含み得るが、これらに限定されるものではない。すなわち、コンピューティング装置は、ユーザとの相互作用を提供するための任意の他の種類の装置をさらに含み得る。例えば、コンピューティング装置は、ユーザとの相互作用のために、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバックおよび/または触覚的フィードバックなどを含む任意の形態の感覚的フィードバックをユーザに提供することができる。これに対して、ユーザは、視覚、音声、動作などの多様なジェスチャを介してコンピューティング装置に入力を提供することができる。
【0096】
本発明では、多様な実施形態は、バックエンド構成要素(例えば、データサーバ)、ミドルウェア構成要素(例えば、アプリケーションサーバ)、および/またはフロントエンド構成要素を含むコンピューティングシステムで実施される。この場合、構成要素は、通信ネットワークのようなデジタルデータ通信の任意の形態または媒体によって相互連結される。例えば、通信ネットワークは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含み得る。
【0097】
本明細書に記述された例としての実施形態に基づくコンピューティング装置は、ユーザ装置、ユーザインターフェース(UI)装置、ユーザ端末、またはクライアント装置を含めてユーザと相互作用するように構成されたハードウェアおよび/またはソフトウェアを使用して実施される。例えば、コンピューティング装置は、ラップトップ(laptop)コンピュータのような携帯コンピューティング装置を含み得る。追加的または代替的に、コンピューティング装置は、PDA(Personal Digital Assistants)、タブレットPC、ゲームコンソール(game console)、ウェアラブル装置(wearable device)、IoT(internet of things)装置、VR(virtual reality)装置、AR(augmented reality)装置などを含み得るが、これに限定されるものではない。コンピューティング装置は、ユーザと相互作用するように構成された他の類型の装置をさらに含み得る。なお、コンピューティング装置は、移動通信ネットワークなどのネットワークを通じた無線通信に適した携帯用通信装置(例えば、携帯電話、スマートフォン、無線セルラー電話など)などを含み得る。コンピューティング装置は、無線周波数(RF:Radio Frequency)、マイクロ波周波数(MWF:Microwave Frequency)および/または赤外線周波数(IRF:Infrared Ray Frequency)のような無線通信技術および/またはプロトコルを用いてネットワークサーバと無線で通信するように構成される。
【0098】
本発明における特定の構造的および機能的詳細を含む多様な実施形態は、例としてのものである。したがって、本発明の実施形態は上述されたものに限定されず、他の多様な形態で実施され得る。なお、本発明で使用される用語はいくつかの実施形態を説明するためのものであり、実施形態を限定すると解釈されない。例えば、単数形の単語および前記は、文脈上特に明確に示されない限り、複数形も含むと解釈される。
【0099】
本発明において、別の意味を示していると定義されない限り、技術的または科学的な用語を含んで本明細書で使用されるすべての用語は、このような概念が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。なお、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきである。
【0100】
本明細書では、本発明はいくつかの実施形態に関連して説明されたが、本発明は、発明の属する技術分野における当業者が理解することができる本発明の範囲から逸脱しない範囲で多様な変形および変更が行われる。さらに、そのような変形および変更は、本明細書に添付された特許請求の範囲内にあると考えられるべきである。
【符号の説明】
【0101】
110:母船システム
120:移動型中継ロボット
130:無人ロボット