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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066424
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】撮影装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20240508BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20240508BHJP
   H04N 23/56 20230101ALI20240508BHJP
   H04N 23/63 20230101ALI20240508BHJP
   H04N 23/74 20230101ALI20240508BHJP
   G03B 17/53 20210101ALI20240508BHJP
   G03B 15/05 20210101ALI20240508BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20240508BHJP
【FI】
H04N23/60
H04N5/222 500
H04N23/56
H04N23/63 100
H04N23/60 500
H04N23/74
G03B17/53
G03B15/05
G03B15/02 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111255
(22)【出願日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】P 2022174489
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)令和5年6月15日~7月6日までの別紙1の「設置日」にある各日に、別紙1の「設置先」に、「セルフショットタイム」機能を搭載したプリントシール機「MY PALETTE(マイパレット)」を販売 (2)令和5年5月24日、5月30日、6月7日、6月29日、6月30日に、ウェブサイトにて「セルフショットタイム」機能を搭載したプリントシール機「MY PALETTE(マイパレット)」の情報を公開
(71)【出願人】
【識別番号】307010096
【氏名又は名称】フリュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100168686
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 勇介
(72)【発明者】
【氏名】小林 奈未
(72)【発明者】
【氏名】呉屋 妥美
(72)【発明者】
【氏名】高橋 絵里香
(72)【発明者】
【氏名】坂井 秀弘
(72)【発明者】
【氏名】古川 英明
(72)【発明者】
【氏名】松岡 克弥
(72)【発明者】
【氏名】吉積 良幸
【テーマコード(参考)】
2H053
2H104
5C122
【Fターム(参考)】
2H053CA12
2H053CA15
2H104AA19
2H104BC48
5C122DA09
5C122DA34
5C122EA12
5C122EA60
5C122FK12
5C122FL03
5C122GG01
5C122GG22
5C122GG26
5C122GG30
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】通常撮影によって得られる画像とは異なる雰囲気の画像を撮影できるようにする。
【解決手段】本技術の一側面の撮影装置は、利用者を被写体とした撮影を行うカメラと、ストロボ光を撮影空間内に照射するストロボ装置と、ストロボ装置とは異なる種類の光源を有する照明装置とを有する。予め決められた回数の撮影が行われる通常撮影時、カメラによる撮影タイミングに合わせてストロボ装置の発光が行われ、通常撮影とは異なる撮影として撮影シーケンスに設定されたセルフ撮影時、照明装置の発光が行われる。本技術は、写真シール作成装置に適用することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を被写体とした撮影を行うカメラと、
ストロボ光を撮影空間内に照射するストロボ装置と、
前記ストロボ装置とは異なる種類の光源を有する照明装置と、
予め決められた回数の撮影が行われる通常撮影時、前記カメラによる撮影タイミングに合わせて前記ストロボ装置を発光させ、前記通常撮影とは異なる撮影として撮影シーケンスに設定されたセルフ撮影時、前記照明装置を発光させる発光制御部と、
前記通常撮影時、前記利用者の操作によらずに所定のタイミングで撮影し、前記セルフ撮影時、前記利用者の操作に応じたタイミングで撮影するように前記カメラを制御する撮影制御部と
を備える撮影装置。
【請求項2】
前記撮影空間に設けられたモニタと、
前記カメラにより取り込まれたライブビュー画像と、前記カメラを用いた撮影を行うときに操作される撮影ボタンとを含む撮影画面を前記セルフ撮影時に前記モニタに表示させる表示制御部と
をさらに備える請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記照明装置が照射する光の色、光量、および、前記照明装置の発光パターンのうちの少なくともいずれかの選択に用いられる情報を前記撮影画面に表示させ、
前記発光制御部は、前記利用者による選択内容に応じて前記照明装置を発光させる
請求項2に記載の撮影装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記照明装置が照射する光の色、光量、および、前記照明装置の発光パターンのうちの2つ以上の組み合わせの選択に用いられるボタンを前記情報として複数表示させる
請求項3に記載の撮影装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記カメラを用いた撮影と前記利用者の携帯端末を用いた撮影との両方の撮影を前記セルフ撮影として行うことが可能であることを示すメッセージを含む画面を前記撮影画面の前に表示させる
請求項2に記載の撮影装置。
【請求項6】
前記カメラを用いた撮影が前記セルフ撮影として行われた場合、前記カメラによって撮影された画像を前記利用者に提供する提供部をさらに備える
請求項1に記載の撮影装置。
【請求項7】
前記通常撮影によって撮影された画像と、前記セルフ撮影として前記カメラを用いて撮影された画像に対してそれぞれ異なる画像処理を施す画像処理部をさらに備える
請求項6に記載の撮影装置。
【請求項8】
前記カメラを収納したカメラユニットと前記照明装置とは、それぞれの筐体の正面が同一平面を形成するように設置される
請求項1乃至7のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項9】
前記照明装置は、前記カメラユニットの左右に設置される
請求項8に記載の撮影装置。
【請求項10】
それぞれの前記照明装置は、異なる色の光を照射する複数の照射部を有し、
前記照射部は、
前記光源としてのLED電球と、
前記LED電球の光を透過させる、所定の色のパネル部材と
により構成される
請求項9に記載の撮影装置。
【請求項11】
前記発光制御部は、左右の前記照明装置毎に、前記照明装置が照射する光の色、光量、および、前記照明装置の発光パターンのうちの少なくともいずれかを切り替える
請求項9に記載の撮影装置。
【請求項12】
利用者を被写体とした撮影を行うカメラと、
ストロボ光を撮影空間内に照射するストロボ装置と、
前記ストロボ装置とは異なる種類の光源を有する照明装置と
を備える撮影装置が、
予め決められた回数の撮影が行われる通常撮影時、前記カメラによる撮影タイミングに合わせて前記ストロボ装置を発光させ、前記利用者の操作によらずに所定のタイミングで撮影するように前記カメラを制御し、
前記通常撮影とは異なる撮影として撮影シーケンスに設定されたセルフ撮影時、前記照明装置を発光させ、前記利用者の操作に応じたタイミングで撮影するように前記カメラを制御する
制御方法。
【請求項13】
利用者を被写体とした撮影を行うカメラと、
複数種類の色の光源を有する複数の照明装置と、
それぞれの前記照明装置から異なる色の光を発光させる発光制御部と、
それぞれの前記照明装置からの光が照射された前記利用者を撮影させる撮影制御部と
を備える撮影装置。
【請求項14】
複数種類の色の組み合わせの選択に用いられる複数のボタンが用意された選択画面を表示する表示部をさらに備え、
前記発光制御部は、前記ボタンを用いた操作が行われる毎に、それぞれの前記照明装置が発光する光の色を切り替える
請求項13に記載の撮影装置。
【請求項15】
前記カメラを用いた撮影を行う第1のモードと、前記利用者の携帯端末のカメラを用いた撮影を行う第2のモードとが用意され、
前記発光制御部は、
前記第1のモードが選択された場合、撮影の開始前に選択された色の光を順に発光させ、
前記第2のモードが選択された場合、撮影の開始後に行われた操作に応じて、それぞれの前記照明装置が発光する光の色を切り替える
請求項13または14に記載の撮影装置。
【請求項16】
利用者を被写体とした撮影を行うカメラと、
複数種類の色の光源を有する複数の照明装置と、
を備える撮影装置が、
それぞれの前記照明装置から異なる色の光を発光させ、
それぞれの前記照明装置からの光が照射された前記利用者を撮影させる
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、撮影装置および制御方法に関し、特に、通常撮影によって得られる画像とは異なる雰囲気の画像を撮影できるようにした撮影装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、写真シール作成装置が知られている。写真シール作成装置は、利用者を撮影し、撮影画像に対して利用者に編集を行わせ、編集後の画像をシール紙に印刷して提供するものである。写真シール作成装置は遊戯施設などに設置される。
【0003】
写真シール作成装置が提供する1ゲームの流れは、通常、撮影空間にいる利用者を被写体として撮影を行った後、利用者を編集空間に移動させ、編集空間で行われる操作に従って画像を編集して、編集済みの画像をシール紙に印刷する流れとなる。
【0004】
特許文献1には、撮影を行っている利用者に向けて動きのある光を照射し、撮影時の演出を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-027157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術によれば、撮影空間内を演出することはできるものの、撮影結果として得られる画像に対する演出光の写り込みが少なく、面白みに欠けることがあった。
【0007】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、通常撮影によって得られる画像とは異なる雰囲気の画像を撮影できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術の一側面の撮影装置は、利用者を被写体とした撮影を行うカメラと、ストロボ光を撮影空間内に照射するストロボ装置と、前記ストロボ装置とは異なる種類の光源を有する照明装置と、予め決められた回数の撮影が行われる通常撮影時、前記カメラによる撮影タイミングに合わせて前記ストロボ装置を発光させ、前記通常撮影とは異なる撮影として撮影シーケンスに設定されたセルフ撮影時、前記照明装置を発光させる発光制御部と、前記通常撮影時、前記利用者の操作によらずに所定のタイミングで撮影し、前記セルフ撮影時、前記利用者の操作に応じたタイミングで撮影するように前記カメラを制御する撮影制御部とを備える。
【0009】
本技術の一側面においては、予め決められた回数の撮影が行われる通常撮影時、カメラによる撮影タイミングに合わせてストロボ装置が発光し、通常撮影とは異なる撮影として撮影シーケンスに設定されたセルフ撮影時、照明装置が発光する。前記通常撮影時、前記利用者の操作によらずに所定のタイミングで撮影し、前記セルフ撮影時、前記利用者の操作に応じたタイミングで撮影するように前記カメラが制御される。
【発明の効果】
【0010】
本技術によれば、通常撮影によって得られる画像とは異なる雰囲気の画像を撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本技術の一実施の形態に係る写真シール作成装置の外観を示す斜視図である。
図2】撮影部の構成例を示す斜視図である。
図3】カメラユニットと照明装置を拡大して示す図である。
図4】照明装置の内部に設けられる発光部を拡大して示す図である。
図5】通常撮影とセルフ撮影の主な違いを示す図である。
図6】写真シール作成装置の構成例を示すブロック図である。
図7】制御部の機能構成例を示すブロック図である。
図8】撮影処理部の詳細な構成例を示すブロック図である。
図9】写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置の動作について説明するフローチャートである。
図10】画角の選択画面の表示例を示す図である。
図11図9のステップS2において行われる撮影処理について説明するフローチャートである。
図12】通常撮影時のライブビュー画面の例を示す図である。
図13】セルフ撮影画面の例を示す図である。
図14】シール紙の印刷レイアウトの例を示す図である。
図15】カラー照明装置の構成例を示す図である。
図16】色の組み合わせの例を示す図である。
図17】カラー定常光の色の選択画面の例を示す図である。
図18】セルフ撮影時のライブビュー画面の例を示す図である。
図19】カラー定常光の色の選択画面の例を示す図である。
図20】カラー定常光の色の選択画面の例を示す図である。
図21】セルフ画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.写真シール作成装置の構成
2.セルフ撮影について
3.写真シール作成装置の全体構成
4.制御部の機能構成
5.写真シール作成装置の動作
6.その他
【0013】
<写真シール作成装置の構成>
図1は、本技術の一実施の形態に係る写真シール作成装置の外観を示す斜視図である。
【0014】
写真シール作成装置1は、写真作成ゲームを提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、ゲームセンターなどの店舗に設置される。
【0015】
写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心となる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
【0016】
写真シール作成装置1の写真作成ゲームにおいて、利用者は、自身が被写体となって撮影を行う。利用者は、撮影によって得られた撮影画像に対して、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させるための編集を行い、撮影画像を彩り豊かな画像に編集する。利用者は、編集済みの撮影画像が印刷されたシール紙を受け取るなどして一連のゲームを終了させる。
【0017】
箱状の筐体を有する写真シール作成装置1の側面には事前操作部11が設けられる。事前操作部11は、一緒に遊ぶ利用者の人数の選択や撮影コースの選択などの、撮影前の各種の選択に用いられる装置である。事前操作部11にはタッチパネルモニタ11Aが設けられる。タッチパネルモニタ11Aの下には、プレイ料金を支払うためのコイン投入口11Bが設けられる。
【0018】
各種の選択に用いられる画面がタッチパネルモニタ11Aに表示される。利用者は、タッチパネルモニタ11Aの表示に従って各種の選択を行った後、出入り口Gから撮影空間に入り、撮影を行うことになる。撮影空間の正面には撮影部21が設けられる。撮影部21と背景部22の間の空間が撮影空間となる。撮影部21には、カメラを内蔵した箱状のカメラユニット31が設けられる。
【0019】
事前操作部11の左側には編集部23が設けられる。編集部23は、カメラで撮影することによって得られた撮影画像の編集に用いられる装置である。撮影空間で撮影を行った利用者は、編集部23の前方の編集空間に移動し、撮影画像の編集を行うことになる。編集部23の上方に形成された斜面には、撮影画像の編集用のモニタであるタブレット内蔵モニタ23Aが設けられる。撮影画像の編集に用いられる画面がタブレット内蔵モニタ23Aに表示される。
【0020】
編集空間は、編集部23の筐体を挟んで2つ用意される。図1に示す編集部23の前方の空間と、編集部23を挟んで後方の空間にそれぞれ編集空間が形成される。これにより、撮影空間での撮影を終えた利用者のグループを空いている方の編集空間に移動させ、2つの編集空間において並行して編集を行わせることができる。
【0021】
図2は、撮影部21の正面の構成例を示す斜視図である。撮影部21は、側面パネル21A、側面パネル21B、および正面パネル21Cに囲まれるようにして構成される。
【0022】
撮影部21の正面中央にはカメラユニット31が設けられる。カメラユニット31には、カメラ41とタッチパネルモニタ42が設けられる。
【0023】
カメラ41は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット31の内部に取り付けられる。カメラ41は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間にいる利用者を撮影する。カメラ41は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部として機能する。
【0024】
カメラ41により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ42にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ41により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
【0025】
タッチパネルモニタ42は、カメラ41の下方に設けられる。タッチパネルモニタ42は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ42は、カメラ41により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。
【0026】
カメラユニット31の左右には、カメラユニット31と同様に縦長箱状の筐体を有するカラー照明装置32Lとカラー照明装置32Rが設けられる。カメラユニット31、カラー照明装置32L、カラー照明装置32Rは、それぞれの筐体の正面が同一平面を形成するとともに、上面が同一平面となる斜面を形成するように連結して設けられる。
【0027】
カラー照明装置32Lの正面の略全体にカラー発光部51Lが形成され、カラー照明装置32Rの正面の略全体にカラー発光部51Rが形成される。カラー発光部51Lとカラー発光部51Rは、それぞれ縦長長方形の発光面を構成する。カラー発光部51Lとカラー発光部51Rは、それぞれ、乳白色のアクリルパネルなどの、透光性を有する板状の部材により構成される。
【0028】
カラー照明装置32Lとカラー照明装置32Rは、撮影時、様々な色の光によって撮影空間内を照射する。
【0029】
図3は、カメラユニット31とカラー照明装置32L,32Rを示す図である。
【0030】
図3においては、カラー発光部51Lを構成するアクリルパネルを外した状態のカラー照明装置32Lと、カラー発光部51Rを構成するアクリルパネルを外した状態のカラー照明装置32Rが示されている。カラー照明装置32Lの正面に形成された開口部61Lに嵌め込まれたアクリルパネルによってカラー発光部51Lが形成され、カラー照明装置32Rの正面に形成された開口部61Rに嵌め込まれたアクリルパネルによってカラー発光部51Rが形成される。
【0031】
カラー照明装置32Lの内部には、小さな箱状体の筐体を有する発光部62-1L乃至62-4Lが縦に重ねて設けられる。また、カラー照明装置32Rの内部には、小さな箱状体の筐体を有する発光部62-1R乃至62-1Rが縦に重ねて設けられる。
【0032】
図4は、カラー照明装置32Lの内部に設けられる発光部62-1Lを拡大して示す図である。
【0033】
発光部62-1Lの内部には2つのカラー発光体71が設けられる。カラー発光体71は、例えば、調光機能と調色機能を有するLED電球によって構成される。調光機能と調色機能のうちのいずれか一方の機能のみを有するLED電球によってカラー発光体71が構成されるようにしてもよい。LED電球ではなく、電球形蛍光灯などの他の発光体によってカラー発光体71が構成されるようにしてもよい。カラー発光体71を構成するLED電球が1つだけ設けられるようにしてもよい。
【0034】
図4にハッチを付して示すように、カラー発光体71を収納する発光部62-1Lの正面にはアクリルパネル72が取り付けられる。アクリルパネル72は、所定の色の板状の部材である。カラー発光体71の光を透過させる程度の透過度をアクリルパネル72は有している。
【0035】
発光部62-1Lの下に配置される発光部62-2L,62-3L,62-4Lと、カラー照明装置32Rの内部に設けられる発光部62-1R乃至62-1Rは、それぞれの正面に設けられるアクリルパネル72の色が適宜異なる点を除いて、基本的に図4に示す構成と同様の構成を有する。
【0036】
例えば、最上段の発光部62-1Lと発光部62-1Rにはオレンジのアクリルパネル72が設けられ、2段目の発光部62-2Lと発光部62-2Rには緑のアクリルパネル72が設けられる。3段目の発光部62-3Lと発光部62-3Rには青のアクリルパネル72が設けられ、最下段の発光部62-4Lと発光部62-4Rにはピンクのアクリルパネル72が設けられる。図3において、それぞれの発光部のアクリルパネル72に異なる色やハッチを付していることは、それぞれの色が異なる色であることを示す。
【0037】
発光部62-1L乃至62-4Lのそれぞれのカラー発光体71の光が、アクリルパネル72とカラー発光部51Lを介してカラー照明装置32Lの外部に導かれる。また、発光部62-1R乃至62-4Rのそれぞれのカラー発光体71の光が、アクリルパネル72とカラー発光部51Rを介してカラー照明装置32Rの外部に導かれる。
【0038】
発光部62-1L乃至62-4Lと発光部62-1R乃至62-4Rのそれぞれが発光する光の色、光量、発光パターンを組み合わせることにより、上述したような、様々な色の光によって撮影空間内を照射するカラー照明装置32Lとカラー照明装置32Rの発光機能が実現される。
【0039】
このように、カラー照明装置32Lとカラー照明装置32Rは、調色機能、調光機能を有するカラー発光体71の前方にアクリルパネル72が配置され、アクリルパネル72の前方に乳白色のアクリルパネル(カラー発光部51L,51R)が配置された構造を有する。アクリルパネル72は、例えば、異なる色のアクリルパネルに取り替えることが可能な構造を有する。
【0040】
アクリルパネル72が着脱可能な構造を有していることにより、アクリルパネル72を取り替えてカラー定常光の色味を変化させることが可能となる。乳白色のカラー発光部51L,51Rを設けることにより、カラー定常光の光量を調整することが可能になるとともに、利用者が触ることによってついてしまう指紋や汚れ等を目立ちにくくすることが可能になる。さらに、発光部が撮影空間に露出している場合と較べて、アクリルパネル72の破損を防ぐことが可能となる。
【0041】
以下、適宜、カラー照明装置32Lとカラー照明装置32Rを区別する必要がない場合、まとめてカラー照明装置32という。
【0042】
図2の説明に戻り、カメラユニット31の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボユニット33が設けられる。上ストロボユニット33は、利用者の正面上方から、主に利用者の顔と上半身に向けて光を照射する。
【0043】
カメラユニット31の左側には、側面パネル21Aに固定するようにして円形のミラー34が設けられる。例えば、撮影空間内の広範囲を映り込ませることが可能なカーブミラーがミラー34として設けられる。
【0044】
カメラユニット31の下方には、利用者に対して下方から光を照射する下箱ストロボユニット35が設けられる。
【0045】
上ストロボユニット33と下箱ストロボユニット35のそれぞれにはストロボ光源が設けられる。ストロボ光源は、静止画像の撮影タイミングに合わせて発光し、被写体となる利用者にストロボ光を照射する。すなわち、カラー照明装置32に設けられる光源は、上ストロボユニット33と下箱ストロボユニット35に設けられる光源とは異なる種類の光源となる。
【0046】
このように、写真シール作成装置1の撮影空間には、撮影を行っている利用者を照射する光として、カラー照明装置32が照射する様々な色の光と、上ストロボユニット33と下箱ストロボユニット35が照射するストロボ光とが少なくとも用意される。利用者を照射するのに用いられる光が、撮影シーケンスにおいて設定された撮影の種類に応じて切り替えられる。
【0047】
なお、撮影空間の天井付近には、撮影空間の明るさを確保するための蛍光灯などが取り付けられた照明機器が設置される。上ストロボユニット33と下箱ストロボユニット35の内部にも、電球形蛍光灯などの、撮影空間の明るさを確保するための光源が用意される。ストロボ光を照射するストボロユニットが上ストロボユニット33と下箱ストロボユニット35以外に用意されるようにしてもよい。
【0048】
<セルフ撮影について>
写真シール作成装置1の一連のゲームにおける撮影シーケンスには、通常撮影とセルフ撮影の2種類の撮影の時間が設定される。
【0049】
通常撮影は、固定の枚数の静止画像を取得するために行われる撮影である。例えば、6枚などの所定の枚数の静止画像が通常撮影によって取得される。通常撮影によって取得された静止画像である撮影画像を対象として、編集空間において編集(落書き)が行われる。通常撮影時、それぞれの撮影のタイミングに合わせて上ストロボユニット33と下箱ストロボユニット35が発光する。通常撮影時に利用者を照射する光はストロボ光となる。
【0050】
一方、セルフ撮影は、利用者が、自分のスマートフォンのカメラを用いていわゆる自撮りを行ったり、カメラ41を用いて撮影を行ったりして画像を取得するための撮影である。このようなセルフ撮影を行うための時間であるセルフ撮影タイムが、例えば通常撮影後に90秒間などの所定の時間だけ確保される。
【0051】
セルフ撮影時、利用者は、自分のスマートフォンのカメラを用いて撮影を行うこともできるし、写真シール作成装置1のカメラであるカメラ41を用いて撮影を行うこともできる。利用者は、自分のスマートフォンのカメラを用いることにより、静止画像や動画像をセルフ画像として撮影することができる。また、利用者は、カメラ41を用いることにより、静止画像をセルフ画像として撮影することができる。
【0052】
セルフ撮影時にカメラ41を用いて撮影されたセルフ画像も、通常撮影によって撮影され、編集された撮影画像と同様に、シール紙などに印刷して利用者に提供される。例えば、セルフ撮影時のカメラ41を用いた撮影は、利用者が撮影タイミングを指定することに応じて行われる。
【0053】
セルフ撮影時、カラー照明装置32が常時発光する。セルフ撮影時に利用者を照射する光は、カラー照明装置32が照射する各種の色の光となる。以下、適宜、セルフ撮影時に利用者を常時照射する光をカラー定常光という。
【0054】
図5は、通常撮影とセルフ撮影の主な違いを示す図である。
【0055】
図5に示すように、通常撮影時の撮影枚数は、例えば6枚として固定の枚数であるのに対して、セルフ撮影時にカメラ41を用いる場合の撮影枚数は、例えば4枚までとして可変の枚数となる。上述したように、セルフ撮影においては、自分のスマートフォンのカメラを用いて撮影を行うことも可能とされる。
【0056】
通常撮影時、利用者を照射する光としてストロボ光が用いられ、カラー定常光は用いられない。一方、セルフ撮影時、利用者を照射する光としてカラー定常光が用いられ、ストロボ光は用いられない。
【0057】
セルフ撮影時、利用者は、カラー定常光によって照射された自分達の様子をカメラ41を用いて撮影したり、スマートフォンのカメラを用いて撮影したりすることにより、通常撮影によって取得される画像とは雰囲気の異なる画像を撮影することができる。このように、カメラ41を用いたり、スマートフォンのカメラを用いたりして利用者がいわば自由に撮影することができる時間が、通常撮影とは異なる撮影のための時間として撮影シーケンスに設定される。
【0058】
<写真シール作成装置の全体構成>
図6は、写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。図6において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0059】
図6に示すように、写真シール作成装置1は、PC(Personal Computer)部101に対して、事前操作部11、撮影部21、編集部23、および印刷部103が外部入出力インタフェース102を介して接続されることによって構成される。PC部101は、例えば編集部23の筐体内部に収納される。
【0060】
PC部101を構成するCPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113は、バス114により相互に接続される。
【0061】
CPU111は、所定のプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。ROM112は、CPU111が実行するプログラムやデータを記憶する。RAM112は、CPU111が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【0062】
バス114には、さらに、入出力インタフェース115が接続される。入出力インタフェース115には、記憶部116、通信部117、およびドライブ118が接続される。
【0063】
記憶部116は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部116は、CPU111から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部116に記憶されている情報はCPU111により適宜読み出される。
【0064】
通信部117は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部117は、CPU111による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部117は、利用者により選択された画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理するサーバに送信する。通信部117から送信された画像は、所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきたスマートフォン上で表示されたり、スマートフォンにダウンロードされたりする。
【0065】
ドライブ118には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア119が適宜装着される。ドライブ118によりリムーバブルメディア119から読み出されたプログラムやデータは、CPU111に供給され、記憶部116に記憶されたり、インストールされたりする。
【0066】
入出力インタフェース115には外部入出力インタフェース102が接続される。PC部101による各部の制御が、外部入出力インタフェース102を介して行われる。
【0067】
事前操作部11は、撮影前の利用者を対象とした事前選択処理を行う。事前操作部11は、タッチパネルモニタ11Aの他に、スピーカ121と硬貨処理部122が設けられることによって構成される。
【0068】
タッチパネルモニタ11Aは、PC部101による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部101に供給され、各種の設定が行われる。
【0069】
硬貨処理部122は、コイン投入口11Bへの硬貨の投入を検出する。硬貨処理部122は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号をPC部101に出力する。
【0070】
撮影部21は、撮影空間にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部21は、カラー照明装置32、カメラ41、タッチパネルモニタ42の他に、ストロボ装置131とスピーカ132が設けられることによって構成される。
【0071】
カメラ41は、PC部101によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像データをPC部101に出力する。
【0072】
ストロボ装置131は、撮影空間内の各ストロボユニットであり、PC部101から供給された照明制御信号に従って発光する。上ストロボユニット33、下箱ストロボユニット35などの、撮影空間に設けられるストロボユニットがストロボ装置131に含まれる。
【0073】
スピーカ132は、BGMや各種のガイダンスの音声などを撮影空間にいる利用者に向けて出力する。
【0074】
編集部23は、撮影後の編集処理を行う。編集部23は、タブレット内蔵モニタ23Aの他に、タッチペン141A,141Bとスピーカ142が設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ23A、タッチペン141A,141Bのセットが編集部23の筐体の2つの面に設けられる。
【0075】
タブレット内蔵モニタ23Aは、PC部101による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部101に供給され、編集対象となる撮影画像の編集が行われる。
【0076】
印刷部103は、プリンタ151を含むように構成される。プリンタ151にはシール紙ユニット152が装着される。
【0077】
プリンタ151は、PC部101から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット152に収納されているシール紙に画像を印刷する。プリンタ151は、画像を印刷したシール紙をシール紙排出口に排出する。
【0078】
<制御部の機能構成>
図7は、写真シール作成装置1の機能構成例を示すブロック図である。図7に示す機能部のうちの少なくとも一部は、図6のCPU111により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
【0079】
写真シール作成装置1においては制御部201が実現される。制御部201は、事前選択処理部211、撮影処理部212、編集処理部213、印刷処理部214、および送信処理部215により構成される。
【0080】
事前選択処理部211は、事前操作部11の各部を制御することで、事前選択処理を実行する。事前選択処理により、利用者の人数の選択、撮影コースの選択などが行われる。
利用者による選択内容を表す情報は撮影処理部212に供給される。
【0081】
撮影処理部212は、撮影部21の各部を制御することで撮影処理を行う。撮影処理においては、6枚などの複数枚の撮影画像の撮影が通常撮影として行われる。また、撮影処理部212は、通常撮影の終了後、セルフ撮影タイムを利用者に提供するための処理を行う。
【0082】
撮影処理部212は、撮影処理を行うことによって得られた撮影画像のデータを編集処理部213に出力する。カメラ41を用いた撮影がセルフ撮影時に行われた場合、セルフ画像のデータも編集処理部213に出力される。
【0083】
編集処理部213は、編集部23の各部を制御することで編集処理を行う。編集処理には、主に、撮影画像の編集、シール紙に対する画像の印刷、および、外部の装置である画像管理サーバに対する画像の送信が含まれる。
【0084】
撮影画像の編集は、例えば、ペンツール、スタンプツールなどの、予め用意された編集ツールの中から利用者により選択されたツールを用いて行われた操作に応じた画像処理を編集対象の撮影画像に施すようにして行われる。ペンツール、スタンプツールを用いることにより、合成用画像としてのペン画像、スタンプ画像が、編集対象の撮影画像に合成される。利用者は、好みの編集ツールを選択し、画像処理を施す位置を編集対象の撮影画像上で選択するなどして、撮影画像の編集を進めることになる。このように、撮影画像の編集は、利用者が、タッチペン141A,141Bを用いて、撮影画像に落書きをするような感覚で進められる。
【0085】
編集処理部213は、編集後の撮影画像を所定のレイアウトで配置したイメージデータを印刷データとして生成し、印刷処理部214に出力する。カメラ41を用いた撮影がセルフ撮影時に行われている場合、加工などの画像処理が編集処理部213により施される。また、加工などの画像処理が施されたセルフ画像が編集後の撮影画像とともに配置されることによって印刷データが生成され、印刷処理部214に出力される。
【0086】
また、編集処理部213は、画像管理サーバに送信する画像のデータを送信処理部215に出力する。
【0087】
印刷処理部214は、印刷データをプリンタ151に出力し、各種の画像をシール紙に印刷させる。
【0088】
送信処理部215は、通信部117を制御することによって画像管理サーバとの間で通信を行い、編集処理部213から供給された画像を画像管理サーバに送信する(アップロードする)。例えば、編集後の撮影画像(編集画像)とともに、編集前の撮影画像が送信される。画像管理サーバに送信された画像は、利用者が、写真シール作成装置1のゲームの終了後に、自分のスマートフォンなどの携帯端末を操作することによって、携帯端末上で閲覧したり、ダウンロードしたりすることに用いられる。
【0089】
図8は、撮影処理部212の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0090】
撮影処理部212は、シーケンス制御部221、発光制御部222、撮影制御部223、および表示制御部224により構成される。
【0091】
シーケンス制御部221は、撮影シーケンスを管理し、撮影処理を構成する各処理のタイミングを制御する。
【0092】
発光制御部222は、カラー照明装置32とストロボ装置131を駆動させ、それぞれの発光を制御する。例えば、発光制御部222は、通常撮影時、カメラ41による撮影タイミングに合わせてストロボ装置131を発光させる。
【0093】
また、発光制御部222は、セルフ撮影時、カラー照明装置32を常時発光させ、様々な色の光で撮影空間を照射する。例えば、発光制御部222は、カラー照明装置32Lとカラー照明装置32Rのそれぞれの色、光量、発光パターンの組み合わせを制御することによって、カラー定常光の種類を調整する。カラー照明装置32Lとカラー照明装置32Rにより同じ種類のカラー定常光が照射されるようにしてもよいし、異なる種類のカラー定常光が照射されるようにしてもよい。
【0094】
撮影制御部223は、カメラ41を用いた撮影を制御する。例えば、通常撮影時、撮影制御部223は、シーケンス制御部221が管理する撮影シーケンスにおいて決められたタイミングで複数回の撮影を行う。通常撮影時のそれぞれの撮影は、利用者の操作によらずに繰り返し行われる。
【0095】
また、撮影制御部223は、セルフ撮影時、カメラ41を用いた撮影を行うことが利用者により選択されたことに応じて撮影を行う。
【0096】
表示制御部224は、撮影処理が行われている間のタッチパネルモニタ42の表示を制御する。通常撮影時とセルフ撮影時とで、例えばライブビュー画像を含む異なる画面がタッチパネルモニタ42に表示される。
【0097】
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図9のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。図9の処理は、500円などの所定の料金分の硬貨が投入されたときに開始される。
【0098】
ステップS1において、事前選択処理部211は事前選択処理を行う。事前選択処理においては、利用者の人数の選択、ゲームコースの選択などが行われる。撮影時の画角(画像の形状)の選択が事前選択処理として行われるようにしてもよい。
【0099】
図10は、画角の選択画面の表示例を示す図である。
【0100】
図10に示すようなタッチパネルモニタ11Aの表示を用いて、例えば、縦長、横長、正方形の中からいずれかの画角が選択される。図10の選択画面には、それぞれの画角を選択するときに押下されるボタンが表示されている。画角の選択が事前選択処理時に行われるのではなく、撮影処理時にタッチパネルモニタ42に表示される画面を用いて行われるようにしてもよい。
【0101】
図10の選択画面を用いて選択された画角が、例えば通常撮影とセルフ撮影の両方の撮影に適用される。通常撮影用の画角とセルフ撮影用の画角としてそれぞれ異なる画角が選択されるようにしてもよい。
【0102】
以上のような各種の選択が行われた後、撮影空間に入ることを案内する画面がタッチパネルモニタ11Aに表示される。利用者は、案内に従って撮影空間に入り、撮影を開始することになる。
【0103】
図7の説明に戻り、ステップS2において、撮影処理部212は、撮影部21を制御し、撮影処理を行う。撮影処理においては、撮影空間にいる利用者を被写体として撮影が行われる。撮影処理の詳細については図11のフローチャートを参照して後述する。
【0104】
ステップS3において、編集処理部213は、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部23の構成を制御することで編集処理を行う。具体的には、編集処理部213は、タブレット内蔵モニタ23Aに編集画面を表示させ、撮影処理により得られた撮影画像に対して編集作業を行わせる。編集処理部213は、利用者による操作に応じて画像処理を行い、編集画像を生成する。
【0105】
ステップS4において、印刷処理部214は、印刷データを印刷部103に出力し、画像をシール紙に印刷する。印刷が終了したとき、編集画像などが印刷されたシール紙が筐体の取り出し口に排出され、利用者に提供される。
【0106】
ステップS5において、送信処理部215は、通信部117を制御し、撮影画像や編集画像を画像管理サーバ(図示せず)にアップロードする。これにより、ゲームを提供する写真シール作成装置1の処理が終了となる。利用者は、シール紙を受け取ってゲームを終えることになる。
【0107】
次に、図11のフローチャートを参照して、図9のステップS2において行われる撮影処理について説明する。
【0108】
撮影処理の開始時、例えば、撮影空間に設置されたミラー34を使用して身だしなみを整えることが利用者に対して案内される。身だしなみを整えるために設定された所定の時間が経過した後、撮影時の立ち位置などが案内される。
【0109】
ステップS11において、撮影処理部212のシーケンス制御部221は、通常撮影を開始させる。
【0110】
ステップS12において、撮影制御部223は、カメラ41を制御し、ライブビュー画像の取り込みを開始する。
【0111】
ステップS13において、表示制御部224は、ライブビュー画像を含むライブビュー画面をタッチパネルモニタ42に表示させる。
【0112】
図12は、通常撮影時のライブビュー画面の例を示す図である。
【0113】
図12に示すように、ライブビュー画面の略中央には、ライブビュー画像の表示領域であるライブビュー表示領域301が形成される。図12のライブビュー画像に写る2人の人物が、ゲームで遊んでいる利用者である。ライブビュー表示領域301の左右には、見本となるポーズをとったモデルが被写体となって写るサンプルポーズ画像が表示される。
【0114】
例えば2人の利用者は、ライブビュー表示領域301の表示と、撮影毎に切り替えられるサンプルポーズ画像を見ながら、自身のポーズや表情を確認することになる。
【0115】
ライブビュー表示領域301の下には、表示領域302が形成される。表示領域302には、1回の撮影が終わる毎に、撮影済みの画像が撮影順に並べて表示される。
【0116】
図11の説明に戻り、ライブビュー画面の表示が開始されてから所定の時間が経過した後、ステップS14において、撮影制御部223は、カメラ41を制御し、通常撮影としての静止画像の撮影を行う。発光制御部222は、撮影制御部223による撮影のタイミングに合わせてストロボ装置131を発光させ、ストロボ光によって利用者を照射する。
【0117】
ステップS15において、シーケンス制御部221は、通常撮影が終わったか否かを判定する。通常撮影が終わっていないと判定した場合、ステップS12に戻り、撮影シーケンスに従って通常撮影が繰り返される。
【0118】
予め設定された6回などの所定の回数の撮影が終了したことから、通常撮影が終わったとステップS15において判定した場合、ステップS16において、シーケンス制御部221は、セルフ撮影を開始させる。
【0119】
例えばセルフ撮影が開始された後、タッチパネルモニタ42には、セルフ撮影の案内画面が表示制御部224により表示される。セルフ撮影の案内画面には、自分のスマートフォンのカメラを用いていわゆる自撮りを行ったり、写真シール作成装置1のカメラ41を用いて撮影を行ったりすることができることを案内するメッセージが表示される。カラー定常光の色や光量などを好みに応じて設定できることを案内するメッセージなども適宜表示される。
【0120】
ステップS17において、発光制御部222は、カラー照明装置32を発光させ、カラー定常光の照射を開始させる。例えば、発光部62-1L乃至62-4Lと発光部62-1R乃至62-4Rのそれぞれの光量、色、発光パターン(点滅パターン)が制御され、デフォルトの種類のカラー定常光の照射が開始される。
【0121】
ステップS18において、撮影制御部223は、カメラ41を制御し、ライブビュー画像の取り込みを開始する。
【0122】
ステップS19において、表示制御部224は、セルフ撮影画面をタッチパネルモニタ42に表示させる。セルフ撮影画面は、セルフ撮影時用のライブビュー画面である。
【0123】
図13は、セルフ撮影画面の例を示す図である。
【0124】
図13に示すように、セルフ撮影画面の略中央には、カメラ41により取り込まれたライブビュー画像の表示領域であるライブビュー表示領域311が形成される。図13の例においては、カメラ41に顔を向けてポーズをとっている2人の利用者が映るライブビュー画像が表示されている。図13のライブビュー画像に色を付していることは、2人の利用者がカラー定常光によって照射されていることを示す。
【0125】
ライブビュー表示領域311の右寄りの位置には、一部がライブビュー画像に重なるようにして円形の撮影ボタン312が表示される。図13の撮影ボタン312には「プリカメラ撮影」の文字が表示されている。撮影ボタン312は、写真シール作成装置1のカメラ41を用いて撮影を行うときに操作されるボタンである。
【0126】
ライブビュー表示領域311の右側の表示領域313には、カメラ41を用いた撮影が行われる毎に、撮影済みのセルフ画像が並べて表示される。セルフ撮影時の上限の撮影回数が上述したように例えば4回である場合、4枚のセルフ画像の表示領域が表示領域313に確保される。
【0127】
セルフ撮影画面の下方の選択領域314には、様々な色の光によって照射された人物が写る画像によって構成される選択ボタン314-1乃至314-8が横に並べて表示される。選択ボタン314-1乃至314-8は、カラー定常光の種類の選択に用いられるボタンである。光量、色、発光パターンのうちの少なくともいずれかを変えた光が、それぞれの選択ボタンに割り当てられる。選択ボタン314-1乃至314-8は、カラー定常光の光量、色、発光パターンのうちの少なくとも2つ以上の組み合わせの選択に用いられる情報である。
【0128】
図13の例においては、デフォルトのカラー定常光を示す選択ボタン314-5が選択された状態になっている。利用者は、他の選択ボタンを押すことにより、カラー定常光の色などを変えることができる。
【0129】
セルフ撮影画面の上方には、セルフ撮影タイムの残り時間を示すインジケータ315が表示される。セルフ撮影画面の左側には、セルフ撮影を終えるときに操作される終了ボタン316が表示される。終了ボタン316の下には、セルフ撮影時のBGMのオン/オフを切り替えるときに操作されるBGMボタン317が表示される。
【0130】
セルフ撮影の期間中、図13に示すようなセルフ撮影画面が表示され続ける。利用者は、例えばカラー定常光の種類を切り替えることにより、好みの光によって照射された自分達の姿を自分達のスマートフォンのカメラで撮影して楽しむことができる。スマートフォンのカメラを用いてセルフ撮影を行う場合、利用者は、カメラをミラー34に向けて、ミラー34に写っている自分達の姿を撮影するといった遊び方も可能となる。
【0131】
スマートフォンを置くことができるスタンドが撮影空間の所定の位置に用意されている場合、そのスタンドを使用して撮影することもできる。利用者は、スマートフォンのカメラを使用することにより、静止画像をセルフ画像として撮影することができるし、動画像をセルフ画像として撮影することもできる。
【0132】
また、利用者は、好みの光によって照射された自分達の姿を、カメラ41を用いて撮影することもできる。利用者を照射する光の種類が異なるため、通常撮影によって得られる画像と異なる雰囲気の画像を撮影することができる。
【0133】
図11の説明に戻り、ステップS20において、発光制御部222は、選択ボタンに対する利用者による操作に応じてカラー定常光の発光を制御する。発光制御部222による制御に従って、カラー定常光の色、光量、発光パターンなどが切り替えられる。
【0134】
ステップS21において、撮影制御部223は、写真シール作成装置1のカメラ41を用いた撮影が選択されたか否かを判定する。
【0135】
セルフ撮影画面の撮影ボタン312が押されたことから、写真シール作成装置1のカメラ41を用いた撮影が選択されたとステップS21において判定した場合、ステップS22において、撮影制御部223は、カメラ41を制御し、静止画像を撮影する。例えば、撮影ボタン312が押された場合、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影タイミングが提示される。
【0136】
カメラ41を用いて撮影されるセルフ画像が静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。静止画像と動画像のいずれの画像を撮影するのかをセルフ撮影画面上で選択することができるようにしてもよい。静止画像と動画像の両方を撮影することができるようにしてもよい。
【0137】
写真シール作成装置1のカメラ41を用いた撮影が選択されていないとステップS21において判定された場合、処理はステップS23に進む。
【0138】
ステップS23において、シーケンス制御部221は、セルフ撮影が終わったか否かを判定する。セルフ撮影が終わっていないと判定した場合、ステップS17に戻り、セルフ撮影が続けられる。制限時間が経過した場合、カメラ41を用いたセルフ撮影が上限として設定された4回行われた場合、または、終了ボタン316が押された場合に、セルフ撮影が終わったと判定されることになる。セルフ撮影の期間中、利用者は、予め設定された回数の範囲内で任意の回数撮影することができる。
【0139】
カメラ41を用いたセルフ撮影が4回行われた場合でも、制限時間の残り時間がある場合には、制限時間が経過するまでセルフ撮影タイムが続けられるようにしてもよい。
【0140】
一方、セルフ撮影が終わったとステップS23において判定した場合、ステップS24において、シーケンス制御部221は、撮影処理を終えた利用者を編集空間に誘導させる。その後、図9のステップS2に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0141】
カメラ41を用いた撮影がセルフ撮影時に行われている場合、例えば、セルフ撮影によって得られた静止画像が、編集済みの撮影画像(通常撮影によって得られた静止画像)とともにシール紙に印刷され(ステップS4)、利用者に提供される。
【0142】
図14は、シール紙の印刷レイアウトの例を示す図である。
【0143】
図14に示す横長のシール紙上に配置されたそれぞれの白抜きの矩形領域が画像の印刷領域である。印刷領域の周囲の色付きの領域には、例えば、テンプレートとして用意されたものの中から利用者によって選択された所定のデザインの画像が印刷される。
【0144】
図14Aに示す印刷レイアウトは、カメラ41を用いた撮影がセルフ撮影として行われていない場合のレイアウトである。
【0145】
図14Aの例においては、シール紙に並べて設定された3箇所の印刷領域501乃至503に編集済みの撮影画像が印刷処理部214によって印刷される。通常撮影時に6枚の撮影画像の撮影が行われ、それぞれの撮影画像に対して編集が行われている場合、6枚の中から選択された3枚の編集済みの撮影画像が印刷される。
【0146】
一方、図14Bに示す印刷レイアウトは、カメラ41を用いた撮影がセルフ撮影として行われている場合のレイアウトである。
【0147】
図14Bの例においては、シール紙の両端に設定された印刷領域501と印刷領域503のそれぞれに編集済みの撮影画像が印刷処理部214によって印刷される。上述したように通常撮影時に6枚の撮影画像の撮影が行われ、それぞれの撮影画像に対して編集が行われている場合、6枚の中から選択された2枚の編集済みの撮影画像が印刷される。
【0148】
また、シール紙の中央には、印刷領域501,503より小さい印刷領域である印刷領域511-1乃至511-4が設定される。印刷領域511-1乃至511-4は、カメラ41を用いたセルフ撮影によって撮影された画像の印刷領域である。セルフ撮影によって4枚の静止画像が撮影された場合、撮影された4枚の静止画像が印刷領域511-1乃至511-4にそれぞれ印刷される。セルフ撮影によって撮影された静止画像の枚数が3枚以下である場合、いずれかの静止画像が2箇所以上の印刷領域に印刷され、あわせて4枚の静止画像が印刷される。
【0149】
このように、印刷処理部214は、カメラ41を用いた撮影がセルフ撮影として行われている場合にセルフ画像を印刷して提供する提供部として機能する。
【0150】
編集処理において行われる印刷レイアウトの選択時、印刷領域511-1乃至511-4の各印刷領域に印刷するセルフ画像が利用者により選択されるようにしてもよい。
【0151】
編集済みの撮影画像がカラーで印刷され、セルフ画像がモノクロで印刷されるといったように、それぞれの画像に異なる画像処理が施され、印刷されるようにしてもよい。それぞれの画像に対する画像処理は編集処理部213により行われる。編集処理部213は、通常撮影によって撮影された画像と、セルフ撮影によって撮影された画像のそれぞれに対して異なる画像処理を施す画像処理部として機能することになる。
【0152】
また、セルフ画像をカラーで印刷するのか、モノクロで印刷するのかが利用者によって選択されるようにしてもよい。セルフ撮影によって4枚の静止画像が撮影された場合にのみ、セルフ画像をモノクロで印刷することができるようにしてもよい。
【0153】
<その他>
1.セルフ撮影について
セルフ撮影の時間が90秒などの予め設定された時間であるとしたが、ある組の利用者の撮影中に次の組の利用者がいない場合、セルフ撮影の時間が延長されるようにしてもよい。例えば、事前操作部11を操作して事前選択を行っている利用者がいない場合、次の組の利用者がいないとシーケンス制御部221により判定され、セルフ撮影の時間が延長される。
【0154】
セルフ撮影が通常撮影の後に行われるものとしたが、通常撮影の前にセルフ撮影が行われるようにしてもよい。このように、セルフ撮影の時間が確保されるタイミングは任意に変更可能である。次の組の利用者がいない場合にのみセルフ撮影の時間が確保されるようにしてもよい。
【0155】
2.提供物について
カメラ41を用いたセルフ撮影によって撮影された静止画像が、編集済みの撮影画像より小さいサイズで印刷されるものとしたが、同じサイズでシール紙に印刷されるようにしてもよい。
【0156】
カメラ41を用いたセルフ撮影によって撮影された静止画像を組み合わせたコラージュ画像がシール紙に印刷されるようにしてもよい。カメラ41を用いたセルフ撮影によって撮影された静止画像を組み合わせることによってコラージュ画像が生成され、そのようにして生成されたコラージュ画像がデータとして利用者に提供されるようにしてもよい。この場合、編集画像のデータなどともに、コラージュ画像のデータが画像管理サーバにアップロードされる。
【0157】
カメラ41を用いたセルフ撮影によって撮影された動画像がデータとして提供されるようにしてもよい。セルフ画像がデータとして利用者に提供されるようにすることが可能である。この場合、送信処理部215は、セルフ撮影によって得られた画像を利用者に提供する提供部として機能する。
【0158】
3.カラー定常光の切り替え
上述したように、左右のカラー照明装置32が照射するカラー定常光の光量、色、発光パターンの組み合わせが利用者によって選択される。光量については、発光のオン/オフを選択することができるようにしてもよい。
【0159】
左右のカラー照明装置32が照射するカラー定常光が、利用者の操作によらずに自動で切り替えられるようにしてもよい。
【0160】
この場合、セルフ撮影開始のタイミングを基準とした経過時間に応じてカラー定常光が切り替えられる。例えば、セルフ撮影の開始直後は、カラー照明装置32Lがピンク色のカラー定常光を発光するとともにカラー照明装置32Rがオレンジ色のカラー定常光を発光し、10秒経過したときにカラー照明装置32L,32Rがともに青色のカラー定常光を発光するように切り替えられる。
【0161】
カメラ41を用いたセルフ撮影の撮影回数に応じてカラー定常光が切り替えられるようにしてもよい。例えば、1回目の撮影時にはカラー照明装置32Lがピンク色のカラー定常光を発光するとともにカラー照明装置32Rがオレンジ色のカラー定常光を発光し、2回目の撮影時にはカラー照明装置32L,32Rがともに青色のカラー定常光を発光するように切り替えられる。これによっても、異なる雰囲気の画像を撮影することが可能となる。
【0162】
4.画像処理について
カメラ41を用いたセルフ撮影によって得られた画像に対して、セルフ撮影時に利用者により選択されたカラー定常光の色を強調させる画像処理が施されるようにしてもよい。
【0163】
例えば、利用者により選択されたカラー定常光の色と同じ色を強調するフィルタ処理がセルフ画像に対して施される。また、トーンカーブ、明度、彩度をカラー定常光の色に応じて調整する画像処理がセルフ画像に対して施される。
【0164】
このように、カメラ41を用いたセルフ撮影によって得られた画像に対して、通常撮影によって得られた撮影画像に対する画像処理と異なる処理が編集処理部213により施されるようにしてもよい。
【0165】
<カラー定常光の色の組み合わせの具体例>
セルフ撮影をカメラ41を用いて行うかスマートフォンのカメラを用いて行うかが例えば事前選択処理時に利用者により選択され、セルフ撮影の進行が利用者による選択内容に応じて切り替わるようにしてもよい。セルフ撮影をカメラ41を用いて行う場合(第1のモード)とスマートフォンのカメラを用いて行う場合(第2のモード)とで、例えばセルフ撮影時のタッチパネルモニタ42の表示が切り替わる。
【0166】
上述した例においては、セルフ撮影の間、利用者は、カメラ41を用いてセルフ撮影を行ったり、スマートフォンのカメラを用いてセルフ撮影を行ったり好みに選択できるものとしたが、この例においては、いずれのモードでセルフ撮影を行うのかがあらかじめ選択されることになる。セルフ撮影をカメラ41を用いて行うかスマートフォンのカメラを用いて行うかのいずれかのモードの選択が、セルフ撮影タイムの開始後にタッチパネルモニタ42に表示された画面を用いて行われるようにしてもよい。
【0167】
図15は、カラー照明装置32L,32Rの構成例を示す図である。
【0168】
ここでは、図15に示すように3台の発光部が重ねて設けられることによってカラー照明装置32L,32Rが構成されるものとする。図3を参照して説明したように4台の発光部が重ねて設けられる場合も、左右のカラー照明装置を用いたカラー定常光の発光が同様にして行われる。
【0169】
また、図15に示すように、発光部62-1L、発光部62-2L、発光部62-3Lが照射する光の色が、それぞれ、白、ピンク、オレンジであるものとする。また、発光部62-1R、発光部62-2R、発光部62-3Rが照射する光の色が、それぞれ、白、紫、オレンジであるものとする。
【0170】
セルフ撮影時、セルフ撮影画面に表示された選択ボタンを用いて、カラー定常光の種類が選択される。
【0171】
図16は、色の組み合わせの例を示す図である。
【0172】
図16に示すように、左側のカラー照明装置32Lから選択した1色と右側のカラー照明装置32Rから選択した1色とを組み合わせた色の光がカラー定常光として用いられる。左右のカラー照明装置から1色ずつ選択され、カラー定常光の発光が行われる。図16において色を付して示す発光部はその発光部が発光していることを示す。
【0173】
図16Aに示すカラー定常光は、発光部62-1Lが発光する白と発光部62-2Rが発光する紫を組み合わせた色の光であり、図16Bに示すカラー定常光は、発光部62-2Lが発光するピンクと発光部62-3Rが発光するオレンジを組み合わせた色の光である。図16Cに示すカラー定常光は、発光部62-3Lが発光するオレンジと発光部62-2Rが発光する紫を組み合わせた色の光である。
【0174】
例えば、以下の8パターンの色の組み合わせがカラー定常光として設定される。
[左側(カラー照明装置32L):右側(カラー照明装置32R)]
[白(発光部62-1L):白(発光部62-1R)]・・・パターン1
[白(発光部62-1L):紫(発光部62-2R)]・・・パターン2
[白(発光部62-1L):オレンジ(発光部62-3R)]・・・パターン3
[ピンク(発光部62-2L):白(発光部62-1R)]・・・パターン4
[ピンク(発光部62-2L):紫(発光部62-2R)]・・・パターン5
[ピンク(発光部62-2L):オレンジ(発光部62-3R)]・・・パターン6
[オレンジ(発光部62-3L):オレンジ(発光部62-3R)]・・・パターン7
[オレンジ(発光部62-3L):紫(発光部62-2R)]・・・パターン8
【0175】
このようにして設定されたものの中から所定の色のカラー定常光が利用者により選択される。すなわち、この例においては、2種類の色を組み合わせたいわば混色のカラー定常光を用いてセルフ撮影が行われる(上記パターン1を除く)。色の種類だけでなく、上述したように、光量、発光パターンを組み合わせて、カラー定常光が設定されるようにしてもよい。後述するように、スマートフォンのカメラを用いてセルフ撮影を行うことが選択された場合には、定常光の発光なしの状態でセルフ撮影を行うことも可能とされる。
【0176】
・カメラ41を用いてセルフ撮影を行うことが選択された場合
図17は、カラー定常光の色の選択画面の例を示す図である。セルフ撮影が開始された場合、カメラ41を用いてセルフ撮影を行うことが選択されていたときに図17に示すような選択画面が表示される。
【0177】
図17に示すように、選択画面の上方にはカラー定常光の色の選択を促すメッセージが表示され、その下に縦長長方形のライブビュー表示領域322-1乃至322-3が横に並べて表示される。この例においては、カメラ41を用いたセルフ撮影を3回行うことができるようになっている。利用者は、それぞれ異なる色を選択して3回のセルフ撮影を行うことができる。
【0178】
図17の例においては、カメラ41により取り込まれたライブビュー画像が左端のライブビュー表示領域322-1に表示されている。図17のライブビュー画像に色を付していることは、2人の利用者が、選択中の色のカラー定常光によって照射されていることを示す。
【0179】
選択画面の下には、円形のボタンである選択ボタン321-1乃至321-8が横に並べて表示される。選択ボタン321-1乃至321-8は、上述した8パターンの色の組み合わせの選択に用いられるボタンである。各ボタンにいずれかの色の組み合わせが割り当てられる。1つのボタンを操作することにより、利用者は2種類の色を一度に選択することができる。
【0180】
図17の例においては、例えば[ピンク:紫]の色の組み合わせが割り当てられたボタンである選択ボタン321-1が選択されている。利用者は、ライブビュー表示領域322-1の表示を見ながら選択ボタンを操作してカラー定常光の色を変え、好みの色を1回目の撮影時のカラー定常光の色として選択することができる。選択ボタン321-1乃至321-8の中からいずれかのボタンが押下される毎に、発光制御部222(図8)はカラー照明装置32を制御し、カラー定常光の色を切り替える(カラー照明装置32L,32Rが発光する光の色を切り替える)。
【0181】
3回のセルフ撮影に用いるカラー定常光の色がそれぞれ選択されたとき、カラー定常光の色の選択は終了となる。カラー定常光の色の選択が終了したとき、カメラ41を用いたセルフ撮影が開始される。発光制御部222は、カラー照明装置32を制御し、1回目の撮影に用いる色として利用者により選択された色のカラー定常光を発光させる。
【0182】
図18は、カメラ41を用いたセルフ撮影時のライブビュー画面の例を示す図である。
【0183】
カラー定常光の色の選択画面と同様に、ライブビュー画面には縦長長方形のライブビュー表示領域322-1乃至322-3が横に並べて表示される。1回目の撮影時、左端のライブビュー表示領域322-1には、利用者が選択した色のカラー定常光によって照射された状態の利用者が写るライブビュー画像が表示される。このようなライブビュー画像が表示された後、所定のタイミングで1回目の撮影が行われる。
【0184】
ライブビュー表示領域322-2,322-3には、それぞれ、2回目、3回目の撮影に用いる色として利用者により選択された色を表現した画像が表示される。
【0185】
2回目の撮影時、中央のライブビュー表示領域322-2には、利用者が選択した色のカラー定常光によって照射された状態の利用者が写るライブビュー画像が表示される。なお、ライブビュー表示領域322-1には、1回目の撮影によって得られた画像(セルフ画像)が表示される。
【0186】
セルフ撮影が以上のようにして繰り返され、3回目の撮影が終了したとき、セルフ撮影が終了となる。
【0187】
・スマートフォンのカメラを用いてセルフ撮影を行うことが選択された場合
図19は、カラー定常光の色の選択画面の例を示す図である。セルフ撮影が開始された後、スマートフォンのカメラを用いてセルフ撮影を行うことが選択されていたときに図19に示すような選択画面が表示される。ライブビュー画像の表示のない画面が選択画面として表示される。
【0188】
図19に示すように、選択画面の中央には、縦長楕円形のボタンである選択ボタン321-1乃至321-9が横に並べて表示される。選択ボタン321-1乃至321-8は、上述した8パターンの色の組み合わせの選択に用いられるボタンである。右端の選択ボタン321-9は、例えばカラー定常光の発光のない状態でセルフ撮影を行うときに選択されるボタンである。図19の例においては選択ボタン321-8が選択されている。
【0189】
選択画面の上方には、セルフ撮影タイムの残り時間を示すインジケータ323が表示される。インジケータ323の下のメッセージによって案内されるように、利用者は、選択ボタン321-1乃至321-9を操作してカラー定常光の色を変えながら、スマートフォンのカメラを用いて自由にセルフ撮影を行うことができる。すなわち、利用者は、セルフ撮影の間、カラー定常光の色を再選択することができる。
【0190】
選択ボタン321-1乃至321-9の中からいずれかのボタンが押下される毎に、発光制御部222はカラー照明装置32を制御し、カラー定常光の色を切り替える。図20に示すように選択ボタン321-3が押された場合、発光制御部222は、カラー照明装置32を制御し、選択ボタン321-3に割り当てられた色のカラー定常光を発光させる。
【0191】
以上のように、カメラ41を用いてセルフ撮影を行うことが選択された場合(第1のモードが選択された場合)には、セルフ撮影の開始前にあらかじめ選択された順にカラー定常光の色が切り替えられるのに対して、スマートフォンのカメラを用いてセルフ撮影を行うことが選択された場合(第2のモードが選択された場合)には、セルフ撮影の開始後に利用者が操作することに応じてカラー定常光の色が切り替えられることになる。セルフ撮影が以上のようにして行われ、セルフ撮影タイムとして設定された60秒などの所定の時間が経過したとき、セルフ撮影が終了となる。
【0192】
・混色のカラー定常光を用いて撮影された画像の例
図21は、セルフ画像の例を示す図である。
【0193】
上述したように、左右から異なる色を発光させ、混色の光をカラー定常光として照射した状態で撮影が行われることにより、カメラユニット31に向かって左側に立つ利用者にはカラー照明装置32Lが照射する光が多く当たり、右側に立つ利用者にはカラー照明装置32Rが照射する光が多く当たる。カラー照明装置32Lとカラー照明装置32Rからそれぞれ異なる色が照射されることにより、色のグラデーションが生じた、見映えのよい画像をセルフ撮影によって撮影することが可能となる。
【0194】
以上のようなカラー定常光を照射した状態でカメラ41を用いて撮影されたセルフ画像がシール紙に印刷して利用者に提供される。また、画像管理サーバに送信され、データとして利用者に提供される。スマートフォンのカメラを用いてセルフ撮影が行われている場合、利用者は、スマートフォンに保存されたセルフ画像をスマートフォン上で見たり、SNSにアップロードしたりして利用することができる。
【0195】
以上においては、2色を組み合わせた色がカラー定常光として用意されるものとしたが、3色以上を組み合わせた色が用意されるようにしてもよい。左側のカラー照明装置32Lと右側のカラー照明装置32Rから1色ずつ選択されるものとしたが、適宜、それぞれのカラー照明装置32から複数の色が選択されることになる。
【0196】
これにより、利用者は、2色以上の混色の光をカラー定常光として選択し、セルフ撮影を行うことができる。色のバリエーションが増えることにより、利用者はより見栄えのよい画像を撮影することができる。
【0197】
カラー定常光を用いた撮影が通常撮影として行われるようにしてもよい。
【0198】
2台のカラー照明装置32がカメラ41の左右に設けられるものとしたが、カメラ41の上下に用いられるようにしてもよい。カラー照明装置32の設置位置は、想定する撮影環境の雰囲気に応じて任意に変更可能である。2台以上のカラー照明装置32が設けられるようにしてもよい。
【0199】
<プログラムについて>
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
【0200】
インストールされるプログラムは、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)や半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディアに記録して提供される。また、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されるようにしてもよい。プログラムは、ROMや記憶部に、予めインストールしておくことができる。
【0201】
コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0202】
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0203】
1 写真シール作成装置, 31 カメラユニット, 32L,32R カラー照明装置, 41 カメラ, 42 タッチパネルモニタ, 201 制御部, 211 事前選択処理部, 212 撮影処理部, 213 編集処理部, 214 印刷処理部, 215 送信処理部, 221 シーケンス制御部, 222 発光制御部, 223 撮影制御部, 224 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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