(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066430
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/095 20060101AFI20240508BHJP
E01F 9/00 20160101ALI20240508BHJP
【FI】
G08G1/095 K
E01F9/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122471
(22)【出願日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0142112
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523226974
【氏名又は名称】アトラス埋込型信号機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】カク, ス キョン
(72)【発明者】
【氏名】カク, ジェ ホ
【テーマコード(参考)】
2D064
5H181
【Fターム(参考)】
2D064AA11
2D064AA22
2D064BA01
2D064EA01
2D064EA13
2D064EA22
2D064EB01
2D064HA00
5H181AA28
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB18
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF32
5H181GG09
5H181HH14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】音声案内機能を具備し歩行者が安全に横断歩道を横断できるようにするとともに、故障案内機能を具備し故障が発生した場合、遠隔地の統合管制センターまたは管理者のスマート機器にこれを通知して迅速に対処できるようにした面発光路面信号灯システムを提供する。
【解決手段】横断歩道の横断方向両端の信号柱に具備され、赤色灯と緑色灯を含む信号機、横断歩道の横断方向両端の路面に設置され、信号機と連動して作動する路面信号灯、信号機支柱に設置され、緑色灯が点灯されるときに横断案内放送を行う音響発生装置、信号機と路面信号灯及び音響発生装置の作動を制御する制御部を含み、前記信号機または路面信号灯の故障の有無を感知する故障感知部と、前記制御部に具備され、故障感知部の信号に応じて統合管制センターまたは管理者のスマート機器に位置情報と共に故障発生信号を伝送する通信部を含むことを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断歩道(50)の横断方向両端にそれぞれ垂直に設置された信号柱(11)に具備され、赤色灯と緑色灯を含む信号機(10);
前記横断歩道(50)の横断方向両端の路面に設置され、前記信号機(10)と連動して作動する路面信号灯(20);
前記信号柱(11)に設置され、緑色灯の点灯時に横断案内放送を行う音響発生装置(30);
そして、前記信号機(10)と前記路面信号灯(20)及び前記音響発生装置(30)の作動を制御する制御部(40);を含み、
前記信号機(10)または前記路面信号灯(20)の故障の有無を感知するように前記信号機(10)と前記路面信号灯(20)にそれぞれ具備される故障感知部(15、25)と、前記制御部(40)に具備され、前記故障感知部(15、25)の信号に応じて、統合管制センター(100)または管理者のスマート機器に位置情報と共に故障発生信号を伝送する通信部(45)を含むことを特徴とする、音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システム。
【請求項2】
前記統合管制センター(100)またはスマート機器は、前記制御部(40)の前記通信部(45)からの故障発生信号が受付けられると警報を発する警報発生部(130)を具備することを特徴とする、請求項1に記載の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システム。
【請求項3】
前記統合管制センター(100)は、前記制御部(40)の前記通信部(45)からの故障発生信号が受付けられると、故障が発生した前記路面信号灯(20)の位置情報を管理者のスマート機器に伝送する故障通知部(140)を具備することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システム。
【請求項4】
前記路面信号灯(20)は、複数個に分割形成され、分割形成されたそれぞれの路面信号灯(20-1、20-2、20-3、20-4)に故障感知部(25-1、25-2、25-3、25-4)が具備されることを特徴とする、請求項1に記載の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システム。
【請求項5】
前記路面信号灯(20)はそれぞれ30~40cmの長さに分割形成され、
分割形成されたそれぞれの前記路面信号灯(20-1、20-2、20-3、20-4)は、並列接続されることを特徴とする、請求項4に記載の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムに関するものであり、より詳細には、音声案内機能を具備し歩行者が安全に横断歩道を横断できるようにするとともに、故障案内機能を具備し故障が発生した場合、遠隔地の統合管制センターまたは管理者のスマート機器でこれを通知して迅速に対処できるようにした音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、歩行者用信号機は横断歩道の両端に設置され、赤色灯と緑色灯を介して歩行者の進入可否を案内する交通安全手段の一つである。したがって、歩行者が赤色灯の信号に従って横断歩道に進入せず、緑色灯の信号のみ従って横断歩道に進入することにより、安全に横断歩道を渡ることができることとなる。
【0003】
ところで、最近スマートフォン(Smart phone)の使用が増加するにつれ、スマートフォンの画面に集中するために下を向き、周辺環境に注意を払わない人が増加している。このような人々のことをスモンビー(Smombie;Smart phone+Zombie)というが、スモンビーは横断歩道を渡る際にも信号を確認せず、交通事故を誘発する原因となっている。
【0004】
そのため、スモンビーたちの交通事故を防止できるように横断歩道の両端にも信号機を設置し、頭を上げずに現在の横断歩道の信号を認知できるようにしているが、これを「路面信号灯」という。すなわち、路面信号灯は横断歩道の両端に設置され、下を向いている人々にも横断歩道の信号を認知させることで、交通事故発生の最小化を図るものである。このような路面信号灯は、信号を発生させるためのLEDを透明または半透明のケース内部に設置してLEDから赤色または緑色の光を発光し、現在の横断歩道の停止信号または歩行信号を示すようにしている。
【0005】
また、視力の低い人や高齢者らが横断歩道を安全に通過できるように信号柱に音響発生装置が設置されることもある。このような音響発生装置は、進行方向についての情報とともに信号機の変化を音響により提供する。
【0006】
このように、信号柱に設置された信号機の他に路面信号灯と音響発生装置が具備された信号灯システムをスマート信号灯システムと言うのであるが、このようなスマート信号灯システムにおいて路面信号灯に故障が発生した場合、これに迅速に対処しない場合、歩行者が安全に横断歩道を通過することができなくなる。
【0007】
しかし、従来のスマート信号灯システムは、路面信号灯に故障が発生した場合でも、これを発見した者の申出により管理者が故障の事実を確認しなければ対処できず、措置が遅れてしまうところに問題点がある。
【0008】
一方、本発明と関連する先行技術を調査した結果、多数の特許文献が検索されたが、その一部を説明すると次の通りである。
【0009】
特許文献1は、横断歩道が形成される道路端に設置され、交通信号機が設置される支柱部;横断歩道を渡る前の信号の待機中に歩行者が待機できるように前記支柱部が設置される道路面にあらかじめ定められた幅で設定された歩行者待機領域;前記支柱部に設置され、前記歩行者待機領域で待機中の歩行者に案内情報を音声により送出する音声送出部;前記支柱部に設置され、前記歩行者待機領域で待機中の歩行者にディスプレイを用いて案内情報を表示する情報表示部;前記支柱部に設置され、前記歩行者待機領域の歩行者の存在について検知する検知部;前記支柱部に設置され、前記歩行者待機領域に光を照射する照明部;及び前記交通信号機、前記音声送出部、前記情報表示部、前記検知部及び前記照明部の駆動を制御する制御部;を含み、信号待機中の歩行者を自動で認識し歩行信号を作動させる事ができるように具現したスマートAI信号灯システムを開示している。
【0010】
特許文献2は、信号機制御部から信号を受信して歩行者信号機が歩行信号、停止信号または点滅信号のいずれであるかを判断する信号機判断部、前記信号機判断部が停止信号または点滅信号であると判断すると、横断歩道の歩行者信号柱の上部に設置され、前記横断歩道の安全線領域に多数のレーザー面を照射して歩行者を感知するレーザー照射器、前記レーザー照射器から歩行者検知信号を受信して歩行者の進行方向を判断する歩行者方向判断部及び前記歩行者方向判断部が前記歩行者の進行方向を歩道から車道に進入したものと判断すると、音響出力部を通じて対応する案内放送または警告音が出力されるようにする制御部を含み、歩行者の交通信号遵守を誘導して交通事故を予防する横断歩道信号機と連携した歩行者安全システムを開示している。
【0011】
特許文献3は、スマートフォン使用者の横断歩道の歩行安全を管理するスマート信号灯警報装置において、横断歩道の停止線のいずれか一方に設置構成される警報装置本体ケースと;前記警報装置本体ケースの側面に設置構成され、歩行者が停止線を越える場合に歩行者を感知して感知信号をメインコントロール部に提供するための歩行者感知センサー部と;信号制御盤から歩行者信号機に提供する歩行信号を取得し、取得した歩行信号が歩行停止信号である場合に、歩行者感知センサー部から感知信号を取得すると、横断歩道の周辺に設置構成された音声出力部に警告音動作信号を提供し、横断歩道の路面に設置構成された発光灯に危険警告灯動作信号を提供するためのメインコントロール部と;横断歩道の周辺に設置構成され、メインコントロール部から警告音動作信号の提供を受けると設定された警告音を出力させ、メインコントロール部から歩行音動作信号の提供を受けると設定された歩行音を出力させる音声出力部と;横断歩道の路面に設置構成されてメインコントロール部から危険警告灯動作信号の提供を受けると危険警告灯を点灯させ、メインコントロール部から歩行灯動作信号の提供を受けると歩行灯を点灯させる発光灯;を含んで構成され、スマートフォンにのめり込むことによる歩行者の交通事故を防止するとともに、視覚障害者の歩行もサポートすることができるスマートフォン使用者の横断歩道の歩行安全を管理するスマート信号灯警報装置を開示している。
【0012】
特許文献4は、歩行者の靴の底と擦れ合って摩擦音を発生するようにその上面がエンボス処理された多数のブロックと;前記多数のブロックの上面に形成されたエンボスが歩行者と擦れ合って発生する摩擦音を感知する多数のセンサーと;前記多数のセンサーに感知された摩擦音を増幅して出力する多数の増幅部と;前記多数の増幅部から出力された摩擦音のレベルを制限することで、前記多数のブロックの上に位置するものが歩行者であることを確認できるように出力される信号を制限して出力する多数のレベル制限器と;前記多数のセンサーの異常の有無を確認するためにパイロット信号を発生する多数のパイロットスピーカーと;前記多数のパイロットスピーカーにパイロット信号を増幅して入力させる多数のパイロット信号増幅部と;道路を横断しようとする歩行者に警告音を発生させる警告スピーカーと、前記警告スピーカーに警告信号を増幅して出力する警告信号増幅部と;前記多数のレベル制限器から出力される信号を受け、道路を横断しようとする歩行者の存在を確認して信号機の点灯を制御する信号機制御部に制御信号を出力し、前記多数のパイロット信号増幅部にパイロット信号を出力し、前記警告信号増幅部に警告信号を出力する制御を行う制御部から構成され、歩行者が道路を横断しようと待機すると、これを感知して信号機を制御する信号機制御装置を開示している。
【0013】
特許文献5は、多数の圧電セラミックセルを有する指向性スピーカーにおいて、前記それぞれの圧電セラミックセルにそれぞれ具備され、当該圧電セラミックセルから発生する音響波動の出力方向を調節するための調節部を介し、複数の圧電セラミックセルの波動出力部位からの干渉を防止することにより指向性を向上させて出力することができ、少ない個数の圧電セラミックセルで向上した音質を出力することから、圧電セラミックセルの設置個数を減らして費用を節減することができる指向性性能が向上したスピーカーを開示している。
【0014】
特許文献6は、信号用の光を発生させるLEDモジュールと;前記LEDモジュールを内部に収納する下部ケース及び上部ケースと;前記LEDモジュールに対する防水のために前記下部ケース及び上部ケースが狭持される位置に構成されるケースシールを含んで構成される信号灯本体;アルミニウムダイキャストで構成され、前記信号灯本体を保護する保護ハウジング;を含んで構成され、前記保護ハウジングは、前記信号灯本体の上面を除く側面と下面を取り囲む井戸形状で構成され、前記保護ハウジングは、ポリカーボネートを含む前記信号灯本体が地中に直接接触することを防ぐことを特徴とする視認性及び耐久性が向上した面発光信号灯を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2244152号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-1879383号公報
【特許文献3】韓国公開特許第10-2020-0098853号公報
【特許文献4】韓国公開実用新案第20-1998-059751号公報
【特許文献5】韓国登録特許第10-1566652号公報
【特許文献6】韓国登録特許第10-2108789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、前記の従来技術の問題点を解決するために案出されたものであり、音声案内機能を備え、歩行者が安全に横断歩道を横断できるようにするとともに、故障案内機能を備え、故障が発生した場合、遠隔地の統合管制センターまたは管理者のスマート機器にこれを通知し迅速な対処を可能とした音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記目的を達成するための本発明は、横断歩道の横断方向両端部にそれぞれ垂直に設置された信号柱に具備され、赤色灯と緑色灯を含む信号灯;横断歩道の横断方向両端部の路面に設置され、信号機と連動して作動する路面信号灯;信号柱に設置され、緑色灯の点灯時に横断案内放送を行う音響発生装置;そして、信号機と路面信号灯及び音響発生装置の動作を制御する制御部;を含み、前記信号機または路面信号灯の故障の有無を感知するように信号機と路面信号灯にそれぞれ具備される故障感知部と、前記制御部に具備され、故障感知部の信号に応じて、統合管制センターまたは管理者のスマート機器に位置情報と共に故障発生信号を伝送する通信部を含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムによれば、前記統合管制センターまたはスマート機器は、制御部の通信部から故障発生信号を受付けると警報を発する警報発生部を具備することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムによれば、前記統合管制センターは、制御部の通信部から故障発生信号を受付けると故障が発生した路面信号灯の位置情報を管理者のスマート機器に伝送する故障通知部を具備することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムによれば、前記路面信号灯は複数個に分割形成され、分割形成されたそれぞれの路面信号灯に故障感知部が具備されていることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムによれば、前記路面信号灯はそれぞれ30 40cmの長さに分割形成され、分割形成されたそれぞれの路面信号灯は並列接続されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムは、路面信号灯と音響発生装置を具備し、下を向いた歩行者または目の不自由な歩行者が安全に横断歩道を渡ることが可能となることはもちろん、信号機または路面信号灯に故障が発生した場合、統合管制センターまたは管理者のスマート機器にその事実を通知することにより、迅速に対処し横断歩道の通行を円滑に維持する効果がある。
【0023】
また、本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムによれば、統合管制センターまたはスマート機器に警報音発生部が具備され、スマート信号灯システムの信号機または路面信号灯で故障が発生した場合、その事実を迅速に認知し、対応を可能とする効果がある。
【0024】
また、本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムによれば、統合管制センターに故障通知部が具備され、スマート信号灯システムの信号灯または路面信号灯で故障が発生した場合、その事実を管理者のスマート機器に迅速に通知することで、早期の対応を可能とする効果がある。
【0025】
また、本発明の音声案内機能と故障報知機能を備えた面発光路面信号灯システムによれば、路面信号灯が複数個に分割形成されて並列接続され、それぞれの路面信号灯に故障感知部が具備されるため、路面信号灯全体ではなく一部にのみ故障が発生した場合においてもこれに対処できることはもちろん、路面信号灯の一部に故障が発生しても残りの路面信号灯を利用して下を向いた歩行者に交通信号を案内し、横断歩道を安全に通過させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムが図示された構成図である。
【
図2】
図2は、本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムの機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムの統合管制センターを表したブロック図である。
【
図4】
図4は、本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムにおける路面信号灯と制御部の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照し、本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムについて次の通り説明する。
【0028】
本発明において使用される用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、これは使用者、運用者の意図または慣習によって異なる場合があることから、これらの用語に対する定義は、本発明の技術的事項に合致する意味と概念により解釈されなければならない。
【0029】
同時に、本発明の実施例は本発明の権利範囲を限定するものではなく、本発明の請求範囲に提示された構成要素の例示的な事項に過ぎず、本発明の明細書全体にわたる技術思想に含まれ、請求範囲の構成要素から均等物として置換可能な構成要素を含む実施例である。
【0030】
そして、以下の実施例における選択的な用語は、ある構成要素を別の構成要素から区別するために使用されるものであり、構成要素が前記用語によって限定されるものではない。
【0031】
そこで、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不必要に曖昧にする可能性のある関連する公知技術の詳細な説明は省略する。
【0032】
本発明の好ましい実施例を説明するための、
図1は、本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムが図示された構成図であり、
図2は、本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムの機能ブロック図であり、
図3は、本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムの統合管制センターを表したブロック図であり、
図4は、本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムにおける路面信号灯と制御部の機能ブロック図である。
【0033】
本発明による音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムは、
図1ないし
図4に図示したように、信号機(10)と路面信号灯(20)、音響発生装置(30)、制御部(40)及び統合管制センター(100)を含んで構成される。
【0034】
前記信号機(10)は、横断歩道(50)の横断方向の両端部にそれぞれ垂直に設置された信号柱(11)に設置されるものであり、少なくとも赤色灯と緑色灯を含んで構成される。そして、緑色光は点灯後、一定時間が経過すると点滅信号に変化するように構成され、赤色光が点灯するまでの残余時間を表す残余時間表示部をさらに含むことができる。また、信号機(10)は、赤色灯または緑色灯の点灯の有無を通じて故障の有無を確認する故障感知部(15)を具備する。
【0035】
前記路面信号灯(20)は、横断歩道(50)の横断方向両端の路面に設置されるもので、信号機(10)と連動して作動する。この時、前記路面信号灯(20)も故障の有無を感知する故障感知部(25)を具備する。
【0036】
そして、路面信号灯(20)は、
図4に図示したように、横断歩道(50)の幅に対応して30~40cmの長さを有する複数の単位信号灯に分割形成され、並列接続されることが好ましい。このとき、分割形成されたそれぞれの路面信号灯(20-1、20-2、20-3、20-4)に故障感知部(25-1、25-2、25-3、25-4)が具備され、各故障感知部(25-1、25-2、25-3、25-4)が独立して作動することがより好ましい。
【0037】
これにより、路面信号機(20)の全体ではなく、路面信号機(20)の一部にのみ故障が発生した場合でも対処が可能であることはもちろん、路面信号機(20)の一部に故障が発生した場合においても残りの路面信号機(20)を用いて下を向いた歩行者に交通信号を案内し、横断歩道を安全に通過させることができる。
【0038】
前記音響発生装置(30)は、信号柱(11)に設置され、信号機(10)の緑色灯が点灯するときに横断案内放送を行うものであり、一定方向にのみ音響が出力されるようにするガイドを設置し指向性スピーカーを構成することが好ましい。そして、前記音響発生装置(30)は、踏切手前の特定の領域に設置されたボラードまたは信号柱に具備され、物体を検知するセンサーの信号によって作動し、客体に対し「後ろに下がれ」、「左右に注意しながら歩け」、「早く渡れ」、「次の信号を利用せよ」などの具体的な指示を音響で出力することがさらに好ましい。
【0039】
前記制御部(40)は、
図2に図示したように、信号機(10)と路面信号灯(20)及び音響発生装置(30)の作動を制御するものであり、信号機(10)又は路面信号灯(20)にそれぞれ具備された故障感知部(15)(25)の信号に応じて、統合管制センター(100)に位置情報と一緒に故障発生信号を伝送する通信部(45)を具備する。
【0040】
前記統合管制センター(100)は、多数のスマート信号灯システムを統合管理するところであり、
図3に図示したように、各地域のスマート信号灯システムを表示する地図が表出されるディスプレイ(110)と、各スマート信号灯システムの制御部(40)に具備された通信部(45)から伝送された故障発生信号を受信する受信部(120)と、各スマート信号灯システムの制御部(40)に具備された通信部(45)からの故障発生信号が受付けられると警報を発する警報発生部(130)と、各スマート信号機システムの制御部(40)に具備された通信部(45)からの故障発生信号が受付けられると、故障が発生した路面信号灯(20)の位置情報を管理者に伝送する故障通知部(140)及びこれらを制御する主制御部(150)を含む。
【0041】
前記のように構成された本発明の音声案内機能と故障通知機能を備えた面発光路面信号灯システムは、路面信号灯と音響発生装置のすべてが具備され、下を向いた歩行者または耳の不自由な歩行者も安全に横断歩道を渡ることが可能となり、信号機または路面信号灯に故障が発生した場合、統合管制センターまたは管理者のスマート機器にその事実を通知するため、迅速な対応が可能となる。
【0042】
以上、信号機または路面信号灯に故障が発生した場合、統合管制センターを経て管理者のスマート機器に固定信号が伝達されると説明したが、信号機または路面信号灯の故障が発生した場合、統合管制センターを通さずに管理者のスマート機器に直接故障発生信号を伝達し、迅速な対応措置が取れるようにすることもできる。
【0043】
以上、本発明について説明したが、これは発明を説明するためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であるならば、発明の詳細な説明から様々な変形または均等な実施例が可能であることを理解できるであろう。したがって、本発明の真正なる権利範囲は、請求範囲の技術的思想によって決定されるべきである。
【符号の説明】
【0044】
10...信号機
11...信号柱
15...故障感知部
20(20-1,20-2,20-3,20-4)...路面信号灯
25(25-1,25-2,25-3,25-4)...故障感知部
30...音響発生装置
40...制御部
45...通信部
50...横断歩道
100...統合管制センター
110...ディスプレイ
120...受信部
130...警報発生部
140...故障通知部
150...主制御部