(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066446
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】製品のブリッジングを低減するための双方向のディスペンシングドラムの動きを有する計量式フードディスペンサ
(51)【国際特許分類】
G01G 13/00 20060101AFI20240508BHJP
G01G 13/08 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
G01G13/00 N
G01G13/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023143346
(22)【出願日】2023-09-05
(31)【優先権主張番号】63/420,784
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505047267
【氏名又は名称】フランケ・テクノロジー・アンド・トレードマーク・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】FRANKE TECHNOLOGY AND TRADEMARK LTD.
【住所又は居所原語表記】SONNENBERGSTRASSE 9, 6052 HERGISWIL, SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】カリル・シュメイサニ
(72)【発明者】
【氏名】オマー・フェルナンデス
【テーマコード(参考)】
2F046
【Fターム(参考)】
2F046BA10
2F046BB01
2F046CA01
2F046DA08
2F046FA09
(57)【要約】
【課題】公知のディスペンサにおける製品ブリッジングのない計量式フードディスペンサを提供すること。
【解決手段】好ましくは冷凍食品用の、収容ホッパーと、収容ホッパーの底部に配設され、パドルをその周囲に有する回転可能なドラムと、回転可能なドラムに接続された駆動モータとを有する、製品ディスペンサ。ドラムの回転は、ロードセルと、定量供給される製品がその上に蓄積する一つ以上の煽り戸とを有する秤量/ディスペンシングアセンブリに製品を送らせる。制御部は、ディスペンシングサイクルの開始時に、駆動モータを作動させて、回転可能なドラムを第一の回転方向に回転させるように、そして、次のディスペンシングサイクルにおいて、駆動モータを作動させて、回転可能なドラムを、第一の回転方向とは反対の第二の回転方向に回転させるように構成されている。また、ディスペンシングサイクルの最中に、制御部は、駆動モータの電流の引き込みを監視し、電流の限度を超えている場合には駆動モータを反転させることもできる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容ホッパーと、
前記収容ホッパーの底部に配設され、その周囲にパドルを有する回転可能なドラム、および前記回転可能なドラムに接続された駆動モータと、
前記回転可能なドラムの下に配設された秤量/ディスペンシングアセンブリであって、前記秤量/ディスペンシングアセンブリは、ロードセルを含み、かつ一つ以上の煽り戸をさらに含み、または一つ以上の煽り戸に接続され、定量供給される製品が前記一つ以上の煽り戸の上に蓄積するように適合されており、前記ロードセルは、前記製品が前記一つ以上の煽り戸の上に蓄積したときに定量供給すべき前記製品の重量を検出する、前記秤量/ディスペンシングアセンブリと、
a)前記駆動モータを作動させて、ディスペンシングサイクルの開始時に、前記回転可能なドラムを回転方向に回転させるように、b)前記ロードセルから信号を受取って、前記一つ以上の煽り戸の上に蓄積している前記製品の重量を判断するように、c)前記一つ以上の煽り戸の上に蓄積している前記製品の前記重量の前記ロードセルの前記信号に基づいて、目的の重量に達しているか否かを判断するように、d)前記目的の重量が検知されたときに、前記駆動モータの動作を停止させるように、e)蓄積された製品が定量供給されるように、前記一つ以上の煽り戸を開くように、f)次のディスペンシングサイクルの開始時に、前記駆動モータを作動させて、前記回転可能なドラムを、ステップd)における前記駆動モータの回転方向とは反対の回転方向に回転させるように、およびg)ステップb)~ステップe)を繰り返すように構成された制御部と、
を備える製品ディスペンサ。
【請求項2】
前記制御部はさらに、a1)前記駆動モータへの電流を検出するように、およびa2)前記駆動モータへの前記電流が、予め設定された限度を超えた場合に、前記駆動モータおよび前記回転可能なドラムの前記回転方向を逆にするように構成される、請求項1に記載の製品ディスペンサ。
【請求項3】
前記制御部はさらに、a3)前記駆動モータへの逆回転方向の電流を検出するように、およびa4)前記駆動モータへの前記逆回転方向の電流が、予め設定された限度を超えた場合に、エラーメッセージを示すように信号をディスプレイに送るように構成される、請求項2に記載の製品ディスペンサ。
【請求項4】
前記制御部はさらに、ステップa4)において、前記駆動モータの動作を停止させるように構成される、請求項2に記載の製品ディスペンサ。
【請求項5】
前記制御部はさらに、a5)ステップa2)の逆回転の時間を測定するように、およびa6)逆回転の時間が、予め設定された限度を超えた場合に、前記駆動モータの前記回転方向を逆にして、ステップa2)と反対の回転方向に前記回転可能なドラムを回転させるように構成される、請求項2に記載の製品ディスペンサ。
【請求項6】
前記制御部はさらに、前記駆動モータへの前記電流を検出するように、およびa7)前記駆動モータへの前記電流が、予め設定された限度を超えた場合に、エラーメッセージを示すように信号をディスプレイに送るように構成される、請求項5に記載の製品ディスペンサ。
【請求項7】
前記制御部はさらに、ステップa7)において、前記駆動モータの動作を停止させるように構成される、請求項6に記載の製品ディスペンサ。
【請求項8】
前記回転可能なドラムの前記回転方向の変化は、前記回転可能なドラムの上部と接触している前記収容ホッパーの底部に製品を再配分する、請求項1に記載の製品ディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年10月31日に出願された米国仮特許出願第63/420,784号に対する利益を主張するものであり、上記仮特許出願は参照により完全に記載されているかのように本願明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、計量された量の食品をホッパーから定量供給する計量式フードディスペンサの分野に関する。より具体的には、本発明は、計量されたバッチサイズで大量収容ホッパーからフライバスケットに定量供給される、例えば、フライドポテトとすることができる冷凍食品用のディスペンサに関する。
【背景技術】
【0003】
本出願人は、大量の食品を収容ホッパーから、フライバスケット等の容器に定量供給する、特にフライドポテトまたはチキンナゲット等の冷凍食品用の計量式フードディスペンサを開発して市場に出している。冷凍食品は、一度に定量供給される冷凍食品の量が、例えば、食品によって調理油に伝わる温度変化ならびに調理油中での必要な油揚げ時間に基づいて、出来上がった(調理済みの)食品の品質に影響を及ぼすため、計量された特定量で定量供給される。現在、冷凍食品は、ドラムを回転させることによって、収容ホッパーの底部から、パドルまたはフィンをその周囲に有する回転ドラムを介して移動され、その結果、パドルによって放出され/移される食品が、秤量/ディスペンシングアセンブリ上に落下する。秤量/ディスペンシングアセンブリによって、適切な重量の食品が検知されると、ドラムの回転が停止し、および秤量/ディスペンシングアセンブリ上に定量供給され、蓄積された食品は、製品がその上に蓄積する一つ以上の煽り戸(dump door)を開くことによって、容器、例えば、フライバスケットに送られる。
【0004】
公知の装置において、ドラムは、各ディスペンシング動作の間、一定の速度で一つの方向に回転し、特に、冷凍フライドポテトの場合、食品の量が、所望の目的重量の10%以内である場合に停止する。その後、蓄積された食品が定量供給される。
【0005】
公知のディスペンサにおける一つの問題は製品ブリッジング(product bridging)であり、特に、ディスペンサが冷凍食品用である場合、冷凍食品が凝集して、収容ホッパーの底部にダム状のものが生成する。このことは、製品の定量供給を妨げる可能性がある。また、冷凍食品は凝集する可能性もあり、製品を定量供給させないであろう。その結果、ディスペンシングユニットによって、エラーメッセージが表示される場合がある。この場合、ユーザ/レストランの従業員は、詰まりまたは製品ブリッジを除去するために、ホッパーからすべての製品を取り除かなければならないであろう。多くの場合、食品を廃棄する必要がある。問題を解決できない場合には、問題を解決するために、技術者が呼び出されるであろう。
【0006】
公知の装置は、動作が成功しているが、特にこの種類の製品の凝集またはブリッジングの問題を回避するために、システムの機能や信頼性を向上させることが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、収容ホッパーと、収容ホッパーの底部に配設された、パドルをその周囲に有する回転可能なドラムと、回転可能なドラムに接続された駆動モータとを有する、好ましくは、フライドポテト等の冷凍食品用の製品ディスペンサに注力する。ドラムの回転は、パドルを製品に係合させて、ホッパーの開いた底部から、その後、製品をドラムハウジングの開いた底部を通して落下させることができるドラムハウジング内の位置に製品を移動させる。秤量/ディスペンシングアセンブリは、回転可能なドラムの下に配設され、ロードセルを含み、および定量供給される製品がその上に蓄積するように適合されている一つ以上の煽り戸をさらに含み、または、煽り戸に接続されている。制御部が設けられ、前記制御部は、a)ディスペンシングサイクルの開始時に、駆動モータを作動させて、前記回転可能なドラムを回転方向に回転させるように、b)前記ロードセルから信号を受取って、前記一つ以上の煽り戸の上に蓄積している前記製品の重量を判断するように、c)前記一つ以上の煽り戸の上に蓄積している前記製品の前記重量の前記ロードセルからの前記信号に基づいて、目的の重量に達しているか否かを判断するように、d)目的の重量が検知されたときに、前記駆動モータの動作を停止させるように、e)蓄積された製品が定量供給されるように、前記一つ以上の煽り戸を開くように、f)次のディスペンシングサイクルの開始時に、前記駆動モータを作動させて、前記回転可能なドラムを、前のディスペンシングサイクルのステップd)における前記駆動モータの回転方向とは反対の回転方向に回転させるように、およびg)ステップb)~ステップe)を繰り返すように構成されている。この特徴によって、回転可能なドラムは、交互のディスペンシングサイクル時に反対方向に回転し、潜在的な製品の詰まりまたは製品ブリッジが発生する前に、何らかの潜在的な製品の詰まりまたは製品ブリッジを阻止するのを補助して、レストランまたは他のユーザが、製品ディスペンサの電源を切って、前記詰まりまたは製品ブリッジを除去しなければならない、および/またはテクニカルサポートに連絡して、ディスペンサの潜在的なダウンタイムを回避し、製品の潜在的な損失を回避しなければならない可能性を低減するであろう。
【0008】
別の態様において、制御部はさらに、a1)駆動モータへの電流を検出するように、およびa2)駆動モータへの電流引き込みが、予め設定された限度を超える場合、駆動モータおよびそれに接続された回転可能なドラムの回転方向を逆にするように構成されている。何らかの詰まりは、(詰まりが生じたために回転していない)回転可能なドラムから駆動モータへ戻って伝達される負荷が増加した場合に、駆動モータへの電流スパイクを生じさせる。このような電流スパイクが検出されたときに、制御部が、駆動モータおよび回転可能なドラムの回転方向を逆にすることにより、制御部からのこの逆回転ロジックを利用して詰まりを除去する可能性が高まる。このことは、製品の定量供給を、ユーザの視点から基本的に中断せずに続行することを可能にする。
【0009】
さらなる改良においては、制御部はさらに、a3)駆動モータへの逆回転方向の電流を検出するように、およびa4)駆動モータへの逆回転方向の電流が、予め設定された限度を超えた場合に、エラーメッセージを示すように、信号をディスプレイに送るように構成されている。この時点で、両回転方向において、駆動モータへの電流スパイクが存在している場合、ユーザの注意が必要である。また、好ましくは、制御部は、ディスペンシング装置への何らかのダメージを防ぐために、ステップa4)において、駆動モータの動作を停止させる。
【0010】
別の態様において、制御部はさらに、a5)ステップa2)の逆回転の時間を測定するように、およびa6)逆回転の時間が、(目的の重量に達する前に)予め設定された限度を超えた場合に、駆動モータの回転方向を逆にして、ステップa2)と反対の回転方向に回転可能なドラムを回転させるように構成されている。この場合、駆動モータへの電流スパイクがないため、回転方向を再び逆にすることは、製品ブリッジを阻止するのを補助することができる。
【0011】
ここで再び、所定のディスペンシングサイクルにおける元々の回転方向に戻した回転の場合、制御部はさらに、好ましくは、駆動モータへの電流を検出するように、およびa7)駆動モータへの電流が、予め設定された限度を越えている場合、エラーメッセージを示すように信号をディスプレイに送るように構成されている。また、好ましくは、制御部は、ディスペンシング装置への何らかのダメージを防ぐために、ステップa7)において、駆動モータの動作を停止させる。
【0012】
このように、回転可能なドラムの回転方向の変化に対して交互のディスペンシングサイクルで作動するように構成された制御部を備えた製品ディスペンサが、回転可能なドラムの上部に接触している収容ホッパーの底部において製品を再配分する。このことは、詰まりおよび製品のブリッジングを阻止するのに役に立ち、製品のブリッジングや凝集がよく起こるフライドポテト等の、定量供給される冷凍食品の場合に特に重要である。
【0013】
さらに、駆動モータによる電流引き込みを感知して、単一のディスペンシングサイクル内で駆動方向を逆にすることにより、多くの場合、発生する何らかの詰まりを、ユーザの介在の必要性および付随するダウンタイムおよび製品の潜在的な損失を伴うことなく、製品ディスペンサ自体によって自動的に除去することができる。
【0014】
上述した様々な特徴は、製品のブリッジングまたは製品の詰まりの傾向が低減された正確な方法での製品、特に冷凍食品の計量されたディスペンシングを提供するために、単独で、または、様々な組合せで用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明のさらなる利点および特徴は、添付図面を参照して実施形態の以下の説明によって明らかになるであろう。
【
図1】本願出願人の、本願明細書において言及されている一般型の従来技術の製品ディスペンサの斜視図である。
【
図2】
図1に示す従来技術の製品ディスペンサの部分斜視図である。食物が第一のホッパーに充填される所を矢印で示して、二つの食品貯蔵ホッパーを示している。
【
図3】
図1による従来技術の製品ディスペンサの部分斜視図である。パドルまたはフィンを備えた回転可能なドラム、および食品をホッパーの開いた底端部から取り除いて、食品をドラムハウジングの底部の開口を介して、それぞれの秤量/ディスペンシングアセンブリへ送るために、特定のホッパーに関連するドラムを回転させるように個別に作動可能である、関連する駆動モータの図を説明するために、
図1および
図2に示す二つの食物ホッパーが取り外されている。
【
図4】
図1乃至
図3に示す従来技術の製品ディスペンサによる一つの秤量/ディスペンシングアセンブリの部分を斜視図で示す分解組立図である。煽り戸を作動させるのに用いられる煽り戸モータアセンブリおよびギアボックスアセンブリ、ならびにモータアセンブリおよびギアボックスアセンブリが、取付けプレートおよび/またはその上に配設されている移動可能な支持アセンブリに組み付けられている状態で、ロードセルに接触しておよびロードセルとの接触を外して支持アセンブリを上昇させるのに用いられる支持アセンブリリフトモータおよびギアボックスアセンブリを示す。
【
図5】
図4と同様の分解組立図である。関連する煽り戸ならびに煽り戸から製品を排出するように、煽り戸モータおよびギアボックスによって作動されるレバーおよびリンク機構とともに回転可能なシャフトを含む追加的なコンポーネントが図示されている。
【
図6】本発明による製品ディスペンサを示す概略図である。
【
図7】
図6に示す製品ディスペンサに用いられる制御部の例示的な制御部論理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明では、単に便宜上、特定の用語が使われており、および用語は非限定的である。「右」、「左」、「上部」および「底部」という言葉は、参照される図面における方向を表している。「一つの(a)」および「一つの(one)」という言葉は、クレームおよび明細書の対応する部分で用いられている場合、特に断りのない限り、参照される物品のうちの一つ以上を含むものと定義される。この用語は、具体的に上述の言葉、それらの派生語および同様の意味の言葉を含む。「A、BまたはC」等の二つ以上の物品のリストに先行する「少なくとも一つの」という表現は、A、BまたはCのうちの任意の個別の一つ、およびそれらの任意の組合せを意味する。「約」または「概して」という用語は、特に断りのない限り、指定された値の±10%以内を、および指定された角度または方向の±25°以内を意味する。
【0017】
図1乃至
図5を参照すると、従来技術の製品ディスペンサ10、具体的には、フライドポテトまたはチキンナゲット等の冷凍食品用のディスペンサが図示されている。製品ディスペンサ10は、冷蔵ユニット14が、ハウジング12の上部に配設されているハウジング12と、製品ディスペンサ10の冷蔵部へのアクセスドア16とを含む。製品の収容スペース18が、密閉された領域の下に配設され、および計量された量の製品がその中に定量供給されるフライバスケット19等の容器を収容するように構成されている。
【0018】
図1乃至
図3をさらに参照すると、ホッパー20a、20bが冷蔵領域内に配設され、およびドラムハウジング22a、22bの上部に組み付けられている。(
図2に矢印11で示す)冷凍食品は、計量された定量供給のためにホッパー20a、20bに装填することができる。
図3に詳細に図示されているように、回転可能なドラム24a、24bが、それぞれのドラムハウジング22a、22b内に配設されている。フレキシブルなパドルまたはフィン(これらの用語は、本願明細書においては、置換可能に用いられている)26a、26bが、回転可能なドラム24a、24b上に配設されている。概略的に図示されている駆動モータ28a、28bは、製品を、それぞれの秤量/ディスペンシングアセンブリ30a、30b上に落下させることができるように、所望の関連するホッパー20a、20bの開いた底部から、それぞれのドラムハウジング22a、22b内へ製品を移動させるために、それぞれの関連する回転可能なドラム24a、24bを回転させるように個別に作動可能である。これらは、
図1乃至
図3のそれらそれぞれの位置に示され、および例示的な構成が
図4および
図5に詳細に図示されている。
図3に示すブーツ27は、食品11をドラムハウジング22a、22bの開いた底部から、秤量/ディスペンシングアセンブリ30a、30bに送る。
【0019】
図4および
図5に示すように、秤量/ディスペンシングアセンブリ30a、30bは、それぞれ、ハウジング12に接続されている取付けプレート31を含むことができる。支持アセンブリ44は、上下動のために取付けプレート31に滑動可能に接続されている。回転可能なシャフト34a、34bが支持アセンブリ44に回転可能に支持され、およびそれぞれの煽り戸32a、32bが、それぞれの回転可能なシャフト34a、34bに接続されている。煽り戸モータ36は、支持アセンブリ44上に取付けられ、煽り戸モータ36の作動時に、第一の煽り戸駆動レバー40aに接触するように回転されるアクチュエータアーム39に接続されている煽り戸ギアボックス38を含み、第一の煽り戸駆動レバー40aは、煽り戸32a、32bを作動させて開くために、連結アーム42を介して第二の煽り戸駆動レバー40bに接続することができる。このことは、関連する回転可能なドラム24a、24bの一方の回転に基づいて、特定の製品重量が煽り戸32a、32b上に蓄積されて、製品が、ホッパー20a、20bのそれぞれ一方の底部から移動され、従って製品が、それぞれのドラムハウジング22a、22bを通って、それぞれの閉じた煽り戸32a、32b上に落下した場合に行われる。
【0020】
煽り戸32a、32b上に蓄積された製品の重量を検出するために、ロードセル46が設けられ、回転可能なドラム24aまたは24bがそれぞれの駆動モータ28a、28bによって回転されている間に、食品が煽り戸32a、32b上に蓄積される際に、支持アセンブリ44に接触する。ロードセル46が、所望量の食品が煽り戸32a、32b上にあることを検出すると、回転可能なドラム24aまたは24bの回転が停止され、煽り戸32a、32bを開くために、煽り戸モータ36が作動される。ロードセル46との接触を外すように支持アセンブリ44を動かすために、支持アセンブリリフトモータ48が設けられ、支持アセンブリリフトギアボックス50に接続されている。支持アセンブリリフトモータ48は、ディスペンシングサイクルが完了したときに、支持アセンブリ44を、ロードセル46との接触を外すように上昇させるために作動され、その結果、ロードセル46は、次のディスペンシングサイクルが始まるまで負荷がかからず、支持アセンブリリフトモータ48は、支持アセンブリ44をロードセル46に接触するように動かすために作動される。
【0021】
図6、
図7を参照すると、本願明細書において説明した改良された特徴を有する本開示による製品ディスペンサ110が詳細に記載されている。製品ディスペンサ110は、製品ディスペンサ10と同様のものであり、上述したように、ハウジング12と、冷蔵ユニット14ならびにアクセスドア16と、定量供給された製品用のフライバスケットまたは他の容器19を配置することができるフライバスケットの収容スペース18を含む。さらに、ホッパー20a、20bならびにドラムハウジング22a、22bおよび回転可能なドラム24a、24bが、製品ディスペンサ10に関連して上述した通り設けられている。上述した駆動モータ28a、28bと同様であるが、回転可能なドラム24a、24bを両方向に駆動するために、(
図6に示す)第一および第二の回転方向R1、R2に駆動可能な駆動モータ128a、128bも設けられ、駆動モータは、それぞれの回転可能なドラム24a、24bを駆動して、食品に係合して食品を、それぞれのホッパー20aまたは20bの開いた底部から、ドラムハウジング22a、22bの開いた底部を通って落下させることができる、ドラムハウジング22a、22bの位置へ移動させるのに用いられる。さらに、秤量/ディスペンシングアセンブリ30a、30bは、上述したように、定量供給される製品を収容して秤量するのに用いられる。他の種類の秤量/ディスペンシングアセンブリを利用することができ、定量供給される前に、蓄積されている製品の重量を判断するための少なくとも一つのロードセルと、例えば、一つ以上の煽り戸と、チルトトレイ(tilt tray)と、スイープアームと、または、製品を秤量アセンブリから退かせて、定量供給された製品用の容器19内に移動させるための他の何らかの手段とを含むことができるディスペンシング機構とを含むことができる。製品ディスペンサ110も、
図1に示す製品ディスペンサと同様の二つのディスペンシング装置を備えているように記載されているが、一つのディスペンシング装置(一つのホッパー、一つの回転可能なドラムおよび一つの秤量/ディスペンシング機構)とすることもでき、または、二つ以上のディスペンシング構成を含むこともできるであろう。
【0022】
図6に概略的に示すように、製品ディスペンサ110は制御部170を含み、前記制御部170は、好ましくはプロセッサおよび記憶装置を含み、およびa)ディスペンシングサイクルの開始時に、駆動モータ128a、128bを作動させて、回転可能なドラム24aまたは24bを回転方向R1またはR2に回転させるように、b)ロードセル46からの信号を受取って、一つ以上の煽り戸32a、32b上に蓄積している製品の重量を判断するように、c)一つ以上の煽り戸32a、32b上に蓄積している製品の重量のロードセル46からの信号に基づいて、目的の重量に達しているか否かを判断するように、d)目的の重量が検出されたときに、駆動モータ128aまたは128bの動作を停止させるように、e)蓄積された製品が定量供給されるように一つ以上の煽り戸32a、32bを開くように、f)次のディスペンシングサイクルの開始時に、ステップd)において動作が停止された場合に、駆動モータ128aまたは128bを作動させて、回転可能なドラム24a、24bを、駆動モータ128aまたは128bの回転方向R1またはR2とは反対の回転方向R2またはR1に回転させるように、およびg)次のディスペンシングサイクルのためにステップb)~ステップe)を繰り返すようにプログラムされおよび構成されている。
【0023】
ここで、前のディスペンシングサイクルの間に(好ましくは、当ディスペンシングサイクルの終了時においても)回転方向が第一の方向R1であった場合、駆動モータの回転方向は、次のディスペンシングサイクルにおいて、ドラム24aの回転方向が、第二の回転方向R2になるように、反対の回転方向に変わるであろう。ディスペンシングサイクルを交互に変更する際に、回転ドラム24aまたは24bが反対の方向に回転するような方法で制御部170を用いることは、各回転ドラム24a、24bの上部にそれぞれ配設されたホッパー20aまたは20bの開いた底端部における何らかの潜在的な製品の詰まりまたは製品ブリッジを阻止するのを補助する。
【0024】
さらに、
図6に示すように、好ましくは、一つ以上の煽り戸32a、32bの下の収容スペース18に置かれている容器19を検出するように構成されている容器センサ162が設けられている。容器センサ162は、容器19が検出されたときに、ディスペンシングサイクルを開始するように構成されている制御部170に信号を送る。センサ162は、例えば、各ディスペンシング構成の一つ以上の煽り戸32a、32bの下の特定の領域内での容器の存在を検出する近接センサ、ブレークビームセンサ、または他の何らかの適当な種類のセンサとすることができる。
【0025】
さらに
図6および
図7を参照すると、好ましくは、制御部170はさらに、a1)駆動モータ128aまたは128bへの電流を検出するように、およびa2)駆動モータ128a、128bへの電流が、予め設定された限度を超えた場合には、駆動モータ128a、128bおよび関連する回転可能なドラム24a、24bの回転方向R1またはR2を逆にするように構成されている。ここで、ディスペンシングサイクルの間に回転方向が第一の方向R1であった場合、駆動モータの回転方向は、反対の回転方向をディスペンシングサイクルの途中で変え、ドラム24aの回転方向が第二の回転方向R2になるようにし、詰まりを除去または阻止しようとする。
【0026】
さらに、好適な実施形態において、制御部170は、a3)駆動モータ128a、128bへの逆回転方向の電流を検出するように、およびa4)駆動モータ128a、128bへの逆回転方向の電流が、予め設定された限度を超えた場合に、エラーメッセージを示すように、信号をディスプレイ160に送るように構成されている。好ましくは、制御部170はさらに、ステップa4)において、駆動モータ128aまたは128bの動作を停止させるように構成される。
【0027】
この場合、第一および第二の両回転方向、R1およびR2での回転が、駆動モータ128aまたは128bが予め設定された電流の限度を超えることなく、取り除くことができない詰まりを生じた場合、製品ディスペンサ110は、詰まりを取り除くために、ユーザまたは技術者の注目を必要とするであろう。
【0028】
別の態様において、制御部170はさらに、a5)ステップa2)の場合の逆回転の時間を測定するように、およびa6)逆回転の時間が、予め設定された限度を超えた場合に、駆動モータ128aまたは128bの回転方向を逆にして、回転可能なドラム24aまたは24bを、ステップa2)と反対の回転方向R1またはR2に回転させるように構成されている。この場合、制御部170は、好ましくは、定量供給される製品の目的の重量に達しているか否かを監視し続けて、目的の重量に達すると、駆動モータ128aまたは128bの動作を停止させて製品を定量供給する。追加的な論理は、駆動モータ128aまたは128bの逆回転を継続しても、駆動モータ128aまたは128bによって引き込まれる電流が、電流の限度を超えることなく、定量供給される製品の目的の重量に達することをもたらさない限り、採用することができ、駆動モータ128aまたは128bの逆回転の継続によって対処できない製品ブリッジまたは製品の不足を示す可能性がある。
【0029】
制御部170はさらに、駆動モータ128aまたは128bの逆回転時に、駆動モータへの電流を検出するように、およびa7)駆動モータ128aまたは128bへの電流が、予め設定された限度を超えた場合に、エラーメッセージを示すように、信号をディスプレイ160に送るように構成される。ここでもまた、制御部170はさらに、好ましくは、ステップa7)において駆動モータの動作を停止させるように構成されている。
【0030】
いずれの場合にも、回転可能なドラムの回転方向R1またはR2の変更は、製品ブリッジングや詰まりを防ぐのを補助するために、回転可能なドラム24a、24bの上部に接触している収容ホッパー20a、20bの底部に製品を再配分する。
【0031】
次に、
図7を参照すると、制御部170の例示的な論理フロー図が図示されている。ここで、符号180で示すディスペンシングサイクルの開始時に、駆動モータ128aまたは128bは、符号181で示すように(前の定量供給サイクルの回転方向R2の反対の)第一の回転方向R1に回転される。さらに、制御部170は、好ましくは、符号181で示すように、駆動モータ128aまたは128bによって引き込まれる電流を監視する選択肢を含む。
【0032】
符号182で示すように、電流が電流の限度を超えていない場合、および符号183で示すように、目的の重量に達している場合、駆動モータ128aまたは128bは、符号184で示すように停止され、そして、製品は、制御部170によって作動される煽り戸32a、32bを介して定量供給される。目的の重量に達していない場合には、符号183で示すように、目的の重量に達するまで、符号181および182に示すように、サイクルが続けられる。この論理は、最大定量供給時間も含むことができ、最大定量供給時間超えた場合に、モータ128aまたは128bの動作が停止され、エラーメッセージが表示される。
【0033】
電流の限度を超える、駆動モータ128a、128bへの電流の引き込みがある限りにおいて、符号185で示すように、制御部170は、製品の詰まりをなくすかまたは阻止するために、駆動モータ128aまたは128bを、反対の(ここでは第二の)回転方向R2に回転させる。符号186で示すように、駆動モータ128aまたは128bへの逆回転方向の電流も電流の限度を超える場合、符号187に示すように、ディスプレイエラーがディスプレイ160に表示され、好ましくは、制御部170は、駆動モータ128aまたは128bの動作を停止させる。
【0034】
駆動モータ128aまたは128bへの逆回転方向の電流が、電流の限度を超えない限りにおいて、符号188に示すように、制御部170は、目的の重量に達しているか否かを判断する。目的の重量に達している限りにおいて、制御部170は、符号184に示すように、駆動モータ128aまたは128bを停止させて、製品を定量供給することができる。目的の重量に達しておらず、および逆回転の時間の期限が切れていない場合は、符号189に示すように、駆動モータ128aまたは128bが、反対の(ここでは第二の)回転方向R2に作動している状態で、サイクルを続行することができる。
【0035】
符号190で示すように、逆回転の時間が越えている場合、制御部170は、駆動モータ128aまたは128bを切り換えて、再び第一の回転方向R1に回転させることができる。制御部170は、引き込まれる電流を監視し続け、これが符号191に示すように、電流の限度を超えていない場合、符号183または188において、目的の重量に達するまで、または、符号186または191に示すように、電流の限度を越えるまでサイクルが続行され、その結果、制御部170は、符号187に示すようにエラーメッセージを表示し、モータ128aまたは128bを停止させる。制御部170の論理は、ディスペンシングサイクルのための全体的なタイムアウトも含んでもよく、前記タイムアウトを越えた場合、エラーメッセージの信号をディスプレイ160に送るか、ユーザの注意が必要であることを別の方法で示す。
【0036】
上記は、限定としてではなく、単に例示として提示されていることは正しく認識されるであろう。記載されている実施形態に対して、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、さまざまな代替および変更を行えることが意図されている。本発明をこのように詳細に説明したが、そのうちの一部のみが本発明の詳細な説明において例示されている多くの物理的変更は、本発明に包含されている発明の概念および原理を変更することなく行うことが可能であることは正しく認識すべきであり、当業者には明らかであろう。また、本発明に包含されている好適な実施形態の部分、発明の概念および原理に関して変更しない、好適な実施形態の部分のみを組み込んでいる多くの実施形態が可能であることも正しく認識すべきである。したがって、本実施形態および任意の構成は、すべての点において、典型的でありおよび/または例示的であり、および限定的ではないと考えるべきであり、本発明の範囲は、上記の説明によってではなく、添付した特許請求の範囲によって示されており、したがって、前記クレームの同等の意味および範囲内にある、この実施形態に関するすべての代替的な実施形態および変更例は、本発明に包含されるべきである。
【符号の説明】
【0037】
参照数字のリスト
10 従来技術による製品ディスペンサ
11 食品
12 ハウジング
14 冷蔵ユニット
16 アクセスドア
18 フライバスケット収容スペース
19 フライバスケット
20a、20b ホッパー
22a、22b ドラムハウジング
24a、24b 回転可能なドラム
26a、26b パドル(またはフィン)
27 ブーツ
28a、28b 駆動モータ
30a、30b 秤量/ディスペンシングアセンブリ
31 取付けプレート
32a、32b 煽り戸
34a、34b 回転可能なシャフト
36 煽り戸モータ
38 煽り戸ギアボックス
39 アクチュエータアーム
40a、40b 煽り戸駆動レバー
42 連結アーム
44 支持アセンブリ
46 ロードセル
48 支持アセンブリリフトモータ
50 支持アセンブリリフトギアボックス
110 製品ディスペンサ
160 ディスプレイ
162 容器センサ
170 制御部
【外国語明細書】