(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066448
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】風力発電システム
(51)【国際特許分類】
F03D 1/02 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
F03D1/02
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023144016
(22)【出願日】2023-08-19
(31)【優先権主張番号】P 2022184472
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023129602
(32)【優先日】2023-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】500249431
【氏名又は名称】重井 晴雄
(72)【発明者】
【氏名】重井 晴雄
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA05
3H178AA43
3H178BB31
3H178DD50X
(57)【要約】
【課題】 従来は、風を受け羽根が回転運動をする事で、軸が回り増速機で回転数を増し調整し発電機で発電をしていましたが、もっと常時にそしてもっと多くの発電ができる風力発電機の提供が求められていた。
【解決手段】 これまでのように、風力発電機は風を受け羽根が回転し、軸を回転させ増速機で回転数を増し発電をしていましたが、同じ風量で多くの発電が出来るよう回転軸の多軸化で、羽根も各軸ごとの軸先端に組み込み、又各軸ごとに増速機を組み込み各軸がスム-ズに同方向に回転できるよう、中心の主軸と第2軸、第2軸と第3軸の軸間に軸間2段ベアリングを軸前後等に組み込むことで、各軸が同方向回転し発電できる為、1機で大量の発電量が得られる風力発電システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主軸外周を覆う第2軸、前記第2軸外周を覆う第3軸を有し、ここで主軸、第2軸及び第3軸は、各軸の風上方向の部分にそれぞれ3枚の羽根を有し、当該羽根が風を受け回転することによって各軸を回転させ、各軸に組み込まれた発電機を動かし発電するシステムであって、当該各軸を回転させる為の軸間2段ベアリングフレ-ムと、当該ベアリングフレ-ムの外周及び内周に設けられた突起と各軸内周や外周に設けられた溝で固定することにより、各軸の回転が同方向に回転することを特徴とする風力発電システム。
【請求項2】
軸間2段ベアリングフレ-ム枠内のベアリング球が逆回転をすることを特徴とする請求項1記載の風力発電システム。
【請求項3】
ベアリングフレ-ムの外周及び内周に設けられた突起が3から6カ所であることを特徴とする、請求項1記載の風力発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、今までの風力発電機では自然に吹く風により、主軸前方の羽根が回転し軸を回転させ、軸に組み込まれた増速機を使い回転数を増し発電機で電気に変換発電をしていましたが、この新しい風力発電機のシステムは、1機で大量の発電量が得られるように、今までの主軸の周りを覆うように第2軸を増設多軸化し、その軸ごとに動力源の羽根を前方向に増設し、更に第3軸へと同じように軸を覆い多軸化し増設された各軸ごとに、増速機や発電機を組み込むと、1機の風力発電システムで複数機分の発電機能を備えることができ、大量発電が可能となる風力発電システムを組み込んだ風力発電機である。
【背景技術】
【0002】
現在、風力発電機は自然に吹く風により、羽根を回し発電されていたが、無風状況では発電できない為、稼動時に多くの発電が求められていた。これを改善するには1機の風力発電機での大量発電や充送電が可能でコンパクトでもある風力発電機が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまでは次のような欠点があった、これまでは地上や洋上などに設置されていたので、自然の風だのみで羽根を回し発電されていたが、風がやむ無風状態や弱い風になると羽根が回転できず発電することができなかった。そこで風が吹いているとき大容量の発電ができるよう、風力発電機の主軸の羽根を多くし回転運動を強力にし発電するのでは無く、もっともっと発電ができるように多軸化し、増設された各軸ごとに羽根を取り付けその軸ごとに増速機、発電機と組み込み、各軸ごとに発電作業をすることで従来の1機の風力発電機が、多くの風力発電機として多くの発電ができ、さらにコンパクトなシステムにもできることからこの課題を解決できるよう考えられたものである。
【課題を解決する為の手段】
【0005】
これまでのような、従来の風力発電機の軸を多軸化すると、増設された各軸に羽根そしてその増設軸に、増速機、発電機をそれぞれ組み込むことで、陸や洋上に据えられた固定型風力発電機に比べ、風が吹き羽根が回転運動しているときは大量発電をし充送電ができ、さらにコンパクトなシステムにもできることから移動する型の風力発電機の場合でも、小型化されているのに大量発電量が得られることで充送電ができるようにと考えられた構造の風力発電システムを完成させた。
【発明の効果】
【0006】
上記固定型風力発電機や、移動型風力発電機等の軸を多軸化することで、増設された各軸の羽根や増速機、発電機を各軸ごとに組み込むと従来の風力発電機の発電容量が、1機の風力発電機で大量の発電量が得られることとなり、発電エネルギ-量としては小型風力発電機の大きさで大型風力発電機の発電能力をそなえることになり、中型風力発電機でメガ風力発電機の発電能力を備え、大型風力発電機でギガ風力発電機の大量発電能力を備えることで、二酸化炭素削減に寄与することとなり製造コストが削減できる。この効果により地球温暖化防止や、カ-ボンニュ-トラルの取り組みに役立つ風力発電機として提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図6】主軸、第2軸、第3軸、ケ-ス断面図と拡大図
【発明を実施する為の形態】
【0008】
以上、本願発明の実施の形態について説明する、
本発明の第1の発明は、主軸外周を覆う第2軸、前記第2軸外周を覆う第3軸を有し、ここで主軸、第2軸及び第3軸は、各軸の風上方向の部分にそれぞれ3枚の羽根を有し、当該羽根が風を受け回転することによって各軸を回転させ、各軸に組み込まれた発電機を動かし発電するシステムであって、当該各軸を回転させる為の軸間2段ベアリングフレ-ムと、当該ベアリングフレ-ムの外周及び内周に設けられた突起と、各軸内周や外周に掘られた溝で固定することにより、各軸の回転が同方向に回転することを特徴とする風力発電システムに関する。
【0009】
本発明の第1の発明においては、軸間2段ベアリングフレ-ム枠内のベアリング球は逆回転をすることを特徴とする。
【0010】
また本発明の第1の発明においては、ベアリングフレ-ムの外周及び内周の突起が3~6カ所であることが好ましい。
【0011】
多軸化風力発電機を使用したとき、風力発電機の羽根が風を受けることで各軸の羽根が重なる状態が無い様に、羽根重複止めストッパ-を設け回転出来る様にし、まず主軸前方の羽根が風により回転することで主軸が回転し、主軸に組み込まれた増速機の歯車に回転運動力を伝え、変換されたエネルギ-を、歯車の動力伝達軸で発電機に回転エネルギ-として伝えることで発電し、その電気エネルギ-をケ-ブルにより送配電し電力使用する。例えば、電力量として主軸の発電を1とすると、主軸と同等の発電を2軸そして3軸が発電をする為、各軸の合計をすると3倍の発電量を得ることができる。
【0012】
多軸による構造形態は特に限定はされないが、例えば
図1に示すように初めに3軸羽根と3軸をケ-ス内に組み込まれた、羽根側前方軸受けステ-上部に、ベアリングを組み込まれた上下一体軸受け内側に取り付け、その後方側の増速機ステ-上部に増速機を組み込み、増速機から回転運動を発電機に伝え発電をしケ-ブルにより送配電する。固定型風力発電機では主軸、第2軸、第3軸で発電をした発電量を充配送電器を使い送電する又移動する風力発電機に関しては、発電した電気を自己使用すると共に、余った余剰電気は充走配電器の二次電池で充電をし使用する。
【0013】
2軸羽根と2軸に関しては特に限定はされないが、例えば
図6に示すように羽根の付いた2軸を3軸内周と2軸外周の間に、突起付き軸間2段ベアリングを2カ所以上組み込み上下軸に固定し、3軸後方より後方に出た2軸前方を、増速機ステ-に取り付けた増速機を2軸に組み込み、後方の軸受けステ-上部に、ベアリングの組み込まれた上下一体軸受け内側に取り付け位置固定し、増速機の回転運動を発電機に伝え発電をしケ-ブルにより送配電する。主軸羽根と主軸に関しては、羽根と主軸を2軸内側と主軸の間に、突起付き軸間2段ベアリングを風上方向と風下方向の2カ所以上に組み込み上下軸溝に固定をする、突起や溝の数に関しては風の強さを考えると、3カ所から6カ所組み込むことが好ましい、2軸より後方に出た主軸前方を、増速機ステ-に取り付けられた増速機を主軸に組み込み、後方の軸受けステ-上部に、ベアリングの組み込まれた上下一体軸受け内側に取り付け固定し、増速機からの回転運動を発電機に伝え発電をしケ-ブルにより送配電する。図面に関して
図1の左側を風上方向として、右側を風下方向として、図面上部を上、図面下部を下と表現すると、このことにより
図1で各羽根の位置を説明しますと、主軸4の主軸羽根1は風上方向にあり、第2軸5の第2軸羽根2は主軸羽根1の風下方向で、第3軸6の第3軸羽根3が第2軸羽根2の風下方向の各位置で風による回転運動がおこる。
【0014】
各軸に組み込む羽根数は3枚を各軸に組み込み、主軸羽根1から主軸羽根2そして主軸羽根3を、120度の間隔で主軸の風上方向(前方向)軸の正円線状に組み込み、第2軸羽根又第3軸羽根も主軸羽根と同様に、各3枚の羽根を等間隔の120度で軸に組み込み、第2軸や第3軸も主軸と同様に軸の風上方向の軸に羽根を組み込む。特に限定されないが例えば
図2に示すように、各軸羽根が軸正面から見たとき、主軸羽根、第2軸羽根、第3軸羽が重なり合うことが無いよう、主軸羽根1から第2軸羽根1の間隔を40度の位置に第2軸羽根を第2軸に組み込み、40度の位置で主軸羽根1が止まるようストッパ-を主軸羽根根元軸と、第2軸羽根根元軸に組み込む。第3軸羽根に関しても、第2軸羽根1から第3軸羽根1の間隔を40度の位置に第3軸羽根を第3軸に組み込み、40度の位置で、第2軸羽根1が止まるようストッパ-を第2軸羽根根元と第3軸羽根根元の軸に組み込む前記ストッパ-は、羽根重複止めストッパ-とも称しL型状を有する前記ストッパ-は、主軸羽根軸風下面と第2軸羽根風上面軸間の回転遊び空間(回転運動を続ける為の空間)へ出っ張るように配置され、主軸羽根1根元回転方向側から第2軸風上方向先端近くまでストッパ-として主軸羽根1根元回転方向側主軸外周に組み込む、このストッパ-を受け止めるように、主軸羽根1から第2軸羽根1の間隔が40度の位置に第2軸風上方向先端より主軸風下方向先端近くまでの軸間遊び空間へ、逆L型状に出っ張ったストッパ-を第2軸外周に組み込み、主軸の羽根重複止めストッパ-を受け止めるよう組み込み40度の間隔を確保する。このような羽根重複止めストッパ-を第2軸羽根1と第3軸羽根1も同様に組み込み、主軸羽根の3枚、第2軸羽根の3枚、第3軸羽根の3枚が、40度の位置間隔を保つようにと組み込まれたストッパ-で、各軸羽根2.3の各軸へも同様のストッパ-を組み込む。主軸羽根1.2.3.の3枚、第2軸羽根1..2.3の3枚、第3軸羽1.2.3の3枚の各羽根がこのことで、等間隔で風により回転運動をする事ができる。
【0015】
本発明において各軸に関しては主軸外周を覆うように第2軸内周を、軸間2段ベアリングはベアリングフレ-ムの外周や内周の数カ所に突起を組み込み、各軸に関しては主軸外周、第2軸内周、第2軸外周、第3軸内周に、ベアリングフレ-ムの突起が収まる溝を数カ所掘ることで、ベアリングフレ-ムが主軸外周と、第2軸内周そして第2軸外周と第3軸内周の間にベアリングフレ-ムの突起が軸の溝に収まり、ベアリングフレ-ムが主軸と第2軸、又第2軸と第3軸間に収まり突起で固定される、当該軸間2段ベアリングに関しては、フレ-ム枠内周や外周及びフレ-ム上下枠間に合わせたベアリング球の大きさや数を割り出すことで任意の大きさで製造できる。本発明においては主軸と第2軸、第2軸と第3軸間の2段ベアリングのフレ-ム枠内に有する2段のベアリング球が回転変換し、主軸と第2軸、第2軸と第3軸が同方向の回転ができる。この軸間2段ベアリングは各軸の風上方向と、風下方向の2カ所以上に組み込むと、各軸が風による各羽根の回転を各軸に伝え、同方向の回転運動が可能となり、各軸に組み込まれた増速機で回転数を増しその回転動力伝達軸で発電機に伝え発電し送配電することができる。
【符号の説明】
【0016】
1. 主軸羽根
2. 第2軸羽根
3. 第3軸羽根
4. 主軸
5. 第2軸
6. 第3軸
7. 主軸増速機
8. 第2軸増速機
9. 第3軸増速機
10.主軸用発電機
11.第2軸用発電機
12.第3軸用発電機
13.動力伝達軸
14.充配送電器
15.ケ-プル
16.上下一体軸受け
17.主軸羽根ヘッドカバ-
18.ベアリング球
19.軸間2段ベアリング
20.上下一体ケ-ス
21.ケ-ス受けフレ-ム
22.軸受けステ-
23.ナット
24.羽根重複止めストッパ-
25.増速機受けステ-(増速機ステー)
26.発電機受けステ-
27.ベアリングフレ-ム
28.ベアリングフレ-ム外周突起
29.ベアリングフレ-ム内周突起
30.主軸外周溝
31.第2軸内周溝
32.第2軸外周溝
33.第3軸内周溝
34.主軸羽根1
35.主軸羽根2
36.主軸羽根3
37.第2軸羽根1
38.第2軸羽根2
39.第2軸羽根3
40.第3軸羽根1
41.第3軸羽根2
42.第3軸羽根3
43.ベアリング球
【手続補正書】
【提出日】2024-03-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主軸外周を覆う第2軸、前記第2軸外周を覆う第3軸を有し、ここで主軸、第2軸及び第3軸は、各軸の風上方向の部分にそれぞれ3枚の羽根を有し、当該羽根が風を受け回転することによって各軸を回転させ、各軸に組み込まれた発電機を動かし発電するシステムであって、当該各軸を回転させる為の軸間2段ベアリング、
ここで軸間2段ベアリングは、2層のベアリング球を内側と外側の両方から挟み込むフレーム構造を有し、前記2層のベアリング球は前記軸間2段ベアリングのベアリングフレーム構造の内側のベアリングフレームに接している内側のベアリング球と前記軸間2段ベアリングのベアリングフレーム構造の外側のフレームに接している外側のベアリング球からなり、内側のベアリング球の間に外側のベアリング球が配置されており、内側と外側に配置された軸間2段ベアリングのベアリングフレームは回転することができ、
ここで軸間2段ベアリングのベアリングフレームの内側のフレームは、接している軸の回転と同方向に回転し、さらに前記軸間2段ベアリングのベアリングフレームの外側のフレームも前記軸と同方向に回転し、
ここで当該各軸を回転させる為の軸間2段ベアリングの外側のベアリングフレームと内側のベアリングフレームは、当該フレームの外周及び内周に設けられた突起を有し、さらに各軸において主軸外周、第2軸内周、第2軸外周、第3軸内周に、前記ベアリングフレ-ムの突起が収まる溝を有し、当該溝に軸間2段ベアリングの外側のベアリングフレームと内側のベアリングフレームの突起が収まって固定することにより、各軸の回転が同方向に回転することを特徴とする風力発電システム。
【請求項2】
軸間2段ベアリングのベアリングフレーム枠内のベアリング球において、内側のベアリングフレームに接している内側のベアリング球は、内側のベアリングフレームの回転方向と逆方向に回転し、前記外側のベアリングフレームに接している外側のベアリング球は、内側のベアリング球の間に外側のベアリング球が接して配置されているために内側のベアリング球と逆方向に回転することを特徴とする請求項1記載の風力発電システム。
【請求項3】
軸間2段ベアリングのベアリングフレームの外周及び内周に設けられた突起が3から6か所であることを特徴とする、請求項1記載の風力発電システム。