(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066478
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】基板搬送ロボットおよびそれを含む基板処理システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240508BHJP
B65G 49/07 20060101ALI20240508BHJP
B65G 47/90 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G49/07 C
B65G47/90
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023181564
(22)【出願日】2023-10-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0142483
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ,サン ヒョプ
(72)【発明者】
【氏名】ハン,キ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム,サン オー
(72)【発明者】
【氏名】キム,キョ ボン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒ チャン
【テーマコード(参考)】
3F072
5F131
【Fターム(参考)】
3F072AA16
3F072GG11
3F072JA05
3F072KD01
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131BA37
5F131BB04
5F131BB23
5F131CA32
5F131DA22
5F131DA32
5F131DA42
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB54
5F131DB58
5F131DB62
5F131DB72
5F131DB76
5F131DB82
5F131DD42
5F131DD43
5F131DD82
5F131GA14
5F131GA33
5F131HA09
5F131HA12
5F131HA13
5F131KA12
5F131KA72
5F131KB32
5F131KB58
(57)【要約】 (修正有)
【課題】工程速度を改善し、構造物との干渉を回避する基板搬送ロボット及びそれを含む基板処理システムを提供する。
【解決手段】基板処理システムにおいて、基板搬送ロボットは、搬送ハンド320を含み、搬送ハンドを用いて半導体基板を搬送するロボットアーム310、ロボットアームの第1アーム310a及び第2アーム310bと結合し、それぞれアームの動きを制御するアーム駆動モジュール330及びアーム駆動モジュールの位置移動を制御する水平移動モジュール及び垂直移動モジュールを含み、ロボットアームを構成するアームは複数であり、それぞれのアームに含まれる搬送ハンドのハンドは複数である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ハンドを含み、前記搬送ハンドを用いて半導体基板を搬送するロボットアーム;
それぞれのロボットアームと結合し、前記それぞれのロボットアームの動きを制御するアーム駆動モジュール;および
前記アーム駆動モジュールの位置移動を制御する水平/垂直移動モジュールを含み、
前記ロボットアームは複数であり、
それぞれのロボットアームに含まれる前記搬送ハンドは複数である、基板搬送ロボット。
【請求項2】
複数のロボットアームは前記基板搬送ロボットの高さ方向に配列される、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項3】
複数のロボットアームは用途が異なる、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項4】
前記複数のロボットアームは処理を行ったか否かが異なる半導体基板を搬送するのに区分して用いられる、請求項3に記載の基板搬送ロボット。
【請求項5】
複数の搬送ハンドは前記基板搬送ロボットの高さ方向に配列される、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項6】
複数の搬送ハンドは独立して作動する第1ハンドと同時に作動する複数の残りのハンドを含む、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項7】
前記複数の搬送ハンドを含むロボットアームは少なくとも一つの他のロボットアームより上位に配置されるか、または前記少なくとも一つの他のロボットアームより下位に配置される、請求項6に記載の基板搬送ロボット。
【請求項8】
前記第1ハンドは前記複数の搬送ハンドを含むロボットアームが少なくとも一つの他のロボットアームより上位に配置される場合、前記残りのハンドより上位に配置される、請求項7に記載の基板搬送ロボット。
【請求項9】
前記第1ハンドは前記複数の搬送ハンドを含むロボットアームが少なくとも一つの他のロボットアームより下位に配置される場合、前記残りのハンドより下位に配置される、請求項7に記載の基板搬送ロボット。
【請求項10】
前記それぞれのロボットアームに含まれる前記搬送ハンドの個数は同じである、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項11】
それぞれのロボットアームに含まれる複数の搬送ハンドのうち独立して作動するいずれか一つの搬送ハンドはそれぞれのロボットアームでその位置が異なる、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項12】
複数の搬送ハンドは前記半導体基板と関連するピックアンドプレース動作に用いられる搬送ハンドと前記ピックアンドプレース動作に用いられない搬送ハンドを含む、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項13】
前記ピックアンドプレース動作に用いられない搬送ハンドは時計回りと反時計回りのうち少なくとも一つの方向に回転する、請求項12に記載の基板搬送ロボット。
【請求項14】
前記ピックアンドプレース動作に用いられない搬送ハンドは回転方向を決める際に両側壁面との距離を考慮する、請求項13に記載の基板搬送ロボット。
【請求項15】
両側壁面との距離を測定するセンサをさらに含む、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項16】
前記センサは前記基板搬送ロボットの両側に設けられるか、または前記基板搬送ロボットの一側に移動可能に設けられる、請求項15に記載の基板搬送ロボット。
【請求項17】
前記基板搬送ロボットは複数の半導体基板が収納されたコンテナが載置するロードポートモジュールとそれぞれの半導体基板を処理するプロセスチャンバの間で半導体基板を搬送するモジュール内に設けられる、請求項1に記載の基板搬送ロボット。
【請求項18】
搬送ハンドを含み、前記搬送ハンドを用いて半導体基板を搬送するロボットアーム;
それぞれのロボットアームと結合し、前記それぞれのロボットアームの動きを制御するアーム駆動モジュール;および
前記アーム駆動モジュールの位置移動を制御する水平/垂直移動モジュールを含み、
前記ロボットアームは複数であり、それぞれのロボットアームに含まれる前記搬送ハンドは複数であり、
複数のロボットアームおよび複数の搬送ハンドは前記基板搬送ロボットの高さ方向に配列され、
前記複数のロボットアームは用途が異なり、
前記複数の搬送ハンドは独立して作動する第1ハンドと同時に作動する複数の残りのハンドを含み、前記第1ハンドはそれぞれのロボットアームでその位置が異なり、
前記複数の搬送ハンドは前記半導体基板と関連するピックアンドプレース動作に用いられる搬送ハンドと前記ピックアンドプレース動作に用いられない搬送ハンドを含み、前記ピックアンドプレース動作に用いられない搬送ハンドは両側壁面との距離を考慮して時計回りと反時計回りのうち少なくとも一つの方向に回転する、基板搬送ロボット。
【請求項19】
半導体基板が収納されたコンテナに載置面を提供するロードポートモジュール;
前記半導体基板を一時的に格納し、前記半導体基板のロードおよびアンロードに応じて大気圧環境および真空環境のうちいずれか一つの環境に変化するロードロックチャンバ;
前記半導体基板を工程処理するプロセスチャンバ;
前記大気圧環境で作動し、前記ロードポートモジュールと前記ロードロックチャンバの間で前記半導体基板を搬送するインデックスモジュール;および
前記真空環境で作動し、前記ロードロックチャンバと前記プロセスチャンバの間で前記半導体基板を搬送するトランスファチャンバを含み、
基板搬送ロボットは前記インデックスモジュール内に設けられ、
搬送ハンドを含み、前記搬送ハンドを用いて前記半導体基板を搬送するロボットアーム;
それぞれのロボットアームと結合し、前記それぞれのロボットアームの動きを制御するアーム駆動モジュール;および
前記アーム駆動モジュールの位置移動を制御する水平/垂直移動モジュールを含み、
前記ロボットアームは複数であり、
それぞれのロボットアームに含まれる前記搬送ハンドは複数である、基板処理システム。
【請求項20】
複数のロボットアームおよび複数の搬送ハンドは前記基板搬送ロボットの高さ方向に配列され、
前記複数のロボットアームは用途が異なる、請求項19に記載の基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板搬送ロボットおよびそれを含む基板処理システムに関する。より詳細には、半導体製造工程に用いられる基板搬送ロボットおよびそれを含む基板処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程は半導体製造設備内で連続的に行われることができ、前工程と後工程に区分することができる。ここで、前工程はウェハ上に回路パターンを形成して半導体チップを完成する工程をいい、後工程は前工程により完成された製品の性能を評価する工程をいう。
【0003】
半導体製造設備は半導体を製造するためにファブ(Fab)と定義される半導体製造工場内に設置されることができる。ウェハは蒸着工程、フォト工程、エッチング工程、アッシング工程、イオン注入工程、洗浄工程、パッケージ工程、検査工程など半導体を生産するためのそれぞれの工程を順に経て、ウェハ移送用ロボットによりそれぞれの工程が行われる設備に移動することができる。
【0004】
ウェハ移送用ロボットは1個のアームと2個のハンドで構成されており、それぞれ駆動によりピックアンドプレース(Pick & Place)動作を行う。しかし、ウェハ移送用ロボットの場合、2個のハンドを用いてウェハ移送を行うので工程速度が非常に遅い。
【0005】
また、回避モーションを行う際にハンドの端部とEFEMの両壁面の間に衝突が発生する危険性があり、それを防止するための追加空間の確保は避けられない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明で解決しようとする技術的課題は、工程速度を改善することができ、構造物との干渉回避が可能な基板搬送ロボットおよびそれを含む基板処理システムを提供することにある。
【0007】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を達成するための本発明の基板搬送ロボットの一態様(Aspect)は、搬送ハンドを含み、前記搬送ハンドを用いて半導体基板を搬送するロボットアーム;それぞれのロボットアームと結合し、前記それぞれのロボットアームの動きを制御するアーム駆動モジュール;および前記アーム駆動モジュールの位置移動を制御する水平/垂直移動モジュールを含み、前記ロボットアームは複数であり、それぞれのロボットアームに含まれる前記搬送ハンドは複数である。
【0009】
前記技術的課題を達成するための本発明の基板搬送ロボットの他の態様は、搬送ハンドを含み、前記搬送ハンドを用いて半導体基板を搬送するロボットアーム;それぞれのロボットアームと結合し、前記それぞれのロボットアームの動きを制御するアーム駆動モジュール;および前記アーム駆動モジュールの位置移動を制御する水平/垂直移動モジュールを含み、前記ロボットアームは複数であり、それぞれのロボットアームに含まれる前記搬送ハンドは複数であり、複数のロボットアームおよび複数の搬送ハンドは前記基板搬送ロボットの高さ方向に配列され、前記複数のロボットアームは用途が異なり、前記複数の搬送ハンドは独立して作動する第1ハンドと同時に作動する複数の残りのハンドを含み、前記第1ハンドはそれぞれのロボットアームでその位置が異なり、前記複数の搬送ハンドは前記半導体基板と関連するピックアンドプレース動作に用いられる搬送ハンドと前記ピックアンドプレース動作に用いられない搬送ハンドを含み、前記ピックアンドプレース動作に用いられない搬送ハンドは両側壁面との距離を考慮して時計回りと反時計回りのうち少なくとも一つの方向に回転する。
【0010】
前記技術的課題を達成するための本発明の基板処理システムの一態様は、半導体基板が収納されたコンテナに載置面を提供するロードポートモジュール;前記半導体基板を一時的に格納し、前記半導体基板のロードおよびアンロードに応じて大気圧環境および真空環境のうちいずれか一つの環境に変化するロードロックチャンバ;前記半導体基板を工程処理するプロセスチャンバ;前記大気圧環境で作動し、前記ロードポートモジュールと前記ロードロックチャンバの間で前記半導体基板を搬送するインデックスモジュール;および前記真空環境で作動し、前記ロードロックチャンバと前記プロセスチャンバの間で前記半導体基板を搬送するトランスファチャンバを含み、基板搬送ロボットは前記インデックスモジュール内に設けられ、搬送ハンドを含み、前記搬送ハンドを用いて前記半導体基板を搬送するロボットアーム;それぞれのロボットアームと結合し、前記それぞれのロボットアームの動きを制御するアーム駆動モジュール;および前記アーム駆動モジュールの位置移動を制御する水平/垂直移動モジュールを含み、前記ロボットアームは複数であり、それぞれのロボットアームに含まれる前記搬送ハンドは複数である。
【0011】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】基板搬送ロボットを含む基板処理システムの内部構造を概略的に示す第1例示図である。
【
図2】基板搬送ロボットを含む基板処理システムの内部構造を概略的に示す第2例示図である。
【
図3】基板搬送ロボットを含む基板処理システムの内部構造を概略的に示す第3例示図である。
【
図4】基板処理システムのインデックスモジュール内に設置される基板搬送ロボットの構造を説明するための例示図である。
【
図5】基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第1実施形態による配置構造を説明するための側面図である。
【
図6】基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第1実施形態による配置構造を説明するための正面図である。
【
図7】基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第2実施形態による配置構造を説明するための正面図である。
【
図8】ロボットアームが複数の搬送ハンドを含む場合、複数の搬送ハンド間の多様な作動方法を説明するための第1例示図である。
【
図9】ロボットアームが複数の搬送ハンドを含む場合、複数の搬送ハンド間の多様な作動方法を説明するための第2例示図である。
【
図10】ロボットアームが複数の搬送ハンドを含む場合、複数の搬送ハンド間の多様な作動方法を説明するための第3例示図である。
【
図11】基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第3実施形態による配置構造を説明するための側面図である。
【
図12】基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第3実施形態による配置構造を説明するための正面図である。
【
図13】複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの構造物干渉回避方法を説明するための第1例示図である。
【
図14】複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの構造物干渉回避方法を説明するための第2例示図である。
【
図15】複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの構造物干渉回避方法を説明するための第3例示図である。
【
図16】複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの障害物感知方法を説明するための第1例示図である。
【
図17】複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの障害物感知方法を説明するための第2例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同じ構成要素に対しては同じ参照符号を使用し、これらに係る重複する説明は省略する。
本発明は半導体製造工程に活用され、工程速度を改善することができ、構造物との干渉回避が可能な基板搬送ロボットおよびそれを含む基板処理システムに関するものである。以下では図面などを参照して本発明を詳しく説明する。
【0014】
基板処理システムは複数の工程により半導体基板を処理する役割をし、このために半導体製造設備として設けられることができる。以下では基板搬送ロボットを含む基板処理システムについて説明する。
【0015】
図1は基板搬送ロボットを含む基板処理システムの内部構造を概略的に示す第1例示図である。また、
図2は基板搬送ロボットを含む基板処理システムの内部構造を概略的に示す第2例示図である。そして、
図3は基板搬送ロボットを含む基板処理システムの内部構造を概略的に示す第3例示図である。
【0016】
図1ないし
図3によれば、基板処理システム100はロードポートモジュール110、インデックスモジュール120、ロードロックチャンバ130、トランスファチャンバ140およびプロセスチャンバ150を含んで構成することができる。
【0017】
基板処理システム100は、蒸着工程(Deposition Process)、エッチング工程(Etching Process)、洗浄工程(Cleaning Process)、熱処理工程(Heat Treatment Process)、フォト工程(Photolithography Process)など多様な工程を経て半導体基板を処理することができる。基板処理システム100は、基板移送を担う複数の基板搬送ロボットとその周囲に設けられる基板処理モジュールである複数のプロセスチャンバを含むマルチチャンバ型基板処理システムとして設けられることができる。
【0018】
ロードポートモジュール(Load Port Module;110)は、コンテナCがロード(Loading)またはアンロード(Unloading)されるものである。のみならず、ロードポートモジュール110ではコンテナCに収納されている半導体基板がロードまたはアンロードされることもできる。ロードポートモジュール110は、EFEM(Equipment Front End Module)、SFEMなどフロントエンドモジュール(FEM;Front End Module)の端部に設けられることができる。
【0019】
前記で、コンテナCには複数の半導体基板が収納されることができる。コンテナCは、例えばFOUP(Front Opening Unified Pod)として設けられ、半導体基板は例えば、ウェハ(Wafer)であり得る。
【0020】
コンテナCがロードまたはアンロードされる場合、コンテナ搬送ユニットによってロードポートモジュール110にコンテナCがロードまたはアンロードされることができる。コンテナ搬送ユニットがロードポートモジュール110上に搬送してきたコンテナCを載置させることによって、コンテナCがロードポートモジュール110にロードされることができ、コンテナ搬送ユニットがロードポートモジュール110上に置かれているコンテナCを把持(Gripping)していくことによりコンテナCがロードポートモジュール110にアンロードされることができる。前記で、コンテナ搬送ユニットはコンテナCを目的地まで搬送する役割をし、例えば、OHT(Overhead Hoist Transporter)として設けられることができる。
【0021】
半導体基板がロードまたはアンロードされる場合、インデックスモジュール120内の基板搬送ロボット210によりロードポートモジュール110に載置したコンテナCで半導体基板がロードまたはアンロードされることができる。コンテナCがロードポートモジュール110上に載置されると、基板搬送ロボット210がロードポートモジュール110に接近し、その後コンテナC内で半導体基板を搬出することができる。半導体基板のアンロードはこのような過程により行われることができる。
【0022】
反面、プロセスチャンバ150内で半導体基板に対する処理が完了すると、基板搬送ロボット110がロードロックチャンバ130内で半導体基板を搬出してコンテナCに搬入させることができる。半導体基板のロードはこのような過程により行われることができる。
【0023】
前述したが、ロードポートモジュール110は複数の半導体基板が搭載されたコンテナCが載置できるように設けられることができる。ロードポートモジュール110はインデックスモジュール120の前方に複数配置されることができる。例えば、第1ロードポート110a、第2ロードポート110b、第3ロードポート110cなど3個のロードポートユニット110a,110b,110cがインデックスモジュール120の前方に配置されることができる。
【0024】
ロードポートモジュール110がインデックスモジュール120の前方に複数配置される場合、それぞれのロードポートモジュール110上に載置されるコンテナCは種類が異なる物を搭載することができる。例えば、ロードポートモジュール110がインデックスモジュール120の前方に3個配置される場合、左側部分の第1ロードポート110a上に載置される第1コンテナC1はウェハ型センサを搭載し得、中央部分の第2ロードポート110b上に載置される第2コンテナC2は半導体基板(ウェハ)を搭載し得、右側部分の第3ロードポート110c上に載置される第3コンテナC3はフォーカスリング(Focus Ring)など消耗性部品を搭載することができる。
【0025】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。それぞれのロードポートユニット110a,110b,110c上に載置されるコンテナC1,C2,C3は種類が同じ物を搭載することも可能である。または、いくつかのロードポートユニット上に載置されるコンテナは種類が同じ物を搭載し、他のいくつかのロードポートユニット上に載置されるコンテナは種類が異なる物を搭載することも可能である。
【0026】
インデックスモジュール(Index Module;120)は、ロードポートモジュール110とロードロックチャンバ130の間に配置され、ロードポートモジュール110上のコンテナCとロードロックチャンバ130の間に半導体基板を移送するようにインタフェースする役割をする。ロードポートモジュール110およびインデックスモジュール120は前述したフロントエンドモジュール(FEM)として設けられることができる。
【0027】
インデックスモジュール120は基板移送を担う基板搬送ロボット210を含み得る。基板搬送ロボット210は大気圧環境で動作し、ロードポートモジュール110とロードロックチャンバ130の間で半導体基板を移送し得る。
【0028】
ロードロックチャンバ(Load-Lock Chamber;130)は、基板処理システム100上の入力ポートと出力ポートの間でバッファの役割をするものである。
図1ないし
図3には示していないが、ロードロックチャンバ130はその内部に半導体基板が一時待機するバッファステージを含むことができる。
【0029】
ロードロックチャンバ130はインデックスモジュール120とトランスファチャンバ140の間に複数配置されることができる。例えば、第1ロードロック130aと第2ロードロック130bなど2個のロードロックチャンバ130a,130bがインデックスモジュール120とトランスファチャンバ140の間に配置されることができる。
【0030】
第1ロードロック130aと第2ロードロック130bはインデックスモジュール120とトランスファチャンバ140の間で複数のロードポート110a,110b,110cの配列方向に平行な方向(すなわち、第1方向10)に配置されることができる。この場合、第1ロードロック130aと第2ロードロック130bは左右方向に並んで配置される相互対称形の単層構造で設けられることができる。
【0031】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1ロードロック130aと第2ロードロック130bは、インデックスモジュール120とトランスファチャンバ140の間で複数のロードポート110a,110b,110cの配列方向に垂直な方向(すなわち、第3方向30)に配置されることも可能である。この場合、第1ロードロック130aと第2ロードロック130bは上下方向に配置される複層構造で設けられることができる。
【0032】
第1ロードロック130aはインデックスモジュール120からトランスファチャンバ140に半導体基板を移送し、第2ロードロック130bはトランスファチャンバ140からインデックスモジュール120に半導体基板を移送し得る。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1ロードロック130aはトランスファチャンバ140からインデックスモジュール120に基板を移送する役割と、インデックスモジュール120からトランスファチャンバ140に基板を移送する役割を両方とも果たし、同様に第2ロードロック130bもトランスファチャンバ140からインデックスモジュール120に基板を移送する役割と、インデックスモジュール120からトランスファチャンバ140に基板を移送する役割を両方とも果たすことも可能である。
【0033】
ロードロックチャンバ130はトランスファチャンバ140内の基板搬送ロボット220により半導体基板がロードまたはアンロードされ得る。のみならず、ロードロックチャンバ130はインデックスモジュール120内の基板搬送ロボット210により半導体基板がロードまたはアンロードされることもできる。以下では説明の便宜上、インデックスモジュール120内に設けられる基板搬送ロボット210を第1搬送ロボット210と定義し、トランスファチャンバ140内に設けられる基板搬送ロボット220を第2搬送ロボット220と定義する。
【0034】
ロードロックチャンバ130はゲート弁などを用いてその内部を真空環境と大気圧環境に変化させながら圧力を維持することができる。ロードロックチャンバ130はこれによりトランスファチャンバ140の内部気圧状態が変化することを防止することができる。
【0035】
具体的に説明すると、第2搬送ロボット220により基板がロードまたはアンロードされる場合、ロードロックチャンバ130はその内部をトランスファチャンバ140の場合と同じ(または近い)真空環境に形成することができる。また、第1搬送ロボット210により基板がロードまたはアンロードされる場合(すなわち、未処理の基板を搬入するか、処理済みの基板を搬出する場合)、ロードロックチャンバ130はその内部をインデックスモジュール120の場合と同じ(または近い)大気圧環境に形成することができる。
【0036】
トランスファチャンバ(Transfer Chamber;140)は、トランスファモジュール(TM;Transfer Module)ともいい、ロードロックチャンバ130とプロセスチャンバ150の間で基板を移送する役割をする。トランスファチャンバ140はこのために少なくとも一つの第2搬送ロボット220を含むことができる。
【0037】
第2搬送ロボット220は未処理の基板をロードロックチャンバ130からプロセスチャンバ150に移送するか、処理済みの基板をプロセスチャンバ150からロードロックチャンバ130に移送する。トランスファチャンバ140の各辺はこのためにロードロックチャンバ130および複数のプロセスチャンバ150と連結され得る。一方、第2搬送ロボット220は真空環境で動作し、回動が自由なように設けられることができる。
【0038】
プロセスチャンバ(Process Chamber;150)は半導体基板を処理する役割をする。プロセスチャンバ150はトランスファチャンバ140の周囲に複数配置されることができる。この場合、それぞれのプロセスチャンバ150はトランスファチャンバ140から半導体基板の供給を受けて半導体基板を工程処理し、工程処理された半導体基板をトランスファチャンバ140に提供することができる。
【0039】
前記で、複数のプロセスチャンバ150は蒸着工程を行うチャンバ、エッチング工程を行うチャンバ、洗浄工程を行うチャンバ、熱処理工程を行うチャンバ、フォト工程を行うチャンバなど多様な種類のチャンバのうち同種または異種で構成することができる。
【0040】
プロセスチャンバ150は円筒形状に形成されることができる。このようなプロセスチャンバ150は、表面が陽極酸化膜が形成されたアルマイト(alumite)からなり、その内部は気密に構成することができる。一方、プロセスチャンバ150は本実施形態で円筒形状以外の異なる形状に形成されることも可能である。
【0041】
基板処理システム100は
図1に示すようにクラスタプラットフォーム(Cluster Platform)を有する構造で形成されることができる。この場合、トランスファチャンバ140は多角形または円形の形状を有することができ、複数のプロセスチャンバ150はトランスファチャンバ140の外側周囲に沿ってクラスタ方式で配置されることができる。
【0042】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。基板処理システム100は、
図2に図示のようにクワッドプラットフォーム(Quad Platform)を有する構造で形成されることも可能である。この場合、トランスファチャンバ140は正方形形状を有することができ、複数のプロセスチャンバ150はトランスファチャンバ140の外側周囲に沿ってクワッド方式で配置されることができる。
【0043】
または、基板処理システム100は
図3に示すようにインラインプラットフォーム(Inline Platform)を有する構造で形成されることも可能である。この場合、トランスファチャンバ140は長方形形状を有することができ、複数のプロセスチャンバ150はトランスファチャンバ140の両側に一列に配置されることができる。
【0044】
図1ないし
図3には示していないが、基板処理システム100は制御装置(Controller)により作動することができる。制御装置は基板処理システム100内のそれぞれのモジュール110,120,130,140,150の制御を実行するマイクロプロセッサ(コンピュータ)からなるプロセスコントローラと、オペレータが前記それぞれのモジュール110,120,130,140,150を管理するためにコマンドの入力操作などを行うキーボードや、前記それぞれのモジュール110,120,130,140,150の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどからなるユーザインタフェースと、前記それぞれのモジュール110,120,130,140,150で実行される処理をプロセスコントローラの制御で実行するための制御プログラムや、各種データおよび処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち処理レシピが保存された記憶部を備えることができる。また、ユーザインタフェースおよび記憶部はプロセスコントローラに接続されている。処理レシピは記憶部のうち記憶媒体に記憶されていてもよく、記憶媒体はハードディスクであってもよく、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリなどの半導体メモリであってもよい。
【0045】
次に、第1搬送ロボット210すなわち、インデックスモジュール120内の基板搬送ロボット210について説明する。
【0046】
図4は基板処理システムのインデックスモジュール内に設置される基板搬送ロボットの構造を説明するための例示図である。
【0047】
図4によれば、基板搬送ロボット210はロボットアーム310、搬送ハンド320、アーム駆動モジュール330、回転モジュール340、垂直移動モジュール350および水平移動モジュール360を含んで構成することができる。
【0048】
インデックスモジュール120は
図1ないし
図3に示すようにガイドレール230を含むことができる。ここで、ガイドレール230は基板搬送ロボット210に移動経路を提供する役割をすることができる。
【0049】
ガイドレール230はインデックスモジュール120内に単数で設けられることができる。この場合、ガイドレール230は複数のロードポート110a,110b,110cの配列方向に平行な方向を長手方向(第1方向10)としてインデックスモジュール120内に設けられることができる。
【0050】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。ガイドレール230はインデックスモジュール120内に複数で設けられることも可能である。この場合、複数のレールは交差するように設けられることもでき、いくつかのレールは複数のロードポート110a,110b,110cの配列方向に平行な方向を長手方向(第1方向10)としてインデックスモジュール120内に設けられ、他のいくつかのレールは複数のロードポート110a,110b,110cの配列方向に垂直な方向を長手方向(第2方向20)としてインデックスモジュール120内に設けられることができる。本実施形態でガイドレール230は以上で説明した例示に限定されず、基板搬送ロボット210の個数、基板搬送ロボット210内のアームの作動範囲、ロードポートモジュール110とロードロックチャンバ130の個数および位置などの様々な要因に応じて多様な形態に変更できるのはもちろんである。
【0051】
なお、ガイドレール240は
図3に示すようにトランスファチャンバ140内にも単数または複数で設けられることができ、この場合、前記ガイドレール240はトランスファチャンバ140内に設けられる基板搬送ロボット220に移動経路を提供することができる。
【0052】
ロボットアーム310はロードポートモジュール110上のコンテナCから未処理の半導体基板を引き出してロードロックチャンバ130に移送する役割をする。または、ロボットアーム310はロードロックチャンバ130内で処理済みの半導体基板を引き出してロードポートモジュール110上のコンテナCに移送する役割をすることができる。
【0053】
ロボットアーム310はアーム駆動モジュール330に結合され、アーム駆動モジュール330の作動に応じて前後方向(第2方向20)に水平移動することができる。のみならず、ロボットアーム310はアーム駆動モジュール330の作動に応じて左右方向(第1方向10および第2方向20)に回転移動することもできる。
【0054】
ロボットアーム310はアーム駆動モジュール330上で複数で設けられることができる。例えば、ロボットアーム310は第1アーム310a、第2アーム310bなど2個のアーム310a,310bで構成することができる。ロボットアーム310の個数は基板処理システム100の工程効率に応じて増加することができ、減少することもできる。
【0055】
搬送ハンド320は半導体基板Wに載置面を提供するものであって、ロボットアーム310の端部に設けられる。搬送ハンド320はロボットアーム310に複数で設けられ、複数の搬送ハンド320はそのそれぞれが1個の基板を搬送し得る。搬送ハンド320は例えば、エンドエフェクタ(End Effector)の形態を有するように設けられることができる。
【0056】
アーム駆動モジュール330はロボットアーム310を水平移動させる役割をする。ロボットアーム310はこのようなアーム駆動モジュール330の側面に設置されるが、これに限定されず、アーム駆動モジュール330の上部面に設置されることも可能である。または、いくつかのロボットアームはアーム駆動モジュール330の側面に設置され、他のいくつかのロボットアームはアーム駆動モジュール330の上部面に設置されることも可能である。
【0057】
回転モジュール340はアーム駆動モジュール330の下部に設置され、アーム駆動モジュール330と結合され得る。回転モジュール340はアーム駆動モジュール330を回転移動させる役割をすることができ、ロボットアーム310は回転モジュール340のこのような役割によって回転移動をすることができる。
【0058】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。アーム駆動モジュール330がロボットアーム310を水平移動および回転移動させるように設けられることも可能であり、この場合には基板搬送ロボット210が回転モジュール340を含まなくてもよい。
【0059】
垂直移動モジュール350は基板搬送ロボット210の高さ方向(第3方向30)に回転モジュール340を昇降させる役割をする。ロボットアーム310および搬送ハンド320は垂直移動モジュール350のこのような機能によってインデックスモジュール120内の垂直方向(第3方向30)の位置が調節されることができる。垂直移動モジュール350は回転モジュール340の下部に設置されることができる。
【0060】
図4には示していないが、水平移動モジュール360はガイドレール230に結合されてガイドレール230に沿って水平移動することができる。ロボットアーム310および搬送ハンド320は水平移動モジュール360のこのような機能によってインデックスモジュール120内の水平方向(第1方向10)の位置が調節されることができる。水平移動モジュール360は垂直移動モジュール350の下部に設置されることができる。なお、垂直移動モジュール350と水平移動モジュール360は統合されて水平/垂直移動モジュールとして設けられることも可能である。
【0061】
以上、
図4を参照して基板搬送ロボット210の構造について説明した。基板搬送ロボット210はLMガイドシステム(Linear Motion Guide System)上に設けられることができる。LMガイドシステムはLMレール、LMモータなどを含み得、この場合、ガイドレール230はLMレールとして設けられ、LMモータは水平移動モジュール360内に設けられることができる。
【0062】
基板搬送ロボット210は基板処理システム100の工程効率を上げるために複数のロボットアーム310を含み得、複数の搬送ハンド320を含むことができる。この場合、それぞれのロボットアーム310が複数の搬送ハンド320を含むことができる。基板搬送ロボット210は例えば、スカラロボット(SCARA(Selective Compliance Assembly Robot Arm) Robot)として設けられることができる。
【0063】
図5は基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第1実施形態による配置構造を説明するための側面図である。そして、
図6は基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第1実施形態による配置構造を説明するための正面図である。以下の説明は
図5および
図6を参照する。
【0064】
従来の基板移送用ロボットは1個のアームと2個のハンドを含んでおり、それぞれの駆動によりピックアンドプレース(Pick & Place)動作を行うことができる。ここで、ピックアンドプレース動作は半導体基板を把持(Gripping)し、目的地まで搬送する一連の動作をいう。
【0065】
しかし、従来の基板移送用ロボットは1個のアームと2個のハンドを用いて基板搬送を行うので、工程速度が非常に遅く、工程前/工程後の区分のためのクリーン/ダーティー(Clean/Dirty)ハンドの構成は不可能である。
【0066】
本発明の基板搬送ロボット210は複数のロボットアームを含み、それぞれのロボットアームは複数の搬送ハンドを含むことができる。したがって、本発明の基板搬送ロボット210は従来の基板移送用ロボットに比べて工程速度を向上させることができ、複数の搬送ハンドを工程前/工程後に分けてクリーン/ダーティーハンドに区分して作業することが可能である。
【0067】
以下では基板搬送ロボット210が2個のロボットアームを含み、それぞれのロボットアームが4個の搬送ハンドを含む場合を例に挙げて説明するが、本実施形態におけるロボットアーム310の個数および/または搬送ハンド320の個数はこれに限定されないのはもちろんである。また、以下で説明するロボットアーム310と搬送ハンド320の多様な構造が異なるケースにおいても同一または類似に適用できるのはもちろんである。
【0068】
基板搬送ロボット210に設置されるロボットアーム310は、第1アーム310a、第2アーム310bなど2個のアーム310a,310bを含むことができる。また、それぞれのアーム310a,310bに設置される搬送ハンド320は第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320c、第4ハンド320dなど4個のハンド320a,320b,320c,320dを含むことができる。
【0069】
第1アーム310aおよび第2アーム310bは基板搬送ロボット210の高さ方向(第3方向30)に配置されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1アーム310aおよび第2アーム310bは
図7に示すように基板搬送ロボット210の左右側方向(第1方向10)に配置されることも可能である。
図7は基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第2実施形態による配置構造を説明するための正面図である。
【0070】
または、第1アーム310aおよび第2アーム310bは対角線方向に上部と下部にそれぞれ配置されることも可能である。本実施形態では第1アーム310aと第2アーム310bが同時に作動することに困難性がなければ、基板搬送ロボット210は
図6に示しているロボットアーム310および搬送ハンド320の配置構造および
図7に示しているロボットアーム310および搬送ハンド320の配置構造だけでなく、その他のいかなる構造で形成されても構わない。
【0071】
【0072】
第1アーム310aおよび第2アーム310bは互いに異なる用途に用いられることができる。例えば、相対的に上部に配置される第1アーム310aはクリーン(Clean)用途に用いられ、相対的に下部に配置される第2アーム310bはダーティー(Dirty)用途に用いられることができる。ここで、クリーン用途は処理済みの半導体基板Wを搬送することを意味する。すなわち、第1アーム310aはロードロックチャンバ130からロードポートモジュール110上のコンテナCに半導体基板Wを搬送することができる。また、ダーティー用途は未処理の半導体基板Wを搬送することを意味する。すなわち、第2アーム310bはロードポートモジュール110上のコンテナCからロードロックチャンバ130に半導体基板Wを搬送することができる。
【0073】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。相対的に上部に配置される第1アーム310aはダーティー用途に用いられ、相対的に下部に配置される第2アーム310bはクリーン用途に用いられることも可能である。または、第1アーム310aと第2アーム310bは両方ともクリーン用途とダーティー用途に同時に用いられることも可能である。
【0074】
前述したが、第1アーム310aは第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320c、第4ハンド320dなど4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dを含むことができる。以下で説明する第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dは第1アーム310aに含まれる搬送ハンドとして、説明の便宜上第1アーム310aの第1ハンド320a、第1アーム310aの第2ハンド320b、第1アーム310aの第3ハンド320cおよび第1アーム310aの第4ハンド320dをそれぞれ第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dと略称する。
【0075】
第1ハンド320aは4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうち最上位に配置される。第2ハンド320bは第1ハンド320aの下位に配置され、第3ハンド320cは第2ハンド320bの下位に配置され、第4ハンド320dは第3ハンド320cの下位に配置される。すなわち、第4ハンド320dは4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうち最下位に配置される。
【0076】
4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dは、以上で説明した通り、基板搬送ロボット210の高さ方向(第3方向30)に配列できるが、これに限定されず、4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dが同時に作動することに困難性がなければ、4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dは基板搬送ロボット210の左右側方向(第1方向10)に配列されることも可能である。または、4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうちいくつかの搬送ハンドは基板搬送ロボット210の高さ方向に配列され、他のいくつかの搬送ハンドは基板搬送ロボット210の左右側方向に配列されることも可能である。
【0077】
4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうち第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dは同時に作動することができる。これに対して、第1ハンド320aは第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dと別に作動することができる。すなわち、第1ハンド320aは第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dとは異なり、独立して作動することができる。このように最外側に配置される第1ハンド320aが独立して作動すると、回避モーションを行う際に構造物との干渉回避が可能になる。
【0078】
4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうち1個の搬送ハンドのみ基板Wの搬送に必要な場合がある。この場合には、
図8の例示に示すように、第1ハンド320aが基板Wの搬送に用いられ、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dはアイドル状態(Idle Condition)になる。
図8はロボットアームが複数の搬送ハンドを含む場合、複数の搬送ハンド間の多様な作動方法を説明するための第1例示図である。
【0079】
4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうち3個の搬送ハンドが基板Wの搬送に必要な場合がある。この場合には、
図9の例示に示すように、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dが基板Wの搬送に用いられ、第1ハンド320aがアイドル状態になる。
図9はロボットアームが複数の搬送ハンドを含む場合、複数の搬送ハンド間の多様な作動方法を説明するための第2例示図である。
【0080】
4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうち4個の搬送ハンドがすべて基板Wの搬送に必要な場合がある。この場合には、
図10の例示に示すように、第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dはいずれも基板Wの搬送に用いられる。
図10はロボットアームが複数の搬送ハンドを含む場合、複数の搬送ハンド間の多様な作動方法を説明するための第3例示図である。
【0081】
以上の説明では第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dは同時に作動し、第1ハンド320aは他のハンド320b,320c,320dとは別に作動する場合を説明したが、本実施形態はこれに限定されず、4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dがすべて独立して作動することも可能である。4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dがすべて独立して作動すると、1個の搬送ハンドが基板Wの搬送に必要な場合、3個の搬送ハンドが基板Wの搬送に必要な場合、および4個の搬送ハンドが基板Wの搬送に必要な場合だけでなく、2個の搬送ハンドが基板Wの搬送に必要な場合にも対応可能な効果を得ることができる。
【0082】
前記効果(すなわち、2個の搬送ハンドが基板Wの搬送に必要な場合にも対応可能な効果)を得るために、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dのうちいずれか一つの搬送ハンドが第1ハンド320aとともに独立して作動し、残りの2個の搬送ハンドが同時に作動することも可能である。例えば、第2ハンド320bが第1ハンド320aとともに独立して作動し、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dが同時に作動することができる。
【0083】
第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dは同じ用途に用いられることができる。例えば、第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dはクリーン用途に用いられることができる。または、第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dはダーティー用途に用いられることができる。
【0084】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dは互いに異なる用途に用いられることも可能である。前述したが、第1アーム310aはクリーン用途とダーティー用途に同時に用いられることができる。この場合には、4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうちいくつかの搬送ハンドはクリーン用途に用いられ、他のいくつかの搬送ハンドはダーティー用途に用いられることができる。例えば、第1ハンド320aはクリーン用途に用いられ、第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dはダーティー用途に用いられることができる。
【0085】
第1アーム310aと同様に、第2アーム310bも第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320c、第4ハンド320dなど4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dを含むことができる。以下では第2アーム310bに含まれる4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dと第1アーム310aに含まれる4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dを比較したときの差異点についてのみ説明する。したがって、それ以外の部分については第1アーム310aに含まれる4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dに係る説明が第2アーム310bに含まれる4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dに同様に適用できるのはもちろんである。
【0086】
第2アーム310bの第1ハンド320aは第2アーム310bの4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうち最下位に配置される。第2アーム310bの第2ハンド320bは第1ハンド320aの上位に配置され、第2アーム310bの第3ハンド320cは第2ハンド320bの上位に配置され、第2アーム310bの第4ハンド320dは第3ハンド320cの上位に配置される。すなわち、第2アーム310bの第4ハンド320dは第2アーム310bの4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dのうち最上位に配置される。
【0087】
図5および
図6の説明では第1アーム310aと第2アーム310bがそれぞれ4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dを含んでいる。すなわち、第1アーム310aと第2アーム310bは同じ個数の搬送ハンドを含むことができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1アーム310aと第2アーム310bは互いに異なる個数の搬送ハンドを含むことも可能である。
【0088】
例えば、
図11および
図12に図示のように、第1アーム310aは3個の搬送ハンド320a,320b,320cを含み、第2アーム310bは4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dを含むことができる。ここで、第1アーム310aは第2アーム310bの上位に配置され、第1アーム310aの搬送ハンド320a,320b,320cはクリーン用途に用いられ、第2アーム310bの搬送ハンド320a,320b,320c,320dはダーティー用途に用いられることができる。
【0089】
基板処理システム100が複数のプロセスチャンバ150を含み、複数のプロセスチャンバ150が互いに異なる類型の基板処理工程を行う場合、複数のプロセスチャンバ150間には基板処理時間が異なってもよい。例えば、複数のプロセスチャンバ150のうちいずれか一つのプロセスチャンバは、エッチング工程を行い、他の一つのプロセスチャンバは洗浄工程を行う場合、エッチング工程が完了するまでの時間は洗浄工程が完了するまでの時間と異なってもよい
このような場合、未処理の基板Wの同時移動量と処理済みの基板Wの同時移動量が異なってもよく、処理済みの基板Wの同時移動量が未処理の基板Wの同時移動量より少なくてもよい。第1アーム310aと第2アーム310bは、このような場合を参酌して
図11および
図12に図示のように互いに異なる個数の搬送ハンドを含むこともできる。
図11は基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第3実施形態による配置構造を説明するための側面図である。そして、
図12は基板搬送ロボットを構成するロボットアームおよび搬送ハンドの第3実施形態による配置構造を説明するための正面図である。
【0090】
前述したが、基板搬送ロボット210は複数のロボットアームを含み得、それぞれのロボットアームは複数の搬送ハンドを含むことができる。複数のロボットアームおよび複数の搬送ハンドはピックアンドプレース(Pick & Place)動作を行うことができる。
【0091】
しかし、複数の搬送ハンドのうちピックアンドプレース動作に使用しない搬送ハンドがあり得る。ピックアンドプレース動作に用いない搬送ハンドは時計回りまたは反時計回りに回避するための回転をし得る。
【0092】
しかし、回避モーションを行う際に搬送ハンドの回転により搬送ハンドの端部とインデックスモジュール120の内側壁面の間に衝突が発生し得、これにより搬送ハンドが損傷する問題が生じ得る。また、回避モーションを行う際に搬送ハンドの端部とロードポートモジュール110の間に衝突が発生することもあり、この場合にも搬送ハンドが毀損する問題が生じ得る。
【0093】
前記問題を解決するためにインデックスモジュール120の大きさを拡張させて搬送ハンドの回転に備える追加空間を確保することもできるが、この場合には、基板処理システム100の全体大きさが増加する問題をもたらし得る。
【0094】
以下では構造物(すなわち、ロードポートモジュール110、インデックスモジュール120の内側壁面など)と基板搬送ロボット210の間に干渉を回避できる方法について説明する。
【0095】
図13は複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの構造物干渉回避方法を説明するための第1例示図である。また、
図14は複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの構造物干渉回避方法を説明するための第2例示図である。そして、
図15は複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの構造物干渉回避方法を説明するための第3例示図である。以下の説明は
図13ないし
図15を参照する。
【0096】
基板搬送ロボット210に含まれる第1アーム310aは、第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320c、第4ハンド320dなど4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dを含み得、第2アーム310bも第1ハンド320a、第2ハンド320b、第3ハンド320c、第4ハンド320dなど4個の搬送ハンド320a,320b,320c,320dを含むことができる。以下の説明では第1アーム310aの第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dがピックアンドプレース動作に用いられ、第1アーム310aの第1ハンド320aがピックアンドプレース動作に用いられない場合を例に挙げて説明する。
【0097】
基板搬送ロボット210の第1アーム310aが
図13に図示のように第2ロードポート110b上の第2コンテナC2から半導体基板Wを搬出する場合、ピックアンドプレース動作に用いられる第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dは前進移動をして第2コンテナC2から半導体基板Wを搬出することができる。反面、ピックアンドプレース動作に用いられない第1ハンド320aは時計回りまたは反時計回りに回転移動をして第2ロードポート110bの外側壁面との衝突を防止することができる。
【0098】
基板搬送ロボット210が第2コンテナC2から半導体基板Wを搬出する場合には、基板搬送ロボット210とインデックスモジュール120内の両側壁面の間に相当な距離がある。したがって、第1ハンド320aは時計回りに回転移動をして第1ハンド320aとインデックスモジュール120の内側壁面の間の衝突を防止することができる。または、第1ハンド320aは反時計回りに回転移動をして第1ハンド320aとインデックスモジュール120の内側壁面の間の衝突を防止することもできる。
【0099】
基板搬送ロボット210の第1アーム310aが
図14に図示のように第3ロードポート110c上の第3コンテナC3から半導体基板Wを搬出する場合、ピックアンドプレース動作に用いられる第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dは前進移動をして第3コンテナC3から半導体基板Wを搬出することができる。反面、ピックアンドプレース動作に用いられない第1ハンド320aは時計回りに回転移動をして第3ロードポート110cの外側壁面との衝突を防止することができる。
【0100】
基板搬送ロボット210が第3コンテナC3から半導体基板Wを搬出する場合には、基板搬送ロボット210とインデックスモジュール120内の右側壁面の間に相当な距離がある。したがって、第1ハンド320aは時計回りに回転移動をして第1ハンド320aとインデックスモジュール120の内側壁面の間の衝突を防止することができる。
【0101】
反面、基板搬送ロボット210はインデックスモジュール120内の左側壁面に非常に隣接している。この場合、第1ハンド320aが反時計回りに回転移動をすると、第1ハンド320aとインデックスモジュール120の内側壁面の間に衝突が発生し得る。したがって、基板搬送ロボット210が第3コンテナC3から半導体基板Wを搬出する場合には、第1ハンド320aが時計回りに回転移動をし、反時計回りには回転移動をしない。
【0102】
基板搬送ロボット210の第1アーム310aが
図15に図示のように第1ロードポート110a上の第1コンテナC1から半導体基板Wを搬出する場合、ピックアンドプレース動作に用いられる第2ハンド320b、第3ハンド320cおよび第4ハンド320dは前進移動をして第1コンテナC1から半導体基板Wを搬出することができる。反面、ピックアンドプレース動作に用いられない第1ハンド320aは反時計回りに回転移動をして第1ロードポート110aの外側壁面との衝突を防止することができる。
【0103】
基板搬送ロボット210が第1コンテナC1から半導体基板Wを搬出する場合には、基板搬送ロボット210とインデックスモジュール120内の左側壁面の間に相当な距離がある。したがって、第1ハンド320aは反時計回りに回転移動をして第1ハンド320aとインデックスモジュール120の内側壁面の間の衝突を防止することができる。
【0104】
反面、基板搬送ロボット210はインデックスモジュール120内の右側壁面に非常に隣接している。この場合、第1ハンド320aが時計回りに回転移動をすると、第1ハンド320aとインデックスモジュール120の内側壁面の間に衝突が発生し得る。したがって、基板搬送ロボット210が第1コンテナC1から半導体基板Wを搬出する場合には、第1ハンド320aが反時計回りに回転移動をし、時計回りに回転移動をしない。
【0105】
第1ハンド320aの回転移動方向を決めるために、基板搬送ロボット210は障害物感知センサをさらに含むことができる。
図16は複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの障害物感知方法を説明するための第1例示図である。
【0106】
障害物感知センサ410は基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120の内側壁面に隣接しているか否かを判別するためのものである。障害物感知センサ410は例えば、距離を測定できる距離測定用センサとして設けられることができる。
【0107】
制御装置は障害物感知センサ410の測定結果に基づいて基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120内の左側壁面420に隣接しているか否かを判別することができる。また、制御装置は障害物感知センサ410の測定結果に基づいて基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120内の右側壁面430に隣接しているか否かを判別することができる。
【0108】
制御装置は障害物感知センサ410の測定結果d1と基準値drefを比較して基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120内の左側壁面420に隣接しているか否かを判別することができる。障害物感知センサ410の測定結果d1が基準値drefより小さいか基準値drefと同じである場合は(d1≦dref)、制御装置は基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120内の左側壁面420に隣接していると判別することができる。障害物感知センサ410の測定結果d1が基準値drefより大きいと(d1>dref)、制御装置は基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120内の左側壁面420に隣接していないと判別することができる。
【0109】
同様に、制御装置は障害物感知センサ410の測定結果d2と基準値drefを比較して基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120内の右側壁面430に隣接しているか否かを判別することができる。障害物感知センサ410の測定結果d2が基準値drefより小さいか基準値drefと同じである場合(d2≦dref)、制御装置は基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120内の右側壁面430に隣接していると判別することができる。障害物感知センサ410の測定結果d2が基準値drefより大きいと(d2>dref)、制御装置は基板搬送ロボット210がインデックスモジュール120内の右側壁面430に隣接していないと判別することができる。
【0110】
制御装置が、基板搬送ロボット210とインデックスモジュール120の内側壁面420,430の間が隣接しているか否かを判別できるように、障害物感知センサ410は第1センシングモジュール410a、第2センシングモジュール410bなど2個のセンシングモジュール410a,410bを含むことができる。ここで、第1センシングモジュール410aは基板搬送ロボット210の左側に設置され、インデックスモジュール120内の左側壁面420をセンシングするために用いられることができる。また、第2センシングモジュール410bは基板搬送ロボット210の右側に設置され、インデックスモジュール120内の右側壁面430をセンシングするために用いられることができる。
【0111】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。障害物感知センサ410は
図17に図示のように1個の第3センシングモジュール410cのみを含み、前記センシングモジュール410cが基板搬送ロボット210の左側と右側の間に往復移動をしてインデックスモジュール120内の左側壁面420と右側壁面430をセンシングすることも可能である。
図17は複数のロボットアームと複数の搬送ハンドを含む基板搬送ロボットの障害物感知方法を説明するための第2例示図である。
【0112】
前述したが、第1センシングモジュール410a、第2センシングモジュール410bおよび第3センシングモジュール410cは基板搬送ロボット210に設置されることができる。具体的には、第1センシングモジュール410aおよび第2センシングモジュール410bはロボットアーム310の両側面に設置されることができる。または、第1センシングモジュール410aおよび第2センシングモジュール410bはアーム駆動モジュール330の両側面に設置されることができる。または、第1センシングモジュール410aおよび第2センシングモジュール410bは回転モジュール340の両側面に設置されることができる。または、第1センシングモジュール410aおよび第2センシングモジュール410bは垂直移動モジュール350の両側面に設置されることができる。または、第1センシングモジュール410aおよび第2センシングモジュール410bは水平移動モジュール360の両側面に設置されることができる。
【0113】
同様に、第3センシングモジュール410cはロボットアーム310の両側面に設置されることができる。または、第3センシングモジュール410cはアーム駆動モジュール330の両側面に設置されることができる。または、第3センシングモジュール410cは回転モジュール340の両側面に設置されることができる。または、第3センシングモジュール410cは垂直移動モジュール350の両側面に設置されることができる。または、第3センシングモジュール410cは水平移動モジュール360の両側面に設置されることができる。
【0114】
なお、以上の説明ではインデックスモジュール120内に設置される基板搬送ロボット210すなわち、第1搬送ロボット210の構造、機能、役割などについて説明したが、トランスファチャンバ140内に設置される基板搬送ロボット220すなわち、第2搬送ロボット220も同じ方式で設置されて作動できるのはもちろんである。
【0115】
本発明は基板搬送ロボット210のクリーン/ダーティーハンド構造および回避モーションの運用方法に関するものである。基板搬送ロボット210はEFEMのインデックスモジュール120に設置されることができ、インデックススカラロボットとして設けられることができる。本発明は従来の基板移送用ロボットの工程速度改善の必要性により提案されたものであり、本発明の基板搬送ロボット210は、基板に対するピックアンドプレース(Pick & Place)の際、工程前/工程後によってクリーン/ダーティーハンドの区分が可能な構造を有することができる。また、基板搬送ロボット210は動作時のEFEMと衝突防止のための回避モーションの実現および運用が可能である。
【0116】
基板搬送ロボット210は作業速度の改善、クリーン/ダーティーハンドの区分などのために2個のロボットアーム(例えば、第1アーム310a、第2アーム310bなど)を含み得、複数-1-複数-1個のハンドで構成することができる。すなわち、それぞれのロボットアームが独立して作動する複数のハンド(例えば、第2ハンド320b、第3ハンド320c、第4ハンド320dなど)と1個のハンド(例えば、第1ハンド320a)を含むことができる。基板搬送ロボット210は用途に応じて複数のハンドまたは1個のハンドを用いて工程を実行することが可能である。
【0117】
基板搬送ロボット210は左右ロボットアームから構成された上端および下端の複数ハンドを工程前/工程後に分けてクリーン/ダーティーハンドに区分して作業することが可能である。
【0118】
1個のハンドのみピックアンドプレース動作を行う場合、複数のハンドは不要であるので、回避モーションが必要であり、時計または反時計回りに回転が可能である。EFEM内でハンド前進動作を行う際のロードポートとの衝突防止のためには時計または反時計のうち適切な方向への回転が求められる。3番ポートに対する工程を行う際に(例えば、第3ロードポート110c上の第3コンテナC3から半導体基板Wの搬出時)時計回りの回転により壁面との衝突を防止することができ、1番ポートに対する工程を行う際に(例えば、第1ロードポート110a上の第1コンテナC1から半導体基板Wの搬出時)反時計回りの回転により壁面との衝突を防止して運用することが可能である。2番ポートに対する工程を行う際(例えば、第2ロードポート110b上の第2コンテナC2から半導体基板Wの搬出時)には衝突が発生しないので時計/反時計回りの両方の回転が可能である。基板搬送ロボット210はこのような作動によりEFEM内でハンドのピックアンドプレース動作時にロードポートとの干渉/衝突の回避が可能であり、特に1番および3番ロードポートでの駆動時に両壁面に対する衝突回避が可能である。
【0119】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で製造することができ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0120】
100 基板処理システム
110 ロードポートモジュール
110a 第1ロードポート
110b 第2ロードポート
110c 第3ロードポート
120 インデックスモジュール
130 ロードロックチャンバ
140 トランスファチャンバ
150 プロセスチャンバ
210,230 基板搬送ロボット
220,240 ガイドレール
310 ロボットアーム
310a 第1アーム
310b 第2アーム
320 搬送ハンド
320a 第1ハンド
320b 第2ハンド
320c 第3ハンド
320d 第4ハンド
330 アーム駆動モジュール
340 回転モジュール
350 垂直移動モジュール
360 水平移動モジュール
410 障害物感知センサ
410a 第1センシングモジュール
410b 第2センシングモジュール
410c 第3センシングモジュール
420,430 インデックスモジュールの内側壁面
C,C1,C2,C3 コンテナ
W 半導体基板