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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066484
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/33 20060101AFI20240508BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240508BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240508BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 349Z
H01L33/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023183643
(22)【出願日】2023-10-26
(31)【優先権主張番号】10-2022-0142147
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】ソ デヨン
(72)【発明者】
【氏名】チャン フン
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
【Fターム(参考)】
5C094BA03
5C094BA25
5C094DA15
5C094DB01
5C094EA04
5C094EA07
5C094EA10
5C094EC04
5F142AA35
5F142CG32
5F142DB54
5F142EA34
5F142FA32
5F142FA50
5F142GA02
(57)【要約】
【課題】発光素子の点灯率を向上させた表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素を含む基板、複数のサブ画素に配置された第1下部組み立て電極、複数のサブ画素に配置され、第1下部組み立て電極と異なる層に配置された第1組み立て配線、第1下部組み立て電極及び第1組み立て配線上に配置され、第1電極、半導体層、及び第2電極を含む発光素子、及び第1下部組み立て電極と発光素子との間に配置され、第1電極または前記第2電極と電気的に接続された第2下部組み立て電極を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサブ画素を含む基板と、
前記複数のサブ画素に配置された第1下部組み立て電極と、
前記複数のサブ画素に配置され、前記第1下部組み立て電極と異なる層に配置された第1組み立て配線と、
前記第1下部組み立て電極及び前記第1組み立て配線上に配置され、第1電極、半導体層、及び第2電極を含む発光素子と、
前記第1下部組み立て電極と前記発光素子との間に配置され、前記第1電極または前記第2電極と電気的に接続された第2下部組み立て電極とを含む、表示装置。
【請求項2】
前記第1下部組み立て電極と前記第2下部組み立て電極は、電気的に接続された、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1組み立て配線と前記第1電極は、電気的に接続された、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1組み立て配線と前記第1電極を接続するチップコンタクト電極をさらに含み、
前記チップコンタクト電極は、前記発光素子の側面と接触する、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1組み立て配線は、低電位電源が印加される低電位電源パッドと接続された、請求項3に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1下部組み立て電極の一部を覆い、組み立て溝を含む平坦化層をさらに含み、
前記組み立て溝には、前記発光素子が配置された、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記平坦化層上に配置された第2組み立て配線をさらに含み、
前記第2組み立て配線は、前記平坦化層のコンタクトホールを通して前記第1下部組み立て電極と接続される、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第2組み立て配線は、低電位電源が印加される低電位電源パッドと接続された、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1組み立て配線は、前記平坦化層上に配置された第1導電層及び前記第1導電層を覆う第1クラッド層を含み、
前記第2組み立て配線は、前記平坦化層上に配置された第2導電層及び前記第2導電層を覆う第2クラッド層を含む、請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
複数のサブ画素を含む基板と、
前記複数のサブ画素に並んで配置された第1組み立て配線及び第2組み立て配線と、
前記基板上に配置され、それぞれが前記第1組み立て配線または前記第2組み立て配線と重畳する複数の発光素子と、
前記発光素子の下部において、前記第1組み立て配線及び前記第2組み立て配線のいずれか1つの配線、及び前記発光素子に重畳する、第1下部補助電極及び第2下部補助電極とを含む、表示装置。
【請求項11】
前記第1組み立て配線と前記第2組み立て配線は、前記基板上で第1方向に配置された前記複数のサブ画素に共有される、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記基板の一面上に配置されて低電位電源が印加される低電位電圧パッドをさらに含み、
前記第1組み立て配線及び前記第2組み立て配線は、前記低電位電圧パッドと接続された、請求項10に記載の表示装置。
【請求項13】
前記複数のサブ画素それぞれには、少なくとも二つの発光素子が配置された、請求項10に記載の表示装置。
【請求項14】
前記基板上に配置され、前記発光素子と電気的に接続された駆動トランジスタをさらに含む、請求項10に記載の表示装置。
【請求項15】
前記駆動トランジスタは、前記複数のサブ画素それぞれに配置され、
少なくとも2つのサブ画素に配置された前記駆動トランジスタの大きさは、互いに異なる、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記複数の発光素子それぞれは、第1電極、半導体層、及び第2電極を含み、
前記第2下部補助電極は、前記第1下部補助電極と前記発光素子との間に配置され、前記第1電極または前記第2電極と接触する、請求項10に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、表示装置に関し、より詳細には、LED(Light Emitting Diode)を自己組み立てした表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータのモニタやTV、携帯電話等に使用される表示装置には、自ら光を発光する有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)等と、別途の光源を要する液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)等がある。
【0003】
表示装置は、コンピュータのモニタ及びTVだけではなく、個人携帯機器までその適用範囲が多様になっており、広い表示面積を有しながらも減少した体積及び重さを有する表示装置についての研究が進行している。
【0004】
また、近年は、LED(Light Emitting Diode)を含む表示装置が次世代の表示装置として注目を集めている。LEDは、有機物質でない無機物質からなるので、信頼性に優れ、液晶表示装置や有機発光表示装置に比して寿命が長い。また、LEDは、点灯速度が速いだけではなく、発光効率に優れ、耐衝撃性が強くて安定性に優れ、高輝度の映像を表示することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書が解決しようとする課題は、発光素子の下部に発光素子と直接コンタクトする下部組み立て電極を配置し、電源配線と接続させることで発光素子の点灯率を向上させた表示装置を提供することである。
【0006】
本明細書の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述したような課題を解決するために、本明細書の一実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素を含む基板と、複数のサブ画素に配置された第1下部組み立て電極と、複数のサブ画素に配置され、第1下部組み立て電極と異なる層に配置された第1組み立て配線と、第1下部組み立て電極及び第1組み立て配線上に配置され、第1電極、半導体層、及び第2電極を含む発光素子と、第1下部組み立て電極と発光素子との間に配置され、第1電極または前記第2電極と電気的に接続された第2下部組み立て電極とを含む。これによって、発光素子の組み立て率を向上させ、電源配線の抵抗を減らして点灯率を向上させることができる。
【0008】
前述したような課題を解決するために、本明細書の他の実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素を含む基板と、複数のサブ画素に並んで配置された第1組み立て配線及び第2組み立て配線と、第1組み立て配線または第2組み立て配線と重畳して配置された発光素子と、そして発光素子の下部で第1組み立て配線と第2組み立て配線のいずれか一つの配線と発光素子と重畳する第1下部補助電極及び第2下部補助電極を含む。これによって、発光素子の組み立て率を向上させ、電源配線の抵抗を減らして点灯率を向上させることができる。
【0009】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0010】
本明細書の実施例によれば、組み立て溝の内部に配置される組み立て電極を互いに異なる層に配置させることで発光素子を組み立てするための電場の強度を向上させることができる。
【0011】
そして、本明細書の実施例によれば、発光素子の第1電極と下部組み立て電極が直接コンタクトするようにすることで発光素子の組み立て後にも発光素子が基板に固定され得る。
【0012】
そして、本明細書の実施例によれば、補助電極を電源配線と接続させることで、電源配線の抵抗を減少させ、発光素子の点灯率を向上させることができる。
【0013】
そして、本明細書の実施例によれば、発光素子を平坦化層の中に配置させることで発光素子上に配置される平坦化層の厚さを減らすことができる。
【0014】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本明細書の一実施例に係る表示装置の概略的な構成図である。
図2】本明細書の一実施例に係る表示装置に含まれた表示パネルの概略的な平面図である。
図3】本明細書の一実施例に係る表示装置の拡大平面図である。
図4図2のA-A’及びB-B’に沿った断面図である。
図5図2のA-A’及びC-C’に沿った断面図である。
図6a】本明細書の一実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
図6b】本明細書の一実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本明細書は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態に構成され、単に、本実施例は、本明細書の開示が完全なものとなるようにし、本明細書の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0017】
本明細書の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本明細書が図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本明細書を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本明細書の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0018】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0019】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0020】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0021】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0022】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0023】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本明細書は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0024】
本明細書の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0025】
以下においては、添付の図面を参照して、本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
【0026】
図1は、本明細書の一実施例に係る表示装置の概略的な平面図である。
【0027】
図1においては、説明の便宜のために、表示装置100の多様な構成要素のうち表示パネルPN、ゲート駆動部GD、データ駆動部DD及びタイミングコントローラTCだけを示している。
【0028】
図1を参照すると、表示装置100は、複数のサブ画素SPを含む表示パネルPN、表示パネルPNに各種の信号を供給するゲート駆動部GD及びデータ駆動部DD、ゲート駆動部GDとデータ駆動部DDを制御するタイミングコントローラTCを含む。
【0029】
表示パネルPNは、ユーザに映像を表示するための構成であり、複数のサブ画素SPを含む。表示パネルPNで複数のスキャン配線SL及び複数のデータ配線DLが互いに交差し、複数のサブ画素SPそれぞれは、スキャン配線SL及びデータ配線DLに接続される。この他にも、複数のサブ画素SPそれぞれは、高電位電源配線VL1、低電位電源配線VL2、基準配線VL3等に接続され得る。
【0030】
複数のサブ画素SPは、画面を構成する最小単位であり、複数のサブ画素SPそれぞれは、発光素子及びそれを駆動するための画素回路を含む。複数の発光素子は、表示パネルPNの種類によって異に定義され得る。例えば、表示パネルPNが無機発光表示パネルである場合、発光素子は、LED(Light-emitting Diode)またはマイクロLED(Micro Light-emitting Diode)であってよい。
【0031】
ゲート駆動部GDは、タイミングコントローラTCから提供された複数のゲート制御信号GCSによって複数のスキャン配線SLに複数のスキャン信号SCANを供給する。図1においては、一つのゲート駆動部GDが表示パネルPNの一側に離隔されて配置されたものと示したが、ゲート駆動部GDの個数及び配置は、これに制限されない。
【0032】
データ駆動部DDは、タイミングコントローラTCから提供された複数のデータ制御信号DCSによってタイミングコントローラTCから入力される映像データRGBを基準ガンマ電圧を利用してデータ電圧Vdataに変換する。データ駆動部DDは、変換されたデータ電圧Vdataを複数のデータ配線DLに供給できる。
【0033】
タイミングコントローラTCは、外部から入力された映像データRGBを整列してデータ駆動部DDに供給する。タイミングコントローラTCは、外部から入力される同期信号、例えば、ドットクロック信号、データイネーブル信号、水平/垂直同期信号を利用してゲート制御信号GCS及びデータ制御信号DCSを生成できる。そして、タイミングコントローラTCは、生成されたゲート制御信号GCS及びデータ制御信号DCSをゲート駆動部GD及びデータ駆動部DDそれぞれに供給してゲート駆動部GD及びデータ駆動部DDを制御できる。
【0034】
以下においては、本明細書の一実施例に係る表示装置100の表示パネルPNをより詳細に説明する。
【0035】
図2は、本明細書の一実施例に係る表示装置に含まれた表示パネルの概略的な平面図である。図2においては、説明の便宜のために、表示装置100の多様な構成要素のうち基板110、複数の画素PX、パッド、及び配線だけを示している。
【0036】
基板110は、表示パネルPNに含まれた多様な構成要素を支持するための構成であり、絶縁物質からなり得る。例えば、基板110は、ガラスまたは樹脂等からなり得る。また、基板110は、高分子またはプラスチックを含んでなってもよく、フレキシビリティ(柔軟性)を有する物質からなってもよい。
【0037】
基板110は、表示領域と非表示領域とに区分できるが、表示領域は、複数の画素PXが配置されて映像が表示される領域である。複数の画素PXは、少なくとも2つ以上のサブ画素を含むことができる。図面においては、複数の画素PXが3つのサブ画素SP1、SP2、SP3を含むように示したが、これに限定されない。3つのサブ画素は、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、及び第3サブ画素SP3を含む。以下においては、3つのサブ画素のいずれか1つのサブ画素をSPと表記することもある。
【0038】
複数のサブ画素SPそれぞれは、光を発光する個別単位であり、複数のサブ画素SPそれぞれには、発光素子120及び画素回路が配置される。3つのサブ画素SP1、SP2、SP3を含む単位画素は、赤色サブ画素、緑色サブ画素、及び青色サブ画素を含むか、赤色サブ画素、緑色サブ画素、青色サブ画素、及び白色サブ画素のうち少なくとも2つの色を発光するサブ画素を含むことができるが、これに制限されるものではない。単位画素は、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子のうち最も効率の低い発光素子を含むサブ画素を少なくとも2つ以上含むこともできる。
【0039】
本明細書の一実施例に係る表示装置100は、赤色を発光する第1サブ画素SP1、緑色を発光する第2サブ画素SP2、青色を発光する第3サブ画素SP3を含み、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、及び第3サブ画素SP3は、行方向に並んで配置され得る。
【0040】
言及したように、表示領域は、複数の単位画素が配置された領域であり、非表示領域は、映像が表示されない領域で複数の単位画素が配置されていない領域、即ち、表示領域に配置された複数のサブ画素SPを駆動するためのゲート駆動部GD、配線、配線に信号を印加するためのパッド等が配置される領域である。
【0041】
ゲート駆動部GDは、ゲート配線GLを通して複数のサブ画素SPにゲート信号を供給する。ゲート信号は、スキャン信号及び発光信号を含む。スキャン信号は、スキャン配線SLを通して提供され、発光信号は、発光配線ELを通して提供される。そして、スキャン配線SL及び発光配線ELをまとめてゲート配線GLと称し得る。
【0042】
ゲート駆動部GDは、スキャン信号を提供するスキャンドライバ及び発光信号を提供する発光ドライバを含む。
【0043】
本明細書の一実施例に係る表示装置100において、ゲート駆動部GDは、基板110上で複数個の領域に分離され、複数の画素PXの間に配置され得る。
【0044】
本明細書の一実施例に係る表示装置100において、発光素子は、LED(light emitting diode、無機発光素子)であってよい。LEDは、発光効率に優れるため、サブ画素SP領域を基準にLEDが占める面積が非常に小さくてよい。従って、サブ画素SP毎にLED及びそれを駆動する画素回路が配置され、少なくとも一つのサブ画素SPまたは少なくとも一つの単位画素毎に非表示領域にゲート駆動部GDが配置され得る。
【0045】
図2におけるゲート駆動部GDは、二つの単位画素毎に配置され、ゲート駆動部GDと同じ行に配置されたサブ画素SPにゲート信号を提供できる。例えば、ゲート駆動部GDは、青色発光サブピクセルと赤色発光サブピクセルとの間に配置され得る。しかし、これに制限されず、場合によってゲート駆動部GDの配置密度は変更され得る。
【0046】
そして、ゲート駆動部GDに含まれたスキャンドライバ及び発光ドライバは、同じ行に配置されるが、それぞれ異なる領域に配置され得る。
【0047】
データ駆動部DDは、映像データをデータ信号に変換し、変換されたデータ信号をデータラインDLを通してサブ画素SPに供給する。データ駆動部DDは、基板110の背面に形成されるか別途の基板に形成され得る。データ駆動部DDが別途の基板の一面に形成される場合、データ駆動部DDが形成されていない他面と基板110の背面が向かい合うように合着できる。基板110の前面及び背面を電気的に接続するか基板110の前面と別途の基板の他面を電気的に接続するために、基板110または基板110と別途の基板の側面には、サイド配線が配置される。従って、基板110の背面または別途の基板の他面に配置されたデータ駆動部は、サイド配線を通してサブ画素SPにデータ信号を供給できる。
【0048】
上述したように、本明細書の一実施例に係る表示装置100において、ゲート駆動部GDは、基板110上で隣接した単位画素の間に配置され得る。しかし、これに限定されるものではなく、ゲート駆動部GDは、基板110の一側または両側に配置されてもよい。
【0049】
一方、ゲート配線GLは、基板110上で行方向に配置され、データラインDLは、列方向に配置され得る。ゲート配線GLとデータラインDLは全てのサブ画素SPに配置され、サブ画素SPに配置された画素回路に信号を提供する。
【0050】
基板110の両側、即ち、列方向に基板110の上部及び下部には、パッドが配置されたパッド領域PA1、PA2が形成される。この場合、基板110の上部に形成されたパッド領域を第1パッド領域PA1、基板110の下部に形成されたパッド領域を第2パッド領域PA2という。基板110において第1パッド領域PA1と第2パッド領域PA2は、互いに向かい合う領域である。
【0051】
第1パッド領域PA1には、データ配線DLと接続されたデータパッドDP、ゲート駆動部GDと接続されたゲートパッドGP、高電位電圧配線VL1と接続された高電位電圧パッドVP1、基準電圧配線VL3と接続された基準電圧パッドVP3が配置され得る。この場合、データパッドは、単位画素の中に含まれたサブ画素SPの個数だけ配置される。
【0052】
ゲート駆動部GDには、各種のクロック信号を提供する配線、ゲートロー電圧を提供する配線、及びゲートハイ電圧を提供する配線等が配置され、信号を伝達できる。ゲート駆動部GDは、列方向に並んで配置され、ゲート駆動部GDに信号を伝達する配線がゲート駆動部GDと整列される。ゲート駆動部GDに信号を伝達する配線をゲート駆動配線GDSLといい、ゲート駆動配線GDSLは、列方向に配置され、第1パッド領域PA1に配置されたゲートパッドGPと接続されて、ゲートパッドGPから信号の提供を受けることができる。
【0053】
高電位電圧配線VL1は、一つの単位画素毎にまたは一つのサブ画素SP毎に列方向に配置され得る。図面には、一つの単位画素PX毎に左/右側に配置されたものと示したが、これに制限されることはない。列方向に配置された高電位電圧配線VL1は、第1パッド領域PA1にある高電位電圧パッドVP1を通して高電位電圧を複数のサブ画素SPに提供する。列方向に配置された複数の高電位電圧配線VL1は、行方向に配置された補助高電位電圧配線AVL1と接続されてメッシュ構造を形成する。補助高電位電圧配線AVL1は、サブ画素SPが配置された全ての行毎にまたは複数の行毎に配置され得る。補助高電位電圧配線AVL1は、高電位電圧配線VL1の電圧降下を防止し、複数のサブ画素SPに高電位電圧を提供できる。
【0054】
第2パッド領域PA2には、低電位電圧配線と接続された低電位電圧パッドVP2が配置され得る。この場合、発光素子を自己組み立てするための組み立て配線ALが発光素子組み立て後に低電位電圧配線として利用される。
【0055】
組み立て配線ALは、一つのサブ画素SP毎に二つの組み立て配線が列方向に配置され得る。組み立て配線ALは、第1組み立て配線122及び第2組み立て配線123を含む。列方向に配置された組み立て配線ALは、第2パッド領域PA2にある低電位電圧パッドVP2を通して低電位電圧を複数のサブ画素SPに提供する。低電位電圧パッドVP2は、複数個配置されるが、少なくとも二つの組み立て配線毎に配置され得る。
【0056】
列方向に配置された複数の組み立て配線ALは、低電位電圧パッドVP2に接続される前に行方向に配置された補助低電位電圧配線AALと接続される。図面において、補助低電位電圧配線AALは、基板110の一側面にのみ示されているが、これに制限されず、基板110の少なくとも一側面に配置され得る。さらに、サブ画素SPが配置された全ての行毎にまたは複数の行毎に複数の組み立て配線ALを接続させるための配線が行方向に配置され得る。従って、補助低電位電圧配線AALは、組み立て配線ALの電圧降下を防止し、複数のサブ画素SPに低電位電圧を提供できる。
【0057】
基準電圧配線VL3は、行方向に配置された一つの単位画素毎に列方向に配置され得る。列方向に配置された基準電圧配線VL3は、別に配置された行方向配線を通して単位画素に基準電圧を提供する。基準電圧配線VL3は、第1パッド領域PA1に配置された基準電圧パッドVP3と接続され、基準電圧パッドVP3を通して基準電圧が複数の基準電圧配線VL3に提供される。
【0058】
本明細書の一実施例に係る表示装置100に含まれた表示パネルPNは、ベゼルを減らすために基板110の縁をグラインディングして削除できる。ベゼルは、サブ画素SPが配置されていない基板110の縁領域である。グラインディング時、基板110の縁に配置されたパッド及び配線の一部分が除去され、基板110の大きさは小さくなって最終基板110Fの大きさに表示パネルPNを構成できる。
【0059】
具体的に、最終基板110Fには、第1パッド領域PA1及び第2パッド領域PA2に配置されたパッドのほとんどが除去され、パッドの一部または痕跡だけが残るようになり得る。
【0060】
以下においては、複数のサブ画素SPについてのより詳細な説明のために、図2を共に参照する。
【0061】
図3は、本明細書の一実施例に係る表示装置の拡大平面図である。図4は、図3のA-A’及びB-B’に沿った断面図である。図5は、図3のA-A’及びC-C’に沿った断面図である。図3を参照すると、複数のサブ画素SPそれぞれは、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、ストレージキャパシタCst及び一つ以上の発光素子LEDを含む。図3においては、図面の簡潔さをために、第1クラッド層122b、第2クラッド層123b、画素電極PE及び発光素子LEDのハッチングを省略し、コンタクト電極CEの図示を省略した。
【0062】
図3及び図4を参照すると、複数のサブ画素SPは、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3を含む。第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3それぞれは、発光素子LED及び画素回路を含んで独立して光を発光できる。例えば、第1サブ画素SP1は赤色サブ画素であり、第2サブ画素SP2は緑色サブ画素であり、第3サブ画素SP3は青色サブ画素であってよいが、これに制限されるものではない。
【0063】
表示パネルPNは、基板110、バッファ層111、ゲート絶縁層112、層間絶縁層113、第1パッシベーション層114、第1平坦化層115、第2パッシベーション層116、第3パッシベーション層117、及び第2平坦化層118を含む。
【0064】
基板110上に高電位電源配線VL1、複数のデータ配線DL、基準配線VL3、組み立て配線AL、遮光層LS及び第1キャパシタ電極SC1が配置される。
【0065】
高電位電源配線VL1は、複数のサブ画素SPそれぞれに高電位電源電圧を伝達する配線である。複数の高電位電源配線VL1は、高電位電源電圧を複数のサブ画素SPそれぞれの第2トランジスタT2に伝達できる。高電位電源配線VL1は、複数のサブ画素SPの間で列方向に沿って延び得る。例えば、高電位電源配線VL1は、第1サブ画素SP1と第3サブ画素SP3との間で列方向に沿って配置され得る。そして、高電位電源配線VL1は、後述する補助高電位電源配線AVL1を通して行方向に配置された複数のサブ画素SPそれぞれに高電位電源電圧を伝達できる。この場合、高電位電圧配線VL1は、第1電源配線と称し得る。そして、列方向は第1方向、行方向は第2方向と称し得る。
【0066】
複数のデータ配線DLは、複数のサブ画素SPそれぞれにデータ電圧Vdataを伝達する配線である。複数のデータ配線DLは、複数のサブ画素SPそれぞれの第1トランジスタT1と接続され得る。複数のデータ配線DLは、複数のサブ画素SPの間で列方向に沿って延び得る。例えば、第1サブ画素SP1と高電位電源配線VL1との間で列方向に延びたデータ配線DLは、第1サブ画素SP1にデータ電圧Vdataを伝達し、第1サブ画素SP1と第2サブ画素SP2との間に配置されたデータ配線DLは、第2サブ画素SP2にデータ電圧Vdataを伝達し、第3サブ画素SP3と高電位電源配線VL1との間に配置されたデータ配線DLは、第3サブ画素SP3にデータ電圧Vdataを伝達できる。
【0067】
基準配線VL3は、複数のサブ画素SPそれぞれに基準電圧を伝達する配線である。基準配線VL3は、複数のサブ画素SPそれぞれの第3トランジスタT3と接続され得る。基準配線VL3は、複数のサブ画素SPの間で列方向に沿って延び得る。例えば、基準配線VL3は、第2サブ画素SP2と第3サブ画素SP3との間で列方向に沿って延び得る。そして、基準配線VL3と隣接した第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3それぞれの第3トランジスタT3の第3ドレイン電極DE3は、行方向に延びて基準配線VL3と電気的に接続され得る。この場合、基準電圧配線VL3は、第3電源配線と称し得る。
【0068】
複数のサブ画素SPそれぞれで基板110上に遮光層LSが配置される。遮光層LSは、基板110の下部でトランジスタに入射する光を遮断して漏れ電流を最小化することができる。例えば、遮光層LSは、駆動トランジスタである第2トランジスタT2の第2アクティブ層ACT2に入射する光を遮断することができる。
【0069】
複数のサブ画素SPそれぞれで基板110上に第1キャパシタ電極SC1が配置される。第1キャパシタ電極SC1は、他のキャパシタ電極と共にストレージキャパシタCstを形成することができる。第1キャパシタ電極SC1は、遮光層LSと一体に形成され得る。
【0070】
高電位電源配線VL1、複数のデータ配線DL、基準配線VL3、遮光層LS及び第1キャパシタ電極SC1上にバッファ層111が配置される。バッファ層111は、基板110を通した水分または不純物の浸透を低減できる。バッファ層111は、例えば、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。ただし、バッファ層111は、基板110の種類やトランジスタの種類によって省略されてもよく、これに制限されない。
【0071】
まず、複数のサブ画素SPそれぞれでバッファ層111上に第1トランジスタT1が配置される。第1トランジスタT1は、データ電圧Vdataを第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2に伝達するトランジスタである。第1トランジスタT1は、スキャン配線SLからスキャン信号によりターン-オンされ得、データ配線DLからデータ電圧Vdataはターン-オンされた第1トランジスタT1を通して第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2に伝達され得る。そこで、第1トランジスタT1は、スイッチングトランジスタと称され得る。
【0072】
第1トランジスタT1は、第1アクティブ層ACT1、第1ゲート電極GE1、第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1を含む。
【0073】
バッファ層111上に第1アクティブ層ACT1が配置される。第1アクティブ層ACT1は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコンのような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。
【0074】
第1アクティブ層ACT1上にゲート絶縁層112が配置される。ゲート絶縁層112は、第1アクティブ層ACT1と第1ゲート電極GE1を絶縁させるための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0075】
ゲート絶縁層112上に第1ゲート電極GE1が配置される。第1ゲート電極GE1は、スキャン配線SLと電気的に接続され得る。第1ゲート電極GE1は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0076】
第1ゲート電極GE1上に層間絶縁層113が配置される。層間絶縁層113には、第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1それぞれが第1アクティブ層ACT1に接続するためのコンタクトホールが形成される。層間絶縁層113は、層間絶縁層113の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0077】
層間絶縁層113上に第1アクティブ層ACT1と電気的に接続される第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1が配置される。第1ドレイン電極DE1は、データ配線DLと第1アクティブ層ACT1に接続され得、第1ソース電極SE1は、第1アクティブ層ACT1と第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2に接続され得る。第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0078】
複数のサブ画素SPそれぞれでバッファ層111上に第2トランジスタT2が配置される。第2トランジスタT2は、駆動電流を発光素子LEDに供給するトランジスタである。第2トランジスタT2は、ターン-オンされて発光素子LEDに流れる駆動電流を制御できる。従って、駆動電流を制御する第2トランジスタT2は、駆動トランジスタと称され得る。
【0079】
第2トランジスタT2は、第2アクティブ層ACT2、第2ゲート電極GE2、第2ソース電極SE2及び第2ドレイン電極DE2を含む。
【0080】
バッファ層111上に第2アクティブ層ACT2が配置される。第2アクティブ層ACT2は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコンのような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。
【0081】
第2アクティブ層ACT2上にゲート絶縁層112が配置され、ゲート絶縁層112上に第2ゲート電極GE2が配置される。第2ゲート電極GE2は、第1トランジスタT1の第1ソース電極SE1と電気的に接続され得る。第2ゲート電極GE2は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0082】
第2トランジスタT2と接続される発光素子LEDの種類によって第2アクティブ層ACT2の大きさが変わり得る。この場合、発光素子LEDの種類は、発光する光の種類を意味するので、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子によって第2アクティブ層ACT2の大きさが変わり得る。第2アクティブ層ACT2の大きさが大きいほど駆動電流の大きさが大きくなるので、発光素子LEDの効率によって第2アクティブ層ACT2の大きさが決定され得る。
【0083】
例えば、図3においては、第1サブ画素SP1に配置された第2アクティブ層ACT2の大きさが最も大きく、第2サブ画素SP2に配置された第2アクティブ層ACT2の大きさが第1サブ画素SP1に配置された第2アクティブ層ACT2の大きさより小さく、第3サブ画素SP3に配置された第2アクティブ層ACT2の大きさが第2サブ画素SP2に配置された第2アクティブ層ACT2の大きさより小さい。この場合、第1サブ画素SP1に配置される発光素子LEDは赤色発光素子であり、第2サブ画素SP2に配置される発光素子LEDは緑色発光素子であり、第3サブ画素SP3に配置される発光素子LEDは青色発光素子であってよいが、これに制限されるものではない。
【0084】
第2ゲート電極GE2上に層間絶縁層113が配置され、層間絶縁層113上に第2アクティブ層ACT2と電気的に接続される第2ソース電極SE2及び第2ドレイン電極DE2が配置される。第2ドレイン電極DE2は、第2アクティブ層ACT2及び高電位電源配線VL1に電気的に接続され得、第2ソース電極SE2は、第2アクティブ層ACT2及び発光素子LEDに電気的に接続され得る。第2ソース電極SE2及び第2ドレイン電極DE2は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0085】
複数のサブ画素SPそれぞれでバッファ層111上に第3トランジスタT3が配置される。第3トランジスタT3は、第2トランジスタT2の閾値電圧を補償するためのトランジスタである。第3トランジスタT3は、第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2と基準配線VL3との間に接続される。第3トランジスタT3は、ターン-オンされて第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2に基準電圧を伝達して第2トランジスタT2の閾値電圧をセンシングすることができる。そこで、第2トランジスタT2の特性をセンシングする第3トランジスタT3は、センシングトランジスタと称され得る。
【0086】
第3トランジスタT3は、第3アクティブ層ACT3、第3ゲート電極GE3、第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3を含む。
【0087】
バッファ層111上に第3アクティブ層ACT3が配置される。第3アクティブ層ACT3は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコンのような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。
【0088】
第3アクティブ層ACT3上にゲート絶縁層112が配置され、ゲート絶縁層112上に第3ゲート電極GE3が配置される。第3ゲート電極GE3は、スキャン配線SLと電気的に接続され得る。第3ゲート電極GE3は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0089】
第3ゲート電極GE3上に層間絶縁層113が配置され、層間絶縁層113上に第3アクティブ層ACT3と電気的に接続される第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3が配置される。第3ドレイン電極DE3は、第3アクティブ層ACT3及び基準配線RLに電気的に接続され得、第3ソース電極SE3は、第3アクティブ層ACT3及び第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2に電気的に接続され得る。第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0090】
図3に示された第1トランジスタT1及び第3トランジスタT3は、いずれもスキャン配線SLに接続されて制御されるトランジスタであるが、これに制限されず、画素回路は、発光配線ELに接続されたトランジスタが含まれ得る。
【0091】
次に、ゲート絶縁層112上に第2キャパシタ電極SC2が配置される。第2キャパシタ電極SC2は、ストレージキャパシタCstを形成する電極のうち一つであり、第1キャパシタ電極SC1に重畳するように配置され得る。第2キャパシタ電極SC2は、第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2と一体に形成され、第2ゲート電極GE2と電気的に接続され得る。第1キャパシタ電極SC1と第2キャパシタ電極SC2は、バッファ層111及びゲート絶縁層112を挟んで互いに離隔されて配置され得る。
【0092】
そして、層間絶縁層113上に複数のスキャン配線SL、補助高電位電源配線AVL1、第1下部組み立て電極121、及び第3キャパシタ電極SC3が配置される。
【0093】
まず、スキャン配線SLは、複数のサブ画素SPそれぞれにスキャン信号SCANを伝達する配線である。スキャン配線SLは、複数のサブ画素SPを横切って行方向に延び得る。スキャン配線SLは、複数のサブ画素SPそれぞれの第1トランジスタT1の第1ゲート電極GE1及び第3トランジスタT3の第3ゲート電極GE3に電気的に接続され得る。
【0094】
層間絶縁層113上に補助高電位電源配線AVL1が配置される。補助高電位電源配線AVL1は、行方向に延びて複数のサブ画素SPを横切って配置され得る。補助高電位電源配線AVL1は、列方向に延びた高電位電源配線VL1と行方向に沿って配置された複数のサブ画素SPそれぞれの第2トランジスタT2の第2ドレイン電極DE2に電気的に接続され得る。
【0095】
層間絶縁層113上に第1下部組み立て電極121が配置される。第1下部組み立て電極121は、サブ画素SPの領域のうち発光素子LEDと重畳する領域に部分的に形成され得る。第1下部組み立て電極121は、以後に説明される発光素子LED及び第2組み立て配線123と重畳するように配置され、第2組み立て配線123と電気的に接続される。第1下部組み立て電極121は、複数のサブ画素SPにそれぞれ配置される構成要素であり、他のサブ画素SPと共有されない。
【0096】
層間絶縁層113上に第3キャパシタ電極SC3が配置される。第3キャパシタ電極SC3は、ストレージキャパシタCstを形成する電極であり、第1キャパシタ電極SC1及び第2キャパシタ電極SC2に重畳するように配置され得る。第3キャパシタ電極SC3は、第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2と一体に形成され、第2ソース電極SE2と電気的に接続され得る。そして、第2ソース電極SE2は、層間絶縁層113及びバッファ層111に形成されたコンタクトホールを通して第1キャパシタ電極SC1とも電気的に接続され得る。そこで、第1キャパシタ電極SC1及び第3キャパシタ電極SC3は、第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2と電気的に接続され得る。
【0097】
ストレージキャパシタCstは、発光素子LEDが発光する間、第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2と第2ソース電極SE2との間の電位差を貯蔵して発光素子LEDに一定の電流が供給されるようにすることができる。ストレージキャパシタCstは、基板110上に形成され、第2ソース電極SE2と接続された第1キャパシタ電極SC1、バッファ層111及びゲート絶縁層112上に形成され、第2ゲート電極GE2と接続された第2キャパシタ電極SC2及び層間絶縁層113上に形成され、第2ソース電極SE2と接続された第3キャパシタ電極SC3を含んで、第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2と第2ソース電極SE2との間の電圧を貯蔵することができる。
【0098】
第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、及びストレージキャパシタCst上に第1パッシベーション層114が配置される。第1パッシベーション層114は、第1パッシベーション層114の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0099】
第1パッシベーション層114上に第1平坦化層115が配置される。第1平坦化層115は、複数のトランジスタT1、T2、T3及びストレージキャパシタCstが配置された基板110の上部を平坦化できる。第1平坦化層115は、単層または複層に構成され得、例えば、フォトレジストやアクリル(acryl)系有機物質からなり得るが、これに制限されない。
【0100】
第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114は、発光素子LEDを配置するための組み立て溝LH1を含む。第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114は、第1下部組み立て電極121のエッジを覆って第1下部組み立て電極121の一部を露出させる。組み立て溝LH1は、第1平坦化層115と第1パッシベーション層114が除去された領域であり、第1下部組み立て電極121の一部及び層間絶縁層113の一部が露出される。組み立て溝LH1は、組み立て溝LH1の中に配置される発光素子LEDの模様と同じ模様に形成され得る。ただし、発光素子LEDが組み立て溝LH1に配置され得るように、組み立て溝LH1の大きさは、発光素子LEDの大きさよりほぼ同じであるか大きい。
【0101】
第1平坦化層115上に第2パッシベーション層116が配置される。具体的に、第2パッシベーション層116は、第1平坦化層115だけではなく、組み立て溝LH1に配置された第1下部組み立て電極121及び層間絶縁層113上にも配置される。第2パッシベーション層116は、第2パッシベーション層116の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0102】
第2パッシベーション層116上に接続電極120、複数の第1組み立て配線122、及び複数の第2組み立て配線123が配置される。
【0103】
まず、複数のサブ画素SPそれぞれに接続電極120が配置される。接続電極120は、第2トランジスタT2と画素電極PEを電気的に接続する電極である。接続電極120は、第2パッシベーション層116、第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114に形成されたコンタクトホールを通して第2ソース電極SE2であり第3キャパシタ電極SC3に電気的に接続され得る。
【0104】
接続電極120は、第1接続層120a及び第2接続層120bからなる複層構造であってよい。第2パッシベーション層116上に第1接続層120aが配置され、第1接続層120aを覆う第2接続層120bが配置される。第2接続層120bは、第1接続層120aの上面と側面を全て囲むように配置され得る。第2接続層120bは、第1接続層120aより腐食に強い物質からなって表示装置100の製造時、第1接続層120aと隣接した配線の間のマイグレーション(migration)によるショート不良を最小化することができる。例えば、第1接続層120aは、銅(Cu)及びクロム(Cr)等のような導電性物質からなり、第2接続層120bは、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0105】
第2パッシベーション層116上に複数の組み立て配線ALが配置される。具体的に、複数の組み立て配線ALは、組み立て溝LH1の周辺に配置された第1平坦化層115上に配置される。複数の組み立て配線ALは、発光素子LEDに低電位電源電圧を伝達する配線である。複数の組み立て配線ALは、複数のサブ画素SPそれぞれで列方向に延び得る。例えば、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3それぞれには、一定の間隔を置いて互いに離隔された一対の組み立て配線ALが配置され得る。一対の組み立て配線ALは、第1組み立て配線122と第2組み立て配線123を含む。第1組み立て配線122と第2組み立て配線123のいずれか一つは、第1下部組み立て電極121と重畳して配置される。図4においては、第2組み立て配線123が第1下部組み立て電極121と重畳して配置されるものと示したが、これに制限されることはない。
【0106】
複数の組み立て配線ALそれぞれは、導電層及びクラッド層を含む。第2パッシベーション層116上に導電層が配置され、導電層上に導電層の上面と側面を全て覆うクラッド層が配置される。具体的に、第2パッシベーション層116上に第1導電層122a及び第2導電層123aが配置され、第1導電層122a及び第2導電層123a上に第1クラッド層122b及び第2クラッド層123bが配置される。例えば、第1導電層122a及び第2導電層123aは、銅(Cu)及びクロム(Cr)等のような導電性物質からなり得る。そして、第1クラッド層122b及び第2クラッド層123bは、第1導電層122a及び第2導電層123aより腐食に強い物質、例えば、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0107】
具体的に、第1クラッド層122bは、第1導電層122aの上面と側面を覆って第1平坦化層115の側面及び組み立て溝LH1の内部にも配置される。組み立て溝LH1の内部に配置された第1クラッド層122bは、発光素子LEDと重畳される。第1平坦化層115の側面及び組み立て溝LH1の内部に配置された第1クラッド層122bは、第1平坦化層115の側面及び組み立て溝LH1の内部を全て覆わず半分未満に該当する領域にのみ配置され得る。そして、第2クラッド層123bは、第2導電層123aの上面と側面を覆って第1平坦化層115の側面及び組み立て溝LH1の内部には配置されない。
【0108】
組み立て溝LH1の内部に配置された第1クラッド層122bと第1下部組み立て電極121は互いに異なる層に配置されることで、第1クラッド層122bと第1下部組み立て電極121との間の間隔を減らすことができる。発光素子LEDを組み立てするために組み立て溝LH1の内部に配置された組み立て電極の間の間隔は狭いほど電場の強度を大きくして組み立て力を向上させることができる。第1クラッド層122bと第1下部組み立て電極121を同じ層に配置させる場合、第1クラッド層122bと第1下部組み立て電極121との間の間隔を減らすのに限界がある。従って、本明細書の一実施例に係る表示装置100で組み立て溝LH1の内部に配置されて電場を形成する第1クラッド層122bと第1下部組み立て電極121を互いに異なる層に配置させることで、発光素子LEDを組み立てするための組み立て力を向上させることができる。
【0109】
複数のサブ画素SPそれぞれに配置された第2導電層123aは、配線コンタクト電極LCEを通して第1下部組み立て電極121と電気的に接続される。配線コンタクト電極LCEは、第2パッシベーション層116、第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114に形成された配線コンタクトホールLH2に配置される。配線コンタクトホールLH2は、2度のコンタクトホール形成工程を通して形成され得る。一番目のコンタクトホール形成工程を通して第1配線コンタクトホールLH2aを形成し、二番目のコンタクトホール形成工程を通して第2配線コンタクトホールLH2bを形成することができる。第1配線コンタクトホールLH2aは、第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114に形成されたコンタクトホールであり、第2配線コンタクトホールLH2bは、第2パッシベーション層116に形成されたコンタクトホールである。即ち、配線コンタクトホールLH2は、第1配線コンタクトホールLH2aと第2配線コンタクトホールLH2bを含むことができる。この場合、第1配線コンタクトホールLH2aと第2配線コンタクトホールLH2bの整列のために、第1配線コンタクトホールLH2aの大きさが第2配線コンタクトホールLH2bの大きさより大きくてよい。
【0110】
一方、第2パッシベーション層116上に第2下部組み立て電極125が配置される。第2下部組み立て電極125は、第1クラッド層122b、第2クラッド層123b、及び第2接続層120bと同じ工程により同じ物質で形成され得る。第2下部組み立て電極125は、組み立て溝LH1の内部に配置されて発光素子LEDと直接コンタクトする。そして、第2下部組み立て電極125は、第1クラッド層122bと離隔され、第1下部組み立て電極121と重畳して部分的に配置される。発光素子LEDの配置前、第2下部組み立て電極125は、フローティングされた状態で第1下部組み立て電極121を通して印加された信号とカップリングされて組み立て配線として役割を果たすことができる。組み立て配線ALだけではなく、組み立て配線ALと電気的に接続された第1下部組み立て電極121及び第1下部組み立て電極121とカップリングされた第2下部組み立て電極125のいずれも発光素子LEDを自己組み立てするための電界を形成することができる。
【0111】
接続電極120及び組み立て配線AL上に第3パッシベーション層117が配置される。具体的に、第3パッシベーション層117は、第2下部組み立て電極125の全部及び組み立て配線ALの一部を外部に露出させる。第3パッシベーション層117は、第3パッシベーション層117の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0112】
次に、第3パッシベーション層117及び第2下部組み立て電極125上に複数の発光素子LEDが配置される。発光素子LEDは、組み立て溝LH1の内部に配置される。一つのサブ画素SPに一つ以上の発光素子LEDが配置される。発光素子LEDは、電流により光を発光する素子である。発光素子LEDは、赤色光、緑色光、青色光等を発光する発光素子LEDを含むことができ、これらの組み合わせで白色を含む多様な色相の光を実現できる。また、特定の色相の光を発光する発光素子LEDと発光素子LEDから光を他の色相の光に変換させる光変換部材を使用して多様な色相の光を実現することもできる。発光素子LEDは、第2トランジスタT2と組み立て配線ALとの間に電気的に接続され、第2トランジスタT2から駆動電流の供給を受けて発光できる。
【0113】
このとき、一つのサブ画素SPに配置された複数の発光素子LEDは、並列に接続され得る。即ち、複数の発光素子LEDそれぞれの一つの電極は、同一の第2トランジスタT2のソース電極に接続され、他の電極は、同一の組み立て配線ALに接続され得る。
【0114】
一方、複数のサブ画素SPそれぞれに配置された発光素子LEDは、互いに異なる構造を有し得る。例えば、発光素子LEDは、第1発光素子130及び第2発光素子140を含むことができる。第1発光素子130は、複数のサブ画素SPのうち第1サブ画素SP1に配置され得、第2発光素子140は、複数のサブ画素SPのうち第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3に配置され得る。ただし、発光素子LEDのタイプは例示的なものであり、発光素子LEDとして第1発光素子130または第2発光素子140のいずれか一つだけを使用するか、他のタイプの発光素子LEDを使用してもよく、これに制限されない。また、図4及び図5においては、説明の便宜のために、複数のサブ画素SPそれぞれに2個の発光素子LEDが配置されたものと示したが、複数のサブ画素SPそれぞれに配置された発光素子LEDの個数は、これに制限されない。
【0115】
図4を参照すると、複数の発光素子LEDのうち第1発光素子130は、第1半導体層131、発光層132、第2半導体層133、第1電極134、第2電極135及び封止層136を含む。
【0116】
第3パッシベーション層117上に第1半導体層131が配置され、第1半導体層131上に第2半導体層133が配置される。第1半導体層131及び第2半導体層133は、特定の物質にn型及びp型の不純物をドーピングして形成された層であってよい。例えば、第1半導体層131及び第2半導体層133は、窒化ガリウム(GaN)、インジウムアルミニウムリン化物(InAlP)、ガリウムヒ素(GaAs)等のような物質にp型またはn型の不純物がドーピングされた層であってよい。そして、p型の不純物は、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ベリリウム(Be)等であってよく、n型の不純物は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)等であってよいが、これに制限されない。
【0117】
第1半導体層131の一部分は、第2半導体層133の外側に突出して配置され得る。第1半導体層131の上面は、第2半導体層133の下面と重畳する部分と第2半導体層133の下面外側に配置された部分からなり得る。ただし、第1半導体層131と第2半導体層133の大きさ及び形状は、多様に変形され得、これに制限されない。
【0118】
第1半導体層131と第2半導体層133との間に発光層132が配置される。発光層132は、第1半導体層131及び第2半導体層133から正孔及び電子の供給を受けて光を発光できる。発光層132は、単層または多重量子井戸(Multi-Quantum Well、MQW)構造になされ得、例えば、インジウムガリウム窒化物(InGaN)または窒化ガリウム(GaN)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0119】
第1半導体層131の下面と側面を囲む第1電極134が配置される。第1電極134は、第1発光素子130と組み立て配線ALを電気的に接続するための電極である。第1電極134は、導電性物質、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等のような透明導電物質またはチタン(Ti)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、またはこれらの合金のような不透明導電物質等で構成され得るが、これに制限されない。
【0120】
第2半導体層133の上面に第2電極135が配置される。第2電極135は、後述する画素電極PEと第2半導体層133を電気的に接続する電極である。第2電極135は、導電性物質、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等のような透明導電物質等で構成され得るが、これに制限されない。
【0121】
第1半導体層131、発光層132、第2半導体層133、第1電極134及び第2電極135の少なくとも一部を囲む封止層136が配置される。封止層136は、絶縁物質からなり、第1半導体層131、発光層132及び第2半導体層133を保護することができる。封止層136は、発光層132、発光層132に隣接した第1半導体層131の側面の一部及び発光層132に隣接した第2半導体層133の側面の一部を覆うように配置され得る。封止層136から第1電極134と第2電極135が露出され得、以後に形成されるチップコンタクト電極CCE及び画素電極PEと第1電極134及び第2電極135を電気的に接続できる。
【0122】
図5を参照すると、第2発光素子140は、第1半導体層141、発光層142、第2半導体層143、第1電極144、第2電極145及び封止層146を含む。第2発光素子140の第1半導体層141、発光層142、第2半導体層143、第2電極145及び封止層146は、第1発光素子130の第1半導体層131、発光層132、第2半導体層133、第2電極135及び封止層136と実質的に同一であり得る。ただし、第2発光素子140は、第1発光素子130と比較して第1電極144の構造のみが異なるだけで、他の構成は実質的に同一である。
【0123】
第2発光素子140の第1電極144は、第1半導体層141の下面にのみ接するように配置される。第1電極134が第1半導体層131の下面と側面をいずれも覆う第1発光素子130と比較して、第2発光素子140では第1電極144が第1半導体層141の下面にのみ配置されるので、第2発光素子140の第1半導体層141の側面は、第1電極144から露出され得る。そこで、チップコンタクト電極CCEは、第1半導体層141の側面と第1電極144の側面に接して第2発光素子140に電気的に接続され得る。
【0124】
次に、複数の発光素子LEDと第3パッシベーション層117及び第2下部組み立て電極125の間に接着層が配置され得る。接着層は、発光素子LEDの自己組み立て過程で発光素子LEDを臨時に仮固定する有機膜であってよい。表示装置100の製造時、発光素子LEDを覆う有機膜を形成すれば、有機膜の一部分が発光素子LEDと第3パッシベーション層117及び第2下部組み立て電極125の間の空間に充填されて発光素子LEDを第3パッシベーション層117及び第2下部組み立て電極125上に臨時に固定できる。以後、有機膜を除去しても発光素子LEDの下部に染み込んだ有機膜の一部分は除去されずに残って接着層になり得る。接着層は、有機物質、例えば、フォトレジストやアクリル(acryl)系有機物質からなり得るが、これに制限されない。
【0125】
発光素子LEDの側面上にチップコンタクト電極CCEが配置される。チップコンタクト電極CCEは、発光素子LEDと組み立て配線ALを電気的に接続するための電極であり、第3パッシベーション層117が配置されていない組み立て配線ALの上部と組み立て溝LH1の側面に配置された第2パッシベーション層116上にも配置される。チップコンタクト電極CCEは、組み立て配線ALのエッジ部をカバーすることもできる。チップコンタクト電極CCEは、発光素子LEDの第1半導体層131、141及び第1電極134、144の少なくとも一部分を囲むように配置され、第1半導体層131、141及び第1電極134、144と組み立て配線ALを電気的に接続できる。この場合、チップコンタクト電極CCEは、第2下部組み立て電極125とも接続される。第2組み立て配線123と発光素子LEDを電気的に接続するのに第1電極134、144の下部面と直接コンタクトする第2下部組み立て電極125も共に接続させることで第2組み立て配線123のコンタクト抵抗を減少させることができる。これによって、発光素子LEDの点灯率が改善され得る。点灯率とは、表示パネルに配置された全体発光素子LEDのうち正常に発光する発光素子LEDの個数の比率を意味し得る。
【0126】
次いで、発光素子LED及びチップコンタクト電極CCE上に第2平坦化層118が配置される。第2平坦化層118は、発光素子LEDが配置された基板110の上部を平坦化し、接着層と共に発光素子LEDを基板110上に固定できる。本明細書の一実施例に係る表示装置100に含まれた発光素子LEDは、第1平坦化層115に形成された組み立て溝LH1の内部に配置されることで、第2平坦化層118の厚さを減らし、単層に構成できる。しかし、これに制限されず、第2平坦化層118は、単層または複層に構成され得、例えば、フォトレジストやアクリル(acryl)系有機物質からなり得るが、これに制限されない。
【0127】
第2平坦化層118及び発光素子LED上に保護層119が配置される。保護層119は、発光素子LEDの第2電極135、145の一部を除く領域に配置される。保護層119は、保護層119の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0128】
保護層119上に画素電極PEが配置される。画素電極PEは、複数の発光素子LEDと接続電極120を電気的に接続するための電極である。画素電極PEは、第2平坦化層118に形成されたコンタクトホールを通して発光素子LED、接続電極120及び第2トランジスタT2に電気的に接続され得る。従って、発光素子LEDの第2電極135、145、接続電極120及び第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2は、画素電極PEを通して互いに電気的に接続され得る。画素電極PEは、導電性物質、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等のような透明導電物質等で構成され得るが、これに制限されない。
【0129】
本明細書の一実施例に係る表示装置100において、複数のサブ画素SPそれぞれに配置された一対の組み立て配線AL及び一対の組み立て配線ALのいずれか一つの組み立て配線と接続された第1下部組み立て電極121、そして第1下部組み立て電極121と重畳されるように配置された第2下部組み立て電極125は、発光素子LEDを自己組み立てするための電極である。表示装置100の製造時、第1下部組み立て電極121及び第2下部組み立て電極125は、一対の組み立て配線ALと共に電場を形成して発光素子LEDを自己組み立てすることができる。
【0130】
以下においては、図6a乃至図6bを参照して、本明細書の一実施例に係る表示装置100の発光素子LEDの自己組み立て方法を説明する。
【0131】
図6a及び図6bは、本明細書の一実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
【0132】
まず、図6aを参照すると、基板110上にバッファ層111、層間絶縁層113を形成し、層間絶縁層113上に第1下部組み立て電極121を形成する。
【0133】
次いで、第1下部組み立て電極121上に第1パッシベーション層114、第1平坦化層115及び第2パッシベーション層116を順次に形成し、第2パッシベーション層116上に組み立て電極AL及び第2下部組み立て電極125を形成する。
【0134】
第2組み立て配線123、第1下部組み立て電極121、及び第2下部組み立て電極125は、表示装置100の製造が完了した後、一対の低電位電源配線として機能できる。表示装置100の製造工程の間、隣り合った二つの組み立て電極ALには、互いに異なる電圧が印加され、表示装置100の製造工程が完了した後には、隣り合った二つの組み立て電極ALに同じ低電位電源電圧が印加され得る。
【0135】
第2パッシベーション層116上に配置された第1組み立て配線122は、第1導電層122a及び第1導電層122aを覆う第1クラッド層122bを含む。
【0136】
第2パッシベーション層116上に第2組み立て配線123が配置される。第2組み立て配線123は、第2導電層123a及び第2導電層123aを覆う第2クラッド層123bを含む。第2組み立て配線123の第2導電層123aは、第2パッシベーション層116、第1平坦化層115、第1パッシベーション層114に形成されたコンタクトホールを通して第1下部組み立て電極125と電気的に接続され得る。従って、組み立て配線AL及び下部組み立て電極121、125を含む組み立て電極の形成を完了できる。
【0137】
次いで、組み立て電極AL上に第3パッシベーション層117を形成し、第3パッシベーション層117上に開口部DALHを有する有機層DALを形成する。有機層DALの開口部DALHは、発光素子LEDが自己組み立てされる領域に対応し得る。有機層DALの開口部DALHは、組み立て配線AL及び下部組み立て電極121、125に重畳し得る。有機層DALは、発光素子LEDの自己組み立てが完了した後、除去されて、製造工程時に完了した表示装置100では存在しない。
【0138】
有機層DALが形成された基板110と発光素子LEDを流体が満たされたチャンバーの内部に投入し、組み立て配線AL及び下部組み立て電極121、125を含む組み立て電極に交流電圧を印加して電場を形成することができる。例えば、第2組み立て配線123及び第1下部組み立て電極121に同じ電圧を印加し、第2下部組み立て電極125は第1下部組み立て電極121とカップリングされて第2下部組み立て電極125にも電圧が形成され、組み立て電極の役割を果たすことができる。第1組み立て配線122と、第2組み立て配線123、第1下部組み立て電極121、及び第2下部組み立て電極125の間に電場を形成することができる。
【0139】
発光素子LEDは、電場により誘電分極されて極性を有し得る。そして、誘電分極された発光素子LEDは、誘電泳動(Dielectrophoresis、DEP)、即ち、電場により特定の方向に移動するか固定され得る。従って、誘電泳動を利用して複数の発光素子LEDを組み立て配線AL及び下部組み立て電極121、125の上部の開口部DALHの内側に自己組み立てすることができる。
【0140】
発光素子LEDが開口部DALHの内側に自己組み立てされた以後には、発光素子LEDの第1電極134、144と第2下部組み立て電極125が接触しながら互いに導電されて、第2下部組み立て電極125は、第1電極134、144と一体化したような状態となる。これによって、発光素子LEDは、自己組み立てされた以後にも基板110に安定して固定され得る。
【0141】
最後に、発光素子LEDの自己組み立てが完了すれば有機層DALを除去し、第2平坦化層118及び画素電極PE等の他の構成を形成して表示装置100の製造工程を完了できる。
【0142】
一方、誘電泳動の力は、発光素子LEDの大きさ及び電場の強度に比例する。発光素子LEDの大きさが大きいほどまたは電場の強度が増加するほど誘電泳動が強く作用して組み立て率が向上し得る。
【0143】
そこで、本明細書の一実施例に係る表示装置100においては、誘電泳動を増加させるために、電場の強度を増加させ得る。先に説明したように、第1下部組み立て電極121と第1クラッド層122bを互いに異なる層に配置させることで第1下部組み立て電極121と第1クラッド層122bとの間の間隔を狭めて電場の強度を増加させ、自己組み立て率を向上させることができる。
【0144】
本発明の実施態様は、下記のように記載することもできる。
【0145】
本発明の態様によれば、表示装置は、複数のサブ画素を含む基板と、複数のサブ画素に配置された第1下部組み立て電極と、複数のサブ画素に配置され、第1下部組み立て電極と異なる層に配置された第1組み立て配線と、第1下部組み立て電極及び第1組み立て配線上に配置され、第1電極、半導体層、及び第2電極を含む発光素子と、第1下部組み立て電極と発光素子との間に配置され、第1電極または前記第2電極と電気的に接続された第2下部組み立て電極とを含む。
【0146】
本明細書の他の特徴によれば、第1下部組み立て電極と第2下部組み立て電極は、電気的に接続され得る。
【0147】
本明細書の他の特徴によれば、第1組み立て配線と第1電極は、電気的に接続され得る。そして、表示装置は、第1組み立て配線と第1電極を接続するチップコンタクト電極をさらに含み、チップコンタクト電極は、発光素子の側面と接触し得る。また、第1組み立て配線は、低電位電源が印加される低電位電源パッドと接続され得る。
【0148】
本明細書の他の特徴によれば、表示装置は、第1下部組み立て電極の一部を覆い、組み立て溝を含む平坦化層をさらに含み、組み立て溝には、発光素子が配置され得る。表示装置は、平坦化層上に配置された第2組み立て配線をさらに含み、第2組み立て配線は、平坦化層のコンタクトホールを通して第1下部組み立て電極と接続され得る。そして、第2組み立て配線は、低電位電源が印加される低電位電源パッドと接続され得る。また、第1組み立て配線は、平坦化層上に配置された第1導電層及び第1導電層を覆う第1クラッド層を含み、第2組み立て配線は、平坦化層上に配置された第2導電層及び第2導電層を覆う第2クラッド層を含むことができる。
【0149】
本発明の他の態様によれば、表示装置は、複数のサブ画素を含む基板と、複数のサブ画素に並んで配置された第1組み立て配線及び第2組み立て配線と、第1組み立て配線または第2組み立て配線と重畳して配置された発光素子と、発光素子の下部で第1組み立て配線と第2組み立て配線のいずれか一つの配線と発光素子と重畳する第1下部補助電極及び第2下部補助電極とを含む。
【0150】
本明細書の他の特徴によれば、第1組み立て配線と前記第2組み立て配線は、基板上で第1方向に配置された複数のサブ画素に共有され得る。
【0151】
本明細書の他の特徴によれば、表示装置は、基板の一面上に配置されて低電位電源が印加される低電位電圧パッドをさらに含み、第1組み立て配線及び第2組み立て配線は、低電位電圧パッドと接続され得る。
【0152】
本明細書の他の特徴によれば、発光素子は、複数個であり、複数のサブ画素それぞれには、少なくとも二つの発光素子が配置され得る。
【0153】
本明細書の他の特徴によれば、基板上に配置され、発光素子と電気的に接続された駆動トランジスタをさらに含むことができる。そして、駆動トランジスタは、複数のサブ画素それぞれに配置され、少なくとも二つのサブ画素に配置された駆動トランジスタの大きさは、互いに異なり得る。
【0154】
本明細書の他の特徴によれば、発光素子は、第1電極、半導体層、及び第2電極を含み、第2下部補助電極は、第1下部補助電極と発光素子との間に配置され、第1電極または第2電極と接触し得る。
【0155】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0156】
100 表示装置
110 基板
120 接続電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b