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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066505
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】安全柵
(51)【国際特許分類】
   A47D 13/06 20060101AFI20240508BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
A47D13/06
E04B2/74 561H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023186145
(22)【出願日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】P 2022174602
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】500075597
【氏名又は名称】株式会社 日本育児
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石迫 壮馬
(57)【要約】
【課題】
設置場所が制限されにくく、かつ、安定した設置が可能な安全柵を提供する。
【解決手段】
本願の一態様に係る安全柵は、床面に対して垂直な板状のパネルと、前記パネルを支持する複数の脚と、を備え、前記複数の脚は少なくとも1つの可動脚を含み、前記可動脚は、前記パネルに対して幅方向にスライド可能なスライド部と、床面に接触可能な接地部を有し、前記パネルに対して垂直な方向に沿って延びる脚本体と、前記脚本体が前記パネルに垂直な第1軸まわりに回動できるように、前記脚本体を前記スライド部に連結する連結部と、を有している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に対して垂直な板状のパネルと、
前記パネルを支持する複数の脚と、を備え、
前記複数の脚は少なくとも1つの可動脚を含み、
前記可動脚は、
前記パネルに対して幅方向にスライド可能なスライド部と、
床面に接触可能な接地部を有し、前記パネルに対して垂直な方向に沿って延びる脚本体と、
前記脚本体が前記パネルに垂直な第1軸まわりに回動できるように、前記脚本体を前記スライド部に連結する連結部と、を有している、安全柵。
【請求項2】
前記連結部は、前記脚本体が前記第1軸に対して垂直な第2軸まわりに回動できるように、前記脚本体を前記スライド部に連結する、請求項1に記載の安全柵。
【請求項3】
前記スライド部は、前記パネルに対して取外し自在に構成されている、請求項1に記載の安全柵。
【請求項4】
前記パネルは下端部分に位置し幅方向に延びる下枠部を有し、
前記スライド部は前記下枠部を摺動可能に保持する保持部を有している、請求項1に記載の安全柵。
【請求項5】
前記可動脚は、前記スライド部の保持部と前記パネルの下枠部が互いに押し合う押圧力を増加させることで、前記スライド部のスライドを抑制するロック部を有している、請求項4に記載の安全柵。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、幼児やペットの通行又は侵入を規制する安全柵に関する。
【背景技術】
【0002】
床面に対して垂直な板状のパネルと、パネルを支持する複数の脚とを備えた安全柵が知られている(例えば、下記の特許文献1参照)。このような安全柵は自立が可能であるため、設置場所が制限されにくい。例えば、通路の幅が狭く、通路内に安全柵を設置できない場合でも、自立式の安全柵であれば通路の入口に設置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-32648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ただし、通路の幅が安全柵の脚の間隔よりも狭い場合には、安全柵の脚を通路内に収めることができないため、安全柵を通路の入口に設置できない。また、自立式の安全柵は、壁や柱などに固定されないため、位置ずれが生じやすいという問題もある。
【0005】
そのこで、本発明は、設置場所が制限されにくく、かつ、安定した設置が可能な安全柵を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る安全柵は、床面に対して垂直な板状のパネルと、前記パネルを支持する複数の脚と、を備え、前記複数の脚は少なくとも1つの可動脚を含み、前記可動脚は、前記パネルに対して幅方向にスライド可能なスライド部と、床面に接触可能な接地部を有し、前記パネルに対して垂直な方向に沿って延びる脚本体と、前記脚本体が前記パネルに対して垂直な第1軸まわりに回動できるように、前記脚本体を前記スライド部に連結する連結部と、を有している。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、設置場所が制限されにくく、かつ、安定した設置が可能な安全柵を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、安全柵の斜視図である。
図2図2は、可動脚の分解図である。
図3図3は、可動脚が組み立てられた状態の図である。
図4図4は、脚本体を第1軸まわりに90度回動させた状態の図である。
図5図5は、脚本体を第1軸まわりに180度回動させた状態の図である。
図6図6は、脚本体を第2軸まわりに90度回動させた状態の図である。
図7図7は、安全柵の使用例を示す平面図である。
図8図8は、安全柵の使用例を示す平面図である。
図9図9は、安全柵の使用例を示す平面図である。
図10図10は、安全柵の使用例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(安全柵の全体構成)
以下、実施形態に係る安全柵100について説明する。本実施形態に係る安全柵100は、幼児やペットの通行又は侵入を規制する柵である。はじめに、安全柵100の全体構成を説明する。図1は安全柵100の斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る安全柵100は、複数のパネル10と、複数の脚20と、を備えている。以下、これらの構成要素について順に説明する。
【0010】
<パネル>
本実施形態に係る安全柵100は、3つのパネル10を備えている。これらのパネル10は、幅方向に並んでおり、ヒンジ部材11を介して接続されている。ヒンジ部材11は、隣り合うパネル10を一方が他方に対して回動できるように接続する。そのため、本実施形態に係る安全柵100は、3つのパネル10を重ねるようにして折りたたむことができる。なお、本実施形態に係る安全柵100は、3つのパネル10を備えているが、安全柵100が備えるパネル10の数は限定されない。例えば、安全柵100は、1つのパネル10のみを備えていてもよい。
【0011】
パネル10は、板状の形状を有しており、床面に対して垂直に配置される。本実施形態のパネル10は、パネル10に対して垂直な方向から見て矩形状の形状を有している。パネル10は、下端部分に位置し幅方向に延びる下枠部12と、上端部分に位置し幅方向に延びる上枠部13と、幅方向両端部分に位置し上下方向に延びる縦枠部14と、を有している。また、これらの枠部12~14で囲まれた部分には、カバー部材15が取り付けられている。ただし、パネル10の構成は上記のものに限定されない。例えば、パネル10に扉が設けられていてもよい。また、例えば、各枠部12~14で囲まれた部分にはカバー部材15に代えて、上枠部13と下枠部12を渡すように上下方向に延びる複数の縦桟が取り付けられていてもよい。
【0012】
<脚>
本実施形態に係る安全柵100は、パネル10を支持する4つの脚20を備えている。本実施形態では、安全柵100の正面側と背面側(図1の紙面手前側と紙面奥側)のそれぞれに2つの脚20が設けられている。ただし、安全柵100が備える脚20の数及び位置は限定されない。例えば、安全柵100は、5つ以上の脚20を備えていてもよい。
【0013】
各脚20はパネル10の下枠部12に取り付けられており、パネル10に対して垂直な方向に沿って、下枠部12から外側に向かって延びている。安全柵100は、このような脚20を備えているため、自立した状態で床面に設置することができる。また、本実施形態では、安全柵100が備える脚20は全て可動脚21である。可動脚21は、パネル10に対して幅方向に移動可能であって、変形可能に構成されている。可動脚21の詳細については後述する。なお、安全柵100が備える複数の脚20のうち一部の脚20のみが可動脚21であってもよい。
【0014】
(可動脚の詳細)
次に、可動脚21の詳細について説明する。図2は可動脚21の分解図であり、図3は可動脚21が組み立てられた状態の図である。なお、図3は、安全柵100の自立時における可動脚21の形態を示している。図2に示すように、可動脚21は、スライド部30と、脚本体40と、連結部50と、ロック部60と、を備えている。以下、これらの構成要素について順に説明する。
【0015】
<スライド部>
スライド部30は、パネル10に対して幅方向にスライド可能に構成されている。スライド部30は、パネル10の下枠部12を摺動可能に保持する保持部31と、保持部31に固定された付属部32と、を有している。保持部31は、下枠部12の下方に位置する底部33と、底部33から上方に向かって延びて付属部32が固定される固定壁34と、底部33から上方に向かって延びて下枠部12を挟んで固定壁34の反対側に位置する背面壁35と、を含んでいる。
【0016】
パネル10の下枠部12は、底部33、固定壁34、及び、背面壁35で囲まれた挿入溝36に挿入される。これにより、スライド部30は、パネル10の下枠部12にガイドされるようにして、パネル10に対して幅方向にスライドできる。また、挿入溝36は、上方部分が開口しており、この開口した部分からパネル10の下枠部12を抜き取ることができる。パネル10の下枠部12を挿入溝36から抜き取ることで、スライド部30をパネル10から取り外すことができ、ひいては可動脚21をパネル10から取り外すことができる。パネル10から取り外した可動脚21は、幅方向位置や方向を変えてパネル10に取り付けることができる。
【0017】
なお、背面壁35の上端には係止部37が形成されている。係止部37は、下枠部12の上面に係止することで、意図せずに可動脚21がパネル10から外れるのを防ぐことができる。また、付属部32の上面にはロック挿入孔38が形成されており、付属部32の保持部31とは反対側の面には第1挿入孔39が形成されている。ロック挿入孔38には、後述するロック部60のロック挿入軸64が挿入される。また、第1挿入孔39には、後述する連結部50の第1挿入軸53が挿入される。
【0018】
<脚本体>
脚本体40は、安全柵100の自立時に床面に接する部分である。脚本体40は、連結部50を介してスライド部30に連結されている。脚本体40は、パネル10に対して垂直な方向に沿って、スライド部30から外方に向かって延びている。本実施形態の脚本体40は、安全柵100の自立時に脚本体40の上部に位置する上面部41と、安全柵100の自立時に上面部41の幅方向両側に位置する側面部42と、安全柵100の自立時に床面に接触する接地部43と、を有している。
【0019】
また、側面部42には、第2挿入孔44が形成されている。第2挿入孔44には、後述する連結部50の第2挿入軸54が挿入される。なお、本実施形態の接地部43は、側面部42の下端縁によって形成されている(図4参照)。ただし、接地部43は、このような構成に限定されない。例えば、接地部43は平板状であってもよく、ゴムなどの弾性材料で形成された凸状の部材で形成されていてもよい。また、本実施形態の脚本体40は、先端に向かうにしたがって高さが低くなっているが、長手方向位置にかかわらず高さが一定であってもよい。
【0020】
さらに、脚本体40は、安全柵100を持ち上げたとき接地部43の先端が基端よりも低くなるようにスライド部30に連結されており、安全柵100を自立させたとき接地部43が床面に対して平行になるようにスライド部30が変形し、スライド部30の変形によって保持部31の開口が狭くなるように構成されていてもよい。この構成によれば、安全柵100を持ち上げたときには可動脚21をパネル10から取り外しやすく、安全柵100を自立させたときには可動脚21をパネル10から外れにくくすることができる。
【0021】
<連結部>
連結部50は、スライド部30と脚本体40を連結する部分である。連結部50は、パネル10に対して垂直な方向に沿って延びる第1軸部51と、第1軸部51と直交する第2軸部52と、を有している。第1軸部51のパネル10側先端部分には、パネル10に対して垂直な方向に沿って延びる第1挿入軸53が形成されている。また、第2軸部52の両端部分には、第1挿入軸53に対して垂直な方向に沿って延びる第2挿入軸54が形成されている。
【0022】
前述のとおり、第1挿入軸53はスライド部30の第1挿入孔39に挿入され、第2挿入軸54は脚本体40の第2挿入孔44に挿入される。なお、第1挿入軸53が第1挿入孔39から抜け落ちないように、第1挿入軸53の外周面には雄ねじが形成され、第1挿入孔39の内周面には雌ねじが形成されていてもよい。あるいは、第1挿入軸53の先端部分が、スライド部30の付属部32内に位置するナット等に取り付けられていてもよい。
【0023】
連結部50は、第1挿入軸53の軸心に相当する第1軸55まわりに回動し、これに伴って脚本体40も第1軸55まわりに回動する。図4は、図3に示す状態から、脚本体40を第1軸55まわりに90度回動させた状態の図である。また、図5は、図3に示す状態から、脚本体40を第1軸55まわりに180度回動させた状態の図である。このように、脚本体40を第1軸55まわりに回動させることにより、接地部43の角度位置(接地部43が面する方向)を変更することができる。
【0024】
さらに、連結部50は、脚本体40を第2挿入軸54に相当する第2軸56まわりに回動させることができる。図6は、図5に示す状態から、脚本体40を第2軸56まわりに90度回動させた状態の図である。このように、脚本体40を第2軸56まわりに回動させることにより、脚本体40を折りたたむことができる。
【0025】
なお、本実施形態では、連結部50がスライド部30に対して第1軸55まわりに回動することにより、脚本体40がスライド部30に対して第1軸55まわりに回動する。ただし、連結部50の構成はこれに限定されない。例えば、連結部50はスライド部30に固定されており、脚本体40が連結部50に対して第1軸55まわりに回動するように構成されていてもよい。さらに、脚本体40は連結部50に取り付けた状態で第1軸55まわりに回動するように構成されていてもよく、脚本体40は連結部50から一旦取り外した後、角度を変えてから連結部50に取り付けることで、第1軸55まわりに回動するように構成されていてもよい。
【0026】
<ロック部>
ロック部60は、スライド部30のパネル10に対するスライドを抑制する部分である。図2に示すように、ロック部60は、レバー61が形成された係止カム62と、係止カム62の下方に位置する押圧カム63と、押圧カム63から下方に向かって延びるロック挿入軸64と、を有している。前述のとおり、ロック挿入軸64はスライド部30のロック挿入孔38に挿入される。これにより、ロック部60は、ロック挿入軸64の軸心に相当する第3軸65まわりに回動することができる。
【0027】
なお、ロック挿入軸64がロック挿入孔38から抜け落ちないように、ロック挿入軸64の外周面に雄ねじが形成され、ロック挿入孔38の内周面に雌ねじが形成されていてもよい。あるいは、ロック挿入軸64の先端部分が、スライド部30の付属部32内に位置するナット等に取り付けられていてもよい。
【0028】
本実施形態の係止カム62は円板状の形状を有している。ただし、係止カム62の中心位置は第3軸65から外れている。これにより、ロック部60を第3軸65まわりに回動させると、係止カム62は偏心回転し、パネル10の下枠部12の上面に係止する係止位置と、パネル10の下枠部12の上面に係止しない非係止位置との間を移動する。
【0029】
係止カム62が係止位置にあるとき、パネル10の下枠部12に係止カム62が係止されるため、下枠部12をスライド部30の挿入溝36から抜き取ることができない。一方、係止カム62が非係止位置にあるとき、パネル10の下枠部12に係止カム62が係止されないため、下枠部12をスライド部30の挿入溝36から抜き取ることができる。なお、係止カム62の形状は限定されず、例えば係止カム62は楕円形の形状を有していてもよい。
【0030】
本実施形態の押圧カム63は円板状の形状を有している。ただし、押圧カム63の中心位置は第3軸65から外れている。また、押圧カム63は、外周面がパネル10の下枠部12に接触できるように構成されている。これにより、ロック部60を第3軸65まわりに回動させると、押圧カム63は偏心回転し、下枠部12を強く押す押圧位置と、下枠部12を押さない非押圧位置との間を移動する。
【0031】
押圧カム63が押圧位置にあるとき、押圧カム63は下枠部12をスライド部30の背面壁35向かって押し付ける。これにより、スライド部30の保持部31(背面壁35)と下枠部12が互いに押し合う押圧力が増加する。別の言い方をすれば、保持部31と押圧カム63による下枠部12を挟む力が増加する。その結果、スライド部30のパネル10に対するスライドが抑制される。
【0032】
一方、押圧カム63が非押圧位置にあるとき、押圧カム63は下枠部12をスライド部30の背面壁35向かって押し付けない。そのため、スライド部30の保持部31(背面壁35)と下枠部12が互いに押し合う押圧力が発生しないか又は減少する。その結果、スライド部30はパネル10に対して自由にスライドすることができる。なお、押圧カム63の形状は限定されず、例えば押圧カム63は楕円形の形状を有していてもよい。
【0033】
また、ロック部60の構成は上記のものに限定されない。例えば、ロック部60はボルト状の部材であって、ロック部60をねじ込むことにより、保持部31の背面壁35を下枠部12に向かって移動させ、保持部31と下枠部12が互いに押し合う押圧力が増加するように構成されていてもよい。この構成であっても、スライド部30のパネル10に対するスライドを抑制できる。
【0034】
さらに、本実施形態では背面壁35と下枠部12が互いに押し合う押圧力を増加させることでスライド部30のスライドを抑制するが、保持部31の底部33又は固定壁34と下枠部12が互いに押し合う押圧力を増加させることでスライド部30のスライドを抑制してもよい。
【0035】
(安全柵の使用例)
次に、本実施形態に係る安全柵100の使用例を説明する。図7乃至図10は、安全柵100の使用例を示す平面図である。ここでは、安全柵100を通路101の入口に設置する場合について説明する。まず、例えば、図7に示すように、通路101の幅が通路101側の可動脚21の間隔よりも狭い場合には、安全柵100を通路101の入口に設置することができない。
【0036】
ただし、前述のとおり、本実施形態に係る安全柵100の可動脚21はパネル10に対して幅方向にスライドできるため、可動脚21の間隔を任意に設定することができる。よって、本実施形態に係る安全柵100によれば、図8で示すように、通路101側の可動脚21の間隔を通路101の幅よりも狭くすることにより、安全柵100を通路101の入口に設置することができる。つまり、安全柵100を自立させた状態で通路101の入口に設置することができる。なお、状況によっては、通路101側の可動脚21をパネル10から取り外してもよい。
【0037】
さらに、安全柵100をより安定して設置するには、安全柵100を通路101の壁102に固定する。具体的には、図9で示すように、通路101側の可動脚21の脚本体40を第1軸55まわりに90度回動させ(図4参照)、接地部43を通路101の壁102に対向させる。その状態で、図10で示すように、可動脚21をスライドさせて、接地部43を通路101の壁102に押し当てる。そして、この状態において、ロック部60(図3等参照)を用いて、可動脚21のスライドを抑制する。これにより、接地部43が通路101の壁102に押し当てられた状態が維持され、安全柵100を安定して設置することができる。少なくとも、安全柵100の幅方向位置が大きくずれることはない。
【0038】
(まとめ)
本明細書で開示する第1の項目は、床面に対して垂直な板状のパネルと、前記パネルを支持する複数の脚と、を備え、前記複数の脚は少なくとも1つの可動脚を含み、前記可動脚は、前記パネルに対して幅方向にスライド可能なスライド部と、床面に接触可能な接地部を有し、前記パネルに対して垂直な方向に沿って延びる脚本体と、前記脚本体が前記パネルに垂直な第1軸まわりに回動できるように、前記脚本体を前記スライド部に連結する連結部と、を有している、安全柵である。
【0039】
この構成によれば、隣り合う脚の間隔を調整することができるため、安全柵の設置場所が制限されにくい。また、脚本体の接地部を例えば通路の壁に押し当てることができるため、安全柵を安定して設置することができる。
【0040】
本明細書で開示する第2の項目は、前記連結部は、前記脚本体が前記第1軸に対して垂直な第2軸まわりに回動できるように、前記脚本体を前記スライド部に連結する、第1の項目に記載の安全柵である。
【0041】
この構成によれば、脚本体を第2軸まわりに可動させることにより、脚本体を折りたたむことができる。
【0042】
本明細書で開示する第3の項目は、前記スライド部は、前記パネルに対して取外し自在に構成されている、第1又は第2の項目に記載の安全柵である。
【0043】
この構成によれば、可動脚をパネルから取り外すことができるため、安全柵の設置の自由度が向上するとともに、安全柵をコンパクトに収納することができる。
【0044】
本明細書で開示する第4の項目は、前記パネルは下端部分に位置し幅方向に延びる下枠部を有し、前記スライド部は前記下枠部を摺動可能に保持する保持部を有している、第1乃至第3の項目のうちいずれか一の項目に記載の安全柵である。
【0045】
この構成によれば、可動脚のスライド部をパネルの下枠部にガイドされるようにしてスライドさせることができる。
【0046】
本明細書で開示する第5の項目は、前記可動脚は、前記スライド部の保持部と前記パネルの下枠部が互いに押し合う押圧力を増加させることで、前記スライド部のスライドを抑制するロック部を有している、第4の項目に記載の安全柵である。
【0047】
この構成によれば、設定したスライド部の幅方向位置を維持することができる。
【符号の説明】
【0048】
10 パネル
12 下枠部
20 脚
21 可動脚
30 スライド部
31 保持部
40 脚本体
43 接地部
50 連結部
55 第1軸
56 第2軸
60 ロック部
100 安全柵
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10