IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 如水商事株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-炉、および、ロストル脚 図1
  • 特開-炉、および、ロストル脚 図2
  • 特開-炉、および、ロストル脚 図3
  • 特開-炉、および、ロストル脚 図4
  • 特開-炉、および、ロストル脚 図5
  • 特開-炉、および、ロストル脚 図6
  • 特開-炉、および、ロストル脚 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066529
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】炉、および、ロストル脚
(51)【国際特許分類】
   F24C 1/16 20210101AFI20240507BHJP
   A47J 37/07 20060101ALI20240507BHJP
   F24B 1/193 20060101ALI20240507BHJP
   F24B 1/182 20060101ALI20240507BHJP
   F24C 15/08 20060101ALI20240507BHJP
   F24C 15/10 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
F24C1/16 A
F24C1/16 B
A47J37/07
F24B1/193
F24B1/182
F24C15/08 K
F24C15/10 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173841
(22)【出願日】2022-10-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.作成日:令和3年11月10日 公開された者:株式会社レーザーテック 所在地:大阪府大阪市西淀川区百島1-3-66 行 為:発明実施品の図面(製造指示書)を提示しての製造依頼 2.掲載日:令和3年12月9日 掲載アドレス:http://www.instagram.com/p/CXQkG_-PbtK/?utm_source=ig_web_copy_link 行 為:発明実施品の掲載、および、販売予告 3.掲載日:令和3年12月22日 掲載アドレス:https://www.makuake.com/project/takibi_shinrabansho/ 行 為:発明実施品の販売開始 4.名 称:ガレージブランドフェスティバル 期 間:令和4年1月29日乃至令和4年1月30日 会 場:OFF-ROADLAND Mio 場 所:三重県津市美杉町上多気1916 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 5.名 称:campicnic Vol.6 開催日:令和4年3月19日乃至令和4年3月20日 会 場:大野極楽寺公園 場 所:愛知県一宮市浅井町大野字小屋裏1400 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 6.名 称:焚キ火ノ香ト音ト食(第5回) 開催日:令和4年4月2日乃至令和4年4月3日 会 場:奈良健康ランド 場 所:奈良県天理市嘉幡町600-1 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 7.名 称:FIELDSTYLE SEASIDE MARKET 2022 開催日:令和4年5月21日乃至令和4年5月22日 会 場:愛知県国際展示場 場 所:愛知県常滑市セントレア五丁目10-1 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 8.名 称:GLOBAL CAMP FESTIVAL Vol.10 開催日:令和4年6月4日乃至令和4年6月5日 会 場:富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ 場 所:静岡県富士宮市原1423 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 9.名 称:OUTBACK GARAGE MARKET in OKAZAKI Vol.2 開催日:令和4年6月11日乃至令和4年6月12日 会 場:第6号 乙川河川緑地 河川敷特設会場 場 所:愛知県岡崎市康生町521 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 10.名 称:第43回クックオフ 開催日:令和4年6月25日乃至令和4年6月26日 会 場:グリーンウッド関ヶ原キャンプ場 場 所:岐阜県不破郡関ケ原町大字今須2048 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 11.名 称:247アウトドアイベント 開催日:令和4年7月27日乃至令和4年8月1日 会 場:京都高島屋 7階催会場 場 所:京都府京都市下京区四条通河原町西入ル真町52 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 12.名 称:GOOUT CAMP 関西 Vol.8 開催日:令和4年9月2日乃至令和4年9月4日 会 場:京都府立府民の森ひよし 場 所:京都府南丹市日吉町天若上ノ所25番地 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 13.名 称:OUTDOOR SMILE 開催日:令和4年10月1日乃至令和4年10月2日 会 場:浜松市渚園 場 所:静岡県浜松市西区舞阪町弁天島5005-1 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 14.名 称:奈良キャンプ市 開催日:令和4年10月9日乃至令和4年10月10日 会 場:月ヶ瀬小学校跡地 場 所:奈良県奈良市月ヶ瀬尾山2350-1 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 15.名 称:GREAT OUTDOORS in KAMEYAMA 開催日:令和4年10月15日乃至令和4年10月16日 会 場:名阪関ドライブイン駐車場 場 所:三重県亀山市関町萩原39番 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 16.名 称:TOKYO ORTDOOR MARKET 2022 開催日:令和4年10月22日乃至令和4年10月23日 会 場:東京江東区青梅臨時駐車場P区画 場 所:東京都江東区青梅二丁目2 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明 17.名 称:焚キ火ノ香ト音ト食(第6回) 開催日:令和4年10月29日乃至令和4年10月30日 会 場:奈良健康ランド 場 所:奈良県天理市嘉幡町600-1 行 為:展示会等における発明実施品の展示および説明
(71)【出願人】
【識別番号】517025073
【氏名又は名称】如水商事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135002
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 直之
(72)【発明者】
【氏名】濱口 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】市川 紘子
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA04
4B040AC02
4B040AD04
4B040AE14
4B040CA03
4B040GC03
(57)【要約】
【課題】コストを掛けることなく、汎用性の高い炉を提供する。
【解決手段】ロストルが略水平状態となるように支持するロストル脚2に、当該ロストルが備えるロストル側嵌合部と嵌合する第1脚側嵌合部20と、当該ロストル側嵌合部と嵌合し、第1脚側嵌合部20と異なる第2脚側嵌合部21,22とを設ける。これによって、様々な状況に応じて第1脚側嵌合部20と、第2脚側嵌合部21,22とを簡単に使い分けることができるため、汎用性が向上する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略水平状態に配置されるロストルと、
前記ロストルが前記略水平状態となるように支持するロストル脚と、
を備える炉であって、
前記ロストルは、ロストル側嵌合部を備え、
前記ロストル脚は、
前記ロストル側嵌合部と嵌合する第1脚側嵌合部と、
前記ロストル側嵌合部と嵌合し、前記第1脚側嵌合部と異なる第2脚側嵌合部と、
を備える炉。
【請求項2】
請求項1に記載の炉であって、
前記第2脚側嵌合部は、前記ロストル側嵌合部と嵌合したときのロストル脚の向きが前記第1脚側嵌合部と異なる炉。
【請求項3】
請求項1に記載の炉であって、
前記ロストル脚は、
前記ロストル側嵌合部と前記第1脚側嵌合部とが嵌合することによって前記ロストルを前記略水平状態に支持するときに、外部の保持面に接する第1接地部と、
前記ロストル側嵌合部と前記第2脚側嵌合部とが嵌合することによって前記ロストルを前記略水平状態に支持するときに、外部の保持面に接する第2接地部と、
をさらに備え、
前記第1接地部が前記保持面に接するとき、前記第2接地部は前記保持面に接することはなく、一方、前記第2接地部が前記保持面に接するとき、前記第1接地部は前記保持面に接することはない炉。
【請求項4】
請求項1に記載の炉であって、
前記第1脚側嵌合部と嵌合するときの前記ロストルの高さと、前記第2脚側嵌合部と嵌合するときの前記ロストルの高さとが異なる炉。
【請求項5】
請求項1に記載の炉であって、
前記第2脚側嵌合部は、嵌合可能な前記ロストル側嵌合部の幅が前記第1脚側嵌合部と異なる炉。
【請求項6】
請求項1に記載の炉であって、
前記第2脚側嵌合部は、嵌合可能な前記ロストル側嵌合部の厚みが前記第1脚側嵌合部と異なる炉。
【請求項7】
請求項1に記載の炉であって、
前記ロストル脚は、板状の部材である炉。
【請求項8】
請求項1に記載の炉であって、
前記ロストル脚は、網状の部材である炉。
【請求項9】
ロストルを略水平状態となるように支持するロストル脚であって、
前記ロストル脚は、
前記ロストルと嵌合する第1脚側嵌合部と、
前記ロストルと嵌合し、前記第1脚側嵌合部と異なる第2脚側嵌合部と、
を備えるロストル脚。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外などで使用する炉の汎用性を高める技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、屋外において調理や湯沸かしなどを行うための炉が提案されている。このような炉が、例えば、特許文献1に記載されている。炉は、主に、ロストルと、ロストルを水平状態に支持する脚とを備えている。そして、炉は、脚によって、焚火の上方にロストルを水平状態で支持し、当該ロストルの上に、鍋や具材等を載置して調理する構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-110508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来の技術では汎用性に欠けるという問題があった。例えば、特許文献1に記載の技術では、ロストルとロストル脚とは、専用品であり、ロストルを交換する汎用性に欠ける。特に、ロストルは汚れたり、劣化したりするため、用途に応じて使い分けるだけでなく、新しい物に交換したいという要求がある。また、焚火の大きさなどに応じて、ロストルの配置する高さ位置を調整することが困難であり、やはり汎用性に欠ける。もちろん、ロストル脚に高さ調整機構を設けることも一案ではあるが、その場合は構造が複雑になり、操作が複雑化する上に、コストも上昇する。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、コストを掛けることなく、汎用性の高い炉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、略水平状態に配置されるロストルと、前記ロストルが前記略水平状態となるように支持するロストル脚とを備える炉であって、前記ロストルは、ロストル側嵌合部を備え、前記ロストル脚は、前記ロストル側嵌合部と嵌合する第1脚側嵌合部と、前記ロストル側嵌合部と嵌合し、前記第1脚側嵌合部と異なる第2脚側嵌合部とを備える。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る炉であって、前記第2脚側嵌合部は、前記ロストル側嵌合部と嵌合したときのロストル脚の向きが前記第1脚側嵌合部と異なる。
【0008】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明に係る炉であって、前記ロストル脚は、前記ロストル側嵌合部と前記第1脚側嵌合部とが嵌合することによって前記ロストルを前記略水平状態に支持するときに、外部の保持面に接する第1接地部と、前記ロストル側嵌合部と前記第2脚側嵌合部とが嵌合することによって前記ロストルを前記略水平状態に支持するときに、外部の保持面に接する第2接地部とをさらに備え、前記第1接地部が前記保持面に接するとき、前記第2接地部は前記保持面に接することはなく、一方、前記第2接地部が前記保持面に接するとき、前記第1接地部は前記保持面に接することはない。
【0009】
また、請求項4の発明は、請求項1の発明に係る炉であって、前記第1脚側嵌合部と嵌合するときの前記ロストルの高さと、前記第2脚側嵌合部と嵌合するときの前記ロストルの高さとが異なる。
【0010】
また、請求項5の発明は、請求項1の発明に係る炉であって、前記第2脚側嵌合部は、嵌合可能な前記ロストル側嵌合部の幅が前記第1脚側嵌合部と異なる。
【0011】
また、請求項6の発明は、請求項1の発明に係る炉であって、前記第2脚側嵌合部は、嵌合可能な前記ロストル側嵌合部の厚みが前記第1脚側嵌合部と異なる。
【0012】
また、請求項7の発明は、請求項1の発明に係る炉であって、前記ロストル脚は、板状の部材である。
【0013】
また、請求項8の発明は、請求項1の発明に係る炉であって、前記ロストル脚は、網状の部材である。
【0014】
また、請求項9の発明は、ロストルを略水平状態となるように支持するロストル脚であって、前記ロストル脚は、前記ロストルと嵌合する第1脚側嵌合部と、前記ロストルと嵌合し、前記第1脚側嵌合部と異なる第2脚側嵌合部とを備える。
【発明の効果】
【0015】
請求項1ないし8に記載の発明は、略水平状態に配置されるロストルと、ロストルが略水平状態となるように支持するロストル脚とを備える炉であって、ロストルは、ロストル側嵌合部を備え、ロストル脚は、ロストル側嵌合部と嵌合する第1脚側嵌合部と、ロストル側嵌合部と嵌合し、第1脚側嵌合部と異なる第2脚側嵌合部とを備える。これにより、汎用性が向上する。
【0016】
また、請求項9に記載の発明は、ロストルを略水平状態となるように支持するロストル脚であって、ロストルと嵌合する第1脚側嵌合部と、ロストルと嵌合し、第1脚側嵌合部と異なる第2脚側嵌合部とを備える。これにより、汎用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1の実施の形態におけるロストルを示す平面図である。
図2】第1の実施の形態におけるロストル脚の平面図である。
図3】第1の実施の形態における炉を示す図である。
図4】第1の実施の形態における炉を示す図である。
図5】第1の実施の形態における炉を示す図である。
図6】第2の実施の形態におけるロストルを示す図である。
図7】第3の実施の形態におけるロストル脚を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。ただし、以下の説明において特に断らない限り、方向や向きに関する記述は、当該説明の便宜上、図面に対応するものであり、例えば実施品、製品または権利範囲等を限定するものではない。
【0019】
<1. 第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態におけるロストル1を示す平面図である。なお、図1において、それぞれが互いに直交するX軸、Y軸、および、Z軸を定義している。
【0020】
第1の実施の形態におけるロストル1は、Z軸方向の厚みの薄い、板状の部材である。本実施の形態では、ロストル1は鉄製であるが、ロストル1の素材は鉄に限定されるものではない。ロストル1の素材は、熱に強く、容易に破損、変形しないものが好ましい。
【0021】
ロストル1は、ロストル側嵌合部10,11を備えている。なお、ロストル1のサイズは、X軸方向の最大サイズ(以下、「幅w1」と称する。)が120[mm]、Y軸方向の最大サイズ(以下、「高さh1」と称する。)が450[mm]、Z軸方向の最大サイズ(以下、「厚みd1」と称する。)が4.5[mm]である。ただし、ここに示すサイズは例示である。したがって、ロストル1における幅w1、高さh1、および、厚みd1の値はここに示す例に限定されるものではない。
【0022】
ロストル側嵌合部10は、ロストル1の(+Y)側端部付近に設けられている。また、ロストル側嵌合部11は、ロストル1の(-Y)側端部付近に設けられている。すなわち、ロストル側嵌合部10,11は、いずれもロストル1の一部分である。
【0023】
ロストル側嵌合部10,11は、板状のロストル1の単なる端部であり、特に複雑な構造を有する構成ではない。このように、板状部材の単なる端部をロストル側嵌合部10,11とすることにより、複雑な構造を形成する場合に比べて、ロストル1の製造コストを抑制することができる。
【0024】
また、ロストル側嵌合部10,11のXZ平面における断面は、最大で、幅w1×厚みd1の矩形形状である。すなわち、ロストル側嵌合部10,11は、ロストル1の他の部分のZ軸方向の最大サイズ(すなわち、厚みd1)に比べて、Z軸方向に突出する部分を有していない。これにより、ロストル1は、先述のように、厚みd1の板状の部材として構成することができ、可搬性および収納性が向上する。
【0025】
図1に示すように、ロストル1には、窓部19が形成されている。窓部19は、ロストル1において、Z軸方向に貫通する穴である。複数の窓部19は、ロストル1のXY平面の一面に形成されている。
【0026】
詳細は後述するが、ロストル1は、XY平面が略水平方向となるように、略水平状態に配置される。したがって、ロストル1に窓部19が形成されることにより、ロストル1のXY平面を略水平方向とするようにロストル1を支持した場合に、ロストル1の下方に配置される焚火からの高温のガスが、ロストル1の上方に向けて、窓部19を通過することができる。すなわち、ロストル1は、板状の部材でありながら、網状の部材と同様の機能を得ることができる。
【0027】
また、ロストル1には、様々な開口形状を有する窓部19が形成されている。図1には、例えば、開口形状が、台形、三角形、円形等の窓部19が形成されている。これにより、複数の窓部19が幾何学的な模様を構成し、ロストル1を美しく見せることができる。すなわち、ロストル1のデザイン性が向上する。ただし、窓部19の開口形状、大きさ、方向等は、図1に示す例に限定されるものではない。
【0028】
図2は、第1の実施の形態におけるロストル脚2の平面図である。詳細は後述するが、ロストル脚2は、ロストル1が略水平状態となるように支持する。
【0029】
なお、図2において、図1と同様に、それぞれが互いに直交するX軸、Y軸、および、Z軸を定義している。しかし、図2に示すX軸、Y軸、および、Z軸は、図2における方向を定義するものであって、図1に示すX軸、Y軸、および、Z軸とは原則として一致しない。また、図1における縮尺と、図2における縮尺とは原則として一致しない。
【0030】
ロストル脚2は、Z軸方向の厚みの薄い、板状の部材である。本実施の形態では、ロストル脚2は鉄製であるが、ロストル脚2の素材は鉄に限定されるものではない。
【0031】
なお、本実施の形態におけるロストル脚2のサイズは、X軸方向の最大サイズ(以下、「幅w2」と称する。)が160[mm]、Y軸方向の最大サイズ(以下、「高さh2」と称する。)が257[mm]、Z軸方向の最大サイズ(以下、「厚みd2」と称する。)が3.2[mm]である。ただし、ここに示す寸法は、あくまでも例示である。したがって、ロストル脚2における幅w2、高さh2、および、厚みd2の値はここに示す例に限定されるものではない。
【0032】
ロストル脚2は、第1脚側嵌合部20と、第1脚側嵌合部20と異なる第2脚側嵌合部21,22とを備えている。
【0033】
第1脚側嵌合部20は、ロストル脚2の(+Y)側端部付近に設けられている。すなわち、第1脚側嵌合部20は、ロストル脚2の一部分である。第1脚側嵌合部20は、その一部が矩形にくり抜かれており、スリット200が形成されている。
【0034】
スリット200は、開口部におけるX軸方向の長さ(以下、「幅sw1」と称する。)が、開口部におけるY軸方向の長さ(以下、「高さsh1」と称する。)に比べて長いスリット状に形成されている。すなわち、スリット200の開口形状は、X軸方向に長い略矩形形状である。また、スリット200は、ロストル脚2をZ軸方向に貫通している。
【0035】
なお、本実施の形態におけるスリット200は、幅sw1=123[mm]、および、高さsh1=5.8[mm]である。ただし、ここに示す寸法は、あくまでも例示である。したがって、ロストル脚2における幅sw1、および、高さsh1の値はここに示す例に限定されるものではない。
【0036】
ここで、ロストル1の幅w1<スリット200の幅sw1であり、かつ、ロストル1の高さh1<スリット200の高さsh1である。ロストル1およびロストル脚2の寸法が、このように決定されていることにより、第1脚側嵌合部20のスリット200に、ロストル側嵌合部10,11を差し込むことが可能である。したがって、ロストル側嵌合部10,11がスリット200に差し込まれることにより、第1脚側嵌合部20はロストル側嵌合部10,11と嵌合する。
【0037】
第2脚側嵌合部21は、ロストル脚2のX軸方向における中央よりも(-X)側付近に設けられている。すなわち、第2脚側嵌合部21は、ロストル脚2の一部分である。第2脚側嵌合部21は、その一部が矩形にくり抜かれており、スリット210が形成されている。
【0038】
スリット210は、開口部におけるY軸方向の長さ(以下、「高さsh2」と称する。)が、開口部におけるX軸方向の長さ(以下、「幅sw2」と称する。)に比べて長いスリット状に形成されている。すなわち、スリット210の開口形状は、Y軸方向に長い略矩形形状である。また、スリット210は、ロストル脚2をZ軸方向に貫通している。
【0039】
なお、本実施の形態におけるスリット210は、幅sw2=14.5[mm]、および、高さsh2=187[mm]である。ただし、ここに示す寸法は、あくまでも例示である。したがって、ロストル脚2における幅sw2、および、高さsh2の値はここに示す例に限定されるものではない。
【0040】
ここで、ロストル1の幅w1<スリット210の高さsh2であり、かつ、ロストル1の高さh1<スリット210の幅sw2である。ロストル1およびロストル脚2の寸法が、このように決定されていることにより、第2脚側嵌合部21のスリット210に、ロストル側嵌合部10,11を差し込むことが可能である。したがって、ロストル側嵌合部10,11がスリット210に差し込まれることにより、第2脚側嵌合部21はロストル側嵌合部10,11と嵌合する。
【0041】
第2脚側嵌合部22は、ロストル脚2のX軸方向における中央よりも(+X)側付近に設けられている。すなわち、第2脚側嵌合部22は、ロストル脚2の一部分である。第2脚側嵌合部22は、その一部が矩形にくり抜かれており、スリット220が形成されている。
【0042】
スリット220は、開口部におけるY軸方向の長さ(以下、「高さsh3」と称する。)が、開口部におけるX軸方向の長さ(以下、「幅sw3」と称する。)に比べて長いスリット状に形成されている。すなわち、スリット220の開口形状は、Y軸方向に長い略矩形形状である。また、スリット220は、ロストル脚2をZ軸方向に貫通している。
【0043】
なお、第1の実施の形態におけるロストル脚2において、スリット210とスリット220は、それぞれの長手方向が互いに略平行となるように配置されている。また、第2脚側嵌合部21のスリット210と、第2脚側嵌合部22のスリット220とは、互いに略同一の形状である。すなわち、幅sw2=幅sw3、および、高さsh2=高さsh3である。
【0044】
ここで、ロストル1の幅w1<スリット220の高さsh3であり、かつ、ロストル1の高さh1<スリット220の幅sw3である。ロストル1およびロストル脚2の寸法が、このように決定されていることにより、第2脚側嵌合部22のスリット220に、ロストル側嵌合部10,11を差し込むことが可能である。したがって、ロストル側嵌合部10,11がスリット220に差し込まれることにより、第2脚側嵌合部22はロストル側嵌合部10,11と嵌合する。
【0045】
図2に示すように、第1の実施の形態におけるロストル脚2は、2つの第1接地部23、および、第2接地部24,25を備えている。
【0046】
第1接地部23は、いずれもロストル脚2の(-Y)側の端面となっており、XZ平面に略平行となるように形成されている。詳細は後述するが、2つの第1接地部23を保持面(例えば、地面や台の上面等)に接地することにより、ロストル脚2は、ロストル1を支持する「脚」として機能する。
【0047】
第2接地部24は、ロストル脚2の(-X)側の端面となっており、YZ平面に略平行となるように形成されている。詳細は後述するが、第2接地部24を保持面に接地することにより、ロストル脚2は、ロストル1を支持する「脚」として機能する。
【0048】
また、第2接地部25は、ロストル脚2の(+X)側の端面となっており、YZ平面に略平行となるように形成されている。詳細は後述するが、第2接地部25を保持面に接地することにより、ロストル脚2は、ロストル1を支持する「脚」として機能する。
【0049】
図2に示すように、ロストル脚2には、窓部29が形成されている。窓部29は、ロストル脚2において、Z軸方向に貫通する穴である。すなわち、ロストル脚2は、個々の窓部29の形状にくり抜かれている。複数の窓部29は、ロストル脚2のXY平面の一面に形成されている。
【0050】
窓部29の開口形状は、窓部19と同様に様々な形状とされている。これにより、ロストル脚2に幾何学的な模様が形成されており、ロストル脚2を美しく見せることができる。すなわち、ロストル脚2のデザイン性が向上する。また、ロストル脚2の重量が軽くなるため、可搬性が向上する。ただし、窓部29の開口形状、大きさ、または、方向等は、図2に示す例に限定されるものではない。
【0051】
図3ないし図5は、第1の実施の形態における炉100を示す図である。図3ないし図5に示すように、炉100において、2つのロストル脚2は、略対向する位置に配置される。ただし、2つのロストル脚2は、互いに平行に配置されるとは限らない。例えば、図3ないし図5に示すように、2つのロストル脚2は、それぞれが内側に傾いた状態で配置されてもよい。
【0052】
また、図3ないし図5に示すように、ロストル1が略水平状態で支持されている状態で、ロストル1の下方(2つのロストル脚2の間)に焚火を形成すれば、炉100は、ロストル1の中央部に載置した鍋や食材等を加熱することができ、炉としての機能を発揮する。また、焚火を形成しない場合には、炉100はテーブルとしても使用可能であり、汎用性が向上する。
【0053】
さらに、炉100は、1つのロストル1と、2つのロストル脚2とから構成されており、簡易な組み立て式の炉を構成している。
【0054】
図3において、ロストル1のロストル側嵌合部10は、左側に配置されたロストル脚2のスリット200に差し込まれている。すなわち、ロストル側嵌合部10は、左側のロストル脚2の第1脚側嵌合部20と嵌合している。一方、図3において、ロストル1のロストル側嵌合部11は、右側に配置されたロストル脚2のスリット200に差し込まれている。すなわち、ロストル側嵌合部11は、左側のロストル脚2の第1脚側嵌合部20と嵌合している。
【0055】
このように、ロストル側嵌合部10,11と、第1脚側嵌合部20とを嵌合させると、ロストル1と2つのロストル脚2とによって架橋構造が形成される。この状態で、第1接地部23が保持面(図示せず)に接するように炉100を載置することにより、ロストル1はロストル脚2によって略水平状態に支持される。すなわち、先述のように、ロストル脚2がロストル1の「脚」としての機能を発揮する。
【0056】
図4において、ロストル1のロストル側嵌合部10は、左側に配置されたロストル脚2のスリット210に差し込まれている。すなわち、ロストル側嵌合部10は、左側のロストル脚2の第2脚側嵌合部21と嵌合している。一方、図4において、ロストル1のロストル側嵌合部11は、右側に配置されたロストル脚2のスリット210に差し込まれている。すなわち、ロストル側嵌合部11は、左側のロストル脚2の第2脚側嵌合部21と嵌合している。
【0057】
このように、ロストル側嵌合部10,11と、第2脚側嵌合部21とを嵌合させると、図3に示す場合と同様に、ロストル1と2つのロストル脚2とによって架橋構造が形成される。この状態で、第2接地部25が保持面(図示せず)に接するように炉100を載置することにより、ロストル1はロストル脚2によって略水平状態に支持される。すなわち、先述のように、ロストル脚2がロストル1の「脚」としての機能を発揮する。
【0058】
図3図4とを比較すれば明らかなように、図3の場合と図4の場合とでは、ロストル1が支持される高さ位置が異なっている。すなわち、炉100は、第1脚側嵌合部20と嵌合するときのロストル1の高さと、第2脚側嵌合部21と嵌合するときのロストル1の高さとが異なる。このように、ロストル脚2(炉100)は、ロストル1を異なる高さに支持することができるため、汎用性が向上する。
【0059】
また、第2脚側嵌合部21は、ロストル側嵌合部10,11と嵌合したときのロストル脚2の向きが第1脚側嵌合部20と異なる。すなわち、炉100は、ロストル脚2の向きを変える(ロストル脚2を横倒しにする)だけで、簡単に、第1脚側嵌合部20と第2脚側嵌合部21とを選択することができる。
【0060】
また、炉100では、第1脚側嵌合部20のスリット200と、第2脚側嵌合部21のスリット210との開口形状が異なっている。より詳細には、スリット200の開口形状よりもスリット210の開口形状の方が大きくなるように形成されている。すなわち、使用するロストル1のサイズ(幅w1や高さh1)に応じて、第1脚側嵌合部20と、第2脚側嵌合部21とを選択することができる。したがって、ロストル脚2(炉100)は、使用可能なロストル1の種類(条件)が増えるため、汎用性が向上する。
【0061】
図5において、ロストル1のロストル側嵌合部10は、左側に配置されたロストル脚2のスリット220に差し込まれている。すなわち、ロストル側嵌合部10は、左側のロストル脚2の第2脚側嵌合部22と嵌合している。一方、図5において、ロストル1のロストル側嵌合部11は、右側に配置されたロストル脚2のスリット220に差し込まれている。すなわち、ロストル側嵌合部11は、左側のロストル脚2の第2脚側嵌合部22と嵌合している。
【0062】
このように、ロストル側嵌合部10,11と、第2脚側嵌合部22とを嵌合させると、図3および図4に示す場合と同様に、ロストル1と2つのロストル脚2とによって架橋構造が形成される。この状態で、第2接地部25が保持面(図示せず)に接するように炉100を載置することにより、ロストル1はロストル脚2によって略水平状態に支持される。すなわち、先述のように、ロストル脚2がロストル1の「脚」としての機能を発揮する。
【0063】
図4図5とを比較すれば明らかなように、図4の場合と図5の場合とでは、ロストル1が支持される高さ位置が異なっている。すなわち、炉100は、第2脚側嵌合部21と嵌合するときのロストル1の高さと、第2脚側嵌合部22と嵌合するときのロストル1の高さとが異なる。これは、保持面と接する第2接地部25との距離が、第2脚側嵌合部21と第2脚側嵌合部22とでは異なっているからである。このように、ロストル脚2(炉100)は、ロストル1を異なる高さに支持することができるため、汎用性が向上する。
【0064】
また、詳細は図示しないが、図4に示す状態の炉100に、別途用意したロストル1をさらに第2脚側嵌合部22に嵌合させることにより、2つのロストル1を2段に配置することも可能である。例えば、焚火との適正距離が異なる食材を同時に調理する場合には、高さ位置の異なるロストル1を2つ配置しておくと便利である。したがって、ロストル脚2(炉100)は、これによっても汎用性が向上する。
【0065】
以上のように、略水平状態に配置されるロストル1と、ロストル1が略水平状態となるように支持するロストル脚2とを備える炉100において、ロストル1はロストル側嵌合部10,11を備え、ロストル脚2は、ロストル側嵌合部10,11と嵌合する第1脚側嵌合部20と、ロストル側嵌合部10,11と嵌合し、第1脚側嵌合部20と異なる第2脚側嵌合部21,22とを備える。これによって、ロストル1を支持するときに第1脚側嵌合部20と第2脚側嵌合部21,22とを選択することができ、汎用性が向上する。
【0066】
また、第2脚側嵌合部21,22は、ロストル側嵌合部10,11と嵌合したときのロストル脚2の向きが第1脚側嵌合部20と異なる。これにより、ロストル脚2の向きを変えるだけで、簡単に、第1脚側嵌合部20と第2脚側嵌合部21,22とを選択することができる。
【0067】
また、ロストル脚2は、ロストル側嵌合部10,11と第1脚側嵌合部20とが嵌合することによってロストル1を略水平状態に支持するときに、外部の保持面に接する第1接地部23と、ロストル側嵌合部10,11と第2脚側嵌合部21,22とが嵌合することによってロストル1を略水平状態に支持するときに、外部の保持面に接する第2接地部24,25とをさらに備え、第1接地部23が保持面に接するとき、第2接地部24,25は保持面に接することはなく、一方、第2接地部24または第2接地部25が保持面に接するとき、第1接地部23は保持面に接することはない。
【0068】
また、第1脚側嵌合部20と嵌合するときのロストル1の高さと、第2脚側嵌合部21,22と嵌合するときのロストル1の高さとが異なる。これにより、ロストル1を異なる高さに支持することができる。
【0069】
また、第2脚側嵌合部21,22は、嵌合可能なロストル側嵌合部10,11の幅が第1脚側嵌合部20と異なる。これにより、異なる幅のロストルに対応できる。
【0070】
また、第2脚側嵌合部21,22は、嵌合可能なロストル側嵌合部10,11の厚みが第1脚側嵌合部20と異なる。これにより、異なる厚みのロストルに対応できる。
【0071】
さらに、ロストル脚2は、板状の部材であることにより、ロストル1をより強固に支持することができる。
【0072】
<2. 第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、ロストル脚2は2つであったが、ロストル脚2の数は2つに限定されるものではない。
【0073】
図6は、第2の実施の形態におけるロストル1aを示す図である。第2の実施の形態におけるロストル1aは、平面形状が略三角形の板状部材である。そして、ロストル1aの各頂点付近に、3つのロストル側嵌合部10a,11a,12aが設けられている。
【0074】
第2の実施の形態においては、3つのロストル側嵌合部10a,11a,12aが、それぞれロストル脚2の第1脚側嵌合部20(または第2脚側嵌合部21,22)に差し込まれる。すなわち、第2の実施の形態は、3つのロストル脚2でロストル1aを略水平状態に支持する構成である。
【0075】
このような構成であっても、第1の実施の形態における炉100と同様の効果を得ることができる。
【0076】
なお、図6において図示しないが、第2の実施の形態におけるロストル1aについても、第1の実施の形態における窓部19と同様の構造を設けることが好ましい。
【0077】
<3. 第3の実施の形態>
第1および第2の実施の形態では、ロストル脚2は板状部材であったが、ロストル脚は板状部材に限定されるものではない。
【0078】
図7は、第3の実施の形態におけるロストル脚2bを示す図である。
【0079】
なお、図7において、図1および図2と同様に、それぞれが互いに直交するX軸、Y軸、および、Z軸を定義している。しかし、図7に示すX軸、Y軸、および、Z軸は、図7における方向を定義するものであって、図1および図2に示すX軸、Y軸、および、Z軸とは原則として一致しない。また、図1および図2における縮尺と、図7における縮尺とは原則として一致しない。
【0080】
第3の実施の形態におけるロストル脚2bは、例えば金属性の丸棒26に対して適宜曲げ加工を施して、図7に示す配線状態とすることにより形成される網状の部材である。丸棒26の両端部は、端部27,28である。端部27,28は、適宜、溶接加工などにより互いに固設されている。なお、ロストル脚2bにおいては、補強のために、端部27,28以外の部分においても、溶接加工を用いてもよい。
【0081】
ロストル脚2bは、丸棒26が同一のXY平面内に配線されることにより、Z軸方向の厚みの薄い部材を形成している。第3の実施の形態では、ロストル脚2b(丸棒26)は鉄製であるが、ロストル脚2bの素材は鉄に限定されるものではない。また、丸棒26は、樹脂等で被覆されていてもよい。
【0082】
なお、本実施の形態におけるロストル脚2bのサイズは、X軸方向の最大サイズ(以下、「幅w3」と称する。)が160[mm]、Y軸方向の最大サイズ(以下、「高さh3」と称する。)が257[mm]、Z軸方向の最大サイズ(丸棒26の直径に相当し、以下、「厚みd3」と称する。)が3.2[mm]である。ただし、ここに示す寸法は、あくまでも例示である。したがって、ロストル脚2bにおける幅w3、高さh3、および、厚みd3の値はここに示す例に限定されるものではない。
【0083】
ロストル脚2bは、第1脚側嵌合部20bと、第1脚側嵌合部20bと異なる第2脚側嵌合部21b,22bとを備えている。
【0084】
第1脚側嵌合部20bは、ロストル脚2bの(+Y)側端部付近において、丸棒26が平行に配線された部分である。すなわち、第1脚側嵌合部20bは、ロストル脚2bの一部分である。第1脚側嵌合部20bは、丸棒26が所定の隙間を設けて平行に配線されることにより、スリット200bが形成されている。
【0085】
スリット200bは、X軸方向の長さ(以下、「幅sw4」と称する。)が、Y軸方向の長さ(以下、「高さsh4」と称する。)に比べて長いスリット状に形成されている。スリット200bは、ロストル脚2bをZ軸方向に貫通している。
【0086】
なお、本実施の形態におけるスリット200bは、幅sw4>123[mm]、および、高さsh4=5.8[mm]である。ただし、ここに示す寸法は、あくまでも例示である。したがって、ロストル脚2bにおける幅sw4、および、高さsh4の値はここに示す例に限定されるものではない。
【0087】
ここで、ロストル1の幅w1<スリット200bの幅sw4であり、かつ、ロストル1の高さh1<スリット200bの高さsh4である。ロストル1およびロストル脚2bの寸法が、このように決定されていることにより、第1脚側嵌合部20bのスリット200bに、ロストル側嵌合部10,11を差し込むことが可能である。したがって、ロストル側嵌合部10,11がスリット200bに差し込まれることにより、第1脚側嵌合部20bはロストル側嵌合部10,11と嵌合する。
【0088】
第2脚側嵌合部21bは、ロストル脚2bのX軸方向における中央よりも(-X)側付近において、丸棒26が平行に配線された部分である。すなわち、第2脚側嵌合部21bは、ロストル脚2bの一部分である。第2脚側嵌合部21bは、丸棒26が所定の隙間を設けて平行に配線されることにより、スリット210bが形成されている。
【0089】
スリット210bは、Y軸方向の長さ(以下、「高さsh5」と称する。)が、X軸方向の長さ(以下、「幅sw5」と称する。)に比べて長いスリット状に形成されている。また、スリット210bは、ロストル脚2bをZ軸方向に貫通している。
【0090】
なお、本実施の形態におけるスリット210bは、幅sw5=14.5[mm]、および、高さsh5>187[mm]である。ただし、ここに示す寸法は、あくまでも例示である。したがって、ロストル脚2bにおける幅sw5、および、高さsh5の値はここに示す例に限定されるものではない。
【0091】
ここで、ロストル1の幅w1<スリット210bの高さsh5であり、かつ、ロストル1の高さh1<スリット210bの幅sw5である。ロストル1およびロストル脚2bの寸法が、このように決定されていることにより、第2脚側嵌合部21bのスリット210bに、ロストル側嵌合部10,11を差し込むことが可能である。したがって、ロストル側嵌合部10,11がスリット210bに差し込まれることにより、第2脚側嵌合部21bはロストル側嵌合部10,11と嵌合する。
【0092】
なお、第3の実施の形態におけるスリット200bは、スリット210bと連通している。このように、スリット200bとスリット210bとが連通していても、ロストル脚2bは、ロストル1と嵌合することができる。
【0093】
第2脚側嵌合部22bは、ロストル脚2bのX軸方向における中央よりも(+X)側付近において、丸棒26が平行に配線された部分である。すなわち、第2脚側嵌合部22bは、ロストル脚2bの一部分である。第2脚側嵌合部22bは、丸棒26が所定の隙間を設けて平行に配線されることにより、スリット220bが形成されている。
【0094】
スリット220bは、Y軸方向の長さ(以下、「高さsh6」と称する。)が、X軸方向の長さ(以下、「幅sw6」と称する。)に比べて長いスリット状に形成されている。また、スリット220bは、ロストル脚2bをZ軸方向に貫通している。
【0095】
なお、本実施の形態におけるスリット220bは、幅sw6=14.5[mm]、および、高さsh6>187[mm]である。ただし、ここに示す寸法は、あくまでも例示である。したがって、ロストル脚2bにおける幅sw6、および、高さsh6の値はここに示す例に限定されるものではない。
【0096】
ここで、ロストル1の幅w1<スリット220bの高さsh6であり、かつ、ロストル1の高さh1<スリット220bの幅sw6である。ロストル1およびロストル脚2bの寸法が、このように決定されていることにより、第2脚側嵌合部22bのスリット220bに、ロストル側嵌合部10,11を差し込むことが可能である。したがって、ロストル側嵌合部10,11がスリット220bに差し込まれることにより、第2脚側嵌合部22bはロストル側嵌合部10,11と嵌合する。
【0097】
図7に示すように、第3の実施の形態におけるロストル脚2bは、2つの第1接地部23b、および、第2接地部24b,25bを備えている。これらは、いずれも丸棒26の側面である。
【0098】
第1接地部23bは、いずれもロストル脚2bの(-Y)側の端面となっている。第1の実施の形態における第1接地部23と同様に、2つの第1接地部23bを保持面(例えば、地面や台の上面等)に接地することにより、ロストル脚2bは、ロストル1を支持する「脚」として機能する。
【0099】
第2接地部24bは、ロストル脚2bの(-X)側の端面となっており、YZ平面に略平行となるように形成されている。第1の実施の形態における第2接地部24と同様に、第2接地部24bを保持面に接地することにより、ロストル脚2bは、ロストル1を支持する「脚」として機能する。
【0100】
また、第2接地部25bは、ロストル脚2bの(+X)側の端面となっており、YZ平面に略平行となるように形成されている。第1の実施の形態における第2接地部25と同様に、第2接地部25bを保持面に接地することにより、ロストル脚2bは、ロストル1を支持する「脚」として機能する。
【0101】
以上のように、第3の実施の形態におけるロストル脚2bによっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0102】
また、第3の実施の形態におけるロストル脚2bは、網状の部材であることにより、軽量化することができる。したがって、可搬性が向上する。
【0103】
<4. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0104】
例えば、第1の実施の形態における炉100では、ロストル1を略水平状態に支持する例を説明した。しかし、3つのロストル脚2を用い、そのうちの1つを他の2つによって略水平状態に支持し、ロストル1の代用としてもよい。すなわち、ロストル1の代用としてのロストル脚2のY軸方向の端部をそれぞれロストル側嵌合部として使用して、他の2つのロストル脚2の第2脚側嵌合部21(または第2脚側嵌合部22)と嵌合させてもよい。このように構成した場合、ロストル側嵌合部を第2脚側嵌合部21と嵌合させたときと、ロストル側嵌合部を第2脚側嵌合部22と嵌合させたときとでは、支持されるロストル(ロストル1の代用としてのロストル脚2)の高さ位置が変化することになる。
【0105】
さらに、第3の実施の形態では、ロストル脚2bを網状の部材とする例を説明した。しかし、例えば、ロストル1を網状の部材とすることもできる。
【符号の説明】
【0106】
1,1a ロストル
10,10a,11,11a,12a ロストル側嵌合部
100 炉
19,29 窓部
2,2b ロストル脚
20,20b 第1脚側嵌合部
200,200b,210,210b,220,220b スリット
21,21b,22,22b 第2脚側嵌合部
23,23b 第1接地部
24,24b,25,25b 第2接地部
26 丸棒
27,28 端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7