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特開2024-66575制御装置、アクチュエータおよび揺動抑制装置
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  • 特開-制御装置、アクチュエータおよび揺動抑制装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066575
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】制御装置、アクチュエータおよび揺動抑制装置
(51)【国際特許分類】
   H02P 27/08 20060101AFI20240509BHJP
【FI】
H02P27/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176004
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】辻 結仁
(72)【発明者】
【氏名】星 譲
【テーマコード(参考)】
5H505
【Fターム(参考)】
5H505AA19
5H505BB04
5H505DD03
5H505DD08
5H505EE41
5H505EE49
5H505GG02
5H505GG04
5H505HA07
5H505HB01
5H505JJ03
5H505JJ25
5H505LL01
5H505LL22
5H505LL41
5H505LL58
(57)【要約】
【課題】duty-I特性の非線形要素に対する近似性の向上とメモリ占有の削減を図る。
【解決手段】 制御装置は、インバータの出力電圧を示した電圧指令値を出力する電圧出力部と、上記電圧指令値に、インバータのデッドタイムを補償するデッドタイム補償値を付与し、当該デッドタイム補償値をtanh関数およびlogistic関数の少なくとも一方に基づいた関数で算出する補償部と、を備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インバータの出力電圧を示した電圧指令値を出力する電圧出力部と、
前記電圧指令値に、インバータのデッドタイムを補償するデッドタイム補償値を付与し、当該デッドタイム補償値をtanh関数およびlogistic関数の少なくとも一方に基づいた関数で算出する補償部と、
を備えた制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置と、
前記制御装置で出力電圧が制御されるインバータと、
前記インバータの出力電圧で駆動される駆動器と、
を備えたアクチュエータ。
【請求項3】
車両の姿勢に作用する請求項2に記載のアクチュエータと、
前記制御装置に指示して前記車両の揺動を抑制する上位装置と、
を備えた揺動抑制装置。
【請求項4】
前記車両は鉄道車両である請求項3に記載の揺動抑制装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、アクチュエータおよび揺動抑制装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インバータ回路に対するパルス幅変調(PWM)制御によって交流モータを制御するモータ制御装置が知られている。インバータ回路には、交流における正側の電圧・電流を発生させる「上側」のスイッチング素子と、交流における負側の電圧・電流を発生させる「下側」のスイッチング素子とが組み込まれている。「上側」と「下側」とが同時にオン状態になるとショートしてしまうため、交流における正負の切り替わりに際しては、「上側」と「下側」とが両方オフとなる時間(デッドタイム)が設けられる。
【0003】
この結果、モータの各相に流れる相電流におけるゼロクロス近傍では電流波形に歪が生じ、音や振動の原因となる。インバータ回路は、モータ以外の駆動器の駆動にも用いられ、モータ以外の駆動器においてもデッドタイムによる影響が生じる。
このため、デッドタイムによる影響を抑制するためのデッドタイム補償が提案されている。例えば特許文献1には、理想的な矩形波状のデッドタイム補償を実現する提案が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-146479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デッドタイムによってduty-I特性に生じる非線形要素は曲線的に変化する要素であるため矩形波状のデッドタイム補償では十分な補償が得られない。そのため、arctanテーブルによってduty-I特性の非線形要素を近似したデッドタイム補償が考えられる。
【0006】
しかし、arctanテーブルでは非線形要素の近似が不十分であり、メモリ空間の占有も大きい。
そこで、本発明は、duty-I特性の非線形要素に対する近似性の向上とメモリ占有の削減を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る制御装置の一態様は、インバータの出力電圧を示した電圧指令値を出力する電圧出力部と、上記電圧指令値に、インバータのデッドタイムを補償するデッドタイム補償値を付与し、当該デッドタイム補償値をtanh関数およびlogistic関数の少なくとも一方に基づいた関数で算出する補償部と、を備える。
【0008】
このような制御装置によれば、tanh関数、logistic関数によりduty-I特性の非線形要素に対する近似性が向上し、関数によるデッドタイム補償値の算出によりメモリ占有が削減される。
上記課題を解決するために、本発明に係るアクチュエータの一態様は、上記制御装置と、上記制御装置で出力電圧が制御されるインバータと、上記インバータの出力電圧で駆動する駆動器と、を備える。
【0009】
このようなアクチュエータによれば、精度の高いデッドタイム補償により音や振動の発生が抑制される。
上記課題を解決するために、本発明に係る揺動抑制装置の一態様は、車両の姿勢に作用する上記アクチュエータと、上記制御装置に指示して上記車両の揺動を抑制する上位装置と、を備える。
【0010】
このような揺動抑制装置によれば、アクチュエータにおける音や振動の発生が抑制されるので、静かで滑らかな揺動抑制が実現される。
上記揺動抑制装置において、前記車両は鉄道車両であることが望ましい。鉄道車両の動揺防止装置への応用により、鉄道車両における揺動が、静かで滑らかに抑制される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、duty-I特性の非線形要素に対する近似性の向上とメモリ占有の削減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態を備えた鉄道車両の構成を模式的に示す概略構成図である。
図2】モータドライバの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図3】インバータの基本構造を示す図である
図4】スイッチ素子の動作を示すシーケンス図である。
図5】相電流のゼロクロス付近におけるデューティー―電流特性を示す図である。
図6】電流―デューティー特性を示す図である。
図7】電流―デューティー特性が分解された線形要素と非線形要素とを示す図である。
図8】デッドタイム補償部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするため、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。また、先に説明した図に記載の要素については、後の図の説明において適宜に参照する場合がある。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態を備えた鉄道車両の構成を模式的に示す概略構成図である。
鉄道車両1は、客車11と、台車12と、動揺防止装置2とを備えている。動揺防止装置2は、本発明の揺動抑制装置の一実施形態に相当する。
【0015】
客車11は、内部に乗客を乗せ、台車12は、客車11を保持して車輪でレール上を走行する。
動揺防止装置2は、台車12に出力軸21を介して接続され、モータ20によって出力軸を駆動する。出力軸21とモータ20とを併せたものはメカAssyとも称される。
【0016】
動揺防止装置2は、メカAssyと、モータドライバ30と、上位装置31と、主電源32と、制御電源33とを備えている。モータドライバ30は、本発明の制御装置の一実施形態に相当する。メカAssyとモータドライバ30とを併せたものは、本発明の一実施形態のアクチュエータ25を構成する。アクチュエータ25はメカAssyの出力軸21を介して客車11および台車12の姿勢に作用する。なお、本実施形態ではモータドライバ30がインバータを内蔵しているが、本発明の制御装置は内部にインバータを備えずに外部のインバータを制御するものでもよい。
【0017】
モータドライバ30は、モータ20に指令電流を流し、上位装置31はモータドライバ30に指令を与える。モータ20は後述するように例えばレゾルバなどの位置検出機構を備えており、モータドライバ30へ回転角度を伝達する。また、客車11や台車12は、図示が省略された加速度センサなどを備えており、上位装置31へ客車11や台車12の姿勢などを伝達する。
【0018】
上位装置31は、客車11や台車12の揺動(即ち短周期の振動や長周期の揺れなど)を抑制するように、モータドライバ30にモータ20の出力など指令を与え、モータドライバ30は、与えられた指令が示す出力などをモータ20が実現するようにモータ20に電流を流す。
【0019】
主電源32は、モータドライバ30がモータ20に流す電流を供給し、制御電源33は、モータドライバ30の内部で必要な電力を供給する。
モータ20が出力軸21を介して台車12に駆動力を加えることにより、客車11や台車12の揺動が抑制されて客車11の姿勢や台車12の走行性が安定する。
【0020】
図2は、モータドライバ30の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
モータドライバ30は、電流指令値演算部40と、電圧指令値演算部45と、第1の2相/3相変換部46と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部47と、インバータ48と、3相/2相変換部49と、デッドタイム補償部43とを備え、モータ20をベクトル制御で駆動する。モータ20は一例として3相モータである。
【0021】
電流指令値演算部40、電圧指令値演算部45、第1の2相/3相変換部46、PWM制御部47、3相/2相変換部49およびデッドタイム補償部43の機能は、例えばモータドライバ30のプロセッサが、記憶装置に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0022】
電流指令値演算部40は、上位装置31から指令として与えられる例えば目標トルクThに基づいてモータ20に流すべきdq2軸の電流それぞれを示した電流指令値Iq0、Id0を算出する。
一方で、モータ20の各相に流れる電流ia、ib、icは、各相に備えられた電流センサ60、61、62で検出され、検出された電流ia、ib、icは3相/2相変換部49でdq2軸の実電流値id、iqに変換されてフィードバックされる。
【0023】
レゾルバ63は、モータ20のモータ角度(回転角)θを検出し、検出されたモータ角度θは電流指令値演算部40にフィードバックされてベクトル制御に使用される。レゾルバ63に替えてモータ回転角センサが用いられてもよい。なお、モータドライバ30内の要素には、モータ角度θの変化に基づいて算出されたモータ20の回転角速度ωが、図示の省略されたルートで必要に応じて供給されて適宜に処理や計算に使用される。
【0024】
電圧指令値演算部45には電流指令値Iq0、Id0が入力され、フィードバックされた実電流値id、iqも入力される。電圧指令値演算部45は、電流指令値Iq0、Id0と実電流値id、iqとの差分値が0となるような電圧指令値vq、vdを算出する。
第1の2相/3相変換部46は、dq2軸の電圧指令値vd、vqを3相の電圧指令値va、vb、vcに変換する。3相の電圧指令値va、vb、vcは、インバータ48がモータ20の各相に出力する出力電圧を示しており、第1の2相/3相変換部46は、インバータ48の出力電圧を示した電圧指令値を出力する電圧出力部の一例に相当する。インバータ48は、モータドライバ30を構成する要素のうちインバータ48を除いた他の要素によって出力電圧が制御される。
【0025】
PWM制御部47は、3相の電圧指令値va、vb、vcに基づいてPWM制御されたゲート信号を生成する。インバータ48は、PWM制御部47で生成されたゲート信号によって駆動され、3相の電圧指令値va、vb、vcが示す出力電圧をモータ20の各相に印加する。モータ20はインバータ48の出力電圧で駆動され、その結果、モータ20には、電流指令値Iq0、Id0の示す電流が供給される。但し、インバータ48では、ショートを回避するためのデッドタイムが設けられるため、モータ20に流れる実電流は、電流指令値Iq0、Id0からずれた電流値となる。
【0026】
図3は、インバータ48の基本構造を示す図であり、図4は、スイッチ素子の動作を示すシーケンス図である。
インバータ48は、電源VhとグランドGndとの間に2つのスイッチ素子401、402が直列に接続され、2つのスイッチ素子401、402の間にモータMの巻き線が接続された基本構造を有する。2つのスイッチ素子401、402のうち、電源Vh側に位置するスイッチ素子401をハイサイドのスイッチ素子401と称し、グランドGnd側に位置するスイッチ素子402をローサイドのスイッチ素子402と称する。
【0027】
電源Vh側からモータM側に電流IHが流れる場合は、ハイサイドのスイッチ素子401がオン、ローサイドのスイッチ素子402がオフとなる。また、モータM側からグランドGnd側に電流ILが流れる場合は、ハイサイドのスイッチ素子401がオフ、ローサイドのスイッチ素子402がオンとなる。
【0028】
2つのスイッチ素子401、402が同時にオンになると、電源Vh側とグランドGnd側とがショートしてしまうので、2つのスイッチ素子401、402の少なくとも一方はオフになる。また、スイッチ素子401、402の切り換えタイミングには多少のずれが生じるため、電流IH、ILの向きが変わる場合には、ショートを確実に避けるためのマージンとして、図4に斜線で示されているように、2つのスイッチ素子401、402がオフになるデッドタイムが設けられる。
【0029】
図2に示すデッドタイム補償部43は、インバータ48のデッドタイムを補償するデッドタイム補償値を3相それぞれについて算出し、3相の電圧指令値va、vb、vcに対してデッドタイム補償値を付与する。また、デッドタイム補償部43はモータ角度θから角速度ωを求めて進角量の算出に使用する。
【0030】
以下、デッドタイム補償の詳細について説明する。
図5図7は、デッドタイム補償で補償の対象となる、デッドタイムによる相電流の歪を示す図である。
【0031】
図5には、相電流のゼロクロス付近におけるデューティー―電流特性が示されている。図5のグラフの横軸はインバータ48におけるデューティー比(%)を示し、縦軸は電流を示す。
デューティー比は電圧指令値に相当し、相電流のゼロクロス付近には、デッドタイムによる不感帯が生じている。即ち、デューティー比が「-Ddt」から「+Ddt」の領域では相電流がほぼゼロとなっており、Ddtは不感帯の幅である。
【0032】
図6には、図5のグラフが表すデューティー―電流特性が逆関数化された電流―デューティー特性が示されている。従って、図6のグラフの横軸は電流を示し、縦軸はデューティー比を示す。
【0033】
図7には、図6に示す電流―デューティー特性が分解された線形要素と非線形要素とが示されている。
点線で示された線形要素は、オームの法則に従う要素であり、デューティーと相電流との関係は直線的である。これに対し実線で示された非線形要素f(I)は曲線的で、相電流Iのマイナスからプラスへの変化に対し、デューティーは、マイナスの一定値「-Ddt」から原点付近で急激かつ曲線的にプラス側に変化してプラスの一定値「+Ddt」となる。この非線形要素f(I)が、デッドタイム補償で補償される成分であり、デッドタイム補償によって非線形要素f(I)が打ち消されると、ゼロクロス付近での電流―デューティー特性が線形となる。
【0034】
非線形要素f(I)は、以下の式(1)あるいは式(2)で近似される。
【数1】
【数2】
【0035】
但し、式(1)および式(2)は、不感帯の幅Ddtで正規化された非線形要素f(I)を表している。式(1)はtanh関数であり、式(2)の第1項はlogistic関数である。適合係数αが調整されることで式(1)および式(2)は実測の非線形要素f(I)に適合される。tanh関数およびlogistic関数に基づいた近似は、高い精度で実測の非線形要素f(I)を再現することができるので、高い精度でのデッドタイム補償が実現される。
【0036】
図8は、デッドタイム補償部43の構成を示す図である。
デッドタイム補償部43は、進角補償部51と、第2の2相/3相変換部52と、補償値算出部53とを備えている。
進角補償部51は、角速度ωに基づいて、モータの電気角θEに対する進角量を算出して電気角θEに加算する。
【0037】
第2の2相/3相変換部52は、dq2軸の電流指令値Iq0、Id0および進角補償された電気角θEから3相の電流指令値IrefA、IrefB、IrefCを算出する。
補償値算出部53は、例えば上記式(1)を関数として用いた演算を行い、各相の電流指令値IrefA、IrefB、IrefCに応じた各相のデッドタイム補償値f(IrefA)、f(IrefB)、f(IrefC)を算出する。補償値算出部53は、例えば上記式(2)を関数として用いてもよく、上記式(1)および上記式(2)を組み合わせた式を関数として用いてもよい。即ち、補償値算出部53は、デッドタイム補償値をtanh関数およびlogistic関数の少なくとも一方に基づいた関数で算出する。
ここで算出されたデッドタイム補償値f(IrefA)、f(IrefB)、f(IrefC)は不感帯の幅Ddtで正規化された値である。このため、補償値算出部53は、デッドタイム補償値f(IrefA)、f(IrefB)、f(IrefC)に不感帯の幅Ddtを掛けて各相のデッドタイム補償量DTcompA、DTcompB、DTcompCを算出する。
【0038】
補償値算出部53では、デッドタイム補償値f(IrefA)、f(IrefB)、f(IrefC)の算出に、上記式(1)および式(2)が関数として用いられるため、ルックアップテーブルが用いられる算出処理に対してメモリ占有の削減が図られる。
補償値算出部53で算出されたデッドタイム補償量DTcompA、DTcompB、DTcompCは、PWM制御部47に入力される3相の電圧指令値va、vb、vcそれぞれに加算される。この結果、デッドタイムによるデューティー―電流特性の歪が高い精度で修正されてモータ20の音や振動が抑制、アクチュエータ25の音や振動も抑制される。
【0039】
アクチュエータ25の音や振動が抑制されることで、動揺防止装置2では、静かで滑らかな揺動抑制が実現される。
なお、上記説明では、鉄道車両における動揺防止装置への応用例が示されているが、本発明の揺動抑制装置は自動車などに応用されてもよく、本発明の制御装置やアクチュエータは、パワーステアリング装置、車両姿勢変更装置、ロボットなどに応用されてもよい。また、本発明の制御装置は、モータ以外のPWM制御で駆動される駆動器の制御に応用されてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…鉄道車両、11…客車、12…台車、2…動揺防止装置、20…モータ、
21…出力軸、30…モータドライバ、40…電流指令値演算部、
43…デッドタイム補償部、45…電圧指令値演算部、46…第1の2相/3相変換部、47…PWM制御部、48…インバータ、49…3相/2相変換部、
51…進角補償部、52…第2の2相/3相変換部、53…補償値算出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8