(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066606
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】多相モータ
(51)【国際特許分類】
H02K 3/50 20060101AFI20240509BHJP
H02K 11/00 20160101ALI20240509BHJP
【FI】
H02K3/50 A
H02K11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176083
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森野 慎太郎
【テーマコード(参考)】
5H604
5H611
【Fターム(参考)】
5H604AA03
5H604BB01
5H604BB08
5H604BB13
5H604CC01
5H604CC05
5H604QB04
5H611AA09
5H611BB01
5H611BB04
5H611TT02
5H611UA03
(57)【要約】
【課題】多相モータを小型化する。
【解決手段】モータ10は、円筒状のステータコア21A、及び複数相のコイル21B,21C,21Dを有するステータ部21と、ステータ部21を収容するハウジング11と、各コイル21B,21C,21Dにおいてコイル部群Cの接続状態を切り替える切替部31と、を備えている。切替部31は、複数のリレースイッチ31Bを有している。リレースイッチ31Bは、ステータ部21の外周面と、ハウジング11の内周面と、の間の空間S1に配置されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のステータコア、及び複数相のコイルを有するステータ部と、
前記ステータ部を収容するハウジングと、
各前記コイルにおいて複数のコイル部の接続状態を切り替える切替部と、を備え、
前記切替部は、複数のリレースイッチを有し、
少なくともいずれかの前記リレースイッチは、前記ステータ部の外周面と、前記ハウジングの内周面と、の間に配置されている、多相モータ。
【請求項2】
前記切替部は、複数の前記リレースイッチを保持する環状の回路基板を有し、
前記ハウジング内において、所定方向における前記ステータ部の一端よりも前記ハウジングの一端側であって、前記ハウジングによって囲まれた空間が形成されており、
前記空間に前記回路基板が配置される、請求項1に記載の多相モータ。
【請求項3】
各前記リレースイッチは、半導体リレーである、請求項1又は請求項2に記載の多相モータ。
【請求項4】
少なくともいずれかの前記リレースイッチは、前記ステータ部の外周面と、前記ハウジングの内周面との間に配置されつつ前記ハウジングの内周面に接触している、請求項1又は請求項2に記載の多相モータ。
【請求項5】
少なくともいずれかの前記リレースイッチは、前記回路基板から突出し、前記ステータ部の外周面と、前記ハウジングの内周面と、の間に配置されており、
各前記コイル部の端部は、前記回路基板に固定されている、請求項2に記載の多相モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、多相モータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、モーターケースの開口端がアルミ等の熱伝導性の良い金属で形成されたフレーム部材によって閉鎖された構造の駆動装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のものは、熱電導性の良いフレーム部材を挟んでステータと反対側に回路基板が配置されている。回路基板には、複数のSW素子が実装されている。これらSW素子は、放熱ゲルを介してフレーム部材に近接している。しかし、このように回路基板やSW素子を配置すると、駆動装置におけるシャフトの軸線方向の寸法が大きくなりがちになる。
【0005】
本開示は、より小型化した多相モータの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の多相モータは、
円筒状のステータコア、及び複数相のコイルを有するステータ部と、
前記ステータ部を収容するハウジングと、
各前記コイルにおいて複数のコイル部の接続状態を切り替える切替部と、を備え、
前記切替部は、複数のリレースイッチを有し、
少なくともいずれかの前記リレースイッチは、前記ステータ部の外周面と、前記ハウジングの内周面と、の間に配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、多相モータをより小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態1のモータの分解斜視図である。
【
図3】
図3は、ハウジングにステータ部を収容した状態を示す側断面図である。
【
図5】
図5は、ハウジングにステータ部及び切替部を収容した状態を示す側断面図である。
【
図6】
図6は、U相におけるコイル部とリレースイッチとの接続の一例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、本開示の実施形態が列記されて例示される。なお、以下で例示される〔1〕~〔5〕の特徴は、矛盾しない範囲でどのように組み合わされてもよい。
【0010】
本開示の多相モータは、
〔1〕円筒状のステータコア、及び複数相のコイルを有するステータ部と、
ステータ部を収容するハウジングと、各コイルにおいて複数のコイル部の接続状態を切り替える切替部と、を備えている。切替部は、複数のリレースイッチを有している。少なくともいずれかのリレースイッチは、ステータ部の外周面と、ハウジングの内周面と、の間に配置されている。
【0011】
〔1〕の多相モータは、ハウジングの内周面の近くにリレースイッチを配置できるので、リレースイッチの放熱がし易くなり、リレースイッチをステータとハウジングの間に配置する構成なのでモータの軸線方向の寸法を抑えることができる。
【0012】
〔2〕上記〔1〕の多相モータにおいて、切替部は、複数のリレースイッチを保持する環状の回路基板を有し得る。切替部は、ハウジング内において、所定方向におけるステータ部の一端よりもハウジングの一端側であって、ハウジングによって囲まれた空間が形成されており、空間に回路基板が配置され得る。
【0013】
上記〔2〕の多相モータは、ハウジング内に形成された空間に回路基板を配置するので、空間を有効に活用することができる。
【0014】
〔3〕上記〔1〕又は〔2〕の多相モータにおいて、各リレースイッチは、半導体リレーであり得る。
【0015】
上記〔3〕の多相モータは、リレースイッチを小型化し易いので、狭い空間にも配置し易い。
【0016】
〔4〕上記〔1〕又は〔2〕の多相モータにおいて、少なくともいずれかのリレースイッチは、ステータ部の外周面と、ハウジングの内周面との間に配置されつつハウジングの内周面に接触し得る。
【0017】
上記〔4〕の多相モータは、リレースイッチで生じた熱をハウジングに確実に逃がす構成を構築し易い。
【0018】
〔5〕上記〔2〕の多相モータにおいて、少なくともいずれかのリレースイッチは、回路基板から突出し、ステータ部の外周面と、ハウジングの内周面と、の間に配置され得る。各コイル部の端部は、回路基板に固定され得る。
【0019】
上記〔5〕の多相モータは、リレースイッチを保持した回路基板に、コイル部の端部が固定されることによって、リレースイッチ及び回路基板の位置を保持することができる。
【0020】
<実施形態1>
[モータの構成]
実施形態1のモータ10は、多相交流電源を利用する多相モータである。モータ10は、
図1に示すように、ハウジング11と、ステータ部21と、切替部31と、を備えている。さらに、モータ10には、図示しないロータ部と、図示しない端面カバーと、が設けられている。
【0021】
ハウジング11は、例えば、金属製であり、軸方向の両端が開口された円筒状をなしている。ハウジング11の外周面は、全周にわたって凹凸が形成されている。ハウジング11は、ステータ部21、及び切替部31を収容する。
【0022】
[ステータ部の構成]
ステータ部21は、ハウジング11の内側に固定されている。ステータ部21は、
図2に示すように、ステータコア21Aと、複数のコイル21B,21C,21Dと、を有している。ステータコア21Aは、導電性を有する円筒状の金属製である。
【0023】
複数のコイル21B,21C,21Dは、三相のセグメントコイルとして構成されている。コイル21Bは、第1相(U相)に相当し、コイル21Cは、第2相(V相)に相当し、コイル21Dは、第3相(W相)に相当する。第1相(U相)のコイル21Bは、コイル部1U,3U,2U,4Uを有している。第2相(V相)のコイル21Cは、コイル部1V,3V,2V,4Vを有している。第3相(W相)のコイル21Dは、コイル部1W,3W,2W,4Wを有している。
【0024】
第1相(U相)のコイル部1U,3U,2U,4U、第2相(V相)のコイル部1V,3V,2V,4V、及び第3相(W相)のコイル部1W,3W,2W,4Wの各々は、自身を形成する電線が螺旋状(コイル状)に巻回された形態をなしている。
【0025】
コイル部1U,3U,2U,4U,1V,3V,2V,4V,1W,3W,2W,4W(以下単に、コイル部群Cともいう)は、ステータコア21Aの内周に沿って円環状に並んで配置されている。具体的には、コイル部群Cは、巻回方向に直交する軸線をステータコア21Aの中心線に直交する向きにして配置されている。
【0026】
各コイル部1U,3U,2U,4U,1V,3V,2V,4V,1W,3W,2W,4Wは、一対の端末部T(すなわち、コイル部群Cの端部)を有している。ステータコア21Aの内周に沿って配置されたコイル部群Cの端末部Tは、ステータコア21Aの中心軸方向の一方側に引き出されている。これら端末部Tは、コイル部群Cよりも外側(中心線から離れる方向)に配置されている。ステータ部21は、円環状をなすコイル部群Cに対して、中心線から離れる方向にステータコア21Aが鍔状に突出している(
図1参照)。
【0027】
こうして形成されたステータ部21は、
図3に示すように、ハウジング11に対して同軸状の姿勢にされてハウジング11に収容される。ステータ部21のステータコア21Aの外周面は、ハウジング11の内周面に接触している。これによって、ステータ部21は、ハウジング11に対して固定される。コイル部群Cと、ハウジング11の内周面と、の間は、所定の寸法離間しており、円環状の空間S1を形成している。ハウジング11内において、コイル部群Cの端末部Tは、中心線が延びる方向にコイル部群Cから突出している。ハウジング11内において、コイル部群Cから突出した端末部Tが配置される領域は空間S2である。空間S2は、円盤状をなし、ステータ部21の一端部に沿うようにハウジング11によって囲まれた空間である。言い換えると、空間S2は、ハウジング11内において、ステータ部21の中心軸方向(所定方向)におけるステータ部21の一端よりもハウジング11の一端側であって、ハウジング11によって囲まれた空間である。
【0028】
[切替部の構成]
図4に示すように、切替部31は、回路基板31Aと、複数のリレースイッチ31Bを有している。回路基板31Aは、例えば、ガラスエポキシ樹脂等で形成されている。回路基板31Aは、円環状をなしている。回路基板31Aの一方の板面P1には、導電性を有した回路パターン(図示せず)が形成されている。
【0029】
複数のリレースイッチ31Bは、半導体リレーとして構成されている。半導体リレーは、例えば、MOSFET、GaNFET、IGBT、バイポーラトランジスタ等によって構成される。各リレースイッチ31Bは、外形が四角形をなした平板状のスイッチ本体31Cと、スイッチ本体31Cの一端縁から延出する3つの電極31Dを有している。各リレースイッチ31Bは、制御装置(図示せず)からの制御信号によるオン指示又はオフ指示によってオン状態とオフ状態とに切り替えられる構成とされている。各リレースイッチ31Bは、制御装置からのオン指示によって、自身を介した通電を許容するオン状態となり、制御装置からのオフ指示によって、自身を介した通電を遮断するオフ状態となる。
【0030】
各リレースイッチ31Bの3つの電極31Dは、回路基板31Aの一方の板面P1に形成された回路パターンに対して半田によって固定される。こうして、回路基板31Aは、複数のリレースイッチ31Bを保持する。各リレースイッチ31Bは、回路基板31Aの一方の板面P1から突出するように配置される。具体的には、各リレースイッチ31Bのスイッチ本体31Cの板面P2は、回路基板31Aの板面P1に対して直交する向き、且つ、回路基板31Aの外縁に沿う向きにされている。各リレースイッチ31Bは、回路基板31Aに対してこのような姿勢にされ、回路基板31Aの外縁部寄りに配置されている。
【0031】
こうして形成された切替部31は、空間S1,S2に収容される。具体的には、
図5に示すように、回路基板31Aの一方の板面P1をステータ部21の端末部Tが突出する側に対向させ、且つ各リレースイッチ31Bをコイル部群Cに対向する向きにする。そして、回路基板31Aを空間S2に配置し、各リレースイッチ31Bをステータ部21の外周面と、ハウジング11の内周面との間の空間S2に連なる空間S1に配置する。各リレースイッチ31Bは、ハウジング11の内周面に対して放熱グリスG等を介して接触する。そして、ステータ部21内に図示しないロータ部を配置し、ハウジング11の開口した両端を図示しない端面カバーで覆う。
【0032】
コイル部群Cの端末部Tは、空間S2に収容された回路基板31Aの回路パターンに対して半田によって固定される。コイル部群Cと各リレースイッチ31Bとは、回路基板31Aを介して、例えば、
図6に示すような構成とされ、電気的に接続される。具体的には、コイル部1U,3Uが電気的に直列に接続された第1コイル部C1と、コイル部2U,4Uが電気的に直列に接続された第2コイル部C2に対して、3つのリレースイッチ31Bが電気的に接続されている。各リレースイッチ31Bは、第1コイル部C1の一端と第2コイル部C2の一端との間、第1コイル部C1の他端と第2コイル部C2の他端との間、及び第1コイル部C1の他端と第2コイル部C2の一端との間、に1つずつ設けられている。
【0033】
本開示において、「電気的に接続される」とは、接続対象の両方の電位が等しくなるように互いに導通した状態(電流を流せる状態)で接続される構成であることが望ましい。ただし、この構成に限定されない。例えば、「電気的に接続される」とは、両接続対象の間に電気部品が介在しつつ両接続対象が導通し得る状態で接続された構成であってもよい。
【0034】
図6は、第1相(U相)のコイル部1U,3U,2U,4Uの構成を例示するものであって、第2相(V相)のコイル部1V,3V,2V,4V、第3相(W相)のコイル部1W,3W,2W,4Wも同様の構成である。各相における第2コイル部C2の他端(コイル部4U,4V,4Wの他端)は、図示しない中性部であるバスバーに電気的に接続されている。各相における第1コイル部C1の一端(コイル部1U,1V,1Wの一端)は、図示しないインバータに電気的に接続されている。実施形態1においてリレースイッチ31Bは、各相に3個設けられる。このため、実施形態1では、合計で9個のリレースイッチ31Bが用いられる。
【0035】
例えば、図示しない制御装置によって、第1コイル部C1の一端と第2コイル部C2の一端との間、及び第1コイル部C1の他端と第2コイル部C2の他端との間のリレースイッチ31Bをオフ状態にする。これとともに、第1コイル部C1の他端と第2コイル部C2の一端との間のリレースイッチ31Bをオン状態にすることによって、第1コイル部C1及び第2コイル部C2を直列に接続することができる。
【0036】
これに対して、第1コイル部C1の一端と第2コイル部C2の一端との間、及び第1コイル部C1の他端と第2コイル部C2の他端との間のリレースイッチ31Bをオン状態にする。これとともに、第1コイル部C1の他端と第2コイル部C2の一端との間のリレースイッチ31Bをオフ状態にすることによって、第1コイル部C1及び第2コイル部C2を並列に接続することができる。このように、切替部31は、コイル21B,21C,21Dにおいて、コイル部群Cの接続状態を直列状態と並列状態とに切り替えることによってモータ10の特性を変化させることができる。
【0037】
次に、本構成の効果を例示する。
モータ10は、円筒状のステータコア21A、及び複数相のコイル21B,21C,21Dを有するステータ部21と、ステータ部21を収容するハウジング11と、各コイル21B,21C,21Dにおいてコイル部群Cの接続状態を切り替える切替部31と、を備えている。切替部31は、複数のリレースイッチ31Bを有している。リレースイッチ31Bは、ステータ部21の外周面と、ハウジング11の内周面と、の間の空間S1に配置されている。この構成によれば、ハウジング11の内周面の近くにリレースイッチ31Bを配置できるので、リレースイッチ31Bの放熱がし易くなる。これとともに、リレースイッチ31Bをステータ部21とハウジング11の間に配置する構成なのでモータ10の中心線方向の寸法を抑えることができる。
【0038】
切替部31は、複数のリレースイッチ31Bを保持する円環状の回路基板31Aを有する。切替部31は、ハウジング11内において、ステータ部21の中心軸方向におけるステータ部21の一端よりもハウジング11の一端側であって、ハウジング11によって囲まれた空間S2が形成されており、空間S2に回路基板31Aが配置される。この構成によれば、ハウジング11内に形成された空間S2に回路基板31Aを配置するので、空間S2を有効に活用することができる。
【0039】
モータ10において、各リレースイッチ31Bは、半導体リレーである。この構成によれば、リレースイッチ31Bを小型化し易いので、狭い空間S1にも配置し易い。
【0040】
モータ10において、リレースイッチ31Bは、ステータ部21の外周面と、ハウジング11の内周面との間に配置されつつハウジング11の内周面に放熱グリスGを介して接触する。この構成によれば、リレースイッチ31Bで生じた熱をハウジング11に確実に逃がす構成を構築し易い。
【0041】
モータ10において、リレースイッチ31Bは、回路基板31Aから突出し、ステータ部21の外周面と、ハウジング11の内周面と、の間に配置される。各コイル部群Cの端末部Tは、回路基板31Aに固定される。この構成によれば、リレースイッチ31Bを保持した回路基板31Aに、コイル部群Cの端末部Tが固定されることによって、リレースイッチ31B及び回路基板31Aの位置を保持することができる。
【0042】
<他の実施形態>
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0043】
実施形態1とは異なり、リレースイッチの全てがステータ部とハウジングとの間に配置されていなくてもよく、リレースイッチの一部をステータ部とハウジングとの間に配置する構成としてもよい。
【0044】
実施形態1とは異なり、リレースイッチの全てを、放熱グリスを介してハウジングの内周面に接触させなくてもよく、リレースイッチの一部を、放熱グリスを介してハウジングの内周面に接触させ、他部を直接的にハウジングの内周面に接触させてもよい。
【0045】
実施形態1とは異なり、リレースイッチの全てを、回路基板に固定させなくてもよく、リレースイッチの一部を回路基板に固定し、他部を別の部位に固定してもよい。
【0046】
実施形態1とは異なり、回路基板は、円環状に限らず、多角形状をなした環状であってもよく、弧状をなした複数の回路基板を並べる構成としてもよい。また、円環状の一部を切除した形態(例えば、C字状)等であってもよい。
【0047】
実施形態1ではU相、V相、W相の各コイルがコイル部を4つ有する構成を示したが、コイル部の数はこの数に限られない。
【0048】
リレースイッチの数は、実施形態1に開示された数に限らない。また、回路基板に対するリレースイッチの配置位置は、実施形態1に開示された位置に限らない。
【符号の説明】
【0049】
1U,1V,1W,2U,2V,2W,3U,3V,3W,4U,4V,4W…コイル部
10…モータ(多相モータ)
11…ハウジング
21…ステータ部
21A…ステータコア
21B,21C,21D…コイル
31…切替部
31A…回路基板
31B…リレースイッチ
31C…スイッチ本体
31D…電極
C…コイル部群
C1…第1コイル部
C2…第2コイル部
G…放熱グリス
P1…回路基板の板面
P2…スイッチ本体の板面
S1,S2…空間
T…端末部(コイル部の端部)