(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066649
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】コネクタ装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H05K 9/00 20060101AFI20240509BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20240509BHJP
G06F 1/18 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
H05K9/00 G
H05K1/02 N
G06F1/18 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176198
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】524066085
【氏名又は名称】FCNT合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲角▼ 比呂武
【テーマコード(参考)】
5E321
5E338
【Fターム(参考)】
5E321AA01
5E321AA05
5E321AA14
5E321AA17
5E321AA32
5E321AA33
5E321CC22
5E321GG01
5E321GG05
5E338AA03
5E338BB02
5E338BB12
5E338BB75
5E338CC06
5E338CD02
5E338EE13
(57)【要約】
【課題】より簡易な構成で接続端子からの高周波ノイズを抑制する。
【解決手段】本コネクタ装置は、グランド部材と、一方の面にグランドが形成されるとともに、上記グランドと電気的に接続される複数のスルーホールが形成された第1基板と、上記グランド部材と上記グランドとを容量結合させる容量結合部と、外部端子の接続を受け付ける接続端子と、上記接続端子の挿抜方向とは異なる方向から上記接続端子を覆うとともに、上記複数のスルーホールに接続され、導体で形成されたシールドカバーと、を備える。そして、上記複数のスルーホールは、上記接続端子を間に挟むように配置される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グランド部材と、
一方の面にグランドが形成されるとともに、前記グランドと電気的に接続される複数のスルーホールが形成された第1基板と、
前記グランド部材と前記グランドとを容量結合させる容量結合部と、
外部端子の接続を受け付ける接続端子と、
前記接続端子の挿抜方向とは異なる方向から前記接続端子を覆うとともに、前記複数のスルーホールに接続され、導体で形成されたシールドカバーと、を備え、
前記複数のスルーホールは、前記接続端子を間に挟むように配置される、
コネクタ装置。
【請求項2】
前記容量結合部は、前記第1基板と前記グランド部材との間に配置された絶縁基板を含む、
請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項3】
前記容量結合部は、前記グランドと前記グランド部材との間に配置されたコンデンサを含む、
請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のコネクタ装置を備える、
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器において他の装置との接続を実現するコネクタ装置が利用されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
Universal Serial Bus(USB、登録商標)等の各種規格にしたがった接続端子において、当該接続端子からのノイズを抑制するシールドが利用されている。このようなシールドは基板上のバイパスコンデンサ等を介して接地されるが、基板上の実装部品点数の増大につながってしまうとともに、配線の省スペース化が困難であった。
【0005】
開示の技術の1つの側面は、より簡易な構成で接続端子からの高周波ノイズを抑制できるコネクタ装置及び電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の技術の1つの側面は、次のようなコネクタ装置によって例示される。本コネクタ装置は、グランド部材と、一方の面にグランドが形成されるとともに、上記グランドと電気的に接続される複数のスルーホールが形成された第1基板と、上記グランド部材と上記グランドとを容量結合させる容量結合部と、外部端子の接続を受け付ける接続端子と、上記接続端子の挿抜方向とは異なる方向から上記接続端子を覆うとともに、上記複数のスルーホールに接続され、導体で形成されたシールドカバーと、を備える。そして、上記複数のスルーホールは、上記接続端子を間に挟むように配置される。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、より簡易な構成で接続端子からの高周波ノイズを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係るスマートフォンの外観の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るUSBコネクタ装置の一例を示す第1の図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るUSBコネクタ装置の一例を示す第2の図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るUSBコネクタ装置の一例を示す第3の図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るUSBコネクタ装置の一例を示す第4の図である。
【
図7】
図7は、比較例に係るUSBコネクタ装置の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、第1変形例に係るUSBコネクタ装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施形態>
以下、スマートフォンを例とし、図面を参照して実施形態についてさらに説明する。
図1は、実施形態に係るスマートフォン100の外観の一例を示す図である。
図1では、スマートフォン100の前面側の外観が例示される。スマートフォン100は、可搬型の電子機器である。筐体110の前面にはスピーカー111、マイクロフォン112、ディスプレイ113が設けられる。また、スマートフォン100の下面には、他の電子機器や電力供給を担うケーブルの接続を受け付けるUSB端子11が設けられる。USB端子11へのケーブルの挿抜は、例えば、
図1の挿抜方向で行われる。なお、
図1で紙面に向かって上側が筐体110の上側であり、紙面に向かって下側が筐体110の下側であると仮定する。以下、本明細書において、筐体110の上下方向をY方向、Y方向と直交する筐体110の幅方向をX方向、筐体110の厚さ方向をZ方向とも称する。
【0010】
図2は、実施形態に係るスマートフォン100のハードウェア構成の一例を示す図である。スマートフォン100は、CPU101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104、スピーカー111、マイクロフォン112、ディスプレイ113及びUSBコネクタ装置1を備える。CPU101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104、スピーカー111、マイクロフォン112、ディスプレイ113及びUSBコネクタ装置1は、接続バスB1によって相互に接続される。
【0011】
CPU101は、マイクロプロセッサーユニット(MPU)、プロセッサーとも呼ばれる。CPU101は、単一のプロセッサーに限定される訳ではなく、マルチプロセッサー構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPU101がマルチコア構成を有していてもよい。CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、CPU101以外のプロセッサー、例えば、Digital Signal Processor(DSP)、Graphics Processing Unit(GPU)、数値演算プロセッサー、ベクトルプロセッサー、画像処理プロセッサー等の専用プロセッサーで行われてもよい。また、CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、集積回路(IC)、その他のデジタル回路によって実行されてもよい。また、CPU101の少なくとも一部にアナログ回路が含まれてもよい。集積回路は、Large Scale Integrated circuit(LSI)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)を含む。PLDは、例えば、Field-Programmable Gate Array(FPGA)を含む。CPU101は、プロセッサーと集積回路との組み合わせであってもよい。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラーユニット(MCU)、System-on-a-chip(SoC)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。スマートフォン100では、CPU101が補助記憶部103に記憶されたプログラムを主記憶部102の作業領域に展開し、プログラムの実行を通じて周辺装置の制御を行う。これにより、スマートフォン100は、所定の目的に合致した処理を実行することができる。主記憶部102及び補助記憶部103は、スマートフォン100が読み取り可能な記録媒体である。
【0012】
主記憶部102は、CPU101から直接アクセスされる記憶部として例示される。主記憶部102は、Random Access Memory(RAM)及びRead Only Memory(ROM)を含む。
【0013】
補助記憶部103は、各種のプログラム及び各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶部103は外部記憶装置とも呼ばれる。補助記憶部103には、オペレーティングシステム(Operating System、OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。OSは、通信部104を介して接続される外部装置等とのデータの受け渡しを行う通信インターフェースプログラムを含む。外部装置等には、例えば、コンピューターネットワーク等で接続された、他の情報処理装置及び外部記憶装置が
含まれる。
【0014】
補助記憶部103は、例えば、Erasable Programmable ROM(EPROM)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)等である。また、補助記憶部103は、例えば、Compact Disc(CD)ドライブ装置、Digital Versatile Disc(DVD)ドライブ装置、Blu-ray(登録商標) Disc(BD)ドライブ装置等である。
【0015】
通信部104は、例えば、第4世代移動通信網(4G)、第5世代移動通信網(5G)及び無線LANといった通信ネットワークとのインターフェースである。通信部104は、通信ネットワークを介して外部の装置と通信を行う。
【0016】
スピーカー111は、音を出力する音源である。スピーカー111は、例えば、スマートフォン100を用いた通話において通話相手の音声等の音を出力する。マイクロフォン112は、通話や動画の音取得に用いられるマイクロフォンである。
【0017】
ディスプレイ113は、CPU101で処理されるデータや主記憶部102に記憶されるデータを表示する。ディスプレイ113は、例えば、Liquid Crystal Display(LCD)、Plasma Display Panel(PDP)、無機Electroluminescence(EL)パネル、有機ELパネルである。ディスプレイ113には、例えば、ユーザーの指等によるタッチ操作を検知するタッチパネルが重畳して設けられてもよい。スマートフォン100は、ディスプレイ113にタッチパネルが重畳して設けられることで、直感的な操作環境をユーザーに提供することができる。
【0018】
USBコネクタ装置1は、USB端子11を含み、USB規格にしたがったケーブルの接続を受け付ける。USBコネクタ装置1の詳細については後述する。
【0019】
図3から
図6は、実施形態に係るUSBコネクタ装置1の一例を示す図である。
図3は、X方向におけるUSBコネクタ装置1の断面図を例示する。
図4は、-Z方向から見たUSBコネクタ装置1の外観を例示する。
図5は、+Z方向から見たUSBコネクタ装置1の外観を例示する。
図6は、内部絶縁層153Aを外した状態で-Z方向から見たUSBコネクタ装置1の外観を例示する。
図4から
図6では、グランド板13の図示は省略される。USBコネクタ装置1は、USB端子11、シールドカバー12、グランド板13、ねじ14、多層基板15、第1グランド16(第1グランド層16)及び第2グランド17(第2グランド層17)を備える。
【0020】
USB端子11は、USB規格にしたがった接続端子である。USB端子11は、USB規格にしたがったケーブルの接続を受け付ける。USB端子11は、例えば、後述するグランド層161によって接地される。
【0021】
多層基板15は、下層絶縁層151の上に複数の内部絶縁層153が積層された基板である。下層絶縁層151及び内部絶縁層153は、例えば、紙やガラス等の絶縁体によって形成される。多層基板15は、ねじ14によって下層絶縁層151をグランド板13に向けた状態でグランド板13に螺合される。ねじ14は、例えば、金属等の導体で形成される。
【0022】
グランド板13は、金属等の導体に形成された部材である。グランド板13は、例えば、USBコネクタ装置1を備えたスマートフォン100の筐体110の一部であってもよ
い。
【0023】
内部絶縁層153には、グランド層161、スルーホール162、グランド層171及びスルーホール172が形成される。グランド層161及びグランド層171は、内部絶縁層153上に銅箔等によって形成された金属層である。グランド層161及びグランド層171の電位は、接地電位となっている。グランド層161及びグランド層171は、互いに離れて内部絶縁層153上に設けられる。なお、上記グランド層161やグランド層171等のグランド層は多層基板の表層又は内層におけるグランドを示すものであって、表層又は内層の少なくとも一部の領域に作成されたグランド又はグランドパターンであってもよい。
【0024】
スルーホール162及びスルーホール172は、内部絶縁層153を厚さ方向に貫く貫通孔である。スルーホール162及びスルーホール172の内側面には導体が設けられる。各内部絶縁層153に設けられたグランド層161は、スルーホール162によって電気的に接続される。各内部絶縁層153に設けられたグランド層171は、スルーホール172によって電気的に接続される。
【0025】
内部絶縁層153のうち、最も上に位置する内部絶縁層153Aの上側の面には、グランド層171A、グランド層171B及びグランド層161が設けられる。グランド層171A、グランド層171B及びグランド層161は互いに離れて配置される。グランド層171Aとグランド層171Bとの間にはコンデンサ18が設けられる。コンデンサ18による容量結合によって、グランド層171Aとグランド層171Bとが接続される。そのため、グランド層171Aとグランド層171Bとの間には、直流電流は流れない一方で交流電流は流れるようになる。コンデンサ18の静電容量は適宜決定されればよい。ねじ14は、グランド層171Bと接触する一方で、グランド層171A、グランド層161及びシールドカバー12とは接触しない。コンデンサ18は、「容量結合部」の一例である。
【0026】
シールドカバー12は、USB端子11からのノイズの外部への影響を抑制するカバーである。シールドカバー12は、金属等の導体によって形成される。シールドカバー12は、USB端子11を+Z方向側から覆うように設けられ、グランド層171に接続される。
【0027】
図4から
図6を参照すると理解できるように、グランド層171は、Z方向視においてUSB端子11を囲むように配置される。そして、スルーホール172は、グランド層171上において、USB端子11を囲むように配置される。また、スルーホール172は、グランド層171上において、USB端子11を間に挟んで配置されるということもできる。
【0028】
このような構成を備えるUSBコネクタ装置1では、USB端子11からのノイズによってシールドカバー12を流れる高周波の電流は、グランド層171、スルーホール172を介してグランド層171Aへと流れる。そして、グランド層171Aへと流れた電流は、コンデンサ18による容量結合を介してねじ14へと流れ、さらには、グランド板13へと流れるようになる。
【0029】
<比較例>
図7は、比較例に係るUSBコネクタ装置500の一例を示す図である。USBコネクタ装置500では、多層基板555のグランド板13側の表層556にUSB端子11及びシールドカバー12が設けられる。シールドカバー12とグランド板13との間には距離Dに調整された所定の隙間が形成される。USBコネクタ装置500では、距離Dを適
宜決定することで、シールドカバー12とグランド板13との間の静電容量が調整される。USBコネクタ装置500では、シールドカバー12とグランド板13との間の隙間を介した容量結合によって、シールドカバー12を流れるノイズがグランド板13へと流れるようになる。
【0030】
USBコネクタ装置500においてシールドカバー12を流れるノイズをグランド板13に流すには、シールドカバー12とグランド板13との隙間の距離Dを高精度に決定することになる。隙間を所望の静電容量を実現する距離Dに制御することは、製品の製造上の難易度が非常に高くなる。
【0031】
一方、本実施形態に係るUSBコネクタ装置1では、グランド層171Aとグランド層171Bとの間の静電容量は、コンデンサ18の静電容量によって決定される。そのため、所望の静電容量のコンデンサ18選定すれば足り、USBコネクタ装置500よりもUSBコネクタ装置1は容易に製造することができる。そして、
図4を参照して説明したように、Z方向視において、スルーホール172はUSB端子11を囲むように配置される。各内部絶縁層153に設けられたグランド層171を接続するスルーホール172がこのように配置されることで、シールドカバー12における高周波の電流をグランド板13に好適に流すことができる。すなわち、本実施形態によれば、より簡易な構成でUSB端子11からの高周波ノイズを抑制できる。また、本実施形態では、シールドカバー12からグランド板13までの電流を流す経路上に容量結合が介在する。そのため、シールドカバー12とUSB端子11とが仮にショートする場合であっても、発熱が抑制される。
【0032】
<第1変形例>
以上説明した実施形態では、グランド層171Aとグランド層171Bとの間にコンデンサ18が設けられることで、グランド層171Aからグランド層171Bに高周波のノイズが流れるようにした。第1変形例では、グランド層161を介した容量結合を経由して高周波の電流がシールドカバー12からグランド板13に流れるようにする構成について説明する。
【0033】
図8は、第1変形例に係るUSBコネクタ装置1Aの一例を示す図である。USBコネクタ装置1Aでは、シールドカバー12がUSB端子11を-Z方向側から覆うように設けられ、多層基板15に代えて多層基板15Aが用いられるとともに、コンデンサ18を備えない点で、USBコネクタ装置1とは異なる。
【0034】
多層基板15Aは、下層絶縁層151と上層絶縁層152の間に複数の内部絶縁層153を積層した基板である。シールドカバー12は、USB端子11を-Z方向側から覆うように設けられ、グランド層171に接続される。各内部絶縁層153上に配置されたグランド層171の内、最もグランド板13側に配置されたグランド層171とグランド板13との間には、下層絶縁層151が介在する。グランド層171とグランド板13とは容量結合によって結合される。そのため、グランド層171とグランド板13との間には直流電流は流れない一方で交流電流は流れるようになる。下層絶縁層151は、「絶縁基板」の一例である。
【0035】
すなわち、USB端子11からのノイズによるシールドカバー12を流れる高周波の電流は、グランド層171、スルーホール172、及び、グランド層171とグランド板13との容量結合を介して、グランド板13に流れるようになる。グランド層171とグランド板13との容量結合における静電容量は、下層絶縁層151(絶縁基板)の素材や厚さ等によって適宜決定すればよい。第1比較例によっても、より簡易な構成でUSB端子11からの高周波ノイズを抑制できる。
【0036】
<その他の変形>
以上説明した実施形態では、グランド層171Aとグランド層171Bとの間にコンデンサ18が配置されたが、コンデンサ18に代えて、グランド層171Aとグランド層171Bとが所望の静電容量で容量結合するような位置関係(距離)に、グランド層171Aとグランド層171Bとを配置してもよい。ここで、グランド層171Aとグランド層171Bとはいずれも内部絶縁層153上に銅箔等によって形成されるものである。そのため、グランド層171Aとグランド層171Bとの間の隙間を所定の位置関係とすることは、USBコネクタ装置500におけるシールドカバー12とグランド板13との隙間を距離Dにすることよりも容易である。そのため、USBコネクタ装置1において、コンデンサ18に代えてグランド層171Aとグランド層171Bとが容量結合させる場合であっても、より簡易な構成でUSB端子11からの高周波ノイズを抑制できる。
【0037】
以上説明した実施形態及び変形例では、各種外部機器の接続を受け付ける端子としてUSB端子11が採用されたが、本実施形態及び変形例で説明した技術は、USB以外の規格の端子に適用されてもよい。USB以外の規格の端子としては、例えば、High-Definition Multimedia Interface(HDMI、登録商標)、ディスプレイポート、IEEE1394等の様々な規格の端子に適用できる。
【0038】
以上説明した実施形態及び変形例では、多層基板である多層基板15や多層基板15Aが採用されたが、本実施形態及び変形例の適用対象が多層基板に限定されるわけではない。本実施形態及び変形例で説明した技術は、例えば、片面基板に適用されてもよい。
【0039】
以上説明した実施形態及び変形例では、スマートフォン100が採用されたが、本実施形態及び変形例の適用対象がスマートフォン100に限定されるわけではない。本実施形態及び変形例の適用対象としては、スマートフォン100以外にも、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型端末、ウェアラブルコンピュータ、フィーチャーフォン、Audio Visual(AV)機器等の様々な電子機器を挙げることができる。
【0040】
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0041】
1・・USBコネクタ装置
1A・・USBコネクタ装置
11・・USB端子
12・・シールドカバー
13・・グランド板
14・・ねじ
15・・多層基板
15A・・多層基板
16・・第1グランド
17・・第2グランド
18・・コンデンサ
100・・スマートフォン
101・・CPU
102・・主記憶部
103・・補助記憶部
104・・通信部
110・・筐体
111・・スピーカー
112・・マイクロフォン
113・・ディスプレイ
151・・下層絶縁層
152・・上層絶縁層
153・・内部絶縁層
161・・グランド層
162・・スルーホール
171・・グランド層
171A・・グランド層
171B・・グランド層
172・・スルーホール
500・・USBコネクタ装置
555・・多層基板
556・・表層