(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066668
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】表示方法、プログラム、および、駅務機器
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20240509BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20240509BHJP
【FI】
G06Q50/30
G07B15/00 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176232
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇津野 誠
【テーマコード(参考)】
3E127
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3E127AA03
3E127BA05
3E127CA06
3E127CA35
3E127CA39
5L049CC41
5L050CC41
(57)【要約】
【課題】駅務機器を使用する駅員の作業効率を向上させる。
【解決手段】実施形態の表示方法は、取得部が、利用者による操作部の操作の情報を取得する取得ステップと、処理部が、情報を表示する表示部に、駅での複数の業務に関する情報を前記業務ごとに表示させるとともに、前記業務ごとに対応するヘルプマークを表示させ、前記ヘルプマークが操作されたときに、対応する前記業務に関する作業手順情報を表示させる処理ステップと、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得部が、利用者による操作部の操作の情報を取得する取得ステップと、
処理部が、情報を表示する表示部に、駅での複数の業務に関する情報を前記業務ごとに表示させるとともに、前記業務ごとに対応するヘルプマークを表示させ、前記ヘルプマークが操作されたときに、対応する前記業務に関する作業手順情報を表示させる処理ステップと、を含む表示方法。
【請求項2】
前記処理ステップは、前記表示部に前記作業手順情報を表示させるときに、対応するイラストを併せて表示させる、請求項1に記載の表示方法。
【請求項3】
前記処理ステップは、前記表示部に前記作業手順情報を表示させるときに、前記作業手順情報に場合分け、および、他の前記業務への移行の少なくともいずれかがある場合には、その内容を表示させる、請求項1に記載の表示方法。
【請求項4】
前記処理ステップは、前記表示部に前記作業手順情報を表示させた後、同じ前記ヘルプマークが操作されたときに前記作業手順情報の表示を終了する、請求項1に記載の表示方法。
【請求項5】
コンピュータを、
利用者による操作部の操作の情報を取得する取得部と、
情報を表示する表示部に、駅での複数の業務に関する情報を前記業務ごとに表示させるとともに、前記業務ごとに対応するヘルプマークを表示させ、前記ヘルプマークが操作されたときに、対応する前記業務に関する作業手順情報を表示させる処理部と、して機能させるためのプログラム。
【請求項6】
利用者による操作部の操作の情報を取得する取得部と、
情報を表示する表示部に、駅での複数の業務に関する情報を前記業務ごとに表示させるとともに、前記業務ごとに対応するヘルプマークを表示させ、前記ヘルプマークが操作されたときに、対応する前記業務に関する作業手順情報を表示させる処理部と、を備える駅務機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示方法、プログラム、および、駅務機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、駅(鉄道駅など)では、駅務機器が使用されている。駅務機器とは、駅において使用され、運賃等の金銭や乗降客などを管理するための業務用機器である。駅員が操作する駅務機器としては、例えば、窓口処理機、定期券発行機、自動入出金機、データ集計機などがある。
【0003】
駅員は、駅務機器を用いて複数の業務に関する操作を行う。また、駅務機器の取扱説明書は、紙媒体や電子媒体(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)など)によって保管されている。駅員は、駅務機器を使用しているときに不明点があれば、それらの取扱説明書で調べることによって対応している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の従来技術では、駅員にとって不明点を取扱説明書で調べるのは作業効率が良いとは言えず、改善の余地がある。
【0006】
そこで、本発明は、駅務機器を使用する駅員の作業効率を向上させることができる表示方法、プログラム、および、駅務機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の表示方法は、取得部が、利用者による操作部の操作の情報を取得する取得ステップと、処理部が、情報を表示する表示部に、駅での複数の業務に関する情報を前記業務ごとに表示させるとともに、前記業務ごとに対応するヘルプマークを表示させ、前記ヘルプマークが操作されたときに、対応する前記業務に関する作業手順情報を表示させる処理ステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態の駅務システムの全体構成図である。
【
図2】
図2は、実施形態の駅務機器における画面例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態の駅務機器における他の画面例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態の駅務機器による処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の表示方法、プログラム、および、駅務機器の実施形態について説明する。
【0010】
図1は、実施形態の駅務システムSの全体構成図である。駅務システムSは、駅務システムSと、複数の駅務機器2と、を備えて構成される。複数の駅務機器2は、1つの駅に設けられていてもよいし、あるいは、複数の駅に設けられていてもよい。駅務機器2は、駅において使用され、運賃等の金銭や乗降客などを管理するための業務用のコンピュータ装置であり、例えば、駅員が操作する窓口処理機、定期券発行機、自動入出金機、データ集計機などである。
【0011】
駅務サーバ1は、コンピュータ装置であり、駅務機器2について、各種制御、データ管理等を行う。
【0012】
駅務機器2は、制御部3と、記憶部4と、操作部5と、表示部6と、音声出力部7と、通信部8と、を備える。
【0013】
制御部3は、各種演算処理を実行し、例えば、CPU(Central Processing Unit)によって実現される。制御部3は、機能構成として、取得部31と、処理部32と、を備える。
【0014】
取得部31は、駅務サーバ1や、駅務機器2内の各構成から、各種情報を取得する。取得部31は、例えば、駅員(利用者)による操作部5の操作の情報を取得する。
【0015】
以下、
図2、
図3も併せて参照する。
図2は、実施形態の駅務機器2における画面例を示す図である。
図3は、実施形態の駅務機器2における他の画面例を示す図である。
図2、
図3の操作画面において、領域R1には、その日の年月日が表示される。
【0016】
処理部32は、記憶部4に記憶されたプログラムにしたがって、各種演算処理を実行する。処理部32は、例えば、表示部6に、駅での複数の業務に関する情報を業務ごとに表示させるとともに、業務ごとに対応するヘルプマークを表示させる。具体的には、
図2に示すように、操作画面において、領域R2には、駅での複数の業務に関する情報が業務ごとに表示されるとともに、業務ごとに対応するヘルプマークH1、H2、H3が表示される。また、
図2の例では、領域R2で「△△業務」が選択されていることで、領域R3において「△△業務」の詳細が表示されるとともにタイトル部分の「△△業務」の横にヘルプマークH4が表示される。
【0017】
また、処理部32は、ヘルプマークが操作されたときに、対応する業務に関する作業手順情報を表示させる。例えば、駅員が駅務機器2を使用しているときに「△△業務」について不明点があれば
図2でヘルプマークH2、H4のいずれかを操作し、その場合、
図3の画面に遷移する。
図3の例では、
図2の領域R3の表示内容が縮小されて領域R31に表示される。また、領域R32には、「△△業務」に関する作業手順情報が表示される。
【0018】
このとき、処理部32は、作業手順情報に場合分け、および、他の業務への移行の少なくともいずれかがある場合には、その内容を表示させる。
図3の例では、作業手順情報の場合分けの例として、(1)、(4)が表示されている。また。他の業務への移行の例として、(4)が表示されている。
【0019】
また、処理部32は、領域R4に、対応するイラストを併せて表示させるようにしてもよい。対応するイラストとは、例えば、「(5)~~をICリーダにかざす」に関するICリーダをその周囲の構成とともに模式的に示すイラストである。イラストを表示することで、文章だけではわかりにくい場合に、駅員の理解をさらに助けることができる。また、その場合、ICリーダについて強調表示(枠で囲む、赤色で示すなどの目立つ表示)を行ってもよい。また、処理部32は、領域R4に、「△△業務」に関する説明動画を表示するようにしてもよい。
【0020】
また、処理部32は、表示部6に作業手順情報を表示させた後、同じヘルプマークが操作されたときに作業手順情報の表示を終了する。つまり、
図3の操作画面でヘルプマークH2、H4のいずれかが操作された場合、
図2の画面に戻る。
【0021】
また、
図3において、ヘルプバーHBをドラッグして左右に移動させることで、領域R31と領域R32の表示サイズを変えることができる。また、ヘルプバーHBをドラッグして右の画面外でドロップさせることで、作業手順情報の表示を終了するようにしてもよい。
【0022】
これらにより、駅員は、領域R32に表示される「△△業務」に関する作業手順情報を見ることで、「△△業務」に関する不明点を解消することができる。また、駅員は、不明点を解消した後は、作業手順情報の表示を簡単に終了させることができる。なお、
図2、
図3の例では、「△△業務」に対応するヘルプマークとして、ヘルプマークH2、H4を表示させたが、いずれか一方のみを表示させるようにしてもよい。
【0023】
記憶部4は、各種情報を記憶し、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。記憶部4は、例えば、制御部3の動作プログラム、各種データ、各種パラメータ、各種演算処理結果などを記憶する。
【0024】
操作部5は、駅員による操作手段であり、例えば、表示部6と一体のタッチパネルによって実現される。
【0025】
表示部6は、情報表示手段であり、例えば、タッチパネル式のディスプレイである。
【0026】
音声出力部7は、音声出力手段であり、例えば、スピーカである。
【0027】
通信部8は、駅務サーバ1などの外部装置との通信インターフェースである。
【0028】
次に、
図4を参照して、駅務機器2による処理の例について説明する。
図4は、実施形態の駅務機器2による処理の例を示すフローチャートである。
【0029】
まず、ステップS1において、処理部32は、駅員による操作部5を用いた操作画面の表示のための所定の操作に応じて、操作画面(
図2)を表示する。
【0030】
次に、ステップS2において、処理部32は、駅員による操作部5を用いた操作に応じて処理(駅務処理)を行う。
【0031】
次に、ステップS3において、処理部32は、操作画面においてヘルプマークが操作されたか否かを判定し、Yesの場合はステップS4に進み、Noの場合はステップS2に戻る。
【0032】
ステップS4において、処理部32は、操作されたヘルプマークに対応する業務に関する操作手順情報を表示する(
図3)。
【0033】
次に、ステップS5において、処理部32は、駅員による操作部5を用いた操作に応じて処理を行う。
【0034】
次に、ステップS6において、処理部32は、操作画面において同じヘルプマークが操作されたか否かを判定し、Yesの場合はステップS7に進み、Noの場合はステップS5に戻る。
【0035】
ステップS7において、処理部32は、作業手順情報の表示を終了し(つまり、
図3の操作画面から
図2の操作画面に遷移し)、ステップS2に戻る。
【0036】
このように、本実施形態の駅務システムSによれば、操作画面において業務ごとに対応するヘルプマークを表示させ、ヘルプマークが操作されたときに、対応する業務に関する作業手順情報を表示させることで、駅務機器2を使用する駅員の作業効率を向上させることができる。
【0037】
つまり、駅員は、駅務機器2を使用していて、ある業務について不明点がある場合に、操作画面においてその業務に対応するヘルプマークを操作するだけで必要な情報を見ることができる。したがって、駅員は、従来技術のように紙媒体や電子媒体によって保管されている取扱説明書で調べる場合に比べて、簡単かつ迅速に対応することができる。
【0038】
また、作業手順情報を表示させるときに、対応するイラストを併せて表示させることで、文章だけではわかりにくい場合に、駅員の理解をさらに助けることができる。
【0039】
また、作業手順情報を表示させるときに、作業手順情報に場合分け、および、他の業務への移行の少なくともいずれかがある場合には、その内容を表示させることで、駅員の利便性がさらに向上する。
【0040】
また、作業手順情報を表示させた後、同じヘルプマークが操作されたときに作業手順情報の表示を終了することで、駅員は、不明点を解消した後に、作業手順情報の表示を簡単に終了させることができる。
【0041】
本実施形態の駅務機器2で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。また、当該プログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0043】
例えば、
図3では、領域R31の業務画面と領域R32の作業手順情報の表示画面を横並びとしたが、これに限定されない。両方の画面の情報を視認可能にできるのであれば、縦並びや、あるいは、領域R31の業務画面における空白のスペースに領域R32の作業手順情報の表示画面を入れるなどの他の表示方法を採用してもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…駅務サーバ、2…駅務機器、3…制御部、4…記憶部、5…操作部、6…表示部、7…音声出力部、8…通信部、31…取得部、32…処理部、S…駅務システム