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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066741
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】発光具
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/115 20200101AFI20240509BHJP
   A63J 5/00 20060101ALI20240509BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20240509BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20240509BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20240509BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20240509BHJP
【FI】
H05B47/115
A63J5/00
H05B47/155
H05B45/10
H05B45/20
H05B47/165
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176396
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000230630
【氏名又は名称】株式会社ルミカ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】波多野 夏水
(72)【発明者】
【氏名】田口 哲
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA05
3K273QA29
3K273RA12
3K273RA13
3K273SA23
3K273SA24
3K273SA35
3K273SA40
3K273SA46
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA27
3K273TA29
3K273TA32
3K273TA39
3K273TA49
3K273TA79
3K273UA02
3K273UA22
3K273VA01
3K273VA06
(57)【要約】
【課題】使用に際して、操作スイッチの操作よりも簡単な方法で、発光部での発光パターンを変えることができる発光具を提供する。
【解決手段】把持部11と光を透過する光透過部13とを備えて構成されている筐体3と、光を発し、この発した光が光透過部13を透過するようにして筐体3内に設けられている発光体5と、筐体3に設けられ、筐体3を振ったときの振動を検知する振動センサー7と、振動センサー7が検知した筐体3の振動パターンに応じて、発光体5の発光パターンを変更する制御をする制御部9とを有する発光具1である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部と光を透過する光透過部とを備えて構成されている筐体と、
光を発し、この発した光が前記光透過部を透過するようにして前記筐体内に設けられている発光体と、
前記筐体に設けられ、前記筐体を振ったときの振動を検知する振動センサーと、
前記振動センサーが検知した前記筐体の振動パターンに応じて、前記発光体の発光パターンを変更する制御をする制御部と、
を有する発光具。
【請求項2】
前記発光体は、複数個のフルカラーLEDで構成されており、
前記複数個のフルカラーLEDは、互いが独立して輝度を変えることができるように構成されている請求項1に記載の発光具。
【請求項3】
前記振動センサーは、前記把持部内の、前記光透過部近傍の部位に設けられている請求項1に記載の発光具。
【請求項4】
前記制御部は、
前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の第1の時間内に所定の複数回検知したときに、前記発光体の発光パターンを変更する制御をし、
もしくは、
前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回検知したときに、前記発光体の発光パターンを変更する制御をする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の発光具。
【請求項5】
前記制御部は、
前記発光体の発光パターンを変更した後、所定の第2の時間内に、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の複数回検知しないときに、
もしくは、
前記発光体の発光パターンを変更した後、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回検知しないときに、
前記発光体の発光パターンを変更するか、もしくは、前記発光体の発光パターンを前記変更前の発光パターンにするか、もしくは、前記発光体の発光を停止する制御をする請求項4に記載の発光具。
【請求項6】
前記制御部は、
前記発光体の発光パターンを前記発光体が最大輝度で発光している発光パターンに変更した後、所定の第3の時間内に、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の複数回検知しないとき、
もしくは、
前記発光体の発光パターンを前記発光体が最大輝度で発光している発光パターンに変更した後、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回検知しないときに、
前記発光体の発光パターンを変更するか、もしくは、前記発光体の発光パターンを前記変更前の発光パターンにするか、もしくは、前記発光体の発光を停止する制御をし、
前記所定の第2の時間と前記所定の第3の時間とは、互いの長さが異なっている請求項5に記載の発光具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光具に係り、特に、イベント会場等で使用されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な発光パターンするように構成されているインベント用発光具(発光具)が知られている(特許文献1参照)。従来の発光具では、記憶部に発光パターンを記憶しておき、この記憶している発光パターンにより、発光部が発光するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6651080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の発光具では、操作スイッチの操作によって、発光部が所定の発光パターンで発光し、また、発光パターンを変更できるようになっている。なお、発光具の使用に際して、操作スイッチの操作よりも簡単な方法で、発光部での発光パターンを変えたいという要望がある。
【0005】
本発明は、使用に際して、操作スイッチの操作よりも簡単な方法で、発光部での発光パターンを変えることができる発光具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係る発光具は、把持部と光を透過する光透過部とを備えて構成されている筐体と、光を発し、この発した光が前記光透過部を透過するようにして前記筐体内に設けられている発光体と、前記筐体に設けられ、前記筐体を振ったときの振動を検知する振動センサーと、前記振動センサーが検知した前記筐体の振動パターンに応じて、前記発光体の発光パターンを変更する制御をする制御部とを有する発光具である。
【0007】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記発光体が、複数個のフルカラーLEDで構成されており、前記複数個のフルカラーLEDは、互いが独立して輝度を変えることができるように構成されている。
【0008】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記振動センサーが、前記把持部内の、前記光透過部近傍の部位に設けられている。
【0009】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記制御部が、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の第1の時間内に所定の複数回検知したときに、前記発光体の発光パターンを変更する制御をし、もしくは、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回検知したときに、前記発光体の発光パターンを変更する制御をするようになっている。
【0010】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記制御部が、前記発光体の発光パターンを変更した後、所定の第2の時間内に、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の複数回検知しないときに、もしくは、前記発光体の発光パターンを変更した後、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回検知しないときに、前記発光体の発光パターンを変更するか、もしくは、前記発光体の発光パターンを前記変更前の発光パターンにするか、もしくは、前記発光体の発光を停止する制御をするようになっている。
【0011】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記制御部が、前記発光体の発光パターンを前記発光体が最大輝度で発光している発光パターンに変更した後、所定の第3の時間内に、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の複数回検知しないとき、もしくは、前記発光体の発光パターンを前記発光体が最大輝度で発光している発光パターンに変更した後、前記振動センサーが所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回検知しないときに、前記発光体の発光パターンを変更するか、もしくは、前記発光体の発光パターンを前記変更前の発光パターンにするか、もしくは、前記発光体の発光を停止する制御をし、前記所定の第2の時間と前記所定の第3の時間とは、互いの長さが異なっている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、使用に際して、操作スイッチの操作よりも簡単な方法で、発光部での発光パターンを変えることができる発光具を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る発光具を示す図であり、(b)は(a)におけるIB矢視図である。
図2】変形例に係る発光具を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る発光具における発光部の明るさについて説明する図である。
図4】本発明の実施形態に係る発光具での振動パターン、発光パターン等を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態に係る発光具1は、たとえばコンサートホール等のイベント会場で観客が手に持って使用するものである。発光具1は、図1で示すように、筐体(発光具の筐体)3と発光体5と振動センサー(振動スイッチ;ショックスイッチ)7と制御部9を備えて構成されている。
【0015】
ここで、説明の便宜のために、発光具における所定の一方向をX方向とし、X方向に対して直交する所定の一方向をY方向とし、X方向とY方向とに対して直交する方向をZ方向とする。なお、円柱状等の柱状に形成されている発光具(筐体)の長手方向は、Z方向になっている。把持部は、長手方向の基端側に位置しており、光透過部は、長手方向の先端側に位置している。また、X方向、Y方向は、筐体の径方向になっている。
【0016】
筐体3は、把持部11と光(可視光)を透過する光透過部(発光部)13とを備えて構成されている。発光体5は、光(可視光)を発し、この発した光が光透過部13を透過するようにして筐体3内に設けられている。発光体5は、フルカラーLED17を備えて構成されている。1つのフルカラーLED17は、たとえば、1つの青色発光ダイオードと1つの緑色発光ダイオードと1つの赤色発光ダイオードとで備えて構成されている。
【0017】
振動センサー7は、たとえば筐体3内で筐体3に一体的に設けられており、把持部11を手にもって筐体3を振ったときの振動を検知するようになっている。振動センサー7として、たとえば、可動バネを備えたタイプであるスプリング電子振動センサースイッチが採用されている。振動センサー7は、人の手の動き等によって発生する振動数(加速度)を検知するようになっている。スプリング電子振動センサースイッチを採用することで、発光具1を振ったときに振動センサー7から発生する音をほぼ無くすことができる。
【0018】
なお、当然のことではあるが、振動センサー7では、振動センサーの筐体が筐体(発光具の筐体)3に一体的に設けられている。振動センサーの筐体内に設けられている振動検出子等は、振動センサーの筐体および発光具の筐体3に対して動けるようになっている。
【0019】
制御部9は、筐体3内で筐体3に一体的に設けられている。制御部9は、振動センサー7が検知した筐体3の振動パターンに応じて、発光体5の発光パターンを変更する(決定する)制御をするようになっている。
【0020】
制御部9は、CPUとメモリ(記憶部)とを備えて構成されている。CPUとメモリとは制御基板15を構成しており、制御基板15は、筐体3に一体的に設けられている。振動センサーの筐体は、たとえば、制御基板15に一体的に設けられている。
【0021】
発光体5の発光パターンは、予め記憶部に記憶されている。発光具1では、新たな発光パターンを記憶部に記憶することができ、また、記憶されている発光パターンの変更や削除をすることができるようになっている。発光パターンとして、フルカラーLED17の輝度、フルカラーLED17の発光色(色相)、フルカラーLED17の点灯、点滅パターン、および、これらの組み合わせを掲げることができる。
【0022】
発光体5は、複数個のフルカラーLED17(17A、17B)で構成されている。複数個のフルカラーLED17(17A、17B)は、制御部9の制御の下、互いが独立して輝度を変えることができるように構成されている。
【0023】
たとえば、発光体5は、2個のフルカラーLED17(17A、17B)で構成されている。フルカラーLED17は、消灯(0%の輝度での発光と考えてもよい)、もしくは、50%の輝度での発光、100%の輝度での発光をするようになっている。
【0024】
これにより、図3で示すように、発光体5が、0%発光状態、50%発光状態、100%発光状態、150%発光状態、200%発光状態のいずれかの状態で発光するようになっている。0%発光状態では、2つのフルカラーLED17が消灯している。50%発光状態では、2つのフルカラーLED17のうちの1つ目のフルカラーLED17Aが50%の輝度で発光し2つ目のフルカラーLED17Bが消灯している。
【0025】
100%発光状態では、2つのフルカラーLED17の両方のフルカラーLED17A、17Bが50%の輝度で発光している。もしくは、100%発光状態では、2つのフルカラーLED17のうちの1つ目のフルカラーLED17Aが100%の輝度で発光し2つ目のフルカラーLED17Bが消灯している。
【0026】
150%発光状態では、2つのフルカラーLED17のうちの1つ目のフルカラーLED17Aが100%の輝度で発光し2つ目のフルカラーLED17Bが50%の輝度で発光している。200%発光状態では、2つのフルカラーLED17の両方のフルカラーLED17A、17Bが100%の輝度で発光している。
【0027】
なお、複数個のフルカラーLED17が、制御部9の制御の下、互いが独立して輝度を変えることができるように構成されていることに代えてもしくは加えて、発光色(色相)、点灯、点滅パターンを変えることができるように構成されていてもよい。
【0028】
振動センサー7は、筐体3の把持部11内の、光透過部13近傍の部位に設けられている。すなわち、振動センサー7は、把持部11の内部であって把持部11との光透過部13との接合部部位の近傍に設けられている。さらに説明すると、把持部11の内部であって把持部11の、Z方向先端部に振動センサー7が設けられている。
【0029】
制御部9は、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度(振動)を所定の第1の時間内に所定の複数回(たとえば10回)検知したときに、発光体5の発光パターンを変更する制御をするようになっている。
【0030】
さらに説明すると、図4(a)の振りカウントを示す図のように、時刻t0から時刻t1までの時間で、振動センサー7が10回の振動(所定に閾値よりも大きい加速度;振りカウント)を検知したとする。この場合に、図4(b)の明るさステップを示す図のように、発光体5の明るさが、明るさ1から明るさ2に変わるようになっている。なお、時刻t0から時刻t1までの時間は、上記第1の時間よりも短い時間になっている。明るさ2は明るさ1よりも明るい。
【0031】
また、図4(a)の振りカウントを示す図のように、時刻t1から時刻t2までの時間で、振動センサー7が10回の振動を検知したとする。この場合に、図4(b)の明るさステップを示す図のように、発光体5の明るさが、明るさ2から明るさ3に変わるようになっている。たとえば、時刻t1から時刻t2までの時間は、時刻t0から時刻t1までの時間よりも短い時間になっている。明るさ3は明るさ2よりも明るい。
【0032】
なお、制御部9が、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回(たとえば10回)検知したときに、発光体5の発光パターンを変更する制御をするようになっていてもよい。
【0033】
たとえば、所定の閾値よりも大きな加速度の1回目の検知から所定の閾値よりも大きな加速度の2回目の検知までの時間をT2とする。2回目の検知から3回目の検知までの時間をT3とし、・・・9回目の検知から10回目の検知までの時間をT10とする。時間T2、時間T3、時間T4、時間T5、時間T6、時間T7、時間T8、時間T9、時間T10のいずれもが、上記所定の閾値よりも短い時間よりも短い時間になっている。
【0034】
なお、発光具1において、上記所定の閾値よりも大きな加速度の値、上記所定の第1の時間、上記所定の閾値よりも短い時間間隔を、設定変更できるようになっていてもよい。
【0035】
また、制御部9は、次に示す条件の下、発光体5の発光パターンを変更する制御をするようになっている。上記条件とは、発光体5の発光パターンを変更した後、所定の第2の時間内に、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の複数(たとえば10回)回検知しないという条件である。なお、発光具1が、上記条件の下、発光体5の発光パターンを変更前の発光パターンにするか、もしくは、発光体5の発光を停止する制御をするようになっていてもよい。
【0036】
たとえば、図4(a)の振りカウントを示す図、図4(c)のカウントタイミングを示す図の矢印A1のように、時刻t2と時刻t3との間の時間(所定の第2の時間)内で、振動センサー7が加速度を検知しないとする。このときに、発光体5の発光を短い時間で停止するようになっている。
【0037】
さらに説明すると、図4(b)の明るさステップを示す図では、時刻t3と時刻t4との短い時間で、発光体5の輝度が明るさ3から明るさ2に短い時間で連続的に減光するようになっている。続いて、時刻t4と時刻t5との短い時間では、発光体5の輝度が明るさ2の状態を短い時間維持するようになっている。続いて、時刻t5と時刻t6との短い時間で、発光体5の輝度が明るさ2から明るさ1に短い時間で連続的に減光するようになっている。なお、時刻t3が到来したときに、発光体5の輝度を瞬時の「0」にする構成であってもよい。
【0038】
なお、制御部9が、次に示す条件の下、発光体5の発光パターンの変更等をする制御をするようになっていてもよい。上記条件とは、発光体5の発光パターンを変更した後、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回(たとえば10回)検知しないという条件である。
【0039】
ここで、発光体5の発光パターンが、発光体5が最大輝度で発光している発光パターンになっている場合について説明する、この場合、制御部9は、次の条件の下、発光体5の発光パターンを変更する制御をするようになっている。上記次の条件とは、発光パターンを発光体5が最大輝度で発光している発光パターンに変更した後、所定の第3の時間内に、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の時間内に所定の複数回(たとえば10回)検知しないという条件である。
【0040】
また、発光体5の発光パターンが、発光体5が最大輝度で発光している発光パターンである場合において、制御部9が、上記次の条件下、発光体5の発光パターンを変更前の発光パターンにするか、もしくは、発光体5の発光を停止する制御をするようにしてもよい。
【0041】
なお、上記次の条件として、別の条件を採用してもよい。この別の条件とは、発光体5が最大輝度で発光している発光パターンに変更した後、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回(たとえば10回)検知しないという条件である。
【0042】
なお、上記所定の第2の時間と上記所定の第3の時間とは、互いの長さが異なっている。たとえば、上記所定の第3の時間は、上記所定の第2の時間よりも長い時間になっている。すなわち、所定の第2の時間が10秒であるとすると、所定の第3の時間は、20秒になっている。
【0043】
ところで、上記所定の第1の時間が、上記所定の第2の時間もしくは上記所定の第3の時間と等しくなっていてもよいし、上記所定の第2の時間もしくは上記所定の第3の時間と異なっていてもよい。さらに、上記所定の第2の時間、上記所定の第3の時間が、設定変更できるようになっていてもよい。
【0044】
さらに説明すると、図4に示す時刻t7で、発光体5が最大輝度で発光する。時刻t7から時刻t8までの時間(第3の時間)では、発光体5が最大輝度で発光する。時刻t7から時刻t8までの時間では、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を検知していない。時刻t7から時刻t8までの時間(第3の時間)は、時刻t2から時刻t3までの時間(第2の時間)よりも長くなっている。
【0045】
すなわち、図4(c)で示すや矢印A1の長さと矢印A2の長さは互いが等しくなっており、矢印A4(矢印A2+矢印A3)に長さは、矢印A1の長さよりも長くなっている。なお、時刻t7から時刻t8までの時間内に、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を検知した場合、発光体5が最大輝度で発光する時間が延長されるようにしてもよい(図4(c)の矢印A5参照)。すなわち、時刻t7から時刻t8を経て時刻t9に至るまでの間、発光体5が最大輝度で発光するようにしてもよい。この後、時刻t3から時刻t6までの場合と同様にして、時刻t9から時刻t12までの時間で、発光体5を減光するようになっている。
【0046】
図4を用いた上記説明では、発光パターンとして、フルカラーLED17の輝度を例に掲げて説明している。当然のことではあるが、発光パターンとして、フルカラーLEDの輝度、フルカラーLEDの発光色(色相)、フルカラーLEDの点灯、点滅パターン、および、これらの組み合わせを採用してもよい。
【0047】
また、発光具1において、発光体5の発光パターンを変更した後所定の第4の時間内は、制御部9が振動センサー7での検知を無視する(無効にする)ようになっていてもよい。
【0048】
発光具1では、把持部11が不透明な合成樹脂で有底円筒状に形成されており、円板状の底板部がZ方向基端側に位置している。光透過部13が、可視光を透過する合成樹脂で有底円筒状に形成されており、円板状の底板部がZ方向先端側に位置している。把持部11の円筒の開口部と光透過部13の円筒の開口部とが互いに接合されたことで、筐体3が形成されている。筐体3の外形形状は円柱状になっている。筐体3の内部の空間も円柱状になっている。X方向、Y方向が筐体3の径方向になっている。
【0049】
把持部11内には、発光体5(フルカラーLED17)と制御基板15と振動センサー7と電源(電池)19が収容されている。発光体5は、Z方向先端側に向けて(光透過部13に向けて)光を放つようになっている。また、把持部11には、操作スイッチ21が設けられている。操作スイッチ21が操作されることで、発光具1の電源がオン/オフされ、また、発光パターンの設定等をすることができるようになっている。
【0050】
次に、発光具1の動作について説明する。まず、操作スイッチ21を操作して発光具1の電源をオンする。これにより、たとえば、デフォルトの発光パターンで発光体5が発光する。続いて、発光具1の把持部11を手で持って所定の時間(第1の時間)内に発光具1を適宜振ると、振動センサー7が振動を検知し、発光体5での発光パターンが変化する。
【0051】
続いて、発光具1の把持部11を手で持って所定の時間(第1の時間)内に発光具1をさらに適宜振ると、振動センサー7が振動を検知し、発光体5での発光パターンが変化する。一方、所定の時間(第1の時間)内に、振動センサー7が振動を検知しない場合には、たとえば、発光体5が減光するか消灯する。
【0052】
発光具1は、把持部11と光透過部13とを備えて構成されている筐体3と、発した光が光透過部13を透過するようにして筐体3内に設けられている発光体5と、筐体3の振動を検知する振動センサー7とを備えて構成されている。また、発光具1は、振動センサー7が検知した筐体3の振動パターンに応じて、発光体5の発光パターンを変更する制御をする制御部9を備えて構成されている。
【0053】
これにより、使用に際して、操作スイッチ21の操作よりも簡単な方法で、発光体5(発光部13)での発光パターンを変えることができる。また、イベント会場等の発光具1の使用場所が暗い場合、操作スイッチ21が見えにくくなって、操作スイッチ21の操作がしにくいことがある。しかし、発光具1では、発光具1を振るだけで、発光体5の発光パターンを変更することができるので、暗い使用環境下においても、しらけることなく、また、ストレスなく、使用することができる。
【0054】
また、発光具1では、発光体5が、複数個のフルカラーLED17で構成されており、複数個のフルカラーLED17は、互いが独立して輝度を変えることができるように構成されている。これにより、発光体5の輝度の変更を1つのフルカラーLED17で行う場合よりも広い範囲ですることができる。
【0055】
また、発光具1では、振動センサー7が、把持部11内の、光透過部13近傍の部位に設けられている。これにより、把持部11の振幅および加速度が大きい部位に、振動センサー7が設けられていることになり、把持部11を手で持って発光具1を振ったときの振動の検知がしやすくなっている。なお、光透過部13に振動センサー7を設けると、光透過部13に振動センサー7の影等が出てしまい好ましくない。光透過部13の先端に振動センサー7を設けると、振動センサー7から制御基板15までの配線の等が光透過部13に出てしまいやはり好ましくない。
【0056】
なお、光透過部13の先端に振動センサー7を設け、振動センサー7から制御基板15までの配線が光透過部13と同様に可視光を透過するように構成してもよい。
【0057】
また、発光具1では、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の第1の時間内に所定の複数回検知したときに、制御部9が発光体5の発光パターンを変更する制御をするようになっている。また、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の閾値よりも短い時間間隔で所定の複数回検知したときに、制御部9が発光体5の発光パターンを変更する制御をするようになっている。これにより、誤って発光具1を振ってしまったときの、発光パターンの変更を防止することができる。
【0058】
また、発光具1では、発光体5の発光パターンを変更した後、所定の第2の時間内に、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の時間内に所定の複数回検知しないとき等に、制御部9が発光体5の発光パターンを変更するようになっている。これにより、発光具1を振る動作をあえて増やすことなく、発光パターンの変更等をすることができる。
【0059】
また、発光具1で、発光体5が最大輝度で発光している発光パターンに変更した後、やや長い所定の第3の時間内に、振動センサー7が所定の閾値よりも大きな加速度を所定の時間内に所定の複数回検知しないとする。このとき、制御部9が発光体5の発光パターンを変更等するようになっている。これにより、発光具1の発光体5の発光輝度を他の場合よりもたとえば長い時間維持することができ、インント会場で盛り上がった雰囲気の余韻に十分に浸ることができる。
【0060】
また、発光具1では、発光体5の発光パターンを変更した後、所定の第4の時間内は、制御部9が振動センサー7での振動の検知を無視するようになっている。これにより、チャタリングが防止され、発光体5を安定した状態で発光させることができる。
【0061】
ところで、制御部9の制御の下、発光体5が所定の発光パターンで発光しているかもしくは発光していない状態から、発光具1を振ることで振動センサー7が所定の回数振動を検知したときに、発光体5がレインボー自動カラーチェンジするようにしてもよい。すなわち、振動検知による変更後の発光パターンとして、発光体5が発する色が、赤→橙→黄→緑→青→藍→紫→赤・・・というようにして、滑らに(連続的)に変化するようにしてもよい。また、振動検知による変更後の発光パターンとして、発光体5の点滅スピードを変えた態様、点滅から常灯に変えた態様を掲げることができる。
【0062】
ところで、発光具1において、振動センサー7が、少なくとも第1の方向と第2の方向との2方向(互いが直交もしくは直角に近い角度で交差している2つの方向)で、振動を検知するように構成されていてもよい。すなわち、振動センサー7が、振動で発生する加速度を、少なくとも第1の方向の成分(加速度ベクトルの成分)と第2の方向の成分(加速度ベクトルの成分)との2つの成分で検知することができるように構成されていてもよい。
【0063】
さらに具体的に説明すると、振動で発生する加速度を、振動センサー7が、X方向の成分とY方向の成分とZ方向の成分とに分けて検知することができるようになっていてもよい。
【0064】
そして、振動センサー7が所定の閾値を超えるX方向成分の加速度を検知したときに、制御部9がフルカラーLEDの輝度を変更するようにしてもよい。また、振動センサー7が所定の閾値を超えるY方向成分の加速度を検知したときに、制御部9がフルカラーLEDの発光色を変更するようにしてもよい。また、振動センサー7が所定の閾値を超えるZ方向成分の加速度を検知したときに、制御部9がフルカラーLED17の点灯、点滅パターンを変更するようにしてもよい。
【0065】
また、振動センサー7が、X方向成分の加速度、Y方向成分の加速度、Z方向成分の加速度というように複数の加速度成分を検知した場合、値が最も大きい方向の成分のみを採用して、制御部9が発光体5の発光パターンを変更するようにしてもよい。
【0066】
なお、上記説明において、X方向成分、Y方向成分、Z方向成分を適宜入れ替えてもよい。たとえば、振動センサー7が所定の閾値を超えるZ方向成分の加速度を検知したときに、制御部9がフルカラーLEDの輝度を変更するようにしてもよい。また、振動センサー7が所定の閾値を超えるX方向成分の加速度を検知したときに、制御部9がフルカラーLEDの発光色を変更するようにしてもよい。また、振動センサー7が所定の閾値を超えるY方向成分の加速度を検知したときに、制御部9がフルカラーLEDの点灯、点滅パターンを変更するようにしてもよい。
【0067】
このような発光具ででは、振動センサー7が、少なくとも第1の方向と第2の方向との2方向で、振動を検知するように構成されている。これにより、発光具で検知できる振動パターンのバリエーションが増え、これに伴って、発光パターンのバリエーションも増やすことができる。
【0068】
また、図2で示すように、発光具1に、さらにスピーカー23を設け、制御部9の制御の下、振動センサー7が検知した筐体3の振動パターンに応じて、スピーカー23での発音パターンを変更するようにしてもよい。たとえば、スピーカー23が音を発生していない状態からスピーカー23が音や音楽声などが出しようにしてもよい。
【0069】
また、発光具1に、さらに振動発生体(たとえばモーターによって振動を発するバイブレータ;図示せず)を設け、制御部9の制御の下、振動センサー7が検知した筐体3の振動パターンに応じて、バイブレータの振動パターンを変更するようにしてもよい。
【0070】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 発光具
3 筐体
5 発光体
7 振動センサー
9 制御部
11 把持部
13 光透過部
17 フルカラーLED
図1
図2
図3
図4