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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066749
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/02 20060101AFI20240509BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20240509BHJP
   G06F 3/0362 20130101ALI20240509BHJP
【FI】
G06F3/02 400
G06F3/0346 425
G06F3/0362 461
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176407
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】地主 健一
(72)【発明者】
【氏名】菅原 功明
【テーマコード(参考)】
5B020
5B087
【Fターム(参考)】
5B020AA15
5B020DD02
5B020DD03
5B020DD05
5B020DD55
5B087AA09
5B087AB02
5B087BC13
(57)【要約】
【課題】利便性を向上させることができる操作装置を提供する。
【解決手段】操作装置1は、筐体10と、筐体10に設けられ、ユーザが把持可能な第1の把持部21~第3の把持部23と、筐体10に設けられ、把持部を把持した状態で操作される複数の操作部としての第1の操作部31~第3の操作部33と、を備えている。この操作装置1は、第1の把持部21~第3の把持部23を持ち替えることにより、第1の操作部31~第3の操作部33を操作することができるので、利便性を向上させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に設けられ、ユーザが把持可能な少なくとも1つの把持部と、
前記筐体に設けられ、前記把持部を把持した状態で操作される複数の操作部と、
を備えた操作装置。
【請求項2】
前記筐体は、外形が複数の辺を持つ形状であり、
前記把持部は、前記複数の辺の2つ以上の辺に対応して複数設けられ、
前記操作部は、前記2つ以上の辺の端部の少なくとも一方に設けられた、
請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記筐体の傾きを検出する傾き検出部と、
前記操作部になされた操作、及び前記傾き検出部が検出した前記筐体の傾きに関する情報を含む操作情報を出力する制御部と、
を備えた、
請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
さらに複数の前記把持部ごとの把持を検出する把持検出部を備え、
前記制御部は、前記把持検出部の検出によってユーザが操作する前記操作部を判定し、前記傾き検出部の検出によって前記筐体の傾きを判定し、判定した前記操作部になされた操作、及び前記傾き検出部により検出された前記筐体の傾きに応じた前記操作情報を出力する、
請求項3に記載の操作装置。
【請求項5】
前記筐体は、外形が環形状であり、
前記把持部は、前記筐体に複数設けられ、
前記操作部は、前記把持部に応じて設けられた、
請求項1に記載の操作装置。
【請求項6】
複数の前記操作部は、操作対象の異なる機能が割り当てられる、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項7】
複数の前記操作部は、それぞれの操作方法が異なる、
請求項6に記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、手で把持可能な長細いハウジングを有し、ポインティング手段及び操作スイッチがハウジングの一方の端に配置されている操作装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この操作装置は、コンピュータとプロジェクタを用いたプレゼンテーションを簡単に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-67127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の操作装置は、1つの操作スイッチでは操作可能な機能が限られるので、利便性が低い。
【0006】
従って本発明の目的は、利便性を向上させることができる操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、筐体と、筐体に設けられ、ユーザが把持可能な少なくとも1つの把持部と、筐体に設けられ、把持部を把持した状態で操作される複数の操作部と、を備えた操作装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1(a)は、操作装置の一例を示す図であり、図1(b)は、操作装置の外形の一例を説明するための図である。
図2図2(a)は、操作装置のブロック図の一例であり、図2(b)は、第1の機能の一例を示す図であり、図2(c)は、第2の機能の一例を示す図であり、図2(d)は、第3の機能の一例を説明するための図である。
図3図3(a)は、変形例に係る操作部の一例について説明するための図であり、図3(b)及び図3(c)は、把持部と操作部の一例について説明するための図であり、図3(d)は、環形状を有する操作装置の一例について説明するための図である。
図4図4(a)~図4(d)は、変形例に係る筐体の外形の一例について説明するための図である。
図5図5(a)は、第2の実施の形態に係る操作装置の一例を示すブロック図であり、図5(b)は、筐体の傾きの一例を説明するための図である。
図6図6は、操作装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、第3の実施の形態に係る操作装置のブロック図の一例である。
図8図8は、操作装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る操作装置は、筐体と、筐体に設けられ、ユーザが把持可能な少なくとも1つの把持部と、筐体に設けられ、把持部を把持した状態で操作される複数の操作部と、を備えて概略構成されている。
【0011】
この操作装置は、把持部に対応して複数の操作部が設けられているので、この構成を採用しない場合と比べて、利便性を向上させることができる。
【0012】
[第1の実施の形態]
(操作装置1の概要)
図1(a)は、第1の実施の形態に係る操作装置の一例を示す図であり、図1(b)は、操作装置の外形の一例を説明するための図である。図2(a)は、第1の実施の形態に係る操作装置のブロック図の一例であり、図2(b)は、第1の操作部の操作対象である第1の機能の一例を示す図であり、図2(c)は、第2の操作部の操作対象である第2の機能の一例を示す図であり、図2(d)は、第3の操作部の操作対象である第3の機能の一例を説明するための図である。図2(b)~図2(d)は、実線で示す図が現在選択されている吹出口、設定温度や風量を示し、点線で示す図が操作部になされた操作によって選択可能である吹出口、設定温度や風量を示している。
【0013】
なお以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率や形状は、実際の比率や形状とは異なる場合がある。また図2(a)、図5(a)及び図7では、主な信号や情報の流れを矢印で示している。さらに把持部や操作部は、その数が限定されるものではないので、特定のものを示さない場合、把持部2及び操作部3と記載する。
【0014】
本実施の形態の操作装置1は、一例として、車両に搭載された電子機器8を制御対象としているがこれに限定されない。電子機器8は、一例として、車両全体の設定や自動運転機能の制御を行う車両制御装置、車室内の設定温度を調整する空調装置、現在地の地図や目的地までの誘導を行うナビゲーション装置、画像を表示する表示装置、シートの位置や傾きなどを制御するシート装置、音楽や映像を再生する音楽及び映像再生装置などである。ユーザは、例えば、表示装置に表示されたポインタの操作、画像の選択や決定、地図画像やリストのスクロール、音量の調整などを操作装置1を用いて行うことができる。なお操作装置1は、例えば、これらの電子機器8に有線又は無線によって接続された携帯端末などを操作することも可能である。
【0015】
操作装置1は、図1(a)に示すように、筐体10と、筐体10に設けられ、ユーザが把持可能な少なくとも1つの把持部と、筐体10に設けられ、把持部を把持した状態で操作される複数の操作部と、を備えている。
【0016】
また筐体10は、図1(b)に示すように、外形100が複数の辺を持つ形状である。さらに把持部は、複数の辺の2つ以上の辺に対応して複数設けられている。そして操作部は、2つ以上の辺の端部の少なくとも一方に設けられている。
【0017】
本実施の形態の操作装置1は、一例として、外形100が正三角形状である。従って外形100は、複数の辺として第1の辺101~第3の辺103を有している。
【0018】
また本実施の形態の操作装置1は、一例として、把持部として、第1の辺101~第3の辺103に対応して第1の把持部21~第3の把持部23を有している。そして本実施の形態の操作装置1は、一例として、隣接する辺が作る角である第1の角111~第3の角113に操作部として第1の操作部31~第3の操作部33を有している。
【0019】
また操作装置1は、第1の操作部31~第3の操作部33になされた操作に関する情報を含む操作情報S10を生成する制御部4を備えている。この制御部4は、電子機器8と無線で通信を行う通信部5を介して操作情報S10を電子機器8に出力する。
【0020】
(筐体10の構成)
筐体10は、一例として、樹脂材料を用いて形成されている。筐体10は、第1の把持部21~第3の把持部23と、第1の把持部21と第3の把持部23を連結する第1の連結部11と、第1の把持部21と第2の把持部22を連結する第2の連結部12と、第2の把持部22と第3の把持部23を連結する第3の連結部13と、を有している。
【0021】
筐体10は、第1の把持部21~第3の把持部23と、第1の連結部11~第3の連結部13と、が一体となることにより、外形100が正三角形状となっている。筐体10は、第1の把持部21~第3の把持部23と、第1の連結部11~第3の連結部13と、によって開口100aが形成されている。
【0022】
なお筐体10は、把持部を組み合わせて、つまり把持部によって構成されても良い。この場合、操作部は、筐体10としての把持部に配置される。
【0023】
この開口100aは、図1(a)に示すように、ユーザの手9の人差指91、中指92、薬指93及び小指94が挿入されるものである。ユーザは、この開口100aに人差指91~小指94を挿入して第1の把持部21~第3の把持部23を把持する。なお筐体10は、把持可能であるなら開口100aが形成されなくても良い。
【0024】
(第1の把持部21~第3の把持部23の構成)
第1の把持部21~第3の把持部23は、把持し易いように四角柱形状を有しているがこれに限定されない。
【0025】
第1の把持部21は、一方の端部に第1の連結部11が設けられ、他方の端部に第2の連結部12が設けられている。第1の連結部11は、上面10aに第1の操作部31が配置されている。第1の連結部11は、第1の把持部21を把持した状態で第1の操作部31を操作し易いように、第2の把持部22の方向に倒れている。
【0026】
第2の把持部22は、一方の端部に第2の連結部12が設けられ、他方の端部に第3の連結部13が設けられている。第2の連結部12は、上面10aに第2の操作部32が配置されている。第2の連結部12は、第2の把持部22を把持した状態で第2の操作部32を操作し易いように、第3の把持部23の方向に倒れている。
【0027】
第3の把持部23は、一方の端部に第3の連結部13が設けられ、他方の端部に第1の連結部11が設けられている。第3の連結部13は、上面10aに第3の操作部33が配置されている。第3の連結部13は、第3の把持部23を把持した状態で第3の操作部33を操作し易いように、第1の把持部21の方向に倒れている。
【0028】
第1の連結部11は、図1(a)に示すように、親指90で第1の操作部31が操作し易いように、人差指91の形状に応じた凹部11aが内面10bに設けられている。同様に、第2の連結部12及び第3の連結部13は、凹部12a及び凹部13aが設けられている。
【0029】
(第1の操作部31~第3の操作部33の構成)
複数の操作部としての第1の操作部31~第3の操作部33は、一例として、操作対象である電子機器8の異なる機能が割り当てられている。
【0030】
なお変形例として複数の操作部は、異なる機能に限定されず、同じ機能を操作可能とされても良い。この場合、ユーザは、操作する機能に適した操作部を選ぶことができ、操作性が向上する。
【0031】
また第1の操作部31~第3の操作部33は、それぞれの操作方法が異なるように構成されている。第1の操作部31は、一例として、操作部材310に対するプッシュ操作を受け付けるプッシュスイッチである。また第2の操作部32は、操作部材320を左右に倒す傾倒操作を受け付けるトグルスイッチである。さらに第3の操作部33は、操作部材330を回転させる回転操作を受け付けるロータリスイッチである。つまり操作装置1は、異なる操作方法で操作される、プッシュスイッチ、トグルスイッチ及びロータリスイッチを備えている。なお変形例として複数の操作部は、それぞれの操作方法が異なるものに限定されない。
【0032】
操作装置1が電子機器8として空調装置に接続されている場合、第1の操作部31は、一例として、図2(b)に示すように、第1の機能81として温度調整された空気を吹き出させる吹出口の選択や、設定温度、風量などを自動で調整するオートモードへの切替機能が割り付けられている。第1の操作部31は、プッシュスイッチであるので、吹出口などを順番に選択するのに適している。ユーザは、図2(a)に示すように、操作部材310にプッシュ操作を行うことで、矢印に示す方向に順番に吹出口などを切り替えることができる。第1の操作部31は、なされたプッシュ操作に基づいた操作信号Sを制御部4に出力する。
【0033】
第2の操作部32は、一例として、図2(c)に示すように、第2の機能82として設定温度の調整機能が割り付けられている。この設定温度は、一例として、0.5℃刻みで設定可能とされている。第2の操作部32は、トグルスイッチであるので、細かく設定する設定温度の調整に適している。ユーザは、操作部材320を左に1回倒すことにより、設定温度を0.5℃刻みで下げることができ、右に1回倒すことにより、設定温度を0.5℃刻みで上げることができる。第2の操作部32は、なされた傾倒操作に基づいた操作信号Sを制御部4に出力する。
【0034】
第3の操作部33は、一例として、図2(d)に示すように、第3の機能83として風量の調整機能が割り当てられている。この風量は、段階的に風量が増加又は減少するように設定可能とされている。第3の操作部33は、ロータリスイッチであるので、操作部材330を回転させることで、素早く最大風量にしたり、最小風量にしたりすることに適している。ユーザは、操作部材330を手前方向に回転させることにより、風量を減少させることができ、反対方向に回転させることにより、風量を増加させることができる。第3の操作部33は、なされた回転操作に基づいた操作信号Sを制御部4に出力する。
【0035】
なお操作部は、プッシュスイッチ、トグルスイッチ及びロータリスイッチに限定されず、操作部材をスライドさせるスライドスイッチ、上面10aに交差する方向に回転軸を有するダイヤルを回転させるダイヤル操作部、十字方向に傾倒可能なジョイスティック、なぞり操作やタップ操作などを受け付けるタッチパッドなどであっても良く、これらに限定されない。
【0036】
(制御部4の構成)
制御部4は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部4が動作するためのプログラムが格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。
【0037】
制御部4は、筐体10に配置されている。また制御部4は、第1の操作部31~第3の操作部33、及び通信部5を制御する。通信部5は、電子機器8と無線通信を行い、信号や情報のやりとりを行うように構成されている。
【0038】
制御部4は、第1の操作部31~第3の操作部33から出力される第1の操作信号S~第3の操作信号Sに基づいて操作がなされたか監視する。制御部4は、操作がなされたと判定した場合、操作がなされた操作部と操作量の情報を含む操作情報S10を生成して通信部5を介して電子機器8に出力するように構成されている。
【0039】
(変形例について)
図3(a)は、変形例に係る操作部の一例について説明するための図であり、図3(b)及び図3(c)は、変形例に係る把持部と操作部の一例について説明するための図であり、図3(d)は、変形例に係る環形状を有する操作装置の一例について説明するための図である。図4(a)~図4(d)は、変形例に係る筐体の外形の一例について説明するための図である。図3(b)~図3(d)は、第1の側面10cから見た側面の図である。
【0040】
図3(a)に示す変形例において操作部3は、筐体10の上面10aに限定されず、内面10b、第1の側面10c及び第2の側面10dに配置されても良い。また操作部3は、1つに限定されず1つの把持部2に対応して複数配置されても良い。図3(a)では、第1の側面10c及び第2の側面10dに操作部3が配置された一例を示している。ユーザは、例えば、親指90と人差指91を用いて第1の側面10c及び第2の側面10dの操作部3を操作することが可能となる。
【0041】
図3(b)に示す変形例において操作部3は、把持部2の一方の端部に限定されず、把持部2の両端部に配置されても良い。なお操作部3は、同じ面に限定されず、異なる面に配置されても良い。ユーザは、把持部2を把持する方向を変えることにより、操作する操作部3を切り替えることができる。
【0042】
図3(c)に示す変形例において把持部2は、内面10bにユーザの指に合う凹部10eが設けられても良い。操作部3が把持部2の上面10aに配置され、親指90で操作することが想定されている場合、凹部10eは、人差指91~小指94に応じた4つの凹みを有している。ユーザは、この凹部10eによって把持する箇所が案内される。
【0043】
図3(d)に示す変形例において筐体10は、外形100が環形状であっても良い。把持部は、筐体10に複数設けられる。そして操作部は、把持部に応じて設けられる。図3(c)に示す操作装置1は、一例として、把持部として第1の把持部21~第4の把持部24と、操作部として第1の操作部31~第4の操作部34と、を備えている。
【0044】
外形100が環形状である場合、把持部が分かり難くなるが第1の把持部21~第4の把持部24に応じて凹部10eを設けることにより、ユーザは、第1の把持部21~第4の把持部24を適切な位置で把持することができる。
【0045】
第1の操作部31~第4の操作部34は、一例として、プッシュスイッチ、トグルスイッチ、ロータリスイッチ及びタッチパッドである。なおこの操作装置1は、把持部の両端に操作部を備える構成とされても良い。
【0046】
図4(a)に示す変形例において筐体10は、外形100が四角形状となっている。筐体10は、第1の辺101~第4の辺104を有している。第1の把持部21~第4の把持部24は、この第1の辺101~第4の辺104に応じて設けられている。そして第1の操作部31~第4の操作部34は、隣接する辺が形成する第1の角111~第4の角114に応じて設けられる。なお操作部3は、把持部の両端部に設けられても良く、また全ての辺に設けられなくても良い。
【0047】
図4(b)に示す変形例において筐体10は、外形100が五角形状となっている。筐体10は、第1の辺101~第5の辺105を有している。第1の把持部21~第5の把持部25は、この第1の辺101~第5の辺105に応じて設けられている。そして第1の操作部31~第5の操作部35は、隣接する辺が形成する第1の角111~第5の角115に応じて設けられる。なお操作部3は、把持部の両端部に設けられても良く、また全ての辺に設けられなくても良い。
【0048】
図4(c)に示す変形例において筐体10は、外形100が六角形状を有しているが正六角形状ではなく、第4の辺104と第5の辺105のなす第5の角115が他の角よりも大きい角度となっている。この筐体10は、第1の辺101~第6の辺106を有している。第1の把持部21~第6の把持部26は、この第1の辺101~第6の辺106に応じて設けられている。そして第1の操作部31~第6の操作部36は、隣接する辺が形成する第1の角111~第6の角116に応じて設けられる。なお操作部3は、把持部の両端部に設けられても良く、また全ての辺に設けられなくても良い。
【0049】
図4(d)に示す変形例において筐体10は、外形100が三角形状を有しているが一部が切り欠かれた切欠部102aが設けられている。筐体10は、外形100が閉じた形状に限定されず、一部が繋がっていなくても良い。
【0050】
(第1の実施の形態の効果)
本実施の形態に係る操作装置1は、利便性を向上させることができる。具体的には、操作装置1は、第1の把持部21~第3の把持部23を把持して第1の操作部31~第3の操作部33を操作することができるので、この構成を採用しない場合と比べて、把持部を持ち替えることで複数の機能を操作でき、利便性が向上する。
【0051】
操作装置1は、複数の操作部のそれぞれが異なる操作方法によって操作されるので、同じ操作方法の操作部が配置される場合と比べて、操作する機能に応じて操作方法を選択して割り当てることができ、直感的な操作が可能となり、操作性が向上する。また操作装置1は、同じ機能を操作可能な操作部がある場合、ユーザが操作し易い操作方法を選ぶことができるので、この構成を採用しない場合と比べて、操作性が向上する。
【0052】
操作装置1は、操作部ごとに異なる機能が割り当てられているので、この構成を採用しない場合と比べて、多くの機能を操作することができ、利便性が向上する。
【0053】
操作装置1は、操作部のそれぞれが異なる操作方法によって操作され、さらに操作部ごとに異なる機能が割り当てられているので、この構成を採用しない場合と比べて、機能に適した操作方法を有する操作部を操作でき、利便性と共に操作性を向上させることができる。
【0054】
操作装置1は、複数の把持部を組み合わせて筐体10が構成され、さらに把持部の間に開口100aが形成されているので、この構成を採用しない場合と比べて、把持部が把持し易い。また操作装置1は、把持部を把持して操作し易い場所に操作部が配置されているので、操作性が高い。
【0055】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、筐体の傾きを検出する点で第1の実施の形態と異なっている。
【0056】
図5(a)は、第2の実施の形態に係る操作装置の一例を示すブロック図であり、図5(b)は、筐体の傾きの一例を説明するための図である。図5(b)は、図1(a)における操作装置1を第3の操作部33側から見た図となっている。なお以下に記載する実施の形態において、第1の実施の形態と同じ機能及び構成を有する部分は、第1の実施の形態と同じ符号を付し、その説明は省略するものとする。
【0057】
本実施の形態の操作装置1は、図5(a)に示すように、筐体10の傾きを検出する傾き検出部としてのジャイロセンサ6と、操作部になされた操作、及びジャイロセンサ6が検出した筐体10の傾きに関する情報を含む操作情報S10を出力する制御部4と、を備えている。
【0058】
ジャイロセンサ6は、筐体10に配置されている。このジャイロセンサ6は、一例として、静電容量方式のセンサであるがこれに限定されない。ジャイロセンサ6は、検出した筐体10の傾きの情報を含む検出情報Sを生成して制御部4に出力する。
【0059】
ジャイロセンサ6は、図5(b)に示すように、実線で示した位置が基準位置に基づいて点線で示す矢印方向の傾きを検出する。またジャイロセンサ6は、矢印方向の傾きのみならず、最も上方に位置する操作部3を検出することができる。
【0060】
以下では、本実施の形態の操作装置1の動作の一例について図6のフローチャートに従って説明する。
【0061】
(動作)
操作装置1の制御部4は、ジャイロセンサ6から出力される検出情報Sに基づいて傾きが検出されたか監視する。制御部4は、ステップ1の「Yes」が成立する、つまり傾きが検出された場合(Step1:Yes)、検出された傾きの情報を含む操作情報S10を生成し、通信部5を介して電子機器8に出力する(Step2)。
【0062】
電子機器8が空調装置であり、運転席と助手席ごとに設定温度、風量などが設定可能な場合、ユーザは、一例として、筐体10の傾きの方向によって運転席側の設定、又は助手席側の設定を切り替えて行うことができる。なおこの切り替えは、例えば、運転席側又は助手席側に筐体10を一度倒して基準位置に戻すことで行われても良い。
【0063】
(第2の実施の形態の効果)
本実施の形態の操作装置1は、ジャイロセンサ6によって傾きを検出することができるので、この構成を採用しない場合と比べて、筐体10の傾きによっても機能を切り替え、さらに利便性が向上する。
【0064】
操作装置1は、筐体10の傾きによって機能を切り替えることができるので、この構成を採用しない場合と比べて、操作部との組み合わせにより、より多くの機能を直感的に操作することができる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態は、筐体の傾きと把持部ごとの把持を検出する点で他の実施の形態と異なっている。
【0065】
図7は、第3の実施の形態に係る操作装置のブロック図の一例である。本実施の形態の操作装置1は、図7に示すように、さらに複数の把持部ごとの把持を検出する把持検出部を備えている。制御部4は、把持検出部7の検出によってユーザが操作する操作部を判定し、ジャイロセンサ6の検出によって筐体10の傾きを判定し、判定した操作部になされた操作、及びジャイロセンサにより検出された筐体10の傾きに応じた操作情報S10を出力する。
【0066】
把持検出部7は、一例として、静電容量方式のタッチセンサである。把持検出部7は、把持部ごとに配置され、検出結果に応じた把持情報Sを制御部4に出力する。操作装置1が把持部として第1の把持部21~第3の把持部23を有している場合、タッチセンサが第1の把持部21~第3の把持部23に配置される。
【0067】
以下に、本実施の形態の操作装置1の動作の一例について図8のフローチャートに従って説明する。
【0068】
(動作)
操作装置1の制御部4は、把持検出部7から出力される把持情報Sに基づいて把持がなされるか監視する。制御部4は、ステップ10の「Yes」が成立する、つまり把持が検出された場合(Step10:Yes)、把持が検出された把持部に応じた操作部に対する操作を受け付ける(Step11)。
【0069】
制御部4は、ジャイロセンサ6から出力される検出情報Sに基づいて傾きが検出されたか監視する。制御部4は、傾きが検出された場合(Step12:Yes)、検出された傾きの情報を含む操作情報S10を生成し、通信部5を介して電子機器8に出力し(Step13)、処理をステップ14に進める。電子機器8は、操作情報S10に基づいて傾きの方向に応じて操作装置1で操作可能な機能を切り替える。
【0070】
ここで制御部4は、ステップ12において傾きが検出されず(Step12:No)、操作が検出された場合(Step14:Yes)、なされた操作に応じた操作情報S10を生成して電子機器8に出力する(Step15)。
【0071】
また制御部4は、ステップ14において操作が検出されない場合(Step14:No)、ステップ12に処理を進める。
【0072】
(第3の実施の形態の効果)
本実施の形態の操作装置1は、把持検出部7によって把持を検出することができるので、ジャイロセンサのみで把持した把持部を判定する場合と比べて、把持がなされた把持部の判定精度が向上する。従って操作装置1は、筐体10の傾きによる機能の切り替えをユーザが操作しようとしている操作部に適したものとすることができ、操作性が向上する。
【0073】
以上述べた少なくとも1つの実施の形態の操作装置1によれば、利便性を向上させることが可能となる。
【0074】
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0075】
1…操作装置、2…把持部、3…操作部、4…制御部、5…通信部、6…ジャイロセンサ、7…把持検出部、8…電子機器、10…筐体、21~26…第1の把持部~第6の把持部、31~36…第1の操作部~第6の操作部、100…外形、101~106…第1の辺~第6の辺、111~116…第1の角~第6の角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8