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特開2024-66761情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066761
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0645 20230101AFI20240509BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240509BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176424
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】森脇 修斗
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L030BB68
5L049BB07
5L049BB68
(57)【要約】
【課題】利便性の向上を図ることができる情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを提供することである。
【解決手段】実施形態の情報処理システムは、保有ポイント管理部と、貸出受付部とを備える。前記保有ポイント管理部は、ユーザが保有するポイントを管理する。前記貸出受付部は、単位期間ごとの対価の支払いに基づく貸し出しにより前記ユーザが家電機器を利用可能になるサービスにおいて、複数の家電機器の組み合わせを含む利用プランに関する前記対価の支払いを前記ポイントにより受け付ける。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが保有するポイントを管理する保有ポイント管理部と、
単位期間ごとの対価の支払いに基づく貸し出しにより前記ユーザが家電機器を利用可能になるサービスにおいて、複数の家電機器の組み合わせを含む利用プランに関する前記対価の支払いを前記ポイントにより受け付ける貸出受付部と、
を備えた情報処理システム。
【請求項2】
前記家電機器ごとに設定された前記家電機器の貸し出しに必要な必要ポイントを管理する必要ポイント管理部をさらに備え、
前記貸出受付部は、選択候補となる複数の家電機器のなかから、前記利用プランに対して前記ユーザが支払うポイントの範囲内に前記必要ポイントの合計が収まる前記複数の家電機器の組み合わせを選択する前記ユーザの選択を受け付ける、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記必要ポイントは、前記家電機器の種類、大きさ、型式、または使用年数に応じて設定される、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ユーザが前記家電機器を一定期間使用したことを含む所定条件が満たされた場合、前記家電機器の消耗または不具合の状態に応じて、前記ユーザに追加ポイントを付与するポイント付与部をさらに備えた、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記ポイント付与部は、
前記所定条件が満たされた場合において前記家電機器の消耗または不具合の状態が第1状態である場合、前記追加ポイントとして第1数量のポイントを付与し、
前記所定条件が満たされた場合において前記家電機器の消耗または不具合の状態が前記第1状態よりも悪い第2状態である場合、前記追加ポイントとして第1数量よりも少ない第2数量のポイントを付与する、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記ユーザが前記家電機器を一定期間以上に亘り使用した場合、前記単位期間ごとに前記ユーザに追加ポイントを付与するポイント付与部をさらに備えた、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記家電機器の保守が行われた場合、前記ユーザに追加ポイントを付与するポイント付与部をさらに備えた、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記ポイント付与部は、
前記家電機器の保守として第1種類の保守が行われた場合、前記追加ポイントとして第3数量のポイントを付与し、
前記家電機器の保守として前記第1種類よりも作業負担が大きい第2種類の保守が行われた場合、前記追加ポイントとして第3数量よりも多い第4数量のポイントを付与する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記保有ポイント管理部は、前記単位期間ごとの余ったポイントを少なくとも所定期間に亘って繰り越されるように管理し、
前記貸出受付部は、利用中の家電機器とは別の家電機器の貸し出しを受けるための前記対価の支払いの少なくとも一部、または利用中の家電機器を高位機種へ変更するための前記対価の支払いの少なくとも一部を、前記繰り越されたポイントにより受け付け可能である、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記ユーザによるポイントの追加購入を受け付ける追加購入受付部をさらに備え、
前記保有ポイント管理部は、前記追加購入受付部により受け付けられた追加購入で得られたポイントを、前記ユーザが保有するポイントに加算して管理する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
1つ以上のコンピュータが、
ユーザが保有するポイントを管理し、
単位期間ごとの対価の支払いに基づく貸し出しにより前記ユーザが家電機器を利用可能になるサービスにおいて、複数の家電機器の組み合わせを含む利用プランに関する前記対価の支払いを前記ポイントにより受け付ける、
ことを含む情報処理方法。
【請求項12】
端末装置であるコンピュータに、
単位期間ごとの対価の支払いに基づく貸し出しにより家電機器が利用可能になるサービスにおいて、複数の家電機器の組み合わせを含む利用プランに関する前記対価の支払いをポイントにより支払うためのユーザの操作を受け付ける操作受付部、
を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
期間ごとの料金支払いにより家電機器が利用可能になるサービスが提案されている。このようなサービスに用いられる情報処理システムは、利便性の向上が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-16440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、利便性の向上を図ることができる情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理システムは、保有ポイント管理部と、貸出受付部とを備える。前記保有ポイント管理部は、ユーザが保有するポイントを管理する。前記貸出受付部は、単位期間ごとの対価の支払いに基づく貸し出しにより前記ユーザが家電機器を利用可能になるサービスにおいて、複数の家電機器の組み合わせを含む利用プランに関する前記対価の支払いを前記ポイントにより受け付ける。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の家電サービス提供システムの全体構成を示す図。
図2】実施形態の家電機器の機能構成を示すブロック図。
図3】実施形態の機器管理サーバの機能構成を示すブロック図。
図4】実施形態のサービス管理サーバの機能構成を示すブロック図。
図5】実施形態の端末装置の機能構成を示すブロック図。
図6】実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
図7】実施形態の端末装置の表示画面の一例を示す図。
図8】実施形態の端末装置の表示画面の一例を示す図。
図9】実施形態の端末装置の表示画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本出願で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。本出願で「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。これは選択的要素が3つ以上の場合も同様である。XXおよびYYは、任意の要素(例えば任意の情報)である。
【0008】
本出願で「取得」とは、送信要求を送信して能動的に取得する場合に限定されず、他の装置から送信される情報を受動的に受信することで取得する場合も含み得る。また「取得」とは、外部から得られた情報に対して演算または加工などを行い目的の情報を生成して得る場合も含み得る。本出願では「データベース」を「DB」と表記する。
【0009】
(実施形態)
<1.全体構成>
図1は、実施形態の家電サービス提供システム1の全体構成を示す図である。家電サービス提供システム1は、例えば、1つ以上の家電機器100、機器管理サーバ200、サービス管理サーバ300、および端末装置400の家電管理アプリAPPを含む。後述するネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、LPWA(Low Power Wide Area)、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、またはその他の公衆回線や専用回線などを状況に応じて利用すればよい。
【0010】
本実施形態では、サービス管理サーバ300は、「情報処理システム」の一例である。なお本出願で言う「情報処理システム」は、上記例に限定されず、端末装置400の家電管理アプリAPPにより実現されてもよく、機器管理サーバ200と、サービス管理サーバ300と、端末装置400の家電管理アプリAPPとのうち任意の2つ以上の組み合わせにより実現されてもよい。機器管理サーバ200、サービス管理サーバ300、および端末装置400の各々は、「コンピュータ」の一例である。アプリケーションプログラムPは、「プログラム」の一例である。
【0011】
家電機器100は、主として家庭で使用される電気機器である。家電機器100は、ユーザUによって利用される家電機器であり、ユーザUの住居内に配置される。家電機器100は、例えば、ユーザUの住居内に設置された無線ルータWRおよびモデムMを介してネットワークNWと接続される。家電機器100は、ネットワークNWを介して、機器管理サーバ200と通信可能である。家電機器100は、冷蔵庫100A、衣類処理機100B、空気調和機100C、調理用家電機器100D、または照明装置100Eなどであるが、これらに限定されない。衣類処理機100Bは、洗濯機またはクローゼット型の衣類処理機などである。調理用家電機器100Dは、オーブンレンジ、電子レンジ、トースター、または炊飯器などである。以下では説明の便宜上、「衣類処理機」を「洗濯機」、「空気調和機」を「エアコン」と称する場合がある。
【0012】
本実施形態では、ユーザUは、家電機器100に関するサブスクリプションサービス(定額利用サービス)を利用することで、1つ以上の家電機器100を利用可能である。サブスクリプションサービスは、例えば、月額の定額制で家電機器100を借りて利用可能になるサービスである。サブスクリプションサービスは、「期間ごとの料金支払いに基づく貸し出しによりユーザが家電機器を利用可能になるサービス」の一例である。ただし、「期間ごとの料金支払いに基づく貸し出しによりユーザが家電機器を利用可能になるサービス」は、定額利用サービスに限定されず、期間ごとの家電機器の使用量に応じて料金が異なる変動制の料金体系を持つサービスなどでもよい。本実施形態では、ユーザUの住居にある複数の家電機器100は、上記サブスクリプションサービスによりユーザUが利用可能である家電機器である。
【0013】
機器管理サーバ200は、家電機器100を管理する管理サーバである。例えば、機器管理サーバ200は、家電機器100の状態および遠隔操作を管理する。機器管理サーバ200は、1つまたは複数のサーバ装置(例えばクラウドサーバ)により構成される。機器管理サーバ200は、ネットワークNWを介して、家電機器100、サービス管理サーバ300、および端末装置400と通信可能である。機器管理サーバ200は、ネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。機器管理サーバ200は、クラウドサーバに限定されず、ユーザUの住居にあるコンピュータでもよく、家庭内ルータ(例えば無線ルータWR)などでもよい。
【0014】
サービス管理サーバ300は、家電機器100に関するサブスクリプションサービスを管理するサーバである。サービス管理サーバ300は、1つまたは複数のサーバ装置(例えばクラウドサーバ)により構成される。サービス管理サーバ300は、ネットワークNWを介して、家電機器100、機器管理サーバ200、および端末装置400と通信可能である。サービス管理サーバ300は、ネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。本実施形態では説明の便宜上、機器管理サーバ200とサービス管理サーバ300とを独立した装置として説明するが、機器管理サーバ200とサービス管理サーバ300とは、1つの装置により一体に実現されてもよい。
【0015】
端末装置400は、ユーザUが使用するコンピュータである。端末装置400は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末装置のような携帯端末装置である。ただし、端末装置400は、携帯端末装置に限定されず、パーソナルコンピュータなどでもよい。端末装置400は、例えば、表示装置401と、入力装置402と、通信部403とを有する。表示装置401は、種々の情報を表示可能な表示画面401aを有する。入力装置402は、ユーザUの入力を受け付け可能である。入力装置402は、例えば表示装置401の表示画面401aと重ねて設けられたタッチパネルである。入力装置402は、端末装置400に設けられたカメラやマイクなどを含み得る。通信部403は、無線通信可能な通信モジュールである。通信部403は、無線ルータWRおよびモデムMを介してまたは直接にネットワークNWと接続される。通信部403は、ネットワークNWを介して、家電機器100、機器管理サーバ200、およびサービス管理サーバ300と通信可能である。
【0016】
端末装置400には、アプリケーションプログラムPがインストールされ、以下に説明する機能がサポートされる。アプリケーションプログラムPは、例えば、家電機器100を管理(例えば設定状態や遠隔操作を管理)するためのアプリケーションプログラムであり、且つ、サブスクリプションサービスを利用するためアプリケーションプログラムでもある。以下では、アプリケーションプログラムPが実行されることで起動されるアプリケーションソフトウェアを「家電管理アプリAPP」と称する。
【0017】
<2.家電機器>
次に、家電機器100について説明する。
図2は、家電機器100の機能構成を示すブロック図である。家電機器100は、例えば、アクチュエータ110、センサ部120、操作部130、通信部140、制御部150、および記憶部190を有する。
【0018】
アクチュエータ110は、家電機器100を動作させる駆動部である。センサ部120は、家電機器100の状態を検出可能な検出部である。センサ部120は、例えば、温度、湿度、電圧、電流、振動、または回転速度などを計測する1以上のセンサを含む。また、センサ部120は、家電機器100の保守(お手入れまたは清掃など)に関する状態変化を検出可能な1つ以上のセンサを含んでもよい。例えば、センサ部120は、家電機器100が有するフィルタの取り外し(例えば、エアコン100Cのフィルタや洗濯機100Bの糸くずフィルタの取り外し)、または家電機器100が有するダストボックスの取り外しなどを検出可能なセンサを含む。センサ部120により検出された家電機器100の状態または状態変化を示す情報(以下「状態情報191」と称する)は、記憶部190に記憶される。
【0019】
操作部130は、家電機器100に設けられた操作ボタンまたはタッチパネルなどを含む。操作部130は、例えば、家電機器100の設定内容を指定または変更するユーザUの操作を受け付ける。家電機器100の設定内容は、各種制御に関する制御量や、目標値、閾値、タイマ設定、動作モード、運転コースなどのうち1つ以上を含む。家電機器100の設定内容を示す情報(以下「設定情報192」と称する)は、記憶部190に記憶される。
【0020】
通信部140は、例えば、無線ルータWRと接続可能な無線通信モジュールである。通信部140は、ネットワークNWを介して、機器管理サーバ200およびサービス管理サーバ300と通信可能である。
【0021】
制御部150は、家電機器100に搭載されたCPU(Central Processing Unit)のような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、制御部150の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0022】
制御部150は、家電機器100の全体を統括的に制御する。例えば、制御部150は、状態情報191および設定情報192に基づき、アクチュエータ110を制御することで家電機器100を動作させる。また、制御部150は、機器管理サーバ200からの制御指令に基づいて家電機器100を制御する。また、制御部150は、状態情報191および設定情報192の内容に変化があった場合、または所定周期で、状態情報191および設定情報192を機器管理サーバ200に送信する。なお制御部150は、状態情報191および設定情報192を機器管理サーバ200に送信することに代えて/加えて、状態情報191および設定情報192をサービス管理サーバ300に直接に送信してもよい。
【0023】
本実施形態では、制御部150は、センサ部120により検出された検出結果と、予め設定された閾値とに基づき、家電機器100の消耗の程度、不具合の有無、または不具合の程度を判定する。
【0024】
「消耗の程度」は、例えば、アクチュエータ110に蓄積された疲労、または家電機器100に含まれる部材の歪みや物理的な消耗などを意味する。「消耗の程度」は、例えば、家電機器100の運転回数または運転累積時間などに基づいて判定可能される。また、アクチュエータ110を高負荷または高頻度で使用すると、家電機器100の消耗は大きくなる。このため、「消耗の程度」は、アクチュエータ110を所定基準以上の高負荷で使用した回数若しくは累積時間、またはアクチュエータ110を所定基準以上の高頻度で使用した累積時間などに基づいて判定されてもよい。
【0025】
「不具合」は、例えば、アクチュエータ110やその他の部材が動作しない、または家電機器100の状態が正常な範囲から外れることなどである。「不具合の程度」は、例えば、センサ部120により検出された検出値が正常な範囲から外れた程度に基づいて判定される。
【0026】
制御部150は、家電機器100の消耗の程度、不具合の有無、または不具合の程度に関する判定結果を、不具合情報193として記憶部190に記憶する。制御部150は、不具合情報193の内容に変化があった場合、または所定周期で、不具合情報193を機器管理サーバ200に送信する。なお制御部150は、不具合情報193を機器管理サーバ200に送信することに代えて/加えて、不具合情報193をサービス管理サーバ300に直接に送信してもよい。
【0027】
記憶部190は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、またはSSD(Solid State Drive)などの組み合わせにより実現される。記憶部190は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部190は、状態情報191と、設定情報192と、不具合情報193を記憶する。
【0028】
<3.機器管理サーバ>
次に、機器管理サーバ200について説明する。
図3は、機器管理サーバ200の機能構成を示すブロック図である。機器管理サーバ200は、例えば、機器登録部210、情報取得部220、要求取得部230、機器制御部240、情報送信部250、および記憶部290を有する。
【0029】
機器登録部210、情報取得部220、要求取得部230、機器制御部240、および情報送信部250は、機器管理サーバ200に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、これら機能部の一部または全部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。なお、これら機能部は、複数のサーバ装置に分かれて設けられてもよい。また、これら機能部のうち1つ以上は、機器管理サーバ200に代えて、家電機器100、サービス管理サーバ300、または端末装置400の家電管理アプリAPPに設けられてもよい。
【0030】
(機器登録部)
機器登録部210は、家電機器100の機器登録を受け付ける。本出願で「機器登録」とは、家電機器100と、当該家電機器100を利用するユーザUとを対応付けることを意味する。例えば、機器登録は、ユーザUのアカウント(以下「ユーザID」と称する)と、ユーザUが使用する家電機器100の識別情報(以下「機器ID」と称する)とを対応付けて機器登録DB291に登録することで行われる。
【0031】
(情報取得部)
情報取得部220は、家電機器100の状態情報191、設定情報192、および不具合情報193を家電機器100から取得する。情報取得部220は、取得した家電機器100の最新の状態情報191、設定情報192、および不具合情報193と、当該家電機器100の機器IDとを対応付けて機器状態DB292に記憶させる。
【0032】
(要求取得部)
要求取得部230は、端末装置400から種々の要求を受け付ける。例えば、要求取得部230は、機器状態DB292に記憶された情報を端末装置400に送信させるための要求を受け付け可能である。また、要求取得部230は、家電機器100を遠隔操作するための要求を受け付け可能である。
【0033】
(機器制御部)
機器制御部240は、家電機器100の遠隔制御を管理する。例えば、機器制御部240は、家電機器100を遠隔操作するための要求が要求取得部230により受け付けられた場合、受け付けられた要求に応じた家電機器100の制御命令を生成し、生成した制御命令を家電機器100に送信する。これにより、家電機器100の遠隔制御が行われる。
【0034】
(情報送信部)
情報送信部250は、サービス管理サーバ300または端末装置400に種々の情報を送信する。例えば、情報送信部250は、機器状態DB292に記憶された家電機器100の状態情報191および不具合情報193を、当該家電機器100の機器IDと対応付けてサービス管理サーバ300に送信する。また、情報送信部250は、家電機器100の最新状態を示す情報を送信させるための要求が要求取得部230により受け付けられた場合、受け付けられた要求に対応する情報を端末装置400に送信する。
【0035】
(記憶部)
記憶部290は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、SSD、またはHDD(Hard Disk Drive)などの組み合わせにより実現される。記憶部290は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部290は、機器登録DB291と、機器状態DB292を記憶する。
【0036】
<4.サービス管理サーバ>
次に、サービス管理サーバ300について説明する。
図4は、サービス管理サーバ300の機能構成を示すブロック図である。サービス管理サーバ300は、例えば、ユーザポイント管理部310、必要ポイント管理部320、利用プラン提案部330、貸出受付部340、保守管理部350、貸出状態管理部360、ポイント付与部370、および記憶部390を有する。
【0037】
ユーザポイント管理部310、必要ポイント管理部320、利用プラン提案部330、貸出受付部340、保守管理部350、貸出状態管理部360、およびポイント付与部370は、サービス管理サーバ300に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、これら機能部の一部または全部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。なお、これら機能部は、複数のサーバ装置に分かれて設けられてもよい。また、これら機能部のうち1つ以上は、サービス管理サーバ300に代えて、家電機器100、機器管理サーバ200、または端末装置400の家電管理アプリAPPに設けられてもよい。
【0038】
<4.1 ユーザポイント管理部>
ユーザポイント管理部310は、サブスクリプションサービスにおいてユーザUが使用可能な「ポイント」を管理する。本出願で「ポイント」とは、金銭の代替として対価の支払いに利用可能な点数を意味する。ポイントは、「金銭代替点数」と読み替えられてもよい。ユーザポイント管理部310は、例えば、保有ポイント管理部311と、追加購入受付部312とを有する。
【0039】
(保有ポイント管理部)
保有ポイント管理部311は、各ユーザUが保有するポイントを管理する。例えば、保有ポイント管理部311は、記憶部390に記憶された保有ポイントDB391に基づき、各ユーザUが保有するポイントを管理する。保有ポイントDB391では、各ユーザUのユーザIDと、当該ユーザIDに対して付与されたポイントの残高とが対応付けられて管理される。
【0040】
本実施形態では、ユーザUは、単位期間(例えば1か月)ごとにユーザUの銀行口座から引き落とされる金額(言い換えると、単位期間ごとにユーザUに付与されるポイントの数量)が異なる複数の契約内容のなかから、任意の契約内容を選択してサブスクリプションサービスの契約を申し込み可能である。例えば、ユーザUは、後述する4つの利用プランA~Dに対応する4つの契約内容のなかから、任意の契約内容(任意の利用プラン)を選択してサブスクリプションサービスの契約を申し込み可能である。
【0041】
保有ポイント管理部311は、ユーザUがサブスクリプションサービスの契約を行うと、契約内容(例えば利用プラン)に応じた金額をユーザUの銀行口座から単位期間ごとに引き落とす。そして、保有ポイント管理部311は、引き落とした金額に相当するポイントを、ユーザUが保有するポイントの残高に加算して、保有ポイントDB391に記憶する。
【0042】
一方で、保有ポイント管理部311は、利用中の家電機器100の貸し出しを受けるためのポイント(後述する家電機器100ごとの必要ポイント)の合計を、ユーザUが保有するポイントの残高から単位期間ごとに減算する。
【0043】
本実施形態では、保有ポイント管理部311は、上記単位期間(例えば1か月)ごとの余ったポイントを少なくとも所定期間に亘って繰り越されるように管理する。「所定期間」は、例えば1年であるが、これに限定されない。
【0044】
本実施形態では、保有ポイント管理部311は、後述する追加購入受付部312により受け付けられた追加購入で得られたポイントを、ユーザUが保有するポイントに加算して管理する。また、保有ポイント管理部311は、後述する各種の条件が満たされることでポイント付与部370により付与された追加ポイントを、ユーザUが保有するポイントに加算して管理する。
【0045】
(追加購入受付部)
追加購入受付部312は、ユーザUによるポイントの追加購入を受け付ける。追加購入受付部312は、ユーザUによるポイントの追加購入を受け付けた場合、単位期間ごとの引き落としとは別に、追加購入したポイントに応じた金額をユーザUの銀行口座から引き落とす。そして、追加購入受付部312は、引き落とした金額に対応するポイントをユーザUが保有するポイントの残高に加算して、保有ポイントDB391に記憶する。
【0046】
上述した追加購入は、例えば、「5ポイント」、「10ポイント」、または「20ポイント」のような複数の購入候補のなかから任意の数量を選択して行うことができる。ポイントの追加購入は、例えば、ユーザUが利用中の契約ではポイントが少し不足する家電機器100の貸し出しを受けている場合や、試しに利用してみたい家電機器100の貸し出しを受ける場合に利用される。
【0047】
<4.2 必要ポイント管理部>
必要ポイント管理部320は、家電機器100ごとに設定された家電機器100の貸し出しに必要な必要ポイントを管理する。本実施形態では、必要ポイントは、家電機器100の種類、大きさ、型式(機種)、または使用年数などに応じて設定される。
【0048】
必要ポイント管理部320は、例えば、家電機器100の種類に応じて、大型の種類の家電機器100(例えば冷蔵庫100Aや洗濯機100B)の必要ポイントの数量を大きく設定し、中型の種類の家電機器100(例えばオーブンレンジ)の必要ポイントの数量を中程度に設定し、小型の種類の家電機器100(例えばトースターや炊飯器)の必要ポイントの数量を小さく設定する。
【0049】
必要ポイント管理部320は、例えば、同じ種類の家電機器100であっても、家電機器100の大きさに応じて、大型の家電機器100(例えば大型の冷蔵庫100A)の必要ポイントの数量を大きく設定し、中型の家電機器100(例えば中型の家電機器100A)の必要ポイントの数量を中程度に設定し、小型の家電機器100(例えば小型の家電機器100A)の必要ポイントの数量を小さく設定する。
【0050】
必要ポイント管理部320は、例えば、同じ種類の家電機器100であっても、家電機器100の機種に応じて、高位機種または最新機種の家電機器100の必要ポイントの数量を大きく設定し、中位機種の家電機器100の必要ポイントの数量を中程度に設定し、下位機種の家電機器100の必要ポイントの数量を小さく設定する。
【0051】
必要ポイント管理部320は、例えば、同じ機種の家電機器100であっても、新品の家電機器100の必要ポイントの数量を大きく設定し、過去に別にユーザUに貸し出されていた家電機器100の必要ポイントの数量を小さく設定する。
【0052】
必要ポイント管理部320は、家電機器100の必要ポイントの数量を、当該家電機器100をユーザUに貸し出している期間中に変更してもよい。例えば、必要ポイント管理部320は、家電機器100の使用年数が一定期間を超える場合、必要ポイントの数量を小さくするように家電機器100の必要ポイントを変更してもよい。また、必要ポイント管理部320は、ユーザUが利用中の家電機器100と同じ種類の最新の家電機器100が販売されてサブスクリプションサービスで利用可能になった場合(すなわち利用中の家電機器100が型落ち機種になった場合)、ユーザUが利用中の家電機器100の必要ポイントの数量を小さくするように家電機器100の必要ポイントを変更してもよい。
【0053】
<4.3 利用プラン提案部>
利用プラン提案部330は、例えばサブスクリプションサービスの利用開始時に、1つ以上の利用プランをユーザUに提案する。本実施形態では、利用プラン提案部330は、1つ以上の利用プランとして、複数の家電機器100の組み合わせを含む利用プランを提案する。すなわち、利用プラン提案部330は、少なくとも1つの利用プランとして、種類が異なる複数の家電機器100(例えば、冷蔵庫100A、洗濯機100B、およびエアコン100C)を纏めて借りて利用可能な利用プランを提案する。利用プラン提案部330により提案される利用プランは、例えば、複数の家電機器100を個別に借りる場合と比べて、ユーザUが得をするように設定される。
【0054】
本実施形態では、利用プラン提案部330は、単位期間ごとに対価として支払うポイント(以下「基本ポイント」と称する)の数量が異なる複数の利用プランを提案可能である。例えば、利用プラン提案部330は、以下に示す4つの利用プランA~Dを提案可能である。ただし、以下に説明する金額やポイント数は説明のための例示であり、本出願の内容を限定されるものではない。
【0055】
利用プランA(マックスプラン)は、目安として、大型家電一式(例えば、冷蔵庫100A、洗濯機100B、およびエアコン100C)と、小型家電2つを借りることができるプランである。利用プランAは、例えば、単位期間(例えば1か月)ごとに付与される基本ポイントが20ポイント(例えば13000円相当)である。利用プランAを利用するユーザUは、貸し出しを希望する複数の家電機器100の必要ポイントの合計が20ポイントに収まる範囲内で、複数の家電機器100を任意に組み合わせて貸し出しを受けることができる。
【0056】
利用プランB(大容量プラン)は、目安として、大型家電2つと小型家電2つを借りることができるプランである。利用プランBは、例えば、単位期間(例えば1か月)ごとに付与される基本ポイントが15ポイント(例えば10000円相当)である。利用プランBを利用するユーザUは、貸し出しを希望する複数の家電機器100の必要ポイントの合計が15ポイントに収まる範囲内で、複数の家電機器100を任意に組み合わせて貸し出しを受けることができる。
【0057】
利用プランC(コンパクトプラン)は、目安として大型家電1つと小型家電2つを借りることができるプランである。利用プランCは、例えば、単位期間(例えば1か月)ごとに付与される基本ポイントが10ポイント(例えば7000円相当)である。利用プランCを利用するユーザUは、貸し出しを希望する複数の家電機器100の必要ポイントの合計が10ポイントに収まる範囲内で、複数の家電機器100を任意に組み合わせて貸し出しを受けることができる。
【0058】
利用プランD(ミニマムプラン)は、目安として、大型家電1つまたは小型家電2つを借りることができるプランである。利用プランDは、例えば、単位期間(例えば1か月)に付与される基本ポイントが5ポイント(例えば4000円相当)である。利用プランDを利用するユーザUは、貸し出しを希望する1つ以上の家電機器100の必要ポイントの合計が10ポイントに収まる範囲内で、1つ以上の家電機器100を任意に組み合わせて貸し出しを受けることができる。
【0059】
本実施形態では、ユーザUは、サブスクリプションサービスの利用中に、利用中の利用プランの基本ポイントの範囲内で、貸し出しを受ける家電機器100を任意に変更可能である。すなわち、利用中の1つの家電機器100を返却し、別の1つまたは複数の家電機器100の貸し出しを受けることができる。また、ユーザUは、サブスクリプションサービスの利用中に、利用する利用プランを変更可能である。すなわち、ユーザUは、貸し出しを受けたい家電機器100が増えた場合、利用中の利用プランを、基本ポイントがより多い利用プランに変更可能である。一方で、ユーザUは、貸し出しを受けたい家電機器100が減った場合、利用中の利用プランを、基本ポイントがより少ない利用プランに変更可能である。
【0060】
<4.4 貸出受付部>
貸出受付部340は、サブスクリプションサービスにおいて、1つ以上の家電機器100または1つ以上の利用プランに関するユーザUの申し込みを受け付けるとともに、申し込みを受け付けた1つ以上の家電機器100または1つ以上の利用プランに関する対価の支払いをユーザUが保有するポイントにより受け付ける。
【0061】
本実施形態では、貸出受付部340は、1つ以上の利用プランに関するユーザUの申し込みを受け付けるとともに、申し込みを受け付けた1つ以上の利用プランに関する対価の支払いをユーザUが保有するポイントにより受け付ける。これにより、ユーザUは契約した利用プランの基本ポイントの範囲内で1つ以上の任意の家電機器100の貸し出しを受けることができる。
【0062】
また、本実施形態では、貸出受付部340は、上記利用プランとは別に、個別の家電機器100の利用に関するユーザUの申し込みを受け付け可能であるとともに、申し込みを受け付けた個別の家電機器100に関する対価の支払いをユーザUが保有するポイントにより受け付け可能である。この場合、ユーザUが申し込んだ個別の家電機器100の必要ポイントが単位期間ごとにユーザUが保有するポイントの残高から減少するとともに、ユーザUは申し込んだ個別の家電機器100の貸し出しを受けることができる。
【0063】
本実施形態では、貸出受付部340は、選択候補となる複数の家電機器100のなかから、利用プランに対してユーザUが支払うポイントの範囲内(すなわち、ユーザUが申し込んだ利用プランの基本ポイントの範囲内)に必要ポイントの合計が収まる複数の家電機器100の組み合わせを選択するユーザUの選択を受け付ける。
【0064】
なお、ユーザUが契約したサブスクリプションサービスの契約内容に応じて単位期間ごとに加算されるポイントが、貸し出しを受けている複数の家電機器100の組み合わせで必要となる必要ポイントの合計に対して余る場合には、余りのポイントが生じる。この余りのポイントは、上述したように保有ポイント管理部311により繰り越される。本実施形態では、貸出受付部340は、利用中の家電機器100とは別の家電機器100の貸し出しを受けるための対価の支払いの少なくとも一部、または利用中の家電機器100を高位機種へ変更するための対価の支払いの少なくとも一部を、上記繰り越されたポイントにより受け付け可能である。
【0065】
<4.5 保守管理部>
保守管理部350は、家電機器100(例えば利用プランに含まれる各家電機器100)の保守に関する情報を管理する。本出願で「保守」とは、修理、点検、または清掃などのうち1つ以上を意味する。保守管理部350は、例えば、保守依頼受付部351と、部品発注受付部352とを有する。保守管理部350により管理される情報(保守情報DB392)は、例えば、後述するポイント付与部370による判定において用いられる。
【0066】
(保守依頼受付部)
保守依頼受付部351は、家電機器100の保守に関するユーザUからの依頼を受け付ける。保守依頼受付部351は、例えば、端末装置400を通じてユーザUに1つ以上の質問を行うことで、保守に関する内容(保守内容およびユーザU宅へのサービス業者の訪問予定日)などをユーザUに提案する。保守内容および保守日時などは、保守情報DB392の一部として、記憶部390に記憶される。
【0067】
(部品発注受付部)
本実施形態では、サービス管理サーバ300は、外部のEC(Electronic Commerce)サイトと連携する。部品発注受付部352は、保守に必要となる保守部品の発注を受け付ける。保守部品は、例えば、エアコン100Cのダストボックス、洗濯機100Bの糸くずフィルタなど、定期交換が必要な部品である。また、部品発注受付部352は、家電機器100の一部の部品が破損した場合、当該部品と交換するための交換部品の発注を受け付ける。交換部品は、保守部品の一例である。部品発注受付部352による保守部品の発注情報は、保守情報DB392の一部として、記憶部390に記憶される。
【0068】
なお、保守部品の発注機能は、サービス管理サーバ300に代えて/加えて、端末装置400の家電管理アプリAPPに設けられてもよい。この場合、部品発注受付部352は、家電管理アプリAPPから保守部品の発注情報を取得し、取得した発注情報を、保守情報DB392の一部として記憶部390に記憶させてもよい。
【0069】
<4.6 貸出状態管理部>
貸出状態管理部360は、サブスクリプションサービスにおける家電機器100(例えば利用プランに含まれる各家電機器100)の貸出日からの使用期間、消耗の程度、不具合の有無、および不具合の程度を管理する。貸出状態管理部360により管理される情報は、例えば、後述するポイント付与部370による判定において用いられる。
【0070】
本実施形態では、家電機器100の消耗の程度、不具合の有無、および不具合の程度を示す情報は、家電機器100に不具合情報193として記憶される。そして、不具合情報193は、家電機器100の機器IDと対応付けられて機器管理サーバ200に送信され、機器管理サーバ200の機器状態DB292に記憶される。このため、貸出状態管理部360は、機器管理サーバ200から家電機器100の消耗度、不具合の有無、または不具合の程度を示す情報を取得することができる。
【0071】
<4.7 ポイント付与部>
ポイント付与部370は、例えば、使用態様ポイント付与部371、長期間使用ポイント付与部372、および保守対応ポイント付与部373を含む。例えば、ポイント付与部370は、利用プランに含まれる各家電機器100に関して以下の処理を行う。
【0072】
(使用態様ポイント付与部)
使用態様ポイント付与部371は、ユーザUが家電機器100を一定期間使用したことを含む所定条件が満たされた場合、家電機器100の消耗または不具合の状態に応じて、ユーザUに追加ポイントを付与する。「所定条件」は、例えば、家電機器100の交換(すなわち一定期間使用した感電機器100の返却)が行われることである。ただし、「所定条件」は、上述した例に限定されず、別の条件でもよい。「一定期間」は、例えば、家電機器100の耐用年数(例えば5年)未満の期間である。ただし、「一定期間」は、家電機器100の耐用年数以上の期間でもよい。本実施形態では、使用態様ポイント付与部371は、上記所定条件が満たされた場合である1回限り、ユーザUに追加ポイントを付与する。
【0073】
本実施形態では、使用態様ポイント付与部371は、上記所定条件が満たされた場合において家電機器100の消耗または不具合の状態が第1状態である場合、上記追加ポイントとして第1数量のポイントを付与する。一方で、使用態様ポイント付与部371は、上記所定条件が満たされた場合において家電機器100の消耗または不具合の状態が上記第1状態よりも悪い第2状態である場合、上記追加ポイントとして第1数量よりも少ない第2数量のポイントを付与する。
【0074】
例えば、使用態様ポイント付与部371は、第1期間(例えば1年以上であり3年未満)に亘り使用された家電機器100が返却される場合において、当該家電機器100の消耗度が小さく、不具合がない場合、当該家電機器100の必要ポイントの2倍のポイントを、追加ポイントとしてユーザUに付与する。例えば、貸し出しを受けていた洗濯機100Bの必要ポイントが5ポイントである場合、5ポイント×2である10ポイントが付与される。一方で、使用態様ポイント付与部371は、上記第1期間に亘り使用された家電機器100が返却される場合において、当該家電機器100の消耗度が中程度であり、不具合がない場合、当該家電機器100の必要ポイントの1倍のポイントを、追加ポイントとしてユーザUに付与する。
【0075】
また、使用態様ポイント付与部371は、第1期間よりも長い第2期間(例えば3年以上)に亘り使用された家電機器100が返却される場合において、当該家電機器100の消耗度が小さく、不具合がない場合、当該家電機器100の必要ポイントの4倍のポイントを、追加ポイントとしてユーザUに付与する。一方で、使用態様ポイント付与部371は、上記第2期間に亘り使用された家電機器100が返却される場合において、当該家電機器100の消耗度が中程度であり、不具合がない場合、当該家電機器100の必要ポイントの2倍のポイントを、追加ポイントとしてユーザUに付与する。
【0076】
(長期間使用ポイント付与部)
長期間使用ポイント付与部372は、ユーザUが家電機器100を一定期間以上に亘り使用した場合、ユーザUが家電機器100を使用した期間に基づき、ユーザUに追加ポイントを付与する。「一定期間」は、例えば、家電機器100の耐用年数(例えば5年)以上の期間である。ただし、「一定期間」は、家電機器100の耐用年数未満の期間でもよい。本実施形態では、長期間使用ポイント付与部372は、ユーザUが家電機器100を一定期間以上に亘り使用した場合、その後の所定期間ごと(例えば単位期間である1か月ごと)に、ユーザUに追加ポイントを付与する。
【0077】
例えば、長期間使用ポイント付与部372は、ユーザUが家電機器100を一定期間以上に亘り使用した場合、当該家電機器100の必要ポイントの0.2倍のポイントを、追加ポイントとしてユーザUに単位期間ごとに付与する。例えば、貸し出しを受けていた洗濯機100Bの必要ポイントが5ポイントである場合、5ポイント×0.2である1ポイントが単位期間ごとに付与される。
【0078】
なお、長期間使用ポイント付与部372は、ユーザUが家電機器100を一定期間以上に亘り使用した場合、使用した期間に応じて、追加ポイントの数量を異ならせてもよい。すなわち、長期間使用ポイント付与部372は、ユーザUが家電機器100を使用する使用期間が長いほど、例えば段階的に追加ポイントの数量を多くしてもよい。
【0079】
本実施形態では、家電機器100の使用が開始されてからある時点までは、使用態様ポイント付与部371による追加ポイント付与の対象になり、上記時点を過ぎた後は、長期間使用ポイント付与部372による追加ポイント付与の対象になる。
【0080】
(保守対応ポイント付与部)
保守対応ポイント付与部373は、家電機器100の保守が行われた場合、ユーザUに追加ポイントを付与する。本実施形態では、保守対応ポイント付与部373は、保守管理部350により管理される保守情報DB392に基づき、家電機器100に対して行われた保守の有無および保守の内容を判定する。例えば、保守対応付与部373は、保守依頼受付部351により受け付けられた保守内容が保守情報DB392に存在する場合、当該保守内容の保守が行われたものと判定する。また、保守対応付与部373は、部品発注受付部352による保守部品の発注履歴が保守情報DB392に存在する場合、当該保守部品に関連する保守が行われたものと判定する。
【0081】
本実施形態では、保守対応ポイント付与部373は、家電機器100の保守として第1種類(第1内容)の保守が行われた場合、上記追加ポイントとして第3数量のポイントを付与する。一方で、保守対応ポイント付与部373は、家電機器100の保守として上記第1種類よりも作業負担が大きい第2種類(第2内容)の保守が行われた場合、上記追加ポイントとして第3数量よりも多い第4数量のポイントを付与する。
【0082】
第1種類の保守は、例えば、エアコン100Cのフィルタの清掃や洗濯機100Bの糸くずフィルタの清掃など、家電機器100の分解を必要としない保守である。例えば、ユーザUがエアコン100Cのフィルタの保守を行うと、1ポイントの追加ポイントが付加される。また、ユーザUが洗濯機100Bの糸くずフィルタの交換を行うと、3ポイントの追加ポイントが付加される。例えば、ユーザUがエアコン100Cのクリーニングのような作業負担の大きい保守を行うと、10ポイントの追加ポイントが付加される。
【0083】
(記憶部)
記憶部390は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、SSD、またはHDDなどの組み合わせにより実現される。記憶部390は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部390は、保有ポイントDB391、保守情報DB392を記憶する。
【0084】
<5.端末装置>
次に、端末装置400について説明する。
図5は、端末装置400の機能構成を示すブロック図である。端末装置400は、例えば、情報取得部410、表示制御部420、操作受付部430、情報送信部440、および記憶部490を有する。
【0085】
情報取得部410、表示制御部420、操作受付部430、および情報送信部440は、端末装置400に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがアプリケーションプログラムPを実行することにより実現される。言い換えると、情報取得部410、表示制御部420、操作受付部430、および情報送信部440は、家電管理アプリAPPに含まれるソフトウェア機能部である。
【0086】
(情報取得部)
情報取得部410は、機器管理サーバ200またはサービス管理サーバ300と通信を行うことで、機器管理サーバ200またはサービス管理サーバ300から各種情報を取得する。例えば、情報取得部410は、家電機器100の最新状態を示す情報、または家電機器100遠隔操作を行うための情報を機器管理サーバ200から取得する。また、情報取得部410は、家電機器100のサブスクリプションサービスに関する情報をサービス管理サーバ300から取得する。
【0087】
(表示制御部)
表示制御部420は、端末装置400の表示装置401を制御することで、表示装置401の表示画面401aに表示される内容を制御する。
【0088】
(操作受付部)
操作受付部430は、家電管理アプリAPPに関連して入力装置402に対して行われるユーザUの操作(例えばサブスクリプションサービスに関連する操作を含む)を受け付ける。入力装置402は、表示装置401の表示画面401a上に配置されたタッチパネルなどにより実現される。
【0089】
(情報送信部)
情報送信部440は、操作受付部430による受け付けられた各種操作に応じた情報または信号を、機器管理サーバ200またはサービス管理サーバ300に送信する。例えば、情報送信部440は、操作受付部430による受け付けられた家電機器100の遠隔操作の要求を機器管理サーバ200に送信する。
【0090】
(記憶部)
記憶部490は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、またはSSDなどの組み合わせにより実現される。記憶部490は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部490は、アプリケーションプログラムPを記憶する。
【0091】
<6.制御の流れ>
次に、本実施形態の家電サービス提供システム1での制御の流れについて説明する。
図6は、ユーザUがサブスクリプションサービスにより家電機器100を利用する場合の制御の流れを示すフローチャートである。また、図7から図9は、サブスクリプションサービスに関するアプリケーションプログラムPを実行したときの端末装置400の表示画面401aを示す。以下に説明する表示画面401aに表示される内容は、表示制御部420により制御される。また、表示画面401aに対するユーザUの操作は、操作受付部430により受け付けられる。
【0092】
(ステップS1)ユーザUが家電機器100を利用する場合には、ユーザUは端末装置400の表示画面401aを操作し、サブスクリプションサービスに関するアプリケーションプログラムPを実行する。アプリケーションプログラムPを実行することにより、端末装置400はサービス管理サーバ300に接続される。そして、ユーザUは、端末装置400の表示画面401aを見て、利用プランを選択することで、ポイントを購入する。利用プランは、利用プラン提案部330によりユーザUに提案される。
【0093】
図7において、画面D1は、利用プランを選択する際に、端末装置400の表示画面401aに表示される内容である。図7に示すように、画面P1には、各利用プランの内容を示す表示部451が表示されるとともに、各利用プランを選択するための操作部(例えばチェックボックス)452a~452dが表示される。ユーザUは、画面P1の操作部452a~452dのなかから1つの操作部を選択することで、利用プランを選択する。
【0094】
(ステップS2)利用プランの選択を終了すると、ユーザUは、選択した利用プランの基本ポイントの範囲内で貸し出しを受ける家電機器100を選択することができる。家電機器100ごとに設定された必要ポイントは、必要ポイント管理部320により管理される。
【0095】
図8において、画面D2は、貸し出しを受ける家電機器100を選択する際に、端末装置400の表示画面401aに表示される内容を示す。図8に示すように、画面P2には、選択候補となる家電機器100のリストを示す表示部461が表示される。この家電機器のリストを示す表示部461には、貸し出しを受けることができる家電機器100の名称と、必要なポイントとが対応付けられて表示される。また、家電機器100のリストを示す表示部461には、貸し出しを受ける家電機器100を選択するための操作部(例えばチェックボックス)462a~462hが表示される。ユーザUは、操作部462a~462hのなかから1つ以上の操作部を選択することで、貸し出しを受ける家電機器100を選択することができる。
【0096】
ユーザUは、複数の家電機器100の必要ポイントの合計が利用プランに対してユーザUが支払うポイント(すなわち基本ポイント)の範囲内で、複数の家電機器100の組み合わせを選択することができる。サブスクリプションサービスにおいて、選択した家電機器100の対価の支払いは、各ユーザUの保有しているポイントに従って、貸出受付部340により受け付けられる。各家電機器100を利用するのに必要なポイント数は、例えば、以下の通りである。
【0097】
「ドラム式洗濯機A」は5ポイント、「冷蔵庫A」は5ポイント、「エアコンA」は4ポイント、「縦型洗濯機A」は3ポイント、「冷蔵庫B」は3ポイント、「エアコンB」は2ポイント、「オーブンレンジ」は3ポイント、「炊飯器」は1ポイント。例えば、大容量プランで付与されるポイントは15ポイントである。この場合、ドラム式洗濯機A(5ポイント)、冷蔵庫A(5ポイント)、エアコンA(4ポイント)の組み合わせを選択すると、合計ポイントは、(5+5+4=14)ポイントとなり、大容量プランで付与される15ポイント内に収まる。
【0098】
(ステップS3)ステップS2で機器を選択したとき、ユーザUが選択している利用プランのポイントに対して、選択している家電機器100の組み合わせで必要とされるポイントが余る場合がある。保有ポイント管理部311は、例えば3年間、単位期間ごとの余ったポイントが繰り越されるように管理する。
【0099】
上述のように、大容量プランを契約したユーザUがドラム式洗濯機A(5ポイント)、冷蔵庫A(5ポイント)、エアコンA(4ポイント)の組み合わせを選択した場合、余剰となるポイント(15-14=1)ポイントとなる。この余ったポイントは、ユーザUが保有するポイントの残高に加算されて、繰り越される(ステップS4)。
【0100】
(ステップS4)ステップS1からステップS3の処理を終了すると、ユーザUは、ステップS2で選択した家電機器100の使用を開始することができる。
【0101】
(ステップS5)ユーザUが家電機器100の使用を開始すると、長期間使用ポイント付与部372は、家電機器100の利用を開始してから、一定期間経過したか否かを判定する。
【0102】
(ステップS6)そして、長期間使用ポイント付与部372は、家電機器100の使用期間が一定期間経過すると(ステップS5:YES)、単位期間ごとにユーザUに所定の追加ポイントを付加する。このように、長期間使用したユーザUに追加ポイントを付加することで、ユーザUが家電機器100を大切に使用することを促進できる。
【0103】
(ステップS7)また、ユーザUが家電機器100の使用を開始すると、保守対応ポイント付与部373は、家電機器100の保守が適切に行われているか否かを判定する。また、使用態様ポイント付与部371は、ユーザUが家電機器100を一定期間使用したことを含む所定条件が満たされた場合、家電機器100の状態が良好であるか否かを判定する。
【0104】
(ステップS6)保守対応ポイント付与部373は、家電機器100の保守が適切に行われている場合に、ユーザUに追加ポイントを付加する。また、使用態様ポイント付与部371は、家電機器100が良好な状態が保たれている場合に、ユーザUに追加ポイントを付与する。このように、長期間に亘り状態を保って家電機器100を使用しているユーザUに追加ポイントを付加し、また、家電機器100の保守を適切に行うユーザUに追加ポイントを付加している。これにより、ユーザUが家電機器100を大切に使用することを促進できる。
【0105】
(ステップS8)また、ユーザUが家電機器100の変更を行う場合には、使用態様ポイント付与部371は、家電機器100の貸出日からの使用期間と、消耗の程度、不具合の有無、不具合の程度を判定する。
【0106】
(ステップS6)使用態様ポイント付与部371は、使用を開始してから、家電機器100の貸出日からの使用期間と、消耗の程度、不具合の有無、または不具合の程度に応じて、追加ポイントを付加する。
【0107】
なお、ユーザUが家電機器100を大切に使用することを促進するためには、消耗度が小の場合に追加ポイントを多く設定することは効果的である。しかしながら、ユーザUが家電機器100を長期間使用していれば、その使用期間に応じて、消耗度が大きくなる。したがって、家電機器100をなるべく長期間使用することを促進するためには、むしろ、消耗度が大の場合に追加ポイントを多く設定することが考えられる。このことから、使用期間が所定の期間までは、消耗度が小の場合に追加ポイントを多く設定し、使用期間が所定の期間を経過したら、消耗度が大の場合に追加ポイントを多く設定するようにしてもよい。また、使用期間が所定の期間までは、追加ポイントを決定するための要素として消耗度の重要度を多く設定し、使用期間が所定の期間を経過したら、追加ポイントを決定するための要素として消耗度に対する追加ポイントの重要度を下げるようにしてもよい。
【0108】
ステップS5からステップS9に示すように、ユーザUは、長期使用、保守作業、良好な状態の維持などの条件により、追加ポイントを獲得することができる。この追加ポイントは、ユーザUの保有ポイントに加算される。
【0109】
図9において、画面D3は、ポイントを確認する際に端末装置400の表示画面401aに表示される内容を示す。図9に示すように、ポイントを確認する際の画面D3には、保有ポイントを示す表示部471と、消費ポイントの合計を示す表示部472と、余りポイントを示す表示部473とが設けられる。保有ポイントは、利用プランに応じて単位期間ごとにユーザUが購入するポイントと、ユーザUが追加購入したポイントと、長期使用や保守などにより付与された追加ポイントと、繰り越したポイントとを合計したポイントとなる。消費ポイントの合計は、ユーザUがサブスクリプションサービスを使って利用している家電機器100の必要ポイントの合計となる。余りポイントは、獲得ポイントの合計から消費ポイントの合計を減算したポイントとなる。余りポイントは、新たな家電機器100を利用するために用いることができる。また、余りポイントは、次回に繰り越すことができる。
【0110】
(ステップS9)サブスクリプションサービスでの家電機器100の使用が終了すると(ステップS9:YES)、本フローの処理は終了する。
【0111】
<7.利点>
本実施形態は、ユーザUが保有するポイントを管理する保有ポイント管理部311と、単位期間ごとの対価の支払いに基づく貸し出しにより家電機器100が利用可能になるサービスにおいて、1つ以上の家電機器または1つ以上の利用プランに関する対価の支払いをポイントにより受け付ける貸出受付部340とを備える。このような構成によれば、ユーザUはポイントを使って家電機器100のサブスクリプションサービスを受けることができる。ポイントを利用することで、ユーザUは、どのような家電機器100をどの組み合わせて利用可能であるかが明瞭となり、利便性が向上する。サービス提供者側は、ポイントを利用してサービスの向上を図り、また、ポイントの継続性を利用することでユーザUの囲い込みを図ることができる。
【0112】
本実施形態では、貸出受付部340は、1つ以上の利用プランに関する対価の支払いをポイントにより受け付け、1つ以上の利用プランは、複数の家電機器の組み合わせを含む利用プランを含む。このような構成によれば、ユーザUは、提案された利用プランで獲得できるポイント内で、家電機器100を自由に組み合わせて利用することができる。
【0113】
本実施形態では、家電機器100ごとに設定された家電機器の貸し出しに必要な必要ポイントを管理する必要ポイント管理部320をさらに備える。貸出受付部340は、選択候補となる複数の家電機器のなかから、利用プランに対してユーザが支払うポイントの範囲内に必要ポイントの合計が収まる複数の家電機器100の組み合わせを選択するユーザの選択を受け付ける。このような構成によれば、ユーザUは、利用プランを設定し、利用プランで獲得できるポイント内で、家電機器100を自由に組み合わせて利用することができる。
【0114】
本実施形態では、必要ポイントは、家電機器100の種類、大きさ、型式、または使用年数に応じて設定される。このような構成によれば、家電機器100の種類、大きさ、型式、または使用年数により各家電機器100の必要ポイントが設定されるので、家電機器100の価値に相応するポイントを使って、家電機器100を利用できる。
【0115】
本実施形態は、ユーザUが家電機器100を一定期間使用したことを含む所定条件が満たされた場合、家電機器100の消耗または不具合の状態に応じて、ユーザに追加ポイントを付与するポイント付与部370をさらに備える。このような構成によれば、消耗度や不具合の状態応じて追加ポイントを付与することで、不具合が生じないように、大切に家電機器100を扱うことをユーザUに促進することができる。
【0116】
本実施形態では、ポイント付与部370は、所定条件が満たされた場合において家電機器100の消耗または不具合の状態が第1状態である場合、追加ポイントとして第1数量のポイントを付与し、所定条件が満たされた場合において家電機器100の消耗または不具合の状態が第1状態よりも悪い第2状態である場合、追加ポイントとして第1数量よりも少ないポイントを付与する。このような構成によれば、家電機器100の消耗が少なく、不具合が生じていない場合には、家電機器100の消耗が大きく、不具合が生じている場合に比べて、追加ポイントを多くすることで、大切に家電機器100を扱うことをユーザUに促進することができる。
【0117】
本実施形態は、ポイント付与部370は、ユーザUが家電機器100を一定期間以上に亘り使用した場合、単位期間ごとにユーザに追加ポイントを付与する。このような構成によれば、家電機器100を長期に亘って大切に使用することを、ユーザUに促すことができる。
【0118】
本実施形態は、ポイント付与部370は、家電機器100の保守が行われた場合、ユーザが保有するポイントに追加ポイントを付与する。このような構成によれば、家電機器100の保守が行われた場合に追加ポイントを付与することで、家電機器100の保守を適切に行って、家電機器100を良好な状態に保つことを、ユーザUに促すことができる。
【0119】
本実施形態では、ポイント付与部370は、家電機器100の保守として第1種類の保守が行われた場合、追加ポイントとして第3数量のポイントを付与し、家電機器100の保守として第1種類よりも作業負担が大きい第2種類の保守が行われた場合、追加ポイントとして第3数量よりも多い第4数量のポイントを付与する。このような構成によれば、作業負担が大きい保守作業を行ったときに獲得できる追加ポイントを、作業負担が小さい保守作業を行ったときに獲得できる追加ポイントに比べて多くすることで、作業負担の大きい保守作業を行うことを、ユーザUに促すことができる。
【0120】
本実施形態では、保有ポイント管理部311は、期間ごとの余ったポイントを少なくとも所定期間に亘って繰り越されるように管理し、貸出受付部340は、利用中の家電機器100とは別の家電機器の貸し出しまたは利用中の家電機器100の高位機種への変更に関する対価の支払いの少なくとも一部を、繰り越されたポイントにより受け付け可能である。このような構成によれば、ユーザUは、余ったポイントを利用して、高位機種に変更したり、新しい機器を使用したりすることが可能となる。
【0121】
本実施形態は、ユーザUによるポイントの追加購入を受け付ける追加購入受付部312をさらに備える。保有ポイント管理部311は、追加購入受付部312により受け付けられた追加購入に応じたポイントを、ユーザUが保有するポイントに加算して管理する。このような構成によれば、提案された利用プランで獲得できるポイントの他に。ポイントを追加購入できる。
【0122】
<8.変形例>
<8.1 第1変形例>
例えば、ユーザUは、サブスクリプションサービスの契約を解除したとき、ユーザUが保有するポイントの残高を有効活用できるようにしてもよい。例えば、サービス管理サーバ300は、家電機器100の購入のための支払いを、ユーザUが保有するポイントにより受け付ける家電機器購入受付部381を有してもよい(図4参照)。
【0123】
<8.2 第2変形例>
例えば、ユーザUは、余ったポイントをサービスの購入に使用できてもよい。ポイントで購入できるサービスとしては、洗濯機の運転コース(ダウンロードコース)の購入、家電管理アプリAPPで検索できるレシピの検索対象の範囲の拡張、冷蔵庫の特別な制御モード(特別な解凍モードやチルドモード)の購入などがある。例えば、サービス管理サーバ300は、上記サービスの購入のための支払いを、ユーザUが保有するポイントにより受け付けるサービス購入受付部382を有してもよい(図4参照)。
【0124】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、情報処理システムは、期間ごとの対価の支払いに基づく貸し出しにより家電機器が利用可能になるサービスにおいて、複数の家電機器の組み合わせを含む利用プランに関する上記対価の支払いをポイントにより受け付ける。このような構成により、利便性の向上を図ることができる。
【0125】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0126】
100…家電機器、300…サービス管理サーバ、310…ユーザポイント管理部、311…保有ポイント管理部、312…追加購入受付部、320…必要ポイント管理部、330…利用プラン提案部、340…貸出受付部、350…保守管理部、351…保守依頼受付部、352…部品発注受付部、360…貸出状態管理部、370…ポイント付与部、371…使用態様ポイント付与部、372…長期間使用ポイント付与部、373…保守対応ポイント付与部。
図1
図2
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図9