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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066789
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】箱詰装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 35/26 20060101AFI20240509BHJP
   B65B 5/06 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
B65B35/26
B65B5/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176485
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】黒川 昌志
(72)【発明者】
【氏名】多田 照之
【テーマコード(参考)】
3E003
3E054
【Fターム(参考)】
3E003AA01
3E003AA07
3E003AB02
3E003BA02
3E003BB02
3E003BD02
3E003CA04
3E003DA02
3E003DA05
3E054AA14
3E054DA03
3E054EA03
3E054FA02
3E054GC04
3E054HA02
3E054JA02
(57)【要約】
【課題】箱の入れ替え処理に起因する箱詰の効率低下を抑制できる箱詰装置を提供することを目的とする。
【解決手段】箱詰装置は、第1搬送部と、第2搬送部とを備える。第1搬送部は、商品を搬送する。第2搬送部は、第1搬送部から移された物品を搬送して下流に待機する箱に投入する。第2搬送部は、所定数の物品を箱に投入すると、第1搬送部から移された物品を箱へ投入することなく貯留する。また、箱詰装置であって、第2搬送部が、第1搬送部から移された物品を貯留する際に、バックフィード動作行ってもよい。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品(B)を搬送する第1搬送部(10)と、
前記第1搬送部から移された前記物品を搬送して下流に待機する箱(C)に投入する第2搬送部(20)と
を備え、
前記第2搬送部は、
所定数の前記物品を前記箱に投入すると、前記第1搬送部から移された前記物品を前記箱へ投入することなく貯留する、
箱詰装置。
【請求項2】
前記第2搬送部は、
前記第1搬送部から移された前記物品を貯留する際に、バックフィード動作行う、
請求項1に記載の箱詰装置。
【請求項3】
前記第1搬送部は、
前記物品を第1搬送面(11a)に載せて搬送方向(10d)に沿って搬送し、
前記第2搬送部は、
前記搬送方向が並列するように配置された前記第1搬送部である左側第1搬送部(10L)及び右側第1搬送部(10R)の間に配置され、
前記左側第1搬送部及び前記右側第1搬送部それぞれの前記第1搬送面よりも鉛直下方に位置する第2搬送面(20a)に前記物品を載せて搬送する、
請求項1に記載の箱詰装置。
【請求項4】
前記第2搬送部は、
前記第1搬送部から移された前記物品を貯留する貯留部(21)と、
前記物品を前記箱に投入する投入部(22)と、
を有する、
請求項1に記載の箱詰装置。
【請求項5】
前記投入部は、
前記第1搬送部の搬送方向(10d)に沿って伸縮可能なシャトルコンベアまたはテレスコピックコンベアである、
請求項4に記載の箱詰装置。
【請求項6】
前記第1搬送部は、
前記箱である第1箱に投入する前記物品を前記第2搬送部に移す第1移載部(12)と、
前記箱であって前記第1箱よりも後に前記物品が投入される第2箱に投入する前記物品を前記第2搬送部に移す第2移載部(13)と
を有し、
前記第2移載部は、
前記第1移載部よりも前記第1搬送部の搬送方向(10d)における上流に配置される、
請求項1に記載の箱詰装置。
【請求項7】
前記第1搬送部は、
前記搬送方向における下流側で隣り合って搬送される前記物品との間隔が所定の間隔(D)よりも小さい前記物品を前記第2搬送部に移す第3移載部(14)をさらに有する、
請求項6に記載の箱詰装置。
【請求項8】
前記第1搬送部は、
前記第2箱に投入される前記物品を、前記第1箱に投入される前記物品よりも遅い速度で搬送する、
請求項6に記載の箱詰装置。
【請求項9】
前記箱に振動を加える加振部(34)をさらに備える、
請求項1から8のいずれかに記載の箱詰装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、箱詰装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(実開平6-3806号公報)は、供給コンベアが順次供給する商品(菓子)を、供給コンベアの終端部分の直下に搬送された箱に投下する箱詰装置(菓子自動梱包装置)を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1が開示するような箱詰装置では、所定数の物品(商品)が箱に詰められると、物品が詰められた箱に代えて、空の新しい箱が箱詰位置(物品の落下位置)に搬送され入れ替えられる。箱の入れ替え処理は一定の時間を要するため、供給コンベアを一時的に停止したり、供給コンベアが搬送する物品の間隔を広く空けたりして、箱の入れ替え処理の間に物品が供給コンベアから投下することを防止する。しかしながら、いずれの手段を用いた場合も、物品の効率的な搬送が妨げられ、箱詰の効率が低下するという課題がある。
【0004】
本開示は、箱の入れ替え処理に起因する箱詰の効率低下を抑制できる箱詰装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1観点の箱詰装置は、第1搬送部と、第2搬送部とを備える。第1搬送部は、物品を搬送する。第2搬送部は、第1搬送部から移された物品を搬送して下流に待機する箱に投入する。第2搬送部は、所定数の物品を箱に投入すると、第1搬送部から移された物品を箱へ投入することなく貯留する。
【0006】
本箱詰装置では、箱の入れ替え処理の間、第2搬送部が第1搬送部から移された物品を貯留できるため、物品の効率的な搬送が妨げられることが抑制される。したがって、本箱詰装置によれば、箱の入れ替え処理に起因する箱詰の効率低下が抑制される。
【0007】
第2観点の箱詰装置は、第1観点の箱詰装置であって、第2搬送部が、第1搬送部から移された物品を貯留する際に、バックフィード動作行う。
【0008】
本箱詰装置では、第2搬送部がバックフィード動作を行うことで、第1搬送部から移された物品を第2搬送部がより多く貯留できる。したがって、本箱詰装置によれば、箱の入れ替え処理に起因する箱詰の効率低下がさらに抑制される。
【0009】
第3観点の箱詰装置は、第1観点又は第2観点の箱詰装置であって、第1搬送部が、物品を第1搬送面に載せて搬送方向に沿って搬送する。第2搬送部は、搬送方向が並列するように配置された第1搬送部である左側第1搬送部及び右側第1搬送部の間に配置される。第2搬送部は、左側第1搬送部及び右側第1搬送部それぞれの第1搬送面よりも鉛直下方に位置する第2搬送面に物品を載せて搬送する。
【0010】
本箱詰装置によれば、2つの第1搬送部を備えるため、1つの第1搬送部だけを備える場合と比べて短時間で物品を箱詰できる。また、本箱詰装置によれば、第2搬送面が第1搬送面よりも下方にあるため、第2搬送部が多くの物品を貯留した場合でも、貯留した物品が第2搬送部から溢れて第1搬送部へ戻ることが抑制される。
【0011】
第4観点の箱詰装置は、第1観点から第3観点のいずれかの箱詰装置であって、第2搬送部が、貯留部と、投入部とを有する。貯留部は、第1搬送部から移された物品を貯留する。投入部は、物品を箱に投入する。
【0012】
本箱詰装置では、投入部が貯留部とは別に設けられているため、投入部の大きさ、形状を様々貯留部とは独立して変更できる。したがって、本箱詰装置によれば、投入部の大きさ、形状を変更することで、様々な大きさ、形状の箱へ物品を箱詰できる。
【0013】
第5観点の箱詰装置は、第4観点の箱詰装置であって、投入部が、搬送方向に沿って伸縮可能なシャトルコンベアまたはテレスコピックコンベアである。
【0014】
本箱詰装置によれば、投入部が物品を投入しながら搬送方向に沿って伸縮できるため、物品が偏って箱詰めされることが抑制される。
【0015】
第6観点の箱詰装置は、第1観点から第5観点のいずれかの箱詰装置であって、第1搬送部が、第1移載部と、第2移載部とを有する。第1移載部は、箱である第1箱に投入する物品を第2搬送部に移す。第2移載部は、箱であって第1箱よりも後に物品が投入される第2箱に投入する物品を第2搬送部に移す。第2移載部は、第1移載部よりも搬送方向における上流に配置される。
【0016】
本箱詰装置では、箱の入れ替え処理の間、第2移載部が物品を第2搬送部に移すことで、第2搬送部が第1搬送部から移された物品を貯留できるため、物品の効率的な搬送が妨げられることが抑制される。したがって、本箱詰装置によれば、箱の入れ替え処理に起因する箱詰の効率低下が抑制される。
【0017】
第7観点の箱詰装置は、第6観点の箱詰装置であって、第1搬送部が、搬送方向における下流側で隣り合って搬送される物品との間隔が所定の間隔よりも小さい物品を第2搬送部に移す第3移載部をさらに有する。
【0018】
本箱詰装置によれば、第3移載部が、搬送方向において隣り合う物品どうしの間隔を適切に確保するため、物品どうしの間隔が狭いことに起因して、第2移載部が貯留部へ物品を移せない事態が抑制される。
【0019】
第8観点の箱詰装置は、第6観点の箱詰装置であって、第1搬送部が、第2箱に投入される物品を、第1箱に投入される物品よりも遅い速度で搬送する。
【0020】
本箱詰装置によれば、貯留するために第1搬送部から第2搬送部に移された物品が、誤って箱へ投入されることが抑制される。また、本箱詰装置によれば、箱の入れ替え処理に起因する箱詰の効率低下がさらに抑制される。
【0021】
第9観点の箱詰装置は、第1観点から第8観点のいずれかの箱詰装置であって、箱に振動を加える加振部をさらに備える。
【0022】
箱詰装置によれば、箱内で偏った物品を加振部が均すため、物品が偏って箱詰めされることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】一実施形態に係る箱詰装置300を含む包装箱詰ラインの概略構成図である。
図2】箱詰装置300の側面図である。
図3】箱詰装置300の平面図である。
図4】制御部90のブロック図である。
図5】箱詰動作のフローチャートである。
図6A】箱詰動作の箱搬入処理における各部の動作を示した箱詰装置300の平面図である。
図6B】箱詰動作の第1物品投入処理における各部の動作を示した箱詰装置300の平面図である。
図6C】箱詰動作の物品貯留処理及び箱入れ替え処理における各部の動作を示した箱詰装置300の平面図である。
図6D】箱詰動作の第2物品投入処理における各部の動作を示した箱詰装置300の平面図である。
図7】加振部34の概略構成を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。以下の説明において、便宜上、箱詰装置300に対する前後、上下、及び左右の各方向が用いられる。いくつかの図には、これらの方向を示す直交軸が表示される。前後方向及び左右方向は、何れも水平に延びる方向である。上下方向は鉛直方向に等しい。
【0025】
(1)全体構成
図1は、一実施形態に係る箱詰装置300を含む包装箱詰ライン1の概略構成図である。図2は、箱詰装置300の側面図である。図3は、箱詰装置300の平面図である。包装箱詰ライン1は、包装機100と、検査装置200と、箱詰装置300とを有する。なお、図1では、カバーで覆われた箱詰装置300を示している。
【0026】
包装機100は、製造装置(図示省略)が製造した商品Aを所定量ごとに袋Bに包装する。包装機100は、組合せ計量機101と、製袋包装機102とを有する。組合せ計量機101は、製袋包装機102の上方に配置される。組合せ計量機101は、1つの袋Bに収容される量の商品Aを計量して、製袋包装機102へ落下させる。製袋包装機102は、縦ピロー式製袋包装機であり、組合せ計量機101が計量した商品Aを袋B(縦ピロー袋)に包装し、検査装置200へ供給する。限定するものではないが、商品Aは、例えば、スナック菓子等である。
【0027】
検査装置200は、包装機100から供給された袋Bについて、重量、ピンホール及び/又は異物の有無等を検査し、箱詰装置300へ供給する。
【0028】
箱詰装置300は、検査装置200から供給された袋Bを所定の収容数Nだけ箱Cへ箱詰めする箱詰動作を実行する。箱詰装置300は、第1袋搬送部10と、第2袋搬送部20と、箱搬送部30と、袋搬入部40と、シャッタ部50と、第1センサ60と、第2センサ70と、制御部90とを備える。袋Bは、物品の一例である。
【0029】
(2)詳細構成
(2-1)第1袋搬送部
第1袋搬送部10は、袋Bを、搬送するとともに、所定のタイミングで第2袋搬送部20に移す。第1袋搬送部10は、主搬送部11と、第1移載部12と、第2移載部13とを有する。第1袋搬送部10は、制御部90により制御される。第1袋搬送部10は、第1搬送部の一例である。
【0030】
本実施形態では、箱詰装置300は、主搬送部11の搬送方向11d(後述)が並列するように配置された2つの第1袋搬送部10を有する。2つの第1袋搬送部10は、平面視において、第2袋搬送部20を挟んで左右対称に配置される。2つの第1袋搬送部10は、左右対称である点以外については同じ構造である。以下では、2つの第1袋搬送部10を区別して説明する場合には、搬送方向11dの下流側(後述)に向かって右側(第2袋搬送部20を挟んで右側)に配置された右側第1袋搬送部10Rと呼び、左側に配置された左側第1袋搬送部10Lとの2つの第1袋搬送部10と呼ぶ。右側第1袋搬送部10Rは、右側第1搬送部の一例である。左側第1袋搬送部10Lは、左側第1搬送部の一例である。
【0031】
(2-1-1)主搬送部
主搬送部11は、袋Bを第1搬送面11aに載せて搬送方向11dに沿って搬送する。主搬送部11は、搬送方向11dが前後方向に沿うように配置されたベルトコンベアである。搬送方向11d、後方が上流であり、前方が下流である。第1搬送面11aは、主搬送部11の上面である。
【0032】
(2-1-2)第1移載部
第1移載部12は、所定のタイミングで主搬送部11から第2袋搬送部20に袋Bを移す。詳細は後述するが、第1移載部12は、箱詰動作において、主搬送部11の搬送方向11dにおける下流側端部の近傍まで搬送された袋Bを第2袋搬送部20の投入部22(後述)に移す。
【0033】
第1移載部12は、主搬送部11の搬送方向11dにおける下流側端部よりも上流で、左右方向においてに投入部22に隣り合うように配置される。第1移載部12は、搬送方向11dに沿って袋Bが搬送されるのを許容する第1状態と、搬送される袋Bを第2袋搬送部20へ移す第2状態との間で変化する。
【0034】
本実施形態では、第1移載部12は、振分アーム12aと、モータ12bとを有するアーム式振分装置である。モータ12bは、制御部90の指示に基づいて振分アーム12aを第1状態と、第2状態との間で変化させる。
【0035】
(2-1-3)第2移載部
第2移載部13は、所定のタイミングで主搬送部11から第2袋搬送部20に袋Bを移す。詳細は後述するが、第2移載部13は、箱詰動作において、箱Cが入れ替わる箱入れ替え処理の間、袋Bを第2袋搬送部20の貯留部21(後述)に移す。
【0036】
第2移載部13は、第1移載部12よりも搬送方向11dにおける上流で、左右方向においてに貯留部21に隣り合うように配置される。第2移載部13は、搬送方向11dに沿って袋Bが搬送されるのを許容する第1状態と、搬送される袋Bを第2袋搬送部20へ移す第2状態との間で変化する。
【0037】
本実施形態では、第2移載部13は、振分アーム13aと、モータ13bとを有するアーム式振分装置である。モータ13bは、制御部90の指示に基づいて振分アーム13aを第1状態と、第2状態との間で変化させる。
【0038】
(2-2)第2袋搬送部
第2袋搬送部20は、第1袋搬送部10から移された袋Bを搬送方向20dに沿って搬送し、下流に待機する箱Cに投入する。搬送方向20dは、後方が上流であり、前方が下流である。第2袋搬送部20は、収容数Nの袋Bを箱Cに投入すると、第1袋搬送部10から移された袋Bを箱へ投入することなく一時的に貯留する。第2袋搬送部20は、制御部90により制御される。第2袋搬送部20は、第2搬送部の一例である。
【0039】
第2袋搬送部20は、左側第1袋搬送部10L及び右側第1袋搬送部10Rの間に、平面視において、搬送方向20dが搬送方向11dと平行になるように配置される。第2袋搬送部20は、第1袋搬送部10の第1搬送面10aよりも鉛直下方に位置する第2搬送面20aに袋Bを載せて搬送する。限定するものではないが、第2搬送面20aは、第1搬送面10aよりも上下方向(鉛直方向)において約120mm低い位置にある。第2袋搬送部20は、貯留部21と、投入部22とを有する。
【0040】
(2-2-1)貯留部
貯留部21は、第1袋搬送部10から移された袋Bを搬送方向20dに沿って搬送して投入部22へ送る。また、貯留部21は、第1袋搬送部10から移された袋Bを一時的に貯留する。貯留部21は、搬送方向20dが前後方向に沿うように配置されたベルトコンベアである。貯留部21は、第1袋搬送部10から移された袋Bを貯留する際に、バックフィード動作行ってもよい。貯留部21は、第2移載部13から移された袋Bが上面に載る位置に配置される。第2搬送面20aは、貯留部21の上面である。
【0041】
(2-2-2)投入部
投入部22は、第1袋搬送部10及び貯留部21から移された袋Bを搬送方向20dに沿って搬送して箱Cに投入する。投入部22は、搬送方向20dが前後方向に沿うように配置されたベルトコンベアである。投入部22は、下流側端部が箱搬送部30の箱詰位置32(後述)の上方に位置し、かつ、貯留部21の下流側端部の下方に位置するように配置される。また、投入部22は、第1移載部12から移された袋Bが上面に載る位置に配置される。
【0042】
本実施形態では、図2に点線で示されるように、投入部22は、搬送方向20dに沿って伸縮可能なシャトルコンベアまたはテレスコピックコンベアである。より詳細には、投入部22は、伸縮することで、箱詰位置32の上方で、搬送方向20dに沿って下流側端部を往復させることができる。
【0043】
(2-3)箱搬送部
箱搬送部30は、袋Bが詰められる前の箱Cの箱詰位置32(後述)への搬入及び袋Bが詰められた箱Cの搬出を行う。箱搬送部30は、投入部22から投入される袋Bを受け取ることができるように、第2袋搬送部20よりも下方に設けられる。箱搬送部30は、搬入部31と、箱詰位置32と、搬出部33とを有する。箱搬送部30は、制御部90により制御される。
【0044】
(2-3-1)搬入部
搬入部31は、袋Bが詰められる前の箱Cを搬送方向31dに沿って搬送し、箱詰位置32へ移す。搬入部31は、搬送方向31dが前後方向に沿うように配置されたベルトコンベアである。搬送方向31dは、前方が上流であり、後方が下流である。搬入部31の下流側端部まで搬送された箱Cは、プッシャ(図示省略)により箱詰位置32へ移される。
【0045】
(2-3-2)箱詰位置
箱詰位置32は、第2袋搬送部20の投入部22から袋Bが投入される箱Cが待機する位置である。箱詰位置32は、投入部22の下流側端部の下方に位置する。本実施形態では、箱詰位置32は、搬入部31の下流側右側に配置される。
【0046】
(2-3-3)搬出部
搬出部33は、袋Bが詰められた箱Cを搬送方向33dに沿って搬出する。本実施形態では、搬出部33は、搬送方向33dが前後方向に沿うように配置されたベルトコンベアである。搬送方向33dは、後方が上流であり、前方が下流である。本実施形態では、搬出部33は、箱詰位置32の前方に配置される。搬出部33は、上流側端部の上面が箱詰位置32に配置された箱Cの底面に接するように配置されている。これにより、箱詰位置32に配置された箱Cは、搬出部33が駆動することにより搬出部33の下流へ搬送される。
【0047】
(2-4)袋搬入部
袋搬入部40は、検査装置200から供給された袋Bを搬送方向40dに沿って搬送して第1袋搬送部10へ送る。袋搬入部40は、搬送方向40dが前後方向に沿うように配置されたベルトコンベアである。搬送方向40dは、後方が上流であり、前方が下流である。袋搬入部40は、上流側端部で検査装置200から供給された袋Bを受け取り、上流側端部で第1袋搬送部10に袋Bを移すように配置される。箱詰装置300は、右側第1袋搬送部10Rに袋Bを送る袋搬入部40と、左側第1袋搬送部10Lに袋Bを送る袋搬入部40との2つの袋搬入部40を有する。袋搬入部40は、制御部90により制御される。
【0048】
(2-5)シャッタ部
シャッタ部50は、貯留部21が袋Bを貯留する際に、袋Bが搬送方向20dの下流に移動することを抑制する。シャッタ部50は、シャッタ本体51と、アクチュエータ52とを有する。シャッタ部50は、制御部90により制御される。
【0049】
(2-5-1)シャッタ本体
シャッタ本体51は、板状部材である。シャッタ本体51は、前後方向に直交する姿勢で、貯留部21の上方、かつ、第2移載部13よりも搬送方向20dの下流に配置される。
【0050】
(2-5-2)アクチュエータ
アクチュエータ52は、図2に点線で示されるように、シャッタ本体51の位置を第1位置と、第2位置との間で変化させる。第1位置は、シャッタ本体51の下端と第2搬送面20aとの上下方向における隙間が袋Bの上下方向における高さより大きく、貯留部21上の袋Bが搬送方向20dの下流に移動することが許容される位置である。第2位置は、シャッタ本体51の下端と第2搬送面20aとの上下方向における隙間が袋Bの上下方向における高さ以下となり、貯留部21上の袋Bが搬送方向20dの下流に移動することが抑制される位置である。
【0051】
(2-6)第1センサ
第1センサ60は、第1移載部12が第2袋搬送部20に移した袋Bを検出する。本実施形態では、第1センサ60は、光電センサである。第1センサ60は、主搬送部11又は投入部22の上方に配置され、図2に点線で示すように、下方に向かって検出光を照射する。第1センサ60は、袋Bを検出すると制御部90に検出信号を送信する。
【0052】
(2-7)第2センサ
第2センサ70は、第2移載部13が第2袋搬送部20に移した袋Bを検出する。本実施形態では、第2センサ70は、光電センサである。第2センサ70は、主搬送部11又は貯留部21の上方に配置され、図2に点線で示すように、下方に向かって検出光を照射する。第1センサ60は、袋Bを検出すると制御部90に検出信号を送信する。
【0053】
(2-8)制御部
制御部90は、箱詰装置300の各部を制御して箱詰動作を実現する。箱詰動作の詳細については、後述する。図4は、制御部90のブロック図である。制御部90は、第1袋搬送部10と、第2袋搬送部20と、箱搬送部30と、袋搬入部40と、シャッタ部50と、第1センサ60と、第2センサ70とに、制御信号及び検出信号を送受信可能に電気的に接続されている。
【0054】
制御部90はコンピュータにより実現される。制御部90は、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりできる。
【0055】
(3)箱詰動作
箱詰動作は、箱Cへの所定の収容数Nの袋Bの箱詰めを繰り返す動作である。箱詰動作は、箱搬入処理と、第1物品投入処理と、箱の入れ替え処理と、物品貯留処理と、第2物品投入処理とを含む。図5は、箱詰動作のフローチャートである。図6Aは、箱詰動作の箱搬入処理における各部の動作を示した箱詰装置300の平面図である。図6Bは、箱詰動作の第1物品投入処理における各部の動作を示した箱詰装置300の平面図である。図6Cは、箱詰動作の物品貯留処理及び箱入れ替え処理における各部の動作を示した箱詰装置300の平面図である。図6Dは、箱詰動作の第2物品投入処理における各部の動作を示した箱詰装置300の平面図である。箱詰動作は、例えば、包装箱詰ライン1が起動すると開始される(開始)。
【0056】
ステップS100において、制御部90は、箱搬入処理を行う。箱搬入処理は、箱詰位置32へ箱Cを搬入する処理である。箱搬入処理は、箱搬送部30が、袋Bが詰められる前の箱Cを箱詰位置32へ搬入する処理である(図6A参照)。具体的には、搬入部31は、箱詰装置300を操作する作業者等が搬入部31の上流側端部に置いた、袋Bが詰められる前の箱Cを箱詰位置32まで移動して待機させる。制御部90は、箱Cが箱詰位置32まで移動すると、ステップS110に進む。
【0057】
ステップS110において、制御部90は、第1物品投入処理を開始して、ステップS120に進む。第1物品投入処理は、第1袋搬送部10が搬送した袋Bを、投入部22に箱Cへ投入させる処理である(図6B参照)。第1物品投入処理において、制御部90は、第1袋搬送部10の主搬送部11及び第2袋搬送部20の投入部22を駆動し、第1移載部12を第2状態とし、第2移載部13を第1状態とする。
【0058】
包装箱詰ライン1が駆動することで、検査装置200を通過した袋Bが1つずつ、搬送方向40dに沿って隣り合う他の袋Bとの間に所定の間隔を有するように袋搬入部40の下流側端部に送られる。袋搬入部40は、順次、袋Bを第1袋搬送部10へ送る。第1袋搬送部10では、主搬送部11が、袋Bを搬送する。この際、第2移載部13は、第1状態にあるため、搬送方向11dに沿って袋Bが搬送されるのを許容する。言い換えると、袋Bは、第2移載部13を通過する。第1移載部12は、袋Bを第2袋搬送部20の投入部22へ移す。
【0059】
投入部22は、袋Bを搬送し、下流側端部から箱詰位置32にある箱Cに投入する。投入部22は、袋Bを箱Cに投入しながら、箱詰位置32の上方で、搬送方向20dに沿って下流側端部を往復させる。これにより、袋Bが投入される位置が変化して、箱C内で袋Bが偏って箱詰めされることが抑制される。
【0060】
ステップS120において、制御部90は、第1物品投入処理が開始されてから箱Cへ投入された袋Bの数Nn1が、所定の数Nf1に達したかどうかを判断する。制御部90は、第2センサ70の検出信号に基づいて、第1物品投入処理を開始してから第1移載部12を通過して箱Cへ投入された袋Bの数を数Nn1とする。制御部90は、数Nn1が数Nf1以上となった場合(はい)は、ステップS130に進む。制御部90は、数Nn1が数Nf1未満の場合(いいえ)は、ステップS120に進む。言い換えると、ステップS120において、制御部90は、数Nn1が数Nf1以上となるまで待機する。
【0061】
数Nf1は、箱Cへ箱詰めする袋Bの収容数Nであってもよいし、収容数Nよりも少ない数Nbであってもよい。数Nbは、第1物品投入処理が終了する間際に主搬送部11の搬送していた袋Bが、第1物品投入処理の終了後に箱詰されることで、箱Cへ投入された袋Bの数が収容数Nを超えることを抑制するために設定される。数Nn1が数Nbに達した時点で、第1物品投入処理を終了することで、箱詰装置300は、箱Cへ投入された袋Bの数が収容数Nを超えることを抑制できる。限定するものではないが、数Nbは、例えば、収容数Nの95%程度の数である。
【0062】
ステップS130において、制御部90は、第1物品投入処理を終了し、ステップS140に進む。以上により、1つの箱Cへの箱詰めが終了する。第1袋搬送部10の主搬送部11は、次に開始される物品貯留処理でも駆動する。このため、制御部90は、ステップS130において、主搬送部11の駆動を停止しなくてもよい。
【0063】
ステップS140において、制御部90は、箱入れ替え処理を開始してステップS150に進む。箱入れ替え処理は、袋Bが詰められた箱Cを搬出するとともに、袋Bが詰められる前の箱Cを箱詰位置32へ搬入する処理である(図6C参照)。具体的には、搬出部33は、袋Bが詰められた箱Cを、箱詰位置32から搬出部33の下流側端部へ搬送する。箱詰装置300を操作する作業者等は、搬出部33の下流側端部へ達した箱Cを箱詰装置300(箱搬送部30)から取り出す。また、搬入部31は、箱詰装置300を操作する作業者等が搬入部31の上流側端部に置いた、袋Bが詰められる前の箱Cを箱詰位置32まで移動する。
【0064】
ステップS150において、制御部90は、物品貯留処理を開始してステップS160に進む。物品貯留処理は、第2袋搬送部20の貯留部21に袋Bを貯留する処理である。物品貯留処理において、制御部90は、第1袋搬送部10の主搬送部11を駆動し、第2袋搬送部20の貯留部21を駆動せず、第1移載部12を第1状態又は第2状態とし、第2移載部13を第2状態とし、シャッタ本体51を第2位置とする(図6C参照)。
【0065】
引き続き、袋搬入部40は、順次、袋Bを第1袋搬送部10へ送る。第1袋搬送部10では、主搬送部11が、袋Bを搬送する。第2移載部13は、袋Bを第2袋搬送部20の貯留部21へ移す。貯留部21は、第2移載部13が移す袋Bを第2搬送面20a上に貯留する。シャッタ本体51が第2位置にあることで、第2搬送面20a上の袋Bが、箱詰装置300の振動等の影響で搬送方向20dの下流側に移動し、箱Cに投入されることが抑制される。
【0066】
図6Cに点線の矢印で示すように、貯留部21は、袋Bを搬送方向20dとは反対の方向へ搬送する、バックフィード動作を行ってもよい。貯留部21がバックフィード動作を行うことで、第2搬送面20a上で袋Bが一か所に偏って貯留されることが抑制される。
【0067】
物品貯留処理の間、制御部90は、第2センサ70の検出信号に基づいて、貯留部21が貯留している袋Bの数をカウントして記憶する。制御部90は、貯留部21が貯留している袋Bの数が所定数を超えた場合に、箱詰動作を終了してもよい。
【0068】
ステップS160において、制御部90は、箱入れ替え処理が終了したかどうかを判断する。制御部90は、箱入れ替え処理が終了した場合(はい)は、ステップS170に進む。制御部90は、箱入れ替え処理が終了していない場合(いいえ)は、ステップS160に進む。言い換えると、ステップS160において、制御部90は、箱入れ替え処理が終了するまで待機する。
【0069】
ステップS170において、制御部90は、物品貯留処理を終了し、ステップS180に進む。第1袋搬送部10の主搬送部11は、次に開始される第2物品投入処理でも駆動する。このため、制御部90は、ステップS170において、主搬送部11の駆動を停止しなくてもよい。
【0070】
ステップS180において、制御部90は、第2物品投入処理を開始して、ステップS190に進む。第2物品投入処理は、第1袋搬送部10が搬送した袋Bと貯留部21が貯留した袋Bとを、投入部22に箱Cに投入する処理である(図6D参照)。第2物品投入処理において、制御部90は、第1袋搬送部10の主搬送部11、第2袋搬送部20の貯留部21、及び第2袋搬送部20の投入部22を駆動し、第1移載部12を第2状態とし、第2移載部13を第1状態とし、シャッタ本体51を第1位置とする。
【0071】
引き続き、袋搬入部40は、順次、袋Bを第1袋搬送部10へ送る。第1袋搬送部10では、主搬送部11が、袋Bを搬送する。この際、第2移載部13は、第1状態にあるため、搬送方向11dに沿って袋Bが搬送されるのを許容する。第1移載部12は、袋Bを第2袋搬送部20の投入部22へ移す。同時に、貯留部21も、物品貯留処理において貯留された袋Bを第2袋搬送部20の投入部22へ移す。投入部22は、袋Bを搬送し、下流側端部から箱詰位置32にある箱Cに投入する。投入部22は、袋Bを箱Cに投入しながら、箱詰位置32の上方で、搬送方向20dに沿って下流側端部を往復させる。
【0072】
ステップS190において、制御部90は、第2物品投入処理が開始されてから箱Cへ投入された袋Bの数Nn2が、所定の数Nf2に達したかどうかを判断する。制御部90は、第2センサ70の検出信号に基づいて、第1移載部12を通過して箱Cへ投入された袋Bの数に、物品貯留処理において、貯留部21が貯留していた袋Bの数を加えた数を数Nn2とする。制御部90は、数Nn2が数Nf2以上となった場合(はい)は、ステップS200に進む。制御部90は、数Nn2が数Nf2未満の場合(いいえ)は、ステップS190に進む。言い換えると、ステップS190において、制御部90は、数Nn2が数Nf2以上となるまで待機する。
【0073】
数Nf2は、数Nf1と同様の理由から箱Cへ箱詰めする袋Bの収容数Nであってもよいし、収容数Nよりも少ない数Nbであってもよい。数Nf2は、数Nf1と同じであってもよいし、異なってもよい。
【0074】
ステップS200において、制御部90は、第2物品投入処理を終了し、ステップS140に進む。以上により、1つの箱Cへの箱詰めが終了する。第1袋搬送部10の主搬送部11は、次に開始される物品貯留処理でも駆動する。このため、制御部90は、ステップS200において、主搬送部11の駆動を停止しなくてもよい。
【0075】
箱詰装置300は、包装箱詰ライン1の停止、包装機100又は検査装置200からの袋Bの供給の停止等をきっかけに箱詰動作を終了することができる。
【0076】
(4)変形例
(4-1)変形例A
変形例Aに係る箱詰装置300は、第3センサ80をさらに備える。また、変形例Aに係る箱詰装置300の第1袋搬送部10は、第3移載部14をさらに有する。
【0077】
第3センサ80は、袋搬入部40が搬送する袋Bを検出する。第3センサ80は、例えば、光電センサである。第3センサ80は、袋搬入部40の上方又は主搬送部11の下流側端部の近傍に配置される。第3センサ80は、袋Bを検出すると制御部90に検出信号を送信する。
【0078】
第3移載部14は、箱詰動作において、搬送方向11dにおける下流側で隣り合って搬送される袋Bとの間隔が所定の閾値よりも小さい袋B(言い換えると、先行して搬送される袋Bとの間隔が狭い袋B)を第2袋搬送部20の貯留部21に移す。第3移載部14は、第2移載部13よりも搬送方向11dにおける上流に配置される。第3移載部14は、搬送方向11dに沿って袋Bが搬送されるのを許容する第1状態と、搬送される袋Bを第2袋搬送部20の貯留部21へ移す第2状態との間で変化する。第3移載部14は、制御部90により制御される。第3移載部14は、例えば、エアジェットである。エアジェットは、制御部90の指示に基づいて、ジェット気流を吹き出さない第1状態と、ジェット気流を吹き出す第2状態との間で変化する。第3移載部14は、プッシャであってもよい。
【0079】
変形例Aに係る箱詰装置300の制御部90は、箱詰動作において、第3センサ80が搬送方向11dにおける下流側で隣り合って搬送される袋Bとの間隔が所定の間隔Dよりも小さい袋Bを検出すると、第3移載部14を第2状態として当該袋Bを貯留部21へ移す。間隔Dは、物品貯留処理の開始時等に、第1状態から第2状態となる第2移載部13が、好適に袋Bを第2袋搬送部20の貯留部21へ移すことができる間隔である。第3移載部14が袋Bを貯留部21へ移すため、制御部90は、第3センサ80が検出した袋Bの数を貯留部21が貯留していた袋Bの数に追加する。
【0080】
搬送方向11dにおける下流側で隣り合って搬送される袋Bとの間隔が狭い袋Bは、物品貯留処理の開始時等に、第1状態から第2状態となる第2移載部13に接触できずに、貯留部21へ移されない場合がある。変形例Aに係る箱詰装置300によれば、第3移載部14が、搬送方向11dにおいて隣り合う袋Bどうしの間隔を適切に確保するため、袋Bどうしの間隔が狭いことに起因して、物品貯留処理の開始時等に、第2移載部13が袋Bを貯留部21へ移すことができないことが抑制される。
【0081】
(4-2)変形例B
変形例Bに係る箱詰装置300は、箱搬送部30が加振部34をさらに備える。
【0082】
加振部34は、箱詰位置32に位置する箱Cに振動を加える。加振部34は、箱詰位置32に配置される。加振部34は、モータ34aと、クランク機構34bと、テーブル34cとを有する。図7は、加振部34の概略構成を示した側面図である。
【0083】
モータ34aは、制御部90により制御される。モータ34aは、例えば、ブラシレスモータである。
【0084】
クランク機構34bは、モータ34aの回転運動をテーブル34cの前方上方と後方下方との間での往復運動(図7参照)又は後方上方と前方下方との間での往復運動へ変換する。
【0085】
テーブル34cは、上面に箱Cを載せる板状部材である。テーブル34cは、下面がクランク機構34bのアームに接続されている。
【0086】
制御部90がモータ34aを駆動すると、クランク機構34bがテーブル34cを介して箱Cに所定方向への往復運動をさせる。これにより、テーブル34c上の箱Cが振動する。
【0087】
変形例Bに係る箱詰装置300では、搬入部31の下流側端部まで搬送された箱Cは、プッシャにより箱詰位置32へ配置された加振部34のテーブル34c上面へ移される。
【0088】
変形例Bに係る箱詰装置300の制御部90は、箱詰動作の第1物品投入処理及び第2物品投入処理において、加振部34に箱Cを振動させる。これにより、箱Cに投入された袋Bが箱Cの底部で振動によって拡がる。したがって、変形例Bに係る箱詰装置300によれば、箱C内で袋Bが偏って箱詰めされることが抑制される。
【0089】
(4-3)変形例C
変形例Cに係る箱詰装置300の箱詰動作では、第1袋搬送部10は、第1箱C(上述のステップS130において箱詰が終了する箱C)に投入される袋Bよりも、第1箱Cよりも後に袋Bが投入される第2箱C(上述のステップS200において箱詰が終了する箱C)に投入される袋Bを、遅い速度で搬送する。具体的には、物品貯留処理における主搬送部11の搬送速度は、第1物品投入処理及び第2物品投入処理における主搬送部11の搬送速度よりも遅い。
【0090】
これにより、物品貯留処理において主搬送部11に搬送される袋Bに作用する慣性が、第1物品投入処理及び第2物品投入処理よりも低減する。したがって、変形例Cに係る箱詰装置300によれば、物品貯留処理において主搬送部11から貯留部21に移った袋Bが、貯留部21で停止することなく、誤って箱Cへ投入されることが抑制される。
【0091】
また、これにより、物品貯留処理において第2移載部13が袋Bを第2搬送部20に移す時間が確保されるため、変形例Cに係る箱詰装置300によれば、箱詰の効率低下がさらに抑制される。
【0092】
(4-4)変形例D
箱詰装置300は、右側第1袋搬送部10R及び左側第1袋搬送部10Lのいずれか一方のみを備えていてもよい。
【0093】
(4-5)変形例E
箱詰装置300は、シャッタ部50を備えなくてもよい。
【0094】
(4-6)変形例F
第1移載部12及び第2移載部13は、エアジェット、ダウンコンベア、プッシャ等であってもよい。
【0095】
(4-7)変形例G
箱搬送部30の搬入部31への箱Cの供給は、製函装置が行ってもよい。また、製函装置が、箱搬送部30の搬出部33からの箱Cの取り出し、テープ等での封函等を行ってもよい。
【0096】
(4-8)変形例H
箱詰装置300の第2袋搬送部20は、投入部22を有さなくてもよい。この場合、第1袋搬送部10の第1移載部12が、箱詰位置32に配置された箱Cに袋Bを直接投入できる。
【0097】
(4-9)変形例I
投入部22は、ベルトコンベアでなく、傾斜シュートであってもよい。この場合、投入部22は、後方から前方に向かうにしたがって下る傾斜面を有し、第1袋搬送部10及び貯留部21から移された袋Bは、この傾斜面を滑り降りて箱Cに投入される。
【符号の説明】
【0098】
1 :包装箱詰ライン
10 :第1袋搬送部(第1搬送部)
10d :搬送方向
10R :右側第1袋搬送部(右側第1搬送部)
10L :左側第1袋搬送部(左側第1搬送部)
11 :主搬送部
11a :第1搬送面
12 :第1移載部
13 :第2移載部
14 :第3移載部
20 :第2袋搬送部(第2搬送部)
20a :第2搬送面
20d :搬送方向
21 :貯留部
22 :投入部
30 :箱搬送部
34 :加振部
40 :袋搬入部
50 :シャッタ部
60 :第1センサ
70 :第2センサ
80 :第3センサ
90 :制御部
100 :包装機
200 :検査装置
300 :箱詰装置
A :商品
B :袋(物品)
C :箱
D :間隔
【先行技術文献】
【特許文献】
【0099】
【特許文献1】実開平6-3806号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7