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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066866
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】生体情報検出装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/11 20060101AFI20240509BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20240509BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
A61B5/11 200
B60N2/90
A47C7/62 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176637
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】金田 浩二
(72)【発明者】
【氏名】藤川 直樹
(72)【発明者】
【氏名】小松崎 俊彦
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
4C038
【Fターム(参考)】
3B084JC01
3B087DE09
3B087DE10
4C038VA04
4C038VB29
4C038VB33
4C038VB35
4C038VC20
(57)【要約】
【課題】 複雑な処理工程を実行することなく、生体情報を検出可能な生体情報検出装置の一例を開示する。
【解決手段】 生体情報を検出するための第1センサ11と、シート1の振動を検出するための第2センサ12とを備え、第1センサ11の出力値と第2センサ12の出力を実数倍した値との差分を利用して生体情報を検出する。さらに、第2センサ12は、第1センサ11より逆向き側にずれた位置であって、かつ、シートのクッション材32より逆向き側にずれた位置に配置されていることである。なお、「逆向き」とは、入力方向において、シートの表面から当該シートの裏面に向かう向きをいう。入力方向とは、第1センサ11が配置された部位を通り、シートの表面と略直交する仮想線Loと平行な方向をいう。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに着席している着席者の生体情報を取得可能な生体情報検出装置において、
前記シートに設けられた第1センサであって、生体情報を検出するための第1センサと、
前記シートの振動を検出するための第2センサと、
前記第1センサの出力値と前記第2センサの出力を実数倍した値との差分、又は前記第1センサの出力値を実数にて除算した値と前記第2センサの出力値との差分を利用して生体情報を出力する生体情報演算部とを備え、
前記第1センサが配置された部位を通り、前記シートの表面と略直交する仮想線と平行な方向を入力方向とし、当該入力方向において、前記シートの表面から当該シートの裏面に向かう向きを「逆向き」としたとき、
前記第2センサは、前記第1センサより逆向き側にずれた位置であって、かつ、前記シートのクッション材より逆向き側にずれた位置に配置されている生体情報検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、着席者の生体情報を検出する生体情報検出装置に関する。なお、生体情報とは、例えば、呼吸数や心拍数等の生体が発する情報をいう。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の発明では、生体情報センサと、外来振動を検出する加速度センサを有している。そして、当該発明では、加速度センサの検出値を利用してノイズ成分を推定した後、生体情報センサの検出値から当該ノイズ成分を除去することにより、生体情報を検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-136989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明では、加速度センサの検出値からノイズ成分を推定するために、複雑な処理工程が必要となるので、当該処理を実行するための演算装置が必要である。
本開示は、上記点に鑑み、複雑な処理工程を実行することなく、生体情報を検出可能な生体情報検出装置の一例を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
シート(1)に着席している着席者の生体情報を取得可能な生体情報検出装置は、例えば、以下の構成要件のうち少なくとも1つを備えることが望ましい。
すなわち、当該構成要件は、シートに設けられた第1センサ(11)であって、生体情報を検出するための第1センサ(11)と、シート(1)の振動を検出するための第2センサ(12)と、第1センサ(11)の出力値と第2センサ(12)の出力を実数倍した値との差分、又は第1センサ(11)の出力値を実数にて除算した値と第2センサ(12)の出力値との差分を利用して生体情報を出力する生体情報演算部(13)とを備え、第2センサ(12)は、第1センサ(11)より逆向き側にずれた位置であって、かつ、シートのクッション材(32、52)より逆向き側にずれた位置に配置されていることである。
【0006】
なお、「逆向き」とは、入力方向において、シートの表面から当該シートの裏面に向かう向きをいう。入力方向とは、第1センサ(11)が配置された部位を通り、シートの表面と略直交する仮想線(Lo)と平行な方向をいう。
【0007】
そして、第2センサ(12)がシートのクッション材(32、52)より逆向き側にずれた位置に配置されているので、呼吸数や心拍数等の生体が発する振動がクッション材(32、52)等により吸収・遮断される。このため、第2センサ(12)は、主に、シートに入力する外来振動を検出し、生体情報に起因するシートの振動を検出しない。
【0008】
このため、第1センサ(11)の出力値と第2センサ(12)の出力を実数倍した値との差分、又は第1センサ(11)の出力値を実数にて除算した値と第2センサ(12)の出力値との差分の絶対値は、概ね呼吸数や心拍数等の生体が発する振動、つまり生体情報となる。
【0009】
また、外来振動は、概ね、入力方向に沿ってシートの裏面から当該シートの表面に向かって伝達されていく。そして、当該生体情報検出装置では、第2センサ(12)が第1センサ(11)に対して入力方向にずれている。
【0010】
このため、第1センサ(11)が検出する外来振動と第2センサ(12)が検出する外来振動との位相差が小さくなる。したがって、当該生体情報検出装置では、複雑な処理工程を実行することなく、生体情報を検出することが可能となる。
【0011】
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態に係る乗物用シートを示す図である。
図2】第1センサ及び第2センサの配置関係を示す図である。
図3】第1実施形態に係る生体情報検出装置のブロック図である。
図4】第1実施形態に係る第2センサの分解図である。
図5】第1検出値を示すグラフである。
図6】第2検出値を示すグラフである。
図7】第1検出値と第2検出値とを重ね合わせたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の「発明の実施形態」は、本開示の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されない。
【0014】
本実施形態は、車両等の乗物に搭載されるシート(以下、乗物用シートという。)に本開示に係る生体情報検出装置が適用された例である。各図に付された方向を示す矢印及び斜線等は、各図相互の関係及び部材又は部位の形状等を理解し易くするために記載されたものである。
【0015】
したがって、当該生体情報検出装置は、各図に付された方向に限定されない。各図に示された方向は、本実施形態に係る乗物用シートが車両に組み付けられた状態における方向である。
【0016】
少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位は、「1つの」等の断りがされた場合を除き、少なくとも1つ設けられている。本開示に示された生体情報検出装置は、少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位等の構成要素、並びに図示された構造部位のうち少なくとも1つを備える。
【0017】
(第1実施形態)
<1.乗物用シートの概要>
乗物用シート1は、図1に示されるように、シートクッション3及びシートバック5等を少なくとも備える。シートクッション3は着席者の臀部を支持するための部位である。シートバック5は着席者の背部を支持するための部位である。
【0018】
シートクッション3及びシートバック5それぞれは、フレーム31、51及びクッション材32、52等を少なくとも有する。フレーム31、51は骨格を構成する強度部材である。本実施形態に係るフレーム31、51は、SPCCやSPHC等の鋼板製である。
【0019】
クッション材32、52は、弾性的に変形可能な部材である。具体的には、当該クッション材32、52は、発泡ウレタン等の発泡樹脂製である。シートクッション3のクッション材32は、例えば、複数のSばね33(図2参照)により支持されている。
【0020】
各Sばね33は、波状に形成されたばねである。そして、各Sばね33は、フレーム31に保持されている。なお、図2は、シートクッション3をシート前後方向と直交する断面を示す。
【0021】
<2.生体情報検出装置>
<2.1 生体情報検出装置の構成>
生体情報検出装置10は、図3に示されるように、第1センサ11、第2センサ12及び生体情報演算部13等を少なくとも備える。
【0022】
<第1センサ>
第1センサ11は、乗物用シート1、つまりシートクッション3又はシートバック5(本実施形態では、シートクッション3)に設けられ(図2参照)、生体情報を検出するためのセンサである。
【0023】
本実施形態に係る第1センサ11は、圧電効果を利用した薄膜状の圧力センサにて構成されている。当該第1センサ11は、図2に示された仮想線Loと平行な方向(以下、入力方向という。)の圧力を主に検出する。
【0024】
つまり、第1センサ11は、薄膜状の膜面と略直交する方向(以下、主検出方向という。)が入力方向と一致するようにシートクッション3に配置されている。なお、仮想線Loは、第1センサ11が配置された部位を通り、シート表面と略直交する仮想の線である。
【0025】
第1センサ11は、着席者の自重によって発生する圧力の方向が主検出方向と略一致する部位に配置されている。このため、圧力の方向が主検出方向と略一致していれば、第1センサ11は、シート表皮(図示せず。)の表面もしくは裏面、又はクッション材32の中であってもよい。
【0026】
そして、呼吸数や心拍数等に起因する圧力振動、つまり生体情報が第1センサ11に入力されると、第1センサ11は、当該圧力振動に応じた値(本実施形態では、電圧)を出力する。つまり、この出力電圧の変化が生体情報として第1センサ11から出力される。
【0027】
<第2センサ>
第2センサ12は、乗物用シート1の振動、つまり車体から乗物用シート1に入力される振動(以下、入力振動という。)を検出するためのセンサである。本実施形態に係る第2センサ12は、第1センサ11に用いられた薄膜状の圧力センサにて構成されている。
【0028】
具体的には、図4に示されるように、第2センサ12は、薄膜状の圧力センサ12A、錘12B、スラブ12C及びケース部材12D、12E等を少なくとも有する。錘12Bは、着席者の質量に比べて十分に小さい(例えば、20g)質量を有するものである。
【0029】
そして、錘12Bに主検出方向の加速度が作用すると、錘12Bは、その加速度に比例する慣性力を圧力センサ12Aに作用させる。つまり、第2センサ12は、入力振動に応じた値(本実施形態では、電圧)を出力する。
【0030】
圧力センサ12Aは、圧力センサ12Aの主検出方向が第1センサ11の主検出方向と平行となるように配置されている。換言すれば、圧力センサ12Aは、圧力センサ12Aの主検出方向と入力方向とが一致するように配置されている。
【0031】
このため、錘12Bは、主に主検出方向に変位し、主検出方向と交差する方向に変位することが規制されている。具体的には、ケース部材12Dに錘12Bの変位方向を案内する案内部(図示せず。)が設けられている。
【0032】
スラブ12Cは、錘12Bを変位可能に支持する弾性部材である。具体的には、スラブ12Cは、発泡樹脂にて構成されている。ケース部材12D、12Eは、圧力センサ12A、錘12B及びスラブ12Cを収納する。
【0033】
なお、スラブ12Cは、ケース部材12Eにより変位が規制された状態で、当該ケース部材12Eに保持されている。ケース部材12Dとケース部材12Eとは、接着又はネジ等にて一体化されている。
【0034】
<生体情報演算部>
生体情報演算部13は、少なくとも第1センサ11の出力値(以下、第1出力値ともいう。)と第2センサ12の出力を実数倍した値(以下、第2出力値ともいう。)との差分を利用して生体情報を演算する演算ユニットである。
【0035】
なお、第2出力値は、「第2センサ12の出力を実数倍した値」と相関関係がある値である。具体的には、当該第2出力値は、(1)第2センサ12の出力値をそのまま実数倍した値、(2)第2センサ12の出力値をそのままを実数倍した値にバンドパス処理を施した値、又は(3)第2センサ12の出力値にバンドパス処理を施した後、その処理後の値を実数倍した値等である。
【0036】
そして、生体情報演算部13は、第1出力値から第2出力値を減算した値を生体情報として出力する。なお、本実施形態では、出力された生体情報は、車両の運転支援のためのパラメータとして利用される。
【0037】
本実施形態に係る「実数」は、試験や大型計算機による数値シミレーション等により決定される値である。因みに、第2出力値として、第2センサ12の出力値が実数倍された値が採用されている理由は、以下の通りである。
【0038】
すなわち、入力振動に起因して第1センサ11に作用する力は、着席者を質量とする慣性力である。これに対して、入力振動に起因して圧力センサ12Aに作用する力は、錘12Bを質量とする慣性力である。
【0039】
そして、錘12Bの質量は、着席者の質量に比べて十分に小さい。このため、第2センサ12の出力値そのままの絶対値は、第1センサ11の出力の絶対値に比べて小さく、入力振動を十分に相殺することができないからである。
【0040】
<2.2 第1センサと第2センサとの配置関係(図2参照)>
第1センサ11は、着席者の自重によって発生する圧力を検出可能な部位に配置されている。具体的には、本実施形態に係る第1センサ11は、例えば、シートクッション3のシート表皮の裏面、つまりシート表皮とクッション材32との間に配置されている。
【0041】
第2センサ12は、第1センサ11より逆向き側にずれた位置であって、かつ、クッション材32より逆向き側にずれた位置に配置されている。なお、「逆向き」とは、入力方向において、シートの表面から当該シートの裏面に向かう向きをいう。
【0042】
具体的には、第2センサ12は、第1センサ11より下側にずれた位置であって、かつ、クッション材32より下側にずれた位置に配置されている。つまり、図2においては、入力方向が上下方向と一致するため、「逆向き」とは、「下向き」と一致する。
【0043】
なお、本実施形態では、第2センサ12は、Sばね33に固定された樹脂板34に装着されている。このため、第2センサ12、つまり圧力センサ12Aは、クッション材32から離間した位置であって、当該クッション材32を挟んで第1センサ11と反対側に配置されている。
【0044】
<3.本実施形態に係る生体情報検出装置の特徴>
本実施形態に係る生体情報検出装置10では、第2センサ12がクッション材32より逆向き側にずれた位置に配置されている。これにより、呼吸数や心拍数等の生体が発する振動は、クッション材32等により吸収・遮断され得る。
【0045】
なお、クッション材32等とは、例えば、クッション材32、Sばね33、樹脂板34、及びクッション材32と第2センサ12との空隙をいう。したがって、当該位置に配置された第2センサ12は、主に、入力振動を検出し、生体情報に起因する振動を検出しない。
【0046】
すなわち、図5は、入力振動が0、つまり車両が停止しているときの第1出力値の変化を示す実験値である。したがって、図5のグラフは、生体情報及び電磁ノイズを示す。図6は、入力振動が0、つまり車両が停止しているときの第2出力値の変化を示す実験値である。したがって、図6のグラフは電磁ノイズを示す。
【0047】
電磁ノイズの影響が除去された状態で図5図6とを比較すると、第2出力値には、第1出力値、つまり生体情報の影響が殆ど観測されない。したがって、上記位置に配置された第2センサ12は、主に、入力振動を検出し、生体情報に起因する振動を検出しない。
【0048】
また、入力振動は、概ね、入力方向に沿ってシートの裏面から当該シートの表面に向かって伝達されていく。そして、本実施形態に係る第2センサ12は、第1センサ11に対して入力方向にずれている。
【0049】
このため、図7に示されるように、第1センサ11が検出する入力振動と第2センサ12が検出する入力振動との位相差が小さくなる、なお、図7に示された第1出力値及び第2出力値は、バンドパス処理後の値を示している。
【0050】
以上により、第1センサ11の出力値と第2センサ12の出力を実数倍した値との差分の絶対値は、概ね呼吸数や心拍数等の生体が発する振動、つまり生体情報となる。したがって、当該生体情報検出装置10では、複雑な処理工程を実行することなく、生体情報を検出することが可能となる。
【0051】
(その他の実施形態)
上述の実施形態に係る生体情報演算部13は、第1センサ11の出力値と第2センサ12の出力を実数倍した値との差分を利用して生体情報を演算した。しかし、本開示はこれに限定されない。
【0052】
すなわち、当該開示は、例えば、生体情報演算部13は、第1センサ11の出力値を実数にて除算した値と第2センサ12の出力値との差分を利用して生体情報を演算する構成であってもよい。
【0053】
なお、第1出力値は、第1センサ11の出力値そのままを実数にて除算した値、第1センサ11の出力値そのままを実数にて除算した値にバンドパス処理を施した値、又は第1センサ11の出力値にバンドパス処理を施した後、その処理後の値を実数にて除算した値等の「第1センサ11の出力を実数にて除算した値」と相関関係がある値であればよい。
【0054】
上述の実施形態では、第1センサ11と第2センサ12とが、概ね仮想線Lo上に位置するように配置されていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、主検出方向が入力方向と一致した状態で、第1センサ11と第2センサ12とが入力方向にずれていれば十分である。
【0055】
つまり、(1)入力方向及び主検出方向と直交する仮想平面に投影された第1センサ11と当該仮想平面に投影された第2センサ12とが重なる場合、(2)当該投影された第1センサ11と当該投影された第2センサ12とが重ならない場合のいずれであってもよい。
【0056】
上述の実施形態では、1つの第1センサ11及び1つの第2センサ12を備えていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、第1センサ11及び第2センサ12のうち少なくとも一方のセンサが複数であってもよい。
【0057】
上述の実施形態では、第1センサ11及び第2センサ12がシートクッション3に配置されていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、第1センサ11のシートバック5の表面に配置され、第2センサ12がシートバック5の裏面側に配置されていてもよい。なお、当該構成における入力方向は、シート前後方向に対して傾いた方向となる。
【0058】
上述の実施形態に係る第2センサ12は、Sばね33に固定された樹脂板34に装着されていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、フレーム31や車体に装着された構成であってもよい。
【0059】
上述の実施形態に係る第1センサ11及び第2センサ12は、圧電効果を利用した圧力センサにて構成されていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、その他の方式の圧力センサ又は加速度センサにて構成されていてもよい。
【0060】
上述の実施形態では、車両に本開示に係る乗物用シートを適用した。しかし、本明細書に開示された発明の適用はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、鉄道車両、船舶及び航空機等の乗物に用いられるシート、並びに劇場や家庭用等に用いられる据え置き型シートにも適用できる。
【0061】
さらに、本開示は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、又は上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成であってもよい。
【符号の説明】
【0062】
1… 乗物用シート
3… シートクッション
5… シートバック
10… 生体情報検出装置
11… 第1センサ
12… 第2センサ
13… 生体情報演算部
31… フレーム
32… クッション材
33… Sばね
34… 樹脂板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7