(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066867
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】染料の回収方法
(51)【国際特許分類】
C09B 67/54 20060101AFI20240509BHJP
C12N 9/42 20060101ALN20240509BHJP
C09B 7/00 20060101ALN20240509BHJP
【FI】
C09B67/54 Z
C12N9/42
C09B7/00
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176638
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】520449563
【氏名又は名称】マイクロバイオファクトリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅士
【テーマコード(参考)】
4B050
【Fターム(参考)】
4B050CC10
4B050DD03
4B050LL10
(57)【要約】
【課題】セルロース繊維から染料を回収する方法を提供する。
【解決手段】セルロース繊維から染料を回収する方法であって、セルロース繊維を、セルロース分解酵素を含む酵素処理液に接触させて、所定温度で所定時間反応させる酵素処理工程と、酵素処理工程後の酵素処理液を上澄みと沈殿物とに分離する分離工程と、分離工程後の沈殿物から染料を回収する回収工程とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルロース繊維から染料を回収する方法であって、
前記セルロース繊維を、セルロース分解酵素を含む酵素処理液に接触させて、所定温度で所定時間反応させる酵素処理工程と、
前記酵素処理工程後の酵素処理液を上澄みと沈殿物とに分離する分離工程と、
前記分離工程後の前記沈殿物から染料を回収する回収工程と
を含むことを特徴とする染料の回収方法。
【請求項2】
前記酵素処理液は、所定の緩衝液と該緩衝液100重量%に対して0.25重量%~10重量%の前記セルロース分解酵素を含み、
前記酵素処理工程では、前記緩衝液100重量%に対して1.0重量%~30重量%の量の前記セルロース繊維が処理されることを特徴とする請求項1に記載の染料の回収方法。
【請求項3】
前記染料は、インディゴである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の染料の回収方法。
【請求項4】
前記セルロース繊維は、布地に含まれ、
前記酵素処理工程では前記布地を前記酵素処理液に接触させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の染料の回収方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、染料の回収方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化や環境汚染などの環境破壊が深刻化している中、2015年における国連サミットで「自然環境や資源に配慮し、未来の世代も美しい地球で平和に豊かに、ずっと生活をし続けるサステナブルな社会」が提唱された。これを受けて、世界各国の企業・個人においてこのようなサステナブルな取り組みが行われている。
【0003】
アパレス業界においてもサステナブルな取り組みが求められている。例えば、衣服(セルロース繊維)を染める染料には化学染料が多く使われている。化学染料には、安価に大量製造できることや、品質が一定であることなどの利点がある一方、化学染料は石油由来のものが殆どであるため、染色に使用される大量の水が廃水となって環境に排出されると、土壌汚染や水質汚濁などが進むだけでなく、人体の健康にも影響を及ぼす。そこで、経済的かつ環境的に衣服を染色する方法が開発されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところでアパレル業界では、衣料品の製造、流通、販売に至るまでに排出されるCO2ガスの発生量を抑える取り組みが行われている。例えば、古着をリサイクルまたはリユースすることで、衣服の廃棄量が抑えられる。しかし、このような取り組みが進んではいるものの、売れ残った衣服は年間を通して大量に廃棄されており、この廃棄される衣服のサステナブルな利用が十分進んでいないという課題がある。
【0006】
本開示のかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、セルロース繊維から染料を回収する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示では、セルロース繊維をセルロース分解酵素で処理することにより染料を回収する。
【0008】
具体的には、第1の態様は、セルロース繊維から染料を回収する方法であって、前記セルロース繊維を、セルロース分解酵素を含む酵素処理液に接触させて、所定温度で所定時間反応させる酵素処理工程と、前記酵素処理工程後の酵素処理液を上澄みと沈殿物とに分離する分離工程と、前記分離工程後の前記沈殿物から染料を回収する回収工程とを含む。
【0009】
第1の態様では、セルロース繊維から回収した染料を再利用することができる。特にセルロース分解酵素による生物学的な処理を行うことで、簡便に布地から染料を回収できる。また、セルロース繊維が衣服である場合、廃棄される衣服から回収した染料を工業的に再利用すれば、合成染料の製造量を抑えることができ、合成染料の製造に伴う工業廃水の排出量の低下に繋げることができる。
【0010】
第2の態様は、第1の態様において、
前記酵素処理液は、所定の緩衝液と該緩衝液100重量%に対して0.25重量%~10重量%の前記セルロース分解酵素を含み、前記酵素処理工程では、前記緩衝液100重量%に対して1.0重量%~30重量%の量のセルロース繊維が処理される。
【0011】
第2の態様では、最適な酵素処理を行うことができる。これにより、染料の回収量を向上できる。
【0012】
第3の態様は、第1または第2の態様において、
前記染料は、インディゴである。
【0013】
第3の態様では、回収したインディゴにより生地を染色してデニム生地を製造できる。これにより、回収したインディゴを新たな衣服の染色に再利用できる。
【0014】
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、
前記セルロース繊維は、布地に含まれ、
前記酵素処理工程では前記布地を前記酵素処理液に接触させる。
【0015】
第4の態様では、例えば衣服に対して微紛処理など特別な前処理を行うことなく、簡便に布地から効率よく酵素処理できる。
【発明の効果】
【0016】
以上に説明したように、本開示によれば、セルロース繊維から回収した染料を再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本実施形態の染料の回収方法のフローを示す図である。
【
図2】
図2は、酵素処理工程の各種条件を示す表である。
【
図4】
図4は、回収したインディゴで染色した綿の染色前後を示す写真である。(a)は染色前の綿繊維を示す写真である。(b)は染色後の綿繊維を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下に説明する各実施形態、変形例、その他の例等の各構成は、本発明を実施可能な範囲において、組み合わせたり、一部を置換したりできる。
【0019】
(1)染料の回収方法
図1に示すように、本実施形態の染料の回収方法は、酵素処理工程と、分離工程と、回収工程とを含む。染料は、セルロース繊維に染色できるものであれば特に限定はない。例えば、染料はインディゴが挙げられる。以下、各工程について具体的に説明する。
【0020】
(1-1)酵素処理工程
酵素処理工程は、セルロース繊維にセルロース分解酵素を含む酵素処理液に接触させて、所定の温度で所定の時間反応させる工程である。
【0021】
セルロース分解酵素は、セルロースを加水分解して水溶性オリゴ糖又はグルコースを生成できるものであれば特に限定されない。セルロース分解酵素は、公知のセルロース分解酵素(セルラーゼ)でよい。
【0022】
酵素処理液は、所定の緩衝液にセルロース分解酵素を添加することで得られる。緩衝液は、酵素反応を阻害しないものであれば特に限定されない。酵素処理液は、例えば酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液等が好適に用いられる。 緩衝液のpHの範囲は、酵素反応を阻害しない範囲であればよく、例えばpH2.0~7.0が好ましく、pH3.0~pH6.0がより好ましく、H4.5~pH5.5がさらに好ましい。 酵素処理液は、緩衝液100重量%に対して、添加するセルロース分解酵素は、0.25重量%~10重量%であり、0.25重量%~5.0重量%が好ましく、0.5重量%~2.0重量%がより好ましい。
【0023】
セルロース繊維は、例えば、衣服等の繊維として用いられている綿、麻、テンセル、レーヨン、キュブラ等が挙げられる。また、衣服の繊維として、ポリエステル等の合成繊維やシルク等のセルロースを含有していない繊維と混紡された繊維であってもよい。セルロース繊維の形態は特に制限されず、綿状、糸状、綱状、布状、平面・立体状等に加工されたものであってよい。
【0024】
酵素処理工程で処理されるセルロース繊維は、緩衝液100重量%に対して2.5重量%~20重量%が好ましく、5.0重量%~10重量%がより好ましい。セルロース繊維が布地に含まれる場合、所定の大きさに裁断した複数の布地を酵素処理工程に供してもよい。この場合、1枚の布地の大きさは、酵素処理液の液量によって決定されてもよい。例えば、酵素処理液0.2Lに対して、1つの布地の大きさは、0.5cm×0.5cm~1.0cm×1.0cmである。例えば、1枚の布地を細かく裁断することで1つの布地の大きさを小さくすればするほど、1つの布地に対して酵素処理液がセルロース繊維に浸潤しやすくなってムラなく酵素処理することができるが、1枚の布地を細かく裁断するのに手間がかかる。従って、このような大きさに裁断することで、細かく裁断する手間を省くことができると共に、効率よく布地の酵素処理を行うことができる。
【0025】
セルロース繊維と酵素処理液との反応温度は、該セルロース分解酵素の至適温度(酵素活性が高くなる温度)付近であることが望ましい。至適温度は40~70℃の範囲が好ましく、45~55℃がより好ましい。
【0026】
酵素処理工程の処理時間は、酵素処理液に浸したセルロース繊維全量が十分に分解される時間であればよく、48時間以上であり、72時間以上が好ましく、100時間以上がより好ましい。
【0027】
酵素処理工程では、酵素反応を促進させる目的で、酵素処理液が入った容器を振とうさせておくことが好ましい。振とう条件は、振とう装置によって異なるが、例えば50℃で、50rpm以上である。
【0028】
(1-2)分離工程
分離工程は、酵素処理工程後の酵素処理液を上澄みと沈殿物とに分離する工程である。分離工程では、遠心分離により上澄み液と沈殿物(残差)とが分離される。遠心分離条件は、回収する容器によって異なるが、例えば1Lの遠心管を用いた場合、回転数が5,000rpmで10分間である。
【0029】
(1-3)回収工程
回収工程では、分離工程後の沈殿物を絞ることで染料を回収する工程である。沈殿物はセルロース分解酵素により分解されたセルロース繊維残渣を含む。分離工程後の沈殿物(残渣)は、セルロース繊維から染料が脱離した状態である。そのため、沈殿物を圧搾等により搾ることで染料を回収できる。
【0030】
(2)実施例
次に、本開示の実施例を説明する。本開示は実施例によって限定されるものではない。本実施例では、デニム生地から染料であるインディゴを回収した。
【0031】
デニム生地は、着古したり在庫処分で廃棄されるジーンズパンツを裁断することで得られる。本実施例では、1つのデニム生地は、0.5cm×0.5cm~1.0cm×1.0cmの大きさに裁断されたものを使用した。
【0032】
緩衝液は、pH5.0の酢酸緩衝液を使用した。酢酸緩衝液は、酢酸3.838mL、酢酸ナトリウム三水和物25.333gを水500mLに添加して500mMに調製したものを10倍希釈して、500mLフラスコに300mLの50mMの酢酸緩衝液(pH5.0)を得た。この酢酸緩衝液を複数調製した。
【0033】
図2に示すように、酢酸緩衝液に、セルロース分解酵素(セルライザーACE、長瀬ケムテックス製)を添加することで、5つの酵素処理液を得た。具体的に、酢酸緩衝液300mLに対してセルロース分解酵素を1.5mL(0.5重量%)となるように添加した酵素処理液1及び酵素処理液2、3.0mL(1.0重量%)となるように添加した酵素処理液3及び酵素処理液4、6.0mL(2.0重量%)となるように添加した酵素処理液5を用意した。
【0034】
次に酵素処理工程を以下の通り実施した。
【0035】
上記5つの酵素処理液のそれぞれにデニム生地を投入した。具体的に、酵素処理液1には15g(5重量%)のデニム生地を投入した。酵素処理液2には30g(10重量%)のデニム生地を投入した。酵素処理液3には15g(5重量%)のデニム生地を投入した。酵素処理液4には30g(10重量%)のデニム生地を投入した。酵素処理液5には30g(10重量%)のデニム生地を投入した。各酵素処理液にデニム生地を接触させた酵素反応液をそれぞれサンプル1~5とする。
【0036】
デニム生地を投入した上記5つの酵素処理液を恒温振とう培養機(小型振とう機バイオシェーカー、タイテック社製)を用いて、50℃、110rpmにて117時間振とうした。
【0037】
酵素処理工程後の上記5つのサンプルについてグルコース濃度を測定することで糖化率を算出した。糖化率が高いほどデニム生地がセルロース分解酵素により分解されていることがわかる。すなわち、糖化率が高いほど、デニム生地からから脱離したインディゴの量が多いことがわかる。グルコース濃度は、グルコースCII・テスト、ワコー(和光純薬工業社製)を使用した。
【0038】
図3に示すように、いずれのサンプル(サンプル1~5)も糖化率が約30%以上であり、いずれの条件も比較的高い糖化率を示した。すなわち、デニム生地から回収されるインディゴの回収率も比較的高いことが知見として得られた。
【0039】
次に、上記サンプルの1つに対して分離工程を行った。具体的には、遠心分離機により、1Lの遠心管に酵素処理済みのサンプルを投入し、該遠心管を10分間、5,000rpmにて回転させて上澄みと沈殿物(糖化残渣)とに分離させた。
【0040】
次に、得られた沈殿物からインディゴを回収する回収工程を行った。分離工程後に、上澄みを除去して残渣のみを回収した。酵素処理にて分解されたセルロース繊維からインディゴが脱離している状態となっている。このことで、残渣を圧搾することでインディゴを含んだ水溶液が染み出して、インディゴを回収した。
【0041】
(3)回収したインディゴによる染色
回収したインディゴをアルカリ/ハイドロ建てで生地に染色を行った。
【0042】
具体的に、回収工程のインディゴを含む溶液(インディゴ溶液)200mLに対して水酸化ナトリウムをpH10になるまで添加した。その後、ハイドロサルファイトを2g添加して50℃になるまで加熱した。このようにして得られた溶液について染色を行った。
【0043】
図4に示すように、白地の綿繊維(
図4(a))はインディゴにより染色された(
図4(b))。このことから、デニム生地から回収したインディゴは、新たな生地の染色に再利用できることがわかった。
【0044】
(4)実施形態の効果
(4-1)効果1
本実施形態の染料の回収方法によると、デニム生地を、セルロース分解酵素を含む酵素処理液に接触させて、所定温度で所定時間反応させる酵素処理工程と、酵素処理工程後の酵素処理液を上澄みと沈殿物とに分離する分離工程と、分離工程後の沈殿物から染料を回収する回収工程とを含む。
【0045】
酵素反応によりセルロースは分解されるがインディゴは分解されない。このように生物学的手法を用いて、簡便にデニム生地からインディゴを回収できる。その結果、デニム生地から回収した染料(インディゴ)を再利用することができる。
【0046】
加えて、本実施形態ではデニム生地を微粉化せずに、所定の大きさに裁断したデニム生地をそのまま利用できる。
【0047】
加えて、本実施形態ではセルロース繊維を糖化処理することでインディゴを回収するため、酵素処理工程後に得られる合成染料が溶解した溶液にはインディゴ(染料)と緩衝液のみである(具体的には、生地残渣にインディゴが含まれる)ため、その後の回遊工程でインディゴのみを簡便に回収できる。
【0048】
加えて、本実施形態では生地を微紛化していないため回収工程において染料溶液に微紛化した記事が混入されることがなく、容易に染料のみを回収できる。染料にこのような不純物が混入していると、染料を再利用するときに生地の染色が阻害され色の定着が悪くなる恐れがあるところ、本実施形態の染料の回収方法ではこのような問題が生じることを抑制できる。
【0049】
加えて、本実施形態による染料の回収方法により得られたインディゴは、簡便に染色できる。具体的に、染色の際にカチオン化や樹脂併用などの所定の処理は不要である。また、本実施形態により回収したインディゴでは、染色の際に色ブレや色ムラを抑えることができる。
【0050】
(4-2)効果2
本実施形態では、酵素処理液は、酢酸緩衝液と酢酸緩衝液100重量%に対して0.5重量%~2.0重量のセルロース分解酵素を含み、酵素処理工程では、酢酸緩衝液100重量%に対して5.0重量%~10重量%の量の布地が処理される。これにより、最適な条件によりデニム生地を酵素処理できる。これにより、デニム生地から染料の回収率を向上できる。
【0051】
(4-3)効果3
本実施形態の染料の回収方法では、インディゴを回収できる。これによりデニム生地素材を含む衣服からインディゴを回収できる。例えば、廃棄されるジーンズパンツから回収したインディゴを再利用することで、インディゴ染料の製造量を抑えることができる。その結果、インディゴ染料の製造に伴う工場廃水による環境汚染の進行の抑制に繋げることができる。
【0052】
(4-4)効果4
本実施形態の染料の回収方法では、デニム生地(布地)を酵素処理工程に供することで、デニム生地からインディゴを回収する。このように、デニム生地を微紛化する作業を行う必要がないため染料の回収の工数を抑えることができる。
【0053】
(5)その他の実施形態
染料の回収方法は、酵素処理工程と、分離工程と、回収工程とを有していればよく、他の工程を含んでいてもよい。
【0054】
再利用する染料は、衣服由来のものでなくてもよく、例えば染色工場で発生する染色された糸の残渣であってもよい。
【0055】
以上、実施形態およびその他の実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態およびその他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上説明したように、本開示は、染料の回収方法について有用である。