(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066913
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】梱包用隙間部材、梱包体及び部材
(51)【国際特許分類】
B65D 81/05 20060101AFI20240509BHJP
【FI】
B65D81/05 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176708
(22)【出願日】2022-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】小林 弘誉
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA43
3E066CA01
3E066CA04
3E066CA05
3E066DA01
3E066HA03
3E066HA06
3E066NA42
(57)【要約】
【課題】製造が容易な梱包用隙間部材、梱包体及び部材を提供する。
【解決手段】梱包用隙間部材は、1組の支持部と、第1の間隔規制部と、舌部と、を備える。1組の支持部は、少なくとも第1の方向に延在し、互いに対向する。第1の間隔規制部は、1組の支持部における第1の方向側の端において1組の支持部を連結し、1組の支持部の間隔を維持する。舌部は、支持部における第1の方向の逆方向側の端に連結され、支持部よりも該支持部に対向する支持部側に位置する。舌部の少なくとも一部は、連結される支持部に対して第1の方向を向くように曲げ可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1の方向に延在し、互いに対向する1組の支持部と、
前記1組の支持部における前記第1の方向側の端において該1組の支持部を連結し、該1組の支持部の間隔を維持する第1の間隔規制部と、
前記支持部における前記第1の方向の逆方向側の端に連結され、該支持部よりも該支持部に対向する支持部側に位置する舌部と、を備え、
前記舌部の少なくとも一部は、連結される前記支持部に対して前記第1の方向を向くように曲げ可能である
梱包用隙間部材。
【請求項2】
請求項1に記載の梱包用隙間部材において、
前記第1の間隔規制部は板状であり、前記第1の間隔規制部の主面が前記第1の方向と交差する
梱包用隙間部材。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の梱包用隙間部材において、
前記第1の方向における前記第1の方向側の端とは異なる位置において前記支持部を連結する第2の間隔規制部を更に備える
梱包用隙間部材。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の梱包用隙間部材において、
前記舌部が連結される前記支持部に対して前記第1の方向を向くように曲がっている状態で、前記第1の方向において前記舌部と前記第1の間隔規制部との間が離れている
梱包用隙間部材。
【請求項5】
請求項2に記載の梱包用隙間部材において、
前記第1の間隔規制部は、他の部分に比べて破断強度の低い線状の脆弱部を有し、
前記脆弱部を破断することにより前記第1の間隔規制部の少なくとも一部が開く
梱包用隙間部材。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の梱包用隙間部材において、
前記第1の間隔規制部に、前記第1の方向に延びる第1の貫通孔が形成されている
梱包用隙間部材。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の梱包用隙間部材と、
前記梱包用隙間部材の舌部が連結される前記支持部に対して前記第1の方向を向くように曲がっている状態で、前記舌部に掛合する掛合部を有する緩衝体と
を備え、
前記緩衝体は、前記掛合部を前記舌部に掛合させることにより、前記梱包用隙間部材に保持されている
梱包体。
【請求項8】
請求項7に記載の梱包体において、
前記梱包用隙間部材の前記第1の間隔規制部に、前記第1の方向に延びる第1の貫通孔が形成され、
前記緩衝体には、第2の貫通孔が形成され、
前記第1の貫通孔は、前記第2の貫通孔に対して前記第1の方向に配置され、
前記第1の貫通孔の径は、前記第2の貫通孔の径よりも大きい、
梱包体。
【請求項9】
折り畳まれた部材であり、展開された状態で、
少なくとも第1の方向に延在し、互いに対向する1組の支持部と、
前記1組の支持部における前記第1の方向側の端において該1組の支持部を連結し、該1組の支持部の間隔を維持する第1の間隔規制部と、
前記支持部における前記第1の方向の逆方向側の端に連結され、該支持部よりも該支持部に対向する支持部側に位置する舌部と、を備え、
前記舌部は、連結される前記支持部に対して前記第1の方向を向くように曲げ可能である
梱包用隙間部材が組立可能である、部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、梱包用隙間部材、梱包体及び部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被梱包物が、外箱と、箱形スペーサと、上蓋と、により梱包される梱包構造が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製造が容易な梱包構造が求められている。
【0005】
本開示の目的は、製造が容易な梱包用隙間部材、梱包体及び部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、(1)梱包用隙間部材は、少なくとも第1の方向に延在し、互いに対向する1組の支持部と、前記1組の支持部における前記第1の方向側の端において該1組の支持部を連結し、該1組の支持部の間隔を維持する第1の間隔規制部と、前記支持部における前記第1の方向の逆方向側の端に連結され、該支持部よりも該支持部に対向する支持部側に位置する舌部と、を備え、前記舌部の少なくとも一部は、連結される前記支持部に対して前記第1の方向を向くように曲げ可能である。
【0007】
(2)上記(1)の梱包用隙間部材において、前記第1の間隔規制部は板状であり、前記第1の間隔規制部の主面が前記第1の方向と交差する。
【0008】
(3)上記(1)または(2)の梱包用隙間部材において、前記第1の方向における前記第1の方向側の端とは異なる位置において前記支持部を連結する第2の間隔規制部を更に備える。
【0009】
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかの梱包用隙間部材において、前記舌部が連結される前記支持部に対して前記第1の方向を向くように曲がっている状態で、前記第1の方向において前記舌部と前記第1の間隔規制部との間が離れている。
【0010】
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかの梱包用隙間部材において、前記第1の間隔規制部は、他の部分に比べて破断強度の低い線状の脆弱部を有し、前記脆弱部を破断することにより前記第1の間隔規制部の少なくとも一部が開く。
【0011】
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかの梱包用隙間部材において、前記第1の間隔規制部に、前記第1の方向に延びる第1の貫通孔が形成されている。
【0012】
一実施形態において、(7)梱包体は、上記(1)乃至(6)のいずれかの梱包用隙間部材と、前記梱包用隙間部材の舌部が連結される前記支持部に対して前記第1の方向を向くように曲がっている状態で、前記舌部に掛合する掛合部を有する緩衝体とを備え、前記緩衝体は、前記掛合部を前記舌部に掛合させることにより、前記梱包用隙間部材に保持されている。
【0013】
(8)上記(7)の梱包体において、前記梱包用隙間部材の前記第1の間隔規制部に、前記第1の方向に延びる第1の貫通孔が形成され、前記緩衝体には、第2の貫通孔が形成され、前記第1の貫通孔は、前記第2の貫通孔に対して前記第1の方向に配置され、前記第1の貫通孔の径は、前記第2の貫通孔の径よりも大きい。
【0014】
一実施形態において、(9)折り畳まれた部材は、展開された状態で、少なくとも第1の方向に延在し、互いに対向する1組の支持部と、前記1組の支持部における前記第1の方向側の端において該1組の支持部を連結し、該1組の支持部の間隔を維持する第1の間隔規制部と、前記支持部における前記第1の方向の逆方向側の端に連結され、該支持部よりも該支持部に対向する支持部側に位置する舌部と、を備え、前記舌部は、連結される前記支持部に対して前記第1の方向を向くように曲げ可能である、梱包用隙間部材が組立可能である。
【発明の効果】
【0015】
上記のように構成された本開示に係る梱包用隙間部材、梱包体及び部材は、容易に製造され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一実施形態に係る梱包体の上面斜視図である。
【
図2】
図1に示される梱包用隙間部材の上面斜視図である。
【
図3】
図1に示される梱包用隙間部材の底面斜視図である。
【
図4】
図1に示される梱包用隙間部材において、舌部が第1の方向を向くように曲がっている状態を示す上面斜視図である。
【
図5】
図2に示される梱包用隙間部材において、第1の間隔規制部の一部が開口している状態を示す底面斜視図である。
【
図6】一実施形態に係る梱包用隙間部材を形成可能な部材の上面斜視図である。
【
図7】
図6に示される部材の第1の板部の底面斜視図である。
【
図8】
図6に示される部材の第2の板部の上面斜視図である。
【
図9】
図6に示す部材において、第1の間隔規制部に対して、支持部を略垂直に曲げた状態を示す図である。
【
図10】
図1を線X-Xに沿って切断した端面図である。
【
図12】被梱包物と、梱包体と、添付品と、が下箱に収容される様子を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本開示を適用した梱包用隙間部材の実施形態が、図面を参照して説明される。
【0018】
図1は、一実施形態に係る梱包体100の上面斜視図である。梱包体100は、梱包用隙間部材10と、緩衝体20と、を含んで構成される。梱包体100は、梱包用隙間部材10に緩衝体20を収容することにより形成されてよい。より具体的に、後述するように、梱包用隙間部材10は、
図4を参照して曲がっている舌部3pの内側に、緩衝体20を収容してよい。以下に、梱包用隙間部材10及び緩衝体20の構造が説明される。
【0019】
図2は、一実施形態に係る梱包用隙間部材の上面斜視図である。
図3は、
図1に示される梱包用隙間部材の底面斜視図である。
図2を参照して、梱包用隙間部材10は、1組の支持部1a,1bと、第1の間隔規制部2と、舌部3と、を含んで構成される。梱包用隙間部材10は、更に、少なくとも1つの第2の間隔規制部を含んで構成されてよい。具体的には、2つの第2の間隔規制部4a,4bを含んで構成されてよい。梱包用隙間部材10には、脆弱部5と、第1の貫通孔6と、スリット7と、折り目(折り曲がり線)8と、が形成されてよい。
【0020】
梱包用隙間部材10は、それぞれ後述する形状であり得る支持部1a,1b、第1の間隔規制部2、及び舌部3により内空を有する箱型であってよい。梱包用隙間部材10は、直方体状であってよい。以下の説明において、梱包用隙間部材10には互いに直交する第1の方向d1、第2の方向d2、及び第3の方向d3が定められていてよい。前述の直方体における各面は、第1の方向d1、第2の方向d2、及び第3の方向d3のいずれかに垂直であってよい。直方体における面は、長方形であってよい。より具体的には、第2の方向d2に平行な辺は、第3の方向d3に平行な辺より長くてよい。第3の方向d3に平行な辺は、第1の方向d1に平行な辺より長くてよい。又は、直方体における面のいずれかは、正方形であってよい。
【0021】
箱型の梱包用隙間部材10における第1の方向d1の逆側の面を含む壁部は、開口してよい。より具体的に、当該壁部は、周縁部を除いて開口してよい。他の実施形態では、梱包用隙間部材には、第2の方向d2又は第3の方向d3に延びる貫通孔が形成されてよい。梱包用隙間部材10は、紙、マイクロフルート、ポリエチレンテレフタレート等で構成されてよい。梱包用隙間部材10を第1の方向d1に向かう方向に見た外縁は、後述する下箱400の開口部分の形状及び大きさに合わせて変更されてよい。
【0022】
1組の支持部1a,1bは、少なくとも第1の方向d1に延在する。1組の支持部1a,1bは、更に、第2の方向d2に延在してよい。1組の支持部1a,1bは、矩形の平板状であってよい。1組の支持部1a,1bは、梱包用隙間部材10が直方体の箱型である構成において、当該箱型の側壁を構成してよい。
【0023】
1組の支持部1a,1bは、互いに対向する。1組の支持部1a,1bは、互いに平行であってよい。以後の説明において、支持部1a,1b及び後述する支持部1c,1dに共通する特徴を説明する際には支持部1と記載する。
【0024】
第1の間隔規制部2は、1組の支持部1a,1bにおける第1の方向d1側の端(下端)において1組の支持部1a,1bを連結する。第1の間隔規制部2は、1組の支持部1a,1bの間隔を維持する。第1の間隔規制部は、平板状又は棒状の部材であってよい。第1の間隔規制部2は、第1の方向d1に交差する方向に延在してよい。更には、第1の間隔規制部2は、第1の方向d1に垂直であってよい。平板状の第1の間隔規制部2は、主面が第1の方向d1に垂直であってよい。主面とは、直方体における最大面積の面である。平板状の第1の間隔規制部2は、主面が矩形であってよい。主面が矩形である第1の間隔規制部2は、主面の各辺が第2の方向d2又は第3の方向d3に平行であってよい。したがって、梱包用隙間部材10が直方体の箱型である構成において、第1の間隔規制部2は、当該箱型の底壁を構成してよい。第1の間隔規制部が棒状の部材である構成においては、複数の第1の間隔規制部が設けられてよい。棒状の第1の間隔規制部の少なくとも2つは、1組の支持部1a,1bの第2の方向d2両端部に位置してよい。
【0025】
舌部3は、支持部1a,1bそれぞれにおける第1の方向d1の逆方向側の端1eに連結される。以後の説明において、支持部1a,1bに連結される舌部3が、それぞれ舌部3a,3bと記載される。舌部3a,3b及び後述する舌部3c,3dに共通する特徴を説明する際には舌部3と記載する。舌部3aは、連結される支持部1aよりも、当該支持部1aに対向する支持部1b側に位置する。同様に、支持部1bに連結される舌部3bは、当該支持部1bよりも、当該支持部1bに対向する支持部1a側に位置する。舌部3a,3bは、板状の部材であってよい。
【0026】
舌部3a,3bはそれぞれ、支持部1との連結個所の反対側において突出部3pを含んでよい。突出部3pは、舌部3a,3bの第2の方向d2における中央近傍に位置してよい。突出部3pは長方形状であってよい。又は、突出部3pの幅は、支持部1a,1bから離れるにつれて狭くなってよい。言い換えれば、例えば、板状の突出部3pにおいては、突出部3pは主面に垂直な方向から見て先細りのテーパ状であってよい。突出部を先細りのテーパ状にすることで、突出部3pが長方形状である構成よりも、突出部の面積が増加し得る。突出部の面積の増加によって、突出部は後述する緩衝体20とより広い面積で接触し得る。それゆえ、突出部は緩衝体20をより強固に保持し得る。
【0027】
図4を参照して、舌部3a,3bは、連結される支持部1a,1bに対して第1の方向d1を向くように曲げ可能である。舌部3a,3bの少なくとも一部が曲がってよい。舌部3a,3bの全体が曲がってよい。又は、舌部3a,3bの一部分が曲がってよい。当該部分は突出部3pであってよい。突出部3pが曲がっている状態で、舌部3a,3bの突出部3p以外の部分は、第1の間隔規制部2に対して平行であってよい。舌部3a,3bの突出部3p以外の部分は、梱包用隙間部材10が直方体の箱型である構成において、当該箱型において第1の方向d1とは反対方向側の壁を構成してよい。舌部3において支持部1から最も離れた部分、例えば突出部3pは、緩衝体20の後述する掛合部21に掛合してよい。
【0028】
本明細書又は特許請求の範囲でいう「曲げ」とは、折れ曲がっている状態だけでなく、湾曲している状態も含む。折れ曲がっている状態とは、90°未満の角度で折れ曲がっている状態を含んでよい。
【0029】
図2を参照して、舌部3a,3bに、突出部3pの形成のために折り曲げやすくする折り目3fが形成されてよい。折り目3fにおいて舌部3a,3bを曲げることによって、舌部の一部である突出部3pが、支持部1a,1bに対して第1の方向d1を向いてよい。言い換えれば、折り目3fは、突出部3pの後縁に形成されてよい。舌部3a,3bに、互いに平行な複数の折り目が形成されてよい。
【0030】
図10は、
図1を線X-Xに沿って切断した端面図である。
図2を参照して、線X-Xは、梱包用隙間部材10の第1の貫通孔6の中心を通る。線X-Xは、第3の方向d3に沿う。舌部3a,3bが連結される支持部1a,1bに対して第1の方向d1を向くように曲がっている状態で、第1の方向d1において舌部3a,3bと第1の間隔規制部2との間が離れていてよい。
【0031】
図2を参照して、2つの第2の間隔規制部4a,4bは、支持部1a,1bの第1の方向d1における端とは異なる位置において支持部1a,1bを連結してよい。例えば、2つの第2の間隔規制部4a,4bは、支持部1a,1bの第2の方向d2に沿った両端において支持部1a,1bを連結する。第2の間隔規制部4a,4bは、第1の間隔規制部2とともに、1組の支持部1a,1bの間隔を維持してよい。第2の間隔規制部4a,4bは平板状又は棒状の部材であってよい。第2の間隔規制部4a,4bは、第2の方向d2に交差する方向に延在してよい。更には、第2の間隔規制部4a,4bは、第2の方向d2に垂直であってよい。平板状の第2の間隔規制部4a,4bは、主面が第2の方向d2に垂直であってよい。平板状の第2の間隔規制部4a,4bは、主面が矩形であってよい。矩形の第2の間隔規制部4a,4bは、主面の各辺が第1の方向d1及び第3の方向d3に平行であってよい。したがって、梱包用隙間部材10が直方体の箱型である構成において、第2の間隔規制部4a,4bは、当該箱型の側壁を構成してよい。第2の間隔規制部が棒状の部材である構成においては、第2の方向d2に沿った両端それぞれにおける第2の間隔規制部4a,4bは、複数に分割されていてよい。複数に分割された棒状の第2の間隔規制部の少なくとも1つは、1組の支持部1a,1bの第1の方向d1の逆方向側の端部に位置してよい。
【0032】
1組の第2の間隔規制部4a,4bは、前述の1組の支持部1a,1bとは別の1組の支持部として機能してよい。以下に、支持部として機能する第2の間隔規制部4a,4bが支持部1c,1dと記載されることがある。支持部1c,1dは、支持部1a、1bに類似して、少なくとも第1の方向d1に延在してよい。支持部1c,1dは、更に、第3の方向d3に延在してよい。
【0033】
支持部1c,1dそれぞれにおける第1の方向d1の逆方向側の端には、それぞれ舌部3c,3dが連結されてよい。舌部3cは、連結される支持部1cよりも、当該支持部1cに対向する支持部1d側に位置する。同様に、支持部1dに連結される舌部3dは、当該支持部1dよりも、当該支持部1dに対向する支持部1c側に位置する。舌部3c,3dは、板状の部材であってよい。舌部3c、3dは、舌部3a,3bに類似して、突出部3pを含んでよい。舌部3c,3cは、連結される支持部1c,1dに対して第1の方向d1を向くように曲げ可能である。
【0034】
1組の支持部1a,1bは、第2の間隔規制部4a,4bが1組の支持部1c,1dとして機能する構成において、支持部1c,1dに対して第2の間隔規制部4c,4dとして機能してよい。第2の間隔規制部4c,4dは、支持部1c,1dの第1の方向d1における端とは異なる位置において支持部1c,1dを連結してよい。例えば、第2の間隔規制部4c,4dは、支持部1c,1dの第3の方向d3に沿った両端において支持部1c,1dを連結する。第2の間隔規制部4c,4dは、第1の間隔規制部2とともに、1組の支持部1c,1dの間隔を維持してよい。
【0035】
第1の間隔規制部2は、1組の支持部1a,1bを連結しながら、別の1組の支持部1c,1dを連結してよい。
【0036】
図3を参照して、脆弱部5は、少なくとも第1の間隔規制部2に設けられてよい。脆弱部5は、他の部分に比べて破断強度が低い。それゆえ、ユーザは、脆弱部5に外力を加えることによって、脆弱部5を破断し得る。ユーザは、例えば梱包用隙間部材10の廃棄時に脆弱部5を破断してよい。脆弱部5は線状であってよい。脆弱部5はミシン目であってよい。脆弱部5は、1組の支持部の少なくとも一方1aにも設けられてよい。具体的には、支持部1aに設けられる脆弱部5は、後述するスリット7の第2の方向d2両端部から、第2の方向d2に対して傾斜して、第1の間隔規制部2の縁の両端近傍まで延びてよい。なおスリット7は、第2の方向d2に延びる貫通孔ともいえる。支持部1aに設けられる脆弱部5は、第1の間隔規制部2に設けられる脆弱部5に連続してよい。脆弱部5は、第1の間隔規制部2において、第3の方向d3の縁から、当該縁に対向する縁の近傍まで延びてよい。第2の方向d2における、一方側の脆弱部5の第3の方向d3の縁に対向する縁の近傍と、他方側の脆弱部5の第3の方向d3の縁に対向する縁の近傍との間に、折り目8が形成されてよい。
図5を参照して、脆弱部5を破断することにより、第1の間隔規制部2の少なくとも一部が開いてよい。第1の間隔規制部2は折り目8で曲がってよい。
【0037】
図2を参照して、舌部3a,3b,3c,3dが一体化されてよい。より具体的に、舌部3aの第2の方向d2の両端部がそれぞれ、舌部3c,3dの第3の方向d3側の端部と一体化されてよい。舌部3bの第2の方向d2の両端部がそれぞれ、舌部3c,3dの第3の方向d3とは反対側の端部と一体化されてよい。舌部3a,3b,3c,3dが一体化されている構成では、舌部3a,3b,3c,3dそれぞれの支持部1a,1b,1c,1dとは反対側の縁の内側に、開口部が形成されてよい。開口部は、第1の方向d1から見て、略矩形であってよい。舌部3が支持部1との連結個所の反対側において突出部3pを含む構成では、開口部は、第1の方向d1から見て、四隅が小さな矩形に連通する略矩形であってよい。
【0038】
図2を参照して、第1の貫通孔6は、第1の間隔規制部2に位置してよい。第1の貫通孔6は第1の間隔規制部2の中央近傍に形成されてよい。第1の貫通孔6の断面形状は円形であってよい。第1の貫通孔6は、第1の方向d1に延びてよい。
【0039】
スリット7は、1組の支持部の少なくとも一方1aに位置してよい。スリット7は、1組の支持部の少なくとも一方1aの中央近傍に形成されてよい。スリット7は、第2の方向d2に延びてよい。
【0040】
箱型形状の梱包用隙間部材10は、
図6を参照して以下に説明する部材30を折り曲げ加工することにより形成されてよい。以下の説明において、部材30には互いに直交する第1の方向d1、第2の方向d2、及び第3の方向d3が定められていてよい。部材30は、第1の板部40と、第2の板部50から構成されてよい。第1の板部40及び第2の板部50は、別々の板材であってよく、1枚の矩形の板を任意の辺に平行な直線に沿って折曲げることにより形成されてよい。第1の板部40及び第2の板部50は、第1の方向d1に重なっていてよい。第1の板部40は、第1の方向d1側に位置してよい。第2の板部50は、第1の方向d1の逆方向側に位置してよい。第1の板部40及び第2の板部50は、第2の方向d2及び第3の方向d3に沿って延びてよい。第1の板部40及び第2の板部50は、第3の方向d3両縁で互いに接続されてよい。言い換えれば、第1の板部40及び第2の板部50は、軸線が第2の方向d2に沿う筒を構成してよい。
【0041】
図7を参照して、第1の板部40は、1組の支持部の一方になる第1の部分31aと、第1の間隔規制部になる第2の部分32と、第2の間隔規制部になる第3の部分34a,34bと、第1のフラップ31af1,31af2と、第2のフラップ34af,34bfと、を含んでよい。
【0042】
図8を参照して、第2の板部50は、舌部になる第4の部分33と、1組の支持部の他方になる第5の部分31bと、第3のフラップ31bf1,31bf2と、を含んでよい。
【0043】
1組の支持部の一方になる部分31a、及び1組の支持部の他方になる部分31bの構成はそれぞれ、上述した梱包用隙間部材10における支持部1a、1bの構成と同じであってよい。第1の間隔規制部になる部分32の構成は、上述した梱包用隙間部材10における第1の間隔規制部2の構成と同じであってよい。第2の間隔規制部になる部分34a,34bの構成は、上述した梱包用隙間部材10における第2の間隔規制部4a,4bの構成と同じであってよい。舌部になる部分33の構成は、上述した梱包用隙間部材10における舌部3の構成と同じであってよい。以下の説明において、梱包用隙間部材10において説明された構成の説明は省略する。
【0044】
図7を参照して、第2の部分32は、第1の方向d1から見て矩形状であってよい。第2の部分32は、第2の方向d2に平行な2辺及び第3の方向d3に平行な2辺を有してよい。第3の方向d3側の辺は、第1の部分31aに連続してよい。第2の方向d2における両端の辺それぞれは、第3の部分34a,34bに連続してよい。
【0045】
図8を参照して、第4の部分33の外周は、第1の方向d1から見て矩形状であってよい。第4の部分33は、第2の方向d2に平行な2辺及び第3の方向d3に平行な2辺を有してよい。第3の方向d3の反対方向側の辺は、第5の部分31bに連続してよい。
【0046】
図7、8を参照して、第1の部分31a及び第5の部分31bは、第1の方向d1から見て矩形状であってよい。第1の部分31aは、第2の方向d2に平行な2辺及び第3の方向d3に平行な2辺を有してよい。第2の方向d2に平行な2辺の長さは、第2の部分32の第2の方向d2に平行な辺の長さと同じである。第1の部分31aの第2の方向d2の両端それぞれは、フラップ31af1,31af2に連続してよい。第5の部分31bは、第2の方向d2に平行な2辺及び第3の方向d3に平行な2辺を有してよい。第2の方向d2に平行な2辺の長さは、第2の部分32の第2の方向d2に平行な辺と同じである。第3の方向d3に平行な2辺の長さは、第1の部分31aの第3の方向d3に平行な辺の長さと同じである。第5の部分31bの第2の方向d2の両端それぞれに、フラップ31bf1,31bf2が接続されてよい。
【0047】
第3の部分34a,34bは、第1の方向d1から見て矩形状であってよい。第3の部分34a、34bは、第2の方向d2に平行な2辺及び第3の方向d3に平行な2辺を有してよい。第2の方向d2に平行な2辺の長さは、第1の部分31aの第3の方向d3に平行な辺の長さと同じである。第3の方向d3に平行な2辺の長さは、第2の部分32の第3の方向d3に平行な辺の長さと同じである。第2の方向d2の反対方向側において第2の部分32に連続する第3の部分34aは、第2の方向d2の反対方向側の辺において、フラップ34afに接続されてよい。第2の方向d2側において第2の部分32に連続する第3の部分34bは、第2の方向d2側の辺において、フラップ34bfに接続されてよい。
【0048】
以下、部材30から梱包用隙間部材10を組立てる方法の一例が説明される。作業者は、工場等で部材30から梱包用隙間部材10を組立てよい。
【0049】
図6を参照して、作業者は、フラップ31af1,31af2,34af及び34bfに、第1の方向d1側から接着剤を塗布してよい。作業者は、フラップ31bf1及び31bf2に第1の方向d1の逆方向側から接着剤を塗布してよい。
【0050】
作業者は、第2の部分32に対して、第1の部分31a及び第5の部分31bを、第1の方向d1の逆方向側に向けて、
図9を参照して、略垂直に曲げてよい。又、作業者は、第4の部分33に対して、第1の部分31a及び第5の部分31bを第1の方向d1側に向けて略垂直に曲げてよい。
【0051】
作業者は、第1の部分31aに対して、フラップ31af1,31af2を第3の方向d3の逆方向に向けて略垂直に曲げてよい。作業者は、第5の部分31bに対して、フラップ31bf1,31bf2を第3の方向d3に向けて略垂直に曲げてよい。これらの曲げによって、フラップ31af1,31af2,31bf1,31bf2は、第2の部分32と第4の部分33との間に位置してよい。
【0052】
作業者は、第3の部分34aに対して、フラップ34afを第1の方向d1の逆方向に向けて略垂直に曲げてよい。次に、作業者は、第2の部分32に対して、第3の部分34aを第1の方向d1の逆方向に向けて略垂直に曲げながら、
図2及び
図7を参照して、フラップ34afを、第4の部分33とフラップ31af1,31af2との間に挿入してよい。作業者は、第4の部分33にフラップ34afを貼付させてよい。
【0053】
作業者は、フラップ34bfを、フラップ34afと同じく、第4の部分33とフラップ31bf1,31bf2との間に挿入してよい。作業者は、第4の部分33にフラップ34bfを貼付させてよい。
【0054】
図11を参照して、緩衝体20は、本体22と、掛合部21と、を有してよい。緩衝体20は、更に隆起部23と、陥没部24と、を有してよい。緩衝体20には、第2の貫通孔25が形成されてよい。緩衝体20は、パルプモールドにより形成されてよい。又は、緩衝体20は、気泡緩衝材で構成されてよい。以下の説明において、梱包用隙間部材10には互いに直交する第4の方向d4、第5の方向d5、及び第6の方向d6が定められていてよい。なお、梱包体100において、第1の方向d1、第2の方向d2、及び第3の方向d3は、それぞれ第4の方向d4、第5の方向d5、及び第6の方向d6に平行である。
【0055】
図1を参照して、緩衝体20を第4の方向d4に向かって見た外縁の一部は、第1の方向d1に向かって見た梱包用隙間部材10の内側の形状と一致してよい。具体的には、緩衝体20は、
図4を参照して梱包用隙間部材10の舌部3が第1の方向d1に曲がっている状態における舌部3の内縁に合う形状であってよい。より具体的に、緩衝体20の第4の方向d4に沿って延びる側壁の形状が、曲がっている舌部3の内縁に合う形状であってよい。緩衝体20は、
図11に示すように、直方体状であってよい。緩衝体20は、箱型であってよい。前述の直方体における面は、第4の方向d4、第5の方向d5、及び第6の方向d6のいずれかに垂直であってよい。直方体における面は、長方形であってよい。より具体的には、第5の方向d5に平行な辺は、第6の方向d6に平行な辺より長くてよい。第6の方向d6に平行な辺は、第4の方向d4に平行な辺より長くてよい。又は、直方体における面のいずれかは、正方形であってよい。
【0056】
図1を参照して、緩衝体20が梱包用隙間部材10の中に設置される様子を説明する。緩衝体20は、箱型の梱包用隙間部材10における第1の方向d1の逆側の面の開口に挿入されてよい。緩衝体20の挿入時に、緩衝体20の第4の方向d4,第5の方向d5,第6の方向d6がそれぞれ、梱包用隙間部材10の第1の方向d1,第2の方向d2,第3の方向d3と平行になるように方向合わせされてよい。緩衝体20の挿入時に、緩衝体20の
図11を参照して後述する掛合部21に接着剤が塗布されてよい。緩衝体20の挿入時に、梱包用隙間部材10の舌部3が曲げられてよい。緩衝体20の挿入時に、掛合部21が曲げられた舌部3と掛合してよい。掛合部21の掛合時に、掛合部21と舌部3とが、掛合部21に塗布された接着剤が硬化することによって、接合されてよい。緩衝体20における最も第4の方向d4側に位置する部分、例えば第4の方向d4に垂直な底壁及び第4の方向d4に沿って延びる側壁が、梱包用隙間部材10の第1の間隔規制部2に当接するまで、緩衝体20が梱包用隙間部材10に挿入されてよい。
【0057】
本体22は、
図12を参照して後述される被梱包物200を、少なくとも1つの方向から支持してよい。具体的に、
図11を参照して、本体22は、第4の方向d4に垂直な平面を有してよい。本体22は、第4の方向d4から見て略矩形であってよい。
図1を参照して緩衝体20が梱包用隙間部材10の中に設置された状態で、本体22は、梱包用隙間部材10の支持部1の第1の方向d1の逆側の端よりも、第4の方向d4側に位置してよい。
【0058】
図11を参照して、掛合部21は、本体22の第4の方向d4に沿う面(側面)に位置してよい。掛合部21は、第4の方向d4に直交して突出してよい。言い換えれば、掛合部21は、第4の方向d4を軸線とした周方向に延在する外方に突出する鍔状であってよい。本体22が直方体状である構成では、第4の方向に沿って延在する4つの側面それぞれに、掛合部21a,21b,21c,21dが位置してよい。以後の説明において、掛合部21a,21b,21c,21dに共通する特徴を説明する際には掛合部21と記載する。掛合部21は、本体22の第4の方向d4の端(下端)に位置してよい。又は、掛合部の位置は、下端以外であってよい。第4の方向d4の端から掛合部21の設置位置までの第4の方向d4における間隔は、支持部1の第1の方向d1に沿った長さ未満であればよい。
【0059】
図1,10及び11を参照して、掛合部21a,21b,21c,21dはそれぞれ、梱包体100において、梱包用隙間部材10の舌部3a,3b,3c,3dが連結される支持部1a,1b,1c,1dに対して第1の方向d1を向くように曲がっている状態で、舌部3a,3b,3c,3dに掛合してよい。掛合部21は、梱包用隙間部材10からの、緩衝体20の上方への離脱の可能性を低減し得る。
【0060】
図11を参照して、隆起部23は、本体22から、第4の方向d4とは反対側に隆起してよい。
図1を参照して、隆起部23は、緩衝体20が梱包用隙間部材10の中に設置された状態で、梱包用隙間部材10の支持部1の上端よりも第1の方向d1とは反対側に、突出してよい。
【0061】
隆起部23は、第4の方向d4に向かって見た本体22における、少なくとも3点において後述する被梱包物200に接触可能となるように位置してよい。具体的には、隆起部23は、第4の方向d4に向かって見て、第5の方向d5及び第6の方向d6において被梱包物200を挟持可能に位置してよい。例えば、隆起部23は、本体22の第5の方向d5両縁近傍に位置してよい。隆起部23は、第6の方向d6両端部において、対向する隆起部23に向かって第5の方向d5に沿って部分的に延びてよい。したがって、隆起部23は、第4の方向d4から見てC字状であってよい。隆起部23の第4の方向d4に向かって見た内縁の少なくとも一部は、後述する被梱包物200の形状と一致してよい。
【0062】
隆起部23は、
図12を参照して後述される被梱包物200を、第5の方向d5又は第6の方向d6から、少なくとも3点で保持してよい。隆起部23は、被梱包物200を保持することによって、被梱包物200の移動及び回転を低減させてよい。
【0063】
図11を参照して、陥没部24は、本体22の一部から第4の方向d4に陥没してよい。より具体的に、陥没部24は、本体22の第4の方向d4に垂直な平面から第4の方向d4に陥没してよい。陥没部24は、本体22の第4の方向d4から見て中央近傍に位置してよい。陥没部24は、高さが異なる複数の段から構成されてよい。陥没部24は、バッテリ、イヤホン、ケーブル等の付属物を収容してよい。陥没部24は、第5の方向d5の中央近傍に第6の方向d6に向かって見て外方に凹む凹部24rを含んでよい。
【0064】
梱包体100において、第4の方向d4即ち第1の方向d1から見た、緩衝体20の第2の貫通孔25は、梱包用隙間部材10における第1の貫通孔6と重なっていてよい。第2の貫通孔25は陥没部の第4の方向d4から見て中央近傍に位置してよい。第2の貫通孔25の径は、第1の貫通孔6の径よりも小さくてよい。第2の貫通孔25の断面形状は円形であってよい。
【0065】
図12は、被梱包物200と、梱包体100と、添付品300と、を下箱400に収容する様子を示す分解斜視図である。被梱包物200は、携帯電話等の精密機器であってよい。被梱包物200は、包装されていてよい。添付品300は、取扱説明書であってよい。
【0066】
梱包体100が被梱包物200を梱包してよい。具体的に、被梱包物200が、梱包体100における緩衝体20の本体22に受け止められてよい。より具体的に、被梱包物200は、緩衝体20に、第4の方向d4とは反対側から配置されてよい。例えば被梱包物200の正面は、第4の方向d4とは反対側を向いてよい。被梱包物200の長手方向は、第5の方向d5と方向合わされてよい。被梱包物200の短手方向は、第6の方向d6と方向合わされてよい。
【0067】
添付品300が下箱400に収容されてよい。具体的には、平板状の添付品300の主面が、下箱400の底壁と平行に収容されてよい。下箱400の底壁の平面寸法は、添付品300を収容可能な大きさであってよい。具体的には、下箱400の底壁の平面寸法は、添付品300の主面の寸法よりも僅かに大きくてよい。添付品300は取扱説明書であってよい。添付品300は、下箱400の内側形状に沿って収容されてよい。
【0068】
添付品300の上に、被梱包物200を梱包している梱包体100が配置されてよい。具体的に、梱包体100における梱包用隙間部材10の第1の方向d1が、添付品300を向いてよい。梱包用隙間部材10の第2の方向d2が、下箱400の長手方向と方向合わされてよい。梱包用隙間部材10の第3の方向d3が、下箱400の短手方向と方向合わされてよい。梱包体100の梱包用隙間部材10が、下箱400の内部に嵌合してよい。梱包体100は、下箱400の内側形状に沿って収容されてよい。
【0069】
梱包体100の緩衝体20の底部と、添付品300との間には、梱包用隙間部材10が介在してよい。この構成により、梱包体100の底部が添付品300と接触しなくなる。梱包体100の緩衝体20がパルプモールドで形成されている構成では、緩衝体20に凹凸が形成されていることがある。梱包用隙間部材10の介在によって、緩衝体20の凹凸による添付品300の損傷が低減され得る。
【0070】
梱包体100が配置された後、下箱400に蓋が被せられてよい。
【0071】
箱に緩衝体を直接収容する構成では、緩衝体は、寸法を箱の寸法に合わせて、製造される必要がある。しかしながら、一般的にパルプモールドや樹脂の射出成型により形成される緩衝体の寸法の変更は、煩雑であり製造コストは大きかった。特に、緩衝材の材料が高価である構成では、緩衝体を大きくすると緩衝体の製造コストが大きく増加した。
【0072】
一方で、本実施形態の梱包用隙間部材10は、支持部1における第1の方向d1の逆方向側の端1eに連結され、支持部1よりも支持部1に対向する支持部側に位置する舌部3を備え、舌部3は、連結される支持部1に対して第1の方向d1を向くように曲げ可能である。梱包用隙間部材10の舌部3が曲げられ得、曲げられている舌部3には、曲がる前の形状に戻ろうとする復元力が働く。当該復元力が、緩衝体20の例えば側壁を押圧する。それゆえ、曲げられている舌部3は、例えば、被梱包物200の周りに配置される緩衝体20を保持し得る。このような構成の梱包用隙間部材10は、容易に製造され得る。梱包用隙間部材10は、段ボール等の比較的安価な材料で製造され得る。それゆえ、箱(下箱400)の寸法に合わせて梱包用隙間部材10の寸法の変更が、緩衝体の寸法の変更より比較的容易である。
【0073】
本実施形態の梱包用隙間部材10において、舌部3が連結される支持部1に対して第1の方向d1を向くように曲がっている状態で、第1の方向d1において舌部3と第1の間隔規制部2との間が離れている。それゆえ、舌部3と第1の間隔規制部2との間で、例えば舌部3が緩衝体20の掛合部21と掛合し得る。当該係合によって、例えば、梱包用隙間部材10からの、緩衝体20の上方への離脱の可能性が低減され得る。
【0074】
本実施形態の梱包用隙間部材10において、第1の間隔規制部2は、他の部分に比べて破断強度の低い線状の脆弱部5を有し、脆弱部5を破断することにより第1の間隔規制部2の少なくとも一部が開口する。この構成によって、ユーザは、梱包用隙間部材10を容易に分解し得る。ユーザは、開口部から、例えば緩衝体20を取り出すことができる。
【0075】
本実施形態の梱包用隙間部材10において、第1の間隔規制部2に、第1の方向d1に延びる第1の貫通孔6が形成されている。ユーザは、第1の貫通孔6を通して、例えば梱包用隙間部材10の下側に添付品300が設置されていることを確認し得る。また、ユーザは、第1の貫通孔6に指等を挿入し得る。それゆえ、ユーザは、例えば、緩衝体20が梱包用隙間部材10の中に設置された状態で、緩衝体20を梱包用隙間部材10から容易に分離し得る。
【0076】
本実施形態の梱包体100において、緩衝体20には、第2の貫通孔25が形成され、第1の貫通孔6は、第2の貫通孔25に対して第1の方向d1に配置され、第1の貫通孔6の径は、第2の貫通孔25の径よりも大きい。第1の貫通孔6が第2の貫通孔25に対して第1の方向d1に配置されることによって、作業者等は、第1の方向d1側から、第1の貫通孔6及び第2の貫通孔25を通して、被梱包物200の有無を視認し得る。またさらに、第1の貫通孔6の径が第2の貫通孔25の径よりも大きいことによって、製造者等は、第1の方向d1側から、緩衝体20の有無を視認し得る。
【0077】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【符号の説明】
【0078】
10 梱包用隙間部材
1,1a,1b,1c,1d 支持部
1e 端
2 第1の間隔規制部
3,3a,3b,3c,3d 舌部
3f 折り目
3p 突出部
4,4a,4b,4c,4d 第2の間隔規制部
5 脆弱部
6 第1の貫通孔
7 スリット
8 折り目
20 緩衝体
21 掛合部
21a,21b,21c,21d 掛合部
22 本体
23 隆起部
24 陥没部
24r 凹部
25 第2の貫通孔
30 部材
31a 第1の部分
32 第2の部分
34a,34b 第3の部分
33 第4の部分
31b 第5の部分
31af1,31af2 第1のフラップ
34af,34bf 第2のフラップ
31bf1,31bf2 第3のフラップ
40 第1の板部
50 第2の板部
100 梱包体
200 被梱包物
300 添付品
400 下箱
d1 第1の方向
d2 第2の方向
d3 第3の方向
d4 第4の方向
d5 第5の方向
d6 第6の方向