(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024066962
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】ムーブメントの切り替えが可能な腕時計ケース
(51)【国際特許分類】
G04B 37/05 20060101AFI20240509BHJP
【FI】
G04B37/05 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003760
(22)【出願日】2023-01-13
(31)【優先権主張番号】202211363634.4
(32)【優先日】2022-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520504345
【氏名又は名称】深▲せん▼市璽佳創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN CIGA DESIGN CO., LTD
【住所又は居所原語表記】4301, Block A, Tanglangcheng Plaza (West District), Next to Tanglang Depot, Fuguang Community, Taoyuan Street, Nanshan District, Shenzhen, China
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】張建民
(72)【発明者】
【氏名】江欣
(72)【発明者】
【氏名】李翔宇
(72)【発明者】
【氏名】劉軍
(72)【発明者】
【氏名】胡崇鋳
(72)【発明者】
【氏名】呉天純
(72)【発明者】
【氏名】劉仁松
(57)【要約】 (修正有)
【課題】腕時計ケースの分野に関し、特に、ムーブメントの切り替えが可能な腕時計ケースである。
【解決手段】環状のケース1とバンドアセンブリとを含み、ムーブメント連結構造により異なるムーブメント2が当該環状のケースに取り付けられ、前記バンドアセンブリは、ケースに連結され、腕時計を手首に固定するために用いられ、環状のケースとムーブメントとは、交換可能に嵌合使用される。
【効果】腕時計のムーブメントとケースとを迅速に取り外して交換することが実現され、1つのムーブメントが、取り付け形状や色の異なるケースに対応することを満たし、それにより、異なる視覚効果の腕時計を呈する。操作しやすいため、ユーザーは、異なる場合に異なるニーズに応じて適切なケースとムーブメントを選択して組み合わせることができ、それにより複数の異なる腕時計を購入することを回避し、購入者の経済的負担を軽減する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ムーブメントの切り替えが可能な腕時計ケースであって、前記ケースには、ムーブメン
トを前記ケースに固定的に取り付けて、ケースと、異なるムーブメントとの嵌合使用を実
現できるムーブメント取り付け構造が設置されている、
ことを特徴とするムーブメントの切り替えが可能な腕時計ケース。
【請求項2】
前記ムーブメント取り付け構造は、圧力を受けて変形可能な弾性構造によりムーブメン
トとケースとの固定を実現する締まり嵌め構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項3】
前記ムーブメント取り付け構造は、押圧することで取り外しを実現できるスナップフィ
ット構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項4】
前記ムーブメント取り付け構造は、ビス、さし金又はピンで、ムーブメントとケースと
を固定する機能を実現するボルト連結構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項5】
前記ムーブメント取り付け構造は、磁気吸着による固定構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項6】
前記ムーブメント取り付け構造は、ムーブメントが決定の方式にしたがって固定位置ま
でスライドするように案内する案内溝構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項7】
前記ムーブメント取り付け構造は、ケース又はムーブメントに突出部があり、前記ムー
ブメント又はケースに突出部と回転可能に係着する係着部がある回転可能な係合構造であ
る、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項8】
前記ムーブメント取り付け構造は、ネジ止め構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項9】
前記ムーブメント取り付け構造は、ムーブメントとケースとを一体に固定することがで
きる弾性のあるキャリパー構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項10】
前記ムーブメント取り付け構造として、ケースが弾性のある軟質カバーであり、露出し
ている面積がムーブメント面積よりも小さく、ムーブメントを軟質カバーに押し入れて被
覆して固定する構造が採用される、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項11】
前記ムーブメント取り付け構造として、ケースに、ケース内に位置するムーブメントに
蓋をして固定するための回転可能な蓋体がある構造が採用される、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項12】
前記ムーブメント取り付け構造は、ロック装置によりムーブメントをケース内に固定す
るケースを開閉可能な2つの部分である構造が採用される、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項13】
前記ムーブメント取り付け構造は、ケース又はムーブメントの側面に少なくとも1本の
弾性フィラメントがあり、ムーブメント又はケースに弾性フィラメントと嵌合する凹溝が
あるサークリップ構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項14】
前記ムーブメント取り付け構造は、ケース及びムーブメントの両方の連結側に、ムーブ
メントの上下移動を制限するためのスライドブロックを有する溝が開けられているラッチ
構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【請求項15】
前記ケースには、さらに、腕時計を手首に固定するための、ケースに連結された装着ア
センブリが設置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の腕時計ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腕時計ケース技術の分野に関し、具体的には、ムーブメントの切り替えが可
能な腕時計ケースである。
【背景技術】
【0002】
従来の腕時計は、製造後、一般に、所定の形状又はデザインを呈するだけであり、例え
ば、機械式ムーブメントは、ケース内に取り付けられ、ムーブメント又はケースが故障し
た後こそ、修理などのために取り外す必要がある。社会の発展に伴い、腕時計は、徐々に
日常生活における1つの装飾品になっており、腕時計が好きな消費者が購入したり、コレ
クションしたりする。
【0003】
腕時計が好きな消費者は、一般に、形状デザインや色スタイルの異なる腕時計を購入す
ることを好むか、又は全体の着衣スタイルに合わせて色やスタイルの異なる腕時計を変え
る必要がある。装着者によって、このように複数種類の腕時計を購入するには、多大な費
用がかかることになる。如何に少ない時計のケースだけで、色や形状などのデザインの異
なるムーブメントを備えさせてスタイルの異なる腕時計を形成して、消費者の購買負担を
軽減するかが解決しようとする問題であり、また、時計のケース又はムーブメントが故障
した場合、着脱や交換を容易にすることができることも、無視できない問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記の背景技術における問題点を解決するための、ムーブメントの切
り替えが可能な腕時計ケースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の目的を実現するために、以下の技術的解決手段を提供する。
【0006】
ムーブメントの切り替えが可能な腕時計ケースであって、前記ケースには、ムーブメン
トを前記ケースに固定的に取り付けて、ケースと、異なるムーブメントとの嵌合使用を実
現できるムーブメント取り付け構造が設置されている。
【0007】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、圧力を受けて変形可能な弾性構造によりム
ーブメントとケースとの間の固定を実現する締まり嵌め構造である。
【0008】
さらに、前記締まり嵌め構造は、ムーブメントの外側面に凹溝構造が設置され、ケース
の内側面に少なくとも1つの弾性突起が設置され、前記凹溝構造と弾性突起とが嵌合して
固定機能を実現できる構造である。
【0009】
さらに、前記締まり嵌め構造は、ムーブメントの外側面及びケースの内側面のそれぞれ
に弾性突起が設置され、前記弾性突起が嵌合して固定機能を実現できる構造である。
【0010】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、押圧することで取り外しを実現できるスナ
ップフィット構造である。
【0011】
さらに、前記スナップフィット構造は、前記ムーブメントとケースとが接触する部分に
少なくとも1つの溝体があり、当該溝体内にシート体が備えられ、ボルトがシート体を貫
通することによりムーブメントとカバーとが固定される。
【0012】
さらに、前記スナップフィット構造は、ケースの内壁に少なくとも1つのアンダーカッ
ト溝があり、前記ムーブメントの側面にアンダーカット溝と嵌合する突起部分付きのバネ
片がある構造である。
【0013】
さらに、前記スナップフィット構造は、ケース又はムーブメントの一方に少なくとも1
つの弾性部材付きの突起があり、ムーブメント又はケースの他方に突起と嵌合する凹溝を
有することである。
【0014】
さらに、前記スナップフィット構造は、さらに、ケースとムーブメントとの相対的な分
離を実現するために、突起を凹溝から突き出すための突き出しピンを含む構造である。
【0015】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、ビス、さし金又はピンで、ムーブメントと
ケースとを固定する機能を実現するボルト連結構造である。
【0016】
さらに、前記ボルト連結構造は、前記ムーブメント及びケースに取り付け穴が開けられ
、ネジやピンを嵌合することによりムーブメントとケースとを固定する構造である。
【0017】
さらに、前記ボルト連結構造は、前記ムーブメントとケースとが接触する部分に少なく
とも1つの溝体があり、当該溝体内にシート体が備えられて、ネジがシート体を貫通する
ことによりムーブメントとケースとを固定する構造である。
【0018】
さらに、前記ボルト連結構造は、ケースに回転可能な固定部材が設けられ、ケースに設
けられた固定部材を回転させることで固定する構造である。
【0019】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、磁気吸着による固定構造である。
【0020】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、ムーブメントが決定の方式にしたがって固
定位置にスライドするように案内できる案内溝構造である。
【0021】
さらに、前記案内溝構造として、ムーブメント又はケースの側面には少なくとも1つの
案内溝があり、前記ケース又はムーブメントの側面には案内溝と嵌合するための案内ブロ
ックがある構造が採用される。
【0022】
さらに、前記案内溝構造は、ケース又はムーブメントの一方にアリ溝があり、ムーブメ
ント又はケースの他方にアリ溝と嵌合するスライドブロックがある構造である。
【0023】
さらに、前記案内溝構造は、TF係止溝式であって、ムーブメントをケース内にスライ
ドさせて互いに係合して固定する構造が採用される。
【0024】
さらに、前記案内溝構造は、ケースに入口を予め残す必要があり、任意の面(通常は、
側面)からもムーブメントを入れることができる構造である。
【0025】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、ケース又はムーブメントに突出部があり、
前記ムーブメント又はケースに突出部と回転可能に係着する係着部がある回転可能な係合
構造である。
【0026】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、ネジ止め構造である。
【0027】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、ムーブメントとケースとを一体に固定する
ことができる弾性のあるキャリパー構造である。
【0028】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造として、ケースが弾性のある軟質カバーであり
、露出している面積がムーブメント面積よりも小さく、ムーブメントを軟質カバーに押し
入れて被覆して固定する構造が採用される。
【0029】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造として、ケースに、ケース内に位置するムーブ
メントに蓋をして固定するための回転可能な蓋体がある構造が採用される。
【0030】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、ロック装置によりムーブメントをケース内
に固定するケースを開閉可能な2つの部分である構造が採用される。
【0031】
さらに、前記ロック装置は、そのうちの1つの部分に連結された連結棒を含み、当該連
結棒が固定ノブにより他の部分に螺合されて、ムーブメントをケース内に固定する。
【0032】
さらに、前記取り外し可能な構造として、ケースに底板が含まれ、当該底板の両端にそ
れぞれ回転可能に蓋をするケース本体がある構造が採用される。
【0033】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、ケース又はムーブメントの側面に少なくと
も1本の弾性フィラメントがあり、ムーブメント又はケースに弾性フィラメントと嵌合す
る凹溝があるサークリップ構造である。
【0034】
さらに、前記ムーブメント取り付け構造は、ケース及びムーブメントの両方の連結側に
、ムーブメントの上下移動を制限するためのスライドブロックを有する溝が開けられてい
るラッチ構造である。
【0035】
さらに、前記ケースには、さらに、腕時計を手首に固定するための、ケースに連結され
た装着アセンブリが設置されている。
【0036】
さらに、前記装着アセンブリとケースとは取り外し可能に連結される。
【0037】
さらに、前記ケースは、環状構造である。
【0038】
さらに、前記環状構造のケースの形状には、円形、四角形、樽形、及び他の多角形が含
まれるが、これらに限定されない。
【0039】
さらに、前記ケースへの取り付けが可能なムーブメントは、機械式ムーブメント、スマ
ートムーブメント、石英ムーブメント、又は他の任意の原理のムーブメントであり得る。
【0040】
さらに、前記ケースへの取り付けが可能なムーブメントの形状には、円形、四角形、及
び他の多角形が含まれるが、これらに限定されない。
【0041】
さらに、前記ケースの材質には、プラスチック、金属、及びゴムが含まれるが、これら
に限定されない。
【0042】
さらに、前記ケースには、ムーブメント上の機能ボタンをトリガーするためのカスタマ
イズ可能なキーが予め残される。
【0043】
さらに、前記ケースの内側は、直径が18~60ミリメートルの円形であり、前記ケー
スの厚さは、3~15ミリメートルであり、前記締まり嵌め構造は、ケースの内側に、ム
ーブメントの外側に、或いはケースの内側及びムーブメントの外側の両方に、2~4個の
弾性突起が設置される。
【0044】
さらに、前記ケースの内側は、直径が18~60ミリメートルの円形であり、前記ケー
スの厚さは、3~15ミリメートルであり、前記スナップフィット構造は、弾性部材によ
り取り外すことが実現される。
【0045】
さらに、前記ケースの内側は、角丸長方形であり、前記角丸長方形の長と幅は、16~
60ミリメートルであり、前記角丸長方形のR角の半径は、1~10ミリメートルであり
、前記ケースの厚さは、3~15ミリメートルであり、前記締まり嵌め構造は、ケース内
側に、ムーブメント外側に、に、或いはケース内側及びムーブメント外側の両方に、2~
4個の弾性突起が設置される。
【0046】
さらに、前記ケースの内側は、角丸長方形であり、前記角丸長方形の長と幅は、16~
60ミリメートルであり、前記角丸長方形のR角の半径は、1~10ミリメートルであり
、前記ケースの厚さは、3~15ミリメートルであり、前記スナップフィット構造は、弾
性部材により取り外すことが実現される。
【発明の効果】
【0047】
従来技術と比較して、本発明の有益な効果は、下記のとおりである。
【0048】
腕時計のケースとムーブメントとを迅速に取り外して交換することが実現され、1つの
ケースが取り付け形状や色の異なるムーブメントに対応することを満たすことができ、そ
れにより、異なる視覚効果の腕時計を呈する。
【0049】
操作しやすいため、ユーザーは、異なる場合に異なるニーズに応じて適切なケースとム
ーブメントを選択して組み合わせることができ、それにより複数の異なる腕時計を購入す
ることを回避し、購入者の経済的負担を軽減する。
【0050】
ケース、特にムーブメントが故障した場合に、必要に応じて補修や交換することができ
、検査と修理効率を大幅に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図3】本発明の
図2における弾性突起とムーブメントとの嵌合の模式図である。
【
図4】本発明の
図2における弾性突起とムーブメントとの別の嵌合の模式図である。
【
図9】本発明の実施例6の別の構造の模式
図1である。
【
図10】本発明の実施例6の別の構造の模式
図2である。
【
図11】本発明の実施例6の別の構造の模式
図3である。
【
図12】本発明の実施例6の別の構造の模式
図4である。
【
図13】本発明の実施例6の別の構造の模式
図5である。
【
図16】本発明の実施例10の構造の模式図である。
【
図17】本発明の実施例10の別の構造の模式
図1である。
【
図18】本発明の実施例5の別の構造の模式図である。
【
図19】本発明の実施例11の構造の模式図である。
【
図20】本発明の実施例12の構造の模式図である。
【
図21】本発明の実施例13又は実施例14の構造の模式図である。
【
図22】本発明の実施例15の構造の模式図である。
【
図23】本発明の実施例16の構造の模式図である。
【
図24】本発明の実施例7のラッチ構造の模式図である。
【
図25】本発明の実施例7のラッチ構造の別の模式図である。
【
図26】本発明の実施例16の弾性フィラメントの4つを有する模式図である。
【
図27】本発明の実施例10の別の構造の模式
図2である。
【
図28】本発明の実施例8の別の構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術的解決手段を明確
かつ完全に説明し、明らかに、説明される実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、全
ての実施例ではない。当業者は、本発明の実施例に基づいて、創造的労働なしに得られる
全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0053】
なお、本発明の説明において、「上/下端」、「内」、「外」、「前端」、「後端」、
「両端」、「一端」、「他端」などの用語によって示される方位又は位置関係は、図面に
示される方位又は位置関係に基づいたものであり、本発明の説明及び説明の簡略化を容易
にするためのものにすぎず、示される装置又はコンポーネントが、必ずしも特定の方位を
有し、特定の方位で構成や操作されることを指示又は暗示することではなく、したがって
、本発明を限定するものとして理解することはできない。また、「第1」、「第2」とい
う用語は、説明のために使用されるだけで、相対的な重要性を指示するか又は暗示すると
理解することはできない。
【0054】
なお、本発明の説明において、特に明確に定義や限定しない限り、「取り付け」、「設
置/嵌設」、「嵌着」、「連結」などは、広義に理解されるべきであり、例えば、「連結
」は、固定的な連結であっても、着脱可能な連結であっても、一体的な連結であってもよ
く、機械的な連結であっても、電気的連結であってもよく、直接連結であっても、中間媒
体を介した間接的な連結であっても、2つの内部素子の連通であってもよい。当業者であ
れば、具体的な状況に応じて、本発明における上記用語の具体的な意味を理解することが
できる。
【0055】
図1を参照すると、本発明は、以下の技術的解決手段を提供する。
【0056】
ムーブメントの切り替えが可能な腕時計ケースであって、前記ケース1には、ムーブメ
ント2を前記ケース1に固定的に取り付けて、ケース1と、異なるムーブメント2との嵌
合使用を実現できるムーブメント取り付け構造が設置されている。前記ケース1は、装着
アセンブリ3に取り外し可能に連結される。前記異なるムーブメント2とは、動力源に応
じて分類する場合、機械的な巻き上げで回転を提供する機械式ムーブメント及び電子ムー
ブメント(例えば、石英ムーブメント)などが含まれるムーブメントを言い、機能で分類
する場合、主に時報のためのムーブメント、及び、時報と、心拍数や歩数測定などの機能
とを含むムーブメントが含まれるムーブメントを言い、また、形状の外観や色などが異な
るムーブメントであってもよい。
【0057】
前記ケースには、ムーブメント自体が有する機能性ボタンに接触してトリガーするため
のカスタマイズ可能なキーが予め残され、本発明の一実施例において、前記カスタマイズ
のキーは2個あり、それぞれリューズの上下両側に設置され、他の実施例において、前記
カスタマイズのキーは3個あり、それぞれリューズの上下両側及びリューズの対向側に設
置される。
【0058】
実施例1
前記締まり嵌め構造は、ケースと中身との間の摩擦力により固定される。両者は比較的
貼り合わせる必要がある。
【0059】
図2に示すように、ムーブメント2とケース1との締まり嵌めを採用する。具体的には
、前記ケース1の端面には、ムーブメントを収容するための槽体7があり、前記ムーブメ
ント2又は槽体7の側面には、少なくとも1つの弾性突起8があり、前記槽体7又はムー
ブメント2の側面には、弾性突起8と嵌合するための窪み9がある。
【0060】
本発明の一実施例において、前記突起及び窪みは、2点設置で、それぞれケース又はム
ーブメントの6時及び12時の位置に設置され、他の実施例において、前記突起及び窪み
は、4点設置で、それぞれケース又はムーブメントの2時、4時、8時、及び10時の位
置に設置される。
【0061】
図3に示すように、ケース1の溝体7の側面には、突出した弾性突起8があり、ムーブ
メント2の側面には、弾性突起8と嵌合する窪み9がある。当然のことながら、弾性突起
8は、ムーブメント2の側面にあってもよく、これに対応して、窪み9は、ケース1の溝
体7の側面に位置する。又は、
図4に示すように、ケース1の溝体7とムーブメント2の
側面には、いずれにも弾性突起8と窪み9があり、これらが交互に嵌合する。
【0062】
弾性突起8と窪み9の形状、数、位置、材質は限定されない。
図1に示すように、本実
施例において、ケース1には、リューズ4を収容するためのリューズ収容溝5が開けられ
ている。
【0063】
実施例2
前記取り外し可能な構造は、押圧することで取り外しを実現できるスナップフィット構
造である。
【0064】
前記取り外し可能な構造には、ムーブメント2とケース1とのスナップフィットが採用
される。スナップフィットは、ムーブメントの内釜に設けられるが、ケースの内壁に設け
られてもよく、前記スナップフィット構造は、押圧可能な弾性部材により実現できる。
【0065】
本発明の一実施例において、ムーブメントには、突起状弾性部材が設置され、前記突起
状弾性部材は、ムーブメントにおける連結キーの押圧で変形が可能になり、ケースには、
前記突起状弾性部材に係合する窪みが設置され、当該連結キーを押圧することにより、突
起状弾性部材をケースにおける窪み構造に入れたり出したりすることを可能にし、さらに
、ムーブメントとケースとの取り外しと組み立てが実現される。
【0066】
本発明の他の実施例において、ケースに突起状弾性部材を設置し、ムーブメントに窪み
を設置することもできる。
【0067】
さらに好ましくは、前記窪みは、弾性構造として設置されてもよく、押圧することによ
り、窪み内の突起状弾性部材を押し出すことができる。
【0068】
本発明の他の実施例において、突起状弾性部材及び窪みは、2点設置で、それぞれケー
ス又はムーブメントの6時及び12時の位置に設置され、他の実施例において、前記突起
状弾性部材及び窪みは、4点設置で、それぞれケース又はムーブメントの2時、4時、8
時、及び10時の位置に設置される。
【0069】
実施例3
図5に示すように、前記取り外し可能な構造として、ケース1の内壁に少なくとも1つ
のアンダーカット溝21があり、前記ムーブメント2の側面にアンダーカット溝21と嵌
合する突起部分18付きのバネ片17がある構造が採用される。
【0070】
ムーブメント2の外壁にはバネ片17があり、バネ片17の外壁には突起部分18があ
る。それに応じて、ケース1の内壁にアンダーカット溝21が設置され、ムーブメント2
をケース1に入れると、バネ片17が力を受けて押されることができ、突起部分18がア
ンダーカット溝21まで移動すると、弾かれてアンダーカット溝21に入ることにより、
ムーブメント2とケース1との固定が実現される。本実施例において、ムーブメント2と
ケース1との連結箇所に所定の間隙19が予め残され、ムーブメント2の取り付けが容易
になり、且つ、突き出しピンで予め残された通路20から又は残された小さな切欠きから
バネ片17を戻させることにより、突起部分18とアンダーカット溝21との分離を実現
でき、さらに、ムーブメント2を容易に取り外すことができ、それに対応して、ケース1
の側面には、突き出しピンの挿着のための通路20が開けられ、突き出しピンにより通路
20に挿入することが容易になり、それにより、突起部分18とアンダーカット溝21と
の分離を実現する。
【0071】
実施例4
図6に示すように、実施例1に類似し、実施例1において、弾性突起8は、固定された
ものであるが、本実施例において、弾性部材23の突起24は、移動可能なものであり、
具体的には、前記取り外し可能な構造として、ケース1又はムーブメント2の一方に少な
くとも1つの弾性部材23付きの突起24があり、ムーブメント2又はケース1の一方に
突起24と嵌合する凹溝26を有する構造が採用される。
【0072】
弾性部材23付きの突起24は、ムーブメント2又はケース1の側壁に位置し、突起2
4の形状は、柱状又はビーズ状であってもよく、弾性部材23として、バネが好ましくい
。
【0073】
圧力を受けると、弾性部材23は変形する。圧力がなくなるか又は減少すると、形状が
回復し、凹溝26に陥没して位置を固定する機能を果たす。なお、凹溝26は、突起24
の方式で実現されることもでき、重要なのは、スライドを止める機能を果たすことである
。
【0074】
ビーズ状は、突出した小球及びバネで、他方が凹溝であってもよい。
【0075】
柱状は、突出したボール及びバネで、他方が凹溝であってもよい。また、突出したボー
ル及びバネで、他方が突出したストッパであってもよい。
【0076】
本実施例において、ムーブメント2には、弾性部材23及び突起24を収容するキャビ
ティ22が設置されている。
【0077】
実施例5
本実施例は、実施例4のさらに拡張した実施例であり、ケース1とムーブメント2との
相対的な分離を実現するために、突起24を凹溝26から突き出すための「工」字状のボ
タンである突き出しピン25をさらに含む。
【0078】
同様に、突起24の形状は、突出したボール及びバネであってもよい。通常の状況では
、ボールがバネにより押し出され、凹溝26を突き上げて固定する機能を果たす。(ムー
ブメント2)の垂直方向に溝(即ち
図12の通路20)が1つ開けられ、ボールに斜面が
あり、小針で突き上げると、スライドブロック(即ち突起24)がスライドして、位置を
空ける。他方が凹溝である。
【0079】
突出したボール及びバネである。通常の状況では、ボールがバネによって押し出され、
凹溝を突き上げて固定する機能を果たす。(ケース1及びムーブメント2)の水平方向に
溝が1つ開けられ、小針で突き上げると、スライドブロックがスライドし、位置を空ける
。
【0080】
図7に示すように、突出したボール及びバネである。通常の状況では、ボールはバネに
より押し出され、凹溝26を突き上げて固定する機能っを果たす。溝(即ち
図7の通路2
0)が1つ開けられ、ボタン(突き出しピン25)が1つ設置され、押圧されるとスライ
ドブロック(即ち突起24)が押し出されて位置を空けることができる。
【0081】
図18に示すように、前記取り外し可能な構造として、ケース1とムーブメント2とが
取り付けられた後、スナップフィット30で側面を固定する構造が採用される。
【0082】
弾性のスナップフィット30は、1つのスナップフィット30によりムーブメント2と
ケース1とを一体に挟んで固定する。
【0083】
実施例6
前記取り外し可能な構造として、ムーブメント2とケース1とがボルト連結する構造が
採用される。
【0084】
具体的には、前記ムーブメント2及びケース1には取り付け穴が開設され、ネジ10や
ピンを嵌合させることによりでムーブメント2とケース1が固定される。
【0085】
ネジ10を例として説明する。
【0086】
図8に示すように、ケース1には、全体として「凵」状を呈する、ムーブメント2を入
れるための開口部(開口は上向きが下向き)があり、ムーブメント2を入れた後、ネジ1
0が、ムーブメント2に予め設置されたネジ穴に達するまで、ケース1を上下垂直に貫通
することにより、ケース1とムーブメント2との固定が実現される。
【0087】
図9に示すように、ムーブメント2を入れた後、ネジ10が水平垂直に貫通することに
より、ケース1とムーブメント2との固定が実現される。
【0088】
図10に示すように、当然のことながら、「凵」が2つあってもよく、即ち、それぞれ
第1の部分12及び第2の部分13である2つのケース部分があり、それは対称に設置し
、続いて、ネジ10が上下垂直に貫通することにより、カバー1とムーブメント2との固
定が実現される。即ち、ムーブメント2を2つの「凵」状のケースに嵌める。
【0089】
図8又は
図10に示すように、ケース1には、ネジ10が取り付けられ後に、ネジ10
の外端部がケース1の外端面と面一になるまで収容することができる隠し溝11が開けら
れているため、装着の邪魔にもならず見栄えもよい。本明細書に記載されたのは、いずれ
もネジ山で固定することであるが、ナットで固定することもできる。
【0090】
具体的には、
図11に示すように、前記ムーブメント2とケース1とが接触する部分に
は、少なくとも1つの溝体7(一般に、底部に溝を開けるか、穴を開ける)があり、当該
溝体7内にシート体14が備えられて、ネジ10がシート体を貫通してムーブメント2と
ケース1とを固定する。
【0091】
図11に示すように、ネジ10は、シート体14を貫通した後にケース1に固定されて
もよい。
【0092】
図12に示すように、ネジ10は、シート体14を貫通した後にムーブメント2に固定
されてもよい。
【0093】
また、
図13に示すように、ネジ10は、シート体14を貫通した後にケース1及びム
ーブメント2のそれぞれに固定されてもよい。
【0094】
本実施例において、ネジ10の他にピンでもよく、その製造数、形状、及び位置などに
ついては限定しない。
【0095】
実施例7
前記取り外し可能な構造として、ムーブメントとケースとが磁気的吸着により固定され
る構造が採用される。
【0096】
ムーブメント及びケースの少なくとも一方に磁石を嵌め込み、他方にそれと吸着する鉄
片又は磁石を嵌め込む。
【0097】
実施例8
図14及び
図28に示すように、前記取り外し可能な構造として、ムーブメント2又は
ケース1の一方には、少なくとも1つの案内溝15があり、前記ケース1又はムーブメン
ト2の他方には、案内溝15と嵌合するための案内ブロック16がある構造が採用される
。
【0098】
前記案内溝15は、ムーブメント2の外壁に存在してもよく、ケース1の内壁に存在し
てもよく、又は同時に存在してもよい。これに対応して、案内溝15に沿って所定の位置
までスライドする案内ブロック16がある。
【0099】
本実施例は、案内溝15の位置、数、方向などについて限定しない。
【0100】
前記取り外し可能な構造として、ケース又はムーブメントの一方にはアリ溝があり、ム
ーブメント又はケースの他方にはアリ溝と嵌合するスライドブロックがある構造が採用さ
れる。
【0101】
ムーブメント及びケースの一方には、Aアリ溝キャビティがある。ムーブメント及びケ
ースとの他方には、Bキャビティの形状にフィットするスライドブロックがある。位置を
合わせた後、Aの中に押し入れてロックすることができる。
【0102】
より一層、弾性部材を使用してスライドに垂直な方向でスライドブロックを突き上げて
、スライドブロックの移動を制限する。
【0103】
TF係止溝式であって、ムーブメントをケース内にスライドさせて互いに係合して固定
する。
【0104】
ラッチ構造であって、
図24及び
図25に示すように、ムーブメントとケースの両方に
溝41が開けられ、ケースに、ムーブメントとケースに同時に接触可能なスライドブロッ
ク42が設置される。スライドブロック42は、溝に沿って移動可能であり、スライドす
ることにより、ムーブメント2の上下移動を制限することができる。
【0105】
引き出し式であって、ケースに入口を予め残す必要があり、任意の面(通常は、側面)
からもムーブメントを入れることができる。
【0106】
実施例9
図15に示すように、前記取り外し可能な構造として、ケース1又はムーブメント2に
突出部27があり、前記ムーブメント2又はケース1に突出部27と回転可能に係着する
係着部28がある構造が採用される。
【0107】
本実施例の係着方式は、高圧釜の蓋の方式に類似し、両側に設置された突出部は回転後
に締め付けられる。
【0108】
本実施例において、回転するため、広いリューズ収容溝を含んでもよいし、取り外し可
能なリューズを採用してもよい。
【0109】
実施例10
前記取り外し可能な構造として、ケース1とムーブメント2とが螺合する構造が採用さ
れる。
【0110】
ケース1の内壁及びムーブメント2の外壁には、一致するネジ山29がある。
【0111】
図16に示すように、
方式1において、ムーブメント2がケース1に完全にネジ込まれる。
【0112】
図17に示すように、
方式2において、ケースは、それぞれ第1の部分12と第2の部分13とを含む複数の
部分に分けられ、ここで、少なくとも1つの部分は、ムーブメント2とネジ山関係にある
。それにより、ムーブメント2が、第1の部分12と第2の部分13との間に係止される
。
【0113】
図27に示すように、腕時計の底部に1つの回転可能なベゼル43を用いるか、又は、
蓋に1つの回転可能なベゼル43を用いるか、又は、上下2つのベゼル43がある。
【0114】
実施例11
図19に示すように、前記取り外し可能な構造として、ケース1が弾性のある軟質カバ
ーであり、露出している面積31がムーブメント面積よりも小さく、ムーブメント2を軟
質カバーに押し入れて被覆して固定する構造が採用される。
【0115】
これは、弾性のある軟質カバー(例えばシリコーンゴム)であり、露出している面積3
1は、ムーブメント面積よりも小さく、手で開けてムーブメント2を押し入れて被覆して
固定することができる。具体的には、
図19に示すように、露出している面積31部分の
直径dは、ムーブメント2の直径よりも小さい。
【0116】
実施例12
図20に示すように、前記取り外し可能な構造として、ケースに、ケース1内に位置す
るムーブメント2に蓋をして固定するための回転可能な蓋体32がある構造が採用される
。
【0117】
ケース1は、1本の軸で連結される2つの部分に分けられる。この2つの部分は、開閉
可能となっており、本や貝殻に類似する。開けた後、ムーブメント2を入れてムーブメン
ト1を固定する。
【0118】
実施例13
図21に示すように、前記取り外し可能な構造として、ケースが開閉可能な2つの部分
である構造が採用される。
【0119】
ケースは、それぞれ第1の部分12と第2の部分13との2つの部分に分けられ、1つ
の軸33により開閉する。
【0120】
開けるとムーブメント2を取り出すことができ、閉めると固定することができる。
【0121】
実施例14
図21に示すように、本実施例は、実施例17のさらに拡張した実施例であるが、開閉
可能な2つの部分は、ロック装置によりムーブメント2をケース1内に固定する。前記ロ
ック装置は、そのうちの1つの部分に連結された連結棒を含み、当該連結棒が固定ノブ3
7により他の部分に螺合されて、ムーブメント2をケース1内に固定する。
【0122】
固定性を高めるために、開ける側に、ロック装置を追加することもできる。しかし、こ
れは絶対に必要なことではない。
【0123】
連結棒は、第1の連結棒34と、中間連結棒35と、第2の連結棒36とを含み、第1
の連結棒34は、そのうちの1つのケース1にヒンジ連結され、本実施例は、第2の部分
13にヒンジ連結されることを例として説明し、続いて、中間連結棒35にヒンジ連結さ
れ、第2の連結棒36は、中間連結棒35にヒンジ連結され、固定ノブ37は、第2の連
結棒36を貫通してそれに取り付けられ、第1の部分12と第2の部分13とは閉じられ
た後、固定ノブ37により第1の部分12に螺着され、それによりムーブメント2をケー
ス1内に係り止めることが実現される。
【0124】
実施例15
図22に示すように、前記取り外し可能な構造として、ケースに底板38が含まれ、当
該底板38の両端にそれぞれ回転可能に蓋をするケース本体がある構造が採用される。
【0125】
ケースは、第1の部分12と第2の部分13とを含む2つの部分に分けられ、軸回転3
9により分けるか又は一体になることが可能であり、ムーブメント2と嵌合して固定機能
を果たす。
【0126】
実施例16
図23に示すように、前記取り外し可能な構造として、ケース1又はムーブメント2の
側面には、少なくとも1本の弾性フィラメント40があり、ムーブメント2又はケース1
には、弾性フィラメント40と嵌合する凹溝26がある。
【0127】
弾性フィラメント40(形状、材質、数、位置に限定されない)と凹溝26(形状、数
、位置に限定されない)を使用して固定し、弾性フィラメント40は、オープン型であっ
ても、クローズ型であってもよい。この弾性フィラメント40は押されると、変形する。
圧力がなくなった後、収縮する。ムーブメント2及びケース1の一方に、弾性フィラメン
ト40が設置され、他方に、凹溝26が設置される。押されると、弾性フィラメント40
が変形し、圧力がなくなった後に解放される。弾性フィラメント40が凹溝26内に係止
されると、ケース1とムーブメント2との固定が実現できる。
【0128】
図26に示すように、本発明の一実施例において、前記弾性フィラメント40は四隅に
設置され、構造がシンプルで、操作しやすく、様々な形状に適し、ムーブメント及びケー
スのそれぞれの完全性を保証する利点がある。他の実施例において、前記弾性フィラメン
ト40は、対向側、又は3つの側にそれぞれ設置されてもよい。
【0129】
異なる実施例において、このような弾性フィラメントは、「係止バネ」、「波形拡張片
」、「波形拡張バネ」、「C字状バネ」、「C型バネ」とも呼ばれる。ストップカラー又
は止め輪とも呼ばれ、留め具の1種であり、機械、機器の軸溝又は穴溝に取り付けられ、
軸又は穴における部品の軸方向の移動を阻止する機能を果たす。
【0130】
前記装着アセンブリ3として、ケース1に取り付けられるバンド又はチェーン状のもの
が採用される。
【0131】
具体的には、前記ケースに標準インタフェースが予め残される。前記標準インタフェー
スは、充電インタフェース及びデータインタフェースを含むが、これらに限定されない。
【0132】
具体的には、前記ケースに夜光装飾がある。
【0133】
具体的には、前記ケースには、落下防止、防水強化、擦過防止、及び第2のディスプレ
イスクリーン構造がある。
【0134】
本発明において、ムーブメントは、従来技術における組み立て済みの機械式ムーブメン
トを採用してもよいし、石英/電子ムーブメントを選択してもよい。機械式ムーブメント
である場合、その動力源はリューズ4の巻き上げであり、機械式ムーブメントを動かす動
力を提供し、石英/電子ムーブメントである場合、その動力源は内蔵電源で、ムーブメン
トを動かす動力を提供し、当該ムーブメントは、防水、防振などの特性を備え、ここでは
詳述しない。
【0135】
本発明の実施例を示して説明したが、当業者であれば、本発明の原理及び精神から逸脱
せずに、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができ、本
発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその等価ものにより限定されることを理解でき
る。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ムーブメントの切り替えが可能な腕時計ケースであって、
前記ケースには、前記ムーブメントを前記ケースに取り付け及び取り外し可能として、
前記ケースと、異なる前記ムーブメントとの嵌合使用を実現できるムーブメント取り付け
構造が設置されており、
前記ムーブメントは平面視で円形であり、
前記ケースは、
底板と、
前記底板の両端にそれぞれ回転軸を支点として回転して開閉されるように取り付けられ
た第1の部分及び第2の部分と、
を有し、
前記第1の部分及び前記第2の部分の平面視で、前記第1の部分及び前記第2の部分は
、円弧形状の嵌合面をそれぞれ有し、
前記ムーブメント取り付け構造は、前記ムーブメントが前記第1の部分と前記第2の間
に配置され、かつ、前記第1の部分及び前記第2の部分が閉じられた状態で前記ムーブメ
ントが前記第1の部分の嵌合面と前記第2の部分の嵌合面との間に嵌合される構造を含む
、ことを特徴とする腕時計ケース。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0125
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0125】
ケース1は、第1の部分12と第2の部分13とを含む2つの部分に分けられている。
第1の部分12及び第2の部分13の平面視で、第1の部分12は円弧形状の嵌合面12
Aを有し、第2の部分13は円弧形状の嵌合面13Aを有する。第1の部分12及び第2
の部分13は、底板38に対し、それぞれ回転軸39により分けるか又は一体になること
が可能であり、第1の部分12の嵌合面12A及び第2の部分13の嵌合面13Aが、ム
ーブメント2の外周面へそれぞれ嵌合して固定機能を果たす。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】