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特開2024-67010疾患の治療用のホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)のアロステリッククロメノン阻害剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067010
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】疾患の治療用のホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)のアロステリッククロメノン阻害剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/352 20060101AFI20240509BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20240509BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240509BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20240509BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240509BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240509BHJP
   A61K 31/337 20060101ALI20240509BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20240509BHJP
   A61K 31/565 20060101ALI20240509BHJP
   A61K 31/4741 20060101ALI20240509BHJP
   A61K 31/4196 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
A61K31/352
A61P15/00
A61P35/00
A61P35/04
A61P43/00 121
A61K45/00
A61P43/00 111
A61K31/337
A61K31/506
A61K31/565
A61K31/4741
A61K31/4196
【審査請求】未請求
【請求項の数】85
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023186812
(22)【出願日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】63/421,716
(32)【優先日】2022-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/382,999
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/383,206
(32)【優先日】2022-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/488,875
(32)【優先日】2023-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
2.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】522483275
【氏名又は名称】ペトラ・ファーマ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PETRA PHARMA CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100221523
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(72)【発明者】
【氏名】キャリー,ソフィ
(72)【発明者】
【氏名】コーツ,デイビッド アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ダウレス,ミッシェル スザンヌ
(72)【発明者】
【氏名】フェイバー,アンドリュー リー
(72)【発明者】
【氏名】ゴン,シュエチエン
(72)【発明者】
【氏名】ヒルデン,ロリ ラケル
(72)【発明者】
【氏名】クリッペル-ギーゼ,アンケ
(72)【発明者】
【氏名】クミネック,ジスレーヌ
(72)【発明者】
【氏名】モース,ブリジット ルイーズ
(72)【発明者】
【氏名】オルティス ルイス,マリア ヘスス
(72)【発明者】
【氏名】ペレス フェレイロ,カルメン マリア
(72)【発明者】
【氏名】プカ,ロレダーナ
(72)【発明者】
【氏名】スマイス,リリアン メアリー
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZA811
4C084ZB261
4C084ZC201
4C084ZC411
4C084ZC751
4C086AA01
4C086BA02
4C086BA08
4C086BC50
4C086BC60
4C086CB22
4C086DA09
4C086GA07
4C086HA00
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA52
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA81
4C086ZB26
4C086ZC20
4C086ZC41
4C086ZC75
(57)【要約】      (修正有)
【課題】PIK3CA変異癌等の疾患の治療のための化合物、その薬学的に許容される塩、その製造方法、及び場合により疾患を治療するための1つ又は複数の更なる治療剤と組み合わせたその使用を提供する。
【解決手段】有効量の下記に示す化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法である。

【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効量の化合物A:
【化1】
、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法。
【請求項2】
有効量の化合物A:
【化2】
、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法。
【請求項3】
有効量の化合物A:
【化3】
、又はその薬学的に許容される塩を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩;及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法。
【請求項4】
有効量の化合物A:
【化4】
、又はその薬学的に許容される塩を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩;及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法。
【請求項5】
有効量の化合物A:
【化5】
、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法。
【請求項6】
前記PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、エストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、エストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記患者が閉経後の女性である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記患者がII型糖尿病を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、300mg~600mgの1日総量で投与される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、アベマシクリブである、請求項1、3、4又は6~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
アベマシクリブが、50~200mgの経口用量として1日2回投与される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
アベマシクリブが150mgの経口用量として1日2回投与される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記SERD、又はその薬学的に許容される塩がフルベストラントである、請求項2、3又は6~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
フルベストラントが、第1の28日サイクル(サイクル1)の1日目及び15日目、並びに第2及び任意のその後の28日サイクル(サイクル2及びその後のサイクル)の1日目に500mgの筋肉内用量として投与される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記SERD、又はその薬学的に許容される塩がイムルネストラントである、請求項2、3又は6~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
イムルネストラントが400mgの経口用量として1日1回投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、アナストロゾール、レトロゾール又はエキセメスタンである、請求項4又は6~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアナストロゾールである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
アナストロゾールが1日1回1mg経口用量として投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がレトロゾールである、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
レトロゾールが、肝硬変又は重度の肝機能障害を有する患者に対して、1日1回の2.5mg経口用量として、又は1日おきに1回の2.5mg経口用量として投与される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がエキセメスタンである、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
エキセメスタンが25mgの経口用量として1日1回投与される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記タキサン、又はその薬学的に許容される塩がパクリタキセルである、請求項5~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
パクリタキセルが、最初の投与サイクルの8日目、15日目、及び22日目に、及び次いでその後の全ての投与サイクルの1日目、8日目、15日目、及び22日目に80mg/m注射として投与される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、化合物Aのトロメタミン塩である、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記化合物Aのトロメタミン塩が、6.4°±0.2°、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、11.8°±0.2°、13.0°±0.2°、16.5°±0.2°、16.9°±0.2°、22.1°±0.2°、23.0°±0.2°、及び24.9°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記化合物Aのトロメタミン塩が、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°、及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記化合物Aのトロメタミン塩が、179.0、158.7、151.7、149.7、136.3、134.7、132.9、129.3、127.4、125.2、121.7、117.0、115.5、115.2、110.4、64.1、63.2、45.3、22.6、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、請求項28~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記化合物Aのトロメタミン塩が、179.0、129.3、63.2、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、請求項28~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A:
【化6】
、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項34】
PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、SERD、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A:
【化7】
、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項35】
PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A:
【化8】
、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項36】
PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項37】
PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、タキサン、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A:
【化9】
、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項38】
前記PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌である、請求項33~37のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項39】
前記PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、エストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌である、請求項33~37のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項40】
前記PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、エストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異体、進行性又は転移性乳癌である、請求項33~37のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項41】
前記患者が閉経後の女性である、請求項33~40のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項42】
前記患者がII型糖尿病を有する、請求項33~41のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項43】
化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、300mg~600mgの1日総量で投与される、請求項33~42のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項44】
CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、アベマシクリブである、請求項33、35、36又は38~43のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項45】
アベマシクリブが、50~200mgの経口用量として1日2回投与される、請求項44に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項46】
アベマシクリブが、150mgの経口用量として1日2回投与される、請求項45に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項47】
前記SERD、又はその薬学的に許容される塩がフルベストラントである、請求項34、35又は38~46のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項48】
フルベストラントが、最初の28日間のサイクル(サイクル1)の1日目及び15日目、並びに2番目及びその後の任意の28日間のサイクル(サイクル2及びその後のサイクル)の1日目に500mgの筋肉内用量として投与される、請求項47に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項49】
SERD、又はその薬学的に許容される塩がイムルネストラントである、請求項34、35又は38~46のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項50】
イムルネストラントが、1日1回の400mg経口用量として投与される、請求項49に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項51】
前記アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアナストロゾール、レトロゾール又はエキセメスタンである、請求項36又は38~46のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項52】
前記アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアナストロゾールである、請求項51に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項53】
アナストロゾールが1日1回1mg経口用量として投与される、請求項52に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項54】
前記アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がレトロゾールである、請求項51に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項55】
レトロゾールが、肝硬変又は重度の肝機能障害を有する患者に対して1日1回の2.5mg経口用量として、又は1日おきに1回の2.5mg経口用量として投与される、請求項54に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項56】
前記アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がエキセメスタンである、請求項51に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項57】
エキセメスタンが1日1回25mg経口用量として投与される、請求項56に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項58】
前記タキサン、又はその薬学的に許容される塩がパクリタキセルである、請求項37に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項59】
パクリタキセルが、最初の投与サイクルの8日目、15日目、及び22日目に、次いでその後の全ての投与サイクルの1日目、8日目、15日目、及び22日目に、80mg/m注射として投与される、請求項58に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項60】
前記化合物A、又はその薬学的に許容される塩が化合物Aのトロメタミン塩である、請求項33~59のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項61】
前記化合物Aのトロメタミン塩が、6.4°±0.2°、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、11.8°±0.2°、13.0°±0.2°、16.5°±0.2°、16.9°±0.2°、22.1°±0.2°、23.0°±0.2°、及び24.9°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項60に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項62】
前記化合物Aのトロメタミン塩が、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°、及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項60に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項63】
前記化合物Aのトロメタミン塩が、179.0、158.7、151.7、149.7、136.3、134.7、132.9、129.3、127.4、125.2、121.7、117.0、115.5、115.2、110.4、64.1、63.2、45.3、22.6、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、請求項60~62のいずれか一項に記載の使用のための、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項64】
179.0、129.3、63.2、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、請求項60~62のいずれか一項に記載の使用のための、化合物のトロメタミン塩又はその薬学的に許容される塩。
【請求項65】
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸のトロメタミン塩。
【請求項66】
6.4°±0.2°、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、11.8°±0.2°、13.0°±0.2°、16.5°±0.2°、16.9°±0.2°、22.1°±0.2°、23.0°±0.2°、及び24.9°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項67】
8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°、及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項68】
8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°及び22.1°±0.2°のピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項69】
179.0、158.7、151.7、149.7、136.3、134.7、132.9、129.3、127.4、125.2、121.7、117.0、115.5、115.2、110.4、64.1、63.2、45.3、22.6、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、請求項65~68のいずれか一項に記載のトロメタミン塩。
【請求項70】
179.0、129.3、63.2、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、請求項65~68のいずれか一項に記載のトロメタミン塩。
【請求項71】
10.6°±0.2°、13.2°±0.2°、14.5°±0.2°、15.9°±0.2°、及び17.4°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項72】
10.6°±0.2°、17.4°±0.2°、13.2°±0.2°、及び14.5°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた15.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項73】
10.6°±0.2°、13.2°±0.2°、14.5°±0.2°、15.9°±0.2°及び17.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項74】
6.3°±0.2°、11.1°±0.2°、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、及び18.9°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項75】
12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、6.3°±0.2°、及び18.9°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項76】
6.3°±0.2°、11.1°±0.2°、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°及び18.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項65に記載のトロメタミン塩。
【請求項77】
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸のエルブミン塩。
【請求項78】
6.5°±0.2°、10.5°±0.2°、11.1°±0.2°、15.2°±0.2°、15.9°±0.2°、17.6°±0.2°、18.0°±0.2°、19.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.2°±0.2°、22.7°±0.2°及び26.3°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項77に記載のエルブミン塩。
【請求項79】
10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°、及び19.3°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項77に記載のエルブミン塩。
【請求項80】
10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°及び19.3°±0.2°のピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項77に記載のエルブミン塩。
【請求項81】
177.4、174.8、159.8、151.7、149.5、134.0、132.6、130.7、130.3、129.0、128.1、123.1、122.4、119.4、116.8、115.9、112.3、53.0、47.5、27.4、23.3、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、請求項77~80のいずれか一項に記載のエルブミン塩。
【請求項82】
177.4、132.6、27.4、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、請求項77~80のいずれか一項に記載のエルブミン塩。
【請求項83】
請求項65~76のいずれか一項に記載のトロメタミン塩又は請求項77~82のいずれか一項に記載のエルブミン塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項84】
7.0°±0.2°、9.7°±0.2°、11.9°±0.2°、14.9°±0.2°、及び17.4°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶性2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸。
【請求項85】
7.4°±0.2°、8.5°±0.2°、10.6°±0.2°、13.4°±0.2°、及び15.7°±0.2から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶性2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年11月2日に出願された米国仮出願第63/421,716号(代理人整理番号30461_US_PRI);及び2022年11月9日に出願された同第63/382,999号(代理人整理番号30461A_US_PRI)の優先権を主張し、及び2022年11月10日に出願された同第63/383,206号(代理人整理番号30461B_US_PRI)の優先権を主張し、及び2023年03月7日に出願された同第63/488,875号(代理人整理番号30461C_US_PRI)の優先権を主張し、その各々の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸(「化合物A」)、その薬学的に許容される塩、及び場合により疾患を治療するための1つ又は複数の追加の治療剤と組み合わせたその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)触媒アイソフォームp110αをコードするPIK3CA遺伝子は、固形腫瘍において最も頻繁に変異する遺伝子であり、PI3K経路内の最も頻繁な遺伝子改変部位でもある。PIK3CA変異は、子宮内膜癌、乳癌、及び頭頸部癌において最も頻繁に見られる。HR+/HER2-乳癌を有する患者のおよそ40%は、p110α及びPI3K/AKT/mTORシグナル伝達ネットワークを活性化する、PIK3CAにおける活性化変異を有する。H1047Rは、PIK3CAにおける最も一般的なミスセンス変異である。
【0004】
PIK3CAにおける活性化変異は、内分泌療法に対する耐性及び疾患進行に関連する。PIK3CAにおける新たなドライバー変異の出現もまた、CDK4/6阻害剤療法に対する耐性の機構であり得る。パクリタキセルに対する耐性はまた、前臨床モデルにおけるPI3K/mTOR経路活性化と関連付けられている。
【0005】
いくつかのPI3K標的化剤が、乳癌患者において試験されている。無作為化第3相試験(SOLAR-1;NCT02437318)、フルベストラントと組み合わせたPI3Kα特異的阻害剤であるアルペリシブは、フルベストラント単独での5.7ヶ月と比較して、11.0ヶ月まで無増悪生存期間を増加させ、HR+/HER2-PIK3CA-変異体進行性又は転移性乳癌患者の治療のためのフルベストラントと組み合わせたアルペリシブのFDA承認をもたらした。この承認は、PIK3CA変異乳癌についての有意な治療的進歩を表したが、アルペリシブは、臨床における他の治験用PI3Kα阻害剤と共に、野生型(WT)及び変異PI3Kαの両方をほぼ等しい効力で阻害する。結果として、それらの有効性は、用量制限高血糖並びに皮膚及びGI毒性を含むオンターゲットWT PI3Kα媒介毒性によって潜在的に制限され、これは、PI3Kα阻害剤の広範な臨床的有用性をいくらか制限してきた。例えば、SOLAR-1試験において、アルペリシブ/フルベストラント群又はプラセボ/フルベストラント群のいずれかの参加者の少なくとも35%で生じた有害事象には、それぞれ、高血糖(63.7%対9.8%)、下痢(57.7%対15.7%)、吐気(44.7%対22.3%)、食欲減退(35.6%対10.5%)、及び発疹(35.6%対5.9%)が含まれた(Andre F, Ciruelos E, Rubovszky G, et al. SOLAR-1 Study Group.Alpelisib for PIK3CA-mutated, hormone receptor-positive advanced breast cancer.N Engl J Med.2019年5月16日; 380(20): 1929-1940).更に、高血糖及び発疹が、アルペリシブの中止につながる最も頻繁なAEであった。AEのためにアルペリシブ及びプラセボを中止した参加者のパーセンテージは、それぞれ25.0%及び4.2%であった(Andre et al.2019)。
【0006】
改善された治療指数を有するPI3Kα阻害剤、及びそのようなPI3Kα阻害剤を含む併用療法、PIK3CA変異癌を含む変異PI3Kに関連する疾患の治療が必要とされている。承認された療法に対する耐性を克服するPI3Kα阻害剤及び併用療法も必要とされている。また、効果的な疾患治療を達成し、患者のコンプライアンス、利便性、及び忍容性を最大化する一方で、投薬の中断及び中断を制限し、高血糖、下痢、悪心、食欲減退、及び発疹などの有害事象のリスクを最小化するための用量及び投薬レジメンも必要とされている。有利な物理的安定性、化学的安定性、溶解性、又は薬物動態特性を有するPI3Kα阻害剤の固体形態も必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
一態様では、化合物Aの固体形態が提供される。
【0008】
別の態様では、化合物Aの薬学的に許容される塩、及びその固体形態が提供される。
【0009】
別の態様では、PIK3CA変異癌等の疾患の治療のための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩を含む療法が提供される。
【0010】
別の態様では、PIK3CA変異癌等の疾患の治療のための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩を含む用量及び投薬レジメンが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】結晶性化合物A形態AのXRPDパターンである。
図2】結晶性化合物A形態BのXRPDパターンである。
図3】結晶性化合物A形態CのXRPDパターンである。
図4】結晶性化合物Aトロメタミン塩形態AのXRPDパターンである。
図5】結晶性化合物Aトロメタミン塩形態CのXRPDパターンである。
図6】結晶性化合物Aトロメタミン塩形態DのXRPDパターンである。
図7】結晶性化合物Aエルブミン塩のXRPDパターンである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
化合物2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸(「化合物A」)は、PI3Kα H1047Rの強力かつ変異選択的な阻害剤である。
【0013】
【化1】
化合物A
【0014】
一態様では、化合物Aの固体形態が本明細書で提供される。
【0015】
化合物A形態A
一態様では、化合物A形態Aとも呼ばれる結晶性2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸形態Aが提供される。一実施形態では、化合物A形態Aは、7.8°±0.2°、12.1°±0.2°、13.7°±0.2°、14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、18.9°±0.2°、19.5°±0.2°、20.7°±0.2°、21.2°±0.2°、及び24.1°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Aは、14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、18.9°±0.2°及び20.7°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた12.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Aは、14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、18.9°±0.2°及び20.7°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、12.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Aは、14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、18.9°±0.2°及び20.7°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、12.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Aは、14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、18.9°±0.2°及び20.7°±0.2°のピークと組み合わされた、12.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Aは、7.8°±0.2°、12.1°±0.2°、13.7°±0.2°、14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、18.9°±0.2°、19.5°±0.2°、20.7°±0.2°、21.2°±0.2°及び24.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。
【0016】
化合物A形態B
別の態様では、化合物A形態Bとも呼ばれる結晶性2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸形態Bが提供される。一実施形態では、化合物A形態Bは、7.0°±0.2°、9.7°±0.2°、11.9°±0.2°、14.9°±0.2°、及び17.4°±0.2°から選択される回折角2シータで少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Bは、14.9°±0.2°、11.9°±0.2°、17.4°±0.2°及び7.0°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた9.7°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Bは、14.9°±0.2°、11.9°±0.2°、17.4°±0.2°及び7.0°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、9.7°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Bは、14.9°±0.2°、11.9°±0.2°、17.4°±0.2°及び7.0°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、9.7°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A形態Bは、7.0°±0.2°、9.7°±0.2°、11.9°±0.2°、14.9°±0.2°及び17.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。
【0017】
化合物A形態C
別の態様では、化合物A形態Cとも呼ばれる結晶性2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸形態Cが提供される。一実施形態では、化合物A、形態Cは、7.4°±0.2°、8.5°±0.2°、10.6°±0.2°、13.4°±0.2°及び15.7°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A、形態Cは、8.5°±0.2°、15.7°±0.2°、10.6°±0.2°及び7.4°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた13.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A、形態Cは、8.5°±0.2°、15.7°±0.2°、10.6°±0.2°及び7.4°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、13.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A、形態Cは、8.5°±0.2°、15.7°±0.2°、10.6°±0.2°及び7.4°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、13.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物A、形態Cは、7.4°±0.2°、8.5°±0.2°、10.6°±0.2°、13.4°±0.2°及び15.7°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。
【0018】
別の態様では、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸のトロメタミン塩が本明細書で提供される。化合物Aの特定のトロメタミン塩は、有利な物理的安定性、化学的安定性、溶解性、又は薬物動態特性を有し得る。化合物Aの特定のトロメタミン塩は、加工性又は他の製造上の利点を有し得る。化合物Aの特定のトロメタミン塩は、トロメタミン塩の結晶化の際に化合物Aのキラル増強を提供し得る。
【0019】
化合物Aトロメタミン塩形態A
別の態様では、化合物Aトロメタミン塩形態Aと呼ばれる、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸の結晶性トロメタミン塩が提供される。一実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、6.4°±0.2°、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、11.8°±0.2°、13.0°±0.2°、16.5°±0.2°、16.9°±0.2°、22.1°±0.2°、23.0°±0.2°、及び24.9°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°及び22.1°±0.2°のピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、6.4°±0.2°、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、11.8°±0.2°、13.0°±0.2°、16.5°±0.2°、16.9°±0.2°、22.1°±0.2°、23.0°±0.2°及び24.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。
【0020】
別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、179.0、158.7、151.7、149.7、136.3、134.7、132.9、129.3、127.4、125.2、121.7、117.0、115.5、115.2、110.4、64.1、63.2、45.3、22.6、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、179.0、129.3、63.2、20.3及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Aは、179.0、158.7、151.7、149.7、136.3、134.7、132.9、129.3、127.4、125.2、121.7、117.0、115.5、115.2、110.4、64.1、63.2、45.3、22.6、20.3及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする。
【0021】
化合物Aトロメタミン塩形態C
別の態様では、化合物Aトロメタミン塩形態Cと呼ばれる、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸の結晶性トロメタミン塩が提供される。一実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Cは、10.6°±0.2°、13.2°±0.2°、14.5°±0.2°、15.9°±0.2°及び17.4°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Cは、10.6°±0.2°、17.4°±0.2°、13.2°±0.2°及び14.5°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた15.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Cは、10.6°±0.2°、17.4°±0.2°、13.2°±0.2°及び14.5°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた15.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Cは、10.6°±0.2°、17.4°±0.2°、13.2°±0.2°及び14.5°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた15.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。一実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Cは、10.6°±0.2°、13.2°±0.2°、14.5°±0.2°、15.9°±0.2°及び17.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。
【0022】
化合物Aトロメタミン塩形態D
別の態様では、化合物Aトロメタミン塩形態Dと呼ばれる、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸の結晶性トロメタミン塩が提供される。一実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Dは、6.3°±0.2°、11.1°±0.2°、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、及び18.9°±0.2°から選択される回折角2シータで少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Dは、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、6.3°±0.2°及び18.9°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Dは、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、6.3°±0.2°及び18.9°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Dは、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、6.3°±0.2°及び18.9°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。一実施形態では、化合物Aトロメタミン塩形態Dは、6.3°±0.2°、11.1°±0.2°、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°及び18.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。
【0023】
別の態様では、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸のエルブミン塩が本明細書で提供される。化合物Aの特定のエルブミン塩は、有利な物理的安定性、化学的安定性、溶解性、又は薬物動態特性を有し得る。化合物Aの特定のエルブミン塩は、加工性又は他の製造上の利点を有し得る。
【0024】
化合物Aのエルブミン塩形態A
別の態様では、化合物Aエルブミン塩形態Aと呼ばれる、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸の結晶性エルブミン塩が提供される。一実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、6.5°±0.2°、10.5°±0.2°、11.1°±0.2°、15.2°±0.2°、15.9°±0.2°、17.6°±0.2°、18.0°±0.2°、19.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.2°±0.2°、22.7°±0.2°、及び26.3°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°及び19.3°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°及び19.3°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°及び19.3°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°及び19.3°±0.2°のピークと組み合わされた、11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。一実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、66.5°±0.2°、10.5°±0.2°、11.1°±0.2°、15.2°±0.2°、15.9°±0.2°、17.6°±0.2°、18.0°±0.2°、19.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.2°±0.2°、22.7°±0.2°、及び26.3°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする。
【0025】
別の実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、177.4、174.8、159.8、151.7、149.5、134.0、132.6、130.7、130.3、129.0、128.1、123.1、122.4、119.4、116.8、115.9、112.3、53.0、47.5、27.4、23.3、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、177.4、132.6、27.4、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする。別の実施形態では、化合物Aエルブミン塩形態Aは、177.4、174.8、159.8、151.7、149.5、134.0、132.6、130.7、130.3、129.0、128.1、123.1、122.4、119.4、116.8、115.9、112.3、53.0、47.5、27.4、23.3、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする。
【0026】
治療使用
PIK3CA変異癌、例えばPIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌、又はPIK3CA変異を有する他の固形腫瘍を含む疾患を有する患者を治療するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩を含む治療法も本明細書で提供される。化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、単剤療法で、又は1つ又は複数の追加の治療剤と組み合わせて使用され得る。療法は、患者に新しい治療選択肢を提供することができ、一部の患者において、既知の療法よりも増強された及び/又は予想外の有益な治療効果を提供することができる。
【0027】
癌治療の有効性は、癌治療の評価に一般的に使用される様々なエンドポイント(腫瘍退縮、腫瘍重量又はサイズ縮小、進行までの時間、全生存、無増悪生存、全奏効率、奏効期間、最良全奏効、疾患制御率、臨床的利益率、奏効までの時間、及び生活の質が含まれるが、これらに限定されない)によって測定することができる。療法剤は、原発腫瘍の収縮を伴わずに転移拡大の阻害を引き起こし得るか、原発腫瘍の収縮を誘発し得るか、又は単に腫瘍抑制効果を発揮し得る。例えば、血管新生及び/又は細胞周期活性の血漿又は尿マーカーの測定、血管新生及び/又は細胞周期活性のための組織ベースのバイオマーカーの測定、並びに放射線画像撮影による応答の測定を含む、本発明のいずれかの特定の単剤療法又は併用療法の有効性を決定するための新規なアプローチを場合により用いることができる。
【0028】
一態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、変異型ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)に関連する疾患を有する患者を治療する方法が提供される。
【0029】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0030】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0031】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0032】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0033】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法が提供される。
【0034】
別の態様では、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、方法が提供される。
【0035】
別の態様では、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の1種以上の治療剤と組み合わせて患者に投与することを含む、方法が提供される。一部の実施形態では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩と有効量の1種以上の治療剤との組み合わせ
は、PIK3CA変異癌の処置において相加的又は相乗的効果を提供することができる。いくつかの実施形態では、併用療法における治療剤(例えば、パクリタキセルなどのタキサン)のうちの1つ以上の有効量は、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が1つ以上の薬剤と組み合わせて投与されないPIK3CA変異癌の治療における薬剤の有効量未満であってもよい。
【0036】
別の態様では、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、若しくはその薬学的に許容される塩を、有効量のCDK4及び6阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;SERD、若しくはその薬学的に許容される塩;アロマターゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;タキサン、若しくはその薬学的に許容される塩;mTOR阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;チロシンキナーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;白金剤;アントラサイクリン、若しくはその薬学的に許容される塩;免疫チェックポイント阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;抗アンドロゲン、若しくはその薬学的に許容される塩;抗HER2モノクローナル抗体;抗HER2抗体-薬物複合体;KRAS阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;MEK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;ERK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;トポイソメラーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;SERM、若しくはその薬学的に許容される塩;又はPARP阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;或いはそれらの組み合わせを患者に投与することを含む、方法が提供される。
【0037】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0038】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0039】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0040】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0041】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0042】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0043】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0044】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0045】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法が提供される。
【0046】
別の態様では、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法が提供される。
【0047】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法が提供される。
【0048】
別の態様では、内分泌療法で以前に治療されたホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法が提供される。
【0049】
別の態様では、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0050】
別の態様では、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0051】
別の態様では、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0052】
別の態様では、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0053】
別の態様では、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0054】
別の態様では、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0055】
別の態様では、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0056】
別の態様では、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0057】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0058】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0059】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0060】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0061】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0062】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0063】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のチロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0064】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のチロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0065】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の白金剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0066】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の白金剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0067】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のアントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0068】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のアントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0069】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0070】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0071】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0072】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0073】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0074】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量の抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0075】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のKRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0076】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のKRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0077】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のMEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0078】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のMEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0079】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0080】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0081】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、(i)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0082】
別の態様では、(i)有効量のSERD阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0083】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)有効量の免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0084】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量の免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0085】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0086】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0087】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のSERM、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0088】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のSERM、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0089】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のPARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0090】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のPARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0091】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、(i)有効量の白金剤、及び(ii)有効量のトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0092】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、(i)有効量の白金剤、及び(ii)有効量のトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0093】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法が提供される。
【0094】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法が提供される。
【0095】
別の態様では、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、CLOVES症候群(先天性脂肪腫過成長、血管奇形、表皮母斑、脊柱側弯症/骨格、及び脊髄症候群)又はPIK3CA関連過成長症候群(PROS)を有する患者を治療する方法が提供される。
【0096】
別の態様では、変異型ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)に関連する疾患の治療に使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0097】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療に使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0098】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療に使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0099】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌の治療に使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0100】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療に使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0101】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療における使用のための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0102】
別の態様では、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療における使用のための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0103】
別の態様では、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩;SERD、若しくはその薬学的に許容される塩;アロマターゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;タキサン、若しくはその薬学的に許容される塩;mTOR阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;チロシンキナーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;白金剤;アントラサイクリン、若しくはその薬学的に許容される塩;免疫チェックポイント阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;抗アンドロゲン、若しくはその薬学的に許容される塩;抗HER2モノクローナル抗体;抗HER2抗体-薬物複合体;KRAS阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;MEK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;ERK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;トポイソメラーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;SERM、若しくはその薬学的に許容される塩;又はPARP阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;又はそれらの組み合わせ;との同時、別々、又は逐次の組み合わせで、PIK3CA変異癌の治療において使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0104】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0105】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0106】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌の治療においてCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0107】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0108】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてSERD、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0109】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてSERD、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0110】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌の治療においてSERD、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0111】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてSERD、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0112】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてフルベストラントとの同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0113】
別の態様では、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてフルベストラントとの同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0114】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0115】
別の態様では、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0116】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0117】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0118】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0119】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0120】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0121】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0122】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0123】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0124】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてタキサン、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0125】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてタキサン、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0126】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌の治療においてタキサン、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0127】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてタキサン、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0128】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0129】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0130】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてチロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0131】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてチロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0132】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療において白金剤との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0133】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療において白金剤との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0134】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてアントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0135】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてアントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0136】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療において免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0137】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療において免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0138】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療において抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0139】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療において抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0140】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてKRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0141】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてKRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0142】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてMEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0143】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてMEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0144】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0145】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0146】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療において、(i)SERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0147】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療において、(i)SERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0148】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0149】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0150】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0151】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0152】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてSERM、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0153】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてSERM、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0154】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてPARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0155】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてPARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0156】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療において(i)白金剤、及び(ii)トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0157】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療において(i)白金剤、及び(ii)トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0158】
別の態様では、PIK3CA変異癌の治療においてアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0159】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0160】
別の態様では、CLOVES症候群(先天性脂肪腫過成長、血管奇形、表皮母斑、脊柱側弯症/骨格、及び脊髄症候群)又はPIK3CA関連過成長症候群(PROS)の治療に使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
【0161】
別の態様では、変異型ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)に関連する疾患を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0162】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0163】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0164】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0165】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0166】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0167】
別の態様では、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0168】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩;SERD、若しくはその薬学的に許容される塩;アロマターゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;タキサン、若しくはその薬学的に許容される塩;mTOR阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;チロシンキナーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;白金剤;アントラサイクリン、若しくはその薬学的に許容される塩;免疫チェックポイント阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;抗アンドロゲン、若しくはその薬学的に許容される塩;抗HER2モノクローナル抗体;抗HER2抗体-薬物複合体;KRAS阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;MEK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;ERK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;トポイソメラーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;SERM、若しくはその薬学的に許容される塩;又はPARP阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;或いはそれらの組み合わせと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0169】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0170】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0171】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0172】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0173】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0174】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0175】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0176】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0177】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、フルベストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0178】
別の態様では、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、フルベストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0179】
別の態様では、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0180】
別の態様では、内分泌療法で以前に処置された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の処置のための医薬の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用であって、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、使用が提供される。
【0181】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0182】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0183】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0184】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0185】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0186】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0187】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0188】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0189】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、タキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0190】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、タキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0191】
別の態様では、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、タキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0192】
別の態様では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、タキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0193】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0194】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0195】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、チロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0196】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、チロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0197】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、白金剤と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0198】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、白金剤と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0199】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、アントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0200】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、アントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0201】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0202】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0203】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0204】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0205】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、KRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0206】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、KRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0207】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、MEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0208】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、MEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0209】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、ERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0210】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、ERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0211】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)SERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0212】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)SERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0213】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0214】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0215】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0216】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0217】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、SERM、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0218】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、SERM、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0219】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、PARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0220】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、PARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0221】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)白金剤、及び(ii)トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0222】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、(i)白金剤、及び(ii)トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別個、又は逐次に組み合わせて投与される。
【0223】
別の態様では、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0224】
別の態様では、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供され、ここで、化合物A、又はその薬学的に許容される塩は、アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される。
【0225】
別の態様では、CLOVES症候群(先天性脂肪腫過成長、血管奇形、表皮母斑、脊柱側弯症/骨格、及び脊髄症候群)又はPIK3CA関連過成長症候群(PROS)を治療するための医薬品の製造における、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0226】
一実施形態では、PIK3CA変異癌は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、副腎皮質癌、エイズ関連癌、エイズ関連リンパ腫、肛門癌、星状細胞腫、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、原発不明の癌、心臓(cardiac)(心臓(heart))腫瘍、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、原発性CNSリンパ腫、子宮頸癌、胆管癌、脊索腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、非浸潤性乳管癌(DCIS)、胚芽腫、髄芽腫、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、感覚神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵管癌、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、悪性消化管間質腫瘍(GIST)、生殖細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝細胞癌、ランゲルハンス細胞組織球症、ホジキンリンパ腫、膵島細胞腫瘍、膵臓神経内分泌腫瘍、カポジ肉腫、腎臓癌、喉頭癌、白血病、肝臓癌、肺癌、リンパ腫、男性乳癌、眼内黒色腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、転移性癌、転移性扁平上皮頸部癌、nut遺伝子変化を伴う正中線上癌、口腔癌(mouth cancer)、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、骨髄異形成症候群、骨髄異形成腫瘍、骨髄増殖性腫瘍、慢性骨髄増殖性腫瘍、鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌、口腔癌(oral cancer)、口唇癌及び口腔癌(oral cavity cancer)、口腔咽頭癌、骨の悪性線維性組織球腫、卵巣癌、膵臓癌、膵神経内分泌腫瘍(膵島細胞腫瘍)、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍、多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、原発性腹膜癌、前立腺癌、直腸癌、再発癌、腎細胞(腎臓)癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫、小児血管腫瘍、皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織肉腫、皮膚の扁平上皮癌、精巣癌、口腔咽頭癌、下咽頭癌、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺癌、気管気管支腫瘍、腎盂及び尿管の移行上皮癌、尿道癌、子宮肉腫、膣癌、血管腫瘍、外陰癌、及びウィルムス腫瘍から選択される。
【0227】
一実施形態では、PIK3CA変異癌は、子宮内膜癌、乳癌、食道扁平上皮癌、子宮頸部扁平上皮癌、子宮頸部腺癌、結腸直腸腺癌、膀胱尿路上皮癌、神経膠芽腫、卵巣癌、非小細胞肺癌、食道胃癌、神経鞘腫瘍、頭頸部扁平上皮癌、黒色腫、食道胃腺癌、軟部組織肉腫、前立腺癌、線維層板型癌、肝細胞癌、びまん性神経膠腫、結腸直腸癌、膵臓癌、胆管癌、B細胞リンパ腫、中皮腫、副腎皮質癌、非淡明細胞型腎細胞癌、淡明細胞型腎細胞癌、胚細胞癌、胸腺腫瘍、褐色細胞腫、種々混成の神経上皮腫瘍、甲状腺癌、白血病、又は被包性神経膠腫である。
【0228】
一実施形態では、PIK3CA変異癌は、乳癌、脳癌、前立腺癌、子宮内膜癌、胃癌、白血病、リンパ腫、肉腫、結腸直腸癌、肺癌、卵巣癌、皮膚癌、又は頭頸部癌である。
【0229】
一実施形態では、PIK3CA変異癌は乳癌、前立腺癌又は脳癌である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は乳癌である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は前立腺癌である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は脳癌である。
【0230】
一実施形態では、PIK3CA変異癌は、乳房新生物、甲状腺新生物、卵巣新生物、非小細胞肺癌、子宮内膜新生物、又は膵臓新生物である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は乳房新生物である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は甲状腺新生物である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は卵巣新生物である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は非小細胞肺癌である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は子宮内膜新生物である。一実施形態では、PIK3CA変異癌は膵臓新生物である。
【0231】
一実施形態では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌は、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌である。一実施形態では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌は、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌である。一実施形態では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌は、エストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌である。一実施形態では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌は、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌である。一実施形態では、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌は、エストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌である。
【0232】
一実施形態では、PIK3CA変異固形腫瘍は、PIK3CA変異進行固形腫瘍である。一実施形態では、PIK3CA変異進行性固形腫瘍は、婦人科癌、頭頸部癌及びトリプルネガティブ乳癌から選択される。一実施形態では、PIK3CA変異進行性固形腫瘍は婦人科癌である。一実施形態では、PIK3CA変異進行性固形腫瘍は頭頸部癌である。一実施形態では、PIK3CA変異進行性固形腫瘍はトリプルネガティブ乳癌である。
【0233】
一実施形態では、患者は女性である。
【0234】
一実施形態では、患者は閉経後の女性である。
【0235】
一実施形態では、患者はI型糖尿病を有する。一実施形態では、患者はII型糖尿病を有する。
【0236】
一実施形態では、患者は、PI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない。
【0237】
一実施形態では、患者は、PI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けている。
【0238】
一実施形態では、患者は、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない。
【0239】
一実施形態では、患者は、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けている。
【0240】
一実施形態において、患者は、単独で又はCDK4/6阻害剤との組み合わせで、内分泌療法時又はその後に進行又は再発している。
【0241】
投与量
化合物A、又はその薬学的に許容される塩、並びに1つ又は複数の追加の治療剤及びそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩は、一般に、広い投与量範囲にわたって有効である。実際に投与される化合物の量は、治療される状態、選択された投与経路、投与される実際の化合物(単数又は複数)、個々の患者の年齢、体重、及び応答、並びに患者の症状の重症度を含む関連する状況を考慮して、医師によって決定されることが理解される。
【0242】
化合物Aは、非塩遊離酸形態として、又はその薬学的に許容される塩として投与され得ることが理解されるべきである。他に示されない限り、化合物A、又はその薬学的に許容される塩の投与量は、本明細書において、化合物Aの非塩遊離酸形態の重量に基づいて表される。
【0243】
一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、200mg~2400mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、400mg~2000mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、600mg~1200mgの1日総量で投与される。
【0244】
一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、200mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、300mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、400mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、500mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、600mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、700mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、800mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、900mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1000mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1100mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1200mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1300mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1400mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1500mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1600mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1700mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1800mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1900mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、2000mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、2100mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、2200mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、2300mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、2400mgの1日総量で投与される。
【0245】
一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて200mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて300mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて400mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて500mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて600mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて700mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて800mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて900mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1000mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1100mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1200mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1300mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1400mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1500mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1600mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1700mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1800mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて1900mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて2000mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて2100mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて2200mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて2300mgの1日総量で投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日サイクルにおいて2400mgの1日総量で投与される。
【0246】
一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、100mg~1200mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、200mg~1000mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、300mg~600mgの用量で1日2回投与される。
【0247】
一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、100mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、150mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、200mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、250mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、300mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、350mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、400mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、450mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、500mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、550mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、600mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、650mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、700mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、750mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、800mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、850mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、900mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、950mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1000mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1050mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1100mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1150mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、1200mgの用量で1日2回投与される。
【0248】
一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、100mg~1200mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、200mg~1000mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、100mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、200mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、150mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、200mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、250mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、300mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、350mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、400mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、450mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、500mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、550mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、600mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、650mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、700mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、750mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、800mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、850mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、900mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、950mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、1000mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、1050mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、1100mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、1150mgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、1200mgの用量で1日2回投与される。
【0249】
好ましい一実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、200mgの用量で1日2回投与される。別の実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、400mgの用量で1日2回投与される。別の実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、600mgの用量で1日2回投与される。別の実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、800mgの用量で1日2回投与される。別の実施形態では、化合物A又はその薬学的塩は、28日間のサイクルで、1000mgの用量で1日2回投与される。
【0250】
好ましい実施形態では、化合物A、又はその薬学的塩は、200mg~800mg、より好ましくは300mg~600mgの1日総量で投与される。別の好ましい実施形態では、化合物A、又はその薬学的塩は、1日2回300mg、1日1回300mg、又は1日1回600mgの用量で投与される。別の好ましい実施形態では、化合物A、又はその薬学的塩は、300mgの用量で1日2回投与される。別の好ましい実施形態では、化合物A、又はその薬学的塩は、300mgの用量で1日1回投与される。別の好ましい実施形態では、化合物A、又はその薬学的塩は、600mgの用量で1日2回投与される。
【0251】
医薬組成物
化合物A、又はその薬学的塩は、錠剤、カプセル剤(これらのそれぞれは、持続放出又は徐放製剤を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液、シロップ剤、及び乳剤等の形態で経口投与用に製剤化することができる。化合物A、又はその薬学的塩は、薬学分野の当業者に周知である形態を全て使用して、静脈内(ボーラス又は注入)、腹腔内、局所、皮下、筋肉内、又は経皮(例えば、パッチ)投与用に製剤化することもできる。
【0252】
化合物A、又はその薬学的塩、又はその医薬組成物は、全身/末梢又は局所(すなわち、所望の作用部位で)のいずれかにかかわらず、任意の好都合な投与経路によって対象に投与され得る。
【0253】
投与経路としては、経口(例えば、摂取による);頬側;舌下;経皮(例えば、パッチ、プラスター等によるものを含む);経粘膜(例えば、パッチ、プラスター等によるものを含む);鼻腔内(例えば、鼻腔スプレーによる);眼(例えば、点眼剤による);肺(例えば、エアロゾルを介して、例えば、口又は鼻を通して使用する、例えば、吸入又は吹送療法によって);直腸(例えば、坐剤又は浣腸による);膣(例えば、ペッサリーによる);例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、くも膜下腔内、脊髄内、嚢内、被膜下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下、及び胸骨内を含む注射による、非経口;デポー又はリザーバーの、例えば皮下又は筋肉内への埋め込みによるもの;が挙げられるが、これらに限定されない。
【0254】
合成方法
化合物Aは、有機合成化学分野で既知の合成方法、又は当業者によって理解されるその変形方法と共に、以下に記載される方法を使用して合成することができる。好ましい方法には、以下に記載の方法が含まれるが、これらに限定されない。化合物Aは、一般スキーム1及び2に概説される工程に従って合成することができる。出発材料は、市販されているか、又は報告された文献における既知の手順によって若しくは以下に例証されるように作製されるかのいずれかである。
【0255】
【化2】
【0256】
スキーム1は、化合物Aの例示的な調製を示す。置換フェノール(1)のアシル化により、エステル(2)を得ることができる。エステル(2)は、ルイス酸(例えば、AlCl)又はブレンステッド酸(例えば、トリフル酸)条件下でヒドロキシアリールケトン(3)への転位を受け得る。アリールアルデヒドとヒドロキシアリールケトン(3)との酸性縮合により、2-置換クロメン-4-オン(5)に環化することができるケト-アルケン(4)を得ることができる。代替的に、塩基(例えば、ピリジン又はリチウムビス(トリメチルシリル)アミド)の存在下でのハロゲン化アリールによるヒドロキシアリールケトン(3)のアルキル化、その後の酸性条件(例えば、HCl)は、2-置換クロメン-4-オン(5)への環化に影響を与える可能性がある。
【0257】
臭化フェニル(5)は、パラジウム触媒作用によってアシル化されて、アシルクロメン-4-オン(6)を生成し得る。例示的なパラジウム触媒条件としては、95℃で約16時間の、約30~35当量のジオキサン中の臭化フェニル(5)、約5~10mol%のPdCl(Ph及び約1.2mol%のトリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン;又は約100℃で約16時間の、臭化フェニル(5)、約1モル%のPd(OAc)、約2モル%の1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、約5当量のブチルビニルエーテル、約3当量のトリメチルアミン、及び約10体積のエチレングリコールが挙げられる。チタン(IV)アルコキシド等のルイス酸脱水剤を使用してtert-ブタンスルフィンアミドとのケトン(6)の縮合により、ケチミン(7)を得ることができる。スルフィンイミン(7)の不斉還元は、塩化セリウム(III)等の遷移金属触媒の存在下でホウ化水素試薬による影響を受けて、キラルに富んだスルフィンアミド(8)を生成し得る。酸性条件下でのスルフィニル基の除去を使用して、スルフィンアミド(8)をベンジルアミン(9)に変換することができ、これをフィンケルスタイン又はウルマン型条件下でハロゲン化アリール(10)でアルキル化して、化合物Aを得ることができる。
【0258】
【化3】
【0259】
スキーム2は、化合物Aの別の例示的な調製を示す。ケトン(6)は、ノヨリ触媒等のキラル触媒を用いてヒドロキシ化合物(11)に還元することができる。ヒドロキシル基をメタンスルホン酸無水物又はメタンスルホニルクロリドで脱離基に変換してメシレート(12)を得ることができる。メシレート(12)を使用してアリールアミン(13)をアルキル化して化合物Aを得ることができる。或いは、ノヨリ触媒等のキラル触媒を用いてケトン(6)をヒドロキシ化合物(14)に還元することができる。ヒドロキシル基は、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン等の塩素化剤を用いて塩化物(15)に変換することができる。次いで、塩化物(15)を用いてアリールアミン(13)をアルキル化して化合物Aを得ることができる。
【0260】
定義
「CDK4及び6阻害剤」又は代替的に「CDK4/6阻害剤」は、D型サイクリン(例えば、サイクリンD3)及びサイクリン依存性キナーゼ(CDK4及び6)タンパク質複合体(例えば、サイクリンD:CDK4及び6複合体)の活性を阻害する分子を指し、一般に、キナーゼ活性の阻害を介して細胞周期のG1期からS期への移行を遮断するように機能する。いくつかの実施形態では、CDK4及び6阻害剤は、パルボシクリブ、リボシクリブ、若しくはアベマシクリブ、又はその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、CDK4及び6阻害剤は、パルボシクリブ、又はその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、CDK4及び6阻害剤はリボシクリブ、又はその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、CDK4及び6阻害剤は、アベマシクリブ、又はその薬学的に許容される塩である。好ましい実施形態では、CDK4及び6阻害剤は、アベマシクリブである。
【0261】
パルボシクリブ、[6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-2-{[5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}ピリド[2,3,-d]ピリミジン-7(8H)-オン]は、HR+、HER2-で進行性又は転移性乳癌の治療のために(i)閉経後の女性又は男性の初期内分泌ベース療法としてのアロマターゼ阻害剤との併用、又は(ii)内分泌療法後、疾患の進行を有する患者においてフルベストラントとの併用で適応される。
【0262】
パルボシクリブは、経口摂取され、カプセル(125mg、100mg、及び75mg)として入手でき、推奨される開始用量は125mgで、1日1回、21日間、その後7日間の休薬が続く。パルボシクリブは、遊離塩基として、又は、例えば、モノイセチオン酸塩、イセチオン酸塩の多形相、又は塩酸塩等の一酸付加塩及び二酸付加塩を含む薬学的に許容される塩として調製することができる(例えば、WO2003/062236、WO2005/005426、WO2008/032157、米国特許第6,936,612号、同第7,208,489号、同第7,345,171号、同第7,456,168号、同第7,781,583号、及び同第7,863,278号を参照されたい)。7,781,583;and 7,863,278).その遊離塩基形態のパルボシクリブは、無水であってもよく、又は様々な量の水又は1つ若しくは複数の溶媒を含有してもよい(例えば、米国特許第10,723,730号を参照されたい)。
【0263】
リボシクリブ[7-シクロペンチル-N,N-ジメチル-2-{[5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド]は、HR+、HER2-で進行性又は転移性乳癌の治療のために(i)閉経前/閉経周辺期又は閉経後の女性における初期内分泌ベース療法としてのアロマターゼ阻害剤との併用、又は(ii)閉経後の女性における初期内分泌ベース療法として、若しくは内分泌療法時に疾患が進行した後、フルベストラントとの併用で適応される。
【0264】
リボシクリブは経口摂取され、錠剤(200mg、コハク酸リボシクリブ254.40mgに相当)として入手でき、推奨される開始用量は、600mg(3×200mgの錠剤)で、1日1回、21日間、その後7日間の休薬が続く。リボシクリブは、遊離塩基として、又はリボシクリブコハク酸塩等の薬学的に許容される塩として調製することができる(例えば、米国特許第9,868,739号、同第9,193,732号を参照されたい)。
【0265】
アベマシクリブ、[5-(4-エチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ピリジン-2-イル]-[5-フルオロ-4-(7-フルオロ-3-イソプロピル-2-メチル-3H-ベンゾイミダゾール)-5-イル)-ピリミジン-2-イル]-アミン、塩酸塩及びメシル酸塩を含むその塩形態、並びに癌、特に乳癌の治療用を含む化合物の作製方法及び使用方法は、WO2010/075074に開示されている。
【0266】
アベマシクリブは、(i)再発リスクが高いHR+、HER2-陽性結節早期乳癌を有する成人患者のアジュバント治療のための内分泌療法(タモキシフェン又はアロマターゼ阻害剤)との併用を含む、いくつかの乳癌適応症の治療に承認されている。(ii)HR+、HER2-進行性又は転移性乳癌を有する閉経後の女性及び男性の治療のための最初の内分泌ベースの療法としてのアロマターゼ阻害剤との併用;(iii)内分泌療法後に疾患が進行したHR+、HER2-進行性又は転移性乳癌を有する成人患者の治療のためにフルベストラントとの併用;(iv)内分泌療法及び転移状況での事前化学療法後に疾患が進行したHR+、HER2-進行性又は転移性乳癌を有する成人患者を治療するための単剤療法を含む、いくつかの乳癌適応症の治療について承認されている。好ましくは、アベマシクリブは承認されたラベルに記載されているように投与される。いくつかの好ましい実施形態では、アベマシクリブ、又はその薬学的に許容される塩は、1日2回、50mg~200mgの用量で投与される。また、好ましくは、アベマシクリブ、又はその薬学的に許容される塩は、1日2回、100mg~150mgの用量で投与される。また、好ましくは、アベマシクリブ、又はその薬学的に許容される塩は、1日2回、150mgの用量で投与される。また、好ましくは、アベマシクリブ、又はその薬学的に許容される塩は、28日間サイクルで1日2回、150mgの用量で投与される。好ましくは、アベマシクリブは経口投与される。より好ましくは、アベマシクリブは、カプセル剤で投与される。またより好ましくは、アベマシクリブは、錠剤で投与される。
【0267】
選択的エストロゲン受容体分解薬(「SERD」)は、エストロゲン受容体(ER)に結合し、ER媒介転写活性をダウンレギュレートする分子を指す。いくつかの実施形態では、SERDは、フルベストラント、イムルネストラント、ジレデストラント、アンセストラント、リントデストラント、AZD9833若しくはLSZ102、又はその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、SERDはフルベストラント、若しくはイムルネストラント、又はその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、SERDはフルベストラントである。いくつかの実施形態では、SERDはイムルネストラントである。
【0268】
フルベストラントは、単独療法として、又は承認されたCDK4/6阻害剤との併用療法としてのいずれかで、HR+転移性乳癌の治療のために承認されたSERDである。フルベストラントはまた、特にPIK3CA変異型HR+HER2-進行性乳癌について、アルペリシブと組み合わせて承認されている。フルベストラントは、注射剤(静脈内(IV)又は筋肉内(IM))として製剤化される。好ましくは、フルベストラントは、承認されたラベルに記載されているように投与され、例えば、推奨用量は500mgであり、各臀部に1つずつ、1、15、29日目に、その後月1回、2回の5mL注射としてゆっくり(1回の注射当たり1~2分)臀部に筋肉内投与される。
【0269】
イムルネストラント、(5R)-5-[4-[2-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]エトキシ]フェニル]-8-(トリフルオロメチル)-5H-クロメノ[4,3-c]キノリン-2-オールは、治験用経口SERDである。本化合物は、国際公開第20/014435号又は米国特許第10,654,866号に記載されている合成工程を使用して、遊離塩基、又はその薬学的に許容される塩として調製することができる。第1相試験において、イムルネストラント単独治療は、有利な安全プロファイルを有し、重度に前治療されたER+HER2-進行乳癌を有する患者において有望な抗腫瘍活性を実証した。イムルネストラントは、イムルネストラントの第1b相用量拡大(単独治療として、及びエベロリムス、アベマシクリブ、アルペリシブ、又はトラスツズマブと組み合わせて)において依然として評価中である。更に、イムルネストラントの中心的な第3相試験が進行中である。好ましくは、イムルネストラントは200mg~400mgの用量で1日1回投与され、より好ましくは、イムルネストラントは400mgの用量で1日1回投与される。好ましくは、イムルネストラントは、28日サイクルで1日1回200mg~400mgの用量で投与され、より好ましくは、イムルネストラントは、28日サイクルで1日1回400mgの用量で投与される。好ましくは、イムルネストラントは経口投与される。好ましくは、イムルネストラントはカプセルによって投与される。また、好ましくは、イムルネストラントは錠剤によって投与される。
【0270】
「アロマターゼ阻害剤」とは、アンドロゲン(副腎の女性によって産生される)をエストロゲンに変換する役割を果たす酵素アロマターゼを阻害する分子を指す。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、アナストロゾール、レトロゾール若しくはエキセメスタン、又はその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤はアナストロゾールである。好ましくは、アナストロゾールは、1日1回の1mg経口用量として投与される。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤はレトロゾールである。好ましくは、レトロゾールは、肝硬変又は重度の肝機能障害を有する患者に対して、1日1回の2.5mg経口用量として、又は1日おきに1回の2.5mg経口用量として投与される。いくつかの実施形態では、アロマターゼ阻害剤はエキセメスタンである。好ましくは、エキセメスタンは25mg経口用量として1日1回投与される。
【0271】
「タキサン」は、細胞分裂に関与するチューブリン微小管の安定化によって抗癌効果を発揮するジテルペンのクラスの分子を指す。いくつかの実施形態では、タキサンは、パクリタキセル若しくはドセタキセル、又はその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、タキサンはパクリタキセルである。パクリタキセルは、微小管動態を抑制するタキサンであり、転移性乳癌の治療に承認されている。パクリタキセルは、注射剤(静脈内(IV))として製剤化される。好ましくは、パクリタキセルは、承認されたラベルに記載されているように、例えば、最初の投与サイクルの8日目、15日目、及び22日目に、その後の全ての投与サイクルの1日目、8日目、15日目、及び22日目に80mg/mの注射で投与される。最初の投与サイクルを除いて、22日目の投与量は任意であり得る。
【0272】
「免疫チェックポイント阻害剤」は、免疫チェックポイントタンパク質の機能を阻害する分子を指す。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤である。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブ又はトレメリムマブである。いくつかの態様において、PD-1阻害剤は、ペンブロリズマブ、ニボルマブ、シンチリマブ、セミプリマブ、又はチスレリズマブである。いくつかの態様では、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブ、アベルマブ又はデュルバルマブである。
【0273】
「mTOR阻害剤」は、ラパマイシンタンパク質の哺乳動物標的を阻害する分子を指す。いくつかの実施形態において、mTOR阻害剤は、シロリムス、テムシロリムス、エベロリムス、又はRMC-5552である。いくつかの実施形態では、mTOR阻害剤はシロリムスである。いくつかの実施形態では、mTOR阻害剤はテムシロリムスである。いくつかの実施形態では、mTOR阻害剤はエベロリムスである。いくつかの実施形態では、mTOR阻害剤はRMC-5552である。
【0274】
「チロシンキナーゼ阻害剤」は、チロシンキナーゼを阻害する分子を指す。いくつかの実施形態では、チロシンキナーゼ阻害剤はネラチニブ又はアファチニブである。いくつかの実施形態において、チロシンキナーゼ阻害剤はネラチニブである。いくつかの実施形態では、チロシンキナーゼ阻害剤はアファチニブである。
【0275】
「白金剤」は、シスプラチン、カルボプラチン又はオキサリプラチンを指す。別の実施形態では、白金剤はシスプラチンである。別の実施形態では、白金剤はカルボプラチンである。別の実施形態では、白金剤はオキサリプラチンである。
【0276】
「抗アンドロゲン」は、アンドロゲンホルモン又はアンドロゲン調節分子を阻害する分子を指す。いくつかの実施形態では、抗アンドロゲンは、アビラテロン、エンザルタミド、ニルタミド、又はフルタミドである。いくつかの実施形態では、抗アンドロゲンはアビラテロンである。いくつかの実施形態では、抗アンドロゲンはエンザルタミドである。いくつかの実施形態では、抗アンドロゲンはニルタミドである。いくつかの実施形態では、抗アンドロゲンはフルタミドである。
【0277】
「抗HER2モノクローナル抗体」は、HER2陽性癌の治療に使用される組換えヒト化抗HER2モノクローナル抗体を指す。いくつかの実施形態において、抗HER2モノクローナル抗体はトラスツズマブ、マルゲツキシマブ、又はペルツズマブである。いくつかの実施形態において、抗HER2モノクローナル抗体はトラスツズマブである。いくつかの実施形態において、抗HER2モノクローナル抗体はマルゲツキシマブである。いくつかの実施形態において、抗HER2モノクローナル抗体はペルツズマブである。
【0278】
「抗HER2抗体-薬物複合体」は、生物学的に活性なペイロード又は薬物に連結された組換えヒト化抗HER2モノクローナル抗体を指し、抗HER2抗体-薬物複合体はHER2陽性癌の治療に使用される。いくつかの実施形態では、抗HER2抗体-薬物複合体はトラスツズマブデルクテカンである。いくつかの実施形態では、抗HER2抗体-薬物複合体はトラスツズマブエムタンシンである。
【0279】
「アントラサイクリン」は、一般に、ある種のストレプトミセス属細菌に由来するある種の抗腫瘍性抗生物質を指す。いくつかの実施形態において、アントラサイクリンは、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン又はイダルビシンである。いくつかの実施形態では、アントラサイクリンはドキソルビシンである。いくつかの実施形態では、アントラサイクリンはダウノルビシンである。いくつかの実施形態では、アントラサイクリンはエピルビシンである。いくつかの実施形態では、アントラサイクリンはイダルビシンである。
【0280】
「KRAS阻害剤」は、「カーステンラット肉腫」タンパク質を阻害する分子を指す。いくつかの実施形態では、KRAS阻害剤はソトラシブ又はアダグラシブである。いくつかの実施形態では、KRAS阻害剤はソトラシブである。いくつかの実施形態では、KRAS阻害剤はアダグラシブである。
【0281】
「MEK阻害剤」は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼを阻害する分子を指す。いくつかの実施形態において、MEK阻害剤はトラメチニブである。
【0282】
「ERK阻害剤」は、細胞外シグナル調節キナーゼを阻害する分子を指す。
【0283】
「トポイソメラーゼ阻害剤」は、I型トポイソメラーゼ又はII型トポイソメラーゼなどのトポイソメラーゼを阻害する分子を指す。いくつかの実施形態では、トポイソメラーゼ阻害剤はエトポシドである。
【0284】
「SERM」は、エストロゲンがホルモン受容体に付着するのを阻止する選択的エストロゲン受容体モジュレーターを指す。いくつかの実施形態では、SERMはタモキシフェン又はトレミフェンである。いくつかの実施形態では、SERMはタモキシフェンである。いくつかの実施形態では、SERMはトレミフェンである。
【0285】
「PARP阻害剤」は、ポリADPリボースポリメラーゼを阻害する分子を指す。一部の実施形態では、PARP阻害剤はオラパリブ又はタラゾパリブである。一部の実施形態では、PARP阻害剤はオラパリブである。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤はタラゾパリブである。
【0286】
本明細書で使用する際、「治療する」、「治療するため」、又は「治療」という用語は、既存の症状、障害、状態又は疾患の進行又は重症度を、抑制、減速、停止、軽減、収縮、安定した病状の維持又は逆転させることを指す。
【0287】
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、哺乳動物、好ましくはヒトを指す。
【0288】
本明細書で使用される場合、「癌」及び「癌性」という用語は、典型的には未制御の細胞増殖によって特徴付けられる患者の生理学的状態を指すか、又はこれを説明する。この定義には、良性及び悪性の癌が含まれる。
【0289】
本明細書で使用される場合、「進行した」又は「転移性」という用語は、元の癌組織の部位ではなかった身体の1つ又は複数の部分に広がった癌を意味する。
【0290】
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、診断又は治療中の患者に有効な応答を提供する、治療薬、又はその薬学的に許容される塩、例えば化合物A、又はその薬学的に許容される塩、場合により1つ又は複数の追加の薬剤、又はその薬学的に許容される塩の量又は用量を指す。
【0291】
本明細書で使用される場合、患者の「有効な応答」又は治療薬、又はその薬学的に許容される塩による治療に対する患者の「応答」という用語は、治療薬、又はその薬学的に許容される塩を、場合により1つ又は複数の追加の薬剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて投与すると患者に付与される臨床的又は治療的利益を指す。
【0292】
本明細書で使用される場合、「と組み合わせて」という用語は、治療剤、又はその薬学的に許容される塩、及び1つ又は複数の追加の治療剤、又はその薬学的に許容される塩を、別々に、同時に、又は任意の順序で連続してのいずれかで、例えば、単回サイクル又は1回を超えるサイクルの標準的な治療過程の間のように反復間隔で投与し、その結果、1つの薬剤を他の薬剤の投与の前、同時に、又は後に投与することができ、又はそれらの任意の組み合わせで投与することを指す。
【0293】
本明細書で使用される場合、「以前の療法」とは、癌を処置するための試みにおいて以前に投与又は使用された処置(例えば、癌を処置するための投薬、手術、又は放射線による以前の処置)を指す。一部の実施形態では、患者は、癌を処置するための内分泌療法を以前に受けたことがある。
【0294】
本明細書で使用される場合、「トロメタミン」という用語は、他の場合ではトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又はトリスと呼ばれることがある。
【0295】
本明細書で使用される場合、「エルブミン」という用語は、他の場合では、tert-ブチルアミンと称され得る。
【0296】
本明細書で使用される場合、「内分泌療法」という用語は、癌を治療するために使用されるホルモン療法を指す。例示的な内分泌療法としては、タモキシフェン又はその薬学的に許容される塩、及びアロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、又はエキセメスタン)が挙げられる。
【0297】
例示的な態様
本発明の様々な態様が以下の番号付き条項に記載される。
【0298】
条項1.2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸である化合物;又はその薬学的に許容される塩。
【0299】
条項2.2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸である化合物。
【0300】
条項3.結晶性2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸である化合物。
【0301】
条項4.7.8°±0.2°、12.1°±0.2°、13.7°±0.2°、14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、18.9°±0.2°、19.5°±0.2°、20.7°±0.2°、21.2°±0.2°、及び24.1°±0.2°の回折角2シータで少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0302】
条項5.14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、18.9°±0.2°、及び20.7°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた12.1°±0.2°の回折角2シータでピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0303】
条項6.14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、18.9°±0.2°、及び20.7°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた12.1°±0.2°の回折角2シータでピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0304】
条項7.14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、18.9°±0.2°、及び20.7°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた12.1°±0.2°の回折角2シータでピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0305】
条項8.14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、18.9°±0.2°、及び20.7°±0.2°のピークと組み合わされた12.1°±0.2°の回折角2シータでピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0306】
条項9.7.8°±0.2°、12.1°±0.2°、13.7°±0.2°、14.1°±0.2°、16.8°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、18.9°±0.2°、19.5°±0.2°、20.7°±0.2°、21.2°±0.2°、及び24.1°±0.2°の回折角2シータでピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0307】
条項10.実質的に図1に示すX線粉末回折パターンを有する、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0308】
条項11.7.0°±0.2°、9.7°±0.2°、11.9°±0.2°、14.9°±0.2°、及び17.4°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0309】
条項12.14.9°±0.2°、11.9°±0.2°、17.4°±0.2°、及び7.0°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた9.7°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0310】
条項13.14.9°±0.2°、11.9°±0.2°、17.4°±0.2°、及び7.0°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、9.7°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0311】
条項14.14.9°±0.2°、11.9°±0.2°、17.4°±0.2°、及び7.0°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、9.7°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0312】
条項15.7.0°±0.2°、9.7°±0.2°、11.9°±0.2°、14.9°±0.2°、及び17.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0313】
条項16.実質的に図2に示すX線粉末回折パターンを有する、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0314】
条項17.7.4°±0.2°、8.5°±0.2°、10.6°±0.2°、13.4°±0.2°、及び15.7°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0315】
条項18.8.5°±0.2°、15.7°±0.2°、10.6°±0.2°、及び7.4°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた13.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0316】
条項19.8.5°±0.2°、15.7°±0.2°、10.6°±0.2°、及び7.4°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、13.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0317】
条項20.8.5°±0.2°、15.7°±0.2°、10.6°±0.2°、及び7.4°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、13.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0318】
条項21.7.4°±0.2°、8.5°±0.2°、10.6°±0.2°、13.4°±0.2°、及び15.7°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0319】
条項22.実質的に図3に示すX線粉末回折パターンを有する、条項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【0320】
条項23.2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸のトロメタミン塩。
【0321】
条項24.結晶性である、条項23に記載のトロメタミン塩。
【0322】
条項25.6.4°±0.2°、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、11.8°±0.2°、13.0°±0.2°、16.5°±0.2°、16.9°±0.2°、22.1°±0.2°、23.0°±0.2°、及び24.9°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0323】
条項26.8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°、及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0324】
条項27.8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°、及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0325】
条項28.8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°、及び22.1°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0326】
条項29.8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、16.9°±0.2°及び22.1°±0.2°のピークと組み合わされた6.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0327】
条項30.6.4°±0.2°、8.4°±0.2°、10.9°±0.2°、11.8°±0.2°、13.0°±0.2°、16.5°±0.2°、16.9°±0.2°、22.1°±0.2°、23.0°±0.2°及び24.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0328】
条項31.実質的に図4に示されるX線粉末回折パターンを有する、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0329】
条項32.179.0、158.7、151.7、149.7、136.3、134.7、132.9、129.3、127.4、125.2、121.7、117.0、115.5、115.2、110.4、64.1、63.2、45.3、22.6、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、条項23~31のいずれか一項に記載のトロメタミン塩。
【0330】
条項33.179.0、129.3、63.2、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、条項23~31のいずれか一項に記載のトロメタミン塩。
【0331】
条項34.179.0、129.3、63.2、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、条項23~31のいずれか一項に記載のトロメタミン塩。
【0332】
条項35.179.0、158.7、151.7、149.7、136.3、134.7、132.9、129.3、127.4、125.2、121.7、117.0、115.5、115.2、110.4、64.1、63.2、45.3、22.6、20.3、及び11.6ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、条項23~31のいずれか一項に記載のトロメタミン塩。
【0333】
条項36.10.6°±0.2°、13.2°±0.2°、14.5°±0.2°、15.9°±0.2°、及び17.4°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0334】
条項37.10.6°±0.2°、17.4°±0.2°、13.2°±0.2°、及び14.5°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた15.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0335】
条項38.10.6°±0.2°、17.4°±0.2°、13.2°±0.2°、及び14.5°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、15.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0336】
条項39.10.6°±0.2°、17.4°±0.2°、13.2°±0.2°、及び14.5°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、15.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0337】
条項40.10.6°±0.2°、13.2°±0.2°、14.5°±0.2°、15.9°±0.2°及び17.4°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0338】
条項41.実質的に図5に示されるX線粉末回折パターンを有する、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0339】
条項42.6.3°±0.2°、11.1°±0.2°、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、及び18.9°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0340】
条項43.12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、6.3°±0.2°、及び18.9°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0341】
条項44.12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、6.3°±0.2°、及び18.9°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0342】
条項45.12.6°±0.2°、17.1°±0.2°、6.3°±0.2°、及び18.9°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた、11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0343】
条項46.6.3°±0.2°、11.1°±0.2°、12.6°±0.2°、17.1°±0.2°及び18.9°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0344】
条項47.実質的に図6に示されるX線粉末回折パターンを有する、条項23又は条項24に記載のトロメタミン塩。
【0345】
条項48.2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸のエルブミン塩。
【0346】
条項49.結晶性である、条項48に記載のエルブミン塩。
【0347】
条項50.6.5°±0.2°、10.5°±0.2°、11.1°±0.2°、15.2°±0.2°、15.9°±0.2°、17.6°±0.2°、18.0°±0.2°、19.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.2°±0.2°、22.7°±0.2°及び26.3°±0.2°から選択される回折角2シータに少なくとも1つのピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項48又は条項49に記載のエルブミン塩。
【0348】
条項51.10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°、及び19.3°±0.2°から選択される少なくとも1つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項48又は条項49に記載のエルブミン塩。
【0349】
条項52.10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°、及び19.3°±0.2°から選択される少なくとも2つのピークと組み合わされた、11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項48又は条項49に記載のエルブミン塩。
【0350】
条項53.10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°、及び19.3°±0.2°から選択される少なくとも3つのピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項48又は条項49に記載のエルブミン塩。
【0351】
条項54.10.5°±0.2°、15.2°±0.2°、18.0°±0.2°及び19.3°±0.2°のピークと組み合わされた11.1°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項48又は条項49に記載のエルブミン塩。
【0352】
条項55.66.5°±0.2°、10.5°±0.2°、11.1°±0.2°、15.2°±0.2°、15.9°±0.2°、17.6°±0.2°、18.0°±0.2°、19.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.2°±0.2°、22.7°±0.2°、及び26.3°±0.2°の回折角2シータにピークを有するCuKa線を使用するX線粉末回折パターンを特徴とする、条項48又は条項49に記載のエルブミン塩。
【0353】
条項56.実質的に図7に示されるX線粉末回折パターンを有する、条項48又は条項49に記載のエルブミン塩。
【0354】
条項57.177.4、174.8、159.8、151.7、149.5、134.0、132.6、130.7、130.3、129.0、128.1、123.1、122.4、119.4、116.8、115.9、112.3、53.0、47.5、27.4、23.3、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、条項48~56のいずれか一項に記載のエルブミン塩。
【0355】
条項58.177.4、132.6、27.4、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)から選択されるグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とする少なくとも1つのピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、条項48~56のいずれか一項に記載のエルブミン塩。
【0356】
条項59.177.4、132.6、27.4、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)にグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、条項48~56のいずれか一項に記載のエルブミン塩。
【0357】
条項60.177.4、174.8、159.8、151.7、149.5、134.0、132.6、130.7、130.3、129.0、128.1、123.1、122.4、119.4、116.8、115.9、112.3、53.0、47.5、27.4、23.3、21.3、及び11.3ppm(それぞれ±0.2ppm)のグリシン(176.5ppmにおける外部基準)を基準とするピークを含む13C固体NMR(100.6MHz)スペクトルを特徴とする、条項48~56のいずれか一項に記載のエルブミン塩。
【0358】
条項61.条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、又は条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【0359】
条項62.ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)を阻害する方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
【0360】
条項63.変異型ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)に関連する疾患を有する患者を治療する方法であって、治療有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0361】
条項64.PI3KがPI3Kαである、条項62又は条項63に記載の方法。
【0362】
条項65.PI3KがH1047R変異を有する、条項62~64のいずれか一項に記載の方法。
【0363】
条項66.疾患が癌である、条項63~65のいずれか一項に記載の方法。
【0364】
条項67.癌が、子宮内膜癌、胃癌、白血病、リンパ腫、肉腫、結腸直腸癌、肺癌、卵巣癌、皮膚癌、頭頸部癌、乳癌、脳癌、又は前立腺癌である、条項66に記載の方法。
【0365】
条項68.癌が、乳癌である、条項66に記載の方法。
【0366】
条項69.癌が、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)進行性又は転移性乳癌である、条項66に記載の方法。
【0367】
条項70.疾患が、CLOVES症候群(先天性脂肪腫過成長、血管奇形、表皮母斑、脊柱側弯症/骨格、及び脊髄症候群)又はPIK3CA関連過成長症候群(PROS)である、条項63~65のいずれか一項に記載の方法。
【0368】
条項71.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0369】
条項72.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0370】
条項73.PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0371】
条項74.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0372】
条項75.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、有効量の、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩;SERD、若しくはその薬学的に許容される塩;アロマターゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;タキサン、若しくはその薬学的に許容される塩;mTOR阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;チロシンキナーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;白金剤;アントラサイクリン、若しくはその薬学的に許容される塩;免疫チェックポイント阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;抗アンドロゲン、若しくはその薬学的に許容される塩;抗HER2モノクローナル抗体;抗HER2抗体-薬物複合体;KRAS阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;MEK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;ERK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;トポイソメラーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;SERM、若しくはその薬学的に許容される塩;又はPARP阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;又はそれらの組み合わせと組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0373】
条項76.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0374】
条項77.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0375】
条項78.PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0376】
条項79.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0377】
条項80.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0378】
条項81.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0379】
条項82.PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0380】
条項83.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0381】
条項84.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0382】
条項85.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0383】
条項86.PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0384】
条項87.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0385】
条項88.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0386】
条項89.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0387】
条項90.PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0388】
条項91.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0389】
条項92.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0390】
条項93.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0391】
条項94.PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0392】
条項95.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のタキサン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0393】
条項96.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0394】
条項97.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0395】
条項98.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のチロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0396】
条項99.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のチロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0397】
条項100.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の白金剤と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0398】
条項101.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の白金剤と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0399】
条項102.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0400】
条項103.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0401】
条項104.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0402】
条項105.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0403】
条項106.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0404】
条項107.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0405】
条項108.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のアントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0406】
条項109.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のアントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0407】
条項110.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のKRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0408】
条項111.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のKRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0409】
条項112.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のMEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0410】
条項113.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のMEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0411】
条項114.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0412】
条項115.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0413】
条項116.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0414】
条項117.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のSERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量のmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0415】
条項118.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量の免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0416】
条項119.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を、(i)有効量のCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)有効量の免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0417】
条項120.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0418】
条項121.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0419】
条項122.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のSERM、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0420】
条項123.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のSERM、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0421】
条項124.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のPARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0422】
条項125.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のPARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0423】
条項126.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、(i)有効量の白金剤、及び(ii)有効量のトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0424】
条項127.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、(i)有効量の白金剤、及び(ii)有効量のトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0425】
条項128.PIK3CA変異癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0426】
条項129.PIK3CA変異固形腫瘍を有する患者を治療する方法であって、有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0427】
条項130.PIK3CA変異乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0428】
条項131.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量のアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて、有効量の条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む、方法。
【0429】
条項132.PIK3CA変異癌がPIK3CA H1047R変異体癌である、条項71、条項75、条項76、条項80、条項84、条項88、条項92、条項96、条項98、条項100、条項102、条項104、条項106、条項108、条項110、条項112、条項114、条項116、条項118、条項120、条項122、条項124、条項126、又は条項128に記載の方法。
【0430】
条項133.PIK3CA変異癌が、子宮内膜癌、胃癌、白血病、リンパ腫、肉腫、結腸直腸癌、肺癌、卵巣癌、皮膚癌、頭頸部癌、乳癌、脳癌、又は前立腺癌である、条項71、条項75、条項76、条項80、条項84、条項88、条項92、条項96、条項98、条項100、条項102、条項104、条項106、条項108、条項110、条項112、条項114、条項116、条項118、条項120、条項122、条項124、条項126、条項128、又は条項132に記載の方法。
【0431】
条項134.PIK3CA変異癌が子宮内膜癌である、条項133に記載の方法。
【0432】
条項135.PIK3CA変異癌が胃癌である、条項133に記載の方法。
【0433】
条項136.PIK3CA変異癌が白血病である、条項133に記載の方法。
【0434】
条項137.PIK3CA変異癌がリンパ腫である、条項133に記載の方法。
【0435】
条項138.PIK3CA変異癌が肉腫である、条項133に記載の方法。
【0436】
条項139.PIK3CA変異癌が結腸直腸癌である、条項133に記載の方法。
【0437】
条項140.PIK3CA変異癌が肺癌である、条項133に記載の方法。
【0438】
条項141.PIK3CA変異癌が卵巣癌である、条項133に記載の方法。
【0439】
条項142.PIK3CA変異癌が皮膚癌である、条項133に記載の方法。
【0440】
条項143.PIK3CA変異癌が頭頸部癌である、条項133に記載の方法。
【0441】
条項144.PIK3CA変異癌が乳癌である、条項133に記載の方法。
【0442】
条項145.PIK3CA変異癌が脳癌である、条項133に記載の方法。
【0443】
条項146.PIK3CA変異癌が前立腺癌である、条項133に記載の方法。
【0444】
条項147.PIK3CA変異固形腫瘍がPIK3CA H1047R変異固形腫瘍である、条項72、条項77、条項81、条項85、条項89、条項93、条項97、条項99、条項101、条項103、条項105、条項107、条項109、条項111、条項113、条項115、条項117、条項119、条項121、条項123、条項125、条項127、又は条項129に記載の方法。
【0445】
条項148.PIK3CA変異固形腫瘍が、婦人科癌、頭頸部癌、及びトリプルネガティブ乳癌から選択される、条項72、条項77、条項81、条項85、条項89、条項93、条項97、条項99、条項101、条項103、条項105、条項107、条項109、条項111、条項113、条項115、条項117、条項119、条項121、条項123、条項125、条項127、条項129、又は条項147に記載の方法。
【0446】
条項149.PIK3CA変異固形腫瘍が婦人科癌である、条項148に記載の方法。
【0447】
条項150.PIK3CA変異固形腫瘍が頭頸部癌である、条項148に記載の方法。
【0448】
条項151.PIK3CA変異固形腫瘍がトリプルネガティブ乳癌である、条項148に記載の方法。
【0449】
条項152.PIK3CA変異乳癌がPIK3CA H1047R変異体乳癌である、条項73、条項78、条項82、条項86、条項90、条項94、又は条項130に記載の方法。
【0450】
条項153.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌がPIK3CA H1047R変異体、進行性又は転移性乳癌である、条項74、条項79、条項83、条項87、条項91、条項95、又は条項131に記載の方法。
【0451】
条項154.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌、好ましくはエストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌である、条項74、条項79、条項83、条項87、条項91、条項95、又は条項131に記載の方法。
【0452】
条項155.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異体、進行性又は転移性乳癌、好ましくはエストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異体、進行性又は転移性乳癌である、条項74、条項79、条項83、条項87、条項91、条項95、又は条項131に記載の方法。
【0453】
条項156.患者が閉経後の女性である、条項62~155のいずれか一項に記載の方法。
【0454】
条項157.患者がI型糖尿病を有する、条項62~156のいずれか一項に記載の方法。
【0455】
条項158.患者がII型糖尿病を有する、条項62~156のいずれか一項に記載の方法。
【0456】
条項159.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mg~2400mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0457】
条項160.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mg~2000mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0458】
条項161.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mg~1200mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0459】
条項162.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0460】
条項163.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、450mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0461】
条項164.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、500mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0462】
条項165.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、550mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0463】
条項166.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0464】
条項167.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、650mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0465】
条項168.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、700mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0466】
条項169.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、750mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0467】
条項170.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、800mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0468】
条項171.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、850mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0469】
条項172.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、900mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0470】
条項173.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、950mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0471】
条項174.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1000mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0472】
条項175.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1050mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0473】
条項176.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1100mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0474】
条項177.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1150mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0475】
条項178.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1200mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0476】
条項179.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1250mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0477】
条項180.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1300mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0478】
条項181.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1350mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0479】
条項182.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1400mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0480】
条項183.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1450mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0481】
条項184.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1500mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0482】
条項185.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1550mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0483】
条項186.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1600mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0484】
条項187.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1650mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0485】
条項188.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1700mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0486】
条項189.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1750mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0487】
条項190.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1800mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0488】
条項191.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1850mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0489】
条項192.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1900mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0490】
条項193.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1950mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0491】
条項194.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2000mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0492】
条項195.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2050mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0493】
条項196.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2100mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0494】
条項197.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2150mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0495】
条項198.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2200mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0496】
条項199.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2250mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0497】
条項200.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2300mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0498】
条項201.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2350mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0499】
条項202.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2400mgの1日総量で投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0500】
条項203.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mg~2400mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0501】
条項204.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mg~2000mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0502】
条項205.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mg~1200mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0503】
条項206.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0504】
条項207.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、250mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0505】
条項208.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、300mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0506】
条項209.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、350mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0507】
条項210.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0508】
条項211.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、450mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0509】
条項212.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、500mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0510】
条項213.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、550mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0511】
条項214.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0512】
条項215.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、650mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0513】
条項216.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、700mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0514】
条項217.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、750mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0515】
条項218.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、800mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0516】
条項219.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、850mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0517】
条項220.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、900mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0518】
条項221.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、950mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0519】
条項222.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1000mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0520】
条項223.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1050mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0521】
条項224.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1100mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0522】
条項225.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1150mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0523】
条項226.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1200mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0524】
条項227.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1250mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0525】
条項228.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1300mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0526】
条項229.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1350mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0527】
条項230.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1400mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0528】
条項231.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1450mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0529】
条項232.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1500mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0530】
条項233.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1550mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0531】
条項234.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1600mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0532】
条項235.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1650mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0533】
条項236.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1700mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0534】
条項237.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1750mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0535】
条項238.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1800mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0536】
条項239.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1850mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0537】
条項240.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1900mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0538】
条項241.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1950mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0539】
条項242.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2000mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0540】
条項243.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2050mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0541】
条項244.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2100mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0542】
条項245.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2150mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0543】
条項246.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2200mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0544】
条項247.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2250mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0545】
条項248.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2300mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0546】
条項249.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2350mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0547】
条項250.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2400mgの用量で1日1回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0548】
条項251.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、100mg~1200mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0549】
条項252.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mg~1000mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0550】
条項253.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、300mg~600mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0551】
条項254.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、100mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0552】
条項255.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、150mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0553】
条項256.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0554】
条項257.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、250mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0555】
条項258.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、300mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0556】
条項259.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、350mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0557】
条項260.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0558】
条項261.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、450mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0559】
条項262.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、500mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0560】
条項263.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、550mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0561】
条項264.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0562】
条項265.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、650mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0563】
条項266.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、700mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0564】
条項267.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、750mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0565】
条項268.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、800mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0566】
条項269.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、850mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0567】
条項270.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、900mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0568】
条項271.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、950mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0569】
条項272.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1000mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0570】
条項273.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1050mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0571】
条項274.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1100mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0572】
条項275.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1150mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0573】
条項276.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1200mgの用量で1日2回投与される、条項62~158のいずれか一項に記載の方法。
【0574】
条項277.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が経口剤形を介して投与される、条項62~276のいずれか一項に記載の方法。
【0575】
条項278.経口剤形が錠剤である、条項277に記載の方法。
【0576】
条項279.CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、パルボシクリブ、リボシクリブ、若しくはアベマシクリブ、又はその薬学的に許容される塩である、条項75~79、84~91、118、119、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0577】
条項280.CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、アベマシクリブである、条項75~79、84~91、118、119、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0578】
条項281.アベマシクリブが、50~200mgの経口用量として1日2回投与される、条項280に記載の方法。
【0579】
条項282.アベマシクリブが、50mgの経口用量として1日2回投与される、条項280に記載の方法。
【0580】
条項283.アベマシクリブが、100mgの経口用量として1日2回投与される、条項280に記載の方法。
【0581】
条項284.アベマシクリブが、150mgの経口用量として1日2回投与される、条項280に記載の方法。
【0582】
条項285.アベマシクリブが、200mgの経口用量として1日2回投与される、条項280に記載の方法。
【0583】
条項286.SERD、又はその薬学的に許容される塩が、フルベストラント、イムルネストラント、ジレデストラント、アンセストラント、リントデストラント、AZD9833、又はLSZ102である、条項75、80~87、116、117、又は132~285のいずれか一項に記載の方法。
【0584】
条項287.SERD、又はその薬学的に許容される塩がフルベストラントである、条項75、80~87、116、117、又は132~285のいずれか一項に記載の方法。
【0585】
条項288.フルベストラントが、第1の28日サイクル(サイクル1)の1日目及び15日目、並びに第2及び任意のその後の28日サイクル(サイクル2及びその後のサイクル)の1日目に500mgの筋肉内用量として投与される、条項287に記載の方法。
【0586】
条項289.SERD、又はその薬学的に許容される塩がイムルネストラントである、条項75、80-87、116、117、又は132~285のいずれか一項に記載の方法。
【0587】
条項290.イムルネストラントが400mgの経口用量として1日1回投与される、条項289に記載の方法。
【0588】
条項291.アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、アナストロゾール、レトロゾール、又はエキセメスタンである、条項75、88~91、又は128~285のいずれか一項に記載の方法。
【0589】
条項292.アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアナストロゾールである、条項291に記載の方法。
【0590】
条項293.アナストロゾールが1日1回1mg経口用量として投与される、条項292に記載の方法。
【0591】
条項294.アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がレトロゾールである、条項291に記載の方法。
【0592】
条項295.レトロゾールが、肝硬変又は重度の肝機能障害を有する患者に対して、1日1回の2.5mg経口用量として、又は1日おきに1回の2.5mg経口用量として投与される、条項294に記載の方法。
【0593】
条項296.アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がエキセメスタンである、条項291に記載の方法。
【0594】
条項297.エキセメスタンが25mgの経口用量として1日1回投与される、条項296に記載の方法。
【0595】
条項298.タキサン、又はその薬学的に許容される塩がパクリタキセル又はドセタキセルである、条項75、92-95、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0596】
条項299.タキサン、又はその薬学的に許容される塩がパクリタキセルである、条項75、92-95、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0597】
条項300.パクリタキセルが、最初の投与サイクルの8日目、15日目、及び22日目に、及び次いでその後の全ての投与サイクルの1日目、8日目、15日目、及び22日目に80mg/m2注射として投与される、条項299に記載の方法。
【0598】
条項301.mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、シロリムス、テムシロリムス、エベロリムス、又はRMC-5552である、条項75、96、97,116,117、132~278、又は286~290のいずれか一項に記載の方法。
【0599】
条項302.mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がエベロリムスである、条項301に記載の方法。
【0600】
条項303.エベロリムスが、1日1回の10mg経口用量として投与される、条項302に記載の方法。
【0601】
条項304.mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がRMC-5552である、条項301に記載の方法。
【0602】
条項305.チロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がネラチニブ又はアファチニブである、条項75、98、99、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0603】
条項306.チロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がネラチニブである、条項305に記載の方法。
【0604】
条項307.イムルネストラントが240mgの経口用量として1日1回投与される、条項306に記載の方法。
【0605】
条項308.チロシンキナーゼ阻害剤又はその薬学的に許容される塩がアファチニブである、条項305に記載の方法。
【0606】
条項309.アファチニブが、重度の腎不全を有する患者において40mgの1日1回の経口用量、又は30mgの1日1回の経口用量として投与される、条項308に記載の方法。
【0607】
条項310.白金剤がシスプラチン、カルボプラチン又はオキサリプラチンである、条項75、100、101、126、127又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0608】
条項311.白金剤がシスプラチンである、請求項310に記載の方法。
【0609】
条項312.アントラサイクリン又はその薬学的に許容される塩がドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン又はイダルビシンである、条項75、108、109、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0610】
条項313.免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤である、条項75、102、103、118、119、又は132~285のいずれか一項に記載の方法。
【0611】
条項314.免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、条項313に記載の方法。
【0612】
条項315.CTLA-4阻害剤がイピリムマブ又はトレメリムマブである、条項314に記載の方法。
【0613】
条項316.免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤である、条項313に記載の方法。
【0614】
条項317.PD-1阻害剤が、ペンブロリズマブ、ニボルマブ、シンチリマブ、セミプリマブ、又はチスレリズマブである、条項目316に記載の方法。
【0615】
条項318.免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1阻害剤である、条項313に記載の方法。
【0616】
条項319.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブである、条項318に記載の方法。
【0617】
条項320.抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩が、アビラテロン、エンザルタミド、ニルタミド、フルタミド、又はダロルタミド、好ましくはアビラテロン、エンザルタミド、ニルタミド、又はフルタミドである、条項75、104、105、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0618】
条項321.抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩がエンザルタミドである、条項320に記載の方法。
【0619】
条項322.エンザルタミドが、1日1回の160mg経口用量として投与される、条項321に記載の方法。
【0620】
条項323.抗HER2モノクローナル抗体がトラスツズマブ、マルゲツキシマブ、又はペルツズマブである、条項75、106、107、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0621】
条項324.抗HER2モノクローナル抗体がトラスツズマブである、条項323に記載の方法。
【0622】
条項325.抗HER2抗体-薬物複合体がトラスツズマブデルクテカン又はトラスツズマブエムタンシンである、条項75、106、107、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0623】
条項326.抗HER2抗体-薬物複合体がトラスツズマブデラクテカンである、条項325に記載の方法。
【0624】
条項327.KRAS阻害剤又はその薬学的に許容される塩が、ソトラシブ又はアダグラシブである、条項75、110、111、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0625】
条項328.MEK阻害剤又はその薬学的に許容される塩がトラメチニブである、条項75、112、113、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0626】
条項329.トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がエトポシドである、条項75、120、121、126、127、132~278、310、又は311のいずれか一項に記載の方法。
【0627】
条項330.SERM、又はその薬学的に許容される塩がタモキシフェン又はトレミフェンである、条項75、122、123、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0628】
条項331.PARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、オラパリブ又はタラゾパリブである、条項75、124、125、又は132~278のいずれか一項に記載の方法。
【0629】
条項332.患者が、PI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項62~331のいずれか一項に記載の方法。
【0630】
条項333.患者が、PI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項62~331のいずれか一項に記載の方法。
【0631】
条項334.PI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアルペリシブ又はイナボリシブであった、条項333に記載の方法。
【0632】
条項335.PI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアルペリシブであった、条項334に記載の方法。
【0633】
条項336.患者が、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項62~335のいずれか一項に記載の方法。
【0634】
条項337.患者が、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項62~335のいずれか一項に記載の方法。
【0635】
条項338.患者が、内分泌療法と組み合わせて、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項62~335のいずれか一項に記載の方法。
【0636】
条項339.患者が、SERD、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項62~338のいずれか一項に記載の方法。
【0637】
条項340.患者が、SERD、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項62~338のいずれか一項に記載の方法。
【0638】
条項341.患者が、アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項62~340のいずれか一項に記載の方法。
【0639】
条項342.患者が、アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項62~340のいずれか一項に記載の方法。
【0640】
条項343.患者が、タキサン、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項62~342のいずれか一項に記載の方法。
【0641】
条項344.患者が、タキサン、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項62~342のいずれか一項に記載の方法。
【0642】
条項345.治療に使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0643】
条項346.変異型ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)に関連する疾患の治療に使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0644】
条項347.PI3KがPI3Kαである、条項346に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0645】
条項348.PI3KがH1047R変異を有する、条項346又は347に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0646】
条項349.疾患が癌である、条項346~348のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0647】
条項350.癌が、子宮内膜癌、胃癌、白血病、リンパ腫、肉腫、結腸直腸癌、肺癌、卵巣癌、皮膚癌、頭頸部癌、乳癌、脳癌、又は前立腺癌である、条項349に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0648】
条項351.癌が乳癌である、条項349に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0649】
条項352.癌が、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)進行性又は転移性乳癌である、条項349に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0650】
条項353.疾患が、CLOVES症候群(先天性脂肪腫性過成長、血管奇形、表皮母斑、脊柱側弯症/骨格及び脊髄症候群)、又はPIK3CA関連過成長症候群(PROS)である、条項346~348のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0651】
条項354.PIK3CA変異癌の治療に使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0652】
条項355.PIK3CA変異固形腫瘍の治療に使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0653】
条項356.PIK3CA変異乳癌の治療に使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0654】
条項357.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療に使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0655】
条項358.PIK3CA変異癌の治療において、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩;SERD、若しくはその薬学的に許容される塩;アロマターゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;タキサン、若しくはその薬学的に許容される塩;mTOR阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;チロシンキナーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;白金剤;アントラサイクリン、若しくはその薬学的に許容される塩;免疫チェックポイント阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;抗アンドロゲン、若しくはその薬学的に許容される塩;抗HER2モノクローナル抗体;抗HER2抗体-薬物複合体;KRAS阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;MEK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;ERK阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;トポイソメラーゼ阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;SERM、若しくはその薬学的に許容される塩;又はPARP阻害剤、若しくはその薬学的に許容される塩;又はそれらの組み合わせ;との同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0656】
条項359.PIK3CA変異癌の治療においてCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0657】
条項360.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0658】
条項361.PIK3CA変異乳癌の治療においてCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0659】
条項362.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0660】
条項363.PIK3CA変異癌の治療においてSERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0661】
条項364.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてSERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0662】
条項365.PIK3CA変異乳癌の治療においてSERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0663】
条項366.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてSERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0664】
条項367.PIK3CA変異癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0665】
条項368.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0666】
条項369.PIK3CA変異乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0667】
条項370.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0668】
条項371.PIK3CA変異癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0669】
条項372.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0670】
条項373.PIK3CA変異乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0671】
条項374.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0672】
条項375.PIK3CA変異癌の治療においてタキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0673】
条項376.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてタキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0674】
条項377.PIK3CA変異乳癌の治療においてタキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0675】
条項378.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてタキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0676】
条項379.PIK3CA変異癌の治療においてmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0677】
条項380.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてmTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0678】
条項381.PIK3CA変異癌の治療においてチロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0679】
条項382.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてチロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0680】
条項383.PIK3CA変異癌の治療において白金剤と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0681】
条項384.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において白金剤と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0682】
条項385.PIK3CA変異癌の治療において免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0683】
条項386.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0684】
条項387.PIK3CA変異癌の治療において抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0685】
条項388.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0686】
条項389.PIK3CA変異癌の治療において抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0687】
条項390.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において抗HER2モノクローナル抗体又は抗HER2抗体-薬物複合体と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0688】
条項391.PIK3CA変異癌の治療においてアントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0689】
条項392.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてアントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0690】
条項393.PIK3CA変異癌の治療においてKRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0691】
条項394.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてKRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0692】
条項395.PIK3CA変異癌の治療においてMEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0693】
条項396.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてMEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0694】
条項397.PIK3CA変異癌の治療においてERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0695】
条項398.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてERK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0696】
条項399.PIK3CA変異癌の治療において、(i)SERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0697】
条項400.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において、(i)SERD、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0698】
条項401.PIK3CA変異癌の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0699】
条項402.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0700】
条項403.PIK3CA変異癌の治療においてトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0701】
条項404.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてトポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0702】
条項405.PIK3CA変異癌の治療においてSERM、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0703】
条項406.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてSERM、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0704】
条項407.PIK3CA変異癌の治療においてPARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0705】
条項408.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてPARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0706】
条項409.PIK3CA変異癌の治療において(i)白金剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0707】
条項410.PIK3CA変異固形腫瘍の治療において(i)白金剤、又はその薬学的に許容される塩、及び(ii)トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0708】
条項411.PIK3CA変異癌の治療においてアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0709】
条項412.PIK3CA変異固形腫瘍の治療においてアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0710】
条項413.PIK3CA変異乳癌の治療においてアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0711】
条項414.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌の治療においてアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時、別々、又は逐次の組み合わせで使用するための、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物。
【0712】
条項415.条項354、条項358、条項359、条項363、条項367、条項371、条項375、条項379、条項381、条項383、条項385、条項387、条項389、条項391、条項393、条項395、条項397、条項399、条項401、条項403、条項405、条項407、条項409、又は条項411に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物であって、PIK3CA変異癌がPIK3CA H1047R変異癌である、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0713】
条項416.条項354、条項358、条項359、条項363、条項367、条項371、条項375、条項379、条項381、条項383、条項385、条項387、条項389、条項391、条項393、条項395、条項397、条項399、条項401、条項403、条項405、条項407、条項409、条項411、又は条項415に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物であって、PIK3CA変異癌が、子宮内膜癌、胃癌、白血病、リンパ腫、肉腫、結腸直腸癌、肺癌、卵巣癌、皮膚癌、頭頸部癌、乳癌、脳癌、又は前立腺癌である、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0714】
条項417.PIK3CA変異癌が子宮内膜癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0715】
条項418.PIK3CA変異癌が胃癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0716】
条項419.PIK3CA変異癌が白血病である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0717】
条項420.PIK3CA変異癌がリンパ腫である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0718】
条項421.PIK3CA変異癌が肉腫である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0719】
条項422.PIK3CA変異癌が婦人科癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0720】
条項423.PIK3CA変異癌が肺癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0721】
条項424.PIK3CA変異癌が卵巣癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0722】
条項425.PIK3CA変異癌が皮膚癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0723】
条項426.PIK3CA変異癌が頭頸部癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0724】
条項427.PIK3CA変異癌が乳癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0725】
条項428.PIK3CA変異癌が脳癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0726】
条項429.PIK3CA変異癌が前立腺癌である、条項416に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0727】
条項430.条項355、条項360、条項364、条項368、条項372、条項376、条項380、条項382、条項384、条項386、条項388、条項390、条項392、条項394、条項396、条項398、条項400、条項402、条項404、条項406、条項408、条項410、又は条項412に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物であって、PIK3CA変異固形腫瘍が、PIK3CA H1047R変異固形腫瘍である、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0728】
条項431.条項355、条項360、条項364、条項368、条項372、条項376、条項380、条項382、条項384、条項386、条項388、条項390、条項392、条項394、条項396、条項398、条項400、条項402、条項404、条項406、条項408、条項410、条項412、又は条項430に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物であって、PIK3CA変異固形腫瘍が、婦人科癌、頭頸部癌、及びトリプルネガティブ乳癌から選択される、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0729】
条項432.PIK3CA変異固形腫瘍が婦人科癌である、条項431に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0730】
条項433.PIK3CA変異固形腫瘍が頭頸部癌である、条項431に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0731】
条項434.PIK3CA変異固形腫瘍がトリプルネガティブ乳癌である、条項431に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0732】
条項435.PIK3CA変異乳癌がPIK3CA H1047R変異乳癌である、条項356、条項361、条項365、条項369、条項373、条項377、又は条項413に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0733】
条項436.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、PIK3CA H1047R変異型の進行乳癌又は転移性乳癌である、条項357、条項362、条項366、条項370、条項374、条項378、又は条項414に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0734】
条項437.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌、好ましくはエストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌である、条項357、条項362、条項366、条項370、条項374、条項378、又は条項414に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0735】
条項438.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌が、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異体、進行性又は転移性乳癌、好ましくはエストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異体、進行性又は転移性乳癌である、条項357、条項362、条項366、条項370、条項374、条項378、又は条項414に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0736】
条項439.患者が閉経後の女性である、条項345~438のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0737】
条項440.患者がI型糖尿病を有する、条項345~439のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0738】
条項441.患者がII型糖尿病を有する、条項345~439のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0739】
条項442.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mg~2400mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0740】
条項443.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mg~2000mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0741】
条項444.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mg~1200mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0742】
条項445.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0743】
条項446.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、450mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0744】
条項447.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、500mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0745】
条項448.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、550mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0746】
条項449.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0747】
条項450.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、650mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0748】
条項451.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、700mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0749】
条項452.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、750mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0750】
条項453.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、800mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0751】
条項454.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、850mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0752】
条項455.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、900mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0753】
条項456.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、950mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0754】
条項457.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1000mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0755】
条項458.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1050mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0756】
条項459.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1100mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0757】
条項460.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1150mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0758】
条項461.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1200mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0759】
条項462.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1250mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0760】
条項463.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1300mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0761】
条項464.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1350mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0762】
条項465.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1400mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0763】
条項466.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1450mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0764】
条項467.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1500mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0765】
条項468.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1550mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0766】
条項469.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1600mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0767】
条項470.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1650mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0768】
条項471.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1700mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0769】
条項472.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1750mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0770】
条項473.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1800mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0771】
条項474.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1850mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0772】
条項475.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1900mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0773】
条項476.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1950mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0774】
条項477.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2000mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0775】
条項478.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2050mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0776】
条項479.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2100mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0777】
条項480.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2150mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0778】
条項481.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2200mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0779】
条項482.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2250mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0780】
条項483.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2300mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0781】
条項484.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2350mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0782】
条項485.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2400mgの1日総量で投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0783】
条項486.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mg~2400mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0784】
条項487.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mg~2000mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0785】
条項488.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mg~1200mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0786】
条項489.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0787】
条項490.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、250mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0788】
条項491.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、300mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0789】
条項492.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、350mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0790】
条項493.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0791】
条項494.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、450mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0792】
条項495.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、500mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0793】
条項496.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、550mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0794】
条項497.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0795】
条項498.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、650mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0796】
条項499.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、700mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0797】
条項500.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、750mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0798】
条項501.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、800mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0799】
条項502.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、850mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0800】
条項503.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、900mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0801】
条項504.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、950mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0802】
条項505.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1000mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0803】
条項506.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1050mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0804】
条項507.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1100mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0805】
条項508.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1150mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0806】
条項509.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1200mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0807】
条項510.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1250mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0808】
条項511.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1300mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0809】
条項512.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1350mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0810】
条項513.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1400mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0811】
条項514.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1450mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0812】
条項515.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1500mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0813】
条項516.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1550mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0814】
条項517.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1600mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0815】
条項518.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1650mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0816】
条項519.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1700mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0817】
条項520.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1750mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0818】
条項521.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1800mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0819】
条項522.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1850mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0820】
条項523.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1900mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0821】
条項524.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1950mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0822】
条項525.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2000mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0823】
条項526.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2050mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0824】
条項527.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2100mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0825】
条項528.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2150mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0826】
条項529.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2200mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0827】
条項530.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2250mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0828】
条項531.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2300mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0829】
条項532.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2350mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0830】
条項533.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、2400mgの用量で1日1回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0831】
条項534.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、100~1200mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0832】
条項535.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200~1000mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0833】
条項536.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、300~600mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0834】
条項537.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、100mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0835】
条項538.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、150mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0836】
条項539.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、200mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0837】
条項540.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、250mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0838】
条項541.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、300mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0839】
条項542.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、350mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0840】
条項543.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、400mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0841】
条項544.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、450mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0842】
条項545.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、500mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0843】
条項546.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、550mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0844】
条項547.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、600mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0845】
条項548.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、650mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0846】
条項549.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、700mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0847】
条項550.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、750mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0848】
条項551.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、800mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0849】
条項552.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、850mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0850】
条項553.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、900mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0851】
条項554.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、950mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0852】
条項555.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1000mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0853】
条項556.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1050mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0854】
条項557.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1100mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0855】
条項558.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1150mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0856】
条項559.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が、1200mgの用量で1日2回投与される、条項345~441のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0857】
条項560.化合物、トロメタミン塩、又はエルブミン塩が経口剤形を介して投与される、条項345~559のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0858】
条項561.経口剤形が錠剤である、条項560に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0859】
条項562.CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、パルボシクリブ、リボシクリブ、若しくはアベマシクリブ、又はその薬学的に許容される塩である、条項358~362、367~374、401、402、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0860】
条項563.CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、アベマシクリブである、条項358~362、367~374、401、402、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0861】
条項564.アベマシクリブが50~200mgの経口用量として1日2回投与される、条項563に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0862】
条項565.アベマシクリブが50mgの経口用量として1日2回投与される、条項563に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0863】
条項566.アベマシクリブが100mgの経口用量として1日2回投与される、条項563に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0864】
条項567.アベマシクリブが150mgの経口用量として1日2回投与される、条項563に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0865】
条項568.アベマシクリブが200mgの経口用量として1日2回投与される、条項563に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0866】
条項569.SERD、又はその薬学的に許容される塩が、フルベストラント、イムルネストラント、ギレデストラント、アンセストラント、リントデストラント、AZD9833、又はLSZ102である、条項358、363~370、399、400、又は415~568のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0867】
条項570.SERD、又はその薬学的に許容される塩がフルベストラントである、条項358、363~370、399、400、又は415~568のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0868】
条項571.フルベストラントが、最初の28日間のサイクル(サイクル1)の1日目及び15日目、並びに2番目及びその後の任意の28日間のサイクル(サイクル2及びその後のサイクル)の1日目に500mgの筋肉内用量として投与される、条項570に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0869】
条項572.SERD、又はその薬学的に許容される塩がイムルネストラントである、条項358、363~370、399、400、又は415~568のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0870】
条項573.イムルネストラントが400mg経口用量として1日1回投与される、条項572に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0871】
条項574.アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアナストロゾール、レトロゾール又はエキセメスタンである、条項358、371~374、又は411~568のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0872】
条項575.アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアナストロゾールである、条項574に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0873】
条項576.アナストロゾールが1日1回1mg経口用量として投与される、条項575に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0874】
条項577.アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がレトロゾールである、条項574に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0875】
条項578.レトロゾールが、肝硬変又は重度の肝機能障害を有する患者に対して1日1回の2.5mg経口用量として、又は1日おきに1回の2.5mg経口用量として投与される、条項577に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0876】
条項579.アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がエキセメスタンである、条項574に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0877】
条項580.エキセメスタンが1日1回25mg経口用量として投与される、条項579に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0878】
条項581.タキサン、又はその薬学的に許容される塩がパクリタキセル又はドセタキセルである、条項358、375~378、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0879】
条項582.タキサン、又はその薬学的に許容される塩がパクリタキセルである、条項358、375~378、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0880】
条項583.パクリタキセルが、最初の投与サイクルの8日目、15日目、及び22日目に、次いでその後の全ての投与サイクルの1日目、8日目、15日目、及び22日目に、80mg/m2注射として投与される、条項582に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0881】
条項584.mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、シロリムス、テムシロリムス、エベロリムス、又はRMC-5552である、条項358、379、380、399、400、415~561、又は569~573のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0882】
条項585.mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がエベロリムスである、条項584に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0883】
条項586.エベロリムスが10mg経口用量として1日1回投与される、条項585に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0884】
条項587.mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がRMC-5552である、条項584に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0885】
条項588.チロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、ネラチニブ又はアファチニブである、条項358、381、382、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0886】
条項589.チロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がネラチニである、条項588に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0887】
条項590.ネラチニブが240mg経口用量として1日1回投与される、条項589に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0888】
条項591.チロシンキナーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアファチニブである、条項588に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0889】
条項592.アファチニブが、重度の腎不全を有する患者に対して1日1回の40mg経口用量として、又は1日おきに1回の30mg経口用量として投与される、条項591に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0890】
条項593.白金剤がシスプラチン、カルボプラチン又はオキサリプラチンである、条項358、383、384、409、410、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0891】
条項594.白金剤がシスプラチンである、条項593に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0892】
条項595.アントラサイクリン、又はその薬学的に許容される塩がドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン又はイダルビシンである、条項358、391、392、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0893】
条項596.免疫チェックポイント阻害剤、又はその薬学的に許容される塩が、CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤である、条項358~385、386~401、402、又は415~568のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0894】
条項597.免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、条項596に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0895】
条項598.CTLA-4阻害剤がイピリムマブ又はトレメリムマブである、条項597に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0896】
条項599.免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤である、条項596に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0897】
条項600.PD-1阻害剤が、ペンブロリズマブ、ニボルマブ、シンチリマブ、セミプリマブ、又はチセレリズマブである、条項599に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0898】
条項601.免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1阻害剤である、条項596に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0899】
条項602.PD-L1阻害剤が、アテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブである、条項601に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0900】
条項603.抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩が、アビラテロン、エンザルタミド、ニルタミド、フルタミド、又はダロルタミド、好ましくはアビラテロン、エンザルタミド、ニルタミド、又はフルタミドである、条項358、387、388、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0901】
条項604.抗アンドロゲン、又はその薬学的に許容される塩がエンザルタミドである、条項603に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0902】
条項605.エンザルタミドが160mg経口用量として1日1回投与される、条項604に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0903】
条項606.抗HER2モノクローナル抗体がトラスツズマブ、マルゲツキシマブ、又はペルツズマブである、条項358、389、390、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0904】
条項607.抗HER2モノクローナル抗体がトラスツズマブである、条項606に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0905】
条項608.抗HER2抗体-薬物複合体がトラスツズマブデルクテカン又はトラスツズマブエムタンシンである、条項358、389、390、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0906】
条項609.抗HER2抗体-薬物複合体がトラスツズマブデルクテカンである、条項608に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0907】
条項610.KRAS阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がソトラシブ、又はアダグラシブである、条項358、393、394、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0908】
条項611.MEK阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がトラメチニブである、条項358、395、396、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0909】
条項612.トポイソメラーゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がエトポシドである、条項358、403、404、409、410、414~561、593、又は594のいずれか一項に記載の使用のための化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0910】
条項613.SERM、又はその薬学的に許容される塩がタモキシフェン又はトレミフェンである、条項358、405、406、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0911】
条項614.PARP阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がオラパリブ又はタラゾパリブである、条項358、407、408、又は415~561のいずれか一項に記載の使用のための化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0912】
条項615.患者がPI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項345~614のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0913】
条項616.患者がPI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項345~614のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0914】
条項617.PI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアルペリシブ又はイナボリシブであった、条項616に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0915】
条項618.PI3K/AKT/mTOR阻害剤、又はその薬学的に許容される塩がアルペリシブであった、条項617に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0916】
条項619.患者がCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項345~618のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0917】
条項620.患者がCDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項345~618のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0918】
条項621.患者が、内分泌療法と組み合わせて、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項345~618のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0919】
条項622.患者が、SERD、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項345~621のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0920】
条項623.患者が、SERD、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項345~621のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0921】
条項624.患者がアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項345~623のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0922】
条項625.患者がアロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項345~623のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩又は医薬組成物。
【0923】
条項626.患者が、タキサン、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けていない、条項345~625のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0924】
条項627.患者が、タキサン、又はその薬学的に許容される塩による事前の治療を受けた、条項345~625のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物。
【0925】
条項628.PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0926】
条項629.PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0927】
条項630.PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0928】
条項631.PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0929】
条項632.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0930】
条項633.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0931】
条項634.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0932】
条項635.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0933】
条項636.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0934】
条項637.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0935】
条項638.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0936】
条項639.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0937】
条項640.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0938】
条項641.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0939】
条項642.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0940】
条項643.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)SERD、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0941】
条項644.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0942】
条項645.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0943】
条項646.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0944】
条項647.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、(i)CDK4及び6阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、並びに(ii)アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0945】
条項648.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、タキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0946】
条項649.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、タキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0947】
条項650.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、タキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0948】
条項651.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、タキサン、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0949】
条項652.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0950】
条項653.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異固形腫瘍を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0951】
条項654.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0952】
条項655.化合物、トロメタミン塩、エルブミン塩、又は医薬組成物が、アロマターゼ阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて投与される、PIK3CA変異型、進行性又は転移性乳癌を治療するための医薬品の製造における、条項1~22のいずれか一項に記載の化合物、条項23~47のいずれか一項に記載のトロメタミン塩、条項48~60のいずれか一項に記載のエルブミン塩、又は条項61に記載の医薬組成物の使用。
【0953】
条項656.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0954】
条項657.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、200mg~800mg、好ましくは300mg~600mgの1日総量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0955】
条項658.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、300mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて1日1回患者に投与することを含む、方法。
【0956】
条項659.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、600mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて1日1回患者に投与することを含む、方法。
【0957】
条項660.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって300mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて1日2回患者に投与することを含む、方法。
【0958】
条項661.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0959】
条項662.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、200mg~800mg、好ましくは300mg~600mgの1日総量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0960】
条項663.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、300mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて1日1回患者に投与することを含む、方法。
【0961】
条項664.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、600mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて1日1回患者に投与することを含む、方法。
【0962】
条項665.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって300mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のフルベストラントと組み合わせて1日2回患者に投与することを含む、方法。
【0963】
条項666.フルベストラントが、500mgの筋肉内用量として1日目、15日目、及び29日目に、並びにその後毎月1回投与される、条項656~665のいずれか一項に記載の方法。
【0964】
条項667.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、前記患者に、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて投与することを含む、方法。
【0965】
条項668.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、200mg~800mg、好ましくは300mg~600mgの1日総量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて投与することを含む、方法。
【0966】
条項669.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、300mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて1日1回患者に投与することを含む、方法。
【0967】
条項670.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、600mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて1日1回患者に投与することを含む、方法。
【0968】
条項671.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、300mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて1日2回患者に投与することを含む、方法。
【0969】
条項672.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、有効量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0970】
条項673.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、200mg~800mg、好ましくは300mg~600mgの1日総量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて患者に投与することを含む、方法。
【0971】
条項674.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、300mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて1日1回患者に投与することを含む、方法。
【0972】
条項675.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、600mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて1日1回患者に投与することを含む、方法。
【0973】
条項676.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌を有する患者を治療する方法であって、300mgの用量の化合物A、又はその薬学的に許容される塩を、有効量のイムルネストラントと組み合わせて1日2回患者に投与することを含む、方法。
【0974】
条項677.イムルネストラントが400mgの用量で1日1回投与される、条項667~676のいずれか一項に記載の方法。
【0975】
条項678.患者が、CDK4/6阻害剤単独での又はCDK4/6阻害剤と組み合わせた内分泌療法時又はその後に進行又は再発している、条項656~677のいずれか一項に記載の方法。
【0976】
条項679.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、フルベストラントと同時に、別々に、又は順次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0977】
条項680.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、フルベストラントと同時に、別々に、又は順次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩であって、200mg~800mg、好ましくは300mg~600mgの1日総量で患者に投与される、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0978】
条項681.300mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日1回投与される、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、フルベストラントと同時に、別々に、又は逐次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0979】
条項682.600mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日1回投与される、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、フルベストラントと同時に、別々に、又は逐次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0980】
条項683.300mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日2回投与される、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、フルベストラントと同時に、別々に、又は逐次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0981】
条項684.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、フルベストラントと同時に、別々に、又は順次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0982】
条項685.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、フルベストラントと同時に、別々に、又は逐次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩であって、200mg~800mg、好ましくは300mg~600mgの1日総量で患者に投与される、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0983】
条項686.300mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日1回投与される、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療における、フルベストラントとの同時、個別又は逐次組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0984】
条項687.600mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日1回投与される、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療における、フルベストラントとの同時、個別又は逐次組み合わせで使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0985】
条項688.300mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日2回投与される、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、フルベストラントと同時、個別又は逐次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0986】
条項689.フルベストラントが、500mgの筋肉内用量として1日目、15日目、及び29日目に、並びにその後毎月1回患者に投与される、条項679から688のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、又はその薬学的に許容される塩。
【0987】
条項690.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0988】
条項691.ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩であって、200mg~800mg、好ましくは300mg~600mgの1日総量で患者に投与される、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0989】
条項692.300mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日1回投与される、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0990】
条項693.600mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日1回投与される、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0991】
条項694.300mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、患者に1日2回投与される、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0992】
条項695.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は順次組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0993】
条項696.内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩であって、200mg~800mg、好ましくは300mg~600mgの1日総量で患者に投与される、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0994】
条項697.300mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、1日1回患者に投与される、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0995】
条項698.600mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、1日1回患者に投与される、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0996】
条項699.300mgの化合物A、又はその薬学的に許容される塩が、1日2回患者に投与される、内分泌療法で以前に治療された、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、PIK3CA H1047R変異型、進行性又は転移性乳癌の治療において、イムルネストラントと同時に、別々に、又は逐次的に組み合わせて使用するための、化合物A、又はその薬学的に許容される塩。
【0997】
条項700.イムルネストラントが400mgの用量で1日1回投与される、条項690~699のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、又はその薬学的に許容される塩。
【0998】
条項701.患者が、単独又はCDK4/6阻害剤と組み合わせた内分泌療法時又はその後に進行又は再発している、条項679~700のいずれか一項に記載の使用のための、化合物、又はその薬学的に許容される塩。
【実施例0999】
核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、特に明記しない限り、記載のように400MHz又は300MHz及び300.3 Kで記録した。化学シフト(δ)は百万分率(ppm)で報告される。スペクトルを、8、16、又は32スキャンでBruker又はVarian機器を使用して記録した。
【1000】
LC-MSクロマトグラム及びスペクトルを、Luna-C18 2.0×30mm又はXbridge Shield RPC18 2.1×50mm等のC-18カラムを使用する、Agilent 1200又はShimadzu LC-20 AD&MS 2020機器を使用して記録した。注入量は、0.7~8.0μlであり、流速は、典型的には、0.8又は1.2ml/分であった。陽性検出方法は、ダイオードアレイ(DAD)又は蒸発光散乱(ELSD)並びに陽イオンエレクトロスプレーイオン化であった。MS範囲は、100~1000Daであった。溶媒は、いずれもトリフルオロ酢酸又は炭酸アンモニウム等の改質剤(典型的には0.01~0.04%)を含む水及びアセトニトリルの勾配であった。
【1001】
結晶性固体のXRPDパターンは、CuKα(1.5418Å)源及びLinxeye検出器を備えた、40kV及び40mAで作動している、Bruker D8 Endeavor X線粉末回折計で得られた。試料を、4~42 °2シータで、0.009 2θ°の工程サイズ及び0.5秒/工程の走査速度で、0.3°の一次スリット開口、及び3.9°の粒径分布(PSD)開口を使用して、走査するか、又は4~30 2θ°で、0.009 2θ°の工程サイズ及び0.25秒/工程の走査速度で、0.3°の一次スリット開口、及び3.9°の粒径分布(PSD)開口を使用して、走査した。乾燥粉末は、石英試料ホルダーに充填し、滑らかな表面は、ガラススライドを使用して得た。結晶形態回折パターンは、周囲温度及び相対湿度で回収した。結晶ピーク位置は、8.853及び26.774 2θ°のピークを有する内部NIST 675標準に基づいて全体パターンシフト後、MDI-Jadeで決定した。結晶学の分野において、任意の所与の結晶形態に関して、結晶形態及び晶癖等の要因から生じる好ましい配向に起因して、回折ピークの相対強度が変化し得ることが周知されている。優先配向の効果が存在する場合、ピーク強度は改変されるが、多形体の特徴的なピーク位置は不変である。例えば、The United States Pharmacopeia#23,National Formulary#18,pages 1843-1844,1995を参照されたい。更に、所与の任意の結晶形態について、角ピーク位置がわずかに変化し得ることも、結晶学の分野において周知である。例えば、ピーク位置は、試料が分析される温度の変動、試料変位、又は内部標準の存在若しくは不在によってシフトすることができる。この場合、±0.2 2θ°のピーク位置変動性は、示された結晶形態の明確な同定を妨げることなく、これらの潜在的な変動を考慮に入れると推定される。結晶形態の確認を特徴的なピークの任意の固有の組み合わせに基づいて行うことができる。
【1002】
単結晶X線回折予備検査及びデータ収集は、銅アノード微小焦点封止X線管(Cu Kα λ=1.54184Å)及びDectris Pilatus3 R 200Kハイブリッドピクセルアレイ検出器を備えた、Rigaku SuperNova回折計で行った。CRYSALISPRO(CrysAlisPro 1.171.38.41r(Rigaku Oxford Diffraction,2015))を使用して、細胞の精密化及びデータの減少を達成した。データは、室温で151.16°又は151.992°の最大回折角(2θ)まで収集した。構造は、SHELXT(Sheldrick,G.M.Acta Cryst.2015,A71,3-8)を使用して、直接法によって解明した。構造を、SHELXL-2014(Sheldrick,G.M.Acta Cryst.2008,A64,112-122)を使用して精密化した。窒素上に存在する水素原子を独立して精密化した。他の全ての水素原子が精密化に含まれていたが、それらが結合している原子に乗るように拘束されていた。構造をフルマトリックス最小二乗で精密化した。シミュレートされたXRPDパターンは、MERCURY結晶モデリングソフトウェアにおける単結晶構造からの単位セルパラメータ及び原子座標を使用して生成された。
【1003】
示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry、DSC)分析は、TA Thermal Advantage Software v5.2.6によって実行されるTA Q2000 DSCを使用して行い、データはUniversal Analysis 2000 v4.5aによって分析した。試料を、圧着したアルミニウムパン中で25℃で平衡化させ、次いで、50mL/分の窒素パージを用いて10℃/分で300℃に加熱する前に穿刺した。温度及び熱流を、インジウム融解に対して較正した。
【1004】
熱重量分析は、TA Thermal Advantage Software v5.2.6によって実行されるTA Instruments Q5000 TGAを使用して回収し、データはUniversal Analysis 2000 v4.5aによって分析される。試料(3~10mg)を周囲温度(約25℃)から200℃まで10℃/分の速度で加熱した。Nは、キャリア(10mL/分)及びパージ(50mL/分)ガスであった。温度は、ニッケル及びアルメル標準を用いたキュリー温度測定によって較正した。重量較正は、製造業者によって供給された標準を用いて行った。
【1005】
固体NMR(ssNMR)は、Agilent DD2-400 NMR分光計で得、VnmrJ v3.2Aで処理した。データは、176.5ppmのグリシンを外部参照した。
【1006】
ssNMRパラメータ
【表1】
【1007】
略語:
ACN アセトニトリル
AcOH 酢酸
ADP アデノシン二リン酸
ATP アデノシン三リン酸
CDCl クロロホルム-d
DCM ジクロロメタン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DMSO-d ヘキサデュテロジメチルスルホキシド
DSC 示差走査熱量測定
eq 等量
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
h 時間(複数可)
H NMR プロトン核磁気共鳴分光法
IPA イソプロパノール
Kg キログラム
L リットル
LC-MS 液体クロマトグラフィー-質量分析
MeOH メタノール
MPa メガパスカル
2-MeTHF 2-メチルテトラヒドロフラン
min 分(複数可)
MS ES 質量分析エレクトロスプレー
ppm 百万分率
rt 室温
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
THF テトラヒドロフラン
TGA 熱重量分析
XRD X線回折
XRPD 粉末X線回折
【1008】
実施例1
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸(「化合物A」)
中間体1:(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)プロパノエート
【1009】
【化4】
【1010】
DCM(100mL)中の2-ブロモ-4-メチル-フェノール(10.0g、53.5mmol)及びピリジン(6.34g、80.2mmol)の混合物を0℃でプロパノイルクロリド(5.44g、58.8mmol)で処理し、25℃で16時間撹拌した。混合物を水(100mL)で希釈し、HCl(2M)でpHを5に調整し、DCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(2×150mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を油(13g、粗製)として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 1.17(t,J=7.6Hz,3H),2.30(s,3H),2.62(q,J=7.6Hz,2H),7.11-7.18(m,1H),7.19-7.26(m,1H),7.50-7.55(m,1H).
【1011】
中間体2:1-(3-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパン-1-オン
【1012】
【化5】
【1013】
経路1:(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)プロパノエート(12.5 g、51.4mmol)及びAlCl(24.0g、180mmol)の混合物を140℃で1時間撹拌した。室温に冷却したとき、混合物を水(80mL)で滴下してクエンチし、30分間撹拌した。混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(2×200mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、石油エーテル(20mL)で粉砕して、固体として生成物を得た(9.82g、79%)。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 1.10(t,J=7.2Hz,3H),2.28(s,3H),3.15(q,J=7.2Hz,2H),7.66-7.73(m,1H),7.77-7.83(m,1H),12.66(s,1H).
経路2:(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)プロパノエート(120g、496mmol)を反応器に移し、-20℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸(216mL)で処理した。添加が完了した後、反応物を60℃で1時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、氷水(600mL)に注ぎ入れた。生成物を濾過(114g、95%)によって黄色固体として除去した。MS ES-m/z 241,243[M-H]H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 1.26(t,3H),2.33(s,3H),3.06(q,2H),7.55(m,2H),12.87(s,1H).
【1014】
中間体3:(E)-1-(3-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)-2-メチル-3-フェニル-プロプ-2-エン-1-オン
【1015】
【化6】
【1016】
1-(3-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパン-1-オン(200g、822.72mmol)、ベンズアルデヒド(96.04g、904.99mmol)、AcOH(105.23g、1.75モル)及びピペリジン(172.33g、2.02モル)を含むEtOH(1600mL)の混合物を70℃で16時間撹拌した。得られた暗色溶液を水(3L)に注ぎ、濾過し、固体を6LのDCMに溶解した。有機溶液を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を暗色ガムとして得た。MS ES+m/z 331,333[M+H]
【1017】
中間体4:8-ブロモ-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン
【1018】
【化7】
【1019】
経路1:DMSO(1200mL)中の(E)-1-(3-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)-2-メチル-3-フェニル-プロプ-2-エン-1-オン(284g、857.48mmol)及びヨウ素(21.76g、85.75mmol、17.27mL、0.1当量)の混合物を、140℃で2時間撹拌して、黒褐色の溶液を得た。室温まで冷却し、反応物を3Lの水に注ぎ、濾過し、固体生成物をDCM(4L)中に溶解し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して残留物を得た。残留物を石油エーテル/EtOAc(1:1、1L)で粉砕して、生成物を淡黄色の固体(195g、69%)として得た。MS ES+m/z 329,331[M+H]
【1020】
経路2:1-(3-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパン-1-オン(50.0g、205.7mmol)のTHF(100mL)中溶液を-80℃に冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M、617mmol)で処理した。-80℃で1時間撹拌した後、混合物を0℃に加温し、1時間撹拌した。混合物を-80℃に冷却し、塩化ベンゾイル(37.6g、267.4mmol)で滴下処理した。添加が完了した後、反応物を25℃で16時間撹拌した。反応物を-20℃に冷却し、50%酢酸水溶液でpHを4に調整した。THFを真空下で除去し、沈殿を濾過によって除去した。固体を酢酸及びHCl水溶液(250mL/10mL)に溶解し、得られた溶液を100℃で1時間撹拌した。混合物を20℃に冷却し、水(100mL)で希釈した。固体を濾過によって除去し、水(50mL)で洗浄し、室温で30分間200mLのEtOAcで研和した。生成物を濾過(170.7g、83%)によってオフホワイトの固体として回収した。MS ES+m/z 329,331[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δppm2.24(s,3H),2.48(s,3H),7.55-7.57(m,3H),7.75-7.78(m,3H),8.00(s,1H)。
【1021】
中間体5:8-アセチル-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン
【1022】
【化8】
【1023】
経路1:ジオキサン(1600mL)中の8-ブロモ-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(195g、592.37mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(20.79g、29.62mmol)、及びトリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(256.72g、710.84mmol、239.92mL)の混合物を、N下、95℃で16時間撹拌して、黒褐色の溶液を得た。室温まで冷却した後、反応物を1MのHCl水溶液(100mL)で処理し、20℃で30分間撹拌した。混合物を飽和KF水溶液(2000mL)でクエンチし、30分間撹拌し、濾過した。濾過ケーキを、DCM中の10%MeOH(5×5000mL)で洗浄した。合わせた抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、残留物を得た。残留物を石油エーテル/EtOAc(5/1、1000mL)で粉砕して粗生成物を得、これをDCM/MeOH(10/1、500mL)で粉砕して、生成物を淡黄色の固体(180g、96%、92%純度)として得た。MS ES+m/z 293[M+H]
【1024】
経路2:8-ブロモ-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(50.0g、151.9mmol)、酢酸パラジウム(0.34g、1.52mmol)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(1.25g、3.04mmol)、トリエチルアミン(46.17g、455.7mmol)、n-ブチルビニルエーテル(76g、759.5mmol)及びエチレングリコール(400mL)の混合物を、窒素雰囲気下、100℃で7時間撹拌した。反応物を30℃に冷却し、3gの活性炭で処理し、撹拌した。懸濁液をceliteを通して濾過し、濾液のpHをHClで3~4に調整し、60℃で12時間撹拌した。反応物を40℃に冷却し、固体を濾過により除去した。固体を250mLのTHF中でスラリー化し、60℃で5時間撹拌した。反応物を30℃に冷却し、生成物(40g、90%)を濾過により除去し、50℃で乾燥させると、オフホワイトの固体が得られた。MS ES+m/z 293[M+H].1H NMR(400mHz,CDCl)δppm2.21(s,3H),2.52(s,3H),2.73(s,3H),7.55-7.58(m,3H),7.67-7.70(m,2H),7.97(s,1H),8.26-8.27(m,1H)。
【1025】
中間体6:(NE,R)-N-[1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド
【1026】
【化9】
【1027】
THF(1500mL)中の8-アセチル-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(180g、615.75mmol)及び(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(149.26g、1.23mol)の混合物に、テトライソプロポキシチタン(700.01g、2.46モル、726.90mL)を添加した。混合物を80℃で56時間撹拌して、黒褐色の溶液を得た。室温まで冷却した後、ブライン(2000mL)で反応をクエンチし、30分間撹拌し、濾過した。濾過ケーキをEtOAc(4000mL)で洗浄した。有機層を分離した後、水層をEtOAc(1000mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、残留物を得た。残留物を石油エーテル/EtOAc(1/1、600mL)で粉砕して、生成物を白色の固体(186g、76%)として得た。MS ES+m/z 396[M+H]
【1028】
中間体7:(R)-N-[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド
【1029】
【化10】
【1030】
(NE,R)-N-[1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(186g、470.27mmol)及びCeCl 7HO(87.61g、235.14mmol、22.35mL)を含むMeOH(1600mL)の混合物に、NaBH(26.69g、705.41mmol)を15℃で添加した。混合物を15℃で1時間撹拌して、暗色の懸濁液を得た。反応を飽和NHCl水溶液(1500mL)で15℃でクエンチした。DCM(2×1500mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(1500mL)で洗浄し、有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を黄色の固体(180g、96%)として得た。MS ES+m/z 398[M+H]
【1031】
中間体8:8-[(1R)-1-アミノエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン
【1032】
【化11】
【1033】
MeOH(1500mL)中の(R)-N-[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(180g、452.80mmol)の混合物を、HCl/MeOH(4M、300mL)で処理し、混合物を15℃で1時間撹拌して、白色の懸濁液を得た。反応物を濃縮し、残留物を水(1000mL)及びDCM(2000mL)に注ぎ、HO(25%)中のNHでpHを12に調整し、DCM(2×1000mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(1000mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して残留物を得た。残留物をDCM(200mL)で粉砕して、生成物を白色の固体(122g、89%)として得た。MS ES+m/z 294[M+H]
【1034】
中間体9:8-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン
【1035】
【化12】
【1036】
オーバーヘッド撹拌及び温度プローブを備えたフラスコに、8-アセチル-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(11.0g、37.25mmol)及びクロロホルム(200mL)を装入した。撹拌スラリーをギ酸(5.14g、111.76mmol)で処理し、氷浴中で約10℃に冷却した。冷溶液を、温度を25℃未満に維持しながら、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(17.01g、111.76mmol)でゆっくり処理した。反応物を冷却浴から取り出し、RuCl(p-シメン)[(S,S)-Ts-DPEN](CAS 192139-90-5、0.66g、1.12mmol)で処理した。反応物を45℃で16時間撹拌した。反応物を分液漏斗に移し、2M HCl水溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層を真空下、45~50℃で50~100mLに濃縮した。ACN(150mL)で希釈し、真空下、45~50℃で50mLに濃縮した。溶媒の量が50mLになるまで溶媒交換を再度行った。材料を1~2時間かけて室温まで冷却し、スラリーを4時間熟成させた。生成物(10.10g、92%)を濾過によって回収し、ACN(25mL)で洗浄し、ヘプタン(50mL)で洗浄し、真空下45℃で乾燥させた。
【1037】
中間体10:[(1S)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]メタンスルホネート
【1038】
【化13】
【1039】
フラスコに、8-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(2.0g、6.79mmol)、メタンスルホン酸無水物(1.42g、8.15mmol)、及びDCM(20mL)を入れた。溶液を氷浴中で10℃未満に冷却した。反応物をトリエチルアミン(1.38g、13.59mmol)で5分間にわたってゆっくり処理した。氷浴から取り出し、室温で1時間撹拌した。この反応混合物をそのまま使用した。
【1040】
中間体11:8-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン
【1041】
【化14】
【1042】
オーバーヘッド撹拌、凝縮器及び温度プローブを備えたフラスコに、8-アセチル-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(10g、34.2mmol)及びRuCl(p-シメン)[(R,R)-TsDPEN](CAS 192139-92-7、0.65g、1.03mmol)を装入した。メタノール50mLを添加し、撹拌を開始した。反応物を10℃に冷却し、温度を25℃未満に維持しながら、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(15.62g、102.62mmol)でゆっくり処理した。添加が完了した後、反応物を10℃に冷却し戻し、温度を15℃未満に維持しながらギ酸(4.72g、102.62mmol)で反応物を分割して処理した。添加後、反応物を55℃で約3時間撹拌した。反応物を20℃に冷却し、4MのHCl水溶液(50mL)で1時間にわたって処理し、得られたスラリーを室温で一晩撹拌した。生成物(9.35g、95%)を濾過によって単離し、水で洗浄し、真空下45℃で乾燥させた。
【1043】
中間体11:8-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オンの代替的な合成
反応器にTHF(3L/kg、360L)、8-アセチル-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(120kg、410mol)及びナトリウムメトキシド(2.2kg、41mol、0.10eq)を投入した。反応器を真空にし、窒素を3回再充填した。反応器に(S)-RUCY-XylBINAP[CAS#1312713-89-5](364g、0.31mol、0.00075eq)を投入し、反応器をTHF(2L/kg、240L)で洗浄した。真空にし、窒素を3回補充した。反応器を1MPaの水素に加圧し、反応物を40℃で18時間撹拌した。25℃に冷却した後、分析用サンプルを採取した。反応が完了していない場合、反応器に1MPaの水素を再充填し、40℃で更に6時間撹拌した。
【1044】
反応が完了したら、反応器に2-MeTHF(5L/kg、600L)及び精製水(5L/kg、600L)を投入し、25℃で30分間撹拌した。反応物を濾過し、固体を2-MeTHF(1L/kg、120L)で洗浄した。30分間放置する。水層を除去し、有機層をACN(4L/kg、480L)に溶媒交換した。10時間にわたって5℃に冷却し、混合物を5℃で6時間撹拌した。混合物を濾過し、固体をACN(1.52L/kg、182L)及びn-ヘプタン(5.0L/kg、600L)で洗浄し、真空下45℃で12時間乾燥させると、標記化合物(102.7kg,85%)が得られた。H NMR(500MHz,DMSO-d6)δppm1.40(d,3H,J=6.5Hz),2.03(s,3H),2.41(s,3H),5.24(dq,1H,J=4.2,6.5Hz),5.38(d,1H,J=4.2Hz),7.58(m,3H),7.73(m,4H)。
【1045】
中間体12:8-[(1S)-1-クロロエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン
【1046】
【化15】
【1047】
オーバーヘッド撹拌を装備したフラスコに、8-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-3、6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(20.0g、68.0mmol)及びシクロペンチルメチルエーテル(200mL)を装入した。2,4,6-トリクロロ[1,3,5]トリアジン(12.5g、23.8mmol)、引き続いてDMF(7.9mL、102mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。反応物を2MのNaOH水溶液(100mL)でゆっくり処理し、10分間撹拌した。反応物を分液漏斗に移し、有機層を除去した。有機層を水(100mL)及び飽和NaHCO水溶液(100mL)で希釈した。水層を除去した後、有機層を5%LiCl水溶液で洗浄した。有機層をフラスコに移し、200mLのIPAをフラスコに投入し、100mLまで3回濃縮することによって、溶媒をIPAと交換した。次いで、スラリーを45℃に加温し、その温度で2時間撹拌し、室温に冷却した。材料をシリンジポンプを介して80mLの水で4時間処理し、反応物を一晩熟成させた。生成物(18.4g、87%)を濾過によって回収し、40mLの1:1 IPA/水で洗浄し、45℃で乾燥させた。
【1048】
中間体12:8-[(1S)-1-クロロエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オンの代替的な合成
反応器に2-MeTHF(5L/kg、480L)及び8-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(96kg、326.5mol)を装入し、10℃に冷却した。反応器に1-ホルミルピロリジン(32.4kg、326.5mol、1当量)を装入し、次いで、塩化ベンゾイル(91.8kg、653mol、2当量)を2時間にわたって添加した。反応物を25℃に加温し、18時間撹拌した。反応完了後、反応物を2-MeTHF(5L/kg、480L)で希釈し、15℃に冷却した。3M NaOH水溶液(5L/kg、480L)をゆっくり添加し、混合物を25℃に加温し、混合物を45分間撹拌した。30分間静置した後、水層を除去した。反応器に水(5L/kg、480L)を装入し、15分間撹拌した。30分間静置した後、水層を除去し、得られた有機層を濾過した。濾液を30分間放置し、水層を再び除去した。得られた有機溶液をイソプロパノール(5L/kg、480L)に溶媒交換し、更に精製することなく次のステップに使用した。
【1049】
中間体13:2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸;(1S)-1-フェニルエタンアミン
【1050】
【化16】
【1051】
[(1S)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]メタンスルホネートのDCM溶液(20mL)をアントラニル酸(2.79g、20.38mmol)及びトリエチルアミン(1.38g、13.59mmol)で滴下処理した。反応物を室温で一晩撹拌した。反応物を1MのHCl水溶液(3×10mL)及びブラインで洗浄した。有機層を回収し、MgSOで乾燥させ、10mLに濃縮した。20mLの2-メチルテトラヒドロフランを装入し、10mLに濃縮した。溶媒を再び2-メチルテトラフランと交換し、70~80mLに濃縮し、45~50℃に加熱した。(S)-α-メチルベンジルアミン(0.91g、7.48mmol)を3時間にわたって添加した。室温に冷却し、一晩放置する。標記化合物(2.13g、59%)を濾過により回収し、2-メチルテトラヒドロフラン(2×10mL)で洗浄し、真空下45℃で乾燥させた。
【1052】
化合物A:2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸
【1053】
【化17】
【1054】
経路1:8-[(1R)-1-アミノエチル]-3、6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(30g、102.3mmol)、2-ヨード安息香酸(25.36g、102.26mmol)、銅(13.00g、204.5mmol)、及び炭酸カリウム(21.20g、153.4mmol)の混合物をDMF(300mL)に懸濁し、100℃で3時間撹拌した。反応物を同じ量の別の反応物と合わせ、2MのHCl水溶液でpHをpH3に調整し、1000mLのDCM及び500mLの水で希釈し、濾過し、層を分離した。有機層を3×1000mLのブラインで洗浄し、回収し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を、石油エーテル中5%酢酸エチル~石油エーテル中50%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。得られた固体を300mLのEtOAcでトリチュレートし、濾過によって回収した。得られた固体を500mLの沸騰アセトニトリルに懸濁し、濾過によって回収すると、生成物(33g;39%)を白色固体として得た。MS ES+m/z 414[M+H]
【1055】
経路2:2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸;(1S)-1-フェニルエタンアミン(15g)をDCM(150mL)と混合した。1MのHCl水溶液(75mL)を添加し、混合物を5分間撹拌した。1MのHCl水溶液(75mL)を添加し、混合物を再び5分間撹拌した。反応物を約45mLに濃縮した。DCM(30mL)及びACN(150mL)を添加し、混合物を約75mLに濃縮した。ACN(150mL)を添加し、混合物を約120mLに濃縮した。80℃に短時間加熱した。65℃に冷却し、2時間撹拌した。4時間かけて25℃に冷却し、更に4時間撹拌した。生成物(7.50g、65%)を濾過によって回収し、5mLのACNで洗浄し、75mLのヘプタンで洗浄し、45℃のバックオーブンで乾燥させた。MS ES+m/z 414[M+H]
【1056】
経路3:フラスコに8-[(1S)-1-クロロエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オン(5.0g、16.0mmol)及びIPA(50mL)を装入した。次いで、反応物をアントラニル酸(6.58g、48.0mmol)で処理し、トリエチルアミン(6.7mL、48.0mmol)を滴下した。反応物を60℃で一晩撹拌した。反応物を室温に冷却し、50mLの2-メチルテトラヒドロフランを添加し、反応物を約50mLに濃縮した。この溶媒交換を25mLの2-メチルテトラヒドロフランで更に3回行った。25mLの2MのHCl水溶液を添加し、撹拌した。分液漏斗に移し、水層を除去した。残りの有機層を2MのHCl水溶液(2×25mL)で洗浄し、次いで50mLのACNで希釈し、約50mLに3回濃縮して濃厚なスラリーを残した。スラリーを80℃に1時間加温し、次いで65℃で2時間加温した。反応物を約5時間にわたって室温に冷却し、一晩撹拌した。生成物(5.19g、79%)を濾過によって回収し、5mLのACNで洗浄し、25mLのヘプタンで洗浄し、45℃のバックオーブンで乾燥させた。
【1057】
経路4:中間体12の代替の合成に従って調製した8-[(1S)-1-クロロエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オンのイソプロパノール中溶液を反応器に装入し、アントラニル酸(111.9kg、816.3mol、2.5eq)及び重炭酸ナトリウム(41.1kg、489.4mol、1.5eq)を添加した。イソプロパノール(2L/kg、192L)を添加し、反応物を65℃で24時間撹拌した。完了したら、反応物を2-MeTHF(15L/kg、1400L)に溶媒交換した。20℃で、4M HCl水溶液(5L/kg、480L)を添加し、30分間撹拌した。30分間静置した後、水層を除去した。2-MeTHF(2L/kg、192L)及び2M HCl水溶液(3L/kg、288L)を有機層に添加し、20℃で30分間撹拌した。30分間静置した後、水層を除去した。2-MeTHF(3L/Kg、288L)及び水(5L/kg、480L)を添加し、30分間撹拌した。30分間静置した後、水層を除去した。得られた溶液を精製せずに次の工程で使用した。[注:量は、8-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-3,6-ジメチル-2-フェニル-クロメン-4-オンに対するものである]
【1058】
中間体13:2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸の代替的な合成(1S)-1-フェニルエタンアミン
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸の2-MeTHF溶液を上記経路4の工程に従って反応器に装入し、10L/kg(960L)に濃縮した。混合物を50℃に加熱し、(S)-メチルベンジルアミン(6.72kg、55.5mol、0.17eq)を1時間にわたって添加した。得られたスラリーを50℃で45分間撹拌し、更なる(S)-メチルベンジルアミン(303.6mol、0.93当量)を2時間にわたって添加した。スラリーを65℃で2時間撹拌した後、12時間かけて20℃に冷却した。20℃で4時間撹拌した後、スラリーを濾過し、湿ケークを1:1の2-MeTHF/n-ヘプタン(3L/kg、288L)及びn-ヘプタン(3L/kg、288L)で洗浄し、次いで、真空下、45℃で16時間乾燥させると、標記化合物が3工程にわたって収率77%で得られた。
【1059】
実施例2
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸形態A(「化合物A形態A」)
実施例1による手順に従って、化合物A形態Aを得た。
【1060】
図1に示す化合物A形態AのXRPDパターンは首尾よく指数化され、実験パターンが単結晶性相のものを表し、単位格子体積が無水結晶形態と一致することが確認された。
【1061】
XRPD
形態Aの調製された試料は、以下の表1に記載の回折ピーク(2-シータ値)を有し、特に、14.1°、16.8°、18.9°及び20.7°からなる群から選択されるピークの1つ又は複数と組み合わせて12.1°にピークを有するものとして、CuKα線を使用するXRDパターンを特徴とし、0.2度の回折角の許容誤差を有する。
【1062】
表1.XRPDピーク
【表2】
【1063】
熱分析
形態Aは、25°Cから200°Cへの加熱で検出された質量損失の欠如に基づいて無水であることが確認された。185℃℃での鋭い吸熱ピークは、形態A融解に起因した。発熱転移が192℃で観察され、続いて吸熱事象が211℃で観察され、それぞれ形態Cの結晶化及び融解と一致した。
【1064】
実施例3
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸形態B(「化合物A形態B」)
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸の飽和THF溶液を周囲温度でゆっくり蒸発させることによって、THF溶媒和物を生成した。図2に示すTHF溶媒和物濾液のXRPDパターンは、材料が形態Bと命名された単結晶性相であることを確認する指標化に成功した。単位セル体積はモノTHF溶媒和物と一致する。
【1065】
XRPD
形態Bの調製された試料は、以下の表2に記載の回折ピーク(2シータ値)を有し、特に、14.9°、11.9°、17.4°、及び7.0°からなる群から選択されるピークの1つ又は複数と組み合わせて9.7°にピークを有するものとして、CuKα線を使用するXRDパターンを特徴とし、0.2度の回折角の許容誤差を有する。
【1066】
表2.XRPDピーク
【表3】
【1067】
熱分析
10℃/分の速度で加熱すると、低温吸熱事象は脱溶媒和に起因し、続いておそらく化合物A形態Cが213℃で融解した。TGAでは、加熱時に観察された質量損失は、0.8モル当量のTHFと一致した。
【1068】
実施例4
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸形態C(「化合物A形態C」)
形態Cは、化合物A形態Aを194℃で30分間アニーリングすることによって生成された。XRPDインデックス化(図3)から、形態Cの相純度が確認され、単位セル体積は無水材料と一致する。
【1069】
XRPD
形態Cの調製された試料は、以下の表3に記載の回折ピーク(2シータ値)を有し、特に、8.5°、15.7°、10.6°、及び7.4°からなる群から選択されるピークのうちの1つ又は複数と組み合わせて13.4°にピークを有するものとして、CuKα線を使用するXRDパターンを特徴とし、0.2度の回折角の許容誤差を有する。
【1070】
表3.XRPDピーク
【表4】
【1071】
熱分析
単離された化合物A形態CのDSCは、融解に起因する209℃での吸熱事象を示した。
【1072】
実施例5
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸トロメタミン塩形態A(「化合物Aトロメタミン塩形態A」)
化合物Aのトロメタミン塩形態Aの調製は、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸(2.4g、5.80mmol)及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(714.5mg、5.90mmol)を4:1のTHF:MeOH(15.9mL)に、60℃、850rpmで撹拌しながら溶解することによって行った。撹拌しながら、ヘプタン(15.8mL)を60℃で12時間にわたって添加した。スラリーを4時間かけて10℃まで冷却し、次いで、10℃で一晩撹拌した。固体生成物を真空下のWhatman紙上で単離して、表題化合物(1.72g、収率88%)を得た。
【1073】
キラル増強
化合物Aトロメタミン塩形態Aの生成及び単離は、遊離酸(R)-エナンチオマー含有量と比較して(R)-エナンチオマーのキラル増強を提供した。遊離酸出発物質のHPLCは、96.6%の(R)-エナンチオマー及び3.4%の(S)-エナンチオマーを示した。結晶性トロメタミン塩のHPLCは、>99.9%の(R)-エナンチオマーを示した。
【1074】
XRPD
結晶性トロメタミン塩の調製された試料は、下記の表4に記載されるような回折ピーク(2-シータ値)を有し、特に、8.4°、10.9°、16.9°及び22.1°からなる群から選択されるピークのうちの1つ又は複数と組み合わせて6.4°にピークを有するものとして、CuKα線を使用するXRDパターン(図4)によって特徴付けられ、0.2度の回折角の許容誤差を有する。
【1075】
表4.XRPDピーク
【表5】
【1076】
熱分析
化合物Aトロメタミン塩形態Aは、200°Cに加熱して検出された無視できる重量損失に基づいて、無水であることが確認された。DSC分析は、形態Aの形態Dへの変換に起因する68°C(開始)での小さな吸熱事象を示した。連続加熱により、形態Dの融解と一致する203°C(開始)で吸熱事象が観察された。
【1077】
単結晶構造分析
適切な単結晶を選択し、単結晶X線回折法によって分析した。化合物Aトロメタミン塩形態Aの単結晶構造を決定し、分子構造及び絶対配置を確認した。構造は、非対称単位中に1つの化合物Aアニオン及び1つのトロメタミンカチオンから構成される無水結晶形態であると決定された。結晶構造から絶対構造を決定し、分子はR配置で結合していることが分かった。
【1078】
固体NMR
化合物Aトロメタミン塩形態Aの調製サンプルを、固体NMRによって特徴付けた。13C Solid state NMR(100.6MHz)δ 179.0,158.7,151.7,149.7,136.3,134.7,132.9,129.3,127.4,125.2,121.7,117.0,115.5,115.2,110.4,64.1,63.2,45.3,22.6,20.3,11.6ppm.
【1079】
代替的実施例5
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸トロメタミン塩形態A(「化合物Aトロメタミン塩形態A」)
反応器に2-MeTHF(10L/kg)、2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸;(1S)-1-フェニルエタンアミン、及び25℃の2N HCl水溶液(4L/kg)を装入した。得られた二相混合物を30分間撹拌し、30分間放置し、次いで、水層を除去した。2N HCl水溶液(4L/kg)を有機層に添加し、30分間撹拌し、次いで、30分間放置した。水層を除去し、水(4L/kg)を有機層に添加した。30分間撹拌した後、混合物を30分間静置し、水層を除去した。得られた有機層をTHF(1.93L/kg)に溶媒交換した。MeOH(1.93L/kg)を加えた後、アミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン(0.95当量)を加えた。溶液を40℃に加熱し、ポリッシュ濾過し(0.22μmフィルタ)、30分間熟成させた。n-ヘプタン(1.29L/kg)を添加し、結晶化を播種し(2.5重量%)、30分間熟成させた。40℃で、n-ヘプタン(3.24L/kg)を8時間にわたって添加した。更なるn-ヘプタン(3.24L/kg)を4時間にわたって添加した。得られたスラリーを5時間にわたって10℃に冷却し、10℃で4時間撹拌した。スラリーを濾過し、湿ケーキを1:2(1:1 THF/MeOH):n-ヘプタン(3.8L/kg)、次いでn-ヘプタン(3.8L/kg)で洗浄した。湿ケーキを真空下50℃で乾燥させて、表題化合物を収率87%で得た。固体をHosokawa Alpine 160 UPZピンミルでピンミル粉砕して、20マイクロメートル未満の粒径を有する材料を得た。4ロットの2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸トロメタミン塩形態Aの粒径分析の記録については、表8を参照されたい。
【1080】
表8.D90測定
【表6】
【1081】
実施例6
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸トロメタミン塩形態C(「化合物Aトロメタミン塩形態C」)
水(0.5~1.7mL)及びアセトン(0.1~0.2mL)又は約3:1水:アセトン(0.6mL)のいずれかにトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(>1当量)を溶解し、続いて化合物A形態A(30~100mg)を加えることによって、種材料の調製を行った。得られたスラリーを撹拌することが困難である場合、追加のアセトンを添加した。試料を室温で数時間又は一晩撹拌した。懸濁液を室温で5分間遠心分離し、室温で一晩乾燥させて、化合物Aトロメタミン塩形態Cと一致する固体を一水和物として得た。
【1082】
化合物Aのトロメタミン塩形態Cの調製を、約3:1のアセトン:水(16.5mL)及び化合物Aトロメタミン塩形態A(4.93g、粉砕)を組み合わせることによって行った。混合物を室温で5分間撹拌した(750rpm)。シード材料(一水和物化合物Aトロメタミン塩形態C、45mg)を懸濁液に添加し、混合物を室温で一晩撹拌し(750rpm)、試料を同じ前の条件下で一晩撹拌した。懸濁液を室温で5分間遠心分離して、化合物Aトロメタミン塩形態Cと一致する固体を一水和物として得た。
【1083】
XRPD
化合物Aトロメタミン塩形態Cの調製された試料を、下記の表5に記載されるような回折ピーク(2-シータ値)を有し、特に、10.6°、17.4°、13.2°及び14.5°からなる群から選択されるピークのうちの1つ又は複数と組み合わせて15.9°にピークを有するものとして、CuKα線を使用するXRDパターン(図5)によって特徴付けられ、0.2度の回折角の許容誤差を有する。
【1084】
表5.XRPDピーク
【表7】
【1085】
熱分析
熱分析では、形態C脱溶媒は3.1%の重量損失によって示され、これは一水和物形態の理論値3.4%と一致する。
【1086】
実施例7
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸トロメタミン塩形態D(「化合物Aトロメタミン塩形態D」)
化合物Aのトロメタミン塩形態Dの調製は、化合物Aのトロメタミン塩形態Aを平板XRPD試料ホルダーに分注し、150℃に加熱することによって行った。形態Aから形態Dへの変換は、加熱中に起こった。
【1087】
XRPD
形態Dは、その場でのみ観察された(VT-XRPD)。高温アニーリングによって形態Dを生成する試みは、XRPDによって形態Aをもたらし、形態Aへの変換がRTで数分以内に起こることを示唆している。
【1088】
150°CでVT-XRPD上に収集した形態D(図6)のXRPDパターンのインデックス付けに成功し、実験パターンが単結晶性相のものを表すことを確認した。化合物Aトロメタミン塩形態Dは、下記の表6に記載されるような回折ピーク(2-シータ値)を有し、特に、12.6°、17.1°、6.3°及び18.9°からなる群から選択されるピークのうちの1つ又は複数と組み合わせて11.1°にピークを有するものとして、CuKα線を使用するXRDパターンを特徴とし、0.2度の回折角の許容誤差を有する。
【1089】
表6.XRPDピーク
【表8】
【1090】
実施例8
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸エルブミン塩形態A(「化合物Aエルブミン塩形態A」)
2-[[(1R)-1-(3,6-ジメチル-4-オキソ-2-フェニル-クロメン-8-イル)エチル]アミノ]安息香酸(0.752g、1.82mmol)をアセトン(30mL)に懸濁し、55℃で500rpmで撹拌した。tert-ブチルアミン(0.220mL、2.09mmol)を添加した。アセトン(5mL)を添加して、得られたスラリーを薄くした。スラリーを55℃、450rpmで45分間撹拌し、室温に冷却し、真空下のWhatman紙で単離して、表題化合物(0.849g、収率96%)を得た。
【1091】
XRPD
結晶性エルブミン塩の調製された試料は、下記の表7に記載されるような回折ピーク(2-シータ値)を有し、特に、10.5、15.2、18.0及び19.3からなる群から選択されるピークのうちの1つ又は複数と組み合わせて11.1にピークを有するものとして、CuKα線を使用するXRDパターン(図7)によって特徴付けられ、0.2度の回折角の許容誤差を有する。
【1092】
表7.XRPDピーク
【表9】
【1093】
固体NMR
化合物Aのエルブミン塩形態Aの調製したサンプルを、固体NMRによって特徴付けた。13C Solid state NMR(100.6MHz)δ 177.4,174.8,159.8,151.7,149.5,134.0,132.6,130.7,130.3,129.0,128.1,123.1,122.4,119.4,116.8,115.9,112.3,53.0,47.5,27.4,23.3,21.3,11.3ppm。
【1094】
実施例9
PI3K-αキナーゼ(PIK3CA)活性インビトロ細胞ベースのアッセイ
インビトロで癌細胞におけるPI3Kα H1047Rシグナル伝達に対する化合物Aの阻害効果を測定するために、血清を添加していないMDA-MB-453細胞に漸増濃度の阻害剤を投与した。3時間の処理後、細胞を溶解し、SureFire(登録商標)Ultra(登録商標)アッセイ(PerkinElmer、カタログ番号ALSU-PAKT-B50K)を用いてホスホ-AKT Ser473をモニターした。
【1095】
MDA-MB-453(ATCC-HTB-131)細胞株は、American Type Culture Collection(Manassas,VA)から入手した。細胞を、10%ウシ胎児血清、熱不活化(FBS HI、Gibco 10082-147)、1×非必須アミノ酸(NEAA、Gibco 11140-050)、及び1mMのピルビン酸ナトリウム(Gibco 11360-070)を補足したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、Gibco 11965-092)中に維持した。培養物を、5%CO/95%空気下、37℃の加湿インキュベーター内に維持した。
【1096】
0%FBSで化合物を試験するために、MDA-MB-453細胞を、1×NEAA、1mMのピルビン酸ナトリウム、及び1μg/mLのヒトインスリン(Sigma I9278)を含む20μlの最小必須培地(MEM)アッセイ培地入りのホワイト384ウェルプレート中にウェル当たり1.5×10細胞の密度で播種した。DMSO中の10mMストック溶液中に溶解した化合物を、DMSO中で1:3に連続希釈して、10点希釈系列を作成し、音響液体ハンドラシステム(Echo 550 Series Liquid Handler、Labcyte)を使用してプレーティングした。次いで、1×NEAA及び1mMのピルビン酸ナトリウム(1.5%DMSO中の150μMの出発化合物濃度)を含むMEM中の5×中間化合物希釈プレートを調製した。5μlの中間連続希釈化合物を、細胞プレートに添加して、0.3%DMSO中で30mM~0.0015mMの範囲の最終濃度とした。0.3%DMSO単独を使用して、最大(MAX)シグナルを確立し、最終濃度1μMのGDC-0032を最小(MIN)シグナルについての参照化合物として使用した。3時間の処理後、培地を除去し、細胞を、室温で10分間振盪しながら10μLの1×SureFire溶解緩衝液中に溶解した。アクセプターミックス(反応緩衝液1+反応緩衝液2+活性化緩衝液+SureFire Ultraアクセプタービーズ)を、合わせた反応緩衝液1及び反応緩衝液2中で活性化緩衝液を25倍に希釈することによって調製した。アクセプタービーズを、合わせた反応緩衝液中で50倍に希釈した。5μLのアクセプターミックスを各ウェルに加え、プレートを密封し、ホイルで覆い、室温で1時間インキュベートした。ドナーミックス(希釈緩衝液+SureFire Ultraドナービーズ)を、希釈緩衝液中でドナービーズを50倍に希釈することによって調製した。5μLのドナーミックスを各ウェルに加え、プレートを密封し、ホイルで覆い、暗所で室温で1時間インキュベートした。プレートを、標準的なAlphaLisa設定を使用して、Biotek製のNeo2プレートリーダー装置で読み取った。
【1097】
化合物を二重に試験し、各化合物濃度での平均阻害%を使用して、単回用量反応曲線を作成した。Genedata-Screenerツールを使用してデータを処理した。相対IC50値を、発光単位を使用して、プレート内の「最小」(GDC-0032参照対照)及び「最大」(DMSO)対照に対する阻害パーセントを計算することによって決定した。データを、4パラメータ非線形ロジスティック方程式(4パラメータロジスティック濃度-応答曲線)を使用して分析した。
【1098】
Y=ボトム+[(トップ-ボトム)/1+(X/IC50)スロープ]
式中、Y=阻害%、X=阻害剤の濃度、ボトム=曲線適合が到達したyの最小値、トップ=曲線適合が到達したyの最大値、及びスロープ=IC50での曲線の勾配。
阻害%=[(Xでのシグナル-最小中央値)/(最大中央値-最小中央値)]×100
IC50:所与の応答(リガンド結合、酵素応答)を50%減少させる化合物の濃度。相対IC50:化合物の最大応答の半分を与える濃度。
【1099】
化合物Aは、6.83ナノモルのIC50値を有すると決定された。
【1100】
単一薬剤研究
実施例10
マウスに移植されたトリプルネガティブ乳癌(TNBC)異種移植モデルであるSUM185PE,PI3Ka H1047R+/+におけるインビボ腫瘍成長阻害試験
以下の異種移植片腫瘍阻害アッセイの目的は、単剤として投与された化合物Aに応答した腫瘍体積の減少を測定することであった。
【1101】
SUM185PEヒト乳癌細胞株は、Asterand Bioscience(BioIVT,PaloAlto,CA)から入手した。SUM 185 PE細胞を、5%ウシ胎児血清、10mMのHEPES、1μg/mlヒドロコルチゾン、5μg/mlヒトインスリン(Thermo Fisher Scientific,Waltham MA)を補充したHAMのF-12中、37℃、空気中5%COの雰囲気で維持した。指数増殖期に成長する細胞を採取し、腫瘍接種のために計数した。各マウス(雌NOD SCIDガンマ)に、等容量のマトリゲルと混合したハンクス平衡塩溶液(HBSS)中の95%を超える生存率の5x10/200μlの単一細胞懸濁液を右脇腹に皮下接種した。群及び治療は、平均腫瘍体積が約260mmに達したときに開始した。腫瘍体積に基づいて、平均出発腫瘍サイズ及び体重が各治療群について同じになるように、マウスをそれぞれの群に割り当てた。試験群及び群当たりの動物数を表8に示す。
【1102】
表8.試験群の概要
【表10】
【1103】
化合物Aを適切なビヒクル(脱イオンHO+1モル当量の1N NaOH)中で調製し、強制経口投与により14日間、BID(1日2回)投与した。
【1104】
腫瘍応答は、治療中に週2回実施される腫瘍体積測定によって決定され、体重評価は、腫瘍体積が測定されるたびに毒性の一般的な尺度として使用された。
【1105】
化合物Aは、表9に示すデルタT/C%値を有することが分かった。これらの結果は、化合物Aが、マウスにおける経口バイオアベイラビリティ、並びにSUM 185 PE(TNBC)ヒト乳癌異種移植モデルにおける抗腫瘍活性及び腫瘍退縮を実証することを示している。
【1106】
表9.SUM185PE異種移植モデルにおける腫瘍成長及び体重に対する化合物Aの効果の要約。
【表11】
【1107】
腫瘍体積の分析はLog10及びSpatialPower共分散構造に基づいており、p値は指定された群と対照群との比較に基づいている。統計分析を治療14日目のデータで行った。
【1108】
ビヒクル対照と比較して、p≦0.05を統計学的に有意な差とみなした。
【1109】
処理群におけるエンドポイント腫瘍体積がベースライン腫瘍体積以上になったときにデルタT/C%(%dT/C)を計算する。式は、100(T-BL)/(C-BL)であり、式中、T及びCは、それぞれ、処理群又は対照群における平均エンドポイント腫瘍体積である。ベースライン(BL)は、ベースライン(無作為化)日における全群の腫瘍体積の総平均である。エンドポイント体積がベースラインを下回る場合、回帰パーセント(回帰%)を計算する。式は、100(T-BL)/BLである。
【1110】
実施例11
マウスに移植したER+、HER2-、PI3Ka H1047R+/-乳癌PDX腫瘍モデルにおけるインビボ腫瘍成長阻害試験
以下の異種移植片腫瘍阻害アッセイの目的は、PIK3CA H1047R+/-乳癌患者由来異種移植片(PDX)モデルにおける化合物A投与に応答した腫瘍体積の減少を測定することであった。
【1111】
無胸腺ヌードマウスを、モデルCTG-3401由来の腫瘍断片と共に左側腹部に皮下移植した。腫瘍が約200~350mm3に達した後、マウス(n=6/群)を表10に定義される用量で試験化合物で経口治療した。化合物Aを適切なビヒクル(脱イオンHO+1モル当量の1N NaOH)中で調製し、強制経口投与により60日間、BID投与した。
【1112】
腫瘍応答は、治療中に週2回実施される腫瘍体積測定によって決定され、体重評価は、腫瘍体積が測定されるたびに毒性の一般的な尺度として使用された。
【1113】
化合物Aは、表10に示すデルタT/C%値を有することが分かった。これらの結果は、化合物Aが、マウスにおける経口バイオアベイラビリティ並びにER+、HER2-ヒト乳癌PDXモデルにおける抗腫瘍活性及び腫瘍退縮を実証することを示している。
【1114】
表10.PI3Kα H1047R PDXモデルにおける腫瘍増殖に対する化合物Aの効果
【表12】
腫瘍体積の分析はLog10及びSpatial Power共分散構造に基づいており、p値は指定された群と対照群との比較に基づいている。
ビヒクル対照と比較して、p≦0.05を統計学的に有意な差とみなした。SEM、平均値の標準誤差;n/a、適用せず。
Cmpd A=化合物A。
【1115】
処理群におけるエンドポイント腫瘍体積がベースライン腫瘍体積以上になったときにデルタT/C%(%dT/C)を計算する。式は、100(T-BL)/(C-BL)であり、式中、T及びCは、それぞれ、処理群又は対照群における平均エンドポイント腫瘍体積である。ベースライン(BL)は、ベースライン(無作為化)日における全群の腫瘍体積の総平均である。エンドポイント体積がベースラインを下回る場合、回帰パーセント(回帰%)を計算する。式は、100(T-BL)/BLである。
【1116】
実施例12
T47D、T47D ESR1変異体、T47Dアベマシクリブ耐性、及びT47Dアベマシクリブ+フルベストラント耐性細胞株における単剤活性についてのインビトロ細胞増殖アッセイ
以下のインビトロ抗増殖アッセイの目的は、ER+HER2-乳癌細胞株T47Dに由来する4つの異なる細胞株において、試験化合物A、CDK4/6阻害剤であるアベマシクリブ、エストロゲン受容体分解剤(SERD)フルベストラント及びイムルネストラントに応答した細胞増殖の減少を測定することであった。
【1117】
T47D親癌細胞、ESR1変異体、アベマシクリブ耐性、及びアベマシクリブ+フルベストラント耐性癌細胞に対する化合物Aの抗増殖効果をインビトロで測定するために、細胞を、2細胞倍加時間にわたって漸増濃度の阻害剤と共にインキュベートした。4日間又は5日間の治療後、細胞を固定し、Cell Insight CX7(Thermo Scientific)での画像化によって細胞数をカウントした。T47D親細胞株(ATCC-HTB-133)は、American Type Culture Collection(Manassas,VA)から入手した。T47D ESR1変異細胞株(非標的化対照、Y537N+/+、D538G+/+、D538G-/+)を、特定のESR1変異対立遺伝子のCrispRノックインによって操作した。T47Dアベマシクリブ耐性及びアベマシクリブ+フルベストラント耐性細胞株は、細胞株が経時的に増殖した化合物の濃度を増加させることによって作製された。耐性株は、増殖培地に1uMアベマシクリブ又は1uMアベマシクリブ+1uMフルベストラントを添加することによって維持される。全ての細胞を、10%ウシ胎児血清(Hyclone#SH30071.03)を補充したRPMI 1640(gibco#A10491)中で維持した。培養物を、5%CO/95%空気下、37℃の加湿インキュベーター内に維持した。
【1118】
化合物試験のために、耐性細胞株を試験前に化合物なしで48時間増殖させた。全ての細胞株を、150μlの増殖培地中の黒色透明底96ウェルプレートにウェル当たり3,000細胞の密度で播種した。プレートを37℃及び5%COでインキュベートし、播種の24時間後に試験化合物で処理した。化合物をDMSO中10mMストック溶液に溶解し、音響液体ハンドラシステム(Tecan D300e)を用いて細胞プレートに添加して、1:3希釈の10点希釈系列を生成した。DMSOをプレートにわたって正規化した。カラム1は、化合物を添加する際にPREFER(Anatech Ltd.)に固定し、培地をPBSと交換した。細胞プレートをインキュベーターに戻し、2細胞倍加時間増殖させた。細胞プレートを3.7%ホルムアルデヒド中で固定し、細胞を0.1%Triton X-100で透過処理し、核をPBS中の2mg/ml Hoechst 33342色素の1:5000希釈液で染色した。細胞増殖を、Cell Insight CX7上でのイメージングによって評価し、TargetActivation V.4 Bioapplication(Thermo Scientific)によって分析した。DMSOがDMSO対照ウェルの平均細胞数であり、試験が目的の化合物の細胞数であり、0日目がカラム1からの細胞数である、式を使用して、平均細胞/視野で%阻害を計算した:
阻害%=((DMSO-試験)/(DMSO-0日目))×100
絶対IC50値は、log(阻害剤)対応答GraphPad Prism 7(GraphPad Software,Inc)を使用した可変勾配(4つのパラメータ)の内挿X平均値から計算した。
【1119】
表11は、0.7nM~3.1nMの範囲のIC50値を有する化合物Aの抗増殖活性を示す。
【1120】
表11.T47D、T47D ESR1変異体、T47Dアベマシクリブ耐性並びにT47Dアベマシクリブ及びフルベストラント耐性細胞株における細胞増殖アッセイの絶対IC50の概要。
【表13】
値はFBS調整されている。
化合物A FU:0.035、アベマシクリブFU:0.40、フルベストラントFU:0.01、イムルネストラントFU:0.02。
各群についてn=4。
【1121】
組み合わせ研究
腫瘍の不均一性及び内分泌療法に対する獲得耐性のために、併用療法はER陽性進行/転移性乳癌において不可欠となっている。更に、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)に対する有効かつ永続的な治療の欠如は、臨床的に満たされていない必要性の領域を特定する。本明細書で提供される併用療法は、改善された応答期間及び忍容性を提供し得る。本明細書で提供される併用療法は、毒性に起因する狭い治療濃度域に関連する承認された療法の低減された用量の使用を提供し得る。
【1122】
化合物Aを、エストロゲン受容体分解薬(SERD)フルベストラント又はT47D(ER+HER2-細胞株)、T47D ESR1変異体、T47Dアベマシクリブ耐性における、インビトロ及びインビボでのイムメトラントを含む/含まないCDK4/6阻害剤アベマシクリブ、及びインビトロ及びインビボでのトリプルネガティブ乳癌(TNBC)細胞株(CAL-148)におけるマイクロチューブ安定剤パクリタキセルと組み合わせて評価した。化合物Aはまた、T47D(ER+HER2-)、T47D ESR1変異体、T47Dアベマシクリブ耐性インビトロにおけるmTORC1/2阻害剤エベロリムスを用いて評価され、化合物Aは、T47D(ER+HER2)インビボにおけるエストロゲン受容体ディグレーダー(SERD)フルベストラントの有無による、臨床同等用量及び低用量のmTORC1/2阻害剤エベロリムスを用いた効果を評価した。化合物Aを、インビトロで、HER2陽性乳癌モデル(HCC-1954)においてRTK阻害剤アファチニブ及びネラチニブを用いて、肺腺癌(NCI-H1048)においてDNA損傷シスプラチンを用いて、卵巣(SKOV-3)モデルにおいてマイクロチューブ安定剤パクリタキセルを用いて試験した。化合物Aを、フルベストラントと組み合わせて、PIK3CA H1047R変異、MCF7-H1047R及びEFM19-H1047Rについて操作されたER+HER2-乳癌細胞モデルにおいて更に試験した。
【1123】
実施例13
併用試験のためのインビトロ細胞増殖アッセイ
細胞を、20μL容量の培地中の適切な密度で透明底384ウェル細胞培養プレートに播種した。選択された細胞株を、表12に示されるように96ウェルプレートにおいて100μl培地中でアッセイした。各細胞株の播種密度及び培養培地の詳細を表12に記載する。次いで、プレートを37℃及び5%COでインキュベートし、播種の24時間後に試験化合物で処理した。
【1124】
表12.細胞増殖アッセイ細胞株情報
【表14】
【1125】
化合物を10mM DMSOストック溶液として調製し、用量応答研究に使用した。併用処置のために、2つの化合物を、化合物A及びイムルネストラント/フルベストラントについて10μM:1μMの最高開始濃度で固定比で一緒に試験した。10μM:化合物A及びアベマシクリブについて10μM;10μM:CAL-148中の化合物A及びパクリタキセルについて0.1μM;1μM:SKOV-3における化合物A及びパクリタキセルについて0.1μM;10μM:化合物A及びエベロリムスについて1μM;1 uM:化合物A及びシスプラチンについてはNCI-H1048中10 uM;並びに化合物A及びネラチニブ又はアファチニブについてはHCC-1954中10uM:1uM、一方、単一処理については、開始濃度は20uMであった。単一及び組み合わせ処理の両方について、音響液体ハンドラシステム(Echo 550シリーズ機器、Labcyte)を使用することによって、10点濃度応答曲線(CRC)において1:3段階希釈を調製した。化合物を細胞に添加する前に、培地中に5倍中間化合物プレートを作製した。細胞を5μLの連続希釈化合物で処理し、0.2%の最終DMSO濃度を得た。スタウロスポリン2μMを最小シグナルの基準化合物として使用し、DMSO0.2%を最大シグナルとして使用した。細胞プレートを37℃及び5%COでインキュベートした。化合物と共に2回の細胞倍加時間インキュベートした後、プレートをインキュベーターから取り出し、65μLの氷冷EtOH96%を各ウェルに添加して、最終EtOH70%を得た。30分後、培地を除去し、20μLのRNase含有PBS(50μg/mL)及びヨウ化プロピジウム(1μg/mL)をウェル当たり添加した。プレートを密封し、室温(光から保存)で1時間インキュベートした後、ACUMEN EXPLORER(商標)[レーザー走査型蛍光マイクロプレートサイトメーター、TTP LABTECH LTD製]で走査した。凝集体として増殖するこれらの細胞株について、総面積集団又は総PI強度を使用して総細胞数を評価し、そうでなければ物体の数を標準読み取り値として使用した。操作されたMCF-7 H1047R及びEFM-19 H1047R細胞株における併用処置のために、2つの化合物を、それぞれ、化合物Aについては500nM(7.5nM FBS結合調整)及びフルベストラントについては25nM(250pM FBS結合調整)から開始するチェッカーボードマトリックスフォーマットで一緒に試験した。
【1126】
表13に示されるように、インビトロ組み合わせデータは、ER陽性乳癌細胞株において化合物Aをアベマシクリブ、イムルネストラント、フルベストラント、及びエバロリムスと組み合わせた場合の相乗作用又は相加作用(以下に定義される)を示唆する。TNBC細胞株における化合物Aとパクリタキセルの組み合わせの相加性、卵巣癌細胞株における化合物Aとパクリタキセルとの組み合わせの相加性、肺癌細胞株における化合物Aとシスプラチンとの併用に対する相加性、及び乳腺癌細胞株における化合物Aとアファチニブ又はネラチニブとの併用に対する相乗性。
【1127】
表13.細胞増殖アッセイの組み合わせ結果
【表15】
(化合物A対フルベストラント/イムルネストラント/エベロリムス/ネラチニブ/アファチニブの比は、それぞれ10:1であった。)
(化合物A対パクリタキセルの比は、CAL-148については10:0.1、SKOV3については1:0.1であった。)
(化合物A対アベマシリクブ(Abemacilicb)の比は1:1であった。)
(化合物A対シスプラチンの比は1:10であった。)
(マトリックスアッセイでは、化合物Aの投与は、フルベストラントについて500nM(7.5nM FBS結合調整)及び25nM(250pM FBS結合調整)から開始した。)
【1128】
組み合わせ効果のデータ分析と解釈
Loewe法を使用して、インビトロ併用効果を計算する(L.Zhao,et al,Front Biosci,2010,2:241-249 and L.Zhao,et al,Clin Cancer Res,2004,10(23):7994-8004)。2つの薬物間の相乗的又は拮抗的相互作用を同定するために、カスタマイズされたGenedataモジュールを使用して、Loeweモデルに従う曲線シフト分析を行った。単一薬剤の曲線は、4つのパラメータのロジスティック回帰を使用して調整される。フィッティングに使用される基準と制限は、(i)ボトム<(-20)が0に固定され、(ii)トップ>120が100に固定されることである。全ての観測値がユーザーが設定したしきい値よりも低い場合、hill=0で一定のフィットが実行され、IC50は含まれる最大濃度よりも高いとみなされる。各単剤の絶対IC50が得られたら、活性の50%での当量濃度を単剤及び組み合わせについて計算する。これらの等価な濃度を測定された活性と一緒に使用して絶対IC50が再計算され、単一薬剤の曲線は1に等しいeq濃度の値で50%の活性に達するが、相乗的な組み合わせはより低い値で50%に達し、左シフトをもたらし、拮抗的な組み合わせは右シフトを示す。当量濃度はまた、CI50が組み合わせ曲線の絶対IC50に等しい、CI50(活性の50%での組み合わせ指数)を計算するために使用される。CI50と一緒に、活性の様々なパーセンテージでの他のCI(組み合わせインデックス)を計算できる(CI10、CI20、CI30、CI40、CI60、CI70、CI80、CI90)。CInnを計算するために、様々な活性パーセンテージでの当量濃度が計算される。95%における信頼区間である誤差範囲を計算し、この信頼区間を使用した各活動パーセンテージについて、上限はCIへの誤差範囲の加算として計算され、下限はCIへの誤差範囲の減算として計算される。上限=CI+信頼区間95%及び下限=CI-信頼区間95%。これらの限度は、結果を解釈するために使用される。
【1129】
各活性パーセンテージでの統計的解釈は次のとおりである。
【1130】
【表16】
【1131】
各活性パーセンテージでの生物学的解釈は次のとおりである。
【1132】
【表17】
【1133】
実施例14
マウスに移植したER陽性PI3Ka H1047R-/+乳癌異種移植片腫瘍モデルにおけるインビボ併用試験
以下の異種移植片腫瘍阻害アッセイの目的は、化合物Aの単独投与、並びにCDK4/6阻害剤であるアベマシクリブ、エストロゲン受容体分解剤(SERD)フルベストラント、又はイムルネストラント、並びに化合物A、アベマシクリブ、及びフルベストラント又はイムルネストラントとの三重の組み合わせに応答した腫瘍体積の減少及び組み合わせ効果を測定することであった。
【1134】
T-47D(ATCC#HTB-133)を培養下で増殖させ、採取し、5×10e細胞を1:1 HBSS+MATRIGEL(商標)溶液(200μL)中で雌NOD scidガンマ(NSG)マウス(The Jackson Laboratory,Inc)の後右側腹部に皮下注射した。細胞移植の24時間前に、エストロゲンペレットを皮下移植した(0.72mg/ペレット、17βエストラジオール、90日間放出、Innovative Research)。腫瘍成長及び体重を、移植後7日目から開始して週に2回測定した。腫瘍サイズが250~300mmに達したら、動物を5匹の動物の群に無作為化した。化合物Aを適切なビヒクル(DI水中1NのNaOHの1モル当量)中で調製し、28日間、BID強制経口投与によって投与した。CDK4/6阻害剤であるアベマシクリブを適切なビヒクル(25mMリン酸緩衝液、pH2中1%HEC)中で調製し、28日間、QD、強制経口投与によって投与した。エストロゲン受容体分解剤フルベストラント(供給者によって製剤化された)を28日間Q7D投与した。イムルネストラントを適切なビヒクル(1%HEC/0.25%Tween80/0.05%Antifoam)中で調製し、28日間、QD、強制経口投与によって投与した。群及び治療を表14に示す。腫瘍応答は、治療中に週2回行われる腫瘍体積測定によって決定した。体重測定は、腫瘍体積が測定されるときはいつでも毒性の一般的な尺度とした。
【1135】
化合物Aは、表15に提供されるように、ER陽性ヒト乳癌異種移植片モデルT47Dにおいて、アベマシクリブ、イムルネストラント及び/又はフルベストラントと組み合わせた場合、改善された腫瘍効力を有することが見出された。マウスのER陽性ヒト乳癌異種移植片モデルにおける化合物Aとアベマシクリブ、イムルネストラント又はフルベストラントとの組み合わせ、及び化合物Aとアベマシクリブ+イムルネストラント又は+フルベストラントとの三重の組み合わせの統計分析(ブリス独立法によって定義)は、化合物Aが、表16に示されるように、組み合わせて相加効果を示すことを示す。
【1136】
表14.インビボ有効性試験:化合物及び投薬情報
【表18】
【1137】
表15.インビボ有効性試験:平均腫瘍体積及び応答パーセント。
【表19】
Cmb=組み合わせ;Veh=ビヒクル;Cmp1=化合物1;Cmp2=化合物2;Cmp3=化合物3
【1138】
腫瘍体積についての分析は、Log10及びSpatialPower共分散構造に基づく。
【1139】
デルタT/C%は、治療群におけるエンドポイント腫瘍体積がベースライン腫瘍体積にあるか、又は超える場合に算出する。式は、100×(T-T)/(C-C)であり、式中、T及びCは、それぞれ、処理群又は対照群における平均エンドポイント腫瘍体積である。T及びCは、これらの群における平均ベースライン腫瘍体積である。退縮%は、エンドポイント体積がベースラインを下回る場合に算出する。式は、100×(T-T)/Tであり、式中、Tは、処理群の平均ベースライン腫瘍体積である。ベースライン(無作為化)からの全ての群の総平均を使用して、T/Cの変化%をコンピュータにより計算する。EARは、予想される相加的応答腫瘍体積である。
【1140】
治療の28日後に測定した腫瘍体積。
【1141】
表16.インビボ有効性試験:ペアワイズ比較及びブリス独立効果
【表20】
Cmb=組み合わせ;Veh=ビヒクル;Cmp1=化合物1;Cmp2=化合物2;Cmp3=化合物3
BE=ブリス効果;BEE=ブリス効果推定値
:有意(p<0.05)
【1142】
実施例15
マウスに移植した、ERHER2、ESR1 D538G+/-、PI3Ka H1047R/D350G+/-、乳癌PDX腫瘍モデルにおけるインビボ腫瘍成長阻害試験
以下の異種移植片腫瘍阻害アッセイの目的は、PIK3CA H1047R/D350G+/-ESR1 D538G+/-乳癌患者由来異種移植片(PDX)モデルにおいて、化合物Aの単剤としての投与、並びにCDK4/6阻害剤であるアベマシクリブ、エストロゲン受容体分解剤(SERD)であるフルベストラント、及びイムルネストラントとの組み合わせ、並びに化合物A、アベマシクリブ、及びフルベストラント又はイムルネストラントの三重の組み合わせに応答した腫瘍体積の減少及び組み合わせ効果を測定することであった。
【1143】
無胸腺ヌードマウスを、モデルCTG-1260由来の腫瘍断片と共に左側腹部に皮下移植した。腫瘍が約150~300mm3に達した後、マウス(n=6/群)を表17に定義されるように治療した。
【1144】
化合物Aを適切なビヒクル(DI水中1NのNaOHの1モル当量)中で調製し、56日間、BID強制経口投与によって投与した。CDK4/6阻害剤であるアベマシクリブを適切なビヒクル(25mMリン酸緩衝液、pH2中1%HEC)中で調製し、56日間、QD、強制経口投与によって投与した。エストロゲン受容体分解剤フルベストラント(供給者によって製剤化された)を56日間QD投与した。イムルネストラントを適切なビヒクル(1%HEC/0.25%Tween80/0.05%Antifoam)中で調製し、56日間、QD、強制経口投与によって投与した。腫瘍応答は、治療中に週2回実施される腫瘍体積測定によって決定され、体重評価は、腫瘍体積が測定されるたびに毒性の一般的な尺度として使用された。
【1145】
化合物Aは、表18に提供されるように、ER陽性ヒト乳癌患者由来異種移植片モデルにおいて、アベマシクリブ、イムルネストラント又はフルベストラントと組み合わせた場合、改善された腫瘍有効性を有することが見出された。マウスのER陽性ヒト乳癌患者由来異種移植片モデルにおける化合物Aとアベマシクリブ、イムルネストラント又はフルベストラントとの組み合わせ、及び化合物Aとアベマシクリブ+イムルネストラント又は+フルベストラントとの三重の組み合わせの統計分析(ブリス独立法によって定義)は、化合物Aが、表19に示されるように、組み合わせて相加効果を示すことを示す。
【1146】
表17.インビボ有効性試験:化合物及び投薬情報
【表21】
【1147】
腫瘍体積についての分析は、Log10及びSpatialPower共分散構造に基づく。
【1148】
デルタT/C%は、治療群におけるエンドポイント腫瘍体積がベースライン腫瘍体積にあるか、又は超える場合に算出する。式は、100×(T-T)/(C-C)であり、式中、T及びCは、それぞれ、処理群又は対照群における平均エンドポイント腫瘍体積である。T及びCは、これらの群における平均ベースライン腫瘍体積である。退縮%は、エンドポイント体積がベースラインを下回る場合に算出する。式は、100×(T-T)/Tであり、式中、Tは、処理群の平均ベースライン腫瘍体積である。
【1149】
ベースライン(無作為化)からの全ての群の総平均を使用して、T/Cの変化%をコンピュータにより計算する。EARは、予想される相加的応答腫瘍体積である。
【1150】
56日間の治療後に測定した腫瘍体積。
【1151】
表18.インビボ有効性試験:平均腫瘍体積及び応答パーセント。
【表22】
Cmb=組み合わせ;Veh=ビヒクル;Cmp1=化合物1;Cmp2=化合物2;Cmp3=化合物3
Cmpd A=化合物A;Abema=アベマシクリブ;Fulv=フルベストラント;Imlu=イムルネストラント
【1152】
表19.インビボ有効性試験:ペアワイズ比較及びブリス独立効果
【表23】
Cmb=組み合わせ;Veh=ビヒクル;Cmp1=化合物1;Cmp2=化合物2;Cmp3=化合物3
Cmpd A=化合物A;Abema=アベマシクリブ;Fulv=フルベストラント;Imlu=イムルネストラント
BE=ブリス効果;BEE=ブリス効果推定値
:有意(p<0.05)
【1153】
実施例16
マウスに移植した、CAL148、PI3Ka H1047R & D350N +/-、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)腫瘍モデルにおけるインビボ併用試験
以下の異種移植片腫瘍阻害アッセイの目的は、単剤としての化合物A投与及びパクリタキセルと組み合わせた化合物A投与に応答した腫瘍体積の減少を測定することであった。
【1154】
CAL-148腫瘍細胞株を、空気中5%COの雰囲気下、37℃でDMEM+20%FBS+0.01ug/mL EGF中で単層培養としてインビトロで維持した。指数増殖期に成長する細胞を採取し、腫瘍接種のために計数した。腫瘍発生のために、0.1mlのDMEM+20%FBS+0.01ug/mL EGF及びマトリゲル混合物(1:1の比)中のCAL-148腫瘍細胞(1×10)を各マウス(雌NOD SCID)の右側腹部の皮下に接種した。
【1155】
群及び治療は、平均腫瘍体積が約150~200mmに達したときに開始した。腫瘍体積に基づいて、平均出発腫瘍サイズ及び体重が各治療群について同じになるように、マウスをそれぞれの群に割り当てた。試験群及び群当たりの動物数を表20に示す。化合物Aを適切なビヒクル(DI水+1モル当量のNaOH)中で調製し、14日間、BID強制経口投与によって投与した。パクリタキセルを予め製剤化されたものを購入し(Beijing SL Pharmaceutical CO.,LTD)、毎週i.v.投与した(QW)。
【1156】
腫瘍応答は、治療中に週2回実施される腫瘍体積測定によって決定され、体重評価は、腫瘍体積が測定されるたびに毒性の一般的な尺度として使用された。
【1157】
化合物Aは、表21に提供されるようにパクリタキセルと組み合わせた場合、改善された腫瘍有効性を有することが分かった。表22に示すように、これらの結果は、化合物Aが抗腫瘍活性を有し、トリプルネガティブ乳癌モデルにおいてマウスにおいてパクリタキセルと組み合わせた場合に相加効果を示すことを示している(ブリス独立法によって定義)。
【1158】
表20.インビボ有効性試験:化合物及び投薬情報
【表24】
【1159】
表21.平均腫瘍体積測定値及び応答パーセント
【表25】
Cmb=組み合わせ;Veh=ビヒクル;Cmp1=化合物1;Cmp2=化合物2;Cmpd A=化合物A。
【1160】
腫瘍体積についての分析は、Log10及びSpatialPower共分散構造に基づく。
【1161】
デルタT/C%は、治療群におけるエンドポイント腫瘍体積がベースライン腫瘍体積にあるか、又は超える場合に算出する。式は、100×(T-T)/(C-C)であり、式中、T及びCは、それぞれ、処理群又は対照群における平均エンドポイント腫瘍体積である。T及びCは、これらの群における平均ベースライン腫瘍体積である。退縮%は、エンドポイント体積がベースラインを下回る場合に算出する。式は、100×(T-T)/Tであり、式中、Tは、処理群の平均ベースライン腫瘍体積である。ベースライン(無作為化)からの全ての群の総平均を使用して、T/Cの変化%をコンピュータにより計算する。14日間の治療後に腫瘍体積を測定した。
【1162】
表22.インビボ有効性試験:ペアワイズ比較及びブリス独立効果
【表26】
:有意(p<0.05)
Cmb=組み合わせ;Veh=ビヒクル;Cmp1=化合物1;Cmp2=化合物2;Cmpd A=化合物A。
BE=ブリス効果;BEE=ブリス効果推定値
【1163】
実施例17
マウスに移植したER陽性PI3Ka H1047R -/+乳癌異種移植片腫瘍モデルにおけるインビボ併用試験
以下の異種移植片腫瘍阻害アッセイの目的は、試験化合物である化合物Aの単独投与、及びエストロゲン受容体分解薬(SERD)フルベストラント及びmTORC 1/2阻害剤エベロリムスと組み合わせた投与に応答した腫瘍体積の減少及び併用効果を測定することであった。
【1164】
T-47D(ATCC#HTB-133)を培養下で増殖させ、採取し、5×10e細胞を1:1 HBSS+ MATRIGEL(商標)溶液(200μL)中で雌NOD scidガンマ(NSG)マウス(The Jackson Laboratory,Inc)の後右側腹部に皮下注射した。細胞移植の24時間前に、エストロゲンペレットを皮下移植した(0.72mg/ペレット、17βエストラジオール、90日間放出、Innovative Research)。腫瘍成長及び体重を、移植後7日目から開始して週に2回測定した。腫瘍サイズが250~300mmに達したら、動物を5匹の動物の群に無作為化した。化合物Aを適切なビヒクル(DI水中1NのNaOHの1モル当量)中で調製し、28日間、BID強制経口投与によって投与した。エベロリムスを適切なビヒクル(滅菌水中15%デキストロース)中で調製し、28日間、QD経口胃管栄養法によって投与した。エストロゲン受容体分解剤フルベストラント(供給者によって製剤化された)を28日間Q7D投与した。群及び治療を表23に示す。腫瘍応答は、治療中に週2回行われる腫瘍体積測定によって決定した。体重測定は、腫瘍体積が測定されるときはいつでも毒性の一般的な尺度とした。
【1165】
化合物Aは、表24に提供されるように、ER陽性ヒト乳癌異種移植片モデルT47Dにおいて、アベマシクリブ、イムルネストラント及び/又はフルベストラントと組み合わせた場合、改善された腫瘍効力を有することが見出された。マウスのER陽性ヒト乳癌異種移植モデルにおける化合物Aの化合物とエベロリムス又はフルベストラントとの組み合わせ、及び化合物Aの化合物とエベロリムス+フルベストラントとの化合物の三重の組み合わせの統計分析(Bliss Independence法によって定義)は、化合物Aが、表25に示す組み合わせで相加的効果を示すことを示している。
【1166】
表23.インビボ有効性試験:化合物及び投薬情報
【表27】
【1167】
表24.インビボ有効性試験:平均腫瘍体積及び応答パーセント。
【表28】
Cmb=組み合わせ;Veh=ビヒクル;Cmp1=化合物1;Cmp2=化合物2;Cmp3=化合物3
Cmpd A=化合物A;Evero=エベロリムス; Fulv=フルベストラント、
【1168】
腫瘍体積についての分析は、Log10及びSpatialPower共分散構造に基づく。
【1169】
デルタT/C%は、治療群におけるエンドポイント腫瘍体積がベースライン腫瘍体積にあるか、又は超える場合に算出する。式は、100×(T-T)/(C-C)であり、式中、T及びCは、それぞれ、処理群又は対照群における平均エンドポイント腫瘍体積である。T及びCは、これらの群における平均ベースライン腫瘍体積である。退縮%は、エンドポイント体積がベースラインを下回る場合に算出する。式は、100×(T-T)/Tであり、式中、Tは、処理群の平均ベースライン腫瘍体積である。ベースライン(無作為化)からの全ての群の総平均を使用して、T/Cの変化%をコンピュータにより計算する。EARは、予想される相加的応答腫瘍体積である。
28日間の治療後に測定した腫瘍体積。
【1170】
表25.インビボ有効性試験:ペアワイズ比較及びブリス独立効果
【表29】
Cmb=組み合わせ;Veh=ビヒクル;Cmp1=化合物1;Cmp2=化合物2;Cmpd A=化合物A。
Evero=エベロリムス;Fulv=フルベストラント;BE=ブリス効果;BEE=ブリス効果推定値
:有意(p<0.05)
【1171】
インビボ研究のための組み合わせ分析法(ブリス独立)
ブリス独立法を使用して、腫瘍体積併用治療効果を推定した。対照、単剤1、単剤2、及び単剤1及び2群の組み合わせについてのlog10変換腫瘍体積データを、以下の形態の二方向相互作用コントラストを追加した前述のRM ANOVAモデルを使用して分析して、ブリス効果を推定した:
【1172】
【数1】
式中、
【1173】
【数2】
は、治療の平均腫瘍体積tである。
【1174】
理論上又は実際に腫瘍体積が0に達する(完全な退縮)ことができると仮定すると、このアプローチは、対数スケールで腫瘍体積を分析する場合のブリス独立法と数学的に等価である。
【1175】
組み合わせ効果が正確に相加的である場合、ブリス独立性の定義により、双方向相互作用コントラスト推定値は0に等しい。コントラスト推定値が統計的に0と異なる場合(p≦0.05)、観察された組み合わせ平均体積が予想される相加的応答腫瘍体積(EAR_TV)より小さいか又は大きい場合、それぞれ、組み合わせ効果は相加的より大きい(相乗的)か又は相加的より小さい(拮抗的)かのいずれかである。
【1176】
以下の式を使用してEAR_TVを推定した。
【1177】
【数3】
【1178】
相互作用コントラスト試験及び対照群と各単剤治療群対併用治療群との間の全てのペアワイズ比較が全て統計的に有意であり(p≦0.05)、観察された併用平均体積がEAR体積未満である場合、併用効果は相加より大きい(相乗的)と宣言される。
【1179】
相互作用コントラスト試験が統計的に有意(p≦0.05)であり、観察された組み合わせ平均体積がEAR体積より大きい場合、組み合わせ効果は、ペアワイズ比較結果に関係なく、相加的よりも小さい(拮抗的)と宣言される。
【1180】
相互作用試験が統計的に有意でない(p≧0.05)が、組み合わせ群に対する全てのペアワイズ比較が有意である(p≦0.05)場合、組み合わせ効果は相加的であると宣言され、そうでない場合、組み合わせ効果は決定的ではない(効果なし)。
【1181】
組み合わせ分析に使用され、出力が報告されたLS平均値は、各組み合わせに関連する4つの群(すなわち、対照、単剤1、単剤2、及び組み合わせ)のみからなるRM ANOVAモデルから推定され、腫瘍増殖阻害分析のために行われたように各群を別々に当てはめることによって推定されなかった。推定値は類似しているが、正確に一致しない場合がある。
【1182】
三重組み合わせ分析
腫瘍増殖阻害ブリス独立三重組み合わせ分析は、Zeus Combination Analysisの文書に以前記載されたものと同じ一般的な方法に従う。対照、単剤1、単剤2、単剤3、及び3つの単剤の三重の組み合わせについてのlog10変換腫瘍体積データを、Zeus腫瘍増殖阻害分析の文書に以前記載されたRM ANOVAモデルを使用して分析した。ブリス効果は、以下の形式のコントラストステートメントで推定された。
【数4】
式中、
【数5】
は、治療の平均腫瘍体積tである。
【1183】
理論上又は実際に腫瘍体積が0に達する(完全な退縮)ことができると仮定すると、このアプローチは、対数スケールで腫瘍体積を分析する場合のブリス独立法と数学的に等価である。
【1184】
組み合わせ効果が正確に相加的である場合、ブリス独立性の定義により、コントラスト推定値は0に等しい。コントラスト推定値が統計的に0と異なる場合(p≦0.05)、観察された組み合わせ平均体積が予想される相加的応答腫瘍体積(EAR_TV)より小さいか又は大きい場合、それぞれ、組み合わせ効果は相加的より大きい(相乗的)か又は相加的より小さい(拮抗的)かのいずれかである。三重組み合わせEAR_TVは、以下の式を用いて計算した。
【1185】
【数6】
【1186】
コントラストが0と統計的に異なり(p≦0.05)、対照と各単剤治療群対併用治療群との間の全てのペアワイズ比較が全て統計的に有意であり(p≦0.05)、観察された併用平均体積がEAR_TV未満である場合、併用効果は相加より大きい(相乗的)と宣言される。
【1187】
コントラストが0と統計的に異なり(p≦0.05)、観察された組み合わせ平均体積がEAR体積より大きい場合、組み合わせ効果は、ペアワイズ比較結果に関係なく、相加的よりも小さい(拮抗的)と宣言される。
【1188】
相互作用試験が統計的に有意でない(p>0.05)が、組み合わせ群に対する全てのペアワイズ比較が有意である(p≦0.05)場合、組み合わせ効果は相加的であると宣言される。そうでなければ、組み合わせ効果は決定的ではない(効果なし)。組み合わせ分析に使用され、出力が報告されたLS平均値は、各組み合わせに関連する5つの群(すなわち、対照、単剤1、単剤2、単剤3及び三重の組み合わせ)のみからなるRM ANOVAモデルから推定され、腫瘍増殖阻害分析のために行われたように各群を別々に当てはめることによって推定されなかった。推定値は類似しているが、正確に一致しない場合がある。
【1189】
実施例18
化合物Aトロメタミン錠剤製剤
例示的な化合物Aトロメタミン塩形態A錠剤の定量的製剤を表26に列挙する。化合物Aトロメタミン塩形態Aの錠剤(50mg及び200mg)の例示的なバッチ式を表27に示す。例示的な製造工程は以下のとおりである:1)分注化合物Aトロメタミン塩薬物物質、微結晶セルロース、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、タルク及びステアリルフマル酸ナトリウム。2)微結晶セルロース及びコロイド状二酸化ケイ素の顆粒内部分を適切なふるいでスクリーニングし、適切なサイズのブレンダーで化合物Aトロメタミン塩薬物物質とブレンドする。3)微結晶セルロース、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム及びタルクを工程2の材料と適切なサイズのブレンダーでブレンドする。4)適切なスクリーンを使用した工程3からのミルブレンド。5)工程4からの粉砕された材料を適切なサイズのブレンダーでブレンドする。6)適切なふるいを使用してステアリルフマル酸ナトリウムをふるい分けし、適切なブレンダーを使用して工程5の材料とブレンドする。7)ローラー圧縮工程6粒内ブレンド。8)微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム及びコロイド状二酸化ケイ素の顆粒外部分を適切なふるいでふるい分けし、適切なサイズのブレンダーを使用して工程7の造粒とブレンドする。9)適切なふるいを使用してステアリルフマル酸ナトリウムをふるい分けし、適切なブレンダーを使用して工程8の材料とブレンドする。10)50mg及び200mgの物質に相当する適切なサイズのツーリングを使用して、工程9からの最終ブレンドを錠剤に圧縮する。11)適切なサイズのパンコーターを使用して、Opadry QX 321A120059 Yellowで工程10のコア錠剤をコーティングする。12)最終製品を乾燥剤と共にHDPEボトルに包装する。
【1190】
表26.化合物Aトロメタミン塩は錠剤成分を形成する
【表30】
【1191】
表27.化合物Aトロメタミン塩形態A錠剤のバッチ式
【表31】
【1192】
実施例19
進行乳癌及びPIK3CA H1047R変異を有する他の固形腫瘍を有する患者のために単独療法として及び抗癌剤治療と組み合わせて投与される化合物A、又はその薬学的に許容される塩の試験
進行中のファースト・イン・ヒューマン第1a/1b相臨床試験(NCT05307705)は、進行乳癌及びPIK3CA H1047R変異を有する他の固形腫瘍を有する患者に対して単独療法として及び抗癌療法と組み合わせて投与される、化合物A、又はその薬学的に許容される塩を評価することを目的とする。主な目的は、他の抗癌療法を用いた場合と用いない場合の化合物Aの最大耐用量(MTD)/推奨第2相用量(RP2D)を特定することである。
【1193】
この第1a/1b相試験に登録された患者は、以下の表に示すように、単剤療法として、又は様々な抗癌剤と組み合わせて、化合物A、又はその薬学的に許容される塩を受ける。全ての標準的なケア剤は、それらの標識された用量ごとに投与される。
【1194】
表28.第1a相投薬及び投与様式
【表32】
BID=1日2回;QD=毎日;PO=経口
【1195】
表29.相1b投与及び投与様式
【表33】
AI=アロマターゼ阻害剤;BID=1日2回;D=日;ER=エストロゲン受容体;HER2=ヒト上皮成長因子受容体2;IM=筋肉内;IV=静脈内;mBC=進行性又は転移性乳癌;PO=経口ごと;QD=毎日;例示的なBID用量は、200mg、300mg、400mg、又は600mgを含む。例示的なQD用量は、300mg、400mg、500mg、又は600mgを含む。
【1196】
各第1b相パートBコホート(コホートB1、B2、及びB3)の患者は、アベマシクリブ+アロマターゼ阻害剤(AI)(コホートB1)、アベマシクリブ単独(コホートB2)、又はアベマシクリブ+イムルネストラント(コホートB3)による7日間の治療導入(C1D-7からC1D-1)を受ける。この導入の最終日(C1D-1)に、患者はPKサンプリングを受ける。C1D1に、患者は各コホートの完全なレジメンを開始する。
【1197】
第1b相パートDの患者は、化合物A単独療法による7日間の治療導入(C1D1からC1D7へ)を受けて、パクリタキセルとの併用療法(C1D8で)を開始する前に化合物Aへの曝露を評価する。
【1198】
パクリタキセルは、C1D8、C1D15、C1D22に与えられ、その後、全ての後続サイクルのD1、D8、D15、及びD22に与えられる。C1以外、D22は治験責任医師の裁量で任意選択である。
【1199】
パートFの患者は、承認された用量のフルベストラントと組み合わせた、化合物A、又はその薬学的に許容される塩(非盲検)の複数の用量レベルコホートにわたって、1:1で無作為化される。
【1200】
適格基準:
包含基準:
各患者は、試験に参加する資格があるためには以下の全ての包含基準を満たさなければならない:
年齢及び性別
1)スクリーニング時に≧18歳であるか、又は地域規制により高い場合には成人の年齢でなければならない。
【1201】
2)患者は男性であっても女性であってもよい。
【1202】
患者のタイプ及び疾患の特徴
3)腫瘍又は血液試料で検出された分子試験によって決定されるPIK3CA H1047R変異(又はH1047R変異以外のPIK3CA変異を活性化する他のスポンサー及びSRC承認のもの)の存在。
【1203】
4)以下の研究パートの1つへの割り当てに必要な診断及び以前の治療歴を有する。
a)相1a:
i)用量漸増及びバックフィル患者:
(1)標準的な治癒的又は緩和的手段がもはや有効でないか、又は治験責任医師の意見において適切若しくは安全であると考えられない、進行した固形腫瘍。
(2)患者は、進行した疾患について5つまでの以前のレジメンを有していてもよい。
b)相1b:
i)パートA:
(1)ER+/HER2-進行性乳癌
(2)患者は、進行した疾患について5つまでの以前のレジメンを有していてもよい。
(a)以前のサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6阻害剤療法が必要であった。
ii)パートB:
(1)ER+/HER2-進行性乳癌
(2)患者は、進行した疾患について2つまでの以前のレジメンを有していてもよい。
iii)パートC:
(1)ER+/HER2-進行性乳癌
(2)患者は、進行した疾患について5つまでの以前のレジメンを有していてもよい。
(a)以前のCDK4/6阻害剤療法が必要であった。
(3)2型糖尿病と診断されており、
(a)試験治療の最初の用量の前の3ヶ月間は安定した糖尿病治療レジメンを受けており、インスリンを受けていなかった
(b)試験登録時にヘモグロビンA1c(HbA1c)が8%以下である
iv)パートD:
(1)進行乳癌
(2)患者は、進行した疾患について5つまでの以前のレジメンを有していてもよい。
v)パートE:
(1)進行した固形腫瘍
(2)患者は、進行した疾患について3つまでの以前のレジメンを有していてもよい。
vi)パートF:
(1)ER+/HER2-進行性乳癌
(2)患者は、進行した疾患について5つまでの以前のレジメンを有していてもよい。
(a)以前のCDK4/6阻害剤療法が必要であった。
c)薬力学的バイオマーカーのサブ研究患者:
i)ER+/HER2-進行乳癌
ii)患者は、安全な反復生検を可能にするアクセス可能な軟組織(非中枢神経系及び非骨)腫瘍病変を有さなければならない。
【1204】
5)乳癌患者については、ER及びHER2状態は、再発性又は転移性疾患の提示時に採取された最新の組織生検から評価された。
a)局所試験によるER+疾患の要件を満たすために、乳癌は、関連するAmerican Society of Clinical Oncology(ASCO)/CAP Guidelines(Allison KH,Hammond EH,Dowsett M,et al.Estrogen and progesterone receptor testing in breast cancer:American Society of Clinical Oncology/College of American Pathologists guideline update[published online January 13,2020]Arch Pathol Lab Med.)において定義されているように、免疫組織化学によってERを発現しなければならない。
b)HER2-疾患の要件を満たすには、乳癌は、初回診断時又はその後の生検時に、関連するASCO/CAPガイドラインに定義されている免疫組織化学(IHC)又はインサイチュハイブリダイゼーションのいずれによってもHER2の過剰発現を示してはならない(Wolff AC, Hammond MEH, Allison KH, et al. Human Epidermal Growth Factor Receptor 2 Testing in Breast Cancer: American Society of Clinical Oncology/College of American Pathologists Clinical Practice Guideline Focused Update.Arch Pathol Lab Med.2018 Nov;142(11):1364-1382)に従ってHER2-でなければならない。プロトコール手順としては要求されないが、新たな転移性病変を有する患者は、臨床的に示される場合、研究登録前にHER2ステータスを再評価するために、可能な場合はいつでも生検について考慮されるべきである。
【1205】
6)ER+乳癌と診断された患者について:
a)女性の場合、閉経後でなければならない。
i)女性及び閉経後の状態が卵巣機能の自然停止、手術又は治療放射線によるものである場合、患者は、閉経後の状態を実証するために以下の基準の少なくとも1つを満たさなければならない:
(1)事前の両側性卵巣切除術、又は
(2)年齢≧60歳、又は
(3)年齢60歳未満、少なくとも12ヶ月間無月経(化学療法、タモキシフェン、トレミフェン、又は卵巣抑制の非存在下で)、並びに閉経後の範囲の卵胞刺激ホルモン(FSH)及びエストラジオールレベル。
ii)女性及び閉経後の状態が、ゴセレリン又はリュープロリド等のゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト(毎月投与され、1日目のサイクル1の少なくとも28日前に開始される)による卵巣機能抑制(OFS)によるものである場合、患者は、ベースライン(治療前14日以内)で血清妊娠検査が陰性でなければならず、研究中及び研究治療の最後の投与後6ヶ月間、妊娠を防ぐために非常に効果的で医学的に承認された予防措置を使用することに同意する。
b)男性の場合、以下の使用に同意しなければならない。
i)ゴセレリン又はロイプロリド等のゴナドトロピン放出ホルモンアゴニストによるホルモン抑制(毎月投与され、サイクル1の1日目の少なくとも28日前に開始される)
c)より低い頻度(すなわち、3ヶ月又は6ヶ月)のGnRHアゴニスト投与スケジュールで既に確立された患者は、治験責任医師によって十分なホルモン抑制を有すると考えられる場合、許可される。
【1206】
7)病変の測定性:
a)患者は、固形腫瘍における応答評価基準(RECIST)v1.1(Eisenhauer EA,Therasse P,Bogaerts J,et al.New response evaluation criteria in solid tumours:revised RECIST guideline(version 1.1).Eur J Cancer.2009 Jan;45(2):228-47)によって定義される以下の1つを有さなければならない:
i)測定可能な疾患
(1)非乳房腫瘍型を有する患者は、RECIST v1.1(Eisenhauer et al.2009)による標準的な技術を使用して評価可能な少なくとも1つの測定可能な病変を有さなければならない。
ii)以下のものを含み得る、乳癌患者のみにおける測定不能な骨疾患(少なくとも1つの骨病変):
(1)芽細胞性骨病変(blastic bone lesion)
(2)測定可能な軟組織成分を含まない溶解性骨病変
(3)測定可能な軟組織成分を含まない混合型溶解性芽細胞性骨病変(mixed lytic-blastic bone lesion)
【1207】
8)十分な保管腫瘍組織試料が入手可能であるか、又は腫瘍試料が入手できない場合は登録のために試験依頼者によって承認される。好ましくは、組織を使用してPIK3CA H1047R(又は他の適格性)変異を同定した場合、入手可能であれば同じ収集物に対応する試料を提供すべきである。腫瘍組織が利用できないか、又は腫瘍組織がPIK3CA検査に使用されなかった場合、直近に得られた生検(非骨試料)を提供すべきである。十分な量又は質の組織を提供することができない場合、患者は、医学的に実行可能であれば、活動スケジュールに従って治療開始前に新しい腫瘍生検を受けるべきである。入手可能な腫瘍試料を有さず、新たな腫瘍生検を安全に受けることができない患者は、登録前に主催者と議論しなければならない。
a)薬力学的バイオマーカーサブスタディ患者は、軟部組織(非中枢神経系及び非骨)腫瘍病変の必須のペアリングされた試験生検(治療前及び治療中)を安全に受けることが可能であり、その意思がなければならない。前治療生検は、適格性の決定後及び研究治療の開始前に収集される。
【1208】
9)Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)scale(Oken MM,Creech RH,Tormey DC et al.Toxicity and response criteria of the Eastern Cooperative Oncology Group.J Clin Oncol.1982 Dec;5(6):649-55)の0又は1のパフォーマンスステータスを有する。
【1209】
10)推定余命が≧12週間である。
【1210】
11)以下に定義するように、適切な臓器機能を有していなければならない:
【1211】
表30.組み入れ基準の検査値
【表34】
ALT=アラニンアミノトランスフェラーゼ;ANC=好中球絶対数;AST=アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ;C1D1=サイクル1の1日目;CKD-EPI=慢性腎臓病の疫学的共同研究;CrCl=クレアチニンクリアランス;FSG=空腹時血清グルコース、G-CSF=顆粒球コロニー刺激因子;HbA1c=ヘモグロビンA1c;MDRD=腎疾患における食事の変更;ULN=正常上限。
1b相、パートCに適用できない:HbA1c≦8%を有さなければならない(しかし、FSG要件を有さない)。
【1212】
12)患者は、計画されたサイクル1の1日目(C1D1)の前に以下の具体的なウォッシュアウト期間を設けて、癌に対する以前の全ての治療を中断する必要がある。更に、以前の治療に関連するAEは、脱毛症及び末梢神経障害を除いて、グレード≦1に回復していなければならない。
i)薬力学的バイオマーカー部分試験の患者は、スクリーニング中の新しい腫瘍組織生検の日付の少なくとも14日前に、癌に対する以前の全ての治療を中断していなければならない。
a.標的化剤、治験薬、治療用モノクローナル抗体、又は細胞傷害性化学療法:5半減期又は2週間のいずれか短い方
b.広視野放射線療法(骨髄又は全脳放射線療法の30%以上):14日間
c.緩和的限定照射野照射:7日間
【1213】
避妊
13)妊娠の可能性がある女性(WOCBP)及びそのパートナーが、治療期間中及び試験治療の最後の投与後6ヶ月間、非常に効果的な受胎調節方法を遵守する意思があること。WOCBPは、初経後であり、閉経後ではない(又は2年の非療法誘発性無月経を有していた、又は外科的に不妊ではない)者と定義される。WOCBPは、非常に有効な避妊法を利用しなければならない。更に、WOCBPであるパートナーを有する男性患者は、バリア法(コンドーム)を使用しなければならず、そのパートナーはまた、治療期間中及び試験治療の最後の投与後6ヶ月間、非常に有効な形態の避妊を使用しなければならない。2つの受胎調節方法等の有効な受胎調節を考慮すべきである。ホルモン避妊は乳癌患者には許容されていない。
【1214】
14)WOCBPは、治療開始前7日以内に記録された陰性血清妊娠試験、及び血清妊娠試験がC1D1の1日より前に得られた場合にC1D1で得られた陰性尿妊娠試験を有しなければならない。WOCBPはまた、各サイクルの1日目に尿妊娠検査が陰性でなければならない。
【1215】
インフォームドコンセント
15)患者は、研究への参加の性質、重要性及び含意の理解を実証することができなければならず、ICF及びこのプロトコルに列挙された要件及び制限の遵守を含む署名付きインフォームドコンセントを与えることができなければならない。
【1216】
その他の基準
16)経口薬を嚥下できなければならない。
【1217】
17)試験参加時に、外来治療の遵守、検査室のモニタリング、及び試験参加期間中の必要なクリニック訪問に関する既知の障壁がない。
【1218】
除外基準
以下の基準のいずれかを満たす患者は、試験参加から除外される:
病状
1)結腸直腸癌
【1219】
2)PI3K/AKT/mTOR経路及び/又はRAS/RAF経路における既知の同時発癌性変化を伴う子宮内膜癌。
【1220】
3)既知の活動性又は疑われる病歴:
a)1型糖尿病
b)抗糖尿病薬を必要とする2型糖尿病(1a相及びパートCを除く1b相の全てのパート)。
i)第1b相、パートC(上記の組み入れ基準を参照):制御不良の2型糖尿病(例えば、登録前の3ヶ月で糖尿病薬を変更したか、又はインスリンを必要としている患者)は適格ではない。
c)間質性肺疾患(ILD)/肺臓炎
d)安静時又は酸素療法を必要とする重度の呼吸困難
e)胃若しくは小腸、又は既存のクローン病若しくは潰瘍性大腸炎、又は臨床的に有意な下痢をもたらす既存の慢性状態を含む大きな外科的切除の病歴
f)スティーブンス・ジョンソン症候群、多形性紅斑及び中毒性表皮壊死症を含む重度の皮膚反応の病歴を有する患者
g)乳癌患者における内臓クリーゼ(内臓発症は、内臓転移の単なる存在ではなく、症状と徴候、臨床検査所見、及び疾患の急速な進行によって評価される重度の臓器機能障害を意味する)
h)炎症性乳癌を有する
i)急性及び/又は慢性膵炎
j)低カリウム血症、低マグネシウム血症、及び/又は低カルシウム血症を含む電解質平衡異常
k)10mgを超える等価用量のプレドニゾンを含むコルチコステロイドを現在投与されている患者。低用量コルチコステロイド(10mg以下のプレドニゾンに相当)の安定したレジメンを受けている患者は、事前の治験責任医師の承認を得た研究に適格であり得る。脳転移のためにステロイドで治療された患者については、下記を参照されたい。第1b相、パートDの患者は、パクリタキセル及びパクリタキセルによる過敏反応の前投薬としてコルチコステロイドを投与される。
l)スクリーニング前3年以内に、治験責任医師及び治験依頼者の判断で、治療的に治療された皮膚の基底細胞癌、皮膚の扁平上皮癌、及び/又は治療的に切除されたin situ子宮頸癌及び/又は乳癌を除いて、結果の解釈に影響を及ぼし得る追加の悪性腫瘍が診断及び/又は治療された。
m)重篤な随伴全身性障害(例えば、活動性感染;悪心、嘔吐又は下痢等の臨床的に有意な症状を引き起こす胃腸障害;著しい免疫抑制;又は活動性の第2の悪性腫瘍)が、治験責任医師の意見では、プロトコルを遵守する患者の能力を損なうと考えられる。
【1221】
4)未治療又は制御されていない中枢神経系(CNS)の関与の既知の又は疑われる病歴。
a)注:治療された脳転移を有する患者は、研究治療の最初の投薬の28日以上前に先行療法(放射線及び/又は外科手術を含む)が完了しており、研究治療の最初の投薬の前少なくとも14日間、抗痙攣薬を受けておらず、疾患が、無症状であり、同意前の少なくとも28間、反復撮像によるX線撮影で安定している場合、本研究に適格である(反復撮像は、研究スクリーニング中に行われるべきである。脳転移の治療のための低用量コルチコステロイド(10mg以下のプレドニゾンに相当)の安定したレジメンを受けている患者は、事前の治験依頼者の承認を得て研究に適格であり得る。
【1222】
5)脱毛症及び末梢神経障害を除く、試験治療開始時の国立癌研究所(NCI)有害事象共通用語基準(CTCAE)(バージョン5.0)グレード1を超える以前の治療からの未解決の毒性(例えば、既存の悪心、嘔吐又は下痢)。
【1223】
6)以下のいずれかとして定義される、有意な心血管疾患。
a)試験治療の計画された開始前3ヶ月以内の不安定狭心症、急性冠動脈症候群又は心筋梗塞の病歴
b)利用可能であれば、試験治療の計画された開始前の12ヶ月間に得られた最新の試験で40%以下の任意の方法による文書化された左室駆出率
c)≧グレード3制御不能心不全のニューヨーク心臓病学会機能分類
d)中等度若しくは重度であるか、又は臨床的に有意であると考えられる弁膜症
e)症候性であるか、又は治療を必要とする不整脈(律速心房細動(rate-controlled atrial fibrillation)を有する患者を含まない)
f)徐脈(<50拍/分)。
g)過去3ヶ月以内の脳血管発作(卒中)
h)50歳前の心臓突然死の家族歴
【1224】
7)スクリーニング中の三連心電図(ECG)でのフリデリシア式(QTcF)を使用した平均補正QT間隔の延長が、男性では450ms以上、女性では470ms以上。QTcFは、Fridericiaの式:QTcF=QT/(RR0.33)を使用して計算される。
・注:薬物誘発性のQTcF延長が疑われる場合、治験責任医師の裁量で、かつ、問題の薬物の中断又はQTcF延長に関連することが知られていない別の薬物への切り替えのいずれかを行って臨床的に安全である場合にのみ、修正を試みることができる。
・基礎となる脚ブロック(BBB)の補正が許容される。
【1225】
8)活発な制御されていない全身性細菌、ウイルス、真菌、若しくは寄生虫感染(真菌性爪感染を除く)、又は他の臨床的に有意な活発な疾患過程は、治験責任医師及び治験依頼者の意見において、患者が研究に参加することを望ましくないものにする。慢性状態のスクリーニングは必要ない。
【1226】
9)スクリーニング中に記録され、以下のように定義されるB型又はC型肝炎感染:
a)B型肝炎ウイルス(HBV):陽性のB型肝炎表面抗原(HBsAg)又は抗HBc抗体。抗HBc抗体が陽性であり、HBsAgが陰性である場合、患者は、試験療法の開始前にB型肝炎DNAについて陰性結果を有する必要がある。抗HBc抗体陽性及び肝炎ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)陽性の患者は除外する。
b)C型肝炎ウイルス(HCV):C型肝炎抗体陽性。C型肝炎抗体が陽性の結果である場合、患者は、試験療法の開始前にC型肝炎RNAについて陰性の結果を有する必要がある。C型肝炎RNA陽性である患者は除外される。
【1227】
10)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陽性患者(HIV1及び/又は2;スクリーニング不要)
【1228】
11)臨床的に有意な活動性吸収不全症候群又は経口投与された試験治療の消化管吸収に影響を及ぼす可能性が高い他の状態。
【1229】
以前/併用療法
12)事前のスポンサー承認を除く、PI3K/AKT/mTOR阻害剤(複数可)への事前曝露PI3K/AKT/mTOR阻害剤事前療法は、第1a相における各用量レベルの最初の3~6人の患者(用量漸増スロット患者)においてのみ許可される。以前にPI3K/AKT/mTOR阻害剤療法を受けた患者は、バックフィルスロットにおいて許可されない。薬力学的バイオマーカーサブ研究における患者は、PI3K/AKT/mTOR阻害剤による以前の治療を受けていてはならない。PI3K/AKT/mTOR阻害剤療法の以前の不耐性を有する患者は、スポンサーの承認により適格となり得る。
【1230】
13)英国で行われた研究のために、過去3ヶ月以内に治験薬で治療されている。
【1231】
14)強力なCYP3A4阻害剤又は誘導剤による現在の治療。
【1232】
15)ビスホスホネート又は承認されたRANKリガンド(RANK-L)標的剤(例えば、デノスマブ)を試験薬の初回投与の<7日前に開始したこと。
【1233】
16)外科的創傷及び部位の術後治癒を可能にするために、治療を開始する前に28日以内に大手術を受けたことがある。
【1234】
その他の基準
17)試験薬の最後の投与の180日後までのスクリーニング来院から開始して、試験の予測される期間内に妊娠中、授乳中、又は妊娠しようとしている、又は子供を出産する。授乳を停止した患者を登録することができる。
【1235】
18)以下の過敏症を有する患者。
a)研究治療成分の任意の成分又は賦形剤に対する既知の過敏症。第1b相用量拡大については、必要に応じて、併用療法剤の承認されたラベルを調べる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】