IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングの特許一覧

特開2024-67015電線固定デバイス、並びに電線固定デバイスを備える電線仕上げデバイス
<>
  • 特開-電線固定デバイス、並びに電線固定デバイスを備える電線仕上げデバイス 図1
  • 特開-電線固定デバイス、並びに電線固定デバイスを備える電線仕上げデバイス 図2
  • 特開-電線固定デバイス、並びに電線固定デバイスを備える電線仕上げデバイス 図3
  • 特開-電線固定デバイス、並びに電線固定デバイスを備える電線仕上げデバイス 図4
  • 特開-電線固定デバイス、並びに電線固定デバイスを備える電線仕上げデバイス 図5
  • 特開-電線固定デバイス、並びに電線固定デバイスを備える電線仕上げデバイス 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067015
(43)【公開日】2024-05-16
(54)【発明の名称】電線固定デバイス、並びに電線固定デバイスを備える電線仕上げデバイス
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/32 20060101AFI20240509BHJP
   H02G 3/30 20060101ALI20240509BHJP
   F16B 2/10 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
H02G3/32
H02G3/30
F16B2/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023187501
(22)【出願日】2023-11-01
(31)【優先権主張番号】202222907557.6
(32)【優先日】2022-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シャンカイ イー
(72)【発明者】
【氏名】チュンビン マン
【テーマコード(参考)】
3J022
5G363
【Fターム(参考)】
3J022EA42
3J022EB14
3J022EC14
3J022FB04
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA04
3J022GA16
3J022GB23
5G363AA07
5G363AA12
5G363BA01
5G363DA13
5G363DA15
5G363DC02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】組立中の不均一な圧力が原因で生じる損傷の起こり易さを低減し、損失を回避することのできる電線固定デバイス及び電線固定デバイスを含む電線仕上げデバイスを提供する。
【解決手段】回動部1と、受入れ部2とを備える電線固定デバイス1000において、回動部は第1接続端と第1可動端11とを備え、受入れ部は第2接続端と第2可動端21とを備え、第1接続端と第2接続端は互いに接続し、受入れ状態において、第2可動端は第1可動端を受入れて閉鎖状態を維持し、回動部及び受入れ部が電線を受け入れるための受入れ空間を形成し、第1可動端又は第2可動端は、第1可動端が第2可動端によって受け入れられる位置を制限するための止め部4を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線固定デバイス(1000)であって、
回動部(1)と、受入れ部(2)とを備え、
前記回動部(1)は第1接続端(10)と第1可動端(11)とを備え、
前記受入れ部(2)は第2接続端(20)と第2可動端(21)とを備え、
前記第1接続端(10)と前記第2接続端(20)は互いに接続し、
受入れ状態において、前記第2可動端(21)は前記第1可動端(11)を受入れて閉鎖状態を維持し、前記回動部(1)及び前記受入れ部(2)が電線を受け入れるための受入れ空間(3)を形成し、
前記第1可動端(11)又は前記第2可動端(21)は、前記第1可動端(11)が前記第2可動端(21)によって受け入れられる位置を制限するための止め部(4)を有することを特徴とする、電線固定デバイス(1000)。
【請求項2】
前記第2可動端(21)は締結部(210)を備え、前記締結部(210)は、段状の止め部(4)を備え、受入れ状態において、前記締結部(210)は前記第1可動端(11)を受け入れ、前記止め部(4)は、前記第2可動端(21)と対向する前記第1可動端(11)の可動平面(S1)と少なくとも部分的に当接して、又は当接せずに接触することを特徴とする、請求項1に記載の電線固定デバイス(1000)。
【請求項3】
前記締結部(210)は締結ロッキング部(212)、及び前記締結ロッキング部(212)と対向する締結端(214)を備え、前記締結ロッキング部(212)は前記締結端(214)と共に締結溝(211)を形成し、更に、前記止め部(4)は前記締結溝(211)の他の2面に位置することを特徴とする、請求項2に記載の電線固定デバイス(1000)。
【請求項4】
前記受入れ状態において、前記可動平面(S1)は、前記可動平面の上に締結突出部(111)を備え、前記締結部(210)は、前記締結突出部(111)を受け入れ、前記止め部(4)は、前記締結突出部(111)に隣接する前記可動平面(S1)の一部と当接して、又は当接せずに接触することを特徴とする、請求項2に記載の電線固定デバイス(1000)。
【請求項5】
前記第1可動端(11)の端部は止め部(4)を備え、前記止め部(4)は少なくとも1つの突出部を備え、前記第2可動端(21)は締結部(210)を備え、更に、前記締結部(210)の端部は前記止め部(4)の前記突出部を受け入れる位置止め溝を備えることを特徴とする、請求項1に記載の電線固定デバイス(1000)。
【請求項6】
前記第1接続端(10)及び前記第2接続端(20)は一体形成された弾性プラスチックシートであり、前記回動部(1)は接続中心線を中心に回動し、前記受入れ部(2)により受け入れられ、前記接続中心線は、両側において、対称型で段状の第1補助部(101)及び第2補助部(201)を備え、前記受入れ状態において、前記第1補助部(101)は、前記第2補助部(201)と当接して、又は当接せずに接触することを特徴とする、請求項1に記載の電線固定デバイス(1000)。
【請求項7】
電線仕上げデバイス(2000)であって、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の前記電線固定デバイス(1000)と、電線のルーティング経路を誘導するための誘導部(5)とを備えることを特徴とする、電線仕上げデバイス(2000)。
【請求項8】
前記誘導部(5)は、前記誘導部の上に位置制限部(50)を備え、前記位置制限部(50)は、ストッパ(501)及び弾性部(502)を備え、前記ストッパ(501)は、前記電線が前記誘導部(5)内に位置するように位置制限し、前記弾性部(502)は、前記電線が前記誘導部(5)内に押し込まれている間、外側に弾性変形し、前記電線が前記誘導部(5)内に完全に押し込まれると、自動的に戻ることを特徴とする、請求項7に記載の電線仕上げデバイス(2000)。
【請求項9】
前記弾性部(502)は、内向きのフック状突出部を備えることを特徴とする、請求項8に記載の電線仕上げデバイス(2000)。
【請求項10】
前記弾性部(502)は、前記誘導部(5)の中間位置に位置することを特徴とする、請求項9に記載の電線仕上げデバイス(2000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電線固定デバイス、並びに記載の電線固定デバイスを備える、電線仕上げデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車技術の発展が続く中、信号ケーブル及び電源ケーブルなど、より多くの電線が自動車に搭載されるようになった。電線が特定経路に沿って敷設されるよう、固定デバイス及び仕上げデバイスによって、これらの電線を特定の位置に固定することができる。
【0003】
現在、プラスチック製の電線固定デバイスは、軽量、低コストなどの利点があり、応用範囲が広い。しかし、プラスチック片は、外力によって圧迫されるとすぐに変形、破断するため、生産ラインの自動組立工程において捨てられる部品となりやすく、更に、当該工程で電線が損傷して、損失の増加につながる場合もある。
【0004】
発明の概要
本願の目的は、組立中の不均一な圧力が原因で生じる損傷の起こり易さを低減して、更なる損失を回避する、止め部を備える電線固定デバイス、並びに記載の電線固定デバイスを含む仕上げデバイスを提供することである。電線固定デバイスであって、
回動部と、受入れ部とを備え、上記回動部は第1接続端と第1可動端とを備え、上記受入れ部は第2接続端と第2可動端とを備え、
上記第1接続端と上記第2接続端は互いに接続し、受入れ状態において、上記第2可動端は上記第1可動端を受入れて閉鎖状態を維持し、上記回動部及び上記受入れ部が電線を受け入れるための受入れ空間を形成し、上記第1可動端又は上記第2可動端は、上記第1可動端が上記第2可動端によって受け入れられる位置を制限するための止め部を有する。
【0005】
更に、本願は、上記電線固定デバイスと、電線のルーティング経路を誘導する誘導部とを備える、電線仕上げデバイスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図面を参照することで、本願の特定実施形態を以下で更に詳述する。
図1】受入れ状態にある電線固定デバイスの主要図である。
図2】拡張状態にある電線固定デバイスの主要図である。
図3】拡張状態にある電線固定デバイスの詳細を示す概略図である。
図4】電線仕上げデバイスの概略図である。
図5】電線仕上げデバイスの位置制限部の上面図である。
図6】電線仕上げデバイスの位置制限部の主要図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1図2及び図3を参照すると、本願の特定実施形態に係る電線固定デバイス1000は、
回動部1と、受入れ部2とを備え、回動部1は第1接続端10と第1可動端11とを備え、受入れ部2は第2接続端20と第2可動端21
とを備え、
第1接続端10と第2接続端20は互いに接続し、
受入れ状態において、第2可動端21は第1可動端11を受入れて閉鎖状態を維持し、回動部1及び受入れ部2が電線を受け入れるための受入れ空間3を形成し、
第1可動端11又は第2可動端21は、第1可動端11が第2可動端21によって受け入れられる位置を制限するための止め部4を有する。
【0008】
機械式自動組立工程中に応力が不均一になることにより、回動部1が受入れ部2へと過剰に押し込まれて、デバイス及び電線が損傷することを防止するよう、記載の電線固定デバイスには止め部4が設けられている。
【0009】
図3を参照すると、本願の特定実施形態によれば、第2可動端21は締結部210を備え、締結部210は締結ロッキング部212、及びこの締結ロッキング部212と対向する締結端214を備え、締結ロッキング部212は締結端214と共に締結溝211を形成し、更に、止め部4は締結溝211の他の2面に位置する。ここで、平面S1を次のように定義する:受入れ状態において、下を向く第1可動端11の平面、つまり、第2可動端21と対向する平面を可動平面S1とする。可動平面S1は、その上に締結突出部111を備え、締結部210は、締結突出部111を受け入れ、止め部4は、締結突出部111に隣接する可動平面S1の一部と当接して、又は当接せずに接触する。かかる一実施形態において、回動部1が受入れ部2に押し込まれると、両側の段状の止め部4が共に第1可動端11と当接して、又は当接せずに接触し、回動部1が受入れ部2へと過剰に押し込まれて、デバイスの本体の変形及び破損又は損傷を引き起こすことを、効果的に防止することができる。
【0010】
図示されていない、本願の特定実施形態によると、止め部4は第1可動端11に位置し、止め部4は少なくとも1つの突出部を備え、第2可動端21は締結部210を備え、更に、締結部210の端部は止め部4の突出部を受け入れる位置止め溝を備える。止め部4は、第1可動端11の端部にも設けることができ、同様に、回動部1が受入れ部2へと過剰に押し込まれて、デバイスの本体の変形及び破損又は損傷を引き起こすことを、効果的に防止することができる。
【0011】
図2を参照すると、本願の特定実施形態によれば、第1接続端10及び第2接続端20は一体形成された弾性プラスチックシートであり、回動部1は接続中心線を中心に回動し、受入れ部2により受け入れられる。接続中心線は、両側において、対称型で段状の第1補助部101及び第2補助部201を備え、受入れ状態において、第1補助部101は、第2補助部201と当接して、又は当接せずに接触する。第1接続端10と第2接続端20との接続方法は、一体成形されたプラスチックシートによるものであり、プラスチックは一定の弾性及び靭性を有する。このようにすれば、新たな構造設計は不要であり、工程は簡素化され、コストは低く、本技術的解決策の目的を達成することができる。第1補助部101及び第2補助部201の設計は、過剰な曲げによって、第1接続端10及び第2接続端20の上述の接続が破断することを防止するだけでなく、止め部4を補助する位置止め機能も有する。
【0012】
図4を参照すると、本願は電線仕上げデバイス2000を提供し、このデバイスは、前述の電線固定デバイス1000と、誘導部5とを備え、誘導部5は、電線が特定経路に沿って敷設されるよう、電線のルーティング経路を誘導する。
【0013】
図5及び図6を参照すると、本願の特定実施形態によれば、誘導部5は、その上に位置制限部50を備え、位置制限部(50)は、ストッパ501及び弾性部502を備え、ストッパ501は、電線が誘導部5内に位置するように位置制限し、弾性部502は、電線が誘導部5内に押し込まれている間、外側に弾性変形し、電線が誘導部5内に完全に押し込まれると、自動的に戻る。
【0014】
図5及び図6を参照すると、本願の特定実施形態によれば、弾性部502は、内向きのフック状突出部を備える。電線を誘導部5内で制限して、電線をルーティング経路から外れにくくするよう、弾性部502の内向きのフック状突出部はストッパ501と協調する。
【0015】
図4を参照すると、本願の特定実施形態によれば、弾性部502は、誘導部5の中間位置に位置する。
【符号の説明】
【0016】
電線固定デバイス 1000
電線仕上げデバイス 2000
回動部 1
第1接続端 10
第1補助部 101
第1可動端 11
締結突出部 111
受入れ部 2
第2接続端 20
第2補助部 201
第2可動端 21
締結部 210
締結溝 211
締結ロッキング部 212
締結端 214
受入れ空間 3
止め部 4
誘導部 5
位置制限部 50
ストッパ 501
弾性部 502
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】