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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006702
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/68 20060101AFI20240110BHJP
   G09F 13/04 20060101ALI20240110BHJP
   A01D 34/78 20060101ALI20240110BHJP
   A01D 34/81 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
A01D34/68 K
G09F13/04 P
A01D34/78 Z
A01D34/81
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107837
(22)【出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】力石 真
(72)【発明者】
【氏名】小林 竜也
【テーマコード(参考)】
2B083
5C096
【Fターム(参考)】
2B083AA02
2B083BA18
2B083DA03
2B083DA07
2B083GA01
2B083HA19
2B083HA32
5C096AA05
5C096BA01
5C096CC06
5C096FA12
(57)【要約】
【課題】本明細書では、電気機器において、ハウジングの外側から表示装置を見た時の見栄えを向上することが可能な技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示する電気機器は電力が供給されることによって動作する。電気機器は、電気機器に関する状態を表示する表示装置と、電気機器の動作を制御する制御装置と、電気機器に電力を供給する電源装置を備える。表示装置は、可視光透過率の低い材料が用いられるハウジング本体と、ハウジング本体の一部を貫通させて設けられる開口部と、可視光透過率の高い材料が用いられ、開口部の略全体を覆う透過部材と、を含むハウジングと、ハウジングに収容されており、可視光を発光可能な光源装置と、ハウジングに収容されており、光源装置から発光される可視光を開口部に向けて反射する反射面を有する、反射体を備える。制御装置は、電気機器に関する状態に応じて、光源装置の動作を制御するように構成されている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力が供給されることによって動作する電気機器であって、
前記電気機器に関する状態を表示する表示装置と、
前記電気機器の動作を制御する制御装置と、
前記電気機器に電力を供給する電源装置と、を備えており、
前記表示装置は、
可視光透過率の低い材料が用いられるハウジング本体と、前記ハウジング本体の一部を貫通させて設けられる開口部と、可視光透過率の高い材料が用いられ、前記開口部の略全体を覆う透過部材と、を含むハウジングと、
前記ハウジングに収容されており、可視光を発光可能な光源装置と、
前記ハウジングに収容されており、前記光源装置から発光される可視光を前記開口部に向けて反射する反射面を有する、反射体と、を備えており、
前記制御装置は、前記電気機器に関する状態に応じて、前記光源装置の動作を制御するように構成されている、電気機器。
【請求項2】
前記反射面から見た時に、前記光源装置と前記開口部は、互いに隣接して配置されている、請求項1の電気機器。
【請求項3】
前記電気機器の通常の使用状態において、
前記開口部は、略上方に向けて開口しており、
前記反射面は、前記光源装置から発光される可視光を、水平方向に対して上方に傾斜した方向に向けて反射するように構成されている、請求項1または2の電気機器。
【請求項4】
前記光源装置は、
前記開口部よりも下方に配置されており、
水平方向に対して下方に傾斜した方向に向けて、可視光を発光するように構成されている、請求項3の電気機器。
【請求項5】
前記透過部材は、可視光を拡散するように構成されている、請求項1から4の何れか一項の電気機器。
【請求項6】
前記開口部は、
第1方向に沿って前記ハウジング本体を貫通させて設けられる第1開口部と、
前記第1方向とは異なる第2方向に沿って前記ハウジング本体を貫通させて設けられるとともに、前記第1開口部に接続する第2開口部と、を含む、請求項1から5の何れか一項の電気機器。
【請求項7】
前記開口部は、細長形状を有している、請求項1から6の何れか一項の電気機器。
【請求項8】
前記反射面は、前記開口部の形状に沿って延在しており、滑らかな形状を有している、請求項6または7の電気機器。
【請求項9】
前記反射面の延在方向に直交する断面において、前記反射面は、凹形状に湾曲した形状を有している、請求項8の電気機器。
【請求項10】
前記光源装置は、可視光を発光可能な複数の光源素子を備えており、
前記複数の光源素子は、前記開口部の形状に沿って並ぶように配置されている、請求項6から9の何れか一項の電気機器。
【請求項11】
前記制御装置は、前記電気機器に関する状態に応じて、前記光源装置の点滅パターンを切り換えるように構成されており、
前記点滅パターンは、第1点滅パターンと、前記第1点滅パターンとは異なる第2点滅パターンを含む、請求項1から10の何れか一項の電気機器。
【請求項12】
前記制御装置は、前記電気機器に関する状態に応じて、前記光源装置が発光する可視光の色度を切り換えるように構成されており、
前記可視光の色度は、第1色度と、前記第1色度とは異なる第2色度を含む、請求項1から11の何れか一項の電気機器。
【請求項13】
前記電気機器の異常状態を検出する検出機構をさらに備えており、
前記電気機器に関する状態は、前記電気機器の前記異常状態を含む、請求項1から12の何れか一項の電気機器。
【請求項14】
前記制御装置と、前記電源装置と、前記表示装置と、を支持するロボット本体と、
前記ロボット本体を移動させる移動装置と、をさらに備えており、
前記制御装置は、前記移動装置の動作を自律制御するように構成されており、
自律移動可能なロボットとして機能する、請求項1から13の何れか一項の電気機器。
【請求項15】
前記ロボット本体に支持されるとともに、芝生を刈り込むための芝刈装置をさらに備えており、
自律移動可能なロボット芝刈機として機能する、請求項14の電気機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電力が供給されることによって動作する電気機器が開示されている。前記電気機器は、前記電気機器に関する状態を表示する表示装置と、前記電気機器の動作を制御する制御装置と、前記電気機器に電力を供給する電源装置と、を備える。前記表示装置は、可視光透過率の低い材料が用いられるハウジング本体と、前記ハウジング本体の一部を貫通させて設けられる開口部と、可視光透過率の高い材料が用いられ、前記開口部の略全体を覆う透過部材と、を含むハウジングと、前記ハウジングに収容されており、前記開口部に向けて可視光を発光可能な光源装置と、を備える。前記制御装置は、前記電気機器に関する状態に応じて、前記光源装置の動作を制御するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2003-501120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の電気機器では、光源装置は、反射体を用いることなく、開口部に向けて可視光を発光するように構成されている。このような構成では、光源装置からの可視光が開口部に均一に行き渡らず、表示面の輝度が不均一となることがある。したがって、ハウジングの外側から表示装置を見た時の見栄えが劣る可能性がある。本明細書では、ハウジングの外側から表示装置を見た時の見栄えを向上することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する電気機器は、電力が供給されることによって動作する。前記電気機器は、前記電気機器に関する状態を表示する表示装置と、前記電気機器の動作を制御する制御装置と、前記電気機器に電力を供給する電源装置と、を備えている。前記表示装置は、可視光透過率の低い材料が用いられるハウジング本体と、前記ハウジング本体の一部を貫通させて設けられる開口部と、可視光透過率の高い材料が用いられ、前記開口部の略全体を覆う透過部材と、を含むハウジングと、前記ハウジングに収容されており、可視光を発光可能な光源装置と、前記ハウジングに収容されており、前記光源装置から発光される可視光を前記開口部に向けて反射する反射面を有する、反射体と、を備えている。前記制御装置は、前記電気機器に関する状態に応じて、前記光源装置の動作を制御するように構成されている。
【0006】
一般的に、光源装置から発光された後の可視光は、光源装置からの光線経路を進むにつれて広がっていく。反射体を用いない構成では、光源装置から開口部までの光線経路は折り返すことなく設けられる。光源装置から開口部までの光線経路を延長するには、光源装置と開口部の間の距離を大きくする必要がある。このため、光源装置と開口部の間の距離を大きくすることができない場合(例えば、ハウジング内のスペースが限られている場合)、光源装置から開口部までの光線経路を十分に延長することができず、光源装置からの可視光が開口部に均一に行き渡らないおそれがある。これに対し、上記の構成によれば、反射体を用いることにより、光源装置から開口部までの光線経路を折り返すことができる。光源装置から開口部までの光線経路を折り返すことで、光源装置と開口部の間の距離を大きくすることなく、光源装置から開口部までの光線経路を延長することができる。このため、光源装置と開口部の間の距離を大きくすることができない場合であっても、光源装置から開口部までの光線経路を十分に延長することができ、光源装置からの可視光を開口部に均一に行き渡らせることができる。これにより、表示面の輝度を均一化でき、ハウジングの外側から表示装置を見た時の見栄えを向上することができる。なお、本明細書では、「光線経路」とは、光源装置の光軸に沿って進む可視光の経路を意味する。また、透過部材の表面のうち、開口部を介してハウジングの外側に露出する面を「表示面」と呼ぶ。また、「表示面の輝度」とは、光源装置が発光することに伴って表示面が点灯される際の、表示面の輝度を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施例に係るロボット芝刈機1を左方から見た全体図であって、ロボット本体2の内部構造を示す部分断面図である。
図2】本実施例に係るロボット芝刈機1の主な構成を示す概略構成図である。
図3】本実施例に係るロボット芝刈機1を後方から見た図である。
図4】本実施例に係る前側ホールセンサ204(後側ホールセンサ206)の構成を模式的に示す図である。
図5】本実施例に係る前側インダクティブセンサ208(後側インダクティブセンサ210)の構成を模式的に示す図である。
図6】本実施例に係る表示装置24を前方左方上方から見た全体斜視図である。
図7】本実施例に係る表示装置24の構成部品を示す分解図である。
図8】本実施例に係る表示装置24の内部構造を、第1反射面282の延在方向に直交する方向から見た断面図である。
図9】本実施例に係る表示装置24の内部構造を、第2反射面284の延在方向に直交する方向から見た断面図である。
図10】本実施例に係る表示装置24の内部構造を、第3反射面286の延在方向に直交する方向から見た断面図である。
図11】本実施例に係る第1光源装置292の構成を模式的に示す図である。
図12】本実施例に係るロボット芝刈機1において、制御装置14が実行する表示切換処理を示すフローチャートである。
図13】本実施例に係るロボット芝刈機1において、制御装置14が実行する異常判定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して以下に詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、開示された追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された電気機器を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
【0009】
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、以下の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、特許請求の範囲に記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
【0010】
本明細書及び/又は特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施例及び/又は特許請求の範囲に記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
【0011】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記反射面から見た時に、前記光源装置と前記開口部は、互いに隣接して配置されていてもよい。
【0012】
例えば、反射面から見た時に、光源装置と開口部が重なり合って配置される場合、反射面によって反射された後の可視光が光源装置によって遮られ、開口部に行き渡らない可能性がある。また、反射面から見た時に、光源装置と開口部が離間して配置される場合、光源装置と開口部を収容するために必要なスペースが比較的大きくなるため、ハウジングの大型化に繋がるおそれがある。上記の構成によれば、反射面によって反射された後の可視光を遮らない範囲内で、光源装置を開口部の近傍に配置することができる。これにより、光源装置と開口部を収容するために必要なスペースを最小限にすることができ、ハウジングを小型化することができる。
【0013】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記電気機器の通常の使用状態において、前記開口部は、略上方に向けて開口していてもよい。前記反射面は、前記光源装置から発光される可視光を、水平方向に対して上方に傾斜した方向に向けて反射するように構成されていてもよい。なお、本明細書における「電気機器の通常の使用状態」とは、例えば、電気機器が通常の姿勢で使用されている状態を意味している。ここでいう「通常の姿勢」とは、電気機器を地面に設置した状態や、電気機器を壁面に掛けた状態を意味している。
【0014】
一般的な電気機器(例えば、芝刈ロボット、掃除機ロボット、鉄筋結束ロボット、運搬車、コンプレッサ、保冷温装置)は、立った状態のユーザの目線よりも低い位置で使用される。このため、ユーザは、電気機器に設けられる表示面を上方から見ることがほとんどである。上記の構成によれば、表示面を透過する可視光が、上方に向かいやすくなっている。これにより、上方から見た時の表示面の輝度を増加することができる。したがって、表示装置の視認性を向上することができる。
【0015】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記光源装置は、前記開口部よりも下方に配置されていてもよい。前記光源装置は、水平方向に対して下方に傾斜した方向に向けて、可視光を発光するように構成されていてもよい。
【0016】
ハウジング内では、光源装置よりも下方に、余ったスペースが存在する場合がある。上記の構成によれば、光源装置から開口部までの光線経路は、光源装置よりも下方のスペースに向かった後、光源装置よりも上方にある開口部に向かって折り返すことになる。このため、ハウジング内の余ったスペースを利用して、光源装置から開口部までの光線経路を延長することができる。
【0017】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記透過部材は、可視光を拡散するように構成されていてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、可視光を拡散する構成によって、表示面の輝度を均一化できる。これにより、ハウジングの外側から表示装置を見た時の見栄えを向上することができる。
【0019】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記開口部は、第1方向に沿って前記ハウジング本体を貫通させて設けられる第1開口部と、前記第1方向とは異なる第2方向に沿って前記ハウジング本体を貫通させて設けられるとともに、前記第1開口部に接続する第2開口部と、を含んでもよい。
【0020】
上記のような構成とする場合、開口部が複雑な形状になり得るため、光源装置からの可視光が開口部に均一に行き渡りづらくなり、表示面の輝度が不均一になりやすい。このため、本願の構成による表示面の輝度を均一化する効果が、より顕著に発揮される。また、上記の構成によれば、ハウジングの立体的な面において、継ぎ目なく一体的な形状の開口部を形成することができる。これにより、表示面をデザイン性に優れた構成とすることができる。
【0021】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記開口部は、細長形状を有していてもよい。
【0022】
上記のような構成とする場合、開口部が複雑な形状になり得るため、光源装置からの可視光が開口部に均一に行き渡りづらくなり、表示面の輝度が不均一になりやすい。このため、本願の構成による表示面の輝度を均一化する効果が、より顕著に発揮される。また、上記の構成によれば、表示面をデザイン性に優れた構成とすることができる。
【0023】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記反射面は、前記開口部の形状に沿って延在しており、滑らかな形状を有していてもよい。
【0024】
例えば、反射面が、複数の平面を繋ぎ合わせたような形状を有している(すなわち、滑らかな形状を有していない)場合、反射面によって反射された後の可視光の光量が不均一になりやすい。これにより、表示面の輝度が不均一となるおそれがある。これに対し、上記の構成によれば、反射面が滑らかな形状を有するため、反射面によって反射された後の可視光の光量が不均一になりにくい。これにより、表示面の輝度を均一化できる。
【0025】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記反射面の延在方向に直交する断面において、前記反射面は、凹形状に湾曲した形状を有していてもよい。
【0026】
反射面によって反射された後の可視光が開口部に対して広がりすぎると、表示面を透過する可視光の光量が減少するおそれがある。この場合、表示面の輝度が減少し、表示装置の視認性が低下するおそれがある。上記の構成によれば、反射面によって反射された後の可視光の広がり具合を抑えることができる。これにより、表示面を透過する可視光の光量を増加することができる。これにより、表示面の輝度を増加することができ、表示装置の視認性を向上することができる。
【0027】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記光源装置は、可視光を発光可能な複数の光源素子を備えていてもよい。前記複数の光源素子は、前記開口部の形状に沿って並ぶように配置されていてもよい。
【0028】
上記の構成によれば、複数の光源素子が開口部の形状に沿って配置されているため、光源装置からの可視光が開口部に均一に行き渡りやすくなる。これにより、表示面の輝度を均一化でき、ハウジングの外側から表示装置を見た時の見栄えを向上することができる。
【0029】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記制御装置は、前記電気機器に関する状態に応じて、前記光源装置の点滅パターンを切り換えるように構成されていてもよい。前記点滅パターンは、第1点滅パターンと、前記第1点滅パターンとは異なる第2点滅パターンを含んでもよい。
【0030】
上記の構成によれば、表示装置の表示に係るバリエーションを増加することができる。これにより、電気機器の状態を詳細に表示することができる。
【0031】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記制御装置は、前記電気機器に関する状態に応じて、前記光源装置が発光する可視光の色度を切り換えるように構成されていてもよい。前記可視光の色度は、第1色度と、前記第1色度とは異なる第2色度を含んでもよい。
【0032】
上記の構成によれば、表示装置の表示に係るバリエーションを増加することができる。これにより、電気機器の状態を詳細に表示することができる。
【0033】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記電気機器は、前記電気機器の異常状態を検出する検出機構をさらに備えていてもよい。前記電気機器に関する状態は、前記電気機器の前記異常状態を含んでもよい。
【0034】
上記の構成によれば、表示装置は、電気機器の異常状態を表示することができる。これにより、ユーザに電気機器の点検を促すことができる。なお、本明細書における「異常状態」とは、例えば、電気機器の動作が継続不可能となるような状態を意味する。
【0035】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記電気機器は、前記制御装置と、前記電源装置と、前記表示装置と、を支持するロボット本体と、前記ロボット本体を移動させる移動装置と、をさらに備えていてもよい。前記制御装置は、前記移動装置の動作を自律制御するように構成されていてもよい。前記電気機器は、自律移動可能なロボットとして機能してもよい。
【0036】
上記のような構成とする場合、電気機器が自律移動することにより、電気機器がユーザから離れた位置に移動することがある。電気機器がユーザから離れた位置に移動すると、ユーザは表示装置を視認しづらくなる。このため、本願の構成による表示装置の視認性の向上効果が、より顕著に発揮される。
【0037】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記電気機器は、前記ロボット本体に支持されるとともに、芝生を刈り込むための芝刈装置をさらに備えていてもよい。前記電気機器は、自律移動可能なロボット芝刈機として機能してもよい。
【0038】
電気機器がロボット芝刈機である場合、電気機器は屋外で使用されることがある。電気機器が屋外で使用される場合、特に太陽光の下では、ユーザは表示装置を視認しづらくなる。上記の構成によれば、本願の構成による表示装置の視認性の向上効果が、より顕著に発揮される。
【0039】
(実施例)
図1に示すように、本実施例の電気機器は、芝生が敷設された地面Gに設置した状態で使用されるロボット芝刈機1である。後述するように、ロボット芝刈機1は、自律移動しながら芝生の刈り込みを行うロボットである。
【0040】
ロボット芝刈機1は、ロボット本体2を備える。ロボット本体2は、フレーム4と、フレーム4に支持されるボディ6を備える。ボディ6は、フレーム4を上方から覆うように設けられている。ボディ6の前方には、前側バンパ8が配置されている。本明細書では、図1に示す前側バンパ8の位置を、前側バンパ8の通常位置と呼ぶことがある。前側バンパ8は、通常位置から後方または上方に移動可能に、フレーム4に取り付けられている。前側バンパ8は、圧縮ばね(図示せず)によって、フレーム4に対して前方および下方に付勢されている。また、ボディ6の後方には、後側バンパ10が配置されている。本明細書では、図1に示す後側バンパ10の位置を、後側バンパ10の通常位置と呼ぶことがある。後側バンパ10は、通常位置から前方または上方に移動可能に、フレーム4に取り付けられている。後側バンパ10は、圧縮ばね(図示せず)によって、フレーム4に対して後方および下方に付勢されている。また、ボディ6には、ロボット芝刈機1に電源を投入するための電源スイッチ(図示せず)や、ロボット芝刈機1に芝生の刈り込み動作を実行させるための動作実行スイッチ(図示せず)などが設けられている。
【0041】
本明細書では、地面Gの広がる方向を水平方向とする。地面Gに直交する方向であって、地面Gからロボット芝刈機1に向かう方向を上方向とし、ロボット芝刈機1から地面Gに向かう方向を下方向とする。上下方向に直交する方向であって、後側バンパ10から前側バンパ8に向かう方向を前方向とし、前側バンパ8から後側バンパ10に向かう方向を後方向とする。前後方向および上下方向に直交する方向を左右方向とする。本明細書では、特に言及しない限り、ロボット芝刈機1は地面Gに載置されているものとして説明を行う。
【0042】
図2に示すように、ロボット芝刈機1は、主に、電源装置12と、制御装置14と、移動装置16と、芝刈装置18と、検出機構20と、表示装置24を備えている。電源装置12と、制御装置14と、移動装置16と、芝刈装置18と、表示装置24は、それぞれロボット本体2に支持されている。具体的には、電源装置12と、制御装置14と、移動装置16と、芝刈装置18は、フレーム4(図1参照)に支持されている。表示装置24は、ボディ6(図1参照)の上部に支持されている。
【0043】
(電源装置12の構成)
電源装置12は、制御装置14の電源回路144を介して、移動装置16、芝刈装置18、検出機構20、および表示装置24に電力を供給可能となっている。電源装置12は、リチウムイオンバッテリなどの再充電可能なバッテリ122と、バッテリ122に電気的に接続する接続端子(図示せず)を備えている。本実施例のバッテリ122は、ロボット本体2に内蔵されている。接続端子は、ロボット本体2の外部に露出しており、外部電源に接続された専用の充電器124の充電端子(図示せず)に電気的に接続することができる。これにより、バッテリ122は、充電器124を介して、外部電源から供給される電力によって充電可能となっている。
【0044】
(制御装置14の構成)
制御装置14は、プロセッサ142と、電源回路144を備えている。プロセッサ142は、ROM、RAM等のメモリ(図示せず)と電気的に接続されている。プロセッサ142(すなわち、制御装置14)は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、電源装置12、移動装置16、芝刈装置18、検出機構20および表示装置24の動作を自律制御するように構成されている。メモリには、後述する光源装置244の発光パターンの設定や、刈刃用モータ182の回転トルクの設定なども記憶される。
【0045】
電源回路144は、例えば、コンバータ回路やインバータ回路を備える回路である。電源回路144は、プロセッサ142からの指示に応じて、バッテリ122から供給される電力を移動装置16、芝刈装置18、検出機構20、および表示装置24のそれぞれに供給するように構成されている。この際、電源回路144は、バッテリ122から供給される電力を、各部に適した電力に調整するように構成されている。
【0046】
(移動装置16の構成)
図2図3に示すように、移動装置16は、左側移動用モータ162と、右側移動用モータ164と、左側駆動輪168と、右側駆動輪170と、左側補助輪172と、右側補助輪174と、左側キャスター176と、右側キャスター178を備える。
【0047】
左側移動用モータ162および右側移動用モータ164は、例えばブラシレスDCモータである。左側移動用モータ162および右側移動用モータ164は、フレーム4(図1参照)の後部に支持されている。左側移動用モータ162の出力軸には左側駆動輪168が連結される。右側移動用モータ164の出力軸には右側駆動輪170が連結される。左側駆動輪168は、左側移動用モータ162によって、左右方向に沿った回転軸周りに回転駆動される。右側駆動輪170は、右側移動用モータ164によって、左右方向に沿った回転軸周りに回転駆動される。本実施例では、左側駆動輪168の回転方向および回転速度と、右側駆動輪170の回転方向および回転速度は、互いに独立して制御されるように構成されている。
【0048】
左側キャスター176および右側キャスター178は、フレーム4(図1参照)の前部に支持されている。左側キャスター176および右側キャスター178は、それぞれ、上下方向に沿った回転軸周りに回転可能に設けられている。左側補助輪172は、左側キャスター176に対して、左右方向に沿った回転軸周りに回転可能に取り付けられている。左側補助輪172の回転軸は、左側キャスター176の回転に伴って、左側キャスター176の回転軸周りに回転する。また、右側補助輪174は、右側キャスター178に対して、左右方向に沿った回転軸周りに回転可能に取り付けられている。右側補助輪174の回転軸は、右側キャスター178の回転に伴って、右側キャスター178の回転軸周りに回転する。
【0049】
移動装置16は、左側駆動輪168および右側駆動輪170を互いに独立して回転駆動させることで、ロボット本体2を所望の経路に沿って移動させることができる。なお、左側補助輪172および右側補助輪174は、ロボット本体2の移動に伴って回転することで、ロボット本体2の円滑な移動を可能にしている。
【0050】
(芝刈装置18の構成)
図1に示すように、芝刈装置18は、刈刃用モータ182と、刈刃184を備えている。刈刃用モータ182は、例えばブラシレスDCモータである。刈刃用モータ182は、出力軸が上方から下方に向かうにつれて前方から後方に向かうように傾斜した状態で、フレーム4に支持されている。刈刃用モータ182は、前後方向において、駆動輪と補助輪の間に配置されている。刈刃用モータ182の出力軸には、刈刃184が固定されている。刈刃184は、略円板形状に形成された、いわゆる回転刃である。芝刈装置18は、刈刃用モータ182の駆動によって刈刃184を回転させることで、芝生を刈り込むことができる。
【0051】
(検出機構20の構成)
図2に示すように、検出機構20は、加速度センサ202と、前側ホールセンサ204と、後側ホールセンサ206と、前側インダクティブセンサ208と、後側インダクティブセンサ210と、過電流検出回路212を備える。加速度センサ202は、フレーム4(図1参照)に固定されている。前側ホールセンサ204は、前側バンパ8に対応してフレーム4の前部に設けられる。後側ホールセンサ206は、後側バンパ10に対応してフレーム4の後部に設けられる。前側インダクティブセンサ208は、前側バンパ8に対応してフレーム4の前部に設けられる。後側インダクティブセンサ210は、後側バンパ10に対応してフレーム4の後部に設けられる。
【0052】
加速度センサ202は、例えば、フレーム4(すなわち、ロボット本体2)の、水平方向に対する傾斜角を検出する。フレーム4の水平方向に対する傾斜角は、図1に示す状態では0°となっている。加速度センサ202は、検出した傾斜角を制御装置14に送信する。
【0053】
図4に示すように、前側バンパ8(後側バンパ10)が通常位置にある時、前側ホールセンサ204(後側ホールセンサ206)は、前側バンパ8(後側バンパ10)に固定された前側マグネット214(後側マグネット216)と左右方向に対向している。前側バンパ8(後側バンパ10)が通常位置からフレーム4に対して移動すると、前側マグネット214(後側マグネット216)は、前側ホールセンサ204(後側ホールセンサ206)と対向する位置から外れた位置に移動される。前側ホールセンサ204(後側ホールセンサ206)は、前側マグネット214(後側マグネット216)からの磁場の大きさを検出する。前側ホールセンサ204(後側ホールセンサ206)は、前側マグネット214(後側マグネット216)からの磁場の大きさが所定の閾値を上回る場合、H信号を制御装置14に送信する。前側ホールセンサ204(後側ホールセンサ206)は、前側マグネット214(後側マグネット216)からの磁場の大きさが所定の閾値以下である場合、L信号を制御装置14に送信する。
【0054】
図5に示すように、前側インダクティブセンサ208(後側インダクティブセンサ210)は、フレーム4に固定された前側センサ基板218(後側センサ基板220)に設けられている。前側センサ基板218(後側センサ基板220)には、前側インダクティブセンサ208(後側インダクティブセンサ210)と電気的に接続する前側コイルパターン222(後側コイルパターン224)がさらに設けられている。また、前側センサ基板218(後側センサ基板220)の下方には、前側バンパ8(後側バンパ10)に固定された前側金属プレート226(後側金属プレート228)が配置されている。前側センサ基板218(後側センサ基板220)と前側金属プレート226(後側金属プレート228)は、上下方向に関して、互いに対向している。前側バンパ8(後側バンパ10)が通常位置における高さからフレーム4に対して上方に移動すると、前側金属プレート226(後側金属プレート228)が前側コイルパターン222(後側コイルパターン224)に接近する。この時、相互誘導の原理により、前側コイルパターン222(後側コイルパターン224)のインダクタンスが変化する。前側インダクティブセンサ208(後側インダクティブセンサ210)は、前側コイルパターン222(後側コイルパターン224)のインダクタンスの変化に基づいて、前側バンパ8(後側バンパ10)が上方に移動しているか否かを検出する。前側インダクティブセンサ208(後側インダクティブセンサ210)は、前側バンパ8(後側バンパ10)が上方に移動している場合、H信号を制御装置14に送信する。前側インダクティブセンサ208(後側インダクティブセンサ210)は、前側バンパ8(後側バンパ10)が上方に移動していない場合、L信号を制御装置14に送信する。
【0055】
過電流検出回路212は、制御装置14の電源回路144の一部に設けられている。過電流検出回路212は、左側移動用モータ162、右側移動用モータ164、および刈刃用モータ182のそれぞれに供給される電流値を検出するように構成されている。過電流検出回路212は、左側移動用モータ162に供給される電流値が所定の第1電流閾値を上回るか、右側移動用モータ164に供給される電流値が所定の第2電流閾値を上回るか、または刈刃用モータ182に供給される電流値が所定の第3電流閾値を上回る場合、H信号を制御装置14に送信する。過電流検出回路212は、左側移動用モータ162に供給される電流値が所定の第1電流閾値以下であり、右側移動用モータ164に供給される電流値が所定の第2電流閾値以下であり、刈刃用モータ182に供給される電流値が所定の第3電流閾値以下である場合、L信号を制御装置14に送信する。
【0056】
(表示装置24の構成)
図6図7に示すように、表示装置24は、ハウジング242と、光源装置244と、反射体246を備える。ハウジング242は、ベース体248と、カバー体250と、開口部252と、透過部材254を備える。ベース体248は、ロボット本体2のボディ6(図1参照)の上部に取り付けられる。カバー体250は、ベース体248の前部を上方から覆うようにして、ボディ6の上部に取り付けられる。本明細書では、ベース体248とカバー体250を総称して、「ハウジング本体256」と呼ぶことがある。光源装置244と反射体246は、ハウジング本体256に収容されている。ベース体248には、例えばポリカーボネートが用いられている。カバー体250には、例えばポリカーボネートが用いられている。ベース体248およびカバー体250に用いられるポリカーボネートの可視光透過率は、1%以下となっている。このように、ハウジング本体256には、可視光透過率の低い材料(例えば、可視光透過率が1%以下の材料)が用いられている。
【0057】
図7に示すように、開口部252は、カバー体250の一部を第1方向から貫通させて設けられる第1開口部258と、カバー体250の一部を第2方向から貫通させて設けられる第2開口部260と、カバー体250の一部を第3方向から貫通させて設けられる第3開口部262を含んでいる。第1方向は、前方右方上方から後方左方下方に向かう方向と略一致する方向である。第2方向は、前方上方から後方下方に向かう方向と略一致する方向である。第3方向は、前方左方上方から後方右方下方に向かう方向と略一致する方向である。開口部252は、全体的に、略上方に開口している。
【0058】
第1開口部258は、後方右方から前方左方に向かう方向に延びる細長形状を有している。第2開口部260は、左右方向に延びる細長形状を有している。第3開口部262は、後方左方から前方右方に向かう方向に延びる細長形状を有している。第1開口部258の前部(左部)は、第2開口部260の右部に接続している。第2開口部260の左部は、第3開口部262の前部(右部)に接続している。開口部252は、全体的に、連続的な細長形状を有している。開口部252の短手方向における幅は、例えば、10mmから50mmの範囲内であって、本実施例では、大きくとも24mm以下となっている。また、開口部252の開口面積は、例えば、2000mmから10500mmの範囲内であって、本実施例では5200mmである。ここでいう「短手方向の幅」とは、開口部252の延在方向に直交する平面から開口部252を見た時に、開口部252の周縁部がなす幅を意味する。「開口面積」とは、開口部252の周縁部によって規定される平面の面積を意味する。
【0059】
透過部材254は、カバー体250の下方に配置されており、開口部252の全体を覆っている。透過部材254の上面は、カバー体250の下面に沿った形状となっている。透過部材254は、表示面264と、第1載置部266と、第2載置部268と、4つの位置決め孔270を備える。表示面264は、開口部252を介して外側に露出する面である。第1載置部266は、ベース体248の第1載置面272に載置される。第2載置部268は、反射体246の第2載置面274に載置される。4つの位置決め孔270には、4つの位置決め孔270のそれぞれに対応したカバー体250の4つの位置決めピン(図示せず)が挿入される。これにより。透過部材254は、カバー体250に対して前後左右方向に関して位置決めされた状態で、ベース体248、カバー体250、および反射体246によって保持される。
【0060】
透過部材254は、継ぎ目なく一体的に形成されている。透過部材254には、例えばアクリルが用いられている。透過部材254に用いられるアクリルの可視光透過率は、75%以上となっている。このように、透過部材254には、可視光透過率の高い材料(例えば、可視光透過率が75%以上の材料)が用いられている。また、透過部材254は、可視光を拡散するように構成されている。可視光を拡散する構成は、例えば、透過部材254の内部に、アクリルとは屈折率の異なる粒子(いわゆる拡散材)を拡散させることで、実現される。
【0061】
反射体246は、例えば、樹脂材料(ポリカーボネートなど)を用いた成形物に、金属材料(アルミニウムなど)を用いた表面処理(例えば、蒸着処理)を施すことで製造される。反射体246は、ベース体248の台座部276に取り付けられる。反射体246が台座部276に取り付けられた状態では、台座部276から上方に突出した2つの突出部278が、反射体246に設けられた2つの陥凹部(図示せず)に挿入される。これにより、反射体246は、台座部276に対して、前後左右方向に関して位置決めされている。また、反射体246は、可視光を反射するための反射面280を備える。反射面280は、後方右方から前方左方に向かう方向に延びる第1反射面282と、左右方向に延びる第2反射面284と、後方左方から前方右方に向かう方向に延びる第3反射面286を含んでいる。第1反射面282と、第2反射面284と、第3反射面286は、滑らかに接続している。これにより、反射面280は、開口部252の形状に沿った形状を有している。
【0062】
図8に示すように、第1反射面282は、第1反射面282の延在方向に直交する断面において、凹形状に湾曲した形状を有している。具体的には、第1反射面282の凹形状は、上方から下方に向かうにつれて曲率が大きくなる曲面形状である。
【0063】
図9に示すように、第2反射面284は、第2反射面284の延在方向に直交する断面において、凹形状に湾曲した形状を有している。具体的には、第2反射面284の凹形状は、上方から下方に向かうにつれて曲率が大きくなる曲面形状である。
【0064】
図10に示すように、第3反射面286は、第3反射面286の延在方向に直交する断面において、凹形状に湾曲した形状を有している。具体的には、第3反射面286の凹形状は、上方から下方に向かうにつれて曲率が大きくなる曲面形状である。
【0065】
図7に示すように、光源装置244は、第1光源装置292と、第2光源装置294と、第3光源装置296を備える。第1光源装置292と、第2光源装置294と、第3光源装置296は、図示しない電気配線によって、電源回路144(図2参照)に対して直列に接続されている。また、第1光源装置292と、第2光源装置294と、第3光源装置296は、図示しない固定具(例えば、クリップ)によって、ベース体248に対して固定されている。これにより、第1光源装置292と、第2光源装置294と、第3光源装置296は、ベース体248に対して、所定の姿勢で保持される。第1光源装置292は、第1光源装置292の長手方向が、後方右方から前方左方に向かう方向と略一致するように配置される。第2光源装置294は、第2光源装置294の長手方向が、左右方向と略一致するように配置される。第3光源装置296は、第3光源装置296の長手方向が、後方左方から前方右方に向かう方向と略一致するように配置される。
【0066】
図11に示すように、第1光源装置292は、回路基板300と、回路基板300の部品面302に設けられた3つの光源ユニット304を備える。3つの光源ユニット304は、第1光源装置292の長手方向に並んで配置されている。3つの光源ユニット304のそれぞれは、白色の可視光を発光可能な単色LEDチップ306を3つ備えるとともに、赤色または緑色の可視光を発光可能な2色LEDチップ308を3つ備える。これにより、3つの光源ユニット304のそれぞれは、白色、赤色、または緑色の可視光を発光可能に構成されている。また、3つの光源ユニット304のそれぞれにおいて、3つの単色LEDチップ306は、第1光源装置292の短手方向に並んで配置されている。3つの2色LEDチップ308も同様に、第1光源装置292の短手方向に並んで配置されている。そして、3つの単色LEDチップ306と3つの2色LEDチップ308は、第1光源装置292の長手方向に関して、隣接して配置されている。
【0067】
第2光源装置294および第3光源装置296は、第1光源装置292と略同一の構成を有している。このため、第2光源装置294は、第1光源装置292の構成に対応して、回路基板310、部品面312、光源ユニット314、単色LEDチップ316、および2色LEDチップ318を備える。第3光源装置296は、第1光源装置292の構成に対応して、回路基板320、部品面322、光源ユニット324、単色LEDチップ326、および2色LEDチップ328を備える。図示しないが、光源装置244が備える合計54個のLEDチップ306、308、316、318、326、328は、開口部252の形状に沿って並ぶように配置されている。以下では、合計54個のLEDチップ306、308、316、318、326、328を総称して、単に「LEDチップ330」と呼ぶことがある。
【0068】
第1光源装置292、第2光源装置294、および第3光源装置296は、各々の光源ユニット304、314、324を用いて、白色、赤色、または緑色の可視光を発光可能に構成されている。
【0069】
図8に示すように、第1光源装置292の上端は、第1開口部258の下端よりも下方であって、第1反射面282の上端よりも下方に配置されている。第1光源装置292の下端は、第1反射面282の下端よりも上方に配置されている。第1反射面282から見た時、第1光源装置292は、第1開口部258と上下方向に隣接して配置されている。また、第1光源装置292の部品面302は、第1反射面282に対向して配置されている。部品面302の法線方向は、水平方向に対して下方に傾斜した方向に向けられている。部品面302の法線方向が水平方向に対して成す角度は、例えば5°から40°の範囲内であって、本実施例では、20°である。このため、第1光源装置292が可視光を発光する方向e1は、水平方向に対して20°だけ下方に傾斜した方向である。なお、本明細書では、部品面302の法線方向を、第1光源装置292が可視光を発光する方向e1としている。
【0070】
第1反射面282は、光源装置244(主に、第1光源装置292)から発光される可視光を、開口部252(主に、第1開口部258)に向けて反射するように構成されている。第1反射面282における可視光の反射方向r1は、水平方向に対して60°だけ上方に傾斜した方向である。なお、本明細書では、第1光源装置292が可視光を発光する方向e1を可視光の入射方向とみなして、第1反射面282における可視光の反射方向r1を定めている。
【0071】
図9に示すように、第2光源装置294の上端は、第2開口部260の下端よりも下方であって、第2反射面284の上端よりも下方に配置されている。第2光源装置294の下端は、第2反射面284の下端よりも上方に配置されている。第2反射面284から見た時、第2光源装置294は、第2開口部260と上下方向に隣接して配置されている。また、第2光源装置294の部品面312は、第2反射面284に対向して配置されている。部品面312の法線方向は、水平方向に対して下方に傾斜した方向に向けられている。部品面312の法線方向が水平方向に対して成す角度は、例えば5°から40°の範囲内であって、本実施例では、20°である。このため、第2光源装置294が可視光を発光する方向e2は、水平方向に対して20°だけ下方に傾斜した方向である。なお、本明細書では、部品面312の法線方向を、第2光源装置294が可視光を発光する方向e2としている。
【0072】
第2反射面284は、光源装置244(主に、第2光源装置294)から発光される可視光を、開口部252(主に、第2開口部260)に向けて反射するように構成されている。第2反射面284における可視光の反射方向r2は、水平方向に対して60°だけ上方に傾斜した方向である。なお、本明細書では、第2光源装置294が可視光を発光する方向e2を可視光の入射方向とみなして、第2反射面284における可視光の反射方向r2を定めている。
【0073】
図10に示すように、第3光源装置296の上端は、第3開口部262の下端よりも下方であって、第3反射面286の上端よりも下方に配置されている。第3光源装置296の下端は、第3反射面286の下端よりも上方に配置されている。第3反射面286から見た時、第3光源装置296は、第3開口部262と上下方向に隣接して配置されている。また、第3光源装置296の部品面322は、第3反射面286に対向して配置されている。部品面322の法線方向は、水平方向に対して下方に傾斜した方向に向けられている。部品面322の法線方向が水平方向に対して成す角度は、例えば5°から40°の範囲内であって、本実施例では、20°である。このため、第3光源装置296が可視光を発光する方向e3は、水平方向に対して20°だけ下方に傾斜した方向である。なお、本明細書では、部品面322の法線方向を、第3光源装置296が可視光を発光する方向e3としている。
【0074】
第3反射面286は、光源装置244(主に、第3光源装置296)から発光される可視光を、開口部252(主に、第3開口部262)に向けて反射するように構成されている。第3反射面286における可視光の反射方向r3は、水平方向に対して60°だけ上方に傾斜した方向である。なお、本明細書では、第3光源装置296が可視光を発光する方向e3を可視光の入射方向とみなして、第3反射面286における可視光の反射方向r3を定めている。
【0075】
表示装置24は、光源装置244から発光される可視光を、反射面280に反射させることにより、表示面264を点灯させる。表示装置24は、表示面264を点灯させることにより、電気機器に関する状態を表示することができる。
【0076】
(制御装置14が実行するPWM制御)
制御装置14は、光源装置244を発光させる際、LEDチップ330に供給される電流を、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって制御するように構成されている。本実施例では、PWM制御の周波数は、例えば100Hzから1000Hzの範囲内であって、本実施例では、130Hzである。PWM制御のデューティー比は、例えば10%から100%の範囲内であって、本実施例では50%である。これにより、LEDチップ330に連続通電する場合と比較して、LEDチップ330に供給する電流値を変えることなく、LEDチップ330の照度を増加することができる。すなわち、表示面264の輝度を増加することができる。
【0077】
以下では、制御装置14が実行する主な処理について説明する。
【0078】
(メイン処理)
電源スイッチを介して、ロボット芝刈機1に電源が投入されると、電源装置12のバッテリ122から、移動装置16、芝刈装置18、検出機構20、および表示装置24への電力供給が開始される。ロボット芝刈機1に電源が投入された状態で、動作実行スイッチが操作されると、制御装置14は、メイン処理を実行する。メイン処理が開始されると、制御装置14は、移動装置16を動作させて、ロボット芝刈機1の移動を開始するとともに、芝刈装置18を動作させて、ロボット芝刈機1による芝生の刈り込み作業を開始する。制御装置14は、芝生の刈り込み作業が完了したと判断すると、ロボット芝刈機1を所定の位置(例えば、メイン処理の開始時の位置)まで移動させる。その後、制御装置14は、移動装置16および芝刈装置18の動作を停止させて、メイン処理を終了する。なお、制御装置14は、メイン処理の実行中、後述する異常状態判定フラグがメモリに記憶される場合にも、移動装置16および芝刈装置18の動作を停止させて、メイン処理を終了する。
【0079】
(表示切換処理)
制御装置14は、バッテリ122から電力が供給されている間、図12に示す表示切換処理を繰り返し実行する。
【0080】
S2では、制御装置14は、充電器124によるバッテリ122の充電が実行中であるか否かを判断する。バッテリ122の充電が実行中である場合(YESの場合)、処理はS4へ進む。
【0081】
S4では、制御装置14は、光源装置244の発光パターンを第1発光パターンに設定し、光源装置244を発光させる。ここでいう発光パターンとは、光源装置244の点滅パターンと、光源装置244から発光される可視光の色度の組み合わせを意味する。なお、ここでいう光源装置244の点滅パターンは、PWM制御に起因する光源装置244の点滅とは異なるものである。第1発光パターンは、第1点滅パターンと第1色度を含む。第1点滅パターンは、光源装置244による発光を行う1秒のON期間と、光源装置244による発光を行わない1秒のOFF期間が交互に繰り返されるパターンである。第1色度は、緑色である。
【0082】
S2において、バッテリ122の充電が実行中でないと判断される場合(NOの場合)、処理はS6へ進む。S6では、制御装置14は、ロボット芝刈機1が移動中であるか否かを判断する。制御装置14は、例えば、メイン処理が実行中である場合に、ロボット芝刈機1が移動中であると判断する。ロボット芝刈機1が移動中である場合(YESの場合)、処理はS8へ進む。
【0083】
S8では、制御装置14は、光源装置244の発光パターンを第2発光パターンに設定し、光源装置244を発光させる。第2発光パターンは、第2点滅パターンおよび第2色度を含む。第2点滅パターンは、光源装置244による発光を行う0.5秒のON期間と、光源装置244による発光を行わない1.5秒のOFF期間が交互に繰り返されるパターンである。第2色度は、白色である。
【0084】
S6において、ロボット芝刈機1が移動中でないと判断される場合(NOの場合)、処理はS10へ進む。S10では、制御装置14は、光源装置244による発光を停止する。S10が実行されると、光源装置244による発光が行われなくなる。なお、制御装置14は、後述する異常状態判定フラグがメモリに記憶されている場合、光源装置244による発光を停止することなく、S10の処理を終了してもよい。
【0085】
S4の後、S8の後、またはS10の後、処理はS12へ進む。S12では、制御装置14は、ロボット芝刈機1の異常状態が検出されたか否かを判断する。具体的には、制御装置14は、後述する異常状態判定フラグがメモリに記憶されているか否かを判断する。ロボット芝刈機1の異常状態が検出されない場合(NOの場合)、図12に示す処理は終了する。ロボット芝刈機1の異常状態が検出された場合(YESの場合)、処理はS14へ進む。
【0086】
S14では、制御装置14は、光源装置244の発光パターンを第3発光パターンに設定し、光源装置244を発光させる。第3発光パターンは、第3点滅パターンおよび第3色度を含む。第3点滅パターンは、光源装置244による発光を行う0.5秒のON期間と、光源装置244による発光を行わない0.5秒のOFF期間が交互に繰り返されるパターンである。第3色度は、赤色である。S14の後、図12に示す処理は終了する。
【0087】
(異常判定処理)
制御装置14は、バッテリ122から電力が供給されている間、図13に示す異常判定処理を繰り返し実行する。
【0088】
S22では、制御装置14は、過電流検出回路212で過電流が検出されたか否かを判断する。制御装置14は、過電流検出回路212からのH信号を受信した場合、過電流検出回路212で過電流が検出されたと判断する。過電流検出回路212で過電流が検出されない場合(NOの場合)、処理はS24へ進む。
【0089】
S24では、制御装置14は、ロボット芝刈機1の移動中に、ロボット本体2が地面Gから持ち上げられたか否かを判断する。制御装置14は、前側インダクティブセンサ208からのH信号および後側インダクティブセンサ210からのH信号の両方を受信している場合、ロボット本体2が地面Gから持ち上げられたと判断する。ロボット芝刈機1が移動中でない場合、またはロボット本体2が地面Gから持ち上げられていないと判断される場合(NOの場合)、処理はS26へ進む。
【0090】
S26では、制御装置14は、ロボット芝刈機1の移動中に、ロボット本体2が急斜面に差し掛かったか否かを判断する。制御装置14は、加速度センサ202で検出されるフレーム4の傾斜角が所定の第1角度閾値(例えば、10°)を上回っている状態が所定時間(例えば、3秒)以上継続して検出される場合、ロボット本体2が急斜面に差し掛かったと判断する。ロボット芝刈機1の移動中でない場合、またはロボット本体2が急斜面に差し掛かっていないと判断される場合(NOの場合)、処理はS28へ進む。
【0091】
S28では、制御装置14は、ロボット芝刈機1の移動中に、ロボット本体2が障害物に衝突したか否かを判断する。制御装置14は、前側ホールセンサ204からのL信号および後側ホールセンサ206からのL信号のうち少なくとも1つのL信号を受信している状態が所定時間(例えば、3秒)以上継続して検出される場合、ロボット本体2が障害物に衝突したと判断する。ロボット芝刈機1の移動中でない場合、またはロボット本体2が障害物に衝突していないと判断される場合(NOの場合)、処理はS30へ進む。
【0092】
S30では、制御装置14は、ロボット芝刈機1の移動中に、ロボット本体2が横転したか否かを判断する。制御装置14は、加速度センサ202で検出されるフレーム4の傾斜角が所定の第2角度閾値(例えば、90°)を上回った場合、ロボット本体2が横転したと判断する。ロボット芝刈機1の移動中でない場合、またはロボット本体2が横転していないと判断される場合(NOの場合)、図13に示す処理は終了する。
【0093】
S22において、過電流検出回路212で過電流が検出されたと判断される場合(YESの場合)、S24において、ロボット芝刈機1の移動中に、ロボット本体2が地面Gから持ち上げられたと判断される場合(YESの場合)、S26において、ロボット芝刈機1の移動中に、ロボット本体2が急斜面に差し掛かったと判断される場合(YESの場合)、S28において、ロボット芝刈機1の移動中に、ロボット本体2が障害物に衝突したと判断される場合(YESの場合)、またはS30において、ロボット芝刈機1の移動中に、ロボット本体2が横転したと判断される場合(YESの場合)、処理はS32へ進む。S32では、制御装置14は、ロボット芝刈機1の異常状態を示す異常状態判定フラグをメモリに記憶する。S32の後、図13に示す処理は終了する。
【0094】
なお、S32でメモリに記憶された異常状態判定フラグは、バッテリ122から制御装置14への電力供給が遮断されるまでの間、メモリに保持される。異常状態判定フラグは、バッテリ122から制御装置14への電力供給が遮断される際、メモリから消去される。
【0095】
(変形例)
上記の実施例では、電気機器が、芝刈装置18を備えたロボット芝刈機1である構成について説明した。別の実施例では、電気機器は、本実施例における芝刈装置18の代わりに、埃などのゴミを収集する掃除装置を備えた、ロボット掃除機であってもよい。さらに別の実施例では、電気機器は、本実施例における芝刈装置18の代わりに、複数の鉄筋が交差する箇所を結束する鉄筋結束装置を備えた、鉄筋結束ロボットであってもよい。
【0096】
上記の実施例では、制御装置14が移動装置16を自律制御するように構成されており、電気機器が、自律移動可能なロボットとして機能する構成について説明した。別の実施例では、制御装置14は、移動装置16を自律制御する代わりに、ユーザの操作に応じて移動装置16を制御するように構成されていてもよい。この場合、電気機器は、種々の物体を積載可能な荷台を備えた、いわゆる運搬車であってもよい。
【0097】
上記の実施例において、電気機器は、移動装置16を備えていなくてもよい。この場合、電気機器は、本実施例における芝刈装置18の代わりに、空気を加圧する加圧装置と、加圧された空気を貯留する空気タンクを備えた、いわゆるエアコンプレッサであってもよい。また、電気機器は、本実施例における芝刈装置18の代わりに、熱媒を介して熱交換を行う熱交換器と、飲食物などを収容する収容庫を備えた、いわゆる保冷温庫であってもよい。
【0098】
上記の実施例では、表示装置24が、ボディ6の上部に取り付けられる構成について説明した。別の実施例では、表示装置24は、ボディ6の前部、右部、左部、後部、または下部に取り付けられてもよい。この場合、開口部252は、前方、右方、左方、後方、または下方に開口していてもよい。
【0099】
上記の実施例において、ロボット本体2のボディ6を表示装置24のハウジング本体256として利用してもよい。この場合、光源装置244と反射体246は、ボディ6の内部に収容されてもよい。
【0100】
上記の実施例において、表示装置24は、充電器124に設けられていてもよい。この場合、充電器124に設けられた表示装置24は、充電器124によって充電中のバッテリ122の電池残量を表示するように構成されてもよい。
【0101】
上記の実施例では、電源装置12の接続端子と、充電器124の充電端子を接続した状態でバッテリ122の充電が実行される構成について説明した。すなわち、バッテリ122がワイヤード充電される構成について説明した。別の実施例では、バッテリ122はワイヤレス充電されてもよい。例えば、充電器124がロボット本体2を載置可能に構成されていてもよく、充電器124にロボット本体2が載置される場合に、充電器124からバッテリ122への送電が実行される構成としてもよい。
【0102】
上記の実施例では、バッテリ122が、ロボット本体2に内蔵される構成について説明した。別の実施例では、バッテリ122は、ロボット本体2に対して着脱可能に取り付けられてもよい。例えば、バッテリ122は、バッテリパックであってもよい。
【0103】
上記の実施例では、左側移動用モータ162、右側移動用モータ164、および刈刃用モータ182が、いずれもブラシレスDCモータである構成について説明した。別の実施例では、左側移動用モータ162、右側移動用モータ164、および刈刃用モータ182のうち少なくとも1つは、ほかの種類の電動モータ(例えば、ブラシ付きモータ)であってもよい。
【0104】
上記の実施例とは異なり、ベース体248に用いられる材料は、ポリカーボネート以外の材料(例えば、ABS樹脂)に変更されてもよい。カバー体250に用いられる材料は、ポリカーボネート以外の材料(例えば、ABS樹脂)に変更されてもよい。この場合も、ベース体248およびカバー体250に用いられる材料の可視光透過率は、1%以下となっていてもよい。
【0105】
上記の実施例とは異なり、透過部材254に用いられる材料は、アクリル以外の材料(例えば、ポリカーボネート、ガラス)に変更されてもよい。この場合も、透過部材254に用いられる材料の可視光透過率は、75%以上となっていてもよい。
【0106】
上記の実施例では、可視光を拡散する構成が、透過部材254の内部に拡散材を拡散させることで実現される構成について説明した。別の実施例では、可視光を拡散する構成は、透過部材254の表面に微細な凹凸を設けることによって実現されてもよい。さらに別の実施例では、可視光を拡散する構成は、透過部材254に可視光拡散シートを貼り付けることによって実現されてもよい。
【0107】
上記の実施例とは異なり、透過部材254は、可視光を拡散するように構成されていなくてもよい。
【0108】
上記の実施例では、反射体246が、金属材料を用いて表面処理される構成について説明した。別の実施例では、反射体246は、上記の実施例とは別の表面処理がなされていてもよい。反射体246は、例えば、可視光を反射可能な白色塗料を用いて塗装されていてもよい。さらに別の実施例では、反射体246は、表面処理されていなくてもよい。この場合、反射体246は、光反射グレードの樹脂(すなわち、可視光を反射可能な樹脂)によって形成されていてもよい。
【0109】
上記の実施例において、開口部252の形状は、適宜変更されてもよい。例えば、開口部252の形状は、ハウジング本体256の一部を略環状に貫通させて得られる形状であってもよい。また、開口部252の形状は、離散的な形状であってもよい。例えば、開口部252は、離散的に設けられた複数の開口部を備えるものであってもよい。
【0110】
上記の実施例では、反射面280から見た時に、光源装置244と開口部252が、上下方向に隣接して配置されている構成について説明した。別の実施例では、反射面280から見た時に、光源装置244と開口部252は、上下方向以外の方向(例えば、前後方向、左右方向)に隣接して配置されていてもよい。さらに別の実施例では、反射面280から見た時に、光源装置244と開口部252は、互いに離間して配置されていてもよい。
【0111】
上記の実施例において、第1光源装置292が可視光を発光する方向e1(または、第2光源装置294が可視光を発光する方向e2、第3光源装置296が可視光を発光する方向e3)が水平方向に対して成す角度は、適宜変更されてもよい。
【0112】
上記の実施例では、第1光源装置292が可視光を発光する方向e1、第2光源装置294が可視光を発光する方向e2、および第3光源装置296が可視光を発光する方向e3が、水平方向に対して下方に傾斜した方向である構成について説明した。別の実施例では、第1光源装置292が可視光を発光する方向e1、第2光源装置294が可視光を発光する方向e2、および第3光源装置296が可視光を発光する方向e3のうち少なくとも1つは、水平方向に対して上方に傾斜した方向であってもよい。
【0113】
上記の実施例において、第1反射面282における可視光の反射方向r1(または、第2反射面284における可視光の反射方向r2、第3反射面286における可視光の反射方向r3)が水平方向に対して成す角度は、適宜変更されてもよい。
【0114】
上記の実施例では、第1反射面282における可視光の反射方向r1、第2反射面284における可視光の反射方向r2、および第3反射面286における可視光の反射方向r3が、水平方向に対して上方に傾斜した方向である構成について説明した。別の実施例では、第1反射面282における可視光の反射方向r1、第2反射面284における可視光の反射方向r2、および第3反射面286における可視光の反射方向r3のうち少なくとも1つは、水平方向に対して下方に傾斜した方向であってもよい。
【0115】
上記の実施例では、反射面280が、反射面280の延在方向に直交する断面において、凹形状に湾曲した形状を有している構成について説明した。別の実施例では、反射面280は、反射面280の延在方向に直交する断面において、凸形状に湾曲した形状を有していてもよい。
【0116】
上記の実施例では、反射面280が、滑らかな形状を有している構成について説明した。別の実施例では、反射面280は、複数の平面を繋ぎ合わせたような形状を有していてもよい。
【0117】
上記の実施例では、光源装置244が、白色、赤色、または緑色の可視光を発光可能である構成について説明した。別の実施例では、光源装置244は、さらなる色度(例えば、青色)の可視光を発光可能であってもよい。
【0118】
上記の実施例において、検出機構20は、さらなる異常状態を検出可能であってもよい。例えば、検出機構20は、刈刃用モータ182の回転を検出可能なエンコーダを備えていてもよく、刈刃用モータ182のロック状態を検出してもよい。この場合、制御装置14は、刈刃用モータ182のロック状態を検出したことに応じて、第1発光パターン、第2発光パターン、および第3発光パターンとは異なる発光パターンで光源装置244を発光させてもよい。
【0119】
上記の実施例において、制御装置14は、図12に示す表示切換処理とは別の処理において、光源装置の発光パターンを切り換えてもよい。例えば、制御装置14は、ロボット本体2に設けられた切換スイッチ(図示せず)が、ユーザによって操作されることに応じて、光源装置の発光パターンを切り換えてもよい。
【0120】
(対応関係)
以上のように、ロボット芝刈機1(電気機器の例)は、電力が供給されることによって動作する。ロボット芝刈機1は、ロボット芝刈機1に関する状態を表示する表示装置24と、ロボット芝刈機1の動作を制御する制御装置14と、ロボット芝刈機1に電力を供給する電源装置12と、を備えている。表示装置24は、可視光透過率の低い材料が用いられるハウジング本体256と、ハウジング本体256の一部を貫通させて設けられる開口部252と、可視光透過率の高い材料が用いられ、開口部252の略全体を覆う透過部材254と、を含むハウジング242と、ハウジング242に収容されており、可視光を発光可能な光源装置244と、ハウジング242に収容されており、光源装置244から発光される可視光を開口部252に向けて反射する反射面280を有する、反射体246と、を備えている。制御装置14は、ロボット芝刈機1に関する状態に応じて、光源装置244の動作を制御するように構成されている。
【0121】
一般的に、光源装置244から発光された後の可視光は、光源装置244からの光線経路を進むにつれて広がっていく。反射体246を用いない構成では、光源装置244から開口部252までの光線経路は、折り返すことなく設けられる。光源装置244から開口部252までの光線経路を延長するには、光源装置244と開口部252の間の距離を大きくする必要がある。このため、光源装置244と開口部252の間の距離を大きくすることができない場合、光源装置244から開口部252までの光線経路を十分に延長することができず、光源装置244からの可視光が開口部252に均一に行き渡らないおそれがある。これに対し、上記の構成によれば、反射体246を用いることにより、光源装置244から開口部252までの光線経路を折り返すことができる。光源装置244から開口部252までの光線経路を折り返すことで、光源装置244と開口部252の間の距離を大きくすることなく、光源装置244から開口部252までの光線経路を延長することができる。このため、光源装置244と開口部252の間の距離を大きくすることができない場合であっても、光源装置244から開口部252までの光線経路を十分に延長することができ、光源装置244からの可視光を開口部252に均一に行き渡らせることができる。これにより、表示面264の輝度を均一化でき、ハウジング242の外側から表示装置24を見た時の見栄えを向上することができる。
【0122】
1つまたはそれ以上の実施形態において、反射面280から見た時に、光源装置244と開口部252は、互いに隣接して配置されている。
【0123】
例えば、反射面280から見た時に、光源装置244と開口部252が重なり合って配置される場合、反射面280によって反射された後の可視光が光源装置244によって遮られ、開口部252に行き渡らない可能性がある。また、反射面280から見た時に、光源装置244と開口部252が離間して配置される場合、光源装置244と開口部252を収容するために必要なスペースが比較的大きくなるため、ハウジング242の大型化に繋がるおそれがある。上記の構成によれば、反射面280によって反射された後の可視光を遮らない範囲内で、光源装置244を開口部252の近傍に配置することができる。これにより、光源装置244と開口部252を収容するために必要なスペースを最小限にすることができ、ハウジング242を小型化することができる。
【0124】
1つまたはそれ以上の実施形態において、ロボット芝刈機1の通常の使用状態において、開口部252は、略上方に向けて開口している。反射面280は、光源装置244から発光される可視光を、水平方向に対して上方に傾斜した方向に向けて反射するように構成されている。
【0125】
一般的なロボット芝刈機1は、立った状態のユーザの目線よりも低い位置で使用される。このため、ユーザは、ロボット芝刈機1に設けられる表示面264を上方から見ることがほとんどである。上記の構成によれば、表示面264を透過する可視光が、上方に向かいやすくなっている。これにより、上方から見た時の表示面264の輝度を増加することができる。したがって、表示装置24の視認性を向上することができる。
【0126】
1つまたはそれ以上の実施形態において、光源装置244は、開口部252よりも下方に配置されている。光源装置244は、水平方向に対して下方に傾斜した方向に向けて、可視光を発光するように構成されている。
【0127】
ハウジング242内では、光源装置244よりも下方に、余ったスペースが存在する場合がある。上記の構成によれば、光源装置244から開口部252までの光線経路は、光源装置244よりも下方のスペースに向かった後、光源装置244よりも上方にある開口部252に向かって折り返すことになる。このため、ハウジング242内の余ったスペースを利用して、光源装置244から開口部252までの光線経路を延長することができる。
【0128】
1つまたはそれ以上の実施形態において、透過部材254は、可視光を拡散するように構成されている。
【0129】
上記の構成によれば、可視光を拡散する構成によって、表示面264の輝度を均一化できる。これにより、ハウジング242の外側から表示装置24を見た時の見栄えを向上することができる。
【0130】
1つまたはそれ以上の実施形態において、開口部252は、第1方向(または、第2方向)に沿ってハウジング本体256を貫通させて設けられる第1開口部258(または、第2開口部260)と、第1方向(または、第2方向)とは異なる第2方向(または、第3方向)に沿ってハウジング本体256を貫通させて設けられるとともに、第1開口部258(または、第2開口部260)に接続する第2開口部260(または、第3開口部262)と、を含む。
【0131】
上記のような構成とする場合、開口部252が複雑な形状になり得るため、光源装置244からの可視光が開口部252に均一に行き渡りづらくなり、表示面264の輝度が不均一になりやすい。このため、本願の構成による表示面264の輝度を均一化する効果が、より顕著に発揮される。また、上記の構成によれば、ハウジング242の立体的な面において、継ぎ目なく一体的な形状の開口部252を形成することができる。これにより、表示面264をデザイン性に優れた構成とすることができる。
【0132】
1つまたはそれ以上の実施形態において、開口部252は、細長形状を有している。
【0133】
上記のような構成とする場合、開口部252が複雑な形状になり得るため、光源装置244からの可視光が開口部252に均一に行き渡りづらくなり、表示面264の輝度が不均一になりやすい。このため、本願の構成による表示面264の輝度を均一化する効果が、より顕著に発揮される。また、上記の構成によれば、表示面264をデザイン性に優れた構成とすることができる。
【0134】
1つまたはそれ以上の実施形態において、反射面280は、開口部252の形状に沿って延在しており、滑らかな形状を有している。
【0135】
例えば、反射面280が、複数の平面を繋ぎ合わせたような形状を有している(すなわち、滑らかな形状を有していない)場合、反射面280によって反射された後の可視光の光量が不均一になりやすい。これにより、表示面264の輝度が不均一となるおそれがある。これに対し、上記の構成によれば、反射面280が滑らかな形状を有するため、反射面280によって反射された後の可視光の光量が不均一になりにくい。これにより、表示面264の輝度を均一化できる。
【0136】
1つまたはそれ以上の実施形態において、反射面280の延在方向に直交する断面において、反射面280は、凹形状に湾曲した形状を有している。
【0137】
反射面280によって反射された後の可視光が開口部252に対して広がりすぎると、表示面264を透過する可視光の光量が減少するおそれがある。この場合、表示面264の輝度が減少し、表示装置24の視認性が低下するおそれがある。上記の構成によれば、反射面280によって反射された後の可視光の広がり具合を抑えることができる。これにより、表示面264を透過する可視光の光量を増加することができる。これにより、表示面264の輝度を増加することができ、表示装置24の視認性を向上することができる。
【0138】
1つまたはそれ以上の実施形態において、光源装置244は、可視光を発光可能なLEDチップ330(複数の光源素子の例)を備えている。LEDチップ330は、開口部252の形状に沿って並ぶように配置されている。
【0139】
上記の構成によれば、LEDチップ330が開口部252の形状に沿って配置されているため、光源装置244からの可視光が開口部252に均一に行き渡りやすくなる。これにより、表示面264の輝度を均一化でき、ハウジング242の外側から表示装置24を見た時の見栄えを向上することができる。
【0140】
1つまたはそれ以上の実施形態において、制御装置14は、ロボット芝刈機1に関する状態に応じて、光源装置244の点滅パターンを切り換えるように構成されている。点滅パターンは、第1点滅パターン(または、第2点滅パターン、第3点滅パターン)と、第1点滅パターン(または、第2点滅パターン、第3点滅パターン)とは異なる第2点滅パターン(または、第1点滅パターン、第3点滅パターン)を含む。
【0141】
上記の構成によれば、表示装置24の表示に係るバリエーションを増加することができる。これにより、ロボット芝刈機1の状態を詳細に表示することができる。
【0142】
1つまたはそれ以上の実施形態において、制御装置14は、ロボット芝刈機1に関する状態に応じて、光源装置244が発光する可視光の色度を切り換えるように構成されている。可視光の色度は、白色(または、赤色、緑色)(第1色度の例)と、白色(または、赤色、緑色)とは異なる赤色(または、白色、緑色)(第2色度の例)を含む。
【0143】
上記の構成によれば、表示装置24の表示に係るバリエーションを増加することができる。これにより、ロボット芝刈機1の状態を詳細に表示することができる。
【0144】
1つまたはそれ以上の実施形態において、ロボット芝刈機1は、ロボット芝刈機1の異常状態を検出する検出機構20をさらに備えている。ロボット芝刈機1に関する状態は、ロボット芝刈機1の異常状態を含む。
【0145】
上記の構成によれば、表示装置24は、ロボット芝刈機1の異常状態を表示することができる。これにより、ユーザにロボット芝刈機1の点検を促すことができる。
【0146】
1つまたはそれ以上の実施形態において、ロボット芝刈機1は、制御装置14と、電源装置12と、表示装置24と、を支持するロボット本体2と、ロボット本体2を移動させる移動装置16と、をさらに備えている。制御装置14は、移動装置16の動作を自律制御するように構成されている。ロボット芝刈機1は、自律移動可能なロボットとして機能する。
【0147】
上記のような構成とする場合、ロボット芝刈機1が自律移動することにより、ロボット芝刈機1がユーザから離れた位置に移動することがある。ロボット芝刈機1がユーザから離れた位置に移動すると、ユーザは表示装置24を視認しづらくなる。このため、本願の構成による表示装置24の視認性の向上効果が、より顕著に発揮される。
【0148】
1つまたはそれ以上の実施形態において、ロボット芝刈機1は、ロボット本体2に支持されるとともに、芝生を刈り込むための芝刈装置18をさらに備えている。ロボット芝刈機1は、自律移動可能なロボット芝刈機として機能する。
【0149】
電気機器がロボット芝刈機1である場合、電気機器は屋外で使用されることがある。電気機器が屋外で使用される場合、特に太陽光の下では、ユーザは表示装置24を視認しづらくなる。上記の構成によれば、本願の構成による表示装置24の視認性の向上効果が、より顕著に発揮される。
【符号の説明】
【0150】
1 :ロボット芝刈機
2 :ロボット本体
4 :フレーム
6 :ボディ
8 :前側バンパ
10 :後側バンパ
12 :電源装置
14 :制御装置
16 :移動装置
18 :芝刈装置
20 :検出機構
24 :表示装置
122 :バッテリ
124 :充電器
142 :プロセッサ
144 :電源回路
162 :左側移動用モータ
164 :右側移動用モータ
168 :左側駆動輪
170 :右側駆動輪
172 :左側補助輪
174 :右側補助輪
176 :左側キャスター
178 :右側キャスター
182 :刈刃用モータ
184 :刈刃
202 :加速度センサ
204 :前側ホールセンサ
206 :後側ホールセンサ
208 :前側インダクティブセンサ
210 :後側インダクティブセンサ
212 :過電流検出回路
214 :前側マグネット
216 :後側マグネット
218 :前側センサ基板
220 :後側センサ基板
222 :前側コイルパターン
224 :後側コイルパターン
226 :前側金属プレート
228 :後側金属プレート
242 :ハウジング
244 :光源装置
246 :反射体
248 :ベース体
250 :カバー体
252 :開口部
254 :透過部材
256 :ハウジング本体
258 :第1開口部
260 :第2開口部
262 :第3開口部
264 :表示面
266 :第1載置部
268 :第2載置部
270 :位置決め孔
272 :第1載置面
274 :第2載置面
276 :台座部
278 :突出部
280 :反射面
282 :第1反射面
284 :第2反射面
286 :第3反射面
292 :第1光源装置
294 :第2光源装置
296 :第3光源装置
300、310、320 :回路基板
302、312、322 :部品面
304、314、324 :光源ユニット
306、316、326 :単色LEDチップ
308、318、328 :2色LEDチップ
330 :LEDチップ
G :地面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13