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特開2024-67051エンドミル及びエンドミルの切屑の排出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067051
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】エンドミル及びエンドミルの切屑の排出方法
(51)【国際特許分類】
   B23C 5/10 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
B23C5/10 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176831
(22)【出願日】2022-11-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】591088489
【氏名又は名称】株式会社松岡カッター製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】齋 藤 春 樹
(72)【発明者】
【氏名】青 木 智
(72)【発明者】
【氏名】望 月 利 彦
【テーマコード(参考)】
3C022
【Fターム(参考)】
3C022KK01
(57)【要約】
【課題】
本発明の目的は、切屑の排出量を多くすると共に、切屑の排出をスムーズに行うことができるエンドミル及びエンドミルの切屑の排出方法を提供するものである。
【解決手段】
エンドミルEは、シャンク1を有する円柱形の本体2に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルEであって、本体2の先端に抜ける主フルート11と先端に抜ける副フルート12とを本体2の外周に形成し、底刃チップ3は主フルート11の先端に取り付け、外周刃チップ4は副フルート12に取り付け、主フルート11の長手方向に沿うように複数の溝111、112、113を形成し、隣接する溝111、112(112、113)の間に凸部11Tが設けられているものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルであって、
前記本体の先端に抜ける主フルートと先端に抜ける副フルートとを前記本体の外周に形成し、
底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記副フルートに取り付け、
前記主フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成し、隣接する前記溝の間に凸部が設けられている
ことを特徴とするエンドミル。
【請求項2】
シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルであって、
前記本体の先端に抜ける主フルートと先端に抜ける第1副フルートとを前記本体の外周に形成し、
前記主フルートと前記第1副フルートの間に第2副フルートを形成し、
底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記第1副フルートに取り付け、
前記第2副フルートは、前記主フルートからの切屑の一部を排出するものである
ことを特徴とするエンドミル。
【請求項3】
第2副フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成し、隣接する前記溝の間に凸部が設けられている
ことを特徴とする請求項2記載のエンドミル。
【請求項4】
シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルで被加工材を加工し、切屑を排出するエンドミルの切屑の排出方法であって、
前記本体の先端に抜ける主フルートと先端に抜ける副フルートとを前記本体の外周に形成し、
底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記フルートに取り付け、
前記主フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成し、隣接する前記溝の間に凸部が設けられ、
切屑を前記複数の溝に小分けして排出する
ことを特徴とするエンドミルの切屑の排出方法。
【請求項5】
シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルで被加工材を加工し、切屑を排出するエンドミルの切屑の排出方法であって、
前記本体の先端に抜ける主フルートと先端に抜ける第1副フルートとを前記本体の外周に形成し、
前記主フルートと前記第1副フルートの間に第2副フルートを形成し、
底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記第1副フルートに取り付け、
前記主フルートから切屑を排出すると共に、前記主フルートからの切屑の一部を前記第2副フルートからも排出する
ことを特徴とするエンドミルの切屑の排出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンドミル及びエンドミルの切屑の排出方法に係り、特に、切屑詰まりの発生を防止することができるエンドミル及びエンドミルの切屑の排出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されている技術は、シャンクを有する円柱形のボディに設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルに関するものである。この従来技術のエンドミルのボディ外周には、ボディの先端に抜ける主フルートと先端に抜けない又は抜ける複数の副フルートとが形成されており、底刃チップが主フルートの先端にのみ取り付けられ、外周刃チップが副フルートにのみ取り付けられている。ここでフルートとは、ボディに削成された、切屑排出溝をいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3317868号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1記載の技術においては、主フルート又は副フルートに稀に切屑詰まりが発生するという問題点が生じた。
【0005】
本発明は、前記問題点を考慮してなされたエンドミル及びエンドミルの切屑の排出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載のエンドミルは、シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルであって、前記本体の先端に抜ける主フルートと先端に抜ける副フルートとを前記本体の外周に形成し、底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記副フルートに取り付け、前記主フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成し、隣接する前記溝の間に凸部が設けられているものである。
【0007】
また、請求項2記載のエンドミルは、シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルであって、前記本体の先端に抜ける主フルートと先端に抜ける第1副フルートとを前記本体の外周に形成し、前記主フルートと前記第1副フルートの間に第2副フルートを形成し、底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記第1副フルートに取り付け、前記第2副フルートは、前記主フルートからの切屑の一部を排出するものである。
【0008】
また、請求項3記載のエンドミルは、請求項2記載のエンドミルにおいて、第2副フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成し、隣接する前記溝の間に凸部が設けられているものである。
【0009】
また、請求項4記載のエンドミルの切屑の排出方法は、シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルで被加工材を加工し、切屑を排出するエンドミルの切屑の排出方法であって、前記本体の先端に抜ける主フルートと先端に抜ける副フルートとを前記本体の外周に形成し、底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記フルートに取り付け、前記主フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成し、隣接する前記溝の間に凸部が設けられ、切屑を前記複数の溝に小分けして排出するものである。
【0010】
また、請求項5記載のエンドミルの切屑の排出方法は、シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルで被加工材を加工し、切屑を排出するエンドミルの切屑の排出方法であって、前記本体の先端に抜ける主フルートと先端に抜ける第1副フルートとを前記本体の外周に形成し、前記主フルートと前記第1副フルートの間に第2副フルートを形成し、底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記第1副フルートに取り付け、前記主フルートから切屑を排出すると共に、前記主フルートからの切屑の一部を前記第2副フルートからも排出するものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載のエンドミルによれば、主フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成しているため、小分けした複数の溝を介して切屑を押し上げて排出し、切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接する溝の間に設けられた凸部がリブ的効果を発揮してエンドミルの剛性を高めることができる。
【0012】
また、請求項2記載のエンドミルによれば、底刃チップ及び外周刃チップによる切屑を主フルートのみならず、主フルートからの切屑の一部を第2副フルートからも排出して、切屑の排出量を多くして、切屑詰まりの発生を防止することができる。
【0013】
また、請求項3記載のエンドミルによれば、上述した請求項2記載の発明の効果に加え、第2副フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成しているため、小分けした複数の溝を介して切屑を押し上げて切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接する溝の間に設けられた凸部がリブ的効果を発揮してエンドミルの剛性を高めることができる。
【0014】
また、請求項4記載のエンドミルの切屑の排出方法によれば、主フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成しているため、小分けした複数の溝を介して切屑を押し上げて排出し、切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接する溝の間に設けられた凸部がリブ的効果を発揮してエンドミルの剛性を高めることができる。
【0015】
また、請求項5記載のエンドミルの切屑の排出方法によれば、底刃チップ及び外周刃チップによる切屑を主フルートのみならず、主フルートからの切屑の一部を第2副フルートからも排出して、切屑の排出量を多くして、切屑詰まりの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1(a)は、本発明の一実施例のエンドミルの正面図であり、図1(b)は、図1(a)の左側面図であり、図1(b’)は、図1(b)のA-A線による断面図であり、図1(b")は、図1(b')の拡大図であり、図1(c)は、図1(a)の背面図であり、図1(d)は、図1(a)の右側面図であり、図1(e)は、図1(a)の底面図である。
図2図2は、本発明の一実施例のエンドミルの実施品の図1(a)に対応する部位を撮影した写真である。
図3図3は、本発明の一実施例のエンドミルの実施品の図1(b)に対応する部位を撮影した写真である。
図4図4は、本発明の一実施例のエンドミルの実施品の図1(c)に対応する部位を撮影した写真である。
図5図5は、本発明の一実施例のエンドミルの実施品の図1(d)に対応する部位を撮影した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施例のエンドミル及びエンドミルの切屑の排出方法を図面(図1乃至図5)を参照して説明する。
【0018】
図1(a)に示すEはエンドミル、エンドミルEは、シャンク1を有する円柱形の本体2に設けた複数のフルート(複数のフルートは、後述する主フルート(第1の溝部)11、第1副フルート(第2の溝部)12である。)の回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるものである。
【0019】
本体2の先端に抜ける主フルート(第1の溝部)11と先端に抜ける第1副フルート(第2の溝部)12とを本体2の外周に形成している。
第1副フルート(第2の溝部)12は、例えば、単数でも良いが、望ましくは、複数、例えば、第1副フルート(第2の溝部)121、122、123と3個設けられている。
【0020】
また、図3及び図4に示すように、主フルート(第1の溝部)11と第1副フルート(第2の溝部)12の間に第2副フルート(第3の溝部)13を形成している。
第2副フルート(第3の溝部)13は、例えば、単数でも良いが、望ましくは、複数、例えば、第2副フルート(第3の溝部)131、132と2個設けられている。
また、図1(b”)に示すように、主フルート(第1の溝部)11の長手方向に沿うように複数の溝111、112、113を形成し、隣接する溝111、112の間、溝112、113の間に、それぞれ凸部11Tが設けられている。
このように、主フルート(第1の溝部)11の長手方向に沿うように複数の溝111、112、113を形成しているため、小分けした複数の溝111、112、113を介して切屑を押し上げて排出し、切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接する溝111、112、113の間に設けられた凸部11Tがリブ的効果を発揮してエンドミルEの剛性を高めることができる。
また、第2副フルート(第3の溝部)13の長手方向に沿うように複数の溝131、132を形成し、隣接する溝131、132の間に凸部13Tが設けられている。
このように、第2副フルート(第3の溝部)13の長手方向に沿うように複数の溝131、132を形成しているため、小分けした複数の溝131、132を介して切屑を押し上げて排出し、切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接する溝131、132の間に設けられた凸部13Tがリブ的効果を発揮してエンドミルEの剛性を高めることができる。
【0021】
また、底刃チップ3は主フルート(第1の溝部)11の先端に取り付け、外周刃チップ4は第1副フルート(第2の溝部)12に取り付けられている。外周刃チップ4による切屑は、シャンク1と反対側の端部へ向かう。第2副フルート(第3の溝部)13は、主フルート(第1の溝部)11からの切屑の一部を排出するものである。
即ち、上述したエンドミルの切屑の排出は、底刃チップ3及び外周刃チップ4による切屑を主フルート(第1の溝部)11のみならず、主フルート(第1の溝部)11からの切屑(切屑、例えば、木材の切屑である。)の一部を第2副フルート(第3の溝部)13からも排出し、切屑詰まりの発生を防止することができる。
【0022】
従って、上述したエンドミルEによれば、主フルート(第1の溝部)11の長手方向に沿うように複数の溝(第1の溝部)11を形成しているため、小分けした複数の溝111、112、113を介して切屑を押し上げて排出し、切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接する溝111、112、113の間に設けられた凸部11Tがリブ的効果を発揮してエンドミルEの剛性を高めることができる。
また、底刃チップ3及び外周刃チップ4による切屑を主フルート(第1の溝部)11のみならず、主フルート(第1の溝部)11からの切屑の一部を第2副フルート(第3の溝部)13からも排出して、切屑の排出量を多くして、切屑詰まりの発生を防止することができる。
また、第2副フルート(第3の溝部)13の長手方向に沿うように複数の溝131、132を形成しているため、小分けした複数の溝131、132を介して切屑を押し上げて切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接する溝131、132の間に設けられた凸部13Tがリブ的効果を発揮してエンドミルEの剛性を高めることができる。
【0023】
なお、第2副フルート(第3の溝部)13は、図1(b)及び図1(c)に示すように、本体1の回転方向Kに向かうように傾斜している。
【0024】
なお、上述したエンドミルEは、エンドミルの切屑の排出方法としてとらえることができる。
即ち、エンドミルの切屑の排出方法は、シャンク1を有する円柱形の本体2に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルEで被加工材(図示せず)を加工し、切屑を排出するエンドミルの切屑の排出方法であって、本体1の先端に抜ける主フルート(第1の溝部)11と先端に抜ける副フルート[例えば、第1副フルート(第2の溝部)12]とを本体2の外周に形成し、底刃チップ3は主フルート(第1の溝部)11の先端に取り付け、外周刃チップ4は副フルート[例えば、第1副フルート(第2の溝部)12]に取り付け、主フルート(第1の溝部)11の長手方向に沿うように複数の溝111、112、113を形成し、隣接する溝111、112の間、隣接する溝112、113の間にそれぞれ凸部11Tが設けられ、切屑を複数の溝111、112、113に小分けして排出するものである。
上述したエンドミルの切屑の排出方法によれば、小分けした複数の溝111、112、113を介して切屑を押し上げて排出し、切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接する溝111、112、(112、113)の間に設けられた凸部11Tがリブ的効果を発揮してエンドミルEの剛性を高めることができる。
【0025】
また、エンドミルの切屑の排出方法は、シャンク1を有する円柱形の本体2に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルEで被加工材(図示せず)を加工し、切屑を排出するエンドミルの切屑の排出方法であって、本体2の先端に抜ける主フルート(第1の溝部)11と先端に抜ける第1副フルート(第2の溝部)12とを本体2の外周に形成し、主フルート(第1の溝部)11と第1副フルート(第2の溝部)12の間に第2副フルート(第3の溝部)13を形成し、底刃チップ3は主フルート(第1の溝部)11の先端に取り付け、外周刃チップ4は第1副フルート(第2の溝部)12に取り付け、主フルート(第1の溝部)11から切屑を排出すると共に、主フルート(第1の溝部)11からの切屑の一部を第2副フルート(第3の溝部)13からも排出するものである。
上述したエンドミルの切屑の排出方法によれば、底刃チップ3及び外周刃チップ4による切屑を主フルート(第1の溝部)11のみならず、主フルート(第1の溝部)11からの切屑の一部を第2副フルート(第3の溝部)13からも排出して、切屑の排出量を多くして、切屑詰まりの発生を防止することができる。
【符号の説明】
【0026】
E エンドミル
1 シャンク
2 本体
3 底刃チップ
4 外周刃チップ
11 主フルート(第1の溝部)
12 第1副フルート(第2の溝部)
13 第2副フルート(第3の溝部)
111 溝
112 溝
113 溝
121 溝
122 溝
123 溝
131 溝
132 溝
11T 凸部
12T 凸部
13T 凸部
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿っ
て配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルであって、
前記本体の先端に抜ける主フルートと前記シャンクの端部より前記本体の先端に近い側の第1副フルート端部に抜ける第1副フルートとを前記本体の外周に形成し、
前記主フルートと前記第1副フルートの間に第2副フルートを形成し、
底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記第1副フルート
に取り付け、
前記第2副フルートは、前記主フルートからの切屑の一部を排出するものであり、
前記主フルートは、前記外周刃チップを備えず、
前記第1副フルートは、前記底刃チップを備えず、
前記第2副フルートは、前記外周刃チップ及び前記底刃チップを備えていない
ことを特徴とするエンドミル。
【請求項2】
第2副フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成し、隣接する前記溝の間に凸
部が設けられている
ことを特徴とする請求項記載のエンドミル。
【請求項3】
シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿っ
て配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルで被加工材を加
工し、切屑を排出するエンドミルの切屑の排出方法であって、
前記本体の先端に抜ける主フルートと前記シャンクの端部より前記本体の先端に近い側の第1副フルート端部に抜ける第1副フルートとを前記本体の外
周に形成し、
前記主フルートと前記第1副フルートの間に第2副フルートを形成し、
底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記第1副フルート
に取り付け、
前記主フルートから切屑を排出すると共に、前記主フルートからの切屑の一部を前記
第2副フルートからも排出するものであり、
前記主フルートは、前記外周刃チップを備えず、
前記第1副フルートは、前記底刃チップを備えず、
前記第2副フルートは、前記外周刃チップ及び前記底刃チップを備えていない
ことを特徴とするエンドミルの切屑の排出方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
請求項1記載のエンドミルは、シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルであって、前記本体の先端に抜ける主フルートと前記シャンクの端部より前記本体の先端に近い側の第1副フルート端部に抜ける第1副フルートとを前記本体の外周に形成し、前記主フルートと前記第1副フルートの間に第2副フルートを形成し、底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記第1副フルートに取り付け、前記第2副フルートは、前記主フルートからの切屑の一部を排出するものであり、前記主フルートは、前記外周刃チップを備えず、前記第1副フルートは、前記底刃チップを備えず、前記第2副フルートは、前記外周刃チップ及び前記底刃チップを備えていないものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、請求項記載のエンドミルは、請求項記載のエンドミルにおいて、第2副フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成し、隣接する前記溝の間に凸部が設けられているものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、請求項記載のエンドミルの切屑の排出方法は、シャンクを有する円柱形の本体に設けた複数のフルートの回転後方側の外周縁に沿って配設されたチップ座に、切れ刃となるチップを固着してなるエンドミルで被加工材を加工し、切屑を排出するエンドミルの切屑の排出方法であって、前記本体の先端に抜ける主フルートと前記シャンクの端部より前記本体の先端に近い側の第1副フルート端部に抜ける第1副フルートとを前記本体の外
周に形成し、前記主フルートと前記第1副フルートの間に第2副フルートを形成し、底刃チップは前記主フルートの先端に取り付け、外周刃チップは前記第1副フルートに取り付け、前記主フルートから切屑を排出すると共に、前記主フルートからの切屑の一部を前記
第2副フルートからも排出するものであり、前記主フルートは、前記外周刃チップを備えず、前記第1副フルートは、前記底刃チップを備えず、前記第2副フルートは、前記外周刃チップ及び前記底刃チップを備えていないものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項1記載のエンドミルによれば、底刃チップ及び外周刃チップによる切屑
を主フルートのみならず、主フルートからの切屑の一部を第2副フルートからも排出して
、切屑の排出量を多くして、切屑詰まりの発生を防止することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、請求項記載のエンドミルによれば、上述した請求項記載の発明の効果に加
え、第2副フルートの長手方向に沿うように複数の溝を形成しているため、小分けした複
数の溝を介して切屑を押し上げて切屑詰まりの発生を防止することができ、しかも、隣接
する溝の間に設けられた凸部がリブ的効果を発揮してエンドミルの剛性を高めることがで
きる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
また、請求項記載のエンドミルの切屑の排出方法によれば、底刃チップ及び外周刃
チップによる切屑を主フルートのみならず、主フルートからの切屑の一部を第2副フルー
トからも排出して、切屑の排出量を多くして、切屑詰まりの発生を防止することができる