(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067077
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】ポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法、ポリアミド系積層樹脂チューブ及び包装用袋
(51)【国際特許分類】
B32B 1/08 20060101AFI20240510BHJP
B32B 27/34 20060101ALI20240510BHJP
B29C 55/12 20060101ALI20240510BHJP
B29C 61/08 20060101ALI20240510BHJP
B29C 61/02 20060101ALI20240510BHJP
B29C 55/28 20060101ALI20240510BHJP
B65D 30/02 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
B32B1/08 A
B32B27/34
B29C55/12
B29C61/08
B29C61/02
B29C55/28
B65D30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176886
(22)【出願日】2022-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000001339
【氏名又は名称】グンゼ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100143085
【弁理士】
【氏名又は名称】藤飯 章弘
(72)【発明者】
【氏名】新井 一郎
【テーマコード(参考)】
3E064
4F100
4F210
【Fターム(参考)】
3E064AA04
3E064BA36
3E064BC08
3E064BC15
3E064BC18
3E064BC20
3E064EA09
4F100AK04B
4F100AK04C
4F100AK41A
4F100AK46A
4F100AK62C
4F100AL06B
4F100AL09A
4F100BA03
4F100DA02
4F100EH20
4F100EJ38
4F100EJ42
4F100EJ50
4F100GB16
4F100JA03
4F100JL04
4F100JN01
4F210AA04
4F210AA24
4F210AA29
4F210AA45
4F210AG08
4F210AH54
4F210AR20
4F210QC07
4F210QG02
4F210QG18
4F210QK01
4F210QW05
4F210RA01
4F210RA03
4F210RC02
4F210RG02
4F210RG05
4F210RG43
4F210RG67
(57)【要約】
【課題】ヒートシール部で波打ちが発生することを効果的に抑制することができるポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法を提供する。また、ヒートシール部で波打ちが発生しにくいポリアミド系積層樹脂チューブ及び包装用袋を提供する。
【解決手段】ポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法であって、環状ダイスから樹脂組成物をチューブ状に溶融押出成形して原管を得る押出原管成形ステップと、前記原管を冷却する冷却ステップと、冷却された前記原管を二軸延伸する延伸ステップと、延伸された前記原管をアニール処理するアニールステップとを備え、前記アニールステップは、延伸された前記原管に対して、弛緩率が75%以上90%未満となるように制御されるポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法であって、
環状ダイスから樹脂組成物をチューブ状に溶融押出成形して原管を得る押出原管成形ステップと、
前記原管を冷却する冷却ステップと、
冷却された前記原管を二軸延伸する延伸ステップと、
延伸された前記原管をアニール処理するアニールステップとを備え、
前記アニールステップは、延伸された前記原管に対して、弛緩率が75%以上90%未満となるように制御されるポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法。
【請求項2】
前記冷却ステップは、前記原管の表面温度を30℃以下に急冷する工程である請求項1に記載のポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法。
【請求項3】
ポリアミド系樹脂およびポリエステル系エラストマーから主としてなる最外層、変性ポリエチレン系樹脂から主としてなる中間層、ならびにポリエチレン系樹脂から主としてなる最内層を含むポリアミド系積層樹脂チューブであって、
145℃以上165℃以下の温度範囲で、5分間の加熱処理後の熱収縮率が、4.5%以上14%以下であることを特徴とするポリアミド系積層樹脂チューブ。
【請求項4】
請求項3に記載のポリアミド系積層樹脂チューブを用いて製造される、包装用袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法、ポリアミド系積層樹脂チューブ及び包装用袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナイロン樹脂などのポリアミド系樹脂を含むチューブフィルムは、ガスバリア性、また、チューブフィルムを延伸することにより強靭性を有するフィルムとして各方面で多用されている。例えば、最外層/中間層/最内層の3層からなるチューブフィルムは包装用として広く利用されている。上記のようなポリアミド系積層樹脂チューブフィルムは、例えば市場に流通する食品等の包装用袋として用いられるが、ポリアミド系積層樹脂チューブフィルムを所定長さにカットして、両サイドやカット部分にヒートシールを施してサイドシール部や底シール部を有する包装用袋(3方シールの包装用袋)を構成した場合、シール部分に大きな波打ちやシワが発生してしまい、数百枚単位で重ねて束状に構成した場合に、シール部分が重なっている個所が、他の部分(例えば、包装用袋の中央部分)と比べて大きく盛り上がってしまうという問題があった。その結果、一つの束に含めることができる包装用袋の枚数が少なくなり、また、強引に多くの包装用袋を重ねた場合に、束崩れが発生するおそれが生じ、搬送・運搬の効率が悪いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-2114号公報
【特許文献2】特開2021-154661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、ヒートシール部で波打ちが発生することを効果的に抑制することができるポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法を提供することを目的とする。また、ヒートシール部で波打ちが発生しにくいポリアミド系積層樹脂チューブ及び包装用袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の前記目的は、ポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法であって、環状ダイスから樹脂組成物をチューブ状に溶融押出成形して原管を得る押出原管成形ステップと、前記原管を冷却する冷却ステップと、冷却された前記原管を二軸延伸する延伸ステップと、延伸された前記原管をアニール処理するアニールステップとを備え、前記アニールステップは、延伸された前記原管に対して、弛緩率が75%以上90%未満となるように制御されるポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法により達成される。
【0006】
上記ポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法において、前記冷却ステップは、前記原管の表面温度を30℃以下に急冷する工程であることが好ましい。
【0007】
また、本発明の前記目的は、ポリアミド系樹脂およびポリエステル系エラストマーから主としてなる最外層、変性ポリエチレン系樹脂から主としてなる中間層、ならびにポリエチレン系樹脂から主としてなる最内層を含む積層樹脂チューブであって、145℃以上165℃以下の温度範囲で、5分間の加熱処理後の熱収縮率が、4.5%以上14%以下であることを特徴とする積層樹脂チューブにより達成される。
【0008】
また、本発明の前記目的は、上記ポリアミド系積層チューブを用いて製造される、包装用袋により達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ヒートシール部で波打ちが発生することを効果的に抑制することができるポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法を提供することができる。また、ヒートシール部で波打ちが発生しにくいポリアミド系積層樹脂チューブ及び包装用袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法を説明するためのブロック図である。
【
図2】ポリアミド系積層樹脂チューブにおけるカット面のカール状態を説明するための模式図である。
【
図3】(a)は実施例1に係るヒートシールされたポリアミド系積層樹脂チューブのサイドシール部分の画像であり、(b)は、底シール部の画像である。
【
図4】実施例1に係るポリアミド系積層樹脂チューブを400枚重ねた際のシール部分の盛り上り状態を示す画像である。
【
図5】比較例1に係るヒートシールされたポリアミド系積層樹脂チューブのシール部分の画像である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係るポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法について添付図面を参照して説明する。本発明に係るポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法は、
図1のブロック図に示すように、押出原管成形ステップS1と、冷却ステップS2と、延伸ステップS3と、アニールステップS4とを備えている。
【0012】
ここで、ポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法により好適に製造されるポリアミド系積層樹脂チューブは、最外層、中間層、および最内層を有する3層構造の積層樹脂チューブである。最外層は、ポリアミド系樹脂およびポリエステル系エラストマーを主として形成される層であり、中間層は、変性ポリエチレン系樹脂を主として形成される層である。また、最内層は、ポリエチレン系樹脂を主として形成される層である。なお、「主として形成される」とは、対象成分以外の他の成分を含むことを許容することを意味し、成分の含有率を制限するものではないが、通常、層成分全体に対する対象成分の含有率が50重量%以上を占めていることをいう。好ましくは当該含有率が70重量%以上を占めること、より好ましくは80重量%以上ないし90重量%以上を占めていることをいう。当該含有率が100重量%であってもよい。
【0013】
また、最外層は、例えば、本発明に係るポリアミド系積層樹脂チューブを用いて食品を包装するための包装用袋を製造した場合、食品と接触しない外側に形成される層である。最外層で用い得るポリアミド系樹脂としては、例えば、ω-アミノ酸の重縮合やジアミンとジカルボン酸の共縮重合等によるポリアミドが挙げられる。また、最外層で用い得るポリエステル系エラストマーとしては、例えば、変性ポリエステル系エラストマーが挙げられる。当該変性ポリエステル系エラストマーは、ポリアルキレンエーテルグリコールセグメントを含有する飽和ポリエステル系熱可塑性エラストマーが、不飽和カルボン酸またはその誘導体により変性されたものである。
【0014】
本発明に係るポリアミド系積層樹脂チューブにおけるポリエステル系エラストマーの配合割合は、当該最外層を構成する樹脂成分を100重量%としたとき、4~10重量%の範囲内であることが適当である。ポリエステル系エラストマーの配合割合がこの範囲であると、冷凍環境下での耐ピンホール性に優れたポリアミド系積層樹脂チューブを得ることができる。また、ポリエステル系エラストマーの配合は、ポリアミド系樹脂が本来有している強い突き刺し強度低下させる傾向にあるが、上記4~10重量%の範囲内であると、突き刺し強度の低下は最小限に抑えることができる。この中でも5~7重量%の範囲内であることが好ましい。なお、当該最外層には、必要に応じて、無機または有機添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、アンチブロッキング剤、核剤、撥水剤、酸化防止剤、熱安定剤、金属石鹸等が挙げられる。
【0015】
中間層は、最外層と最内層との間に設けられる層であり、中間層で用い得る変性ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などの変性物が挙げられる。変性物としては、酸変性物が挙げられ、無水マレイン酸変性ポリオレフィンが好ましい。なお、中間層は、変性ポリエチレン系樹脂のみからなるものであってもよいが、必要に応じて、無機または有機添加剤、例えば、顔料、染料、酸化防止剤、熱安定剤等を適宜配合することができる。
【0016】
最内層は、例えば、本発明に係るポリアミド系積層樹脂チューブを用いて食品を包装するための包装用袋を製造した場合、食品と接触する内側に形成される層である。最内層で用い得るポリエチレン系樹脂は、エチレン単独重合体またはエチレンを主成分とする共重合体である。具体的には、例えば、分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを挙げることができる。また、その他のポリエチレン系樹脂として、エチレンと(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等との共重合体または多元重合体を挙げることもでき、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であってもよい。なお、最内層は、上記のポリエチレン系樹脂のみからなるものであってもよいが、必要に応じて、無機または有機添加剤を配合して形成することができる。添加剤としては、例えば、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミドなどの滑剤、アンチブロッキング剤( シリカ、タルク、カオリン等) 、スリップ剤、ポリエチレンワックス、酸化防止剤や熱安定剤、また着色の為に染料、顔料が挙げられる。
【0017】
ポリアミド系積層樹脂チューブの総膜厚は、用途等にあわせて適宜設定することができるため、特に限定されないが、通常20~100μm程度であり、好ましくは25~80μm程度であり、より好ましくは30~60μm程度である。また、各層の膜厚は、通常、最外層が5~50μm程度、好ましくは10~40μm程度、より好ましくは12~30μm程度、中間層が2~15μm程度、好ましくは3~10μm程度、より好ましくは4~8μm程度、最内層が5~50μm程度、好ましくは10~40μm程度、より好ましくは12~30μm程度である。
【0018】
本発明に係るポリアミド系積層樹脂チューブの製造方法が備える押出原管成形ステップS1は、環状ダイスから樹脂組成物をチューブ状(円筒形状)に連続して溶融押出成形して原管を得る工程である。この押出原管成形ステップS1は、例えば、複数の押出機及び環状ダイスを備える押出装置によって実施される。より具体的には、例えば、適正な温度に設定された3台の押出機のそれぞれに、最外層を形成する樹脂組成物、中間層を形成する樹脂組成物、および、最内層を形成する樹脂組成物を投入し、各押出機内で樹脂を溶融・混錬した後、多層構造の環状ダイスで樹脂組成物をチューブ状に共押出しして原管を形成する。なお、押出機や環状ダイスとしては、従来から知られている各種押出機や環状ダイスを用いることができる。
【0019】
押出原管成形ステップS1により形成されたチューブ状の原管は、冷却装置に導かれて冷却ステップS2が実施される。この冷却ステップS2は、原管の表面温度を30℃以下に急冷する工程であり、押出原管成形ステップS1完了後、原管の表面温度を30℃以下とすることが好ましい。また、押出原管成形ステップS1により形成されたチューブ状の原管を冷却する冷却装置としては、従来から使用されている各種冷却装置を使用することができる。
【0020】
冷却装置において冷却ステップS2が実施された冷却後の原管は、例えば、延伸機に導かれ、延伸ステップS3が実施される。延伸ステップS3は、原管を二軸延伸する工程である。延伸機においては、原管を適当な温度条件下にて加熱して空気を封入して延伸し配向を付与する。この際、縦方向(MD方向)×横方向(TD方向)の面倍率を4倍以上に延伸することが好ましい。より具体的には、縦方向×横方向が、2倍×2倍以上となるように延伸することが好ましい。延伸ステップS3にて用いられる延伸機としては、従来から知られている延伸機を用いることができる。
【0021】
延伸ステップS3が完了した原反(延伸された原管)は、アニール装置に導かれアニール処理が施される(アニールステップS4)。このアニールステップS4では、適当な温度条件化で再加熱することによりアニール処理を行う。アニール処理に際しては、アニール塔を通過する原管(延伸された原管)のドロー比率を制御することにより、延伸された原管の縦方向(MD方向)を所望の弛緩率で弛緩する。また、延伸された原管内に送り込まれる空気の量を制御することにより、延伸された原管の横方向(TD方向)を所望の弛緩率で弛緩する。アニール塔を通過する原管(延伸された原管)のドロー比率や、延伸された原管内に送り込まれる空気量について、アニール装置が備える制御装置にあらかじめ設定しておくことにより、延伸された原管の縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の弛緩率が所望の値となるように制御することができる。
【0022】
ここで、アニール処理に際して、アニール塔を出た直後のチューブの表面温度が、90℃以上120℃以下の温度範囲となるように設定することが好ましく、95℃以上115℃以下の温度範囲となるように設定することがより好ましい。なお、アニール塔を出た直後のチューブの表面温度を上記温度範囲に設定するには、アニール塔内移動速度(時間)や雰囲気温度を調整することにより設定することができる。また、延伸された原管に対して、アニール処理での弛緩率が、縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)共に、75%以上90%未満の範囲、より好ましくは、78%以上88%以下の範囲となるようにアニール装置の駆動が制御されることが好ましい。
【0023】
アニール処理が施された原反(ポリアミド系積層樹脂チューブ)は、例えば、巻取り機に巻き取られて、所定の折り幅のチューブフィルムロール体として構成され、その後に実施される検査工程等に供される。
【0024】
また、本発明に係るポリアミド系積層樹脂チューブは、常法により、自動包装機等により包装用袋に成形することができる。具体的には、所定の長さ寸法にてポリアミド系積層樹脂チューブをカットし、一方のカット部分と所定の折り幅に構成されるチューブフィルムの両サイド部分とをヒートシール等することにより、一方に開口部を有する包装用袋を得ることができる。包装用袋で包装される内容物としては、包装され得るものであれば特に限定されないが、包装後に内容物を冷凍環境下で流通するものが好適であり、例えば、豚肉、鶏肉等の畜肉やその加工食品、魚の切り身やその加工食品、等が挙げられる。
【0025】
以下に実施例等を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【実施例0026】
最外層の厚みが15μm、中間層の厚みが5μm、最内層の厚みが15μmとなる3層構造の積層樹脂フィルムを上記製造方法により形成した。最外層を形成する樹脂組成物として、ポリアミド系樹脂及びポリエステル系エラストマーからなる混合組成物を採用した。配合比率は、ポリアミド系樹脂を94重量部、ポリエステル系エラストマーを6重量部とした。なお、ポリアミド系樹脂としては、ナイロン-6(密度1140kg/m3、相対粘度4.08、融点220℃ )を採用し、ポリエステル系エラストマーとしては、ポリエステルエラストマー( 密度1060kg/m3、MFR=34、融点145℃)を採用した。また、中間層を形成する樹脂組成物としては、酸変性メタロセンポリエチレン(密度903kg/m3、MFR=2.9、融点90℃)を採用した。更に、最内層を形成する樹脂組成物としては、C8メタロセンポリエチレン(密度916kg/m3、MFR=1.0、融点122℃)にエルカ酸アミド(滑剤)を添加したものを採用した。最内層を形成する樹脂組成物に関しては、C8メタロセンポリエチレンを99重量部、エルカ酸アミド(滑剤)を1重量部とした。
【0027】
この実施例1における冷却ステップS2では、押出原管成形ステップS1完了後、原管の表面温度が30℃となるように冷却している。また、延伸ステップS3において、延伸倍率が、縦方向×横方向=3.0倍×3.3倍となるように形成し、アニールステップS4においては、積層樹脂フィルム表面温度が104℃となる条件にてアニール処理を行い、アニール弛緩率:縦方向×横方向=80%×85%となるように構成した。
最外層の厚みが19μm、中間層の厚みが5μm、最内層の厚みが15μmとなるように3層構造の積層樹脂フィルムを構成した点以外は、上記実施例1と同様にして形成した。