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  • 特開-クリーム状物 図1
  • 特開-クリーム状物 図2
  • 特開-クリーム状物 図3
  • 特開-クリーム状物 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067303
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】クリーム状物
(51)【国際特許分類】
   A63H 9/00 20060101AFI20240510BHJP
   A63H 33/22 20060101ALI20240510BHJP
   C09D 17/00 20060101ALI20240510BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20240510BHJP
   A63H 33/42 20060101ALI20240510BHJP
   B01J 13/00 20060101ALN20240510BHJP
   C08K 3/26 20060101ALN20240510BHJP
【FI】
A63H9/00 K
A63H33/22 K
A63H9/00 Q
C09D17/00
C08L101/00
A63H33/42 B
B01J13/00 A
C08K3/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022177266
(22)【出願日】2022-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000128234
【氏名又は名称】株式会社エポック社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】境 亮
【テーマコード(参考)】
2C150
4G065
4J002
4J037
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150CA18
2C150FB32
2C150FB43
2C150FB44
4G065AA10
4G065AB13X
4G065BB06
4G065CA02
4G065CA20
4G065DA06
4G065DA10
4G065EA01
4J002AA001
4J002BG041
4J002DE236
4J002FD096
4J002FD200
4J002GT00
4J002HA07
4J037DD23
4J037FF03
4J037FF09
(57)【要約】
【課題】光沢性を有し、装飾性に優れたクリーム状物を提供する。
【解決手段】装飾体玩具を作製するために絞り具から吐出されるクリーム状の樹脂であるクリーム状物であって、着色剤として真珠粉のみを含有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装飾体玩具を作製するために絞り具から吐出されるクリーム状の樹脂であるクリーム状物であって、着色剤として真珠粉のみを含有することを特徴とするクリーム状物。
【請求項2】
前記真珠粉の含有量が5~6重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のクリーム状物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーム状物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クリーム状の樹脂を充填したチューブを用いて、ケーキ等の疑似食品を作製する玩具が提案されている。例えば、特許文献1には、合成樹脂であるクリーム樹脂をチューブ容器に充填した樹脂チューブを備える玩具セットが開示されている。この玩具セットは、見た目に綺麗な食品を模したアクセサリーとして装飾性の高い疑似食品の装飾体玩具を容易に形成して遊ぶことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したクリーム状の樹脂であるクリーム状物は、種々の色のものが提供されており、色彩に富んだ装飾性を有する装飾体玩具を成形することができる。この種のクリーム状物では、より煌びやかな装飾体玩具を形成するために、光沢性が要求されることがある。
【0005】
本発明は、光沢性を有し、装飾性に優れたクリーム状物を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の一つの態様に係るクリーム状物は、装飾体玩具を作製するために絞り具から吐出されるクリーム状の樹脂であるクリーム状物であって、着色剤として真珠粉のみを含有する。
【発明の効果】
【0007】
上記の態様によれば、光沢性を有し、装飾性に優れたクリーム状物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係るクリーム状物を吐出するための絞り具の正面図である。
図2】本発明の実施形態に係るクリーム状物を装飾体玩具に吐出した状態を示す斜視図である。
図3】実施例で作製した2つのクリーム状物の配合表である。
図4】絞り具から吐出されたクリーム状物の写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係るクリーム状物10は、例えば図1に示すような絞り具20に収納される。絞り具20の容器22は、ポリ塩化ビニル樹脂等の柔軟性のある2枚のシート部材を重ねて、側辺を熱圧着で接合することにより形成されている。容器22の後方部は、2枚のシート部材を熱圧着で接合することで袋状に閉じられている。クリーム状物10を絞り具20の先端の吐出口24から吐出して、ケーキ等を模した装飾体の作製面に盛り付けることにより、装飾体玩具を作製することができる。
【0010】
本明細書でいうクリーム状物10は、アクリル樹脂等の合成樹脂に防腐剤等を含有させて形成され、空気に触れて乾燥すると固化するものである。本実施形態に係るクリーム状物10は、着色剤として真珠粉のみを5.5重量%含有させて形成されており、光沢性を有する樹脂となっている。真珠粉をこのような含有量とすることにより、クリーム状物10に対して効果的に光沢性を付与することができる。ここで、光沢性を有するとは、不透明のものだけでなく半透明のものも含み、表面で光が乱反射して煌びやかに見えるものをいう。
【0011】
次に、図2に示すような装飾体玩具の台座30に、クリーム状物10を吐出して盛り付ける例を説明する。台座30は、上面視において円形状をなしており、例えば樹脂材料を用いた射出成形により形成されている。台座30の上面30aは、装飾体40が作製される作製面とされる。図1に示す絞り具20から吐出したクリーム状物10を、作製面上の装飾体支持部32に盛り付けて装飾体40とすることにより、円形状のケーキを模した装飾体玩具を作製することができる。
【0012】
装飾体支持部32は、略直円錐体状に突出する形で、台座30の上面30aに等間隔で4つ設けられている。装飾体支持部32の外周の上面には、環状凸部34が設けられている。環状凸部34は、上面視において円形に形成されている。
【0013】
台座30の装飾体支持部32にクリーム状物10を盛り付けると、装飾体支持部32によりクリーム状物10が見栄え良く支持される。環状凸部34は、クリーム状物10を盛り付ける範囲の目安とすることができると共に外形からのクリーム状物10のはみ出しも阻止して外形をきれいなものとすることができる。全ての装飾体支持部32に盛り付けられたクリーム状物10は、乾燥、固化されて装飾体40が形成され、装飾体玩具が完成する。
【0014】
ここで、図4に示すように、本実施形態に係るクリーム状物10は光沢性を有することから、各装飾体支持部32に盛り付けられたクリーム状物10が乾燥、固化されて形成された装飾体40もまた光沢性を有しており、煌びやかな装飾体玩具を完成させることができる。
【0015】
以上説明したように実施形態に係るクリーム状物10は、着色剤として真珠粉のみが含有されていることにより、光沢性を有しており、装飾性に優れている。このため、光沢性を有しないクリーム状物によって形成される装飾体玩具に比して、より多彩で煌びやかな装飾体玩具を容易に成形することができ、使用者に飽きることのない装飾体玩具遊びを行わせることができる。
【0016】
以上のような本発明の実施形態によれば、下記の態様のクリーム状物を提供することができる。
【0017】
第1の態様に係るクリーム状物は、装飾体玩具を作製するために絞り具から吐出されるクリーム状の樹脂であるクリーム状物であって、着色剤として真珠粉のみを含有する。
【0018】
この構成によれば、光沢性を有し、装飾性に優れたクリーム状物を実現することができ、このクリーム状物を用いて多彩で煌びやかな装飾体玩具を容易に成形することができる。
【0019】
第2の態様に係るクリーム状物は、前記真珠粉の含有量が5~6重量%の範囲内である.
【0020】
クリーム状物では、真珠粉の含有量が上記範囲内より少なければ、光沢性が減少し、上記範囲内より多ければ、光沢性は増大するが色味が濃くなる。特に白色の真珠粉の場合は、真珠粉の含有量が上記範囲内から逸脱すると、色の沈みが生じる。上記の構成によれば、真珠粉を上記範囲内の含有量とすることにより、クリーム状物に対して効果的に光沢性を付与することができる。
【0021】
以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【実施例0022】
実施例では、光沢性を有する2種類のクリーム状物を作製した。実施例1として、光沢性を有する白色のクリーム状物を作製した。実施例2として、光沢性を有する桃色のクリーム状物を作製した。
【0023】
合成樹脂として、アクリル酸エチルを29重量%、アクリル酸ブチルを16重量%、水を55重量%配合して作製したポリアクリルエマルジョンを用いた。着色剤として、実施例1では白色系の真珠粉のみを配合し、実施例2では白色系の真珠粉及び桃色系の真珠粉のみを配合した。また、防腐剤として少量のフェノキシエタノールを添加し、クリーム状物の固化後に軟質性を保持させるための軟化剤として少量の鉱油を添加した。
【0024】
実施例1及び2について、ポリアクリルエマルジョン、真珠粉、フェノキシエタノール、及び鉱油の配合比を図3に示す。図3において、各原材料の配合比の単位は重量%である。実施例1及び2について、真珠粉の配合比はいずれも約5.5重量%とした。作製した実施例1及び2のクリーム状物を目視にて確認したところ、いずれも光沢性を有することを確認することができた。また、作製した各クリーム状物を乾燥、固化したものについても、それぞれ光沢性を有しており、装飾性に優れていることを確認することができた。
【符号の説明】
【0025】
10 クリーム状物 20 絞り具
22 容器 24 吐出口
30 台座 30a 上面
32 装飾体支持部 34 環状凸部
40 装飾体
図1
図2
図3
図4