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  • 特開-吊り架構構造 図1
  • 特開-吊り架構構造 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067323
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】吊り架構構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/24 20060101AFI20240510BHJP
   E04B 5/32 20060101ALI20240510BHJP
   E04B 9/18 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
E04B1/24 E
E04B5/32 C
E04B9/18 A
E04B9/18 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022177308
(22)【出願日】2022-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浜田 勇気
(72)【発明者】
【氏名】平井 慶一
(72)【発明者】
【氏名】小野 晋
(57)【要約】
【課題】天井スラブ及び天井下地鉄骨材を支持する鉄骨梁のたわみを抑制することを目的とする。
【解決手段】吊り架構構造は、一対の柱14に架設され、天井スラブ30を支持する鉄骨梁20と、鉄骨梁20の下方に該鉄骨梁20の材軸方向に沿って配置され、天井材48を支持するとともに、一対の柱14と構造的に縁が切られる天井下地鉄骨材40と、鉄骨梁20と天井下地鉄骨材40とを連結し、該天井下地鉄骨材40を吊り下げ支持するとともに、鉄骨梁20及び天井下地鉄骨材40に剛接合される複数の束材60と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の柱に架設され、天井スラブを支持する鉄骨梁と、
前記鉄骨梁の下方に該鉄骨梁の材軸方向に沿って配置され、天井材を支持するとともに、前記一対の柱と構造的に縁が切られる天井下地鉄骨材と、
前記鉄骨梁と前記天井下地鉄骨材とを連結し、該天井下地鉄骨材を吊り下げ支持するとともに、前記鉄骨梁及び前記天井下地鉄骨材に剛接合される複数の束材と、
を備える吊り架構構造。
【請求項2】
前記天井下地鉄骨材は、天井裏の床材を支持する、
請求項1に記載の吊り架構構造。
【請求項3】
前記鉄骨梁と前記天井下地鉄骨材とを連結する斜材と、
前記斜材に張力を付与する張力付与手段と、
を備える請求項1に記載の吊り架構構造。
【請求項4】
前記天井下地鉄骨材の断面積は、前記鉄骨梁の断面積よりも小さい、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の吊り架構構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊り架構構造に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄骨梁に取り付けられた天井下地材によって天井材を支持する支持構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、トラス構造の鉄骨梁が知られている(例えば、特許文献2,3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-157593号公報
【特許文献2】特開2009-019368号公報
【特許文献3】特開2002-030760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、天井スラブを支持する鉄骨梁に、天井下地材を吊り下げ支持させることが考えられる。
【0006】
しかしながら、鉄骨梁は、天井スラブの重量によってたわむ可能性がある。このような鉄骨梁に天井下地鉄骨材を吊り下げ支持させると、鉄骨梁がさらにたわむ可能性がある。
【0007】
本発明は、上記の事実を考慮し、天井スラブ及び天井下地鉄骨材を支持する鉄骨梁のたわみを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の吊り架構構造は、一対の柱に架設され、天井スラブを支持する鉄骨梁と、前記鉄骨梁の下方に該鉄骨梁の材軸方向に沿って配置され、天井材を支持するとともに、前記一対の柱と構造的に縁が切られる天井下地鉄骨材と、前記鉄骨梁と前記天井下地鉄骨材とを連結し、該天井下地鉄骨材を吊り下げ支持するとともに、前記鉄骨梁及び前記天井下地鉄骨材に剛接合される複数の束材と、を備える。
【0009】
請求項1に係る吊り架構構造によれば、一対の柱には、天井スラブを支持する鉄骨梁が架設される。この鉄骨梁の下方には、天井材を支持する天井下地鉄骨材が配置される。天井下地鉄骨材は、鉄骨梁の材軸方向に沿って配置される。この鉄骨梁と天井下地鉄骨材とは、複数の束材によって連結される。複数の束材は、天井下地鉄骨材を吊り下げ支持する。
【0010】
ここで、複数の束材は、鉄骨梁及び天井下地鉄骨材に剛接合される。これにより、天井下地鉄骨材が、鉄骨梁のたわみを抑制する補剛部材としても機能する。すなわち、天井下地鉄骨材が、鉄骨梁のたわみに対して抵抗可能になる。
【0011】
したがって、本発明では、複数の束材が鉄骨梁及び天井下地鉄骨材にピン接合される場合と比較して、鉄骨梁のたわみを抑制することができる。
【0012】
また、天井下地鉄骨材は、一対の柱と構造的に縁が切られる。したがって、天井下地鉄骨材を一対の柱と接合する必要がないため、施工性が向上する。
【0013】
請求項2に記載の吊り架構構造は、請求項1に記載の吊り架構構造において、前記天井下地鉄骨材は、天井裏の床材を支持する。
【0014】
請求項2に係る吊り架構構造によれば、天井下地鉄骨材は、天井裏の床材を支持する。このように天井下地鉄骨材によって天井裏の床材を支持させることにより、天井裏にキャットウォーク等の作業通路を容易に形成することができる。
【0015】
請求項3に記載の吊り架構構造は、請求項1に記載の吊り架構構造において、前記鉄骨梁と前記天井下地鉄骨材とを連結する斜材と、前記斜材に張力を付与する張力付与手段と、を備える。
【0016】
請求項3に係る吊り架構構造によれば、斜材は、鉄骨梁と天井下地鉄骨材とを連結する。また、張力付与手段は、斜材に張力を付与する。
【0017】
ここで、例えば、鉄骨梁上に天井スラブを施工する前に、張力付与手段によって斜材に張力を付与し、鉄骨梁にむくりを予め付けておくことにより、天井スラブの荷重による鉄骨梁のたわみを抑制することができる。
【0018】
請求項4に記載の吊り架構構造は、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の吊り架構構造において、前記天井下地鉄骨材の断面積は、前記鉄骨梁の断面積よりも小さい。
【0019】
請求項4に係る吊り架構構造によれば、天井下地鉄骨材の断面積は、鉄骨梁の断面積よりも小さい。これにより、天井下地鉄骨材の吊り下げ荷重が低減されるため、鉄骨梁及び束材の断面積を小さくすることができる。
【0020】
このように本発明では、鉄骨梁及び束材の断面積を小さくしつつ、天井スラブの荷重等による鉄骨梁のたわみを効率的に抑制することができる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、天井スラブ及び天井下地鉄骨材を支持する鉄骨梁のたわみを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態に係る吊り架構構造が適用された構造物を示す立面図である。
図2】構造物の大空間階の天井部分を示す図1の一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る吊り架構構造について説明する。
【0024】
(構造物)
図1には、本実施形態に係る吊り架構構造が適用された構造物10が示されている。構造物(建物)10は、複数階で構成されている。この構造物10の所定階は、ホール等の大空間階10Hとされている。大空間階10Hは、構造物10の他の階よりも階高が高くされている。この大空間階10Hに、本実施形態に係る吊り架構構造が適用されている。
【0025】
(吊り架構構造)
大空間階10Hは、一対の柱14と、鉄骨梁20と、天井スラブ30と、天井下地鉄骨材40と、複数の束材60と、複数の斜材70とを備えている。一対の柱14は、大空間階10Hの両側に配置されている。この一対の柱14には、鉄骨梁20が架設されている。なお、柱14は、鉄骨造や鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造等で構成される。
【0026】
(鉄骨梁)
図2に示されるように、鉄骨梁20は、大空間階10Hの天井側の梁を構成している。この鉄骨梁20は、一対の柱14と共に架構12を構成している。なお、大空間階10Hには、複数の架構12が図2の紙面と直交する方向に間隔を空けて配置されている。
【0027】
鉄骨梁20は、一例として、H形鋼によって形成されている。この鉄骨梁20は、上下方向に互いに対向する上側フランジ部22及び下側フランジ部24と、上側フランジ部22及び下側フランジ部24を接続するウェブ部26とを有している。
【0028】
なお、鉄骨梁20は、H形鋼に限らず、例えば、I形鋼やC形鋼等によって形成されても良い。
【0029】
(天井スラブ)
鉄骨梁20は、鉄筋コンクリート造の天井スラブ30を支持している。天井スラブ30は、鉄骨梁20の上に敷設されており、大空間階10Hの上階の床を形成している。また、天井スラブ30には、鉄骨梁20の上側フランジ部22の上面から突出する図示しない複数のスタッド(頭付きスタッド)が埋設されている。これらのスタッドを介して、天井スラブ30と鉄骨梁20とがせん断力を伝達可能に接合されている。
【0030】
なお、構造物10における大空間階10H以外の他の階(一般階)では、天井スラブ30が鉄骨梁32に支持されている。
【0031】
(天井下地鉄骨材)
鉄骨梁20の下方には、天井下地鉄骨材40が配置されている。天井下地鉄骨材40は、天井材48の下地とされており、鉄骨梁20よりも断面が小さくされている。また、天井下地鉄骨材40は、一例として、H形鋼によって形成されている。この天井下地鉄骨材40は、上下方向に互いに対向する上側フランジ部42及び下側フランジ部44と、上側フランジ部42及び下側フランジ部44を接続するウェブ部46とを有している。
【0032】
なお、天井下地鉄骨材40は、H形鋼に限らず、例えば、I形鋼やC形鋼、L形鋼、鋼管鋼等によって形成されても良い。
【0033】
天井下地鉄骨材40は、鉄骨梁20の材軸方向に沿って配置されている。この天井下地鉄骨材40は、一対の柱14に架設されておらず、一対の柱14とは構造的に縁が切られている。本実施形態では、一例として、天井下地鉄骨材40の両側の端部40Eと一対の柱14との間に、隙間Gがそれぞれ形成されている。これらの隙間Gによって、地震時等における天井下地鉄骨材40と一対の柱14との干渉が抑制されている。
【0034】
天井下地鉄骨材40の下面には、パネル状の天井材48が取り付けられている。天井材48は、図2の紙面と直交する方向に隣り合う天井下地鉄骨材40に架け渡されている。
【0035】
天井下地鉄骨材40は、パネル状の床材50を支持している。床材50は、天井下地鉄骨材40の上に設けられている。また、床材50は、図2の紙面と直交する方向に隣接する天井下地鉄骨材40に架け渡されている。この床材50は、例えば、天井裏の作業通路(キャットウォーク)等の床を構成している。
【0036】
(束材)
鉄骨梁20と天井下地鉄骨材40とは、複数の束材60によって連結されている。複数の束材60は、天井下地鉄骨材40を吊り下げ支持する吊り材とされている。つまり、大空間階10Hの天井は、吊り天井とされている。
【0037】
複数の束材60は、上下方向に沿って配置されるとともに、鉄骨梁20及び天井下地鉄骨材40の材軸方向に間隔を空けて配置されている。各束材60は、例えば、H形鋼によって形成されている。この束材60は、鉄骨梁20の材軸方向に互いに対向する一対のフランジ部62と、一対のフランジ部62を接続するウェブ部64とを有している。
【0038】
なお、束材60は、H形鋼に限らず、例えば、I形鋼やC形鋼、L形鋼、鋼管鋼等によって形成されても良い。
【0039】
束材60の上端部は、鉄骨梁20に剛接合されている。具体的には、束材60における一対のフランジ部62及びウェブ部64の上端部は、鉄骨梁20の下側フランジ部24の下面に突き当てられた状態で、溶接(隅肉溶接)等によって接合されている。
【0040】
鉄骨梁20における束材60との接合部には、当該接合部を補強する一対のスチフナ28が設けられている。一対のスチフナ28は、鉄骨梁20の上側フランジ部22と下側フランジ部24との間に、束材60の一対のフランジ部62と連続するように設けられている。この一対のスチフナ28は、鉄骨梁20の上側フランジ部22、下側フランジ部24、及びウェブ部26に溶接等によって接合されている。
【0041】
なお、一対のスチフナ28は、適宜省略可能である。
【0042】
束材60の下端部は、天井下地鉄骨材40に剛接合されている。具体的には、束材60における一対のフランジ部62及びウェブ部64の下端部は、天井下地鉄骨材40の上側フランジ部42の上面に突き当てられた状態で、溶接(隅肉溶接)等によって接合されている。
【0043】
天井下地鉄骨材40における束材60との接合部には、当該接合部を補強する一対のスチフナ47が設けられている。一対のスチフナ47は、天井下地鉄骨材40の上側フランジ部42と下側フランジ部44との間に、束材60の一対のフランジ部62と連続するように設けられている。この一対のスチフナ47は、天井下地鉄骨材40の上側フランジ部42、下側フランジ部44、及びウェブ部46に溶接等によって接合されている。
【0044】
なお、一対のスチフナ47は、適宜省略可能である。
【0045】
隣り合う一対の束材60、鉄骨梁20、及び天井下地鉄骨材40は、枠体(架構)を構成している。枠体は、斜材70によって適宜補強されている。具体的には、斜材70は、例えば、鋼棒等によって形成されており、枠体の対角上に配置されている。この斜材70の上端部は、鉄骨梁20に接合されている。また、斜材70の下端部は、天井下地鉄骨材40に接合されている。
【0046】
なお、束材60は、鋼棒に限らず、例えば、形鋼や鋼管鋼等によって形成されても良い。また、斜材70の配置や本数は、適宜変更可能である。
【0047】
斜材70には、ターンバックル72が設けられている。ターンバックル72は、斜材70に張力を付与する張力付与手段の一例である。このターンバックル72によって斜材70に張力を付与することにより、鉄骨梁20のたわみが抑制される。また、ターンバックル72によって斜材70に張力を付与することにより、鉄骨梁20にむくりを付けることが可能とされている。
【0048】
張力付与手段は、ターンバックル72に限らない。張力付与手段は、斜材70に張力を付与可能であれば良く、他のネジ機構等でも良い。
【0049】
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0050】
本実施形態によれば、一対の柱14には、天井スラブ30を支持する鉄骨梁20が架設されている。この鉄骨梁20の下方には、天井材48を支持する天井下地鉄骨材40が配置されている。天井下地鉄骨材40は、鉄骨梁20の材軸方向に沿って配置されている。この鉄骨梁20と天井下地鉄骨材40とは、複数の束材60によって連結されている。複数の束材60は、天井下地鉄骨材40を吊り下げ支持している。
【0051】
ここで、複数の束材60は、鉄骨梁20及び天井下地鉄骨材40に剛接合されている。これにより、天井下地鉄骨材40が、鉄骨梁20のたわみを抑制する補剛部材としても機能する。すなわち、天井下地鉄骨材40が、鉄骨梁20のたわみに対して抵抗可能になる。
【0052】
したがって、本実施形態では、複数の束材60が鉄骨梁20及び天井下地鉄骨材40にピン接合される場合と比較して、鉄骨梁20のたわみを抑制することができる。
【0053】
また、天井下地鉄骨材40は、一対の柱14と構造的に縁が切られている。したがって、天井下地鉄骨材40を一対の柱14と接合する必要がないため、施工性が向上する。さらに、天井下地鉄骨材40及び束材60には、耐火被覆が不要であるため、施工性がさらに向上する。
【0054】
また、天井下地鉄骨材40は、天井裏の床材50を支持している。このように天井下地鉄骨材40によって天井裏の床材50を支持させることにより、天井裏にキャットウォーク等の作業通路を容易に形成することができる。
【0055】
さらに、鉄骨梁20、天井下地鉄骨材40、及び複数の束材60は、斜材70によって補強されている。これにより、鉄骨梁20のたわみがさらに抑制される。さらに、斜材70には、ターンバックル72が設けられている。このターンバックル72によって斜材70に張力を付与することにより、鉄骨梁20のたわみがさらに抑制される。
【0056】
また、例えば、鉄骨梁20上に天井スラブ30を施工する前に、ターンバックル72によって斜材70に張力を付与し、鉄骨梁20にむくりを予め付けておくことにより、天井スラブ30の荷重による鉄骨梁20のたわみを抑制することができる。
【0057】
さらに、天井下地鉄骨材40の断面積は、鉄骨梁20の断面積よりも小さい。これにより、天井下地鉄骨材40の吊り下げ荷重が低減されるため、鉄骨梁20及び束材60の断面積を小さくすることができる。つまり、本実施形態では、鉄骨梁20及び束材60の断面積を小さくしつつ、天井スラブ30の荷重等による鉄骨梁20のたわみを効率的に抑制することができる。
【0058】
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0059】
上記実施形態では、天井下地鉄骨材40上に、天井裏の床材50が設けられている。しかし、床材50は、適宜省略可能である。
【0060】
また、上記実施形態では、斜材70に、張力付与手段としてのターンバックル72が設けられている。しかし、張力付与手段は、必要に応じて設ければ良く、適宜省略可能である。
【0061】
また、上記実施形態では、鉄骨梁20と天井下地鉄骨材40とが斜材70によって連結されている。しかし、斜材70は、必要に応じて設ければ良く、適宜省略可能である。
【0062】
また、上記実施形態では、天井下地鉄骨材40の断面積が、鉄骨梁20の断面積よりも小さくされている。しかし、天井下地鉄骨材40の断面積は、適宜変更可能であり、例えば、鉄骨梁20の断面積と同じでも良いし、鉄骨梁20の断面積よりも大きくても良い。
【0063】
また、上記実施形態に係る吊り架構構造は、構造物10の大空間階10Hに適用されている。しかし、上記実施形態に係る吊り架構構造は、構造物10の大空間階10Hに限らず、例えば、構造物10の他の一般階等に適宜提要可能である。
【0064】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0065】
14 柱
20 鉄骨梁
30 天井スラブ
40 天井下地鉄骨材
48 天井材
50 床材
60 束材
70 斜材
72 ターンバックル(張力付与手段)
図1
図2