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  • 特開-食品廃棄物処理器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067338
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】食品廃棄物処理器
(51)【国際特許分類】
   B02C 18/00 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
B02C18/00 103A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022177326
(22)【出願日】2022-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000001454
【氏名又は名称】株式会社貝印刃物開発センター
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】落合 章吾
【テーマコード(参考)】
4D065
【Fターム(参考)】
4D065CA06
4D065CB03
4D065CC03
4D065DD04
4D065DD11
4D065DD26
4D065EA01
4D065EB07
4D065EB17
4D065ED06
4D065ED23
4D065EE04
(57)【要約】
【課題】SDGsのターゲット12.5「廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する」に貢献すると共に、事前に食品廃棄物を細かく切らなければならないという手間を省くこと。
【解決手段】本開示に係る食品廃棄物処理器1は、上面10Uに投入口10Oが設けられている容器10と、上面20Uに開口部20Oが設けられており、側面及び底面の少なくとも一方に複数の排出孔20Hが設けられており、投入口10Oに挿入可能なかご部20と、開口部20Oに嵌合可能な蓋部30とを備えている。蓋部30の下面30Bから延びる軸40を中心にして回転可能な刃体41が設けられており、蓋部30の上面に設けられているハンドル部31を引くと軸40が回転するように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬型の食品廃棄物処理器であって、
上面に投入口が設けられている容器と、
上面に開口部が設けられており、側面及び底面の少なくとも一方に複数の排出孔が設けられており、前記投入口に挿入可能なかご部と、
前記開口部に嵌合可能な蓋部と、を備え、
前記蓋部の下面から延びる軸を中心にして回転可能な刃体が設けられており、
前記蓋部の上面に設けられているハンドル部を引くと前記軸が回転するように構成されている、食品廃棄物処理器。
【請求項2】
前記ハンドル部を引く方向は、前記容器の長手方向及び前記長手方向に直交する幅方向に対して傾斜している、請求項1に記載の食品廃棄物処理器。
【請求項3】
前記蓋部が前記かご部に嵌合しており且つ前記かご部が前記容器に挿入されている状態において、前記容器の底面と前記蓋部の上面との間の長さは、前記容器の底面と前記容器の上面との間の長さと等しい、請求項1又は2に記載の食品廃棄物処理器。
【請求項4】
前記蓋部の上面において、前記蓋部を把持するための把持部が設けられている、請求項1に記載の食品廃棄物処理器。
【請求項5】
前記容器の底面と前記把持部の上端部との間の長さは、前記容器の底面と前記ハンドル部の上端部との間の長さよりも長い、請求項4に記載の食品廃棄物処理器。
【請求項6】
前記把持部の前記幅方向の長さは、前記ハンドル部の前記幅方向の長さよりも長い、請求項4又は5に記載の食品廃棄物処理器。
【請求項7】
前記把持部の上部及び前記ハンドル部の上部は、前記蓋部の上面と平行になるように構成されている、請求項4に記載の食品廃棄物処理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、食品廃棄物処理器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭で出る食品廃棄物を、無駄なく環境負荷の少ない形で処理するための装置として、堆肥容器の価値が見直されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平02-112337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、食品廃棄物は細かく砕かれていた方が分解が促進されるため、既存の堆肥容器に食品廃棄物を入れる際には、食品廃棄物を乾燥させた上で細かく切るといった手間が発生するという問題点があった。
【0005】
そこで、本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、SDGsのターゲット12.5「廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する」に貢献すると共に、事前に食品廃棄物を細かく切らなければならないという手間を省くことができる食品廃棄物処理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の特徴は、可搬型の食品廃棄物処理器であって、上面に投入口が設けられている容器と、上面に開口部が設けられており、側面及び底面の少なくとも一方に複数の排出孔が設けられており、前記投入口に挿入可能なかご部と、前記開口部に嵌合可能な蓋部と、を備え、前記蓋部の下面から延びる軸を中心にして回転可能な刃体が設けられており、前記蓋部の上面に設けられているハンドル部を引くと前記軸が回転するように構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、SDGsのターゲット12.5「廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する」に貢献すると共に、事前に食品廃棄物を細かく切らなければならないという手間を省くことができる食品廃棄物処理器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1(a)は、一実施形態に係る食品廃棄物処理器1の平面図の一例であり、図1(b)は、一実施形態に係る食品廃棄物処理器1の正面図の一例であり、図1(c)は、一実施形態に係る食品廃棄物処理器1の左側面図の一例である。
図2図2は、一実施形態に係る食品廃棄物処理器1の分解図の一例である。
図3図3は、一実施形態に係る食品廃棄物処理器1において、蓋部30がかご部20に嵌合している状態でかご部20が容器10に挿入される様子を示す図である。
図4図4は、一実施形態に係る食品廃棄物処理器1において、ハンドル部31を引く様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
以下、図1図4を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1(a)は、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1の平面図の一例であり、図1(b)は、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1の正面図の一例であり、図1(c)は、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1の左側面図の一例であり、図2は、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1の分解図の一例であり、図3は、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1において、蓋部30がかご部20に嵌合している状態でかご部20が容器10に挿入される様子を示す図であり、図4は、一実施形態に係る食品廃棄物処理器1において、ハンドル部31を引く様子を示す図である。
【0011】
本実施形態に係る食品廃棄物処理器1は、食品廃棄物を微生物の働きで分解、発酵させて堆肥(コンポスト)を作る装置であり、堆肥容器と呼ばれてもよい。なお、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1は、可搬型であり、コンパクトであるため、ベランダ等でも使用可能である。
【0012】
ここで、本明細書における食品廃棄物には、料理の際に出る野菜の切れ端や庭木の落ち葉や庭に生えた雑草等の植物残渣が含まれるものとする。
【0013】
図1図4に示すように、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1は、容器10と、かご部20と、蓋部30とを備えている。
【0014】
図2及び図3に示すように、容器10の上面10Uには、投入口10Oが設けられている。
【0015】
また、図2及び図3に示すように、かご部20の上面20Uには、開口部20Oが設けられており、かご部20の側面及び底面の少なくとも一方には、複数の排出孔20Hが設けられている。例えば、図2に示すように、かご部20は、複数の排出孔20Hが設けられている網タイプの形状を有していてもよい。
【0016】
図3に示すように、かご部20は、容器10の投入口10Oに挿入可能である。なお、かご部20が、容器10の投入口10Oに挿入された状態において、かご部20の外側面と容器10の投入口10O内の側面との間には、隙間が設けられている。或いは、かご部20が、容器10の投入口10Oに挿入された状態において、かご部20の外側面と容器10の投入口10O内の側面とが係合されていてもよい。
【0017】
さらに、図2及び図3に示すように、蓋部30、具体的には、蓋部30の下部分301は、かご部20の開口部20Oに嵌合可能である。
【0018】
また、図2に示すように、蓋部30の下面30Bから延びる軸40を中心にして回転可能な刃体41が設けられている。図2の例では、軸40の外周に、3枚の刃体41が設けられているが、他の方法で刃体41が設けられていてもよい。
【0019】
図1図4に示すように、蓋部30の上面30Uに設けられているハンドル部31を引くと軸40が回転するように構成されている。
【0020】
かかる構成によれば、かご部20内において刃体41を回転させることで、かご部20内に入れられた食品廃棄物を細かくすることができるため、土への分解を促進させ、既存のコンポストに比べて簡易的に堆肥を作ることができる。
【0021】
ここで、かご部20内の食品廃棄物は、刃体41によって細かくされた後、かご部20の排出孔20Hを介して排出されて容器10内に溜まることになる。なお、作業者は、かご部20を反転させ、かご部20内の残留物を確実に容器10に入れてもよい。
【0022】
また、かかる構成によれば、かご部20及び蓋部30を容器10の投入口10Oから容易に取り外すことができるため、食品廃棄物を細かくして容器10に溜めた後、かご部20及び蓋部30を洗浄しやすくなる。
【0023】
さらに、かかる構成によれば、手動式であるため、軽量で電源不要であり、設置場所を問わないという効果を奏する。
【0024】
ここで、図4に示すように、軸40を回転するためにハンドル部31を引く方向Dは、容器10の長手方向L及び長手方向Lに直交する幅方向Wに対して傾斜していてもよい。
【0025】
かかる構成によれば、ハンドル部31を引く方向Dを容器10の長手方向L及び幅方向Wに対して傾斜させることで、作業者のハンドル部31を引く力がハンドル部31に伝わりやすくなる。
【0026】
また、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1において、蓋部30がかご部20に嵌合しており且つかご部20が容器10に挿入されている状態において、図1(b)に示すように、容器10の底面10Bと蓋部30の上面30Uとの間の長さL1は、容器10の底面10Bと容器10の上面10Uとの間の長さL1と等しくなるように構成されていてもよい。
【0027】
通常の状態で、作業者が、食品廃棄物処理器1に向き合う際に、L1が600mm程度の場合、ハンドル部31が傾斜されていることが好適である。
【0028】
かかる構成によれば、蓋部30がかご部20に嵌合しており且つかご部20が容器10に挿入されている状態における容器10の長手方向Lのサイズをコンパクトにすることができる。
【0029】
また、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1では、図1図4に示すように、蓋部30の上面30Uにおいて、蓋部30を把持するための把持部32が設けられていてもよい。
【0030】
かかる構成によれば、作業者が、把持部32を把持することができるので、蓋部30をかご部20に嵌合したり、蓋部30をかご部20から取り外したり、かご部20と嵌合した状態の蓋部30を容器10に挿入したり、かご部20と嵌合した状態の蓋部30を容器10から抜き出したりする動作を容易にすることができる。
【0031】
また、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1において、蓋部30がかご部20に嵌合しており且つかご部20が容器10に挿入されている状態において、図1(c)に示すように、容器10の底面10Bと把持部32の上端部32Uとの間の長さL2は、容器10の底面10Bとハンドル部31の上端部31Uとの間の長さL3よりも長くなるように構成されていてもよい。
【0032】
また、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1において、図1(b)に示すように、把持部32の幅方向Wの長さW1は、ハンドル部31の幅方向Wの長さW2よりも長くなるように構成されていてもよい。
【0033】
かかる構成によれば、所定の動作(すなわち、刃体41の回転動作)を発生させるハンドル部31よりも、何の動作が発生せずに安定化させる意図である把持部32の方を長手方向L及び幅方向Wの外側に突出させているため、障害物との接触や、何らかの引っ掛かり等により誤動作させない意味で、より安全性を高めることができる。
【0034】
ここで、実際の使用時の動作及び動作順を想定すると、作業者は、まず初めに容器10全体の安定化のために、五指を用いて把持部32を強く握り、その後は、格別、五指まで必要なく、ハンドル部31の操作で、かかる動作を完了させる。
【0035】
さらに、本実施形態に係る食品廃棄物処理器1において、図1(b)に示すように、把持部32の上部32U及びハンドル部31の上部31Uは、蓋部30の上面30Uと平行になるように構成されていてもよい。
【0036】
かかる構成によれば、長手方向Lの外側に向けて大きく突出した部材(把持部32)及び手前側に低く傾斜した部材(ハンドル部31)を観察することで、作業者は、直感的に、把持部32が安定化させる持ち手であり、ハンドル部31が操作する引き手であることを予期することができる。したがって、作業者は、利き手に依存することなく、自然とハンドル部31を取ることになる。
【0037】
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0038】
1…食品廃棄物処理器
10…容器
20…かご部
30…蓋部
31…ハンドル部
32…把持部
40…軸
41…刃体
図1
図2
図3
図4