(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067469
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】空気清浄機付テーブル
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20240510BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20240510BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
F24F8/80 120
F24F8/80 216
F24F8/80 238
F24F8/80 252
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022177573
(22)【出願日】2022-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】北田 一彦
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NP08
3B053NQ01
3B053NQ10
(57)【要約】
【課題】浄化後の空気によって形成される空気壁によって、利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することを抑制できる空気清浄機付テーブルを提供する空気清浄機付テーブルを提供する。
【解決手段】天板を備えるテーブル本体と、テーブル本体に取り付けられる空気清浄機と、を備える。空気清浄機は、天板よりも上方に配置される吸入口と、吸入口を介して吸入された空気を浄化する浄化ユニットと、天板よりも上方に配置され、浄化ユニットによって浄化された空気を上方に吹き出す吹出部と、吸入口と吹出部との間に配置され、吸入口と吹出部とを隔絶する隔壁部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板を備えるテーブル本体と、
前記テーブル本体に取り付けられる空気清浄機と、
を備え、
前記空気清浄機は、
前記天板よりも上方に配置される吸入口と、
前記吸入口を介して吸入された空気を浄化する浄化ユニットと、
前記天板よりも上方に配置され、前記浄化ユニットによって浄化された空気を上方に吹き出す吹出部と、
前記吸入口と前記吹出部との間に配置され、前記吸入口と前記吹出部とを隔絶する隔壁部と、
を有する、空気清浄機付テーブル。
【請求項2】
前記吸入口は、水平方向に開口し、かつ、前記吹出部よりも下方に配置され、
前記隔壁部は、水平方向に沿って延び、前記吸入口と前記吹出部とを鉛直方向に隔絶する、請求項1に記載の空気清浄機付テーブル。
【請求項3】
前記空気清浄機は、前記浄化ユニットを収容する中空の収容部材を有し、
前記吸入口および前記吹出部は、前記収容部材に設けられる、請求項1または2に記載の空気清浄機付テーブル。
【請求項4】
前記隔壁部は、前記収容部材の内側面と前記浄化ユニットの外側面との間に配置され、前記収容部材の内側面および前記浄化ユニットの外側面と接触する、請求項3に記載の空気清浄機付テーブル。
【請求項5】
前記天板には、前記天板を鉛直方向に貫通する孔部が設けられ、
前記収容部材は、前記天板よりも上方に配置される部分と、前記天板よりも下方に配置される部分とが鉛直方向に繋がる筒状であり、かつ、前記孔部を鉛直方向に通される、請求項3に記載の空気清浄機付テーブル。
【請求項6】
前記天板は、前記孔部の内側面を遮蔽する遮蔽部材を有する、請求項5に記載の空気清浄機付テーブル。
【請求項7】
前記遮蔽部材は、
前記孔部を前記孔部の内側から遮蔽する遮蔽部と、
前記遮蔽部の上方端から前記孔部の外側に向けて延び、前記天板の上方を向く面と対向する対向部と、
を有する、請求項6に記載の空気清浄機付テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機付テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
テーブル周りの空気を浄化する機能を有するテーブルとして、空気清浄機を備える空気清浄機付テーブルが知られている。例えば、特許文献1には、空気清浄機の吸入口(吸気口)および吹出口が天板の上方に配置され、空気清浄機のフィルタが天板の下方に配置される構成の空気清浄機付テーブルが開示されている。この空気清浄機付テーブルでは、天板の上面近傍において空気を空気清浄機の内部に吸入し、天板の上方に延出する連通パイプを通して上方から下方に向けて浄化した空気を吹き出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された空気清浄機付テーブルは、浄化後の空気は吸気口に向けて吹き出されるため、浄化後の空気は、吸入口に吸入される浄化前の空気と干渉し易く、浄化後の空気が拡散し易かった。そのため、テーブルの上方に浄化後の空気による空気壁を充分に形成できず、利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することを充分に抑制できなかった。
【0005】
そこで、本発明は、浄化後の空気によって形成される空気壁によって、利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することを抑制できる空気清浄機付テーブルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示は以下の態様を採用した。
(1)本開示の一態様に係る空気清浄機付テーブルは、天板を備えるテーブル本体と、前記テーブル本体に取り付けられる空気清浄機と、を備え、前記空気清浄機は、前記天板よりも上方に配置される吸入口と、前記吸入口を介して吸入された空気を浄化する浄化ユニットと、前記天板よりも上方に配置され、前記浄化ユニットによって浄化された空気を上方に吹き出す吹出部と、前記吸入口と前記吹出部との間に配置され、前記吸入口と前記吹出部とを隔絶する隔壁部と、を有する。
【0007】
本態様によれば、隔壁部によって、空気清浄機に吸入される浄化前の空気と空気清浄機から吹き出る浄化後の空気とが、混ざり合うことを抑制できるため、吸入口および吹出部の両方を天板よりも上方に配置できる。そのため、吸入口を介して、空気清浄機付テーブルの利用者の呼気および飛沫を含む浄化前の空気を好適に空気清浄機の内部に吸入して浄化できる。また、浄化後の空気を吹出部から上方に吹き出すため、浄化後の空気と吸気口に吸入される浄化前の空気との干渉を抑制し易い。そのため、浄化後の空気が拡散することを抑制し易いため、空気清浄機付テーブルの上方に浄化後の空気による空気壁を容易に形成することができる。したがって、空気清浄機付テーブルの利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することを抑制できる。
【0008】
(2)上記(1)の態様に係る空気清浄機付テーブルにおいて、前記吸入口は、水平方向に開口し、かつ、前記吹出部よりも下方に配置され、前記隔壁部は、水平方向に沿って延び、前記吸入口と前記吹出部とを鉛直方向に隔絶することが好ましい。
本態様によれば、空気清浄機の外部において、浄化前の空気は、吹出部よりも下方において水平方向に移動し、吸入口を介して空気清浄機の内部に吸入されるため、吹出部から上方に吹き出される浄化後の空気と、吸入口に吸入される浄化前の空気とが干渉することをより好適に抑制できる。そのため、浄化後の空気が拡散することをより好適に抑制し易いため、空気清浄付テーブルの上方に浄化後の空気による空気壁をより容易に形成することができる。したがって、空気清浄機付テーブルの利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することをより好適に抑制できる。
【0009】
(3)上記(1)または(2)の態様に係る空気清浄機付テーブルにおいて、前記空気清浄機は、前記浄化ユニットを収容する中空の収容部材を有し、前記吸入口および前記吹出部は、前記収容部材に設けられることが好ましい。
本態様によれば、吸入口および吹出部が浄化ユニットとは別個の部材である収容部材に設けられるため、浄化ユニットの構成の違いに応じて、収容部材に設けられる吸入口および吹出部の位置および形状等を容易に変更できる。また、テーブル本体の天板の高さに応じて、収容部材の鉛直方向の寸法および収容部材に設けられる吸入口および吹出部の鉛直方向の位置および形状等を容易に変更できる。したがって、浄化ユニットの構成およびテーブル本体の天板の高さに依らず、吸入口および吹出部を天板よりも上方に容易に配置できる。
【0010】
(4)上記(3)の態様に係る空気清浄機付テーブルにおいて、前記隔壁部は、前記収容部材の内側面と前記浄化ユニットの外側面との間に配置され、前記収容部材の内側面および前記浄化ユニットの外側面と接触することが好ましい。
本態様によれば、隔壁部によって、吸気口を介して収容部材の内部に吸入された浄化前の空気と、浄化ユニットから吹き出る浄化後の空気とが、収容部材と浄化ユニットとの間の隙間において、混ざり合うことを抑制できる。したがって、空気清浄機付テーブル周りの空気を効率的に浄化できる。
【0011】
(5)上記(3)または(4)の態様に係る空気清浄機付テーブルにおいて、前記天板には、前記天板を鉛直方向に貫通する孔部が設けられ、前記収容部材は、前記天板よりも上方に配置される部分と、前記天板よりも下方に配置される部分とが鉛直方向に繋がる筒状であり、かつ、前記孔部を鉛直方向に通されることが好ましい。
本態様によれば、空気清浄機付テーブルの組立工程において、孔部に収容部材を鉛直方向に通す簡易な作業によって、天板の上方および下方の両方に収容部材を配置できる。そのため、収容部材が天板の上方の部分および下方の部分の2つの部分によって構成され、該2つの部分のそれぞれを天板に取り付ける構成と比較して、空気清浄機付テーブルの組立工数が増大することを抑制できる。また、天板の高さ、左右方向の寸法、および前後方向の寸法に依らず、容易に収容部材を天板に取り付けることができる。
【0012】
(6)上記(5)の態様に係る空気清浄機付テーブルにおいて、前記天板は、前記孔部の内側面を遮蔽する遮蔽部材を有することが好ましい。
本態様によれば、収容部材の外側面と孔部の内側面との間の隙間から、孔部の内側面が外部に露出することを抑制できる。したがって、空気清浄機付テーブルの美感が損なわれることを抑制できる。
【0013】
(7)上記(6)の態様に係る空気清浄機付テーブルにおいて、前記遮蔽部材は、前記孔部を前記孔部の内側から遮蔽する遮蔽部と、前記遮蔽部の上方端から前記孔部の外側に向けて延び、前記天板の上方を向く面と対向する対向部と、を有することが好ましい。
本態様によれば、空気清浄機付テーブルの組立工程において、遮蔽部材を天板の上方から下方に移動させて、対向部を天板上に載置する簡易な作業によって、遮蔽部材を天板に取り付けることができる。したがって、空気清浄機付テーブルの部品点数および製造コストが増大することを抑制できるとともに、空気清浄機付テーブルの組立工数が増大することを抑制できる。
【発明の効果】
【0014】
本態様によれば、浄化後の空気によって形成される空気壁によって、利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施形態に係る空気清浄機付テーブルを示す斜視図である。
【
図2】一実施形態に係る空気清浄機付テーブルを示す断面図である。
【
図3】一実施形態に係る空気清浄機付テーブルの変形例を示す断面図である。
【
図4】一実施形態に係る空気清浄機付テーブルを示す他の斜視図である。
【
図5】一実施形態に係る空気清浄機付テーブル周りの空気の流れを示す正面図である。
【
図6A】一実施形態に係る空気清浄機付テーブルの組立工程を示す第1の断面図である。
【
図6B】一実施形態に係る空気清浄機付テーブルの組立工程を示す第2の断面図である。
【
図6C】一実施形態に係る空気清浄機付テーブルの組立工程を示す第3の断面図である。
【
図6D】一実施形態に係る空気清浄機付テーブルの組立工程を示す第4の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10を示す斜視図である。
図2は、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10を示す断面図である。
図3は、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10の変形例を示す断面図である。
図4は、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10を示す他の斜視図である。
【0017】
以下の説明において、各図には適宜、3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、鉛直方向である。鉛直方向は、空気清浄機付テーブル10が載置される床面Fに垂直な方向である。+Z側は、上方側であり、-Z側は、下方側である。以下の説明では、上方側を単に「上方」と呼び、下方側を単に「下方」と呼ぶ。X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であって、空気清浄機付テーブル10の左右方向である。+X側は、空気清浄機付テーブル10の左側であり、-X側は、空気清浄機付テーブル10の右側である。以下の説明では、空気清浄機付テーブル10の左側を単に「左側」と呼び、空気清浄機付テーブル10の右側を単に「右側」と呼ぶ。Y軸方向は、X軸方向およびZ軸方向と直交する方向であって、空気清浄機付テーブル10の前後方向である。+Y側は、空気清浄機付テーブル10の前側であり、-Y側は、空気清浄機付テーブル10の後側である。以下の説明では、空気清浄機付テーブル10の前側を単に「前側」と呼び、空気清浄機付テーブル10の後側を単に「後側」と呼ぶ。また、対象物を上方から見ることを「平面視」という。
【0018】
なお、上方、下方、前側、後側、左側、右側は、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0019】
本実施形態の空気清浄機付テーブル10は、オフィス、公共施設および学校等の執務空間および打合せ空間等に設置される。
図1および
図2に示すように、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10は、テーブル本体20と、空気清浄機40と、を備える。
【0020】
(テーブル本体20)
図1に示すように、テーブル本体20は、左右方向(X軸方向)に互いに間隔をあけて配置される一対の脚部21と、一対の支持部材25と、天板28と、を備える。
【0021】
一対の脚部21は、それぞれ、床面Fに設置される。一対の脚部21は、左右方向(X軸方向)に間隔をあけて配置される。一対の脚部21は、それぞれ、2本の脚支柱22と、下側接続部23と、上側接続部24と、を有する。脚支柱22は、鉛直方向(Z軸方向)に延びる柱状である。一対の脚部21それぞれが有する2本の脚支柱22は、前後方向(Y軸方向)に間隔をあけて配置される。各脚支柱22の下方端には第1設置部材22aが取り付けられる。各第1設置部材22aは、脚支柱22から下方に突出し、床面Fに接触する。これにより、テーブル本体20は、床面Fに設置される。なお、各第1設置部材22aは、公知の高さを調整可能なねじ込み式のアジャスタにより構成されてもよい。この場合、アジャスタの締め込み量を変えることによって、各第1設置部材22aの脚支柱22から下方に突出する突出量を調整することができ、天板28の高さを調整できる。
【0022】
下側接続部23は、前後方向(Y軸方向)に延びる柱状である。下側接続部23は、2本の脚支柱22の間に配置される。下側接続部23は、2本の脚支柱22それぞれの下方端に固定される。これにより、2本の脚支柱22は、下側接続部23を介して互いに固定される。
【0023】
上側接続部24は、前後方向(Y軸方向)に延びる柱状である。上側接続部24は、2本の脚支柱22の間に配置される。上側接続部24は、2本の脚支柱22それぞれの上方端と固定される。これにより、2本の脚支柱22は、上側接続部24を介して互いに固定される。各上側接続部24は、天板28を鉛直方向(Z軸方向)に支持する。各上側接続部24は、天板28と固定される。
【0024】
一対の支持部材25は、それぞれ、左右方向(X軸方向)に延びる柱状である。各支持部材25は、1対の脚部21の間に配置される。各支持部材25は、前後方向(Y軸方向)に間隔をあけて配置される。各支持部材25は、左右方向に並んで配置される2本の脚支柱22それぞれの上方端と固定される。これにより、一対の脚部21は、支持部材25を介して互いに固定される。各支持部材25は、天板28を鉛直方向(Z軸方向)に支持する。各支持部材25は、天板28と固定される。
【0025】
天板28は、鉛直方向と直交する方向に拡がる板状である。本実施形態において、鉛直方向に見て、天板28の左右方向(X軸方向)両側の外縁は、左右方向の外側に突出する略円弧状である。天板28の長手方向は左右方向であり、天板28の短手方向は前後方向(Y軸方向)である。上述のように、天板28は、一対の脚部21および2本の支持部材25によって鉛直方向(Z軸方向)に支持される。天板28の材質は特に限定されず、例えば、スチール製、木製等であってよい。天板28には、孔部28bが設けられる。天板28は、遮蔽部材29を有する。
【0026】
孔部28bは、天板28を鉛直方向(Z軸方向)に貫通する孔である。孔部28bは、天板28の前後方向(Y軸方向)および左右方向(X軸方向)それぞれの略中央に設けられる。本実施形態において、孔部28bは、平面視で略矩形状である。より詳細には、孔部28bは、平面視で略正方形状である。孔部28bの2つの内側面は前後方向を向き、孔部28bの他の2つの内側面は左右方向を向く。
【0027】
遮蔽部材29は、孔部28bの内側面を遮蔽する。
図2に示すように、遮蔽部材29は、遮蔽部29aと、対向部29bと、を有する。遮蔽部29aは、鉛直方向(Z軸方向)に延びる略四角筒状である。遮蔽部29aは、上方および下方に開口する。遮蔽部29aは、孔部28bの内部に配置される。遮蔽部29aの4つの外側面のそれぞれは、孔部28bの内側面と対向する。本実施形態において、遮蔽部29aの外側面は、孔部28bの内側面と接触する。遮蔽部29aの外側面は、孔部28bの内側面と接触していなくてもよい。遮蔽部29aは、孔部28bを孔部28bの内側から遮蔽する。遮蔽部29aは、孔部28bの内側面を遮蔽する。なお、空気清浄機付テーブル10の利用者が孔部28bの内側面を視認できない程度に孔部28bの内側面を遮蔽できるならば、遮蔽部29aの下方端は、孔部28bの下方端よりも上方に位置してもよい。
【0028】
図1に示すように、対向部29bは、平面視で四角環状の板状である。
図2に示すように、対向部29bの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向く。対向部29bは、遮蔽部29aの上方端から孔部28bの外側に向けて延びる。対向部29bは、天板28の上方に配置される。対向部29bは、天板28の上方を向く面と対向する。本実施形態において、対向部29bは、天板28の上方を向く面と接触する。これにより、対向部29bは、天板28上に載置され、遮蔽部材29は、天板28に取り付けられる。
【0029】
(空気清浄機)
空気清浄機40は、空気清浄機付テーブル10周りの空気を吸入し、浄化した空気を吹き出すことによって、空気清浄機付テーブル10周りの空気を浄化するとともに、浄化した空気による空気壁をテーブル本体20の上方に形成する。
図1に示すように、空気清浄機40は、天板28の孔部28bを鉛直方向(Z軸方向)に通され、テーブル本体20に取り付けられる。
図2に示すように、空気清浄機40は、収容部材41と、底板45と、隔壁部47と、浄化ユニット50と、を有する。
【0030】
図1に示すように、収容部材41は、鉛直方向(Z軸方向)に延びる四角筒状である。
図2に示すように、収容部材41は、中空状である。収容部材41は、上方に開口する。収容部材41は、底板45、隔壁部47、および浄化ユニット50を内部に収容する。収容部材41は、天板28の孔部28bを鉛直方向に通される。本実施形態において、収容部材41は、天板28よりも上方に配置される部分と、天板よりも下方に配置される部分とが鉛直方向に繋がる。収容部材41は、周壁部41aと、底壁部41gと、を有する。
【0031】
図1に示すように、周壁部41aは、鉛直方向(Z軸方向)に延びる四角筒状である。平面視で、周壁部41aの外縁および内縁は、それぞれ、略正方形状である。周壁部41aは、天板28の孔部28bを鉛直方向に通される。
図2に示すように、周壁部41aの外側面は、遮蔽部材29の遮蔽部29aの内側面と接触する。なお、周壁部41aの外側面は、遮蔽部29aの内側面と接触していなくてもよく、例えば、遮蔽部29aの内側面と近接していてもよい。この場合、遮蔽部29aは、孔部28bの内側面と接触または近接し、孔部28bの内側面によって左右方向(X軸方向)および前後方向(Y軸方向)への移動が規制されることが好ましい。これにより、空気清浄機40は、テーブル本体20に取り付けられる。周壁部41aの2つの外側面は左右方向(X軸方向)を向き、他の2つの外側面は前後方向(Y軸方向)を向く。周壁部41aは、浄化ユニット50を、左右方向の外側および前後方向の外側から囲む。
図1に示すように、周壁部41aは、第1周壁部41b、第2周壁部41c、第3周壁部41d、および第4周壁部41eを有する。
図2に示すように、周壁部41aには、吸入口42、吹出部43、および隔壁支持部44が設けられる。すなわち、収容部材41には、吸入口42および吹出部43が設けられる。
【0032】
図1に示すように、第1周壁部41bおよび第2周壁部41cは、鉛直方向(Z軸方向)に延びる板状である。第1周壁部41bおよび第2周壁部41cの板面は、前後方向(Y軸方向)を向く。第2周壁部41cは、第1周壁部41bの後側(-Y側)に位置する。第3周壁部41dおよび第4周壁部41eは、鉛直方向に延びる板状である。第3周壁部41dおよび第4周壁部41eの板面は、左右方向(X軸方向)を向く。第3周壁部41dの前側(+Y側)の端部は、第1周壁部41bの左側(+X側)の端部と繋がり、第3周壁部41dの後側の端部は、第2周壁部41cの左側の端部と繋がる。第4周壁部41eの前側の端部は、第1周壁部41bの右側(-X側)の端部と繋がり、第4周壁部41eの後側の端部は、第2周壁部41cの右側の端部と繋がる。
【0033】
吸入口42は、空気清浄機付テーブル10周りの空気を空気清浄機40の内部に吸入する孔である。吸入口42は、天板28よりも上方に配置される。吸入口42は、略長方形状の孔である。本実施形態において、吸入口42は、4個設けられる。第1の吸入口42は、第1周壁部41bを前後方向(Y軸方向)に貫通する孔である。第2の吸入口42は、第2周壁部41cを前後方向に貫通する孔である、第3の吸入口42は、第3周壁部41dを左右方向(X軸方向)に貫通する孔である。第4の吸入口42は、第4周壁部41eを左右方向に貫通する孔である。各吸入口42は、水平方向に開口する。つまり、収容部材41には、前側、後側、左側、および右側のそれぞれに開口する4個の吸入口42が設けられる。したがって、空気清浄機40は、テーブル本体20の周囲全体の空気を容易に吸入できるため、空気清浄機付テーブル10周囲全体の空気を浄化できる。
【0034】
本実施形態において、各吸入口42の下方端は、天板28の上方を向く面よりも上方に位置する。そのため、天板28上に置かれた筆記用具等が天板28上を吸入口42に向けて転がっても、係る筆記用具等が、吸入口42を介して空気清浄機40の内部に落下することを抑制できる。また、各吸入口42は、複数の小さな孔によって構成されてもよい。この場合、筆記用具等が、吸入口42を介して空気清浄機40の内部に落下することをより好適に抑制できる。
【0035】
吹出部43は、浄化ユニット50によって浄化された空気を上方に吹き出す送風路である。
図2に示すように、吹出部43は、周壁部41aのうち、隔壁部47よりも上方の部分である。吹出部43は、天板28よりも上方に配置される。吹出部43は、吸入口42よりも上方に配置される。つまり、吸入口42は、吹出部43よりも下方に配置される。吹出部43は、吹出口43aと、ガイド部43bと、を有する。吹出口43aは、周壁部41aの上方端に位置し、上方に開口する開口である。ガイド部43bは、周壁部41aの内側面のうち、隔壁部47よりも上方の部分である。浄化ユニット50から吹き出される浄化後の空気は、ガイド部43bによって上方に向けて案内され、吹出口43aを介して空気清浄機40の上方に吹き出される。
【0036】
隔壁支持部44は、周壁部41aの内側面から内側に突出する。隔壁支持部44は、周壁部41aに固定される。隔壁支持部44は、例えば、溶接によって、周壁部41aに固定される。隔壁支持部44は、平面視で略四角環状である。鉛直方向(Z軸方向)において、隔壁支持部44は、吸入口42と吹出部43との間に配置される。なお、隔壁支持部44は、第1~第4周壁部41b,41c,41d,41eのそれぞれから内側に突出する複数の突起によって構成されてもよい。
【0037】
底壁部41gは、鉛直方向(Z軸方向)と直交する方向に広がる板状である。底壁部41gの板面は、鉛直方向を向く。底壁部41gは、平面視で略正方形状である。底壁部41gの外縁は、周壁部41aの下方端の内側面と繋がる。底壁部41gには、底壁孔41hが設けられる。底壁部41gには、第2設置部材49が固定される。
【0038】
底壁孔41hは、底壁部41gを鉛直方向に貫通する孔である。底壁孔41hには、浄化ユニット50の後述する電源ケーブル57が鉛直方向に通される。なお、底壁部41gには、図示しないゴム製の円環状のグロメットが固定され、電源ケーブル57がグロメットの内部を鉛直方向に通されてもよい。これにより、底壁孔41hと電源ケーブル57とが直接的に接触することを抑制できるため、電源ケーブル57を保護できる。
【0039】
第2設置部材49は、底壁部41gから下方に突出し、床面Fに接触する。これにより、空気清浄機40が床面Fに設置される。本実施形態において、第2設置部材49は、4個設けられる。各第2設置部材49は、公知の高さを調整可能なねじ込み式のアジャスタにより構成されてもよい。この場合、アジャスタの締め込み量を変えることによって、各第2設置部材49の底壁部41gから下方に突出する突出量を調整することができ、鉛直方向(Z軸方向)において、天板28に対する空気清浄機40の位置を調整できる。これにより、鉛直方向において、天板28に対する吸入口42の位置を調整できる。
【0040】
なお、第2設置部材49は、周壁部41aの下端部に固定されてもよい。また、第2設置部材49は、設けられなくてもよく、周壁部41aおよび底壁部41gの少なくとも一方が床面Fに接触してもよい。空気清浄機40は、天板28の孔部28bの内側面に接触または近接することによって、左右方向(X軸方向)および前後方向(Y軸方向)への変位を規制され、第2設置部材49、または、周壁部41aおよび底壁部41gの少なくとも一方が床面Fに接触することによって、空気清浄機40は、床面Fに対して起立した状態を維持する。
【0041】
底板45は、鉛直方向(Z軸方向)と直交する方向に広がる板状である。底板45の板面は、鉛直方向を向く。底板45は、平面視で略正方形状である。底板45は、収容部材41の内部に配置される。底板45は、収容部材41の鉛直方向の中央よりも下方に配置される。底板45は、周壁部41aと固定される。底板45は、例えば、溶接によって周壁部41aに固定される。底板45には、底板孔部45aが設けられる。なお、本実施形態において、底板45は、収容部材41の鉛直方向の中央よりもやや下方の位置に配置されているが、テーブル本体20の脚支柱22の鉛直方向の寸法が小さい場合、すなわち、
図3に示すように、天板28が本実施形態よりも下方に位置する場合は、底板45を本実施形態よりも下方に配置できる。この場合、天板28の鉛直方向の位置に応じて、収容部材41の鉛直方向の寸法、および収容部材41に設けられる吸入口42および吹出部43の鉛直方向の位置等を変更してもよい。
【0042】
図2に示すように、底板孔部45aは、底板45を鉛直方向に貫通する孔である。底板孔部45aには、図示しないゴム製の円環状のグロメットが固定される。グロメットの内部には、後述する浄化ユニット50の電源ケーブル57が鉛直方向に通される。これにより、底板孔部45aと電源ケーブル57とが直接的に接触することを抑制できるため、電源ケーブル57を保護できる。
【0043】
隔壁部47は、鉛直方向(Z軸方向)と直交する方向に広がる板状である。隔壁部47は、水平方向に沿って延びる。隔壁部47の板面は、鉛直方向を向く。
図4に示すように、隔壁部47は、平面視で略正方形状である。
図2に示すように、隔壁部47は、収容部材41の内部に配置される。隔壁部47は、収容部材41の内側面と浄化ユニット50の外側面との間に配置される。隔壁部47の外縁は、収容部材41の内側面と接触する。隔壁部47の下方を向く面は、隔壁支持部44と鉛直方向に接触する。隔壁部47は、隔壁支持部44によって、鉛直方向に支持される。これにより、収容部材41に対する隔壁部47の鉛直方向の位置が決まる。隔壁部47は、隔壁支持部44を介して収容部材41に取り付けられる。鉛直方向において、隔壁部47は、吸入口42と吹出部43との間に配置される。隔壁部47には、隔壁孔部47aが設けられる。
図4に示すように、隔壁部47には、保持部47bが設けられる。
【0044】
図2に示すように、隔壁孔部47aは、隔壁部47を鉛直方向(Z軸方向)に貫通する孔である。隔壁孔部47aは、平面視で略円形状である。隔壁孔部47aには、浄化ユニット50が鉛直方向に通される。隔壁孔部47aの内周面は、浄化ユニット50の外周面と接触する。すなわち、隔壁部47は、浄化ユニット50の外周面と接触する。上述のように、隔壁部47は、収容部材41の内側面と接触する。これにより、隔壁部47は、収容部材41と浄化ユニット50との間の空間内において、吸入口42と吹出部43とを鉛直方向に隔絶する。そのため、空気清浄機40の内部において、吸入口42から吸入される浄化前の空気と、吹出部43から上方に吹き出される浄化後の空気とが混ざり合うことを抑制できる。
【0045】
図4に示すように、保持部47bは、隔壁部47の外縁に設けられる。保持部47bは、平面視で略半円状である。本実施形態において、保持部47bは、2個設けられる。一方の保持部47bは、隔壁部47の左側(+X側)を向く面から右側(-X側)に窪む。他方の保持部47bは、隔壁部47の右側を向く面から左側に窪む。なお、隔壁部47に設けられる保持部47bの個数は、1個でもよいし、3個以上であってもよい。また、保持部47bは、隔壁部47の前側(+Y側)を向く面および後側(-Y側)を向く面に設けられてもよい。
【0046】
浄化ユニット50は、吸入口42を介して吸入された空気を浄化し、浄化した空気を吹出部43に吹き出す。
図2に示すように、浄化ユニット50は、収容部材41の内部に収容される。浄化ユニット50は、底板45に載置される。上述のように、浄化ユニット50は、隔壁部47の隔壁孔部47aを鉛直方向(Z軸方向)に通される。浄化ユニット50の上方端は、吹出部43のガイド部43bの内部に位置する。浄化ユニット50は、ハウジング51と、送風ファン52と、フィルタ53と、上壁部55と、電源ケーブル57と、設置部58と、を有する。
【0047】
ハウジング51は、鉛直方向(Z軸方向)に延びる略円筒状である。ハウジング51は、上方および下方に開口する。ハウジング51の内部には、送風ファン52およびフィルタ53が収容される。ハウジング51の外周面と、収容部材41の内側面との間には隙間が設けられる。ハウジング51は、隔壁部47の隔壁孔部47aを鉛直方向に通される。ハウジング51の外周面は、隔壁孔部47aの内周面と接触してもよいし、僅かな隙間を介して対向していてもよい。本実施形態において、ハウジング51の外周面は、隔壁孔部47aの内周面と接触している。ハウジング51には、ユニット吸入口51aおよびユニット吹出口51bが設けられる。
【0048】
ユニット吸入口51aは、ハウジング51の下方側の開口である。吸入口42から吸入された空気は、周壁部41aの内側面とハウジング51の外周面との間に形成される鉛直方向に延びる空間を下方に移動し、ユニット吸入口51aを介して、ハウジング51の内部に吸入される。ユニット吹出口51bは、ハウジング51の上方側の開口である。フィルタ53によって浄化された空気は、ユニット吹出口51bを介して、吹出部43に吹き出る。
【0049】
送風ファン52は、ハウジング51の内部に配置される。送風ファン52は、ハウジング51に固定される。本実施形態において、送風ファン52は、軸流ファンである。送風ファン52は、空気を上方に送風する。送風ファン52は、空気清浄機付テーブル10周りの空気を吸入口42およびユニット吸入口51aを介して、ハウジング51の内部に吸入する。送風ファン52は、ハウジング51の内部に吸入した空気を、フィルタ53に向けて送風するとともに、フィルタ53において浄化した空気を、ユニット吹出口51bおよび吹出部43を介して空気清浄機付テーブル10の上方に吹き出す。
【0050】
フィルタ53は、送風ファン52によって送風された空気を浄化する。フィルタ53は、ハウジング51の内部に配置される。フィルタ53は、送風ファン52の上方に配置される。フィルタ53は、ハウジング51に固定される。フィルタ53は、空気に含まれる埃、利用者の飛沫等の除去、および脱臭を行うことによって空気を浄化する。送風ファン52からフィルタ53に送風された空気は、フィルタ53によって浄化されるとともに、フィルタ53内を上方に通過し、ユニット吹出口51bに向けて送風される。利用者は、不図示の操作手段を操作することにより、空気清浄機40を作動させ、さらに、風量および動作時間等を設定できる。
【0051】
上壁部55は、ハウジング51の上方端に固定される。上壁部55は、ハウジング51と鉛直方向(Z軸方向)に間隔をあけて配置される。上壁部55は、隔壁部47よりも上方に配置される。
図4に示すように、上壁部55は、平面視で略円形状である。
【0052】
電源ケーブル57は、図示しない電源と接続され、浄化ユニット50に電力を供給する。
図2に示すように、電源ケーブル57の一端は、ハウジング51に固定されるとともに、図示は省略するが、送風ファン52と電気的に接続される。電源ケーブル57の他端は、底板45の底板孔部45aおよび底壁部41gの底壁孔41hを鉛直方向(Z軸方向)に通され、空気清浄機40の外部に設けられる図示しない電源コンセント等に接続される。
【0053】
設置部58は、ハウジング51の下方を向く面に固定され、ハウジング51から下方に突出する。設置部58は、底板45に接触する。これにより、浄化ユニット50が底板45に載置される。本実施形態において、設置部58は、4個設けられる。
【0054】
(空気清浄機付テーブル10周りに空気の流れ)
次に、空気清浄機付テーブル10周りに空気の流れについて説明する。
図5は、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10周りの空気の流れを示す正面図である。
【0055】
図2および
図5に示す浄化前の空気A1は、空気清浄機40によって浄化される前の空気である。浄化前の空気A1は、空気清浄機付テーブル10の利用者の呼気、飛沫等を含む。浄化前の空気A1は、矢印が向く方向に流れる。浄化後の空気A2は、空気清浄機40によって浄化された空気である。上述のように、空気清浄機40のフィルタ53は、空気中に含まれる埃、利用者の飛沫等を除去して空気を浄化する。
【0056】
空気清浄機40の送風ファン52が駆動されると、
図2に示すように、送風ファン52によって、ハウジング51内の空気が上方に送られるため、ハウジング51の内部のうち、送風ファン52よりも下方の部分の空気の圧力が低下する。そのため、空気清浄機付テーブル10周りの浄化前の空気A1は、吸入口42を介して、収容部材41の内部に吸入され、周壁部41aの内側面とハウジング51の外周面との間に形成される鉛直方向に延びる空間を下方に移動し、ユニット吸入口51aを介して、ハウジング51の内部に吸入される。ハウジング51の内部に吸入された浄化前の空気A1は、送風ファン52によって、上方に送風され、フィルタ53を通過する際に浄化される。フィルタ53によって浄化された浄化後の空気A2は、ハウジング51の内部を上方に向けて送風され、ユニット吹出口51bを介して、ハウジング51の外部に吹き出し、上壁部55の下方を向く面によって、ハウジング51の上方端と上壁部55との間を左右方向(X軸方向)の外側および前後方向(Y軸方向)の外側に向けて流れる。その後、浄化後の空気A2は、ガイド部43bによって、上方に案内され、吹出口43aを介して、吹出部43から上方に吹き出る。これにより、
図5に示すように、吹出部43の上方、すなわち、空気清浄機40の上方には、上方に向けて流れる浄化後の空気A2によって空気壁A3が形成される。これにより、空気清浄機付テーブル10周りで会話を行う利用者同士の間に浄化後の空気A2による空気壁A3を形成できる。
【0057】
(空気清浄機付テーブル10の組立工程)
次に、空気清浄機付テーブル10の組立工程について説明する。
図6Aは、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10の組立工程を示す第1の断面図である。
図6Bは、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10の組立工程を示す第2の断面図である。
図6Cは、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10の組立工程を示す第3の断面図である。
図6Dは、本実施形態に係る空気清浄機付テーブル10の組立工程を示す第4の断面図である。
【0058】
本実施形態の空気清浄機付テーブル10の組立工程は、空気清浄機40の収容部材41および浄化ユニット50を設置する第1工程P1と、一対の脚部21および一対の支持部材25に天板28を固定する第2工程P2と、遮蔽部材29および隔壁部47を取り付ける第3工程P3と、を有する。なお、以下の説明において、「作業者等」とは、各作業を行う作業者および組立装置等を含む。各作業は、作業者のみによって行われてもよいし、組立装置のみによって行われてもよいし、作業者と組立装置とによって行われてもよい。
【0059】
第1工程P1では、作業者等は、空気清浄機40の収容部材41および浄化ユニット50を設置する。
図6Aに示すように、作業者等は、予め一対の脚部21同士を一対の支持部材25を介して固定した後に、一対の脚部21を床面Fに立設させる。次に、作業者等は、予め底板45、隔壁支持部44、および第2設置部材49のそれぞれを固定した収容部材41を、左右方向(X軸方向)において一対の脚部21同士の間、且つ、前後方向(Y軸方向)において一対の支持部材25同士の間に配置し、床面Fに立設させる。次に、作業者等は、予めハウジング51に送風ファン52、フィルタ53、上壁部55、および設置部58が固定された浄化ユニット50を、収容部材41の上方から下方に移動させ、吹出口43aを介して、収容部材41の内部に挿入する。
図6Bに示すように、設置部58が底板45と接触するまで、浄化ユニット50を下方に移動すると、浄化ユニット50が底板45に設置され、第1工程P1は終了する。
【0060】
第2工程P2では、作業者等は、一対の脚部21および一対の支持部材25に天板28を固定する。作業者等は、天板28を、収容部材41の上方から下方に移動させ、天板28の孔部28bに収容部材41を鉛直方向(Z軸方向)に通す。
図6Cに示すように、天板28の下方を向く面が一対の脚部21の上側接続部24および一対の支持部材25のそれぞれと接触するまで、天板28を下方に移動させると、天板28の下方への移動は終了する。作業者等が、図示しないねじ等によって、天板28を上側接続部24および一対の支持部材25に固定すると、第2工程P2は終了する。
【0061】
本実施形態によれば、天板28には、天板28を鉛直方向に貫通する孔部28bが設けられ、収容部材41は、天板28よりも上方に配置される部分と、天板28よりも下方に配置される部分とが鉛直方向に繋がる筒状であり、かつ、孔部28bを鉛直方向に通される。よって、空気清浄機付テーブル10の組立工程において、孔部28bに収容部材41を鉛直方向に通す簡易な作業によって、天板28の上方および下方の両方に収容部材41を配置できる。そのため、収容部材41が天板の上方の部分および下方の部分の2つの部分によって構成され、該2つの部分のそれぞれを天板28に取り付ける構成と比較して、空気清浄機付テーブル10の組立工数が増大することを抑制できる。また、天板28の高さ、左右方向(X軸方向)の寸法、および前後方向(Y軸方向)の寸法に依らず、容易に収容部材41を天板28に取り付けることができる。
【0062】
また、本実施形態では、収容部材41の天板28よりも上方に配置される部分と、天板28よりも下方に配置される部分とが一つの部材によって構成されるため、収容部材41の部品点数および製造コストが増大することを抑制できる。したがって、空気清浄機付テーブル10の部品点数および製造コストが増大することを抑制できる。
【0063】
第3工程P3では、作業者等は、遮蔽部材29および隔壁部47を取り付ける。まず、作業者等は、遮蔽部材29を、収容部材41の上方から下方に移動させつつ、遮蔽部29aの内部に収容部材41を鉛直方向(Z軸方向)に通す。次に、作業者等は、
図6Dに示すように、収容部材41の周壁部41aの外側面と天板28の孔部28bの内側面との間に、遮蔽部29aを鉛直方向に通す。対向部29bの下方を向く面と、天板28の上方を向く面とが接触するまで、遮蔽部材29を下方に移動させると、遮蔽部材29は、天板28上に載置される。これにより、遮蔽部材29は、天板28に取り付けられる。
【0064】
本実施形態によれば、天板28は、孔部28bの内側面を遮蔽する遮蔽部材29を有する。そのため、収容部材41の外側面と孔部28bの内側面との間の隙間から、孔部28bの内側面が外部に露出することを抑制できる。したがって、空気清浄機付テーブル10の利用者等が、孔部28bの内側面を視認することを抑制でき、空気清浄機付テーブル10の美感が損なわれることを抑制できる。
【0065】
本実施形態によれば、遮蔽部材29は、孔部28bを孔部28bの内側から遮蔽する遮蔽部29aと、遮蔽部29aの上方端から孔部28bの外側に向けて延び、天板28の上方を向く面と対向する対向部29bと、を有する。よって、空気清浄機付テーブル10の組立工程において、遮蔽部材29を天板28の上方から下方に移動させる簡易な作業によって、対向部29bを天板28上に載置することができ、遮蔽部材29を天板28に取り付けることができる。したがって、例えばねじ等の部材によって、遮蔽部材29を天板28に取り付ける場合と比較して、空気清浄機付テーブル10の部品点数および製造コストが増大することを抑制できるとともに、空気清浄機付テーブル10の組立工数が増大することを抑制できる。
【0066】
次に、
図6Cに示すように、作業者等は、隔壁部47を、収容部材41の上方から下方に移動させて、収容部材41の内部を下方に移動させつつ、隔壁部47の隔壁孔部47aに上壁部55およびハウジング51を鉛直方向(Z軸方向)に通す。隔壁部47の下方を向く面が隔壁支持部44と接触するまで、隔壁部47を下方に移動させると、
図6Dに示すように、隔壁部47は隔壁支持部44によって鉛直方向に支持され、隔壁部47の位置が決まる。これにより、隔壁部47は、隔壁支持部44を介してハウジング51に取り付けられ、第3工程P3が終了する。なお、上述のように、本実施形態の隔壁部47には、
図4に示す2個の保持部47bが設けられる。そのため、作業者等は、保持部47bに上方から指等を通して、保持部47bの下方を向く面を指等で支持しつつ、収容部材41の内部を下方に移動させることができる。したがって、収容部材41の内部において、隔壁部47を下方に移動させる作業の簡易化を図ることができ、第3工程P3の作業の簡易化を図ることができる。
【0067】
なお、隔壁部47をハウジング51から取り外す際には、保持部47bに上方から指等を通して、隔壁部の下方を向く面を指等で支持しつつ、隔壁部47を上方に移動させることができ、隔壁部47をハウジング51から容易に取り外すことができる。したがって、空気清浄機40のメンテナンス性の向上を図ることができる。
【0068】
本実施形態によれば、空気清浄機付テーブル10において、空気清浄機40は、天板28よりも上方に配置される吸入口42と、吸入口42を介して吸入された空気を浄化する浄化ユニット50と、天板28よりも上方に配置され、浄化ユニット50によって浄化された空気を上方に吹き出す吹出部43と、吸入口42と吹出部43との間に配置され、吸入口42と吹出部43とを隔絶する隔壁部47と、を有する。したがって、
図2に示すように、隔壁部47によって、空気清浄機40に吸入された浄化前の空気A1と空気清浄機40から吹き出る浄化後の空気A2とが、空気清浄機40の内部で混ざり合うことを抑制しつつ、吸入口42および吹出部43の両方を天板28よりも上方に配置できる。そのため、吸入口42を介して、空気清浄機付テーブル10の利用者の呼気および飛沫を含む浄化前の空気A1を好適に空気清浄機40の内部に吸入することができる。また、
図5に示すように、浄化後の空気A2を吹出部43から上方に吹き出すため、浄化後の空気A2と吸入口42に吸入される浄化前の空気A1との干渉を抑制し易い。そのため、浄化後の空気A2が拡散することを抑制し易いため、空気清浄付テーブル10の上方に浄化後の空気A2による空気壁A3を容易に形成することができる。したがって、空気清浄機付テーブル10の利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することを抑制できる。
【0069】
本実施形態によれば、吸入口42は、水平方向に開口し、かつ、吹出部43よりも下方に配置され、隔壁部47は、水平方向に沿って延び、吸入口42と吹出部43とを鉛直方向に隔絶する。よって、
図2に示すように、空気清浄機40の外部において、浄化前の空気A1は、吹出部43よりも下方において水平方向に移動し、吸入口42を介して空気清浄機40の内部に吸入されるため、吹出部43から上方に吹き出される浄化後の空気A2と、吸入口42に吸入される浄化前の空気A1とが干渉することをより好適に抑制できる。そのため、浄化後の空気A2が拡散することを抑制し易いため、空気清浄付テーブル10の上方に浄化後の空気A2による空気壁A3をより容易に形成することができる。したがって、空気清浄機付テーブル10の利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することをより好適に抑制できる。
【0070】
また、本実施形態では、上述のように、吹出部43から上方に吹き出される浄化後の空気A2と、吸入口42に吸入される浄化前の空気A1とが干渉することをより好適に抑制できるため、空気清浄機40の外部において、浄化前の空気A1と浄化後の空気A2とが混ざり合うことを抑制できる。また、隔壁部47によって、吸入口42と吹出部43とが鉛直方向に隔絶されるため、空気清浄機40の内部において、浄化前の空気A1と浄化後の空気A2とが混ざり合うことを抑制できる。したがって、空気清浄機40の外部および内部において、浄化前の空気A1と浄化後の空気A2とが混ざり合うことを好適に抑制できるため、空気清浄機付テーブル10周りの空気を効率的に浄化できる。
【0071】
本実施形態によれば、空気清浄機40は、浄化ユニット50を収容する中空の収容部材41を有し、吸入口42および吹出部43は、収容部材41に設けられる。よって、吸入口42および吹出部43が浄化ユニット50とは別個の部材である収容部材41に設けられるため、浄化ユニット50の鉛直方向の寸法等の浄化ユニット50の構成の違いに応じて、収容部材41に設けられる吸入口42および吹出部43の位置および形状等を容易に変更できる。また、テーブル本体20の天板28の高さに応じて、収容部材41の鉛直方向の寸法および収容部材41に設けられる吸入口42および吹出部43の鉛直方向の位置および形状等を容易に変更できる。したがって、浄化ユニット50の構成およびテーブル本体20の天板28の高さに依らず、吸入口42および吹出部43を天板28よりも上方に容易に配置できる。
【0072】
本実施形態によれば、隔壁部47は、収容部材41の内側面と浄化ユニット50の外側面との間に配置され、収容部材41の内側面および浄化ユニット50の外側面と接触する。そのため、隔壁部47によって、吸入口42を介して収容部材41の内部に吸入された浄化前の空気A1と、浄化ユニット50から吹き出る浄化後の空気A2とが、収容部材41と浄化ユニット50との間の隙間において、混ざり合うことを抑制できる。したがって、空気清浄機付テーブル10周りの空気を効率的に浄化できる。
【0073】
以上、本発明による空気清浄機付テーブルの実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0074】
テーブル本体に設けられる空気清浄機の個数は1個に限定されず、2個以上の空気清浄機が設けられてもよい。この場合、空気清浄機付テーブル周りの空気をより好適に浄化できるとともに、空気清浄機付テーブルの利用者同士が互いの呼気および飛沫を直接的に吸引することをより好適に抑制できる。
【0075】
空気清浄機の構成は、上述の実施形態に限定されず、例えば、収容部材は、円筒状であってもよいし、三角筒状および五角筒状等の他の形状であってもよい。この場合、天板の孔部の形状を収容部材の形状と同じ形状にすることが好ましい。
また、ハウジングは、四角筒状等の他の形状であってもよい。
また、送風ファンおよびフィルタの配置は上述の実施形態に限定されず、送風ファンがフィルタの上方に配置されてもよい。
また、操作部は設けられなくてもよい。この場合、浄化後の空気は、ユニット吹出口から直接上方に吹き出され、空気清浄機の上方に浄化後の空気による空気壁を形成できる。
【0076】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
【符号の説明】
【0077】
10 空気清浄機付テーブル
20 テーブル本体
28 天板
28b 孔部
40 空気清浄機
29 遮蔽部材
29a 遮蔽部
29b 対向部
41 収容部材
42 吸入口
43 吹出部
47 隔壁部
50 浄化ユニット