(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067619
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】プログラム、住所比較装置、および住所比較方法
(51)【国際特許分類】
G06F 16/38 20190101AFI20240510BHJP
【FI】
G06F16/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022177832
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】500082333
【氏名又は名称】株式会社なうデータ研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】大野 国弘
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA01
5B175FB03
5B175HB01
(57)【要約】
【課題】従来技術において、住所の表記のゆらぎが大きく、2つの住所の同一性の判断の精度が高くなかった。
【解決手段】コンピュータを、第一住所情報と第二住所情報とを有する比較住所情報を取得する住所取得部131と、第一住所情報と第二住所情報との比較結果を取得する比較部136と、比較結果を出力する出力部14として機能させ、比較部136は、第一住所情報に含まれる1以上の数字を含む第一数字列と、第二住所情報に含まれる1以上の数字を含む第二数字列とを取得する数字列取得手段1361と、第一数字列と第二数字列とを比較し、数字列比較結果を取得する数字列比較手段1362と、数字列比較結果を用いて、比較結果を取得する結果取得手段1365とを具備するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムにより、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第一住所情報と第二住所情報とを有する比較住所情報を取得する住所取得部と、
前記第一住所情報と前記第二住所情報との比較結果を取得する比較部と、
前記比較結果を出力する出力部として機能させ、
前記比較部は、
前記第一住所情報に含まれる1以上の数字を含む第一数字列と、前記第二住所情報に含まれる1以上の数字を含む第二数字列とを取得する数字列取得手段と、
前記第一数字列と前記第二数字列とを比較し、数字列比較結果を取得する数字列比較手段と、
当該数字列比較結果を用いて、前記比較結果を取得する結果取得手段とを具備するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記比較部は、
前記第一住所情報から少なくとも数字を除いた第一文字列と、前記第二住所情報から少なくとも数字を除いた第二文字列とを取得する文字列取得手段と、
前記第一文字列と前記二文字列とを比較し、文字列比較結果を取得する文字列比較手段とをさらに具備し、
前記結果取得手段は、
前記文字列比較結果をも用いて、前記比較結果を取得するものとして、前記コンピュータを機能させるための請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを
前記第一住所情報は第一郵便番号を含み、前記第二住所情報は第二郵便番号を含み、
前記第一住所情報から前記第一郵便番号に対応する文字列を除いた第一簡略住所情報を取得し、かつ前記第二住所情報から前記第二郵便番号に対応する文字列を除いた第二簡略住所情報を取得する簡略部としてさらに機能させ、
前記比較部は、
前記第一簡略住所情報と前記第一簡略住所情報との比較結果を取得するものとして、前記コンピュータを機能させるための請求項1または請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを
前記第一住所情報および前記第二住所情報の両方が郵便番号を含むか否かを判断する判断部としてさらに機能させ、
前記簡略部は、
前記判断部が住所情報の両方が郵便番号を含むと判断したのみ、前記第一簡略住所情報と前記第一簡略住所情報とを取得し、
前記比較部は、
前記判断部が住所情報の両方が郵便番号を含むと判断したのみ、前記第一簡略住所情報と前記第一簡略住所情報とを用いて前記比較結果を取得し、前記判断部が住所情報のいずれか1以上が郵便番号を含まないと判断した場合には、前記第一住所情報と前記第二住所情報とを用いて前記比較結果を取得するものとして、前記コンピュータを機能させるための請求項3記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを
前記住所取得部が取得した前記第一住所情報から1以上の予約語を除き、比較対象の第一住所情報を取得し、前記住所取得部が取得した前記第二住所情報から1以上の予約語を除き、比較対象の第二住所情報を取得する正規化部としてさらに機能させ、
前記比較部は、
前記比較対象の第一住所情報と前記比較対象の第二住所情報との比較結果を取得するものとして、前記コンピュータを機能させるための請求項1記載のプログラム。
【請求項6】
前記文字列比較手段は、
前記第一文字列と前記二文字列とを比較し、2つの文字列の文字が一致する割合いが閾値以上または閾値より大きい場合に、当該2つの文字列が一致することを示す文字列比較結果を取得するものとして、前記コンピュータを機能させるための請求項2記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータにより実行される住所比較方法であって、
第一住所情報と第二住所情報とを有する比較住所情報を取得する住所取得ステップと、
前記第一住所情報と前記第二住所情報との比較結果を取得する比較ステップと、
前記比較結果を出力する出力ステップとを具備し、
前記比較ステップは、
前記第一住所情報に含まれる1以上の数字を含む第一数字列と、前記第二住所情報に含まれる1以上の数字を含む第二数字列とを取得する数字列取得サブステップと、
前記第一数字列と前記第二数字列とを比較し、数字列比較結果を取得する数字列比較サブステップと、
当該数字列比較結果を用いて、前記比較結果を取得する結果取得サブステップとを具備する住所比較方法。
【請求項8】
第一住所情報と第二住所情報とを有する比較住所情報を取得する住所取得部と、
前記第一住所情報と前記第二住所情報との比較結果を取得する比較部と、
前記比較結果を出力する出力部とを具備し、
前記比較部は、
前記第一住所情報に含まれる1以上の数字を含む第一数字列と、前記第二住所情報に含まれる1以上の数字を含む第二数字列とを取得する数字列取得手段と、
前記第一数字列と前記第二数字列とを比較し、数字列比較結果を取得する数字列比較手段と、
当該数字列比較結果を用いて、前記比較結果を取得する結果取得手段とを具備する住所比較装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの住所情報を比較し、比較結果を出力するプログラム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、住所を比較し、当該比較結果を用いて、本人確認を行うことのできる本人確認支援装置があった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、住所の表記のゆらぎが大きい等の理由により、従来技術においては、2つの住所の同一性の判断の精度が高くなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明のプログラムは、コンピュータを、第一住所情報と第二住所情報とを有する比較住所情報を取得する住所取得部と、第一住所情報と第二住所情報との比較結果を取得する比較部と、比較結果を出力する出力部として機能させ、比較部は、第一住所情報に含まれる1以上の数字を含む第一数字列と、第二住所情報に含まれる1以上の数字を含む第二数字列とを取得する数字列取得手段と、第一数字列と第二数字列とを比較し、数字列比較結果を取得する数字列比較手段と、数字列比較結果を用いて、比較結果を取得する結果取得手段とを具備するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0006】
かかる構成により、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【0007】
また、本第二の発明のプログラムは、第一の発明に対して、比較部は、第一住所情報から少なくとも数字を除いた第一文字列と、第二住所情報から少なくとも数字を除いた第二文字列とを取得する文字列取得手段と、第一文字列と第二文字列とを比較し、文字列比較結果を取得する文字列比較手段とをさらに具備し、結果取得手段は、文字列比較結果をも用いて、比較結果を取得するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
かかる構成により、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【0009】
また、本第三の発明のプログラムは、第一または第二の発明に対して、コンピュータを第一住所情報は第一郵便番号を含み、第二住所情報は第二郵便番号を含み、第一住所情報から第一郵便番号に対応する文字列を除いた第一簡略住所情報を取得し、かつ第二住所情報から第二郵便番号に対応する文字列を除いた第二簡略住所情報を取得する簡略部としてさらに機能させ、比較部は、第一簡略住所情報と第一簡略住所情報との比較結果を取得するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
かかる構成により、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【0011】
また、本第四の発明のプログラムは、第三の発明に対して、コンピュータを第一住所情報および第二住所情報の両方が郵便番号を含むか否かを判断する判断部としてさらに機能させ、簡略部は、判断部が住所情報の両方が郵便番号を含むと判断したのみ、第一簡略住所情報と第一簡略住所情報とを取得し、比較部は、判断部が住所情報の両方が郵便番号を含むと判断したのみ、第一簡略住所情報と第一簡略住所情報とを用いて比較結果を取得し、判断部が住所情報のいずれか1以上が郵便番号を含まないと判断した場合には、第一住所情報と第二住所情報とを用いて比較結果を取得するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0012】
かかる構成により、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【0013】
また、本第五の発明のプログラムは、第一から第四いずれか1つの発明に対して、コンピュータを住所取得部が取得した第一住所情報から1以上の予約語を除き、比較対象の第一住所情報を取得し、住所取得部が取得した第二住所情報から1以上の予約語を除き、比較対象の第二住所情報を取得する正規化部としてさらに機能させ、比較部は、比較対象の第一住所情報と比較対象の第二住所情報との比較結果を取得するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0014】
かかる構成により、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【0015】
また、本第六の発明のプログラムは、第一から第五いずれか1つの発明に対して、文字列比較手段は、第一文字列と第二文字列とを比較し、2つの文字列の文字が一致する割合いが閾値以上または閾値より大きい場合に、2つの文字列が一致することを示す文字列比較結果を取得するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0016】
かかる構成により、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【発明の効果】
【0017】
本発明による住所比較装置によれば、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図4】同住所比較装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図5】同比較処理の例について説明するフローチャート
【
図6】同表記統一処理の例について説明するフローチャート
【
図7】同簡略化処理の例について説明するフローチャート
【
図8】同数字列取得処理の例について説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、住所比較装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0020】
(実施の形態1)
本実施の形態において、比較対象の2つの住所情報から数字列を取得し、当該2つの数字列を比較して、当該比較結果を用いて、比較対象の2つの住所情報の比較結果を取得し、出力する住所比較装置について説明する。
【0021】
また、本実施の形態において、2つの住所情報から少なくとも数字を除いた2つの文字列を取得し、当該2つの文字列を比較して、当該比較結果を用いて、当該2つの住所情報の比較結果を取得し、出力する住所比較装置について説明する。
【0022】
また、本実施の形態において、2つの各住所情報が郵便番号を含む場合には、郵便番号に対応する文字列を除いた簡略住所情報を取得し、当該2つの簡略住所情報を比較して、比較対象の2つの住所情報の比較結果を取得し、出力する住所比較装置について説明する。
【0023】
さらに、本実施の形態において、比較対象の2つの住所情報を正規化して、新たな比較対象の2つの住所情報を取得し、当該新たな2つの数字列を比較して、比較対象の2つの住所情報の比較結果を取得し、出力する住所比較装置について説明する。
【0024】
なお、本実施の形態において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0025】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、住所比較装置1、サーバ2、および1または2以上の端末装置3を備える。
【0026】
住所比較装置1は、2つの住所情報を比較し、比較結果を出力する装置である。住所比較装置1は、ここでは、いわゆるサーバであるが、スタンドアロンでも良い。住所比較装置1は、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであるが、その種類は問わない。
【0027】
サーバ2は、情報を管理し、提供するサーバである。サーバ2が管理する情報は、例えば、郵便番号と部分住所情報との組である2以上の郵便住所情報を有する郵便住所データベースである。部分住所情報とは、郵便番号に対応する住所の一部分の情報である。部分住所情報は、例えば、町名までの情報、丁目までの情報である。
【0028】
サーバ2は、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであるが、その種類は問わない。なお、サーバ2に格納されている情報は住所比較装置1が保持していても良い。
【0029】
端末装置3は、ユーザが使用する端末である。端末装置3は、例えば、住所情報を住所比較装置1に送信し、当該住所情報が住所比較装置1に登録された住所情報であるか否かの判断の結果を受信し、出力する装置である。端末装置3は、例えば、2つの住所情報を住所比較装置1に送信し、当該2つの住所情報の比較結果を住所比較装置1から受信し、出力する端末である。なお、住所比較装置1がスタントアロンの装置である場合、情報システムAは端末装置3を具備しない。
【0030】
端末装置3は、例えば、パソコン、タブレット端末、スマートフォンであるが、その種類は問わない。
【0031】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
図3は、住所比較装置1のブロック図である。
【0032】
住所比較装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。処理部13は、住所取得部131、統一部132、判断部133、簡略部134、正規化部135、および比較部136を備える。比較部136は、数字列取得手段1361、数字列比較手段1362、文字列取得手段1363、文字列比較手段1364、および結果取得手段1365を備える。
【0033】
サーバ2は、サーバ格納部21、サーバ受信部22、サーバ処理部23、およびサーバ送信部24を備える。
【0034】
端末装置3は、端末格納部31、端末受付部32、端末処理部33、端末送信部34、端末受信部35、および端末出力部36を備える。
【0035】
住所比較装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、住所データベース、数字対応表、後述する1以上の予約語、第一閾値、第二閾値である。
【0036】
第一閾値は、2つの数字列が一致していると判断する場合の一致割合いの閾値である。第一閾値は、例えば、「75%」であるが問わない。第一閾値は、カスタマイズ可能であることは好適である。
【0037】
第二閾値は、例えば、「80%」であるが問わない。第二閾値は、カスタマイズ可能であることは好適である。
【0038】
住所データベースは、比較される1以上の住所情報を有する。数字対応表は、算用数字と漢数字との対応を示す2以上の対応情報を有する。
【0039】
対応情報は、例えば、「1,一」「2,二」・・・「9,九」「10,十」「11,十一」・・・である。対応情報は、例えば、算用数字とギリシャ数字との対応を示す2以上の対応情報を有しても良い。
【0040】
受付部12は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、比較指示、比較対象の2つの住所情報、比較対象の一つの住所情報、第一閾値、第二閾値である。比較対象の一つの住所情報は、例えば、住所データベースの住所情報と比較される情報である。
【0041】
比較指示とは、住所情報の比較を行うことの指示である。比較指示は、例えば、一つまたは2つの住所情報を有する。比較指示が有する2つの住所情報は、比較住所情報である。比較住所情報とは、比較対象の2つの住所情報である。比較住所情報は、第一住所情報と第二住所情報とを有する。
【0042】
ここでの受け付けとは、通常、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。受付部12は、例えば、端末装置3から1以上の住所情報を受信する。
【0043】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、住所取得部131、判断部133、簡略部134、正規化部135、統一部132、比較部136が行う処理である。
【0044】
処理部13は、例えば、受付部12が受け付けた第一閾値を格納部11に蓄積する。かかる処理により、第一閾値のカスタマイズが可能となる。処理部13は、例えば、受付部12が受け付けた第二閾値を格納部11に蓄積する。かかる処理により、第二閾値のカスタマイズが可能となる。
【0045】
住所取得部131は、比較住所情報を取得する。住所情報は、郵便番号を有することは好適であるが、郵便番号を有さなくても良い。第一住所情報と第二住所情報とを総称して、住所情報と言う。
【0046】
住所取得部131は、例えば、受付部12が受け付けた比較指示が有する比較住所情報を取得する。住所取得部131は、例えば、受付部12が受け付けた比較指示が有する第一住所情報と、格納部11の第二住所情報とを取得する。つまり、住所取得部131は、第一住所情報と第二住所情報とを取得すれば良く、第一住所情報と第二住所情報の出所、第一住所情報と第二住所情報の取得方法は問わない。
【0047】
統一部132は、比較対象の住所情報に含まれる表記を統一する。統一部132は、例えば、住所情報に含まれる漢数字を算用数字に変換する。統一部132は、例えば、住所情報から漢数字を取得し、当該漢数字に対応する算用数字を対応表から取得する。統一部132は、例えば、住所情報に含まれる半角の文字を全角に変換する。統一部132は、例えば、住所情報に含まれる全角の文字の中で半角にできる文字(数字、カタカナ、ひらがな、記号)を半角の文字に変換する。
【0048】
判断部133は、例えば、住所取得部131が取得した第一住所情報および第二住所情報の両方が郵便番号を含むか否かを判断する。
【0049】
判断部133は、例えば、住所取得部131が取得した第一住所情報および第二住所情報の各々が、郵便番号を含むか否かを判断する。
【0050】
判断部133は、例えば、住所取得部131が取得した第一住所情報および第二住所情報の両方が建物名を含むか否かを判断する。
【0051】
判断部133は、例えば、住所取得部131が取得した第一住所情報および第二住所情報の各々が、建物名を含むか否かを判断する。
【0052】
なお、建物名は、例えば、マンション名、アパート名、ビル名である。
【0053】
簡略部134は、例えば、住所取得部131が取得した第一住所情報から第一郵便番号に対応する文字列を除いた第一簡略住所情報を取得する。第一郵便番号は、第一住所情報が有する郵便番号である。簡略部134は、例えば、住所取得部131が取得した第一住所情報から第一郵便番号を取得し、当該第一郵便番号をキーにして、郵便住所データベースを検索し、当該第一郵便番号と対になる部分住所情報を取得し、第一住所情報から当該部分住所情報を除いた文字列である第一簡略住所情報を取得する。なお、簡略部134は、第一住所情報から第一郵便番号をも除いた第一簡略住所情報を取得することは好適である。また、部分住所情報は、例えば、都道府県と市と町名までの文字列である。部分住所情報は、例えば、都道府県と市と町名と丁目までの文字列である。
【0054】
簡略部134は、住所取得部131が取得した第二住所情報から第二郵便番号に対応する文字列を除いた第二簡略住所情報を取得する。第二郵便番号は、第二住所情報が有する郵便番号である。簡略部134は、例えば、住所取得部131が取得した第二住所情報から第二郵便番号を取得し、当該第二郵便番号をキーにして、郵便住所データベースを検索し、部分住所情報を取得し、第二住所情報から当該部分住所情報を除いた文字列である第二簡略住所情報を取得する。なお、簡略部134は、第二住所情報から第二郵便番号をも除いた第二簡略住所情報を取得することは好適である。
【0055】
簡略部134は、判断部133が住所情報の両方が郵便番号を含むと判断したのみ、第一簡略住所情報と第一簡略住所情報とを取得することは好適である。なお、第一簡略住所情報と第一簡略住所情報とを総称して、簡略住所情報と言う。
【0056】
簡略部134は、例えば、住所情報「〒108-0014 東京都港区芝5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」から、郵便番号「〒108-0014」と対になる部分住所情報「東京都港区芝」と郵便番号とを除いた簡略住所情報「5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」を取得する。
【0057】
正規化部135は、例えば、住所取得部131が取得した第一住所情報から1以上の予約語を除き、比較対象の第一住所情報を取得する。また、正規化部135は、例えば、住所取得部131が取得した第二住所情報から1以上の予約語を除き、比較対象の第二住所情報を取得する。なお、住所情報から1以上の予約語を除くことは、簡略住所情報から1以上の予約語を除くことも含むと考えて良い。
【0058】
なお、予約語とは、正規化のために住所情報から除かれる語である。予約語は、例えば、「丁目」「丁」「番地」「番」「号室」「号」「ハイフン」「(空白)」である。
【0059】
比較部136は、例えば、比較対象の第一住所情報と比較対象の第二住所情報との比較結果を取得する。なお、比較結果は、例えば、同一か否かを示す情報、異なる文字を明示する情報であるが、第一住所情報と第一住所情報との比較の結果に関する情報であれば良く、問わない。第一住所情報と第二住所情報との比較結果は、第一住所情報に対して変更を加えた情報と第二住所情報に対して変更を加えた情報との比較結果も含む。
【0060】
比較部136は、例えば、第一簡略住所情報と第一簡略住所情報との比較結果を取得する。
【0061】
比較部136は、例えば、判断部133が住所情報の両方が郵便番号を含むと判断したのみ、第一簡略住所情報と第一簡略住所情報とを用いて比較結果を取得し、判断部133が住所情報のいずれか1以上が郵便番号を含まないと判断した場合には、第一住所情報と第二住所情報とを用いて比較結果を取得する。
【0062】
数字列取得手段1361は、第一住所情報に含まれる1以上の数字を含む第一数字列を取得する。また、数字列取得手段1361は、第二住所情報に含まれる1以上の数字を含む第二数字列を取得する。
【0063】
数字列取得手段1361は、住所取得部131が取得した第一住所情報と第二住所情報とから、第一数字列と第二数字列とを取得しても良い。数字列取得手段1361は、第一住所情報と第二住所情報とに対して前処理が行われた後の2つの住所情報から第一数字列と第二数字列とを取得しても良い。なお、前処理は、統一部132、簡略部134、正規化部135のうちのいずれか1または2以上の部が行う処理である。
【0064】
第一数字列と第二数字列とを総称して、数字列と言う。数字列は、通常、数字の集合であるが、数字を「-」等の特定の文字で連結した情報でも良い。数字列は、複数の数字の集合であれば良い。数字列は、複数の各数字を要素とするベクトルでも良い。
【0065】
住所情報「〒108-0014 東京都港区芝 5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」における数字列は、例えば、「108001452920903」「108-0014-5-29-20-903」「1080014-5-29-20-903」「(108-0014,5,29,20,903)」「(1080014,5,29,20,903)」である。
【0066】
数字列比較手段1362は、数字列取得手段1361が取得した第一数字列と第二数字列とを比較し、数字列比較結果を取得する。数字列比較結果は、例えば、「一致」または「不一致」である。数字列比較結果は、例えば、一致しない数字、または一致する数字である。
【0067】
数字列比較手段1362は、例えば、数字列取得手段1361が取得した第一数字列と第二数字列とを比較し、2つの数字列の数字が一致する割合いが閾値以上または閾値より大きい場合に、2つの数字列が一致することを示す数字列比較結果を取得する。なお、ここでの閾値は、上述した第一閾値である。
【0068】
数字列比較手段1362は、例えば、第一数字列と第二数字列とを比較し、2つの数字列の閾値以上または閾値より多い文字が前方一致する場合に、2つの数字列が一致することを示す数字列比較結果を取得する。
【0069】
文字列取得手段1363は、第一住所情報から少なくとも数字を除いた第一文字列と、第二住所情報から少なくとも数字を除いた第二文字列とを取得する。文字列取得手段1363は、第一住所情報と第二住所情報から、第一文字列と第二文字列とを取得しても良い。また、文字列取得手段1363は、第一住所情報と第二住所情報とに対して前処理が行われた後の2つの住所情報から、第一文字列と第二文字列とを取得しても良い。
【0070】
第一文字列と第二文字列とを総称して、文字列と言う。住所情報「〒108-0014 東京都港区芝 5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」における文字列は、例えば、「東京都港区芝クロスオフィス三田」「東京都港区芝」である。
【0071】
文字列比較手段1364は、文字列取得手段1363が取得した第一文字列と第二文字列とを比較し、文字列比較結果を取得する。文字列比較結果は、例えば、「一致」または「不一致」である。文字列比較結果は、例えば、一致しない文字、一致する文字である。
【0072】
文字列比較手段1364は、例えば、第一文字列と第二文字列とを比較し、2つの文字列の文字が一致する割合いが閾値以上または閾値より大きい場合に、2つの文字列が一致することを示す文字列比較結果を取得する。
【0073】
文字列比較手段1364は、例えば、第一文字列と第二文字列とを比較し、2つの文字列の閾値以上または閾値より多い文字が前方一致する場合に、2つの文字列が一致することを示す文字列比較結果を取得する。なお、ここでの閾値は、上述した第二閾値である。
【0074】
結果取得手段1365は、数字列比較結果を用いて、比較結果を取得する。結果取得手段1365は、文字列比較結果をも用いて、比較結果を取得することは好適である。
【0075】
結果取得手段1365は、例えば、数字列比較結果と文字列比較結果の両方が「一致」を示す情報である場合に、比較結果「一致」を取得する。また、結果取得手段1365は、例えば、数字列比較結果と文字列比較結果のどちらか一方または両方が「不一致」を示す情報である場合に、比較結果「不一致」を取得する。
【0076】
結果取得手段1365は、例えば、第一住所情報と第二住所情報との間の一致しない数字、一致しない文字を取得する。
【0077】
なお、比較結果は、例えば、同一か否かを示す情報、異なる文字を明示する情報等である。
【0078】
出力部14は、比較部136が取得した比較結果を出力する。ここで、出力とは、通常、端末装置3への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、他の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0079】
サーバ2を構成するサーバ格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、郵便住所データベースである。サーバ格納部21に数字対応表が格納されていても良い。
【0080】
サーバ受信部22は、各種の情報を受信する。各種の情報は、例えば、郵便番号、漢数字である。サーバ受信部22は、例えば、住所比較装置1から各種の情報を受信する。
【0081】
サーバ処理部23は、各種の処理を行う。サーバ処理部23は、例えば、サーバ受信部22が受信した郵便番号と対になる部分住所情報を、郵便住所データベースから取得する。サーバ処理部23は、例えば、サーバ受信部22が受信した漢数字と対になる算用数字を、数字対応から取得する。
【0082】
サーバ送信部24は、各種の情報を送信する。各種の情報は、例えば、部分住所情報、算用数字である。サーバ送信部24は、各種の情報を住所比較装置1に送信する。
【0083】
端末装置3を構成する端末格納部31には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、比較指示、住所情報、比較住所情報である。
【0084】
端末受付部32は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、比較住所情報である。
【0085】
各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0086】
端末処理部33は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、受け付けられた情報や指示等を、送信する構造の情報や指示等にする処理である。各種の処理は、例えば、受信された情報を出力する構造の情報にする処理である。
【0087】
端末送信部34は、各種の情報や指示等を住所比較装置1に送信する。各種の情報や指示等は、例えば、住所情報、比較住所情報である。
【0088】
端末受信部35は、各種の情報を受信する。各種の情報は、例えば、比較結果である。
【0089】
端末出力部36は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、比較結果である。
【0090】
格納部11、サーバ格納部21、および端末格納部31は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0091】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0092】
受付部12は、無線または有線の通信手段で実現されることが好適であるが、放送を受信する手段、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0093】
処理部13、住所取得部131、判断部133、簡略部134、正規化部135、統一部132、比較部136、数字列取得手段1361、数字列比較手段1362、文字列取得手段1363、文字列比較手段1364、結果取得手段1365、サーバ処理部23、および端末処理部33は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0094】
出力部14は、例えば、通信手段により実現されるが、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現されても良い。
【0095】
サーバ受信部22、および端末受信部35は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0096】
サーバ送信部24、および端末送信部34は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0097】
端末受付部32は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0098】
次に、情報システムAの動作例について説明する。まず、住所比較装置1の動作例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0099】
(ステップS401)受付部12は、比較指示を受け付けたか否かを判断する。比較指示を受け付けた場合はステップS402に行き、比較指示を受け付けなかった場合はステップS401に戻る。
【0100】
(ステップS402)住所取得部131は、ステップS401で受け付けられた比較指示の中に2つの住所情報が存在するか否かを判断する。2つの住所情報が存在する場合はステップS403に行き、存在しない場合はステップS406に行く。
【0101】
(ステップS403)住所取得部131は、ステップS401で受け付けられた比較指示が有する2つの住所情報を取得する。なお、かかる2つの住所情報は、比較住所情報である。なお、ここで、住所取得部131は、比較指示に基づいて、2つの住所情報を取得すれば良い。
【0102】
(ステップS404)比較部136等は、比較住所情報が有する第一住所情報と第二住所情報との比較処理を行い、比較結果を取得する。比較処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0103】
(ステップS405)出力部14は、ステップS404で取得された比較結果を出力する。ステップS401に戻る。
【0104】
(ステップS406)住所取得部131は、ステップS401で受け付けられた比較指示の中に1つのみの住所情報が存在するか否かを判断する。1つの住所情報が存在する場合はステップS407に行き、存在しない場合はステップS414に行く。
【0105】
(ステップS407)住所取得部131は、カウンタiに1を代入する。
【0106】
(ステップS408)住所取得部131は、i番目の比較対象が存在するか否かを判断する。i番目の比較対象が存在する場合はステップS409に行き、i番目の比較対象が存在しない場合はステップS401に戻る。なお、i番目の比較対象は、例えば、住所データベースの中のi番目の住所情報である。
【0107】
(ステップS409)住所取得部131は、i番目の住所情報を取得する。なお、i番目の住所情報は、比較対象であり、第二住所情報である。住所取得部131は、例えば、住所データベースからi番目の住所情報を取得する。
【0108】
(ステップS410)住所取得部131は、ステップS401で受け付けられた比較指示に含まれる第一住所情報と、ステップS409で取得した第二住所情報とを有する比較住所情報を構成する。
【0109】
(ステップS411)比較部136等は、ステップS410で取得された比較住所情報を用いて比較処理を行い、比較結果を取得する。比較処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0110】
(ステップS412)出力部14は、ステップS411で取得された比較結果を出力する。
【0111】
(ステップS413)住所取得部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS408に戻る。
【0112】
(ステップS414)住所取得部131は、ステップS401で受け付けられた比較指示に基づいて、2つの住所情報を取得できるか否かを判断する。2つの住所情報を取得できる場合はステップS403に行き、2つの住所情報を取得できない場合はステップS401に戻る。なお、比較指示に基づいて2つの住所情報を取得できる場合は、例えば、比較指示の中に2つの住所情報のIDが含まれる場合である。また、かかるIDは、例えば、住所データベースの中の住所情報のIDである。
【0113】
なお、
図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0114】
次に、ステップS404、ステップS411の比較処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0115】
(ステップS501)統一部132は、比較住所情報の表記を統一する処理を行う。かかる表記統一処理の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0116】
(ステップS502)簡略部134は、比較住所情報に対して、簡略化処理を行う。簡略化処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。なお、比較住所情報に対して簡略化処理は、ここでは、表記統一処理の後の住所情報に対する簡略化処理である。
【0117】
(ステップS503)数字列取得手段1361は、第一住所情報に対して、第一数字列取得処理を行う。第一数字列取得処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0118】
(ステップS504)数字列取得手段1361は、第二住所情報に対して、第二数字列取得処理を行う。第二数字列取得処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。なお、第一数字列取得処理と第二数字列取得処理とは同じ処理であり、数字列取得処理と言う。
【0119】
(ステップS505)数字列比較手段1362は、ステップS503で取得された第一数字列とステップS504で取得された第二数字列とが同一であるか否かを判断する。2つの数字列が同一である場合はステップS506に行き、同一でない場合はステップS510に行く。
【0120】
(ステップS506)文字列取得手段1363は、ステップS502までの処理が行われた第一住所情報から、第一数字列を除いた第一文字列を取得する。なお、正規化部135は、ここで、1以上の予約語を除いた第一文字列を取得することは好適である。
【0121】
(ステップS507)文字列取得手段1363は、ステップS502までの処理が行われた第二住所情報から、第二数字列を除いた第二文字列を取得する。なお、正規化部135は、ここで、1以上の予約語を除いた第二文字列を取得することは好適である。
【0122】
(ステップS508)文字列比較手段1364は、ステップS506で取得された第一文字列とステップS507で取得された第二文字列とを比較し、第一文字列と第二文字列とが同一住所の文字列であるか否かを判断する。同一住所の文字列である場合はステップS509に行き、同一住所の文字列でない場合はステップS510に行く。
【0123】
なお、文字列比較手段1364は、例えば、第一文字列と第二文字列との文字の一致率を取得し、一致率が閾値以上または閾値より大きい場合に、同一住所の文字列であると判断する。文字列比較手段1364は、例えば、第一文字列と第二文字列とが完全一致するか否かを判断し、完全一致する場合に、同一住所の文字列であると判断する。なお、閾値は、例えば、「90%」であるが、問わない。
【0124】
(ステップS509)比較部136は、比較結果「一致する」を取得する。上位処理にリターンする。
【0125】
(ステップS510)比較部136は、比較結果「一致しない」を取得する。上位処理にリターンする。
【0126】
なお、
図5のフローチャートにおいて、統一部132、簡略部134、正規化部135の処理等の処理順序は問わない。
図5のフローチャートにおいて、最終的に、2つの各住所情報から取得された2つの数字列の比較を行い、かつ2つの各住所情報から取得された簡略化された2つの文字列の比較を行うことは好適である。
【0127】
次に、ステップS501の表記統一処理の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0128】
(ステップS601)統一部132は、第一住所情報の文字の中で半角にできる全角の文字を半角にする。なお、ここで、統一部132は、第一住所情報の文字の数字のみを半角にしても良い。
【0129】
(ステップS602)統一部132は、第二住所情報の文字の中で半角にできる全角の文字を半角にする。なお、ここで、統一部132は、第二住所情報の文字の数字のみを半角にしても良い。
【0130】
(ステップS603)統一部132は、数字対応表を用いて、第一住所情報の文字の中の漢数字を、当該漢数字に対応する算用数字を取得し、当該算用数字を漢数字に上書きする。なお、ここでの算用数字は、半角であることは好適である。
【0131】
(ステップS604)統一部132は、数字対応表を用いて、第二住所情報の文字の中の漢数字を、当該漢数字に対応する算用数字を取得し、当該算用数字を漢数字に上書きする。上位処理にリターンする。なお、ここでの算用数字は、半角であることは好適である。
【0132】
次に、ステップS502の簡略化処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0133】
(ステップS701)簡略部134は、第一住所情報の中に郵便番号が含まれるか否かを判断する。郵便番号が含まれる場合はステップS702に行き、郵便番号が含まれない場合はステップS708に行く。
【0134】
なお、郵便番号は、「〒」を有しても有さなくても良い。また、郵便番号は、数字のみの情報でも良く、「-」や「-」を有しても良い。つまり、郵便番号の表記は問わない。郵便番号は、例えば、「〒108-0014」「108-0014」」「108-0014」「1080014」である。
【0135】
(ステップS702)簡略部134は、第二住所情報の中に郵便番号が含まれるか否かを判断する。郵便番号が含まれる場合はステップS703に行き、郵便番号が含まれない場合はステップS707に行く。
【0136】
(ステップS703)簡略部134は、第一住所情報から郵便番号を取得する。簡略部134は、当該郵便番号と対になる部分住所情報を取得する。なお、かかる郵便番号は、第一郵便番号である。また、かかる部分住所情報は、第一部分住所情報である。
【0137】
(ステップS704)簡略部134は、第一住所情報から、第一郵便番号の部分と第一部分住所情報の文字列とを除いた文字列である第一簡易住所情報を取得する。なお、かかる第一簡易住所情報は、比較対象の第一住所情報である。
【0138】
(ステップS705)簡略部134は、第二住所情報から郵便番号を取得する。簡略部134は、当該郵便番号と対になる部分住所情報を取得する。なお、かかる郵便番号は、第二郵便番号である。また、かかる部分住所情報は、第二部分住所情報である。
【0139】
(ステップS706)簡略部134は、第二住所情報から、第二郵便番号の部分と第二部分住所情報の文字列とを除いた文字列である第二簡易住所情報を取得する。なお、かかる第二簡易住所情報は、比較対象の第二住所情報である。
【0140】
(ステップS707)簡略部134は、第一住所情報から、第一郵便番号の部分を除いた文字列である第一住所情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0141】
(ステップS708)簡略部134は、第二住所情報の中に郵便番号が含まれるか否かを判断する。郵便番号が含まれる場合はステップS709に行き、郵便番号が含まれない場合は上位処理にリターンする。
【0142】
(ステップS709)簡略部134は、第二住所情報から、第二郵便番号の部分を除いた文字列である第一住所情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0143】
次に、ステップS503、ステップS504の数字列取得処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0144】
(ステップS801)数字列取得手段1361は、カウンタiに1を代入する。
【0145】
(ステップS802)数字列取得手段1361は、処理対象の住所情報の中に、i番目の文字が存在するか否かを判断する。i番目の文字が存在する場合はステップS803に行き、i番目の文字が存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0146】
(ステップS803)数字列取得手段1361は、処理対象の住所情報の中のi番目の文字が数字であるか否かを判断する。数字であればステップS804に行き、数字でなければステップS805に行く。
【0147】
(ステップS804)数字列取得手段1361は、i番目の文字(数字)を、図示しないバッファに追記する。なお、バッファの中の数字は、比較対象の数字列を構成する数字である。
【0148】
(ステップS805)数字列取得手段1361は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS802に戻る。
【0149】
次に、サーバ2の動作例について説明する。サーバ2のサーバ受信部22は郵便番号を住所比較装置1から受信する。次に、サーバ処理部23は、サーバ受信部22が受信した郵便番号と対になる部分住所情報を、郵便住所データベースから取得する。次に、サーバ送信部24は、当該部分住所情報を住所比較装置1に送信する。
【0150】
次に、端末装置3の動作例について説明する。端末装置3の端末受付部32は、ユーザから比較指示を受け付ける。次に、端末処理部33は、受け付けられた比較指示を、送信する構造の比較指示にする。次に、端末送信部34は、当該比較指示を住所比較装置1に送信する。次に、端末受信部35は、住所比較装置1から比較結果を受信する。次に、端末処理部33は、受信された比較結果を出力する構造の比較結果にする。次に、端末出力部36は、当該比較結を出力する。
【0151】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。
【0152】
ユーザは、第一住所情報「〒108-0014 東京都港区芝 5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」、第二住所情報「1080014 東京都港区芝 5-29-20 クロスオフィス三田903」を含む比較指示を端末装置3に入力した、とする。すると、端末装置3は、当該比較指示を受け付け、住所比較装置1に送信する。
【0153】
次に、住所比較装置1の受付部12は、第一住所情報「〒108-0014 東京都港区芝 5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」、第二住所情報「1080014 東京都港区芝 5-29-20 クロスオフィス三田903」を含む比較指示を受信する。
【0154】
次に、住所取得部131は、比較指示に含まれる第一住所情報「〒108-0014 東京都港区芝 5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」、第二住所情報「1080014 東京都港区芝 5-29-20 クロスオフィス三田903」を取得する。
【0155】
次に、統一部132は、第一住所情報の文字の中で全角の数字を半角にし、第一住所情報「〒108-0014 東京都港区芝 5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」を取得する。また、統一部132は、第二住所情報の文字の中の数字はすべて半角なので、第二住所情報「1080014 東京都港区芝 5-29-20 クロスオフィス三田903」を、そのまま取得する。なお、ここで、例えば、統一部132は、数字のみを半角にした、とする。ただし、統一部132は、半角にできるすべての文字(例えば、カタカナ)を半角にしても良い。
【0156】
次に、統一部132は、第一住所情報および第二住所情報の漢数字を算用数字に変更しようとするが、第一住所情報および第二住所情報には漢数字が含まれない。
【0157】
次に、簡略部134は、第一住所情報の中に郵便番号「〒108-0014」を取得する。次に、簡略部134は、住所データベースを参照し、郵便番号「〒108-0014」に対応する部分住所情報「東京都港区芝」を取得する。簡略部134は、第一住所情報から郵便番号「〒108-0014」と部分住所情報「東京都港区芝」とを除いた第一簡易住所情報「5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」を取得する。
【0158】
また、簡略部134は、第一住所情報の中に郵便番号「1080014」を取得する。次に、簡略部134は、住所データベースを参照し、郵便番号「1080014」に対応する部分住所情報「東京都港区芝」を取得する。簡略部134は、第二住所情報から郵便番号「1080014」と部分住所情報「東京都港区芝」とを除いた第二簡易住所情報「5-29-20 クロスオフィス三田903」を取得する。
【0159】
次に、数字列取得手段1361は、第一住所情報「5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」から第一数字列「52920903」を取得する。また、数字列取得手段1361は、第二住所情報から第二数字列「52920903」を取得する。
【0160】
次に、数字列比較手段1362は、取得された第一数字列と第二数字列とが同一である、と判断する。
【0161】
次に、正規化部135は、第一住所情報「5丁目29番20号 クロスオフィス三田903号室」からすべての予約語を除く。また、文字列取得手段1363は、第一住所情報から第一数字列を構成する数字を除く。その結果、文字列取得手段1363は、第一文字列「クロスオフィス三田」を取得する。なお、予約語には、「丁目」「番」「号」「号室」「-」等が含まれる、とする。
【0162】
次に、正規化部135は、第二住所情報「5-29-20 クロスオフィス三田903」から予約語「-」を除く。また、文字列取得手段1363は、第二住所情報から第二数字列を構成する数字を除く。その結果、文字列取得手段1363は、第二文字列「クロスオフィス三田」を取得する。
【0163】
次に、文字列比較手段1364は、第一文字列と第二文字列とを比較し、第一文字列と第二文字列とが同一である、と判断する。そして、比較部136は、比較結果「一致する」を取得する。
【0164】
次に、出力部14は、取得された比較結果「一致する」を、ユーザの端末装置3に送信する。
【0165】
次に、端末装置3は、比較結果「一致する」を受信し、出力する。
【0166】
以上、本実施の形態によれば、2つの住所の同一性の判断を精度高く行える。
【0167】
また、本実施の形態によれば、2つの住所情報が有する数字列を比較し、数字列が異なる場合に2つの住所情報が異なると判断するので、2つの住所情報の不一致を高速に判断できる。
【0168】
なお、本実施の形態において、出力部14が出力する比較結果は、種々の利用方法が考えられる。例えば、出力部14が出力する比較結果は、他のモジュールまたは他の装置に渡して、利用され得る。
【0169】
また、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現することは好適である。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報システムAを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、第一住所情報と第二住所情報とを有する比較住所情報を取得する住所取得部と、前記第一住所情報と前記第二住所情報との比較結果を取得する比較部と、前記比較結果を出力する出力部として機能させ、前記比較部は、前記第一住所情報に含まれる1以上の数字を含む第一数字列と、前記第二住所情報に含まれる1以上の数字を含む第二数字列とを取得する数字列取得手段と、前記第一数字列と前記第二数字列とを比較し、数字列比較結果を取得する数字列比較手段と、当該数字列比較結果を用いて、前記比較結果を取得する結果取得手段とを具備するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0170】
また、
図9は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の住所比較装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図9は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図10は、システム300のブロック図である。
【0171】
図9において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0172】
図10において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0173】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の住所比較装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0174】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の住所比較装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0175】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0176】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0177】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0178】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0179】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0180】
以上のように、本発明にかかる住所比較装置1は、2つの住所の同一性の判断を精度高く行えるという効果を有し、住所を比較できるサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0181】
1 住所比較装置
11 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
131 住所取得部
132 統一部
133 判断部
134 簡略部
135 正規化部
136 比較部
1361 数字列取得手段
1362 数字列比較手段
1363 文字列取得手段
1364 文字列比較手段
1365 結果取得手段